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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月20日 熊本震災関連 

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/hotnews/int/201604/546632.html
速報◎2016年熊本地震
JMATは37隊が活動中、46隊が待機中
高齢者の被災者への対処が求められる

2016/4/20 加納亜子=日経メディカル

 日本医師会は4月20日に記者会見を開催し、熊本地震の被災地への日本医師会災害医療チーム(JMAT)の派遣状況を報告した。JMATは4月20日時点で、37隊(152人)が派遣中。46隊(195人)が派遣に向けて準備中、27隊(99人)が派遣を終了している。

 日本医師会長の横倉義武氏は、「東日本大震災の教訓から、行政ならびに各医療支援団体ともに迅速な対応ができるようになっていた。厚労省が発災直後から現地に職員を派遣していたことで、現地の状況が的確に把握できた」と報告した。

 JMATは日本医師会が都道府県医師会の協力を得て、被災地に派遣する医療チームのこと。避難所などの医療・健康管理活動を中心にし、災害急性期以降の医療支援を担う。JMATは現地の医療ニーズを踏まえ、連続的かつ計画的に支援チームを派遣すべく、各都道府県の医師会ごとにスケジュールを組んでいる。

 現在は、災害時派遣医療チーム(DMAT)による支援後の避難者の健康管理・生活環境の改善などを支援するため、各支援団体が取り組みを始めている状況。被災地のニーズに応じて長期的な医療支援を行うために設けられた被災者健康支援連絡協議会のメーリングリストなどを活用し、「現地の医療ニーズを把握しながら、各団体が協力しながら支援を続けていきたい」と横倉氏は述べた。

 現地の医療状況について、横倉氏は「深部静脈血栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)に対して注意喚起をしていたが、残念なことに3人の方が重篤な状態になってしまった。避難生活の中で二次的に生じる疾病の予防も必要となっている」と説明。

 そして、「東日本大震災との違いは、避難所に多くの高齢者がいること。生活支援と健康管理がこれからの課題となる。特に避難所生活は認知症の発症・症状悪化が促進される環境とも言える。新たな疾病の発症を予防するためにも、生活環境をいかに改善していくかが重要になる」と話した。

 支援状況については、「避難所が相当数あり、1つのチームが5カ所(患者数は合計で約1000人程度)の避難所をカバーしている状況だ。現時点では人的リソースや薬剤が不足している。しばらくは支援チームを増やす必要があるだろう。だが、熊本市内には医療機関が多く、医療資源は豊富だ。ライフラインが改善すれば、現地の医療体制はしっかりと機能するだろう。現地のその時々の状況を鑑みつつ、どの程度の人数を派遣するか、また支援をいつまで継続するかを検討しなければならない」と説明した。

 日本医師会常任理事の石井正三氏も、「医療チームが支援を始めたことで状況は改善傾向にある。インフラが改善すれば、支援要員の派遣を増やす必要はなくなる可能性もある。余震が生じるかなどの兼ね合いもあるが、状況に応じた対応が求められている」と説明した。

 現地からの声としては、「薬剤が足りないという声が上がっている。だが、震災後すぐに医薬品卸が対応を始めており、ニーズに即した対処はできている。また、トイレが使えない避難所があり、簡易トイレの設置などを実施したという話も聞いている。ノロウイルスが流行しているという報道もある。避難所の衛生面、生活面での支援も必要となる」と横倉氏は述べた。

 横倉氏によると、JMAT派遣までの経緯は以下の通り。

 4月14日の地震発生数分後から、支援の必要性を考慮し、現地の情報収集を開始。翌15日には、塩崎恭久厚労相から支援要請があり、午前9時にその旨を医療支援を行う関連団体に周知した。

 14日時点では被害が限局していたため、九州の各医師会からの派遣を基本とした対応で対処できると判断。他の都道府県には協力要請をする程度に留めていた。

 しかし、16日に本震が発生。広域な支援の必要性があると判断し、全国規模でJMATの派遣を行うことを決めた。

 そして、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会をはじめとする19組織(38団体)からなる被災者健康支援連絡協議会を急遽開催。4月18日の同会議では、厚労省、総務省を含む関係4省庁からの現状報告を受け、各医療団体がこれまで実施してきた支援活動内容を報告。今後、更なる情報収集が必要だろうという意見が示された。

 地震発生当初の支援は九州地方の各県からの派遣を優先。被災地を南北に分け、それぞれ支援チームを派遣している。なお、阿蘇地域へのJMATの派遣は立ち入りが困難なため、今後の状況を見て検討する方針だ。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48600.html
熊本地震で医療・介護団体が相次ぎ支援- 医師や薬剤師、介護福祉士らを派遣
2016年04月20日 22時00分 キャリアブレイン

 14日夜以降、熊本県を中心とする九州地方で地震が相次いでいることを受け、医療や介護の団体でも被災地を支援する動きが出ている。日本医師会(日医)は避難所にJMAT(日本医師会災害医療チーム)を派遣。介護系の団体は介護福祉士を被災地に送り出したり、義援金を募集したりしている。【松村秀士、ただ正芳】

 14日夜から相次いで起きている地震によって、熊本県では多数の死者が出るなど、大きな被害が出ている。自宅を離れて避難している人は熊本、大分両県で約10万人に達しているほか、避難生活の影響による肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の発症も確認されている。

