Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月19日 熊本震災関連 

http://www.sankei.com/photo/daily/news/160419/dly1604190029-n1.html
【熊本地震】医師ら避難所で血栓検査 エコノミー症候群予防
2016.4.19 産経ニュース

 突然死の危険もあるエコノミークラス症候群を予防しようと、専門の医師らが19日、被災地の熊本県益城町を訪れた。血栓を検査し、脚の血行を良くする弾性ストッキングを配布。避難者には血栓が見つかった人もいて「車中泊」を避けるなどの対策を呼び掛けた。

 2004年の新潟県中越地震で同症候群の調査をした新潟大講師の榛沢和彦医師らが訪問。約800人が避難する広安小学校で、他の医師らと超音波を使って血栓の有無を調べた。

 15日から避難しているパート従業員河上広美さん(62)は、約8ミリの血栓が脚に見つかった。「1日3千歩歩いていたのに驚いた。運動すれば大丈夫と言われたので、なるべく歩くようにしたい」と話した。

 医師らは(1)よく歩く(2)水分を摂取する(3)同じ姿勢をとり続けない-といった予防法を説明した。

 榛沢医師は、余震を恐れて車内に泊まる人が多く、中越地震の倍以上のペースで患者が出ていると危機感を示し「避難所の雑魚寝も問題。行政は簡易ベッドや弾性ストッキングを早急に配備すべきだ」と訴えた。



http://www.asahi.com/articles/ASJ4M3C8XJ4MTIPE00K.html
被災地での車中泊、エコノミー症候群急増 医師ら危機感
2016年4月19日17時38分 朝日新聞

 熊本県の被災地で、車中泊が原因とみられる肺塞栓(そくせん)症(エコノミークラス症候群)と診断される人が相次いでいる。公共施設や自宅近くに止めた車の中で寝泊まりする被災者は多く、関係機関は危機感を募らせる。

 「極めて異常な事態」。済生会熊本病院(熊本市)の中尾浩一副院長によると、17、18日に10人がエコノミークラス症候群で入院した。同様の症状で入院した昨年1年間の患者数は40人だったといい、中尾副院長は「昨年1年の4分の1の患者が2日間で入院した。非常に危機感を持っている」と話した。

 熊本市の江南中学校の校庭には18日夜、約150台の車が並んだ。無職の米田一夫さん(73)は3日続けて軽自動車の運転席で寝泊まりしている。眠りは浅く、起きると節々に痛みを感じる。断水が続いたため、水分摂取を控えるようにしているという。「体に悪いとわかっていても、人の多い体育館で寝るよりまし」と話す。

 熊本県益城町の避難所になっている大型展示場「グランメッセ熊本」は2200台収容の駐車場が満杯状態だ。避難者は車中泊をしている。

 同町に住む女性(80)は息子夫婦、孫と計3台の車に分乗して寝泊まりしている。施設内に仮設トイレは1カ所だけ。歩数計を持つ女性は「トイレとの往復だけで、3千歩も歩く」。トイレの回数を減らすため、水分をとるのを控えているという。「車で足は伸ばせない。本当は家で寝たかったけど、息子に『家がつぶれる』と連れてこられた。自分ばかりわがままをするわけにはいかない」と話した。

 熊本赤十字病院(熊本市)の岡村直樹医師(40)は「今と同じ避難状況が長引けば、それだけ患者は増加するだろう。トイレに行く回数を減らしたい人もいるだろうが、水分はこまめにしっかりとってほしい」と話す。

 同病院では、早ければ20日以降、県外からの応援医師や看護師、事務員を避難所に派遣する。避難者を問診し、エコノミークラス症候群が疑われる場合は病院での検査を促す予定だ。

 約520人が避難する熊本県南阿蘇村の南阿蘇中学校体育館では19日朝、医療法人徳洲会のスタッフや地元の中学生が住民らの前で、エコノミークラス症候群を予防するための体操を披露した。足の指を動かす▽もも上げを繰り返す ▽腕を上げ下げする――。それぞれ10回ずつ繰り返した。松原徳洲会病院(大阪府松原市)の看護師、大西美由紀さんは「今後は車中泊をしている避難者にも参加を呼び掛けていきたい」と話す。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0419503295/
熊本で14人がエコノミー症候群...車中泊3日間続けた住民も〔読売新聞〕
yomiDr. | 2016.04.19 16:00
(2016年4月19日 読売新聞)

