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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月7日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/414637
高額新薬「薬価を考慮して保険収載も」、日医・中川副会長
財政審の議論受け、薬価算定の見直しを提案

2016年4月7日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の中川俊男副会長は4月6日の定例記者会見で、財政制度等審議会財政分科会で社会保障費抑制のため、薬剤の在り方を見直す議論がされたことについて、「抜本的な薬価の見直しをすべき。患者を前にした医師としては辛いことだが、医療経済学的なことを考えながら医療を行う時代に入ってきたのかと思う」とし、薬事承認と薬価算定に係る厚生労働省内の議論の仕組みの変革が必要と指摘した。横倉義武会長は「高額薬剤を保険収載するために、市販品類似薬を対象外にするのは全く別の問題」と述べた。

 4月4日に開催された財務省の財政制度等審議会財政分科会は、「薬剤を巡る状況」を議論した(資料は、財務省のホームページ)。日本赤十字社医療センター化学療法科部長の國頭英夫氏は「癌治療のコスト考察;特に肺癌の最新治療について」として、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(『肺がん治療でオプジーボを出来高算定』を参照)による医療保険財政への影響について問題提起。患者1人当たりの年間薬剤コストは約3500万円となり、対象患者が5万人の場合、年間1兆7500億円に達する可能性があると推計した。

 横倉会長は会見の冒頭で、「安全性と有効性が確認された薬品が速やかに保険収載されるのは、患者のみならず医療人が望んでいること。一方で持続可能な保険財政の観点から、医薬品の費用の適正化は進めるべき。国民皆保険の財政を揺るがすような高額な薬価の在り方については中医協の判断を仰がなくてはいけない」と指摘した。

 財政審の議論の中で、薬剤費抑制のため市販品類似薬の保険給付の見直しを求める提案が出されたことに対しては、横倉会長は「高額薬剤を保険収載するために、市販品類似薬を対象外にするのというのは全く別の問題。容認できない」と訴えた。

 中川副会長は、 薬事承認と薬価算定に係る厚労省内の議論の仕組みを問題視。薬事承認は医薬食品局、薬価算定は保険局と分かれている状況に対し、「局を横断的な議論をする場を設けるよう提案している」と説明した。

 「承認するが、保険収載すべきかどうか、という議論があっても良い。評価療養や先進医療、患者申出療養に留まる薬も今後あり得るかもしれない」とも説明。報道陣から会見後に真意を尋ねられると「これまでと同様、お金のあるないに関わらず必要な医療を受けるべき、保険適用させるべきという基本線は全く崩していない。ただ、特殊な超高額な薬品は特殊に扱うべきという時期が来たと思う」と述べた。混合診療の解禁という意図はないことを強調した。

 さらに中川副会長は、中医協と薬事・食品衛生審議会薬事分科会の両委員を務めている経験から、「薬事承認を決める際には、薬価は全く考慮されていない。薬価は関係ないというのは違うのでは」と指摘。一方で、「(薬価の情報を)知ったから薬事承認を絞ることはないだろう」とも述べた。

 薬価算定方式について、オブジーボでは2014年に悪性黒色腫(年間患者数500-4000人)を対象に保険適用された価格のまま、2015年に非小細胞肺がん(同約10万人)に拡大されたことなどを問題視し、「予測される市場が拡大され原価が下がったはずであり、薬価を見直すべきでは、と率直に思う。開発に費用がかかったとしても、あれだけ市場規模が大きければ十分回収できるはず」と指摘。診療報酬改定時に行われている薬価の見直しを、適応拡大や剤形追加時にもするよう提案した。

 2016年度改定から導入された「特例拡大再算定」(『「年間販売額1500億円超」のソバルディなど4成分』を参照)については、「(適用基準を)少なめに見て市場拡大再算定を適用するのと、精緻に市場規模を予測し基準を作るという二つの考えがあるが、日医としては適切な患者数を予測して適正な薬価を決めるべき」と述べた。