■JMATで新たに約200人派遣へ―日医

 日医は20日現在、各都府県の医師会と協力し、37チーム(152人)のJMATを編成。熊本県益城町や南阿蘇村、熊本市などの避難所に派遣し、被災者の健康管理や感染症予防、食生活の把握と改善などに取り組んでいる。日医では現在、新たに46チーム、195人を避難所へ送り出す準備を進めている。

 20日に開かれた記者会見で、日医の横倉義武会長は、「避難中に二次的に起こる疾病の予防も重要になる。特に高齢者の生活管理・支援が大きな課題だ」とし、認知症の進行予防などに努める必要性を強調した。

■会員の薬剤師が医療支援―日薬

 日本薬剤師会(日薬)も支援に乗り出している。既に熊本県をはじめ、九州各県の薬剤師会の会員が被災地に赴き、医療支援活動に取り組んでいる上、20日からは、全国から募った薬剤師を被災地に派遣する活動も開始した。

 派遣された薬剤師は、益城町の総合体育館や保健福祉センター、阿蘇熊本空港ホテルエミナースなどで、医薬品の供給支援や被災者の生活環境の改善のための活動などに取り組む。今後、日薬では5月の連休明けまでをめどに派遣を継続する予定だ。

■災害支援ナース派遣、近隣県からも―日看協

 日本看護協会(日看協)も災害対策本部を設置し、支援活動に取り組んでいる。17日には熊本県看護協会が、6人の災害支援ナースを益城町の避難所8カ所に派遣。同ナースは、県の保健師と連携しながら24時間2交代で被災者の健康サポートなどに当たっている。20日からは、福岡と宮崎の県看護協会から派遣された災害支援ナースが熊本県内の宇土市、宇城市、阿蘇市、南阿蘇村、西原村の避難所で活動を始めた。

 今後、熊本や近隣の県看護協会で対応し切れなかったり、活動の長期化が見込まれたりする場合、全国の都道府県看護協会から災害支援ナースが派遣される見通し。

■福岡と山口の介護福祉士が緊急対応―日本介護福祉士会

 介護系の団体も支援に乗り出している。日本介護福祉士会では、16日に災害救援対策本部を立ち上げた。現在、被災地の社会福祉施設などからの具体的な要請があり次第、会員の派遣を開始できるよう準備を進めているほか、義援金の受け付けについても検討している。同会では、約450人の会員が災害救援ボランティアとして登録しているという。

 また、熊本県高齢者支援課から、地元の熊本県介護福祉士会に介護福祉士の派遣要請があったことから、既に福岡県と山口県の会員が緊急対応として被災地に派遣され、活動しているという。

■介護支援専門員ボランティアを募集―日本介護支援専門員協会

 ケアマネジャーが会員として加入する日本介護支援専門員協会は、現地の地域包括支援センターの支援や要介護者らの実態把握などに取り組む介護支援専門員ボランティアの募集を開始。今月下旬をめどに被災地に派遣する方針だ。

 このほか、特別養護老人ホームの団体である全国老人福祉施設協議会や、介護老人保健施設が会員となっている全国老人保健施設協会では義援金を受け付けている。



https://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226584882821.html?pageKind=outline
【熊本地震】医療機関23施設、いまだライフラインに問題  厚労省まとめ
( 2016年4月20日 ) 日刊薬業

 熊本地震に関する厚生労働省の19日午後1時時点のまとめによると、熊本県周辺の主要医療機関69施設の状況は、▽建物損壊のリスクがある=6施設 ▽ライフライン(電気、ガス、水道)の供給に問題がある=23施設 ▽問題がない=43施設 ▽連絡が取れない=0施設―となっている。

 DMAT(災害派遣医療チーム)は19日午後1時現在、129隊が活動中、46隊が移動中、180隊が待機中だ。17日のピーク時には216隊が活動していたが、活動人員は徐々に減っている。

 DPAT(災害派遣精神医療チーム)は19日午後1時現在、14隊が活動中。19日には東京都のDPAT事務局から専門家2人が熊本に入り、現地のニーズに対応できるよう体制を強化した。精神科病院から依頼があった入院患者の転院支援は終了し、引き続き避難所などで被災者の心のケアに当たる。

 各医療団体も支援を手掛けており、19日昼時点で、JMAT(日本医師会災害医療チーム)は28チームが活動中、25チームが準備中だ。AMAT(全日本病院協会災害時医療支援活動班)は5チーム、日本赤十字社は27チームが活動。済生会は19日午後以降は2チームで活動する。国立病院機構も支援活動を実施している。

 17日から熊本県看護協会登録の災害支援ナースが、益城町8カ所の避難所で24時間体制2交代で支援活動を開始し、3チームが活動中。18日からは、熊本、大分両県以外の九州地方から災害支援ナースの派遣調整をしている。

 ドクターヘリのニーズは徐々に減少しており、19日は2機が出動予定。

●避難所で3人がノロウイルス陽性

 熊本市内では、避難所3カ所の3人がノロウイルス検査で陽性だった。厚労省は現時点では、集団感染ではなく単発事例と考えている。国立感染症研究所の専門家らが20日に現地に入り、避難所の衛生状況などを把握し、感染症対策を手掛けるという。

 また厚労省はエコノミークラス症候群(深部静脈血栓症/肺塞栓症)の発生を防ぐため、車中泊している被災者を減らし、足を伸ばせるような環境で生活できるよう熊本県に働き掛けている。厚労省のホームページの地震関連情報で予防策を示しているほか、現地で注意喚起のビラを配っているという。【MEDIFAX】



http://www.sankei.com/column/news/160421/clm1604210002-n1.html
【主張】
被災者と医療 長期戦にらむ支援態勢を