 地震による避難生活が続くなか、熊本県内の2病院で18日までに、男女計14人が肺塞栓症(エコノミークラス症候群)と診断され、うち女性3人が意識不明の重体となった。

 済生会熊本病院(熊本市南区)では、30〜70歳代の男女計10人が肺塞栓症と診断された。このうち、50〜60歳代の女性3人が意識不明の重体。10人は車中泊をしており、17日朝以降に搬送されるなどしたという。

 熊本赤十字病院(熊本市東区)では、4人が肺塞栓症と診断された。いずれも車内で避難生活を送り、17日に体調不良を訴えた。4人のうち3人は60〜70歳代の女性。救急搬送された60歳代の女性は14日の「前震」後、「余震が怖くて屋内では眠れない」と自宅を出て3日間、車内で避難生活を続けた。17日朝、約200メートル歩いて呼吸が苦しくなり、同病院に搬送された。他の患者3人も入院した。

 肺塞栓症は、脱水症状からできた血栓(血の塊)が肺の血管に詰まるなどして発症する。呼吸困難で、意識を失うなど命にかかわることもある。車中など狭い場所で寝泊まりしているとかかりやすいとされる。

 同病院救急科の岩谷健志医師(28)は「避難生活はトイレにも十分に行けないと考え、水分を控える人が多い」として、今後患者が増えていくことを懸念する。岩谷医師は、予防策として〈1〉水分や食事を十分とる〈2〉足首やふくらはぎなど体をこまめに動かす――と注意を呼びかけている。



http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/239480
震災医療 「関連死」防ぐケア充実を
2016年04月19日 10時40分 西日本新聞

 恐れていたことが、早くも起きてしまったのか。熊本県阿蘇市の避難所で77歳の女性が急性心不全で死亡した。市などによると、高血圧症の持病があったといい、避難に伴うストレスや疲労に起因する震災関連死の可能性がある。

 震災関連死は、地震終息後も長く続く深刻な「二次被害」である。東日本大震災の関連死は今なお後を絶たず、死者は昨年9月時点で3400人を超えた。その約9割が高齢者だ。

 そんな過去の教訓を踏まえて災害医療が築かれてきた。経験と知見を生かしてあらゆる手だてを尽くし、関連死を未然に防ぎたい。助けられる命は必ずあるはずだ。

 大勢の被災者が厳しい避難生活を余儀なくされている。十分な水や食料が行き届かない避難所もあるという。行政が被災者のニーズを把握し、全国から寄せられる救援物資を速やかに、かつ的確に配給してほしい。避難生活の質を少しでも改善することが、疾病予防の土台となる。

 体育館などの硬い床では、満足な睡眠もとれない。阿蘇で亡くなった女性のような高齢者、重い糖尿病や心臓病といった慢性病患者などにとっては、生命の危機に直結しかねない過酷な環境だ。

 障害者や妊婦、乳幼児も含め、ケアが必要な被災者への目配りをいっそう強める必要がある。

 被災によって使用中止となった医療機関もある。入院患者の転院や要介護者の受け入れなどは、県境を越えた医療機関や高齢者施設の緊密な連携と協力が不可欠だ。

 日本透析医会はホームページで病院ごとの人工透析の可否、被災の有無などの情報を提供している。慢性疾患に関する治療情報を必要な人に知らせる方策にも知恵を絞りたい。

 避難が長期化すれば、ストレスに加え、生活再建への不安も高じてくる。うつ病や自殺を防ぐための対策も課題となるだろう。

 現地の医師や看護師、保健師などの疲労も極限に達している。医療スタッフや医療機器などの広域的な支援態勢も早急に整えたい。



http://www.sankei.com/affairs/news/160419/afr1604190011-n1.html
【熊本地震】
巡回診療、全国の医師支援 避難9万人、衛生状態悪く「このままでは震災関連死が出かねない」 熊本・大分

2016.4.19 07:53 産経ニュース

【熊本地震】
 熊本、大分両県を中心に相次いだ地震は19日で本震発生から4日目。約9万4千人が避難生活を強いられ、震災関連死とみられるケースも出た。高齢者ら災害弱者への医療支援が急務となり、被災自治体は全国からの医師の継続的な派遣を要請している。

 厚生労働省や熊本県などによると、被災地に派遣されているのは、長期的に活動する日本医師会の災害医療チーム(JMAT)や、震災直後に救命活動する災害派遣医療チーム(DMAT)、赤十字病院の救護班など。