 中川氏はC型肝炎治療薬のソバルディ、ハーボニーのような根治し得る薬剤と、オブジーボのような延命のための薬剤では「同じ次元で議論することに無理があると感じる」と問題提起。「数カ月、半年、1年延命するために、これだけ莫大な金額をかけるのをどう考えるのか。今まではタブーだったが、日医としてこれから丁寧な議論をしていく必要がある」と強調した。

 横倉会長は薬価を巡る日医内の議論のきっかけについて「日本は医療の中で薬剤比率が高い。昨年末の診療報酬の財源確保の中で、そこを下げて技術(診療報酬本体)に付けるべきでは、という議論からだ」と説明した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/414668
医療費など「無駄を徹底的に排除」、首相
「行政事業レビューの評価対象に」と要望

2016年4月7日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 4月4日に政府の経済財政諮問会議が開催され、6月までに策定される「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」についての議論が始まった。4月4日はGDP600兆円の実現に向けた施策を民間議員が提言したほか、経済・財政一体改革の検討状況について報告があり、安倍晋三首相は、「骨太の方針は実効性のある歳出改革を盛り込んで、国庫支出金や(医療費を含む)義務的経費について、エビデンスに基づく要求が行われるようにしていく必要がある」と指摘。「予算の質が抜本的に向上し、無駄が徹底的に排除されるように」と関係大臣に指示した(資料は、内閣府のホームページ)。

 民間議員からは、経済・財政一体改革に関し、医療費を含む「義務的経費」が行政事業レビューの評価の対象外になっていることについて、「評価実施のための方法論を諮問会議で検討すべき」との提案があった。

 行政事業レビューは、原則国の全ての事業(約5000件)について、所管する省庁の事業部が事業内容や予算額、成果目標や課題を取りまとめ、外部有識者らが公開討論して検証し、その結果を各府省の予算要求や政府予算案に反映する。義務的経費は、定量的な目標設定がないなどの理由で、事実上評価の対象外だった。

医療費の伸び率とエビデンス

 提案をしたのは、高橋進氏(日本総合研究所理事長)ら4人の民間議員。「経済・財政一体改革のさらなる深化に向けて」と題して、「国庫支出金改革」「好事例や課題の横展開」「義務的経費に係る改革の深化」の3つを提案した。義務的経費については、「予算の内容を精査し、エビデンスに基づいた予算要求に変えるべきだ」と主張し、評価のための方法論の検討を求めた。

 特にエビデンスが必要だと指摘されたのは、「医療費の伸び率」。医療費の伸び率は総額で3.9%(2010年度)、1.6%(2012年度)、1.8%(2014年度)と推移しているが、そのうち診療報酬改定(消費税対応分を含む)による同時期の伸び率は、0.19%、0.004%、0.1%と抑制されているのに対し、人口増減の影響、高齢化の影響を除く「その他」が2.1%、0.4%、0.3%と比較的高い伸び率を示している。この部分について、さらなる分析が必要だとした。

 「骨太の方針2015」では、3年間で社会保障費の伸び率を1億5000万円(1年で5000億円)に抑制するとの指針が示され、初年度となる2016年度予算案で財務省などが5000億円に抑制するよう求めたのに対し(『「社会保障費増、5000億円弱に抑制」財政審建議』を参照)、日本医師会などは「骨太の方針はあくまで目安」として、厚労省が示していた6700億円が必要だと反論(『「医療だけ低賃金になる」、横倉日医会長が危機感』を参照)。最終的に5000億円に抑制された(『「極めて遺憾」、改定率決定で中川日医副会長』を参照)。「骨太の方針2016」でも社会保障費の伸び率を同様の考え方で抑制するのかが注目されている。

ICT化、韓国をモデルに

 経済・財政一体改革では、社会保障を含む4つの分野について、同改革推進委員会が骨太の方針に盛り込まれた「経済・財政再生計画」の具体化に向けた改革項目や進捗の指標を含む改革工程表を策定。工程表に沿った改革を進めている(『「医療費の地域差、半減へ」、改革の指標設定』)。