2016.4.21 05:03 産経ニュース

 熊本県を中心とする地震はいまだ終息の気配がなく、「普通の暮らし」が戻るまで長期戦を覚悟しなくてはならない。

 全国各地から医師や看護師、保健師といった医療支援チームが現地入りし、精力的に活動している。これから求められるのは、継続的なサポートだ。被災者を含む地域住民が安心して医療が受けられる態勢を整える必要がある。

 熊本地震では救急医療の拠点となるべき病院の多くも被災した。だが、震災直後に救命活動を行う災害派遣医療チーム(DMAT)などの初動態勢が早く整い、他病院への患者搬送などは比較的スムーズに行われた。

 これは、東日本大震災以降、多くの医療関係者が研修を重ねてきた成果である。

 一方で課題も残った。行政が避難者の状況を把握することができず、医師らが自ら患者情報の収集に走り回るケースも生じた。地元自治体と医療支援チームが緊密に情報を共有できれば、医療環境をより充実させられただろう。

 最初の地震から1週間近くが経過し、医療に対するニーズは新たな段階に入っている。

 車中泊を続けていた女性がエコノミークラス症候群で死亡するなど、避難生活の長期化による被害が深刻化している。衛生環境の悪化による感染症の広がりなども懸念される。

 今後の大きな課題は、震災関連死の拡大防止だ。日本医師会災害医療チーム(JMAT)などによる、中長期的に患者をサポートする態勢を強化したい。

 慣れない避難生活が続き、被災者は体力が消耗している。度重なる強い揺れが大きなストレスとして加わり、精神面でのケアを必要とする人も増えている。長期にわたる専門医の治療を必要とする人も出てくるだろう。

 自宅にとどまっている住民への目配りも必要だ。持病を抱える人や妊産婦、小さな子供、地震以外で病気やケガをする人もいる。

 病院や診療所の医療機器などが損壊して十分な治療を提供できない地域も生じている。医療機関の復旧が遅れれば、地域医療そのものの機能不全につながる。

 被災状況には濃淡があり、地域ごとに医療に対するニーズは異なる。優先すべきは何か。政府や自治体は、実情をよく見極め、きめ細かく対応する必要がある。



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0421/ym_160421_5055002453.html
熊本地震1週間 広域避難も犠牲減らす一策だ
読売新聞4月21日(木)3時8分

 熊本地震は、震度7を記録した「前震」から、1週間を迎える。
 犠牲者は48人に上る。大規模な土砂災害が発生した熊本県南阿蘇村では自衛隊や警察などによる不明者の捜索が続く。
 今回の特徴は、大きな地震が広範囲で頻発していることだ。16日の「本震」が震度7だったことも判明した。専門家は、特異な状況だと指摘する。一帯を縦横に走る断層が複雑な活動をしている。震源域の拡大に警戒を怠れない。
 余震や雨で他の場所でも土砂崩れの危険が増すだろう。二次災害への細心の注意が必要である。
 熊本空港では一部の便の運航が再開された。九州新幹線も一部区間で運行を始めた。寸断された交通網が復旧されつつあるのは朗報だ。支援物資の輸送状況の改善につなげてもらいたい。
 水道やガスなどのライフラインは、広範囲で途絶えたままだ。復旧にはまだ時間がかかる。
 家屋の被害も深刻だ。1981年に強化された新耐震基準を満たす住宅の多くは、前震には耐えた。だが、本震や続発する余震で、マンションなどの損傷が拡大した。住民の帰還へ向け、自治体による危険度判定を急ぎたい。
 安倍首相は、激甚災害指定を急ぐ方針を示した。自治体による復旧事業に国費を投入しやすくなる。迅速に実行すべきだ。
 9万人以上の避難住民の生活は、厳しさを増す一方だ。車中泊を続ける人に肺塞栓症(エコノミークラス症候群)の発症が相次いでいる。死者も出た。震災関連とみられる犠牲者は11人に上る。
 避難が長期化すれば、さらに健康被害が広がる恐れもある。医師らが巡回して危険性を周知し、検診を強化してほしい。
 震災関連死を防ぐため、被災地以外の地域に、一時的に生活の拠点を移す広域避難は、選択肢の一つではないか。
 公営住宅を一定期間、被災者に無償提供すると表明している近隣自治体がある。高齢者や障害者、乳幼児ら災害弱者の広域避難を優先する配慮も求められよう。
 地元を離れた避難者に、生活再建に向けた情報が届くよう、政府や自治体の連携が欠かせない。
 国内で唯一、運転中の九州電力川内原子力発電所(鹿児島県)に関する情報発信も大切だ。被災地域への電力供給を担っている。
 原子力規制委員会は、原発の揺れは小さく、安全上の問題はないと判断している。現状を丁寧に説明し、不安軽減に努めたい。



http://mainichi.jp/articles/20160420/dde/041/040/051000c
熊本地震
懸命に「いつも」へ 「赤ひげ」病院再開 患者「顔見て安心」 益城

毎日新聞2016年4月20日 東京夕刊

 熊本地震で休診していた熊本県益城(ましき)町の「ふくだ整形外科」が19日、診療を再開した。断水の中での復帰で、町によると地震後、町内での外来診療再開は初めて。約10年前に古里に戻って開業し、町民に「赤ひげ」と親しまれる院長の福田朋博さん(50)は「地域の人の安心する顔が見たい」と話す。初日は15人が来院した。【尾垣和幸】

