Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月8日 

http://mainichi.jp/articles/20160408/ddl/k02/040/013000c
弘大大学院
地域救急医を育成へ 市の寄付金で新講座 /青森

毎日新聞2016年4月8日 地方版

 弘前市などの地域救急医療に関わる医師不足を解消しようと、同市の寄付金3000万円で弘前大大学院医学研究科に「地域救急医療学講座」が設置され、6日に同研究科で開設式が行われた。新講座は学内からは3人の医師を助教に登用。同市などの入院を要する中等症患者の救急輪番体制を維持し、地域医療に携わる医師の育成を図る。自治体の寄付による地域救急医療学の開講は全国的に珍しいという。

 若林孝一・同研究科長によると、2004年に導入された新臨床研修医制度で若手医師が研修先を自ら選べるようになった結果、希望が大都市部に集中しがちになり、地方に医師不足が生じた。このため、地方では軽症の1次患者と重症の3次患者の間の2次患者の救急医療に対応する医師確保が年々難しくなっているという。

 新講座は同研究科救急・災害医学講座の山村仁教授(弘大病院高度救命救急センター長)が教授を併任し、専任助教に同研究科の小児科と整形外科の医師2人が就き、近く内科出身者1人も登用される方針。寄付金は助教3人の人件費と講座の運営・設備費などに充てられ、寄付は2019年度まで毎年度同額で行われる予定。

 山村教授は「講座では救急搬送の実態を分析し、不要不急な症例に対する予防研究などもしたい」と話す。【松山彦蔵】



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/297942
地域医の卵が知事を表敬訪問
県推薦枠入学生ら

2016年04月08日 10時22分

 産科や小児科などの医師不足対策として、佐賀県と佐賀大学が取り組む推薦枠制度で、本年度入学した9期生2人を含む9人が7日夕、山口祥義知事を表敬訪問した。知事と言葉を交わしながら、地域医療への思いを新たにしていた。

 推薦枠制度は2008年に始まり、定員は年2人。県内で2年間の臨床研修を行い、県が指定する県内の病院に6年間勤務することが条件になっている。

 山口知事は、普段の生活を聞いたり佐賀の振興策を尋ねたりしながら、「地域活動をするなどして、人の気持ちに敏感になってほしい」と激励した。

 この春入学した羽生田菜月さん(20)は「患者に寄り添えるような小児科医を目指したい」、松田和子さん(19)は「患者の家族にも思いをはせ、予防にも力を入れたい」と意欲を語った。



http://biz-journal.jp/2016/04/post_14608.html
連載  上昌広「絶望の医療 希望の医療」
神戸市肝入り先進病院、なぜ破綻?他病院で断られた患者を手術、死亡例7割は多いのか

文=上昌広/特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長
2016.04.09 Business Journal

 3月23日、筆者の生まれ故郷であり、中学・高校時代を過ごした神戸を訪問した。ポートアイランドにある神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)を見学するためだ。

 KIFMECは、14年11月に田中紘一・京都大学名誉教授が中心となって開設した肝移植を中心とした病院だ。神戸市が土地を提供し、三井物産などが出資する特定目的会社が設備を整え、KIFMECが運営する。神戸医療産業都市構想の一翼を担う。
 ところが、昨年4月、移植患者の死亡が相次いだことが報じられ、KIFMECは存亡の危機に立たされた。困ったKIFMECは日本肝移植研究会に調査を依頼した。同研究会は報告書の中で、その運営体制を糾弾した。4月24日、地元紙である神戸新聞は、以下のように報じた。

「報告書では、死亡した4人のうち3人は、救命できた可能性があり、残る1人は生体肝移植による治療が困難だったとしている。センターには抜本的な組織改革を求め、改革を終えるまでは移植手術を中止すべきだと提言した。手術を再開する場合は、生体肝移植に適しているかどうかを、肝臓内科医や経験豊富な移植医を入れた委員会で1例ごと検証するよう求めた」
 この後も多くのマスコミが、KIFMECを批判した。患者は激減し、今年3月末に経営破綻した。お会いしたKIFMEC関係者は「それまで順調に患者数が増えていたので、あの報道が効きました」と言っていた。
 筆者はこれまで、日本肝移植研究会の対応を批判してきた (http://biz-journal.jp/2015/06/post_10299.html)。それは、彼らが問題視したことが、患者の死因とは直接関係ないからだ。死亡例が続いたのは、他院で断られた状態の悪い患者に移植したからで、手術適応の問題だ。手術適応の議論は難しい。事後的に規範論を振りかざし、第三者が批判すべきではない。 

死亡率7割とみるか、成功率3割とみるか

 今回のケースでもっとも重視すべきは、KIFMECで移植を受けた患者が、肝移植以外に救命の方法はなかったことだ。さらに、ほかの病院では移植手術を引き受けてくれず、患者は田中医師に頼らざるを得なかった。
 全身状態の悪い患者を治療すれば、成績が悪いのは当たり前だ。2月6日現在、KIFMECで移植を受けた患者10人中7人が移植後1年以内に死亡している。これを死亡率7割とみるか、成功率3割とみるかは難しい。