 塩崎恭久厚生労働大臣は、進捗状況について「今後は特に医療・介護の保険者機能の強化と、医療のICT化を推進する」と説明。保険者機能の強化では、日本の保険者は中小規模が多く、一定のビッグデータや財政力、人的資源を必要とするデータヘルス実現の課題になっていると指摘。対応策として、保険者のデータ分析の集約化や保健指導の共同実施等の支援、ビッグデータを活用して医療の質の評価、ソフトウェア開発等を実施する韓国の健康保険審査評価員(HIRA)をモデルにした取り組みなどを紹介した。



http://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=52651
医療の国際数量比較-日本の医療は世界一か?
保険研究部 主任研究員・年金総合リサーチセンター兼任 篠原 拓也
基礎研REPORT(冊子版) 2016年4月号

PDFをダウンロードする http://www.nli-research.co.jp/files/topics/52651_ext_18_0.pdf

1――はじめに

日本では、高齢化が進み、社会保障制度、特に医療制度への関心が高まっている。日本は1961年に国民皆保険を達成し、誰でもどの病院にも自由に受診できるフリーアクセスが確立している。しかし、財政面や、サービス面で様々な問題も生じている。高齢化は、先進国を中心に世界的に進みつつあり、各国で医療制度について議論され、改正が行われてきている。そこで、本稿では、各国の医療の現状を比較し、それを通じて、日本の医療制度の特徴を見てみることとしたい。

一般に、医療制度を評価する場合、クオリティー、コスト、アクセス、の3つの評価要素があると言われる。また、各要素を支える基盤となる医療資源は、医療スタッフ、医療施設、医療設備に分けて見ることができる。

なお、本稿は、各国の医療制度を詳細に分析することは、目的とはしない。医療の比較を通じて、日本の制度の特徴を、見ることを主眼に置く。

2――12種類の医療データで比較

一口に医療データと言っても、様々なものがある。本稿では、医療制度の3つの評価要素や、医療資源の要素として、全部で12種類の統計指標について、データを比較する。なお、比較には、各国のデータをまとめた、OECD Health Statistics 2015を用いる。
統計指標
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3――医療制度の比較

1|日本は、平均寿命などが優れており、医療の質は世界トップクラス

まず平均寿命を見てみよう。日本は女性で世界トップとなっている。男性でもトップ層に位置する。ヨーロッパ主要国では、女性はスペイン、男性はスイスの平均寿命が長い。アメリカの平均寿命は、相対的に短い。

次に、乳児死亡率を比較する。日本は、低い水準にある。ヨーロッパ主要国では、スペインやスウェーデンが低い。アメリカは、相対的に高い。


2|日本の医療費は、高齢化に伴って、主要国の中位程度まで増加

まず、国内総生産(GDP)に対する医療費の割合を見てみる。2004年には、日本の医療費割合は低かったが、直近では主要国の中位程度まで増加している。アメリカは、医療費の割合が高い。これは、市場主義に基づく医療費の制御が、うまく機能していないことを表している。ドイツやフランスも医療費の割合が高く、その増大に悩まされてきた。逆に、イギリス、イタリア、スペインは、低い。イギリスは、伝統的に、医療に大きなコストをかけてこなかった。しかし、その結果、患者が専門医に受診するまでに数ヵ月間も待たされる、医療の待機問題を生んでいる。

次に、1人あたり医療費を見てみよう。ここでも、アメリカの突出ぶりが目に付く。2004年には、日本は低かったが、直近ではイギリス、イタリアを上回り、フランスに迫っている。オランダ、スイス、スウェーデンでは、大きな伸びを見せている。これらの国では、日本と同様、高齢化に伴う医療費の増加が進んでいることがうかがえる。