 JMATの一員として熊本市内の避難所を巡回した永田高志医師は「衛生状態の悪い避難所もあり、ぜんそくの子供もいる」と指摘。熊本県西原村で活動したDMATの寺戸通久医師も「このままでは震災関連死が出かねない」。一部の病院では地震で施設が損傷し、ガスや水道が使えないため、患者の受け入れ能力が低下。非常食で賄っている病院も複数ある。



http://www.sankei.com/region/news/160419/rgn1604190008-n1.html
熊本地震 ロビーに長机、けが人診察 仮設診療所派遣の医師奮闘
2016.4.19 07:02 産経ニュース

 血で染まったタオルで手を押さえた女性、動悸を訴える高齢の男性…。熊本県内の避難所近くに設けられた「仮設診療所」では、県外から来た民間の医療チームが対応に追われている。体の痛みや心の不安を抱えた被災者を診た医師は「余震が続いて精神的にもつらいはず。医療ニーズは高いので、応えていきたい」と語った。

 「お医者さんがいるって聞いたんだけど」

 御船町の保健センターに17日午後2時ごろ、男性(37)が焦った様子で駆け込んできた。ロビーに長机と丸いすを置き、薬やガーゼなどを並べただけの仮設診療所。医療法人「徳洲会」グループの高力俊策医師(42)が落ち着いた声で「いますよ、どうぞ」と応じた。

 男性の後ろには、目の下を腫らした女性(35)が。男性は不安げな表情で「家を片付けていて、がれきを後ろに投げたら妻に当たっちゃった。傷残りますか」と問い掛ける。「残りませんよ。傷をきれいに洗って、この薬を塗ってくださいね」。高力医師の言葉に胸をなで下ろした。

 高力医師は神奈川県内にある徳洲会系列病院で勤務する。看護師や事務職員らと一つのチームで被災者の診療に当たる。御船町の保健センター近くには、5カ所の避難所が開設された。17日時点で2千人が過ごしており、この日、仮設診療所には約50人の被災者が訪れた。

 片付け中に水槽が割れて手を切ったという女性(72)は、長いすに寝かされて数針縫ってもらうと「近くにお医者さんがいてよかった」と安心していた。心臓病の持病がある義兄(79)を連れてきた宮本まゆみさん(55)は「避難所で眠れていない。心臓がドキドキするって言うから心配したけど、『大丈夫』と言ってもらい安心した」と表情を和らげた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/417957
シリーズ: 熊本地震
小児科学会へ医師派遣要請、熊本県
DMATは第1、2次隊が撤収

2016年4月19日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)

 熊本県を中心とした4月14日の夜から相次ぐ地震で、熊本県は19日までに日本小児科学会へ医師の派遣を要請した。厚生労働省によると、国立病院機構熊本医療センターと熊本赤十字病院で、患者集中により小児科医の疲弊が激しくなっている。日本小児科学会は19日正午時点で情報収集を進めているとしている。

 DMATは19日午後1時点で、142チーム(504人)が活動中。第1次隊、第2次隊はすでに撤収しており、九州、中四国から派遣される第4次約20チームは20日までに現地入りし、21、22日に活動する予定。日本医師会災害医療チーム(JMAT)は18日午後2時時点では14チーム計54名が活動している。16-17日に熊本県医師会から派遣された11チーム計33名は派遣終了となっている。

 停電や患者殺到により患者の受け入れ不可状態が続いていた熊本赤十字病院は患者の分散も進み、17日から透析患者の受け入れを開始した。阿蘇医療センターは電力が復旧し、18日から通常診療を再開している。

 18日には医療関連19組織で構成する「被災者健康支援連絡協議会」が開催され、厚生労働省、総務省など関係4省から報告を受け、今後の対応について協議した。次回は4月26日に開催する予定。



http://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226584866268.html?pageKind=outline
【熊本地震】県内の透析13施設で水不足、安定的な水供給が課題に
( 2016年4月19日 ) 日刊薬業

 熊本地震に関する厚生労働省の18日正午時点のまとめなどによると、熊本県内の透析医療機関94施設(患者数6393人)のうち、21施設(約1600人)で透析ができない状況だ。透析不可施設のうち13施設で透析用の水が不足し、7施設で建物・機器が破損、1施設で透析機器が破損している。