 筆者が専門とする骨髄移植の領域では、進行した白血病で骨髄移植しか救命方法がない場合、患者の年齢が若く、ドナーがいれば骨髄移植を選択することが多い。移植後は放射線や抗がん剤の合併症、および移植片対宿主病という免疫反応で数割の患者が命を落とす。ところが、このことに文句を言う医療関係者は少ない。同じ移植治療でも、骨髄と肝臓ではまったく違う。少なくとも絶対的な正義は存在しない。治療法の選択とは、かくのごとく相対的なものだ。
 医療の主役は患者と主治医だ。主治医が患者に十分な情報を提供し、患者がリスクとベネフィットを理解し、そして治療を受けたのであれば、ほかの医師がその決定を無闇に批判すべきではない。
 もし、主治医の技量に看過できないほどの問題点があるならば、それを具体的に示すべきだ。日本の肝移植の第一人者である田中氏らのチームの技量に問題があったとは常識的には考えにくい。

研究会の名を借りて行う私的行為

 日本肝移植研究会の医師たちも、このことは十分に理解していたのだろう。論点をはぐらかしている。
 たとえば、当番世話人の具英成・神戸大学教授は、「神戸市がKIFMECを医療産業都市の中核施設としているのを念頭に、そもそも医療産業として生体肝移植が成り立つかどうかも議論したい」と新聞でコメントしている。KIFMECが成長すれば、神戸大のライバルになる。筆者には、具教授が「不祥事」を理由に商売敵を叩いているようにしか見えない。批判する医師たちの動きは、研究会の名を借りて行う私的行為のように映る。
 一連の批判に対し、患者団体が「患者側の意見や対応から大きく乖離」と批判したのもうなずける話だ。KIFMEC関係者によれば、日本肝移植研究会の心ない対応の結果、「早期に肝移植を受けることができず、救えたかもしれない命を落としてしまった」と嘆く遺族までいるという。このような遺族の声に十分、耳を傾けるべきではないか。

神戸市の責任

 では、このような事態に神戸市はどう対応したのだろうか。KIFMECは神戸市の肝煎りで始めたものだ。神戸市は、当事者としての責任の一端がある。真摯に問題点を検証すべきだ。
 阪神・淡路大震災で甚大な被害を蒙った神戸市は、医療を復興の目玉にした。1998年には神戸医療産業都市プロジェクトを立案。2000年には財団法人先端医療振興財団(以下、財団)を立ち上げた。

 ただ、うまくいっていない。財団の14年の財務諸表を見ると、経常収益の34%が補助金、寄付金が占めるのに、9500万円の経常赤字だ。固定比率261%、流動比率35%である。過剰な固定資産への投資が重荷となり、経営は悪化している。資産を食い潰しており、神戸市からの補助金がなければ立ちゆかない。
 今回、KIFMECの周囲を見学したが、そこにあるのは市民病院や、STAP細胞事件で舞台となった理研。5月には県立こども病院が移転してくる。財団が作成したパンフレットを見ても、インキュベーションセンターやビジネスセンターが目立ち、事業主体は神戸市の外郭団体や神戸大学だ。神戸市の公共事業の失敗を、税金で穴埋めしているといわれても仕方がない。
 神戸市は「iPSで世界を変える」など景気のいいことを言うが、実感が湧かない。先端医療を商品化して利益を上げるのは民間企業なのに、この地域では民間の活気が感じられないからだ。むしろ衰退している。ポートピアホテルの横にあった「バンドール」というホームセンター、KIFMECの傍にあったスーパー「イズミヤ」はなくなっていた。
 医療関係で、ショールームのようなところに出店している民間企業はあるが、あくまでお付き合いという感じだ。ここで本気で商品開発や研究をしようという企業は多くない。これでは、神戸市の計画は絵に描いた餅だ。
 今こそ神戸市は市民に情報を公開し、計画を見直すべきではないか。そもそも、ポートアイランドは、高度成長期に神戸市が住居の供給を増やすため、六甲山麓を削り、埋め立てた人工島だ。そのオープニングセレモニーが81年のポートピア’81だった。
 ポートアイランドには多くの住民が移住し、多くの商業施設が新設され、大盛況だった。当時、神戸市は「株式会社神戸市」といわれ、自治体経営のモデルとして全国から賞賛された。味をしめた神戸市は、87年からポートアイランドの二期拡張工事を始めた。このときできたのがKIFMECのある場所で、一昨年、国家戦略特区に認定された。
 ところが、今や閑古鳥が鳴いている。バブル経済の破綻、95年の阪神・淡路大震災での液状化が影響している。苦境を打開すべく、神戸市は政府機関や外郭団体を誘致したのだろう。そのなかで数少ない民間事業がKIFMECだった。ところが、それを潰してしまった。