3|日本は、医療機関への受診が容易で、利用頻度が高い

続いて、1人あたり受診回数を見てみる。日本の受診回数は、主要国の中で最も多い。一方、ドイツは、受診回数が大きく増加している。これは、旧東ドイツ地域の医師不足を補うために、看護師や医療助手を患者の自宅に派遣する事業の推進など、都市・地方間の医療供給格差の是正に努めた結果によるものと考えられる。なお、アメリカの受診回数は、日本の3分の1程度と少ない。

最後に、入院患者の平均在院日数を見てみよう。主要国が数日であるのに対して、日本は30日以上と突出している。イギリス、デンマーク、スウェーデンでは、外来手術患者の早期回復を促すための取り組みの導入により、手術後の在院日数の短縮が図られている。在院日数の長さは、医療費の多寡に直結するため、その短縮に向けた検討や、取り組みが各国で進められている。
平均寿命、乳児死亡率(出生千人あたり)、対GDP医療費割合、1人あたり医療費、1人あたり受診回数、入院患者の平均在院日数
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4――医療資源の比較

1|日本は、医師数は少なく、看護師数は他国並みで、薬剤師数は多い

続いて、医師数を比較してみる。プライマリ・ケアの制度があるものの、その運用が緩やかなドイツやスウェーデン等では、医師数が多い。一方、日本は、主要国の中では医師数が少ない。

次に、看護師数を見てみよう。スイスやデンマークが多い。これは、医療の一部を看護師に担わせるべく、その養成に取り組んだ結果と見られる。日本は、主要国の中位に位置している。

一方、薬剤師数は、日本が多い。スイスやデンマークでは少なく、看護師数とは対照的となっている。日本では、薬剤師の調剤が、医療において重要な役割を果たしている様子がうかがえる。


2|日本は、病院数や病床数が、他国よりも充実

続いて、病院数を見てみよう。ここでは、日本が他国を圧倒している。ドイツやフランスは、地方の医療の充実を進めた結果、比較的、病院数が多い。一方、アメリカやカナダは、少ない。

次に、病床数を見てみる。日本は、突出して多い。多くの国で、病床数を削減して、医療費の抑制を図っている。日本は、医療施設の整備を進めて、医療を充実させてきたと言える。


3|日本のCTやMRIなどの設備の充実ぶりは、他国を圧倒

続いて、高度医療機器であるCTの配備数を見てみよう。日本は、他国を圧倒している。各国とも配備の充実により、医療の質を向上させる途上にある。

最後に、MRIの配備数を見てみよう。ここでも、日本の配備は、他国より進んでいる。イタリアやデンマークでは、配備数が大きく伸びている。アメリカは、日本についで、配備数が多い。
医師数(人口千人あたり)、看護師数と薬剤師数(人口千人あたり)、病院数(人口百万人あたり)、病床数(人口千人あたり)、CT台数(人口百万人あたり)、MRI台数(人口百万人あたり)
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5――おわりに(私見)

以上の統計指標の比較から、得られた内容をもとに、日本の医療について、次のように、まとめることができる。

・これまで日本は、低い医療費で、質の高い医療に、容易にアクセス可能な制度を確立してきた。
・その制度は、医師数を増やす代わりに、医療施設や設備を充実させることで構築してきた。
・しかし、現在、コスト面で、日本の優位性は徐々に薄れつつある。
・今後、世界一高齢化が進む日本では、医療の更なる効率化を図ることが不可欠、と考えられる。

なお、本来、医療の国際比較は、統計とともに、これまでの制度の歴史や、今後の制度変更の見通し等を、あわせよむ必要がある。引き続き、国際比較を行い、医療制度のあり方について、議論を重ねることが必要と考えられる。

 
* なお、イギリスは、看護師の定義変更の影響で減少しているが、実際には、漸増している模様。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20160407-OYT1T50040.html
術中に数え間違え検査でも見落とす…ガーゼ忘れ
2016年04月07日 17時23分 読売新聞