 厚労省は透析不可施設の患者について「透析用の水の確保、熊本県内の他の医療機関での受け入れにより、県内でほぼ対応できている」と説明しているが、今後の安定的な透析用の水の供給などに向け、熊本県臨床工学技士会などと対策を協議。状況の悪化に備えて日本透析医会や近隣県と連携し、県外の医療機関への患者移送も検討している。18日には熊本市の患者10人が福岡県の病院に移る見通し。大分県では透析不可の施設はないという。

 厚労省が熊本周辺の主要医療機関65施設に確認した結果▽建物損壊のリスクがある=6施設▽ライフライン(電気、ガス、水道)の供給に問題がある=20施設▽問題がない=38施設▽連絡が取れない=4施設―となっている。17日昼時点では30施設でライフライン供給に問題があったが、一部改善しているとみられる。厚労省は被災した医療機関について、水・食料、看護師などの状況を確認し、早期の改善を図っていきたい姿勢だ。

 DMAT(災害派遣医療チーム)は18日午前11時現在、165隊が活動中、100隊が移動中、282隊が待機中、181隊が準備中だ。熊本県からの要請により、50隊(関東ブロック20隊、中部ブロック20隊、中国ブロック10隊)を追加派遣する計画で、18日夜までの現地到着を予定している。

 DPAT(災害派遣精神医療チーム)は13隊が活動中、2隊が移動中、12隊が待機中だ。精神科病院の患者約430人の転院支援を手掛けているほか、避難所などで被災者の心のケアに当たる。【MEDIFAX】



http://www.medwatch.jp/?p=8556
被災者の受け入れで施設基準を満たせず、定員超過となっても診療報酬の減額行わず―熊本地震で厚労省が通達
2016年4月19日|医療・介護行政をウォッチ

 平成28年度熊本地震で被害にあわれた方に適切に保険診療を提供できるよう、厚生労働省は診療報酬や医療保険の手続きなどについて、特例を実施しています。

 例えば、一時的に定員を超過する入院患者を受け入れざるを得ない状況が生じますが、その場合でも診療報酬の減額は行わないこと、有効期間を過ぎた訪問看護指示書の利用を一定程度認めること、被保険者証を提示できない患者にも保険診療を提供できることなど多岐にわたる内容です。

 地震の被害にあわれた方に心からお見舞い申し上げますとともに、1日も早い復興に向けてメディ・ウォッチでも情報提供を通じて支援いたします。

ここがポイント! [非表示]
 1  被保険者証を紛失しても氏名などの申告で保険診療を受けられる
 2  看護配置や月平均夜勤時間、1割以上変動しても変更届け出は不要
 3  避難所に居住する患者に対し、訪問診療などの提供も可能
被保険者証を紛失しても氏名などの申告で保険診療を受けられる

 家屋の倒壊などにより、被保険者証(保険証)を携行せずに避難された方も少なくないことでしょう。

 厚労省は、こうした方でも安心して医療が受けられるよう、▽氏名 ▽生年月日 ▽連絡先(電話番号など) ▽被用者保険の被保険者では事業所名(勤め先) ▽国民健康保険または後期高齢者医療制度の被保険者では住所 ▽国民健康保険組合の被保険者では事業所名や住所に加えて組合名―を医療機関の窓口で申し立てることによって保険診療を受けられることとしています(厚労省の関連サイトはこちら)。

 ただし、この場合の診療報酬請求では、次のような点に留意する必要があります。

▽受診の際に確認した被保険者の事業所や過去に受診した医療機関への問い合わせや、窓口での確認事項などによって、可能な限り保険者などをレセプトに記載する

▽保険者を特定できないものについては、住所や事業所名、患者の連絡先などをレセプトの欄外上部に記載し、国保連・支払基金それぞれに請求する

 また指定難病患者などの公費負担医療の受給者が、関連書類等を提示できない場合には、▽各制度の対象者であることの申し出 ▽氏名 ▽生年月日 ▽住所―などを確認することによって公費負担による医療を受けることができます。緊急の場合には、指定医療機関以外の医療機関でも受診が可能です(厚労省の関連サイトはこちら)。

 なお、保険者は被災者の一部負担(窓口負担)について減免を行うことが可能です(健康保険法75条の2)。

看護配置や月平均夜勤時間、1割以上変動しても変更届け出は不要

 保険診療を提供する上では、必要な人員や設備の整備、一定の勤務体制の確保などが必要とされています(例えば施設基準など)。

しかし、この取り扱いを厳格に運用すれば、被災者に医療を提供する医療機関が不利益(診療報酬の減額など)を受けてしまいかねません。そこで、厚労省は次のような特例を実施することを決定しています。