問われる自助努力

 神戸は民間の町だ。江戸時代は漁村だった。発展のきっかけは神戸港の開港だ。大勢の外国人、および一旗あげようとする流れ者がやってきた。そして交わった。ここから鈴木商店、その系列の神戸製鋼や帝人が出た。ダイエーや、たとえは悪いが山口組も神戸出身だ。
 私の母校である私立灘高校は、神戸の造り酒屋である菊正宗、白鶴を経営する嘉納一族が設立した。開学当初から「日本一の学校にする」と言い、40年目に東大合格者日本一を実現した。ちなみに嘉納一族は流れ者ではなく、江戸時代からの名家だ。
 かくのごとく、神戸は民間人が立ち上げた町だ。江戸時代に雄藩の城下町で、それが発展した武士の町ではない。古くは灘の酒屋、明治以降は神戸港を中心に商売人がつくった。
 ところが昨今、神戸の衰退は著しい。人口で福岡市にも抜かれた。民間に元気がないからだ。KIFMECのケースでは、お上にすがり、せっかくの民間のチャレンジャーを潰してしまった。このままでは神戸の将来は暗い。
 では、どうすればいいのだろう。
 自助努力するしかないと思う。幸い、田中医師は「もう一度神戸でやる」と言う。倒れても、また立ち上がる。彼のような人材こそ、神戸に必要だ。神戸の皆さん、ぜひサポートいただけないだろうか。神戸のためにも、筆者も彼を応援したいと思う。
(文=上昌広/特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長)

●上昌広(かみまさひろ)
1993年東大医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。 虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の診療・研究に従事。
2005年より東大医科研探索医療ヒューマンネットワークシステム(後に先端 医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年3月退職。4月より現職。星槎大学共生科学部客員教授、周産期医療の崩壊をくい止める会事務局長、現場からの医療改革推進協議会事 務局長を務める。



http://news.biglobe.ne.jp/trend/0408/res_160408_6175555742.html
Kei-Net、医師国家試験など分析…合格率は過去30年で最高
リセマム4月8日(金)17時15分

河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は4月7日、入試・教育トピックスに「医師・歯科医師国家試験の合格状況」を掲載した。3月に発表された医師国家試験と歯科医師国家試験の受験者数や合格率、医学科定員増の動きなどを解説している。

 第110回医師国家試験は2月に行われ、9,434人が受験、8,630人が合格した。合格率は、前年の第109回試験より0.3ポイント増の91.5%で、過去30年でもっとも高かった。男女別では、受験者と合格者の約3割を占める女性の合格率が93.2%と、男性の90.7%を上回った。

 2016年の新卒受験者が入学した2010年度入試において医学科定員が355人増えた影響から、2016年の受験者は前年比377人増、合格者は372人増となった。新卒の受験者は、前年比410人増の8,660人、合格者は前年比367人増の8,165人。医学科定員増の動きは、医師不足対策として2008年度以降続いている。

 大学別の合格率では、和歌山県立医科大学と自治医科大学が99.1%ともっとも高く、東京医科大学98.5%、順天堂大学98.2%、東京慈恵会医科大学98.2%の順であった。

 一方、第109回歯科医師国家試験は1月に行われ、3,103人が受験、1,973人が合格した。合格率は、前年の第108回試験より0.2ポイント減の63.6%。大学別の合格率では、東京歯科大学の93.3%がもっとも高く、ついで東京医科歯科大学91.0%だった。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411395
シリーズ: 医療裁判の判決詳報
都立松沢病院紙おむつ異食死裁判、和解内容を詳報
病院側が解決金を支払う

2016年4月8日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 東京都立松沢病院で認知症の女性(死亡時76歳)が、紙おむつを口にして死亡したのは病院の責任だとして、長女が都に約2500万円の損害賠償を求めた東京地裁(矢尾和子裁判長)訴訟は、都が責任を認めて解決金を支払うなどの内容で和解が成立した。裁判記録を基に双方の主張と和解内容を詳報する。和解は2月17日付。

※以下の内容は、原告、被告が裁判所に出した訴状、準備書面などでの主張であり、裁判所が事実として認定したものではない。

【原告側の訴状、準備書面】
■事案の概要

 訴状や準備書面によると、原告はアルツハイマー型認知症で2007年に都立松沢病院に入院した。2009年時点では意思疎通は可能であり、自力歩行も行っていた。7月頃から紙おむつの異食が認められ、ミトン装着と身体拘束をされていた。

 2010年3月、午後9時20分ごろ、紙おむつのポリマーを食べ、気道閉そくを引き起こしているところを発見。同25分心肺停止。同38分に蘇生したが低酸素脳症で高次脳機能をほぼ喪失。全介助レベルでほぼ言語を発することのない状態で、経管栄養を受けながら終日ほぼベッドレストの状態となった。2015年1月に死亡した。

 患者の娘である女性が2015年2月に東京都を相手に約2500万円の損害賠償を求めて提訴した。

■原告の主張

1.結果予見可能性
 2009年以降、計13回以上の異食を確認されている。便にはビニール片などがあり、ポリマーを嘔吐するなどから今後もポリマー等を異食することは予想することが極めて容易だった。紙おむつ異食による気道閉そくの死亡事故は、しばしば報告されている。担当医は少なくとも3回、カンファレンスでミトン装着、拘束の確認を得ている。