 千葉県がんセンター(千葉市中央区)は6日、昨年12月に行った県内の60歳代女性に対する腎臓がんの摘出手術で、体内に医療用ガーゼを残す医療ミスがあったと発表した。

 2か月後の検査で発覚し、取り除いた。手術中に看護師が枚数を数え間違え、医師も翌日のエックス線検査で見落とした。

 発表によると、ミスがあったのは泌尿器科で、昨年12月上旬、医師、看護師計7人で女性の腎臓を腹腔ふくくう鏡手術で全摘出した。長さ15センチ、幅3センチのガーゼを12枚使ったが、体内に1枚残った。看護師が使った枚数と取り出した枚数を数え間違えた。

 翌日、エックス線検査をした医師が映っていた異物を見落とした。女性はいったん退院したが、2月上旬に腸閉塞で緊急入院し、検査でミスが発覚。開腹手術で取り除き、女性は3月上旬に退院した。

 同センターによると、ガーゼの取り残しミスは2009年にも1件あった。この際は術後24時間以内に発見し、取り除いたが、再発防止策は十分でなかった。

 今回のミスを受け、同センターは〈1〉切開部を閉じる際、医師と看護師でガーゼを数える〈2〉専用用紙に載せてガーゼを数える〈3〉全身麻酔が効いている間にエックス線撮影を行う――という対策を決めた。

 同センターは5日、ミスについて患者と家族に原因と対策を報告し、今後、補償する方針。永田松夫病院長は記者会見で「医療の安全確保に最善を尽くし、再発防止に病院全体で取り組む」と陳謝した。

         ◇

 今回の県がんセンターのミスは、乳がん患者の検体を取り違え、乳房を全摘出した事故の原因調査が進んでいる最中に院内で発覚していた。

 同センターでは2008~14年、腹腔鏡手術を受けた患者11人が術後に死亡。医療安全管理体制を強化し、改革に取り組んでいたが、乳腺外科と病理検査科での検体取り違えミスが昨年12月に発覚した。

 検体取り違えと今回のガーゼの取り残しは、「確実にチェックすれば防げる単純ミス」(県幹部)。永田松夫病院長は「改革の意識、本当の改革がまだまだと反省している。ミスが続いたことは申し開きできない」と述べた。



http://toyokeizai.net/articles/-/111518
必見!小児科での"事故"は、こうやって防ぐ
病院・医師の良し悪しを見極める「5項目」

It Mama 2016年04月07日 東洋経済

わが子を医療事故から守るために気をつけるべき点とは?(写真 :evgenyatamanenko / PIXTA)
かわいい自分のお子さんが病気やけがをした場合、お子さんがもと通り元気になることを願わないご両親はいませんよね。

ただ、医師や看護師も人間ですから、「絶対にミスをしない」とはいえません。皆さんも、医療事故によって重い後遺症を負ったり、死に至ってしまったケースの報道を、年に何件かは耳にすると思います。

そこで今回は、弁護士である筆者が、お子さんが医療事故に遭う可能性を少しでも減らすために、「小児科で多い医療事故と、その医療事故を防ぐためにご両親ができること」について解説します。

おむつ交換やミルク投与で…小児科で多い事故事例

『公益財団法人日本医療機能評価機構』が公表している医療事故情報(平成25年度)によると、小児科における事故では……

  (1)療養上の世話に関する事故(103件)
  (2)薬剤に関する事故(24件)
  (3)治療・措置に関する事故(22件)

の分類が多いことがわかります。

これらのカテゴリに分類される事故は、小児科に限らず多く見受けられますが、療養上の世話に関する事故事例として、おむつ交換中やミルク投与中の事故、ベッドからの転落事故、食物アレルギー患者にアレルギー食物を食べさせてしまう事故などが報告されていることが特徴的です。

