Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月16日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/410875
高齢化率52%、限界集落で診療所長◆Vol.3
地域医療振興協会の再研修プログラム

2016年4月16日 (土) 聞き手・まとめ:成相通子(m3.com編集部)

 泌尿器科の専門医のキャリアを経て、地域医療振興協会の再研修プログラムを受けた岡裕也氏(インタビューの前半は『「今の医療に疑問」、キャリア捨てへき地医療へ◆Vol.2』を参照)。診療所所長を務める岐阜県揖斐川町の春日地区は、人口1039人、65歳以上人口割合(高齢化率)52.2%の「限界集落」だ。現在の日常診療や生活についてインタビューした(2016年3月5日に実施)。

――2014年4月から1年間、地域医療振興協会が運営する三重県立志摩病院で、総合診療科医員として研修を受けられました。


揖斐川町春日診療所所長の岡裕也氏。
 臨床医としての経験は長いですが、急にへき地の診療所や地域医療の現場には出られないと思い、再研修プログラムに入りました。学ぶことは非常に多かったです。“専門バカ”になっていたので、内科的エコーや一般内科的知識は勉強になりました。内科と救急外来をメーンに、整形外科や小児科、皮膚科も短期間で回りました。救急当直も入りましたが、たまたまその年は医師の数が多かったこともあり、そこまで大変ではなかった印象です。

――2015年4月には揖斐川町春日診療所所長としての勤務が始まりました。

 地域医療で有名な吉村学先生(編集部注:現宮崎大学地域医療・総合診療医学講座教授)が同じ揖斐川町内にある地域医療振興協会の久瀬診療所にいたので、以前に見学に来たことがあり、近くにポストが空いたということでこちらに来ました。

 やはり、現場で学ぶことは大切です。患者さんから学ばせてもらうことは多いです。まだ総合診療を始めて2年の医師ですが、学びながら診療することがここでは受け入れられていると感じます。都市部の病院ではそうはいかないと思います。「ここでやれることをやってくれたらいい」と言う患者もいます。そう言われると、最善を尽くせるように逆に頑張れるのが医師ではないでしょうか。

――実際に働いてみて、想像と違う点はありましたか。

 思ったよりもかなり忙しいです。診療所は医師1人、看護職員2人の体制です。水曜日と日曜日以外の週5日の午前中と、月曜日と木曜日に夕方4時から6時まで外来を行うほか、火曜日の午後は車で15分ほど離れた美束出張所で出張診療をしています。外来の合間に在宅患者さんの訪問診療を行っています。毎週金曜日には地域ケア会議があり、多職種連携の中心となって行政の会議や交渉もしています。小学校の校医もしているため、健康診断や学校での会議もあります。また、24時間体制の緊急往診や住民講話も行っています。

――救急対応はどうされていますか。

 揖斐川町内では、同じ地域医療振興協会の久瀬診療所と谷汲中央診療所があり、4人の医師が当番制で土日のオンコールに対応しています。平日は、春日地区のコールを全て担当することになりますが、2人の看護職員が交代で電話を受けてくれており、必要な時に連絡をもらうシステムです。

――目指してきた「人をまるごと診る医療」はできるようになったと思いますか。

 1日に外来は30~40人、午前中だけの時は20人ほどです。今までよりも時間を持って1人1人対応できていると思います。

 まだ、地域医療や総合診療(家庭医)は始めたばかりです。本当に春日地区の人の役に立てているのか、喜んでもらえているのかまだ分かりません。

 先日、元村長の81歳の男性が亡くなりました。長い間肺の病気で診療所に通われていましたが、1月から近くの揖斐厚生病院に入院していました。状態はかなり悪く、亡くなる2週間くらい前のお見舞いした時には、ICUで人工呼吸器につながれており、当然喋れませんし鎮静剤で意識も朦朧とされていました。しかし、帰りがけに私の両手を握って話をしようとしていました。声は出ませんが、口の動きから「ありがとうございます」と言ってくれました。

 専門医時代のように、手術でがんを治療して感謝されるような劇的なエピソードはありませんが、日々の診療でなんとなく温かみのある交流の積み重ねが、都会の病院よりはある気がします。専門医時代には、患者さんが亡くなるとむなしさが残りましたが、今、日々の診療を積み重ねて、納得できる「看取り」ができれば、患者さんが亡くなっても医者としてのやりがいが感じられます。

 本当に今までのキャリアを捨ててこれで良かったのかの結論はまだ先でしょうが、医者を志した初心に立ち戻り、数は少なくても患者さん一人一人と向き合ってやってみたいと思います。



http://www.asahi.com/articles/ASJ4J26L1J4JUBQU001.html
結核集団感染で東大が謝罪 届け出不要と勘違い
2016年4月16日07時30分 朝日新聞

 警視庁渋谷署の警察官19人が結核に集団感染した問題で、留置中に死亡した60代の男の解剖をした東京大学医学部が15日、男の死因が肺結核と判明したのに、保健所への届け出が半年ほど遅れたと謝罪した。

 東大医学部によると、感染症と診断した場合、感染症法に基づいて保健所へ届け出なければならない。だが、担当医は「解剖の場合は警察への報告だけでいい」と勘違いしていたという。