2.結果回避可能性
 紙おむつ異食は介護の現場ではまれなものではない。(1)紙おむつを止め、布おむつにする、(2)おむつ装着部に手が届かないようにつなぎの介護服を着せる、などの予防措置を比較的容易に取ることができ、それらをすれば回避できた。2010年2月にミトンを外して紙おむつポリマーを異食しているのが確認されており、事案が発生した3月まで1カ月の時間があり、追加措置は可能だった。

3.結語
 予測し結果を避けることが容易だったにも関わらず、漫然とこれを怠り、低酸素脳症を発生させた。

■介護に詳しい大学教授の意見書

 担当医師は認知症専門医として一般的医療水準以上の知識があると思われるため、異食の可能性が高いことは予見可能であり、かつ予想すべきである。布おむつへの変更については、病院の都合で患者の命が守られないようなことはあってはならない。

 現在の介護服は一般の服とさほど着心地は変わらず、不快感はそれほど大きなものではないと考えられる。ミトンや胴体・両上肢拘束をしており、介護服の着用を避けるあまり、むしろより大きな虐待を行ってしまっており、本末転倒のそしりを免れない。

 そもそもなぜ異食について家族へ報告しなかったのかが疑問である。家族と連携して対応すべきである。

■原告の陳述書

(1)異食が唯一の家族である娘への報告、相談がなかった点
事故発生後に、母が20回近い異食をしており、身体拘束されていることを知った。

(2)布おむつ、介護服
 2010年3月に担当医の要請により、説明を受けた。その際、介護に詳しい大学教授が同席し、録音している。難しい医学専門用語による一方的なもので、謝罪の言葉は皆無で大変悲しかった。介護服の導入について、担当医は「考えてはいたけど、タダではないものですから。段階的に制限の度合いを強めていたが、その過程で起こってしまった」「もう少し早くできればよかったかもしれませんね」と発言した。

 介護服は病院で常備されていた。布おむつもレンタル業者があり、介護施設では利用が一般的。費用は患者負担である。

(3)胴、上肢の抑制、ミトン装着について、報告がなかった。
 2014年のカルテ開示まで身体拘束を知らなかった。病院が独断で対応せずに、全てを報告相談していただきたかった。非常に残念。

 「私は訴訟となったことは大変に残念で、今でも心を痛めております。訴訟という結論に至るまでには5年間ちゅうちょし、悩み苦しみました。弁護士から勧められてもちゅうちょし、苦渋の選択であったことをご理解いただきたいです。担当医をはじめ、全ての医師、職員に深く感謝していました。入院できなければ、介護疲れで心中か、自殺する直前にありました。

 『訴訟をする意味は一体何だろう』と考え悩み続けました。一つは今までずっと聞くことができなかった疑問点について真実を知りたいということです。そしてなぜ事故が起きしまったのか、病院関係者の皆様によく再考していただきたいのです。介護服の着用よりもはるかに人権を制限する身体拘束が秘密裏に8カ月も行われたいたのです。

 身体拘束、虐待は不適切であると認識し、布おむつ、介護服を使用するなどで母と同じ事故は二度と引き起こさないでほしいと強く願っています」

【被告(松沢病院)側の主張】

1.異食による窒息の具体的危険性がなかったこと
(1)本件患者のコミュニケーション能力について
 トイレ歩行時に「自分でできることをやりたいの」「大丈夫」など職員とのコミュニケーションが取れていた。本件患者の転院に向けた調整に入っており、事故当日午後4時には患者を交えて、転院先候補である特養老人ホームの面接を行い、高印象だったとの報告がある。

(2)事故発生当時の状況
 2月11日以降は、異食はなく、3月6日18時半にもおむつを手に持っていく様子はなかった。2月11日もすぐに咳漱を促しており、翌日のレントゲン検査でも異常はなかった。このような状況から異食し窒息にまで至るとは全く予見できなかった。

2.病院での異食への対応
(1)精神科急性期医療が重点医療
 精神科急性期医療を重点医療としており、老人性認知症専門病棟では、短期間集中治療を行い、退院後の医療から生活への転換支援を行う。療養・介護目的とは役割分担が確立している。

(2)睡眠導入剤
 2月9日のインシデントレポートのカンファレンスでは、午後8時に入眠していない様子であれば、頓用を内服する方針。2月17日は服用し、効果を確認している。

(3)見守り対応の徹底
 夜間30分ごとの巡回。事故発生時も21時に拘束、ミトンを確認している。

(4)食事の対応
 2月12日のカンファレンスを踏まえ、夕食を全粥の中盛りから大盛りとして満腹感が得られるように工夫した。

(5)つなぎ服着用を行わなかった経緯
 2009年頃から、連日のように転倒を繰り返しており、2009年7月から胴抑制を開始。7月9日からミトンによる拘束を開始。10月18日から上肢抑制を開始。上肢抑制をすり抜けることが続き、10月31日からは一時的に終日ミトン。

 つなぎ服は自分で抜けない服を着用させるという、広い意味での身体的拘束に当たるため、病院として極力用いない方針で現在に至っている。着用に利点があるのは、身体拘束や個室隔離がなされている症例で、つなぎ服を用いることで負担が軽減される場合。異食を防止する目的で、拘束に加えてつなぎまで着用させるのは、患者にとっても負担になり、拘束をできるだけ減らしていこうという病院の目的に逆行するものであった。