 「膝に水はたまっていないみたいですね」。じっくり会話を交わしながら福田さんが、来院した町内の主婦、本田恵美子さん(62)の膝に痛み止めの注射を打った。本田さんは14日の地震後、車で寝泊まりしており「エコノミークラス症候群が怖かったけれど、先生の顔を見たら安心した」と笑顔になった。屋根の補修中に転落してけがをした患者も訪れた。

 14日夜と16日未明の地震で薬の瓶は割れ、棚が倒れてカルテが散乱。福田さんは「再開まで数週間はかかる」と考えていた。しかし、避難所へ緊急支援に訪れた災害派遣医療チーム(DMAT)の医師らの前で、顔なじみの患者らが列を作るのを見て思った。「自分が責任を持って診るべき患者さん。早くいつものように受診させてあげたい」

 19日朝に電気が復旧したことから、破損を免れたレントゲン機器を使って診察を開始。断水で医療器具の殺菌消毒が難しく、スタッフも被災したため人手が足りないなど制約は多いが、いち早く再開を果たした。

 2年前に79歳で亡くなった父武司さんが消化器内科医として地域医療に貢献する姿を見てきた。10年前、父を見習い、大規模病院の勤務医を辞め、地元の益城町で開業。手術に追われていた勤務医の時とは違い、患者一人一人に丁寧に向き合い、生活習慣まで指導してきた。

 内科や小児科の患者も診察し、急患があれば駆け付ける。かかりつけ医にしている進村(しんむら)知子さん(66)は「温和な先生で、地元にはなくてはならない存在」と頼りにしている。

 福田さんは「診療してこそ医者。普段のペースが戻り、私も元気になります」と笑顔で聴診器を手にした。



http://diamond.jp/articles/-/89992
知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴【第114回】
災害時の医療費は実質免除、
薬局は処方箋不要の特別対応も

早川幸子 [フリーライター]
2016年4月21日 ダイヤモンドオンライン

 4月14日、16日未明に続けて発生した熊本地震。その後も断続的に余震が続いており、被災した人たちは、さぞ不安な日々を送っていることだろう。

 今回の地震では、災害関連死も含めると4月20日の午後の段階で59名の死亡が伝えられている。また、土砂崩れや倒壊した建物の下敷きになるなどで、1100人を超える人が重軽傷を負っている。

 大きな災害のときは、ケガや病気をして医療を必要とする人が多くなるが、着の身着のまま避難して、身の回りのものを持ち出せないこともある。

 だが、災害時は医療体制も特別措置がとられるので、被災をして体調を崩している人は、お金の心配をしないで医療にかかってほしい。

健康保険証や所持金なしで
被災者は医療が受けられる


 ふだん、病院や診療所で医療を受けるとき、私たちは窓口で健康保険証を提示し、年齢や所得に応じてかかった医療費の1~3割を負担する。

 窓口で健康保険証の提示を求められるのは、医療費の請求先を確認するためで、病院や診療所は保険証で確認した健康保険組合に、患者の自己負担分を除いた、残りの7~9割を請求している。

 これが通常の医療費の仕組みだが、大きな災害が起きたときは、健康保険証や所持金を持ち出せないことを考慮して、それらがなくても、被災した人が医療機関や薬局を利用できる特別措置がとられることになっている。

 今回の熊本地震でも、厚生労働省は発災翌日の4月15日に、「災害救助法が適用された地域の被災者が受診した場合は、保険証やお金がなくても治療を受けられるようにしてほしい」という通知を関係各所に出している(PDF)。

 今回は、熊本県内全45市町村に災害救助法が適用された。この地域で暮らす人は、健康保険証がなくても、病院や診療所で、名前、生年月日、連絡先(電話番号)、加入している健康保険組合の名称を伝えれば、必要な医療が受けられる。

 健康保険組合の名称は伝えたほうがベターだが、分からなくても治療は受けられる。自営業なのか、会社員なのか、どんな会社に勤めているかなど、断片的な情報でもいいので伝えれば、医療機関側で医療費の請求先を探してくれる。

 通常なら窓口で支払う自己負担分も、災害時は猶予・減免が行われる。法律の用語では「猶予・減免」となっているが、過去の災害時は実質的に「免除」となっている。つまり、大災害のときは、無料で医療を受けられるのだ。

 2011年3月に起きた東日本大震災では、当初、免除期間はその年の5月末となっていた。しかし、被害の甚大さから生活再建がなかなか進まなかったため、免除の延長が繰り返され、国による一律の免除は2012年2月まで続いた。

 その後は健康保険組合ごとに異なる対応が取られたが、岩手県、宮城県の一部地域、東京電力福島第一原発の事故によって避難を続けている人などには、いまでも医療費無料の措置が続けられている。

 このように、厚生労働省や各健康保険組合では、大きな災害があると、被災の状況に応じて弾力的に医療費を無料にする措置をとっている。今回の熊本地震でも、同様の対応がとられるはずだ。自治体の財政状況などによって、いつまでも続くものではないが、当面は医療費の心配をしないで医療にかかれると考えていいだろう。

 余震の続く熊本地震では、建物内に入る不安から車で寝泊りしている人も多いと聞く。その影響で、エコノミークラス症候群での死亡も報告されている。地震の被害から逃れた大切な命を守るためにも、体調の優れない人は無理をしないで、医療機関を受診してほしいと思う。