小さいお子さんは自分で体勢を変えることもままならなかったり、自分のアレルギー食物を把握していなかったりします。

また、当たり前のことですが薬剤の誤投与や誤った治療がなされた場合は命に関わりますので、事故を防ぐために、ご両親のほうでも以下のような注意が必要です。

ご両親がぜひチェックしたい、5つのこと

お子さんが医療事故に遭う可能性を少しでも減らすためには、まず適切な医療機関と医師を選ぶことです。

そのポイントとしては、

  (1)その病状に関して多くの臨床経験がある病院、医師か
  (2)検査目的、治療方針、投薬などについてきちんと説明してくれるか
  (3)説明は納得がいくまで行ってくれるか
  (4)治療方針、治療内容などの疑問に対して明確に答えてくれるか
  (5)医師の指示に対して看護師が復唱するなど、医療事故防止対策が取られているか

などがあります。

これらのポイントを考慮して、最終的にはその病院と医師を信頼できるかどうかという点を確かめましょう(ちなみに、弁護士の選び方もほぼ同じといえます)。

また、医療事故を防止するためには、ご両親も医師や看護師に対して積極的にお子さんの情報(アレルギーの有無や既往症など)を伝え、全員が「お子さんの情報」を共有することが重要です。

ミスを防ぐためには治療に関わる全員が患者・患児の情報を共有することが重要だということは、もはや常識です。

「医師や看護師はミスをしないだろう」と思ったり、逆に「忙しいのにこんなこと聞いたら怒られるかも……」と思ったりせずに、ご両親は積極的にお子さんの情報を伝え、お子さんの治療に参加するようにしましょう。



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0256484.html
北見へ妊婦救急搬送4件 医師不在半年、確保のめど立たず 出産前後の通院負担重く
04/07 07:00 北海道新聞

 【遠軽、湧別、佐呂間】遠軽厚生病院の産婦人科常勤医が昨年10月に不在になってから、半年が経過した。遠軽地区(遠軽、湧別、佐呂間の3町)の出生数に大きな影響は出ていないが、妊婦の大半は北見市内の医療機関で出産し、これまでほとんどなかった妊婦の北見への救急搬送も4件発生した。出産前後に何度も北見に通院する大変さや、冬期間の車での移動に不安を訴える声が相次いでいる。

 常勤医が不在となってから今年3月までに出生が届けられたのは遠軽町69人、湧別町30人、佐呂間町12人。3町によると、この半年間の出生数は、それぞれ前年までと大きな差はない。遠軽厚生病院の産婦人科医の引き揚げは昨年5月ごろに判明したため、「出産をためらうなどの影響が出てくるのであれば、これからではないか」(遠軽町)との見方もある。

 出産した場所の内訳を見ると、遠軽町69人のうち、北見市が53人、旭川市が6人、札幌市が4人と続く。湧別町では北見市23人、札幌市2人、旭川市2人の順で、佐呂間町は北見市11人、道外1人だった。

 大半は北見で出産しているが、北見市までの車での所要時間は遠軽から約1時間10分、湧別からは約1時間半、最も近い佐呂間からでも約45分かかる。昨年11月に北見市で2人目の子供を出産した遠軽町内の30代女性は「出産前は夫が仕事を休んで車を運転して7回ぐらい北見に通った」と話し、「産後も北見の病院に通わなければならず、大雪の日もあって大変だった」と振り返る。

 遠軽地区広域組合消防本部によると、同期間に妊婦の救急搬送は遠軽町で3件、佐呂間町で1件発生した。遠軽の3件はいずれも遠軽厚生病院で妊婦健診を受けていた妊婦が、切迫早産で北見市内の病院へ転送された。佐呂間では破水したため妊婦の自宅から北見市内の病院へ搬送した。いずれも大事には至らなかったが、遠軽の3件については「常勤医がいた時なら搬送しないで対応できた」(遠軽厚生病院)ケースという。

 遠軽町は引き続き全国の医療機関に向け産婦人科常勤医の募集を行っているが、「現時点で見通しは立っていない」という。一方、北見赤十字病院には医師などが同乗し出産にも対応できるドクターカーが配備されるが、周産期についての基本的な出動エリアは北見、置戸、訓子府、美幌、津別の1市4町で、遠軽地区3町は対象外だ。