(6)紙おむつ使用について
 病院では2004年後ごろから基本的に紙おむつを使用としている。頻繁に交換すること、衛生面に気を配ること、ストックのためのスペースを準備することは、困難である。メリットのある紙おむつを使用していたことに問題はない。

【和解内容の要旨】

(1)被告は原告に対し、本件診療経過を真摯に受け止め、故人に心よりの哀悼の意を示すとともに、今後ともより良い医療の実現と同様の事故の再発防止に向けて本件の教訓を生かすべく最大限努力することを約する。

(2)解決金△△△万円(※)の支払い義務があることを認める。

(3)和解の内容を(1)を除いて、正当な理由なく第3者に開示しない。

※編集部注:裁判所、原告、被告の判断を尊重し、金額はふせます。病院側の責任を一定程度、確認したとみられる金額でした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/409064
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
アウトカム評価、拡大は慎重に - 宮嵜雅則・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.6
ニコチン依存症管理料、医師の力量を問う評価

2016年4月8日 (金)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――今回の改定で、新しい考え方として、回復期リハビリテーション病棟のリハビリについては、「実績が一定の水準に達しない場合、疾患別リハビリの出来高算定は6単位まで」という、アウトカム評価が導入されました(『回復期リハビリでアウトカム評価を導入』を参照)。アウトカム評価は今後、拡大する方針でしょうか。

 今回、アウトカム評価を導入したのは、ポイントの一つです。ただ、慎重に考えていかなければなりません。

今改定の特徴の一つは、アウトカム評価を入れた点だが、その拡大は慎重な検討が必要、と宮嵜課長は考える。
 アウトカム評価でよく出てくるのが、手術の成功率です。以前の改定では、手術件数が少ない施設は、件数が多い施設よりも質が低いとされ、手術料を低く設定したことがあります。しかし、これは廃止されました。

 「医療の分野で、アウトカム評価を入れた方がいい」という話はよく聞き、非常に大事だとは思います。今回導入したのは、リハビリをしっかりやり、結果が出ているところは評価する、たくさんやっていても結果が出ない場合は評価しないという考えです。

 アウトカム評価はどの分野でもそうですが、改善しやすい患者を選ぶといった事態が起きかねないので、メリットばかりではなく、デメリットもあります。この点も注意しなければいけないと思いながら、今回、導入しました。

 ADLが高い患者さん、あるいはADLが低く改善が難しいと思われる患者さん、認知機能の障害が大きい患者さんなどは、アウトカム評価の計算対象外としています。さらに3カ月ごとに実績を報告していただき、「1回でアウト」ではなく、2回続けて実績が低い場合に、包括評価にするなど、慎重に設定しました。次回の2018年度改定に向けて、今改定の影響を見ながら、アウトカム評価の考え方をもっと進めていくべきか、軌道修正が必要なのかなどを検討していくことになると思います。

――他にアウトカム評価を入れる余地があるのは、どんな分野でしょうか。例えば、麻酔料は、手術時間に伴い、麻酔時間が長いほど高い設定になっていますが、難しい手術だけでなく、手術が下手な場合でも時間がかかってしまうケースがあります。

 検討の余地は、たくさんあると思います。手術にしても、「成功した場合を評価しよう」という話が出たり、それ以外でも、疾患の治癒率から評価することもあり得るかもしれません。ただ、その場合も、「難しい患者は診ない」という事態は問題。麻酔料にしても、下手で手術時間が長いのは問題ですが、難しい患者さんで手術時間が長くなるのは当然です。この辺りをどうするかが、アウトカム評価の難しさです。

 関連して言えば、ニコチン依存症管理料の場合、アウトカム評価に当たるのが禁煙の成功率ですが、そこまで医師に求めるのは厳しい。診療報酬はストラクチャー評価が多いのですが、この管理料にはプロセス評価を新たに入れています。複数回継続して禁煙指導を受けてもらうためには、医師の力量も関係してきます。1回や2回しか指導を受けない患者さんが多い場合の点数は「100分の70」に引き下げました(『禁煙治療、35歳未満 の患者拡大へ』を参照)。

――糖尿病透析予防指導管理料では、重症化予防の取り組みを評価する「腎不全患者指導加算」が新設されました。

 生活習慣病関連では、これまでも重症化予防という視点はありました。特に糖尿病では糖尿病性腎症になり、人工透析に入る患者さんが多いのは、各保険者にとっても、オールジャパンにとっても、医療費的に大変なこともあり、なるべく早期に予防するための点数として評価しています。また人工透析を導入した患者さんについては、下肢切断に至ると予後が悪くなるので、その予防にも点数を付けています。



https://www.m3.com/news/general/414976
体内にガーゼ11年間放置 兵庫・宝塚市立病院
2016年4月8日 (金) 共同通信社

 兵庫県宝塚市立病院は7日、11年前に乳がんの手術をした同市の50代女性の体内から、止血用ガーゼ1枚(縦約3センチ、横約2センチ)が見つかったと発表した。病院が除去手術し、その後の経過は順調としている。