 医療費無料の特別措置は、避難のために現地を離れている被災者にも適用される。被災時点で、災害救助法の適用地域で暮らしていた人は、被災地から離れた遠くの医療機関で受けた治療も対象になるので覚えておこう。

 また、難病や患者、生活保護の受給者など、公費医療の対象となっている人で、受診に必要な受給者票や医療券を、災害の混乱で紛失してしまった場合も、いつも通りの医療が受けられるので心配はない。

 ちなみに、大きな災害があると、避難所や救護所が設置されるが、ここで受けた医療に関しては、災害救助法が適用され、すべて無料になる。避難所や救護所で、医師や薬剤師からもらった薬にもお金はかからないので、安心して相談しよう。

災害時は医師の処方箋なしで
持病の薬なら出してもらえる


 災害時の医療費の特別措置は、調剤薬局でも適用される。

 通常、調剤薬局にもっていく処方箋には、保険証で確認した患者の健康保険組合を識別するための番号が記載されている。

 被災して健康保険証をなくしてしまったりすると、この番号が確認できないが、病院や診療所を受診するのと同じように、名前や住所、連絡先、加入している健康保険組合の名称を伝えれば、薬を出してもらうことはできる。薬局での一部負担金も、医療機関と同様に免除される。

 だが、震災の混乱で交通網が麻痺している被災地では、病院や診療所に行かれないこともある。慢性疾患などで定期的に薬を飲まなければいけない患者は、薬がなくなることが不安だろう。その場合は、調剤薬局で相談してみよう。

 本来、医療用の医薬品は、医師の診察を受けたうえで、処方箋を書いてもらわなければ、薬局で出してもらうことはできない。だが、災害時には、あとで医師から処方箋を書いてもらうことを条件に、ふだん飲んでいる慢性疾患の治療薬なら、緊急対応として薬局で出してもらうことも可能だ。

 病院や診療所に行かれない理由を薬剤師に説明し、主治医に連絡を取ってもらうなどで、処方内容を確認できれば、薬を出してもらうことができる。

 病院や診療所も被災して、医師と連絡が取れない場合もあるので、薬局には「おくすり手帳」を必ず持参しよう。おくすり手帳があれば、複数の医療機関から出された薬の相互作用などを考慮して、薬剤師が薬を出してくれる。

 おくすり手帳は、災害時ほど重要な役割を果たすので、いつでも携帯しておきたいもの。だが、「被災して紛失した」「家から持ち出せなかった」ということもある。その場合は、薬の袋、薬剤名が書かれた包装シートなども手がかりになる。これらをもって薬局に行けば、緊急時には薬剤師が調剤してくれる。

 ただし、災害時に医師の処方箋なしで調剤してもらえるのは、「ふだんから飲んでいる薬」だけだ。

 高血圧症などの慢性疾患で、毎回、出される薬が同じなら、処方箋なしでも薬を出してもらえるが、突然、薬局に行っても自分のほしい薬をだしてもらえるわけではないので注意しよう。

いつか来る「その日」に備えて
災害時の医療体制を知っておこう


 1995年1月17日の阪神淡路大震災以降、日本では数年おきに大きな自然災害に見舞われている。

 地震は大地を揺らし、暮らしの基盤となる家を倒壊させる。津波は、街や人を一網打尽に飲み込んでいく。自然の力の前では、人間はなんと無力な存在かと思い知らされる。

 だが、繰り返される災害に傷つき、苦しみながらも、私たち日本人は少しずつ災害に対処する知恵も身につけてきてきたはずだ。

 4月14日、21時26分。厚生労働省は、地震が発生すると瞬時に災害情報連絡室を設置。被害状況を把握すると、連絡室は22時30分に災害対策本部に格上げされ、22時31分には国の災害医療チーム(DMAT)に派遣要請を出している。

 そして、翌15日には、全国の医療機関や健康保険組合などに通知をだし、被災した人の健康を守るために、滞りなく医療を受けられるような行政上の指示を次々と出している。

 DMATも、医療費無料措置も、阪神淡路大震災のときにはなかった災害時の医療体制だ。過去の教訓をもとに、こうした体制が構築されたことで、災害医療への対応は、以前よりも格段に進歩している。

 災害時に恐いのは、食料や日用品などの物資不足に加えて、情報弱者となることだろう。災害時の医療費が無料になることを知らなければ、体調の悪さを感じながらも医療を受けることをあきらめてしまうかもしれない。

 現在、日本列島は地震の活動期に入っている。国の中央防災会議が2012年1月にまとめた防災対策の資料によると、今後30年以内に発生する地震の確率は、首都直下型地震も東海地震も、東南海・南海地震もいずれも70%と予測されている。

 地震列島の日本で暮らす私たちにとって、今回の熊本地震は決して他人事ではない。そして、「その日」は明日かもしれない。自分の身を守るために、非常持ち出し袋などの備えとともに、災害時の医療体制も知っておきたい情報だ。



http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/3/13910.html
震災関連死 新たに11人 避難生活の負担で 政府は23億円の予備費支出へ
2016年04月20日 19時15分 ハザードラボ

 熊本県災害対策本部は20日、避難生活などの身体的負担による病気で死亡したとみられる人が11人いると発表した。これとは別に本日20日までに地震で直接の被害を受けて死亡した人の数は48人、重傷者は221人、軽傷者は931人にのぼる。

