Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月23日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/418746
シリーズ: 医師不足への処方せん
成田の新設医学部、「一般臨床医の養成はNG」
全国医学部長病院長会議、改めて政府に要望

2016年4月21日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 全国医学部長病院長会議は4月21日の定例記者会見で、国際医療福祉大学が千葉県成田市で2017年4月の開学を目指す医学部新設について、「国際的な医療人材の育成」という目的に合致するか否かを審査し、その目的に反して卒業生が一般の臨床医として勤務することがないよう、法的措置を講じることを求める要望書を、近く関係省庁などに提出することを明らかにした。

 会見した全国医学部長病院長会議顧問の小川彰氏(岩手医科大学理事長・学長)は、「国が言っていることと、成田市と国際医療福祉大学が言っていることに、大きな齟齬がある。国際的な医療人を養成することでなければ、医学部を作る意味はない」と憤りをあらわにした。「現場では、国が決めた方針に従わないで進められているのは明らか。国が当たり前の指導性を発揮できるかにかかっている」(小川氏)。

 国際医療福祉大学はこの3月末までに、文部科学省に対し、入学定員140人の医学部新設を申請している(文科省のホームページを参照)。今夏ころまでに、同省大学設置・学校法人審査会は審査を終える予定であるため、要望書では「解決されない多くの問題を内在していることを念頭に、納得する結論を出すよう求める」としている。

 参院議員の国会での質問相次ぐ

 国際医療福祉大学の医学部新設は、国家戦略特区の「東京圏」として指定された千葉県成田市で、特例として認められる(『成田の医学部新設、正式決定目前』などを参照)。

 小川氏が「大きな齟齬」と指摘した根拠は、昨今の国会での政府答弁だ。参議院議員の相原久美子氏、水野賢一氏は、今国会に提出した質問主意書で、桜井充氏は参議院予算委員会で、それぞれ国家戦略特区における医学部や附属病院の新設などについて質した。

 「国と、成田市と国際医療福祉大学は、全く正反対のことを言っているのに、それを政府は『同じ考えである』と平気で言っている」(小川氏)

 特に小川氏が問題視するのは、新設医学部がどんな人材を養成するかという点だ。「世界最高水準の国際医療拠点を作るという、国家戦略特区の趣旨を踏まえた、国際的な医療人材の育成」「一般の臨床医の養成・確保を主たる目的とする既存の医学部とは次元の異なる、際立った特徴を有する医学部とする」などが政府方針。

 これに対し、2013年9月の国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングにおいて、成田市と国際医療福祉大学は、(1)入学定員140人のうち、20人は海外からの留学生、(2)120人は国内の医師不足の解消を図るため、地域医療の担い手として教育――と説明。水野議員は、「140人中、20人では、世界最高水準の国際医療拠点のための医療人材育成とは言えないとの指摘もある」とし、入学定員を100%国際的な医療人材の枠とし、卒業後は一定期間の海外赴任を義務付けることを医学部新設の認可要件とすべきという考え方などについて、質問した。政府は、「政府方針に掲げる医学部新設の目的について、政府と成田市との間で認識は一致していると考えている」と一貫して答弁している。

 桜井議員も同様な視点から、「特区における医学部新設に関する方針から見れば、一般の医療者の育成はできないことになっている」「地域医療に携わることはしないということでいいか」などと質問。これに対し、政府は「一般的な、ということではない。国際的な医療人材の育成のための医学部という位置付けと承知している」「一般的な診療に従事することを主目的としているものではない。ただ、目的に反して、一般の臨床医として勤務することになった場合は、医師需給を踏まえた全体の医学部定員の中で調整を行う」などと答弁。

 附属病院の開設、病床規制の特例で認可

 そのほか、水野議員は、「世界最高水準の国際医療拠点」としての数値目標を持っているのかについても質問。政府は「数値目標は持っていない」などと回答しているため、小川氏は「国際医療拠点であるかどうかの評価基準はなく、今後も検証する体制や手順がない」と問題視した。

 水野議員は、医療法上の病床規制を撤廃して、国際医療福祉大学が附属病院を開設し、その結果、地域医療に混乱を来すことを懸念。国は、国際医療福祉大学の附属病院が開設許可申請されれば、「(2次医療圏の)当該基準病床数の算定の特例適用が必要になる。特例適用が適切に行われるよう厚労省としては対応していく」と答えている。

 相原議員は、質問主意書で、(1)国家戦略特区での成田市分科会の出席者の大半が、国、成田市、国際医療福祉大学の関係者である、(2)関係団体から出ている反対声明に対し、納得できる説明をする必要がある――などを指摘。これらに対しても、政府は正対した回答がなされていないと、小川氏は問題視した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/419113
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度「来年4月実行は大きな問題」
日病協、「議論がブラックボックス」と批判