 病院によると、女性は2005年2月、左乳房を部分切除し、10年8月まで通院。女性が今年2月に手術で縫った箇所付近が化膿(かのう)していることに気付き、病院が3月に詳しく観察すると、ガーゼが皮下に残っていた。

 乳がんの手術は当時、男性医師2人が執刀。手術の際に使用できないことになっている、エックス線に写らないガーゼを止血用として使っており、術後にガーゼの枚数も確認していなかったという。



https://www.m3.com/news/general/414774
処方箋1回量併記、わずか15% - 現行ルール未だ遵守されず
2016年4月8日 (金) 薬事日報

厚労科研で中間報告
 内服薬の処方箋記載方法について、厚生労働省保険局の通知で1回量と1日量を併記することが義務づけられているにもかかわらず、実際に処方箋に併記している医療機関は14.5%にとどまることが、厚生労働科学研究班「内服薬処方せんの記載方法標準化の普及状況に関する研究」(研究代表者:土屋文人国際医療福祉大学薬学部特任教授)の中間報告で明らかになった。既に病院情報システムやレセコンのベンダー企業は、1回量と1日量を併記するシステムを開発済みで、ほとんどの医療機関が通知を認識していたが、実際には対応が進んでいないことが分かった。研究代表者の土屋氏は「まず現行の保険上のルールを遵守することが必要」と話している。

 調査は、処方箋の記載を1回量と1日量を併記する方法の普及状況について、全国の臨床研修実施病院1018施設、小児専門施設20施設を対象に実施した。回答率はそれぞれ57%、65%だった。その結果、2009年にまとめられ、処方箋への1回量記載を提言した「内服薬処方箋記載のあり方に関する検討会」の報告書を知っているか尋ねたところ、91.6%の医療機関が知っていると回答したが、処方箋の書き方に関して職員に周知活動を行っていない医療機関が63.7%に上った。その理由については、「実施する期限が定められていないから」との回答が38.5%と最も多かった。

 ただ、既に厚労省の通知により、1回量と1日量の併記が義務づけられているのが現状。しかも、この事実を80.7%の医療機関が知っていたものの、実際に1回量と1日量を併記していたのは14.5%と1割強にとどまり、通知が遵守されていないことが明らかになった。8割以上の医療機関は、依然として1日量のみを処方箋に記載している実態が分かった。

 その理由として、「システムが対応できていないから」との回答が76.2%と最も多く、今後1回量と1日量を併記する予定があるか尋ねたところ、「予定はない」と回答した医療機関が72.0%と7割以上に上った。その理由について、システム改造に費用がかかること、院内が混乱すること、周りの医療機関も実施していないこと、エラーが増加しないか不安であることなどが多く挙げられた。医療安全につなげるための処方箋記載方法の標準化が、かえって院内の混乱を招き、エラーが増えると危惧する声も多かった。

 一方、1回量と1日量を併記している医療機関で、併記の仕方については「1回○錠(1日△錠)」との記載が81.9%と大半を占めた。1回量と1日量の併記のメリットについて尋ねると、80.6%が「確認しやすくなった」ことを挙げ、デメリットについては「1行が長くなり見づらくなった」が54.2%と最も多く、次いで「数字が混在するので間違いやすい」ことが挙がった。

 これに対し、システムベンダーへの調査結果では、1回量と1日量を併記するシステムを開発済みの企業が56%に上ることが判明した。ただ、システムにおいても厚労省の通知を遵守している企業が25%あった一方、遵守せずに1日量のみを記載している企業が38%に見られた。

 その理由について聞くと、「通知を知っているが、ユーザー(医療機関)から要求されたことがないため特に対応しなかった」との回答で、医療機関へのシステム開発状況についても、「医療機関から聞かれた場合のみ開発状況を知らせている」との回答が多く、ベンダー側は通知を遵守したシステムを開発しているものの、医療機関に知らせていないことが判明。医療機関側も通知を認識しているにもかかわらず、システムの開発状況を知らないために使用していない実態が浮かび上がった。

 これら中間報告を受け、土屋氏は「通知で義務づけられている現行のルールが守られていない。まず通知を遵守することが必要」と求めている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/415027
シリーズ: 始動する“医療事故調”
医療事故、3月のセンター報告は48件
相談件数はほぼ横ばい、制度浸透か

2016年4月8日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医療安全調査機構は4月8日、医療事故調査制度の3月の実績を公表、医療事故調査・支援センターへの事故報告件数は48件で、前月2月(25件)の約2倍に上った。10月の制度開始からの半年間の累計では188件になる(資料は、同機構のホームページ)。院内調査を終え、その結果がセンターに報告されたのは17件、累計は50件。第三者機関であるセンターへの調査依頼は1件で、累計2件となった。

 報告件数は10月19件、11月27件、12月36件、1月33件、2月25件と推移しており、増減はあるものの、増加傾向の様相(前月までのデータは、『「医療過誤か否かで、報告の要否判断」との誤解も 』、『医療事故調査制度、センターに初の調査依頼』などを参照)。