 県災害対策本部によると、11人は避難所で過ごしている間に病気で亡くなった人や、車中泊などが原因のエコノミークラス症候群で亡くなった人などで、自治体別では熊本市の7人や益城町(ましきまち)の2人、阿蘇市、御船町で各1人。

 菅義偉官房長官は20日午後の会見で、避難生活が原因の「震災関連死」を防ぐために、全国から派遣された保健師や医師で作る医療支援チームや、国立感染症研究所の感染症対策専門チームが各地の避難所を巡回させて、きめ細やかな情報提供や対策を実施する必要性を述べた。

 政府はきょうの閣議で23億円の予備費の支出を決定し、被災自治体からの要請に応じて、食料や生活物資の支援に充てるとしている。

 さらに、住環境の整備のために、避難所からの移動先として約1500のホテルや旅館などの宿泊施設、2000戸以上の公営住宅や約1500戸の民間賃貸住宅を確保し、高齢者や慢性疾患を抱える人などを優先に入居をすすめるとしている。



https://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226584893079.html?pageKind=outline
【熊本地震】OTC薬協に一般薬の配送を依頼  厚労省
( 2016年4月20日 ) 日刊薬業

 厚生労働省は20日、日本OTC医薬品協会に対し、一般用医薬品を熊本県薬剤師会対策本部に配送するよう依頼したと発表した。配送予定は21日か22日。19日午後7時の情報。

 薬剤師の派遣状況も公表。19日に46人の薬剤師が、救護所で医薬品の供給をしたり、災害派遣医療チーム(DMAT)や日本医師会災害医療チーム(JMAT)の避難所巡回に同行して医療支援をした。避難所のうち救護所が設置されている3カ所で医薬品の供給を実施。内訳は、災害対策医薬品供給車両(モバイルファーマシー)による供給が2カ所、臨時調剤所が1カ所。

 医薬品・医療機器の安定供給は損なわれていない。



https://nk.jiho.jp/servlet/nk/kigyo/article/1226584891807.html?pageKind=outline
【熊本地震】エーザイ、中外、久光、科研も寄付
( 2016年4月20日 )  日刊薬業

 熊本地震の被災地に義援金などで支援する製薬企業が20日も相次いだ。エーザイは被災地の医療活動を支援するため、3000万円の義援金拠出を決定。義援金の提供先については「検討中」としている。中外製薬は特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォームとAMDAグループを通じて、総額1000万円の寄付を実施する。また従業員から寄付を募り、同額を会社が上乗せするマッチングギフトも実施する予定。

 久光製薬は日本赤十字社を通じて3000万円を寄付する。さらに社内で募金活動も開始したほか、自社製品の提供も決定した。科研製薬も日赤を通じて義援金1000万円を寄付することを決めた。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201604/546622.html?bpnet
速報◎2016年熊本地震
「仮設建物でも保険診療可能」、厚労省が明示
震災に絡む施設基準や診療報酬の取り扱いに関する事務連絡を発出

2016/4/19 二羽 はるな=日経ヘルスケア

 厚生労働省は4月18日、熊本地震による被災に伴う保険医療機関や診療報酬の取り扱いについて事務連絡を発出した。保険医療機関が全半壊した場合、代替する仮設建物でも保険診療を可能とすることや、患者が処方箋を持たずに調剤を求めてきた場合、事後に処方箋の発行を受けることを条件に薬局などが保険調剤できることなどを示した(関連記事:被災した患者には処方箋なしでも調剤可能に)。

 このほか、被災地の医療機関が許可病床数を超えて患者を受け入れている現状を踏まえ、許可病床数を超過していても、当面の間は入院基本料の減額措置を適用しないことが示された。

 施設基準については、被災者の受け入れにより入院患者が一時的に急増した病院では、当面、月平均夜勤時間や看護職員と入院患者の比率、看護師比率などが要件より1割以上変動しても入院基本料などの変更の届け出は不要とされた。これらの措置は、被災地に職員を派遣し、一時的に職員が不足している病院にも適用される。ただし、被災者の受け入れにより患者が急増したことや、被災地に職員を派遣し一時的に職員が不足したことを記録し、保管しておく必要がある。

 訪問看護では、一定の条件を満たせば、指示書にある有効期間を超えて訪問看護を行った場合も基本療養費を算定できることが示された。条件は(1)2016年4月14日以前に主治医の指示書の交付を受けている利用者である、(2)医療機関等が熊本地震にかかる災害救助法の適用市町村にあり、被災のために主治医と連絡が取れず、4月15日以降に指示書の交付を受けるのが困難、(3)訪問看護ステーションの看護師等が、利用者の状態を見て訪問看護が必要と判断し、訪問看護を実施――の3つ全てを満たすこと。ただし、患者が主治医と連絡を取るめどが立たない場合、速やかに新たな主治医の下で適切な治療を続けられるよう配慮することとされた。

 なお、「データ提出加算」にかかる1~3月診療分のデータ提出期限は4月22日だが、被災地の病院、被災地に職員を派遣し、一時的に職員が不足している病院、被災地から多数の患者を受け入れた病院については、提出期限が延期された。提出期限日は追って連絡するという。