(1)保険医療機関などの建物が全半壊した場合、仮設医療機関などとの継続性が認められれば、保険診療などを提供してもよい

(2)平成28年熊本地震による被災者を受け入れたことにより超過入院となった保険医療機関について、当面の間、定員超過による診療報酬の減額は行わない

(3)被災者の受け入れによる入院患者が一時的な急増、あるいは職員を被災地に派遣したことによる一時的な人員不足によって入院基本料の施設基準が満たせなくなっても、当面「月平均夜勤時間数」については1割以上の一時的な変動があったとしても変更届け出は行わなくてもよい

(4)(3)と同様の場合、「1日当たり勤務する看護要員の数」、および「看護要員と入院患者の比率」「看護師の比率(看護師および准看護師)」については、当面、1割以上の一時的な変動があったとしても変更届け出は行わなくてもよい

(5)(3)と同様の場合、DPC対象病院への参加基準を満たさなくなっても、届け出を行わなくてもよい

(6)(2)-(5)について入院患者の一時的な急増や職員派遣による一時的不足について記録しておく

【訪問看護】

 訪問看護については、▽平成28年4月14日以前に主治医の指示書の交付を受けている ▽平成28年熊本地震に係る災害救助法の適用市町村に所在し、被災で主治医と連絡がとれず4月15日以降の指示書が交付されない ▽利用者の状態からみて訪問看護が必要―のすべての要件を満たす場合、有効期間を超えた訪問看護指示書に基づいた訪問看護を提供したとしても訪問看護療養費を算定することが認められます。

 また、被保険者が平成28年熊本地震に係る災害救助法の適用市町村に所在していた場合であって、被災のため避難所や避難先の家庭などで生活している場合には、居宅以外の訪問でも訪問看護療養費の算定が可能です。

 介護保険法に基づく訪問看護についても、同等の取扱いとなります。

【保険薬局】

 保険薬局で調剤を行うにあたり、次の場合には正式な処方せんに基づかなくても保険調剤として取り扱うことが可能です。

▽被保険者証などの提示ができず保険者番号などの記載がない処方せん、救護所などで交付された処方せんについて、必要事項を確認した上で、保険調剤として認めてよい

▽患者が処方せんを持参せずに調剤を求めてきた場合、医師の診療を受けられないなどやむを得ない事情が認められれば、事後の処方せん発行を条件として、保険調剤として認めてよい

避難所に居住する患者に対し、訪問診療などの提供も可能

 さらに厚労省は、次のようなQ&Aも提示しています。

▽被災地の保険医療機関の医師などが、各避難所などを自発的に巡回し、診療を行った場合には、保険診療として取り扱うことはできない。災害救助法の適用となる医療については、県市町村に費用を請求する

▽被災地の保険医療機関の医師などが各避難所などを自発的に巡回し診療を行っている際に、偶然、普段外来にて診療している患者の診察、処方などを行った場合でも、保険診療として取り扱うことはできない。災害救助法の適用となる医療については、県市町に費用を請求する。

▽被災地の保険医療機関の医師などが、避難所に居住する「疾病、傷病のために通院による療養が困難な患者」に対して、当該患者が避難所にある程度継続して居住している場合に、定期的な診療が必要と判断され、患者の同意を得て継続的に避難所を訪問して診察を行った場合に、訪問診療料を算定できる。

▽上記で、複数人に同一日に訪問診療を行う場合には「同一建物居住者」として取り扱う。なお、避難所などにおいて「同一世帯の複数の患者」に診察をした場合は、「同一建物居住者」の取扱いではなく、1人目は「同一建物居住者以外の場合」を算定し、2人目以降は「初診料・再診料・外来診療料・特掲診療料」のみを算定する

▽被災前から在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料の対象となる医学管理を行っている患者が避難所に避難し、当該患者に当該医学管理を継続して行う場合、当面、被災前の居住場所に応じた区分に従って、当該管理料を算定できる。ただし、避難場所が分散し、被災前の居住場所と比べて「単一建物居住患者の人数」が減少した場合には、減少後の人数に基づいて算定できる

▽避難所などにある程度継続して居住する患者であって、定期的に外来での診療を受けている者からの求めに応じて、当該診療を行っていた医師が避難所などに往診を行った場合、往診料は算定できる。ただし2人目以降は再診料を算定する