 これに対し、3月の相談件数は141件。最も多かったのが10月の250件で、ここ数カ月間は130~140件で落ち着いている。相談内容は、「医療事故報告の判断」「手続き」「院内調査」に関するものが多い。

 3月の報告件数の内訳を見ると、病院43件、診療所5件。診療科別では、外科が最も多く10件、次いで整形外科7件、循環器内科6件だった。10月からの累計188件では、内科と外科が各29件で最多、以下、整形外科20件、産婦人科15件などと続く。

 地域では、関東信越が最多で3月は22件、他の地域は1桁にとどまる。



https://www.m3.com/news/general/415024
【青森】八戸の搬送男児死亡:損賠訴訟 両親が控訴 /
2016年4月8日 (金) 毎日新聞社

八戸の搬送男児死亡:損賠訴訟 両親が控訴 /青森

 八戸市立市民病院で男児(当時11歳)が死亡したのは病院側が適切な処置を怠ったとして両親が160万円の損害賠償を求めた訴訟で、両親は7日、請求を棄却した1審・青森地裁八戸支部の判決を不服として仙台高裁に控訴した。

 男児は2008年6月16日に同病院に救急搬送され、同19日に緊急開頭手術をしたが、7月1日に死亡。両親は搬送後すぐに開頭手術を実施すれば死亡を回避できたと主張していた。1審は死因について脳梗塞(こうそく)を原因とする脳軟化とし、手術(外減圧術)をしても直接の効果があるわけではないと判断。「診療行為が著しく不適切であったとはいえない」として、両親の訴えを退けた。

 両親はこれに対し「34時間もCT(コンピューター断層撮影装置)撮影が行われなかったのは適切な医療を受ける権利の侵害にあたる」と主張している。【塚本弘毅】



http://mainichi.jp/articles/20160408/ddl/k36/040/533000c
私たちの最期は
第1部 自宅でみとる/4 「点滴外せ」と激高

毎日新聞2016年4月8日 地方版

 2015年10月19日、川崎市の「悠翔会在宅クリニック川崎」院長、宮原光興(35)による武内嗣夫(つぎお)(77)宅への訪問診療が始まった。

 宮原は当面は週に2回訪問。末期がんの嗣夫の症状をチェックし、水分摂取のための点滴を調整する。痛みが強くなってきたら、麻酔作用のある貼り薬を使うことも嗣夫や家族と確認した。

 「パイナップルの缶詰を食べたいんだけど」。体温や血圧を測った後、嗣夫は切り出した。胃の出口ががんでふさがっており、食べ物が腸まで下りていかない。結局は吐き出してしまうしかないのだが、かんで味わうだけでも、嗣夫にとってはこの上ない喜びだった。

 胃からの出血などのリスクがあり、病院では飲食は原則禁止だったが、宮原は嗣夫の希望を優先することにした。医師のお墨付きを得て嗣夫は顔をほころばせた。

 在宅診療は順調な滑り出しに思えたが、翌日早くもトラブルが起きた。

 「点滴を外してくれ」。悠翔会と連携する「サポートライフ・結」の訪問看護師、今平みづほ(50)に嗣夫は詰め寄った。

 今平も宮原と同様、嗣夫が入院していた病院から、在宅診療をサポートする目的で紹介された。嗣夫は口から水分を摂取できず、点滴で補給するための管を装着していた。「体にまとわり付いて煩わしい」と、いら立ちを今平にぶつけた。

 「何のために家に帰ってきたか分からない。最期なんだから、てめえの好きなようにさせてくれ」。命が縮んでも構わないと嗣夫は言う。「残りの命が半分になりますよ」。点滴の中止は医師である宮原しか決められないと今平が伝えると「おまえは医者の手先か」となじられた。

 訪問後、今平は宮原に点滴の扱いを電話で相談した。宮原はしばらく考えた後、言った。「武内さんの気持ちを尊重しましょう。中止を望むならそれもやむを得ない」

 翌朝、今平は宮原から中止の内諾を得たことは伏せ「点滴、やりたくないんですよね」と再び尋ねた。嗣夫の本心がどこにあるのか図りかねていたからだ。嗣夫はうつむいたまま黙っている。

 点滴の中止は死につながる。自宅での生活まで縛られたくないという思いと、迫り来る死の間で、嗣夫は葛藤していた。(敬称略)=随時掲載します



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160408-OYTET50018/
11人死傷・暴走事故、マフラーで止血し応急処置…男子学生3人に感謝状
2016年4月8日 読売新聞

 大阪・梅田の繁華街で2月、乗用車が暴走し、11人が死傷した事故で、適切に負傷者の応急処置を行ったとして、大阪市北消防署は7日、医療系専門学校「大阪医専」(大阪市北区)3年の男子学生3人に感謝状を贈った。


 3人は同校で理学療法士を目指して学んでおり、当日は学校から昼食に出て事故を目撃。自分のマフラーを使って倒れた男性の傷口の止血を試みるなど、救急隊員が到着するまで、けが人の救護にあたった。