 遠軽地区広域組合消防本部は「今後も妊婦に対する救急搬送の訓練を行い、関係機関との連携を密にしていきたい」と気を引き締めている。(中村正)



http://www.medwatch.jp/?p=8398
一般病床の利用率は前月比15ポイントの大幅減、ただし例年通りの傾向―病院報告、15年12月分
2016年4月7日|医療・介護行政をウォッチ


 2015年12月には、一般病床の利用率が前月に比べて15.0ポイントと大幅に減少し59.5%となった―。こうした状況が、5日に厚生労働省が発表した2015年12月分の病院報告から明らかになりました。

 ただし、例年「12月には病床利用率が大幅に減少する」ことが分かっています。この点も含めて、長期的に「平均在院日数の短縮」と「病床利用率の向上」をセットで考えていく必要があります。

一般病床の平均在院日数は15.9日、病床利用率は59.5%に

 厚労省は毎月、(1)1日平均患者数(2)平均在院日数(3)月末病床利用率―を集計し、「病院報告」として公表しており、2015年12月の状況は次のようになりました。

 (1)の1日平均患者数は、病院全体では入院124万3193人(前月比6109人、0.5%減)、外来136万9548人(同5293人、0.4%増)で、入院は微減、外来は微増となりました。

 診療所の療養病床については、入院6156人(同80人、1.3%減)となりました。

 病院の一般病床に注目すると、入院患者数は66万2985人で、前月に比べて6390人・1.0%減少しました。また、病院の療養病床では、入院患者数は28万9912人で、前月に比べて934人・2.1%の減少となっています。

 (2)の平均在院日数については、病院全体では28.0日で、前月から1.0日短縮しました。

 病床種別に見ると、▽一般病床15.9日(前月比0.6減) ▽療養病床149.7日(同9.3日減) ▽介護療養病床317.5日(同1.3日増) ▽精神病床276.4日(同10.6日減) ▽結核病床64.5日(同6.2日減)―となっており、介護療養以外では短縮しています。

 有床診療所の療養病床は101.6日で、こちらも前月に比べて6.3日短縮しています。

 メディ・ウォッチでもお伝えしているとおり、在院日数の不必要な延伸には、ADLの低下、院内感染リスクの高まり、医療費の増加などの弊害があります。短期的な傾向とはいえ、平均在院日数の短縮は歓迎するべき事象でしょう。

 

 ところで平均在院日数の短縮は、延べ患者数の減少、つまり病床利用率の低下、減収に繋がります。このため「平均在院日数の短縮」と同時に、病床利用率の向上を目指さなければいけません。地域の医療機関との連携や、救急患者の積極的な受け入れが重要です。

 (3)の月末病床利用率を見ると、病院全体では70.8%で、前月に比べて8.5ポイントと大幅に減少しました。

 病院の病床種別に見ると、▽一般病床59.5%(前月から15.0ポイント減少) ▽療養病床87.8%(同0.3ポイント増加) ▽介護療養病床91.2%(同0.2ポイント増加) ▽精神病床85.5%(同増減なし) ▽結核病床33.3%(同2.7ポイント減少)―となっています。

 数字だけを見ると、「一般病床の利用率が著しく落ち、危機的な事態が起きているのでは」とも思われますが、「12月に病床利用率が著しく落ちる」のは例年のことです。したがって、今回の数字を額面通りに受け取る必要はなさそうです。

 ただし、前述のように長期的に見て「平均在院日数を下げると同時に、病床利用率を向上させる」方策が必要です。もっとも、この2つを両立させるには相当な困難も伴い、人口減少が進む中では物理的に不可能なケースもでてくると予想されます。そうした場合、「病床数の削減」という選択肢の考慮も必要になってきそうです。


  1. 2016/04/08(金) 05:30:49|
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