 以下に今回の事務連絡のうち、主なものを紹介する。詳細は九州厚生局のウェブサイトで確認できる。

被災地(災害救助法の適用対象市町村)での対応

Q.日本赤十字社の救護班やDMAT(災害派遣医療チーム)、JMAT(日本医師会による災害医療チーム)などのボランティアにより避難所や救護所等で行われている診療を、保険診療として取り扱うことは可能か。また、患者から一部負担金を徴収することは可能か。
A.都道府県知事の要請に基づき、日本赤十字社の救護班やDMAT、JMATなどのボランティアが避難所等で行った医療にかかる経費については、(1)薬剤、治療材料等の実費、(2)救助のための輸送費や日当・旅費等の実費――などを災害救助法の補助対象としており、保険診療としては取り扱えない。このため、保険診療として一部負担金を患者に求めることもできない。

Q.被災地の医療機関の医師らが各避難所等を自発的に巡回し、診療を行った場合、保険診療として取り扱うことは可能か。
A.保険診療としては取り扱えない。災害救助法の適用となる医療については、県市町村に費用を請求する。費用の請求方法については、県市町村に確認する。

Q.ある程度継続して避難所に居住し、疾病や傷病のために通院困難な患者に対し、被災地の医療機関の医師らが定期的な診療が必要と判断して患者の同意を得て継続的に避難所を訪問して診察を行った場合、訪問診療料を算定できるか。
A.算定できる。

Q.避難所への訪問診療において、同じ避難所等に居住する複数人に同一日に訪問診療を行う場合、「同一建物居住者」の取り扱いとするのか。訪問看護ステーションから訪問看護を行う場合はどうか。
A.いずれも同一建物居住者の取り扱いとする。医科の場合、避難所等において、同一世帯の複数の患者に診察をした場合は、「同一建物居住者」の取り扱いではなく、1人目は「同一建物居住者以外の場合」、2人目以降は「初診料または再診料もしくは外来診療料および特掲診療料」のみ算定する。

Q.在宅時医学総合管理料および施設入居時等医学総合管理料は「単一建物居住患者の人数」で区分されるが、被災前からこれらの管理料を算定している患者が避難所に避難し、この患者に対して医学管理を継続して行う場合、管理料を算定できるか。
A.当面は避難所においても被災前の居住場所に応じた区分に従って管理料を算定できる。ただし、被災前の居住場所に比べて「単一建物居住者数」が減った場合は、減った後の人数に基づき算定する。

Q.被災地の病院が災害等やむを得ない事情により、医療法上の許可病床数を超過して入院させた場合などは、どの入院基本料、特定入院料を算定するのか。
A.当面の間は以下の取り扱いとする。

【原則】
 実際に入院した病棟(病室)の入院基本料・特定入院料を算定する。

【会議室など病棟以外に入院した場合】
 速やかに、入院すべき病棟に入院させることを原則とするが、必要な診療が行われている場合に限り、当該病院が届け出ている入院基本料のうち、当該患者が入院すべき病棟の入院基本料を算定する。この場合、患者の状態に応じてどのような診療や看護が行われているか確認できるよう、具体的に診療録や看護記録等に記録する。

 なお、単なる避難所としての利用の場合は算定できない。災害救助法の適用となる医療については、県市町村に費用を請求する。費用の請求方法については、県市町村に確認する。

【本来入院できない病棟に入院したり、診療報酬上の施設基準の要件を満たさない患者が入院した場合】(精神病棟に精神疾患でない患者が入院したり、回復期リハビリテーション病棟に対象疾患以外の患者が入院した場合など)

(1)入院基本料を算定する病棟の場合
入院した病棟の入院基本料を算定する。精神病棟に入院した場合は精神病棟入院基本料を算定。ただし、結核病棟については、結核病棟入院基本料の注3の規定(退院可能と確定した日以降は特別入院基本料を算定するルール)にかかわらず、入院基本料を算定する。

(2)特定入院料を算定する病棟の場合
医療法上の病床種別と当該特定入院料の施設基準で求められる看護配置により、算定する入院基本料を判断する。例えば、一般病床の回復期リハビリ病棟に入院する場合、15対1の看護配置を求められる入院料2・3を算定していれば、15対1一般病棟入院基本料を算定する。

Q.災害等の事情により診療の継続が困難となった病院からの転院を、被災地にある病院が受け入れた場合、平均在院日数はどのように算出するのか。平均在院日数が入院基本料等の施設基準を超えた場合、特別入院基本料を算定するのか。
A.医療法上の許可病床数を超過して入院させた場合を含め、転院してきた患者を含めて平均在院日数を算出する。ただし、平均在院日数が入院基本料等の施設基準を超えた場合も、当面の間は従前の入院基本料を算定できるものとし、特別入院基本料の算定は行わない。


被災地以外の地域での対応

Q.災害等の事情で診療の継続が困難となった病院からの転院を、被災地以外の病院が医療法上の許可病床数を超過して受け入れた場合などに、どの入院基本料、特定入院料を算定するのか。
A.当面の間、以下の取扱いとする。

【原則】
実際に入院した病棟(病室)の入院基本料・特定入院料を算定する。

【本来入院できない病棟に入院したり、診療報酬上の施設基準の要件を満たさない患者が入院した場合】(精神病棟に精神疾患でない患者が入院したり、回復期リハビリ病棟に対象疾患以外の患者が入院した場合など)

(1)入院基本料を算定する病棟の場合
 入院した病棟の入院基本料を算定する。精神病棟に入院した場合は精神病棟入院基本料を算定。ただし、結核病棟については、結核病棟入院基本料の注3の規定(退院可能と確定した日以降は特別入院基本料を算定するルール)にかかわらず、入院基本料を算定する。