 同消防署の木村忠彦署長は贈呈式で、「事故現場では、居合わせた人の初動で結果が変わることもある。素晴らしい活動をしていただいた」と3人をたたえた。感謝状を受け取った学生の1人(29)は「現場で多くの方が救護に動いていた。今後は医療人として、もっと知識を深め、一般の方にも伝えられるようになりたい」と話していた。

 同消防署は、同様に現場で応急処置をした医師とJR西日本の男性社員の2人と、タオルや毛布を提供した現場そばの新阪急ホテルにも感謝状を贈っている。



http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-04-08/2016040807_01_1.html
研修医48時間スト イングランド
2016年4月8日(金) しんぶん赤旗

英医療制度改革に抗議

 【パリ=島崎桂】英イングランド全土で6、7の両日、英国政府が進める医療制度改革に抗議する研修医の48時間ストが行われました。同改革案をめぐるストは今回で4回目。英国医師会(BMA)に所属する研修医ら数千人が、ストと合わせて各地でデモを実施しました。

過重労働、ミス増加懸念

 問題の改革案は、英政府が2012年に策定したもの。研修医の基本給を13・5%引き上げる一方で、残業代、深夜手当など諸手当の廃止・削減を盛り込むほか、従来「時間外勤務」とされていた土曜診療の「通常勤務」への切り替えを企図しています。

 こうした措置により、救急患者の死亡率が比較的高い週末の診療体制を強化するとしていますが、BMAは医師の過重労働と医療ミスの増大につながると懸念。「医師と患者の双方に有害だ」として、改革案の見直しと人員・予算拡大による体制強化を求めています。

 英政府とBMAはこれまで、改革内容をめぐる交渉を重ねてきましたが、今年2月に決裂。政府は8月に同案を実施すると表明しました。

 保健省前や各地の病院・診療所前での抗議行動では、「医師を守れ、公的医療を守れ」「疲労は(医療)ミスの原因になる」などと書かれたプラカードが立ち並びました。

 英国の研修医約5万5000人の半数以上が加盟するBMA研修医部門のヨハン・マラワナ代表は、現行案を強行すれば「政府は1世代の医師を失う恐れがある」と指摘。「公的医療と患者の未来のため、研修医への適正な投資に関わる交渉を再開し、話を聞くべきだ」と訴えました。

 医療の改善を求める患者団体からも、「研修医は公的医療の屋台骨」であり、「公的医療への支出が停滞している中で、さらに医師を減らすような危険を冒すべきではない」との声が上がっています。

 BMAは、政府の姿勢に変化がなければ今月26、27の両日にも改めてストを実施すると発表。今回、救急部門でのストは見送られましたが、次回のストでは救急部門も対象にするとしています。

 医療団体との交渉再開を求める市民らの署名は11万人分に達していますが、ハント保健相はこれまでのところ、交渉拒否の姿勢を維持しています。



https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00381379
製薬協、アジア各国で医薬申請の取り組み強化
(2016年4月9日)日刊工業新聞

 日本製薬工業協会(製薬協)は、アジアで医薬品の申請や承認の円滑化につながる取り組みを強化する。新薬の申請を行う企業側と、審査を担当する規制当局の双方を対象とした研修を、11月に台湾で試験的に始める。申請や承認の手続きに必要な資料やコミュニケーションの質を向上し、手戻りを防ぐことで新薬の速やかな発売につなげる狙い。

 11月に始める研修は日本の審査機関である医薬品医療機器総合機構(PMDA)や、PMDAと類似の機能を持つ台湾の衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)と共同で行う。申請企業向けの研修は主に製薬協が、規制当局向けは当局の審査経験者が中心に担当する。受講者数は約50人の見通し。

 2017―19年にアジア各国で研修を展開し、18―20年に効果測定を行う。効果測定では、実際の審査期間短縮に研修がどれだけ寄与したかを検証する。新薬の申請・承認プロセスは国や地域により異なるため、海外進出を狙う製薬企業は申請作業に手間取って新薬発売が遅れる懸念があった。

 製薬協は7―8日に都内で行われた第5回アジア製薬団体連携会議に参加し、申請書類の標準化や当局の理解促進といった薬事規制の国際協調を進めることを各国の製薬団体と確認した。8日に会見した多田正世会長(大日本住友製薬社長)は「アジアの人々に革新的な新薬を速やかに届けることが使命だ」と述べた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48522.html
3月の医療事故報告、最多の48件- 日本医療安全調査機構
2016年04月08日 19時00分キャリアブレイン

 日本医療安全調査機構(理事長=高久史麿・日本医学会長)は8日、医療事故調査制度で医療事故調査・支援センター(センター)に3月中に報告された件数が48件となったと発表した。昨年10月の制度開始以来、単月の報告としては最も多い。累計の事故報告数は188件になった。【ただ正芳】

 3月の報告件数のうち、病院からが43件で、残り5件が診療所からだった。診療科別の主な内訳は、外科が10件、整形外科が7件、循環器内科が6件などだった。

 医療事故をセンターに報告した医療機関は院内事故調査を開始、その結果を遺族に説明し、センターに報告することになっている。3月の院内事故調査結果の報告件数は、17件だった。


  1. 2016/04/09(土) 06:20:05|
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