▽被災地の医療機関が、やむを得ず医療法上の許可病床数を超過して入院させた場合には、当面、次のような取り扱いとなる。

 ・実際に入院した病棟(病室)の入院基本料・特定入院料を算定することが原則

 ・会議室など病棟以外に入院する場合には、必要とされる診療が行われている場合に限り、当該医療機関が届出を行っている入院基本料のうち、当該患者が入院すべき病棟の入院基本料を算定する

 ・本来入院できない病棟に入院(精神病棟への精神疾患ではない患者の入院など)、診療報酬上の施設基準の要件を満たさない患者の入院については、入院基本料を算定する病棟では当該入院基本料を算定し、特定入院料を算定する病棟では「医療法上の病床種別と当該特定入院料が施設基準上求めている看護配置」により、算定する入院基本料を判断する(一般病床の回復期リハ病棟では、看護配置が15対1ゆえ「15 対1一般病棟入院基本料」を算定)

▽被災した他の保険医療機関から転院の受け入れを行った場合、転院患者を含めて平均在院日数を計算する。ただし、施設基準(7対1であれば18日以内)を超過しても、当面は当該入院基本料の算定を継続できる

▽被災者などを受け入れた場合、当面、当該患者を除いて特定入院料の施設基準の要件を満たすかどうかを判断する(被災地以外でも同様)

▽災害などで診療の継続が困難となった他の保険医療機関から転院を受け入れた場合、入院日は「当該保険医療機関に入院した日」とする(被災地以外でも同様)

▽被災地で透析設備が使用不可能となっている場合に、震災以前から当該保険医療機関に入院して透析を行っている患者が、真にやむを得ない事情で、他医療機関で透析を受けた場合、入院基本料・特定入院料の控除は行わない

▽DPCのデータ提出については、当分の間期限を延長する

▽被災地以外の保険医療機関で、被災地の保険医療機関から、医療法上の許可病床数を超過して転院の受け入れを行った場合には、当面、次のような取り扱いとする

 ・実際に入院した病棟(病室)の入院基本料・特定入院料を原則とする

 ・本来入院できない病棟に入院(精神病棟への精神疾患ではない患者の入院など)、診療報酬上の施設基準の要件を満たさない患者の入院については、入院基本料を算定する病棟では当該入院基本料を算定し、特定入院料を算定する病棟では「医療法上の病床種別と当該特定入院料が施設基準上求めている看護配置」により、算定する入院基本料を判断する(一般病床の回復期リハ病棟では、看護配置が15対1ゆえ「15 対1一般病棟入院基本料」を算定)

▽被災地の患者を許可病床数を超えて受け入れている場合には、当面の間、当該患者を除いて平均在院日数を算定する



https://kumanichi.com/news/local/main/20160419055.xhtml
エコノミー症候群防げ 専門家チーム、活動開始
2016年04月19日 熊本日日新聞

避難所で暮らす女性のふくらはぎに、血栓がないか調べる新潟大医学部の榛沢和彦講師(中央)=19日午後、益城町
 熊本地震の発生後、車中泊や避難所で過ごす被災者の「エコノミークラス症候群」を防止しようと、対策に詳しい新潟大医学部の榛沢[はんざわ]和彦講師や県内医師らの専門家チームが19日、益城町の広安小で検査活動を始めた。

 同症候群は、主にふくらはぎの静脈にできた血の塊(血栓)が肺の静脈に詰まり、胸の痛みや時には心停止につながるという。同日までに、少なくとも男女18人が救急搬送されるなどし、うち車中泊をしていた熊本市の50代女性が死亡した。

 チームには、熊本市民病院(同市東区)と熊本赤十字病院(同)、熊本大病院(同市中央区)から計9人が参加。被災者のふくらはぎにエコーを当てて、血栓の存在を調査し、予防につながる水分補給や運動、足のマッサージを呼び掛けた。

 日中の避難所と車中泊の検査だけで、3人に軽い血栓があることが分かった。血栓が見つかった91歳の女性は「胸に痛みがあった。トイレも遠慮して水を控えていたけど、これからは飲みます」と話していた。

 榛沢講師は、新潟県中越地震や東日本大震災で同症候群の診察に当たった。榛沢講師によると、中越地震では少なくとも6人、東日本大震災では2人が同症候群で亡くなっており、「今回は車中泊が非常に多く、発生ペースも早い」と話した。22日まで県内で活動する。(林田賢一郎)



https://www.mixonline.jp/tabid/55/artid/54004/Defalut.aspx?ex160419e
熊本地震 製薬16社がMRの活動自粛・待機・県外避難 編集部39社調査
2016/04/19 03:52 ミクスオンライン