 昨年6月、肺結核が死因とする報告書を署に提出。保健所からの指摘を受け、今年1月に届け出た。解剖にかかわった医師ら7人が感染したが発症はしておらず、新たな感染源になる恐れはないという。

 東大医学部は「再発防止に努めます」とコメントした。



http://mainichi.jp/articles/20160416/ddl/k40/040/396000c
田川市立病院
地域包括ケア病棟開設 3診療科、6専門外来設置予定 /福岡

毎日新聞2016年4月16日 地方版 福岡県

 田川市立病院(鴻江俊治院長、297床)は、今月から田川地域では初めてとなる地域包括ケア病棟を開設した。急性期医療を担う病院だが、急性期から回復へ向かう患者の受け入れも進めていく。今後、3診療科の新設と六つの専門外来の設置も予定している。

 地域包括ケア病棟は、▽急性期医療をほぼ終えたが在宅復帰には早い患者▽退院に向けリハビリを行う患者▽急に症状が悪くなり軽度の急性期医療を必要とする患者−−を受け入れるもの。2年ほど前から準備を進め、今月1日から45床の地域包括ケア病棟を6階東病棟に開設した。現在、半数ほどの利用がある。同時にリハビリスタッフの充実も図り、理学療法士3人のみの態勢から、作業療法士、言語聴覚士も加えた8人態勢とした。

 また、7月には総合診療科と呼吸器外科が、9月には救急科が新設されるほか、5月には糖尿病、緩和ケア、血管外科、リンパ浮腫、母乳、助産師の6外来の設置・拡充が予定されている。【斎藤毅】

〔筑豊版〕



http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/04/16/06.html
高度な医療、重症や緊急な患者へ 済生会栗橋病院、加須へ機能移転
2016年4月16日(土) 埼玉新聞

 済生会栗橋病院(久喜市小右衛門)は、症状が重篤な患者向けの急性期病床の機能を加須市に移転することを決めた。既に加須市との間で覚書を締結しているが、時期や規模などは未定。久喜市が15日、同市議会に報告した。

 急性期病床は、病気やけがなど重症で緊急に治療が必要な患者に対し、高度で専門的な医療を提供する。

 久喜市によると、栗橋病院の遠藤康弘院長から3月23日、加須市と覚書を同15日付で結んだと伝えられた。

 遠藤院長は、覚書の内容について(1)高度急性期、急性期疾患に対する医療機能を加須市に移転する(2)加須市が建設候補地を確保し支援内容を提示する(3)病院は移転に関する計画書を作成し、加須市に提示する(4)移転が困難な場合、覚書を解除できる―と口頭で説明。移転理由としては「築後30年近くたつ本館施設の老朽化」を挙げたという。

 同院長は「移転する機能は急性期だが、それ以上は何も決まっていない」と話したという。加須市も3月17日、覚書の締結を市議会に説明。加須市は1月8日付で、栗橋病院に一部機能の移転に関する要望書を提出している。

 移転候補地は東武伊勢崎線加須駅南口から徒歩約10分の場所。病院は2025年までの建設を予定している。施設の規模や機能、加須市からの支援内容も未定。同院長は久喜市に対し、現在の栗橋病院に一般外来、回復期やリハビリの病床、訪問看護などは残すと説明したという。

 済生会栗橋病院は1989年7月開院。病床数329床、うち本館は209床で開院時の建築。東館100床と地域救急センター20床は99年以降に建てられた。



http://www.asahi.com/articles/ASJ4F54VPJ4FULFA021.html
東洋経済の眼
医療とコスト 高額の薬が問う「命の値段」

2016年4月16日15時31分 朝日新聞

 1人あたり3500万円。これは非小細胞肺がん治療の分子標的薬・オプジーボの年間治療費です。4月4日に開かれた財務省の財政制度等審議会に専門家の一意見として提示されました。連日投与の従来薬と違い、2週間に1回の投与(133万円)でも費用は従来薬の3倍から14倍になります。

 日本の医療費は年間40兆円に達し、20年前と比べて6割増。保険料や患者の自己負担では足りず、税金で穴埋めしています(全体の4割弱)。団塊世代がすべて75歳以上となる2020年代半ばになると、医療費は50兆円超に膨らむと予想されています。

 オプジーボの場合、患者負担を軽くする高額療養費制度があるため、年間3500万円のうち、かなりの高額所得者でも自己負担は月額30万円弱。結果的に投与するほど財政負担が増します。

 オプジーボに限らず新薬は、開発コストの上昇に伴い高額化しています。すでに、技術の進歩と費用の負担が釣り合わなくなっていて、今後その傾向が強まることは間違いありません。

 医療の世界でコストの話はタブーでしたが、今後はコストベネフィット(費用便益分析)の概念を導入せざるをえないでしょう。端的に言えば「その命に3500万円の価値があるかないか」。特にがんは年齢とともに罹患(りかん)率が上昇します。高額療養費制度の見直しはもちろん、新薬投与の年齢制限(高齢者には投与せず)も考えられます。

 高価格の薬は、延命治療も含め「いかによく死ぬか」を日本人に再認識させるきっかけとなりそうです。(「週刊東洋経済」編集部)



  1. 2016/04/17(日) 06:02:25|
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