2016年4月22日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本病院団体協議会議長の神野正博氏(日本社会医療法人協議会副会長)は4月22日、代表者会議後の記者会見で、2017年度からの開始をめぐり議論が行われている新専門医制度について「準備不足であり、来年4月に今言われているような形で実行するのは、大きな問題であると考える」と述べた。

 神野氏は日本専門医機構のガバナンスに問題があると指摘、「厚生労働省の審議会では記事録が出るが、専門医機構の議論はブラックボックス。プロフェショナルオートノミーということで、(厚生労働省などから)口を出させなさすぎたことは問題だった」と改善を要望した。

 同協議会副議長の原澤茂氏(全国公私病院連盟常務理事)も「公私病院連盟では『延期すべき』と声明を出している。専門医制度が悪いということではなく、もう少し準備、根回しをする必要がある。(来年4月から後期研修医となる)今の初期研修医2年生がどうすべきかというメッセージが全然出ていない」と述べた。出席した病院団体幹部からは、全国知事会が動き出すと指摘するもあったという。

 また、神野氏は私見と断った上で、会議で「日本専門医機構は日本医療機能評価機構のように、(運用)そのものに噛むのではなく、(各プログラムの)中身を評価するような組織としてもいいのでは」と提案したと説明した。



http://mainichi.jp/articles/20160423/ddl/k33/100/492000c
地域包括ケア資源マップ
施設一目で 2800カ所マップに 備後圏域連携協 /岡山
 
毎日新聞2016年4月23日 地方版

 広島、岡山両県にまたがる福山市など6市2町で構成する備後圏域連携協議会は、在宅で医療サービスを受けられる施設や介護事業所などを網羅した「地域包括ケア資源マップ」を作製。ホームページ(http://bingo-caremap.jp/)=画像は検索画面=で公開している。

 福山市医師会が作製した同市内のマップを譲り受け、笠岡、井原と広島県の府中、尾道、三原の計5市、世羅、神石高原の2町に拡大して情報を掲載。病院・診療所 ▽歯科医院 ▽薬局 ▽居宅介護支援 ▽訪問・通所・短期入所サービス−−など12種類の施設約2800カ所を地図に落とし込んだ。

 種類別に色分けされた記号をクリックすると、施設の住所、電話番号、休診日など基本情報を表示。さらに、訪問診療・看護・リハビリを行っているか、みとりができるかなど在宅医療の取り組み状況や、中心静脈栄養、在宅酸素療法など受けられる医療行為の概要が一目で分かるようになっている。

 今後は、家事援助や買い物同行支援など生活支援サービスを行う事業所の情報も加える。【立石信夫】



http://mainichi.jp/articles/20160423/ddm/012/040/041000c
国立大病院長会議
医療関連企業の寄付公表を拡大
 
毎日新聞2016年4月23日 東京朝刊

 医療関連企業などからの資金提供について国立大病院長会議は22日、企業名など公表対象の範囲を拡大すると発表した。従来は業界団体「日本製薬工業協会」(製薬協)加盟社からの奨学寄付金や講師謝金などに限っていたが、その他の企業などへも広げる。公表のガイドライン(指針)を6月に改定し、来年7月公表予定の今年度分から適用する。

 同会議は、医学部がある42国立大学45病院が加盟。一昨年6月に公表指針を定めて情報開示したが、資金の約4分の3の提供元が不明だったことを毎日新聞が報じたのを受け、見直しを決めた。拡大されるのは、奨学寄付金や講師謝金、原稿執筆料、コンサルティング料などの項目。同意が得られた企業ごとに企業名と件数、総額を開示する。【河内敏康】
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https://www.m3.com/news/iryoishin/419113?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160423&dcf_doctor=true&mc.l=154343649
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度「来年4月実行は大きな問題」
日病協、「議論がブラックボックス」と批判
 
2016年4月22日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本病院団体協議会議長の神野正博氏(日本社会医療法人協議会副会長)は4月22日、代表者会議後の記者会見で、2017年度からの開始をめぐり議論が行われている新専門医制度について「準備不足であり、来年4月に今言われているような形で実行するのは、大きな問題であると考える」と述べた。

 神野氏は日本専門医機構のガバナンスに問題があると指摘、「厚生労働省の審議会では記事録が出るが、専門医機構の議論はブラックボックス。プロフェショナルオートノミーということで、(厚生労働省などから)口を出させなさすぎたことは問題だった」と改善を要望した。

 同協議会副議長の原澤茂氏(全国公私病院連盟常務理事)も「公私病院連盟では『延期すべき』と声明を出している。専門医制度が悪いということではなく、もう少し準備、根回しをする必要がある。(来年4月から後期研修医となる)今の初期研修医2年生がどうすべきかというメッセージが全然出ていない」と述べた。出席した病院団体幹部からは、全国知事会が動き出すと指摘するもあったという。