「熊本地震」の影響についてミクス編集部は4月18日、熊本県内に営業拠点を持つ製薬企業の聞き取り調査を行い、回答が得られた39社のうち、16社が熊本の拠点に対しMRに活動自粛や自宅等での待機、県外避難を指示していることが分かった。営業拠点が全半壊せずとも、断水や通信の途絶、壁面や天井の剥がれなどがあったオフィスも少なくないなど、活動する状況にないという判断もある。武田薬品など5社は現地の判断に委ねるという対応をとっていた。

各社の広報担当者から熊本の拠点について聞き取りをした。回答が得られた全社は社員の安否を確認済み。まずは社員とその家族の安全を最優先としているところが目立った。MRの活動自粛・待機・県外避難を指示している16社は次のとおりだが、MRの活動について状況確認中もエーザイや田辺三菱製薬など15社あった。
▽旭化成ファーマ:「熊本エリアは自宅待機」(先週末時点)
▽あすか製薬:「自宅待機が続いている」
▽アステラス製薬:「安全を第一に、活動については逐次判断。現在、活動は自粛」
▽杏林製薬:「様子を見ている状況。プロモーションはしてない」
▽協和発酵キリン:「営業所のあるビルが危険な状態で立ち入りできない。24人中8人以外は福岡等へ避難」
▽サノフィ:「今週は自宅待機」
▽大日本住友製薬:「情報提供活動は行っていない。一部出社しているMRもいるが営業所の片づけや待機をしている」
▽大鵬薬品:「自宅待機」
▽中外製薬:「オフィス待機」
▽ツムラ:「社員の安全を期して、数人を残して県外避難」
▽テルモ:「営業活動は中止」
▽日本新薬:「自宅待機」
▽ノボノルディスクファーマ:「自宅等で待機」
▽持田製薬:「自宅待機または安全な場所へ避難」
▽沢井製薬:「自宅待機」
▽富士製薬:「数名が福岡で待機。その他は情報収集」

この中で沢井製薬は18日、熊本営業所で「建物の一部破損、通信機器の電波障害が発生しており、連絡が取りづらい状態」とし、「福岡支店にて代替対応する準備を整えている」と発表した。

協和発酵キリンと第一三共は、オフィスが入っているはそれぞれのビルが立ち入りできない状況といい、第一三共は「今後の営業活動については確認中」としている。バイエル薬品によると、薬品以外も含むバイエルグループでは「県外へ一旦避難している方が多い」という。

対応を現地判断に委ねているとしたのは、武田薬品、日本ケミファ、グラクソ・スミスクライン(GSK)、ファイザー、ヤンセンファーマ。GSKは、安全の確保をした上で「必要な治療や薬剤にアクセスできるよう、現地社員が状況を把握しつつ、対応している」という。

そのほか、ノバルティスファーマは「避難しているMRもいるが、10名以上が熊本に待機しており、緊急の要請があれば個別に対応できるような体制をとっている」とし、三和化学は、熊本にある九州南支店で「可能な限り、必要に応じて、医療機関への現状確認、対応を実施している」とした。

化血研 20日まで「臨時休業」

化血研は18日、20日まで「臨時休業」すると発表した。複数の建物、施設に被害が生じ、詳細な被害状況の確認・調査が必要になったため。同社は既に被災により生産中止を決めており、復旧のめどが立つまでには「時間を要する見通し」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/417881
シリーズ: 熊本地震
研修医2年目の岡崎幸治氏・現地リポート◆Vol.1
全く支援が行き届かず、どうしたら……?

2016年4月19日 (火) 岡崎幸治(日本海病院研修医)

 山形県酒田市の日本海総合病院、研修医2年目の岡崎幸治氏。熊本市内の実家のクリニックが被災し、開業の手伝いと避難所の支援のため休職し、4月17日に鹿児島空港経由で帰省。本人の了承を得て、facebookの掲載を転載しています。

4月18日 7時ごろ:熊本市にて

 近くの避難所(熊本市立東部中)です。市が運営しています。(避難民350人)

・マンションが損傷し住めなくなった
・余震が続き家にいるのが怖い
という理由で、教室や車中で寝泊まりされています。車中泊の理由は「屋根があるほうが安心できる」から。