(2)特定入院料を算定する病棟の場合
 医療法上の病床種別と当該特定入院料の施設基準で求められる看護配置により、算定する入院基本料を判断する。例えば、一般病床の回復期リハビリ病棟に入院する場合、15対1の看護配置を求められる入院料2・3を算定していれば、15対1一般病棟入院基本料を算定する。

Q.災害等の事情で診療の継続が困難となった病院からの転院を、被災地以外の病院が医療法上の許可病床数を超過して受け入れた場合、平均在院日数はどのように算出するのか。
A.被災地以外の病院が地震の発生日以降に医療法上の許可病床数を超過するなどして転院の受け入れを行った場合、当面の間、当該患者を除いて平均在院日数を算出する。



http://www.asahi.com/articles/ASJ4N2HZVJ4NUBQU003.html
エコノミークラス症候群多発、18人が訴え 対策を強化
2016年4月20日07時57分 朝日新聞

 熊本県などでの一連の地震で、車中泊をして避難していた女性1人が、肺塞栓(そくせん)症(エコノミークラス症候群)で亡くなっていたことがわかった。ほかにも症状を訴える人が出ている。19日午後1時半現在、県内約640カ所に約9万5千人が避難しており、県は20日から、保健師らの巡回で、エコノミークラス症候群対策を強化する。同県南阿蘇村の土砂崩れ現場では19日、3人が心肺停止状態で見つかり、いずれも死亡が確認された。地震による死者は計47人になった。

 息苦しさや胸の痛みなどのエコノミークラス症候群の症状を訴えた人は熊本市内の5病院で少なくとも18人。国立病院機構熊本医療センター(熊本市)に搬送された女性(51)が死亡。ほかの病院でも集中治療室で手当てを受けたり、入院したりしている人がいるという。県は19日、避難者のエコノミークラス症候群対策として、県外の保健師らが避難所の駐車車両などを20日から重点的に回り、健康チェックを行う方針を示した。

 県内では19日、安否が確認できていない人の捜索が続いた。18日夜に死亡が確認された香川県の鳥居敬規(たかのり)さん(42)が見つかった同村長野の「ログ山荘火の鳥」付近では、鳥居さんとともに同山荘に宿泊していた妻の捜索が続けられ、19日午後5時過ぎ、心肺停止状態の女性1人が見つかり、死亡が確認された。鳥居さんの妻の可能性があるとみて、熊本県警が身元を調べている。

 また、住宅6棟が土砂に埋まるなどした同村河陽(かわよう)の高野台地区では、19日午後に男性1人が見つかり、死亡が確認された。同日朝に見つかり、死亡が確認された女性は同村河陽、牧野富美さん(46)とわかった。

 また、県警は亡くなった人のうち、身元が分かっていなかった2人について、同村河陽の葛城勲さん(75)と妻洋子さん(72)と確認されたと明らかにした。19日午後11時現在、高野台地区では3人の安否が分かっていない。

 一方、土砂災害で崩落した同村の阿蘇大橋付近では、阿蘇市に住む熊本学園大4年の大和(やまと)晃(ひかる)さん(22)が車で通りかかって巻き込まれた可能性があるが、現場は被害が激しく、捜索のめどは立っていない。国土交通省は19日、崩落現場をヘリコプターで上空から確認。陸上自衛隊の広報担当者は「捜索に参加する警察や消防とも協議し、判断する必要がある」と話した。

 県内のライフラインでは、20日午前0時現在、阿蘇地区の約5900戸が停電しているが、九州電力は20日中に復旧できるとの見通し。水道は約10万戸で断水し、西部ガスは約10万5千戸で都市ガスの供給を停止している。



https://www.m3.com/news/general/418275
「すさまじい揺れ」「力合わせ活動」北九州の医療チーム語る
2016年4月20日 (水)  読売新聞

 地震で被害を受けた熊本県益城町で医療支援活動を行い、北九州市に戻った市立医療センターの災害派遣医療チーム(DMAT)の4人が9日、読売新聞の取材に応じた。活動中の16日午前1時25分、阪神大震災級の「本震」を経験したといい、「立てないほどのすさまじい揺れだった」と振り返った。

 4人は麻酔科医の武藤官大さん(43)、看護師の城戸浩美さん(54)、牟田純子さん(31)、薬剤師の水戸浩司さん(48)。益城町で震度7の「前震」が起きて10時間後の15日朝から16日昼頃まで現地で活動した。

 4人が「本震」に遭ったのは益城町内の病院だった。寝たきりの高齢者ら入院患者約30人を安全な病院に移すため、外で準備していると、突然激しい揺れに襲われた。

 「揺れで救急車が宙に浮いていた」。武藤さんは激しく地面に体を打ち付けられ、手に擦り傷を負った。患者は全員無事だったが、建物は倒壊する恐れがあった。近くにいた消防隊員たちは武藤さんらを道路中央の安全な場所に誘導すると、危険を顧みずに院内と外を行き来し、患者全員を外に連れ出した。

 外は気温が下がっていた。武藤さんたちは患者を毛布でくるんでさすって温めた。さらに、ほかの隊と共同で患者全員を車に分けて乗せ、熊本市内の病院に避難した。到着後もケアを続け、別の隊と交代する16日昼頃まで支援に当たった。患者は全員、体調の悪化はなかった。

 武藤さんは「北九州から現地の情報をこまめに教えてくれた同僚も含め、関わったみんなで力を合わせて活動できた」と語った。


  1. 2016/04/21(木) 06:24:41|
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