 また、神野氏は私見と断った上で、会議で「日本専門医機構は日本医療機能評価機構のように、(運用)そのものに噛むのではなく、(各プログラムの)中身を評価するような組織としてもいいのでは」と提案したと説明した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/418952
外科専門医、取得しても意味ない?高い?
日本外科学会定期学術学会、若手アンケート
 
2016年4月23日 (土) 成相通子(m3.com編集部)

 4月14日から4月16日にかけて大阪市で開催された第116回日本外科学会定期学術大会で、40歳以下の若手外科医を対象にしたアンケート調査を公表した。外科専門医に関する質問で、現行の新規取得料・更新料について87.6%が「高い」と考えており、取得しても「技術は変わらない」(82.6%)、「給料が変わらない」(86.2%)とメリットを感じていないことが分かった。

 アンケートは日本外科学会のホームページから40歳以下の会員に対して回答を呼び掛け、2016年3月2日から3月22日までに1530人が回答した。平均年齢は33.97歳で、女性は20.8%。64.2%が外科専門医を取得済みで、29.8%がサブスペシャルティも取得していた。アンケート結果は冊子として会場で配布されたほか、「若手の若手による若手のためのセッション:Under Forty(U-40)」で紹介された。

 外科専門医の現行の新規取得料は計7万円、更新料は計2万円。この料金について「適切」と考えているのは12.2%にとどまり、「高い」との回答が大多数を占めた。一方で、外科専門医の取得で「社会的地位」「職場での地位・役職」「給与」「外科医としての自負・自身」「外科医としての技術」が上がったか(取得済みの医師)、もしくは上がると思うか(未取得の医師)質問したところ、いずれの項目についても過半数が「変わらない」を選んだ。

 外科専門医取得で、比較的「上がる」との声が多かったのは「外科医としての自負・自信」で39.2%だったが、「変わらない」の55.4%の方が多かった。また、取得しても「外科医としての技術」は「変わらない」との意見も82.6%を占める結果だった。

 71.7%は、専門医取得で「昇給や昇格などのインセンティブを付けるべきだ」と考えており、64.1%は、地位や待遇が上がることが保証される制度になるならば、「取得の条件が現状より厳しくなっても良い」との意見に賛同。若手外科医の間で、現行の専門医制度に対して懐疑的な意見が多いことが浮き彫りになった。

不満は「給与」と「労働時間」

 若手アンケートでは、専門医以外にも、勤務実態や待遇などについても質問している。

 勤務で不満に思う点については、複数回答のうちトップは「給与」で29.8%、「労働時間」が24.5%、「当直回数」が12.2%と続いた。

 週当たりの合計勤務時間は、25.4%が70~80時間、43.1%は80時間以上の過剰労働に耐えているという結果に。66.8%が長時間労働を負担だと感じており、厳しい勤務環境が続いていることが分かった。メーンの勤務先以外での兼業の有無については、66.7%が兼業していると回答した。

 年収は、全体の約半分が801万~1200万円。1201万円以上が26.8%だった。800万円以下は21.7%。兼業をして一定程度の年収を保っているものの、負担が大きい労働環境に見合っていないと感じているようだ。

 実際、外科医として働いていて辛いことは、「給料が割に合わない」(26.8%)、「仕事量が多い」(23.4%)、「睡眠時間が少ない」(18.1%)を選択する回答者が多かった(複数回答)。

 「外科医としての仕事が正当に評価されているか」という質問に対しては、40.1%が「とても評価されている」「ある程度評価されている」を選択。しかし、「あまり評価されていない」「全く評価されていない」が42.4%を選び、回答者をほぼ二分する結果になった。

 「外科医としての価値」は、どのような基準で評価されるべきか。複数回答の質問の結果は、上位から順に「手術件数」(29.5%)、「執刀手術数」(20.5%)、「専門医資格取得の有無」(13.8)、「執筆論文数」(12.7%)となった。「教育活動」(9.0%)、「学会活動(発表以外の)」(3.1%)などを挙げる回答者は比較的少なかった。

 「仕事と家庭の両立できているか」については、計52.1%が「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」を選択。外科医としての生活の価値観として、これから最も大切にしたいのは「手技技術の向上」(31.7%)が最も多かったが、「家庭・家族」(23.3%)が2番目に多かった。

「医局は必要」の声、過半数

 「医局に属することが必要か」との質問に対しては、「強くそう思う」「そう思う」が計51.9%を占め、「あまりそう思わない」「全くそう思わない」の計15.5%を大きく上回った。必要な理由としては「人とのつながりのため」(46.6%)と最多で、次が「将来の職の安定のため」(25.9%)だった。必要ないと答えた人は、「メリットを感じないから」(42.8%)などを理由に挙げた。


  1. 2016/04/24(日) 08:59:39|
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