 Weekdayになり、仕事に出られた方が多くいらっしゃるようです。

 一番の需要は「衛生管理のための水」。市内は断水が今日中に復旧するという話で、これは解消するかもしれません(市役所では既に試験的に水を出しているようです)。

 避難していらっしゃる方々の健康を伺いましたが、慣れない環境での「不眠」が一番のconcernでした。診て回っただけでも「安心する」とのことでした。精神病薬をぎりぎりもたせている中年女性もいらっしゃいました。

 市内に避難所は幾つもありますが、
・市が運営する配給のある避難所、
・市の運営がなされない箱だけの避難所
があるようです。

 往診の需要は今の時点では「中」くらいでしょうか。


4月18日 10時すぎ:菊池郡にて

 中堅病院に当クリニックとして協力できないか伺いに行きました。

 水漏れが発生し、病棟が閉鎖されました。「今の所病棟が閉鎖し患者を県外の病院に搬出し、CT.MRIなどのハードが壊れているので外来業務しかできておらず、人手は足りている。2-3日してハードが稼働するようになると、人手が足りなくなるだろう。搬出した患者を再度受け入れるのにも力が必要だ。とのことでした。

 今後私も手伝いに参ります。

 搬送の際、毛布が無くなりましたが、市の災害対策本部からは、毛布類は学校などに優先するため回せなかったとのことでした。

 患者さんの転院先を早期に調整する、素晴らしい対応だったと思います。

 熊本では2つの基幹病院のうち一つのオペ室は3部屋しか稼働していないそうです…。


4月19日 7時ごろ:熊本市にて

 こういう時はどうしたらいいのでしょうか…?

 よく取り上げられる益城町の中で、「全く」支援が行き届いておらず、危険な状態にある方々がいらっしゃいます。

 私にはどうしようもなく、少し途方に暮れています。

 クリニックの診療が終わってから、また車を出して避難所に行きました。益城中央小学校で、「20-30人で集まっている公民館などは医療班が行けていないかもしれない」と言われ幾つか場所を挙げてもらいました。

 益城町の「平田」地区は、役場がある「宮園地区」の東南東1.5kmにあります。間には倒壊のため通行止になっている地区(ニュースで背景によく使われています)があり、大きく迂回しないと到達できません。

 地割れしたり、家屋の倒壊して通れなくなっている道を迂回して進むと、公民館に入る代わりに外の軽自動車で車中泊している方々に遭遇しました。

 その地区の消防団の方々班長に話しを伺うと、「前震では大して被害が出ず、朝になって停電が解消され、安心して屋内に戻ったところで本震が襲い、6人が生き埋めになって亡くなった。公民館が潰れ、または倒壊の危険があり、仕方なく車中で寝泊まりしている」とのこと。

 その地区にいた100人以上の方々のほとんどが80代の後期高齢者で、認知症を患っている方も多く、自由に移動ができません(後期高齢者で認知症で車中泊で外気は寒く、深部静脈血栓症のリスクの塊の様な方々です)。近隣の避難所は全て満員で入れない状態だそうです。

 何より、DMATも日赤も自衛隊も全く支援を受けられていないとのこと。他地区の友人からもらう水で脱水を凌いでいました。

 平均気温が10度を切る中、ガソリン節約のため暖房は使えず、毛布も不十分だと仰っています。「認知症がひどい人は、夜中突然起きて車から出ようとするため目が離せず、その奥さんももう限界にきている」。そう話した30代女性(消防団の隊員の奥さん)のお子さん2人とも、風邪を引いていました。

 「消防団には守秘義務があるためSNSで発信できないが、(といってもそろそろ限界なので少しずつ言うようにしているが)こうした発信は是非お願いしたい」とのこと。

・日中は広い庭で車中泊しており、動ける人はその近くで家屋の片付けをしているため、一見すると休んでいるだけのように見える。避難所の体を成していない。
・熊本市内や役場方面からは通行止の地区を挟み、奥まった地区なので到達するのが困難。

 以上の理由で支援が届いていませんでした。

 必要な支援は物資だけではありません。この高齢な方々は本来は屋内に移されなくては危険です。

 私1人では到底難しいので、情けないながらこうして発信しています。これから、クリニックの診療の様子を見つつまた平田地区に向かおうと思います。

 こういう時は私には何ができるのでしょうか…?


  1. 2016/04/20(水) 05:29:10|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<4月20日  | ホーム | 4月19日 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する