Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月1日 

http://mainichi.jp/articles/20160401/k00/00e/040/172000c
医師需給
「33年には必要数を確保」 医学部定員増で

毎日新聞2016年4月1日 10時29分(最終更新 4月1日 18時09分)

厚労省が推計発表

 厚生労働省は、医師不足対策で大学の医学部定員を増やした結果、2033年には必要な医師数を確保できるとの推計を発表した。今後、有識者会議で推計値を精査し、定員の見直しを進める一方、地域や診療科によって医師数に偏りがあるため、偏在の解消策を検討する。

 推計によると、必要な医師数は、団塊の世代が全員75歳以上となる25年には31万4000人で、30年ごろまで増え続けるが、人口減少や少子化によりその後は減少する。

 一方、医師数は医学部定員が08年度から16年度まで増え続ける結果、33年には医師の需要が最も多い場合でもその時点で必要とされる約32万人を満たし、40年には必要数を1万8000人程度上回る見通しという。

 医学部定員を16年度の9262人のままと仮定し、今後の人口変動や病院のベッド数を基に推計。医師の労働時間のほか、女性医師や研修医の仕事量も考慮した。

 医師の総数としては確保される計算だが、医師不足に悩む地域は少なくない。人口10万人当たりの医師数は東京、京都などは300人以上だが、埼玉(152人)、茨城(169人)などで少ない。厚労省は医学部卒業後に地元で勤務する「地域枠」制度の拡大も検討する。

(共同)



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201604/20160401_11022.html
<医学部誕生>人事権握る既設が壁に
2016年04月01日金曜日 河北新報

◎東北医科薬科大の挑戦(下)地域定着

<寮で気概養う>

 「自治医大の取り組みを踏まえ、それを乗り越えるよう期待したい」
 新医学部の設置主体に東北医科薬科大を選出する際、文部科学省はこう助言した。「東北の自治医大たれ」とのメッセージだ。
 自治医大(栃木県下野市)は1972年、医療過疎の解消を目指す都道府県の共同出資で設立された。学費は無料。代わりに卒業後は、出身地の診療所などに最低9年間の勤務が義務付けられる。
 「医師になって古里に恩返しする共通目標の下、学生の一体感は強かった」。自治医大OBで東北大卒後研修センターの菅野武助教(36)は学生時代をこう振り返る。
 制度化された地方誘導とともに自治医大が重視するのが、6年間寝食を共にする全寮制だ。寮生活で学生たちは「建学の精神」をたたき込まれ、総合診療医として無医村などに赴く気概を養う。
<理念共有 困難>
 自治医大を巣立った医師は3900人超。それでも東北の医師不足は改善されなかった。人口10万当たりの医師数は2014年末現在、全国平均の244.9人に対して東北は215.6人にとどまる。
 こうした現状に新医学部は、自治医大を模した修学資金制度や勤務年限の義務化で対処する。だが…。
 「使命感を抱く奨学生と一般学生が半々。難しいかじ取りになるだろう」と先行きを危ぶむ声が早くも上がっている。地域定着の難しさを知る自治医大の岡崎仁昭教授(57)=仙台市出身=だ。
 自治医大卒の医師ですら、義務年限を終えた後の地元定着率は70%以下(表)。1学年に修学資金貸与学生55人、一般学生45人が混在する新医学部では、なおさら理念の共有が難しいとみる。

<肩代わり狙う>
 新医学部の拠点となる宮城県はともかく、東北5県では既設の医大・医学部が基幹病院を筆頭に地域の隅々まで人事権を握る。ここに新参医学部の出身者がどう入り込むのかも大きな課題だ。
 自治医大の場合、地域医療振興協会(東京)を組織し、公設病院の運営を請け負うことで閉鎖的な医療界に牙城を築いてきた。東北では青森県東通村の東通地域医療センター、宮城県大和町の公立黒川病院、福島県磐梯町の保健医療福祉センターなど六つの拠点を有する。
 新医学部は地域に浸透する戦略をどう描くのか。東北医科薬科大の高柳元明理事長(67)は、既設の医大・医学部を「基礎研究を重視するあまり、過疎地の医療機関に医師を送り出せていない」と批評する。
 その上で「本学の医師が個々に地域へ入り込み、少しずつ医療を肩代わりしていけば、東北医科薬科大系列へと移行する医療機関も少しずつ現れるだろう」と無手勝流で臨む。



http://mainichi.jp/articles/20160402/k00/00m/040/058000c
薬剤耐性菌対策
抗生物質使用3分の2へ 20年度目標

毎日新聞2016年4月1日 20時05分(最終更新 4月1日 20時05分)

 抗菌薬が効かなくなる薬剤耐性菌の拡大を防ぐため、政府は1日、初の行動計画を公表した。抗菌薬の使用量を2020年度に現在の3分の2へと減らす数値目標を盛り込んだ。抗菌薬の乱用防止のためガイドラインを策定し、風邪の一種である急性上気道感染症の外来患者に対する抗菌薬処方の規制も検討する。

 抗菌薬は抗生物質とも呼ばれる。耐性菌は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や多剤耐性緑膿菌(りょくのうきん)(MDRP)などがよく知られている。病院や介護施設などで広まって免疫力の落ちたお年寄りや病気の患者などが集団感染し、死者も出る事例がたびたび起きてきた。

 また、肺炎を起こす原因菌の一つである肺炎球菌も、抗菌薬のペニシリンが効きにくくなっていることが問題化している。

 厚生労働省によると、民間研究機関の予測では、薬剤耐性菌に起因する死亡者数は現在、世界で少なくとも70万人に上り、現状を放置すると50年には1000万人になると予測されているという。

 今回の行動計画では、病原菌の種類ごとに、細菌全体に占める耐性菌の割合を大幅に減らすことを目指す。「肺炎球菌のペニシリン耐性率48%を15%以下にする」などの数値目標を掲げた。

 目標達成のための行動計画は、「普及啓発」「研究開発」など6分野にわたる。まず、病院に加えて高齢者施設でも、耐性菌の実態について情報収集を行う。

 一般市民に対しては「風邪の多くには抗菌薬は有効ではなく、必要以上に抗生物質の処方を医師に求めない」ことの普及啓発を行う。

 医師や薬剤師に対しては、適正使用についての教育研修を行う。研究開発・創薬を後押しするため、新しい抗菌薬の審査スピードを2倍にする制度も創設する。

 行動計画は4日にも関係閣僚会議で正式決定する。5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)でも、各国に取り組みを呼びかける。【熊谷豪、野田武】



https://www.m3.com/news/iryoishin/410873
「もう一度聴診器を」、第二の人生にへき地医療◆Vol.1
地域医療振興協会の医師再研修プログラム

2016年4月1日 (金)配信 成相通子(m3.com編集部)

 臨床のブランクが長かったり、専門を極めたりしたものの、へき地や離島で地域のプライマリケアに従事したい。そんな医師を応援しようと、地域医療振興協会が「医師研修プログラム」を実施している。2004年の開始以来、30人がプログラムに参加し、現在、7人が研修中だ。同協会の山田隆司副理事長は、「高いモチベーションがあれば、新卒の医師よりも地域の人に慕われ、活躍できる人も多い。そういう人を応援していきたい」と話している。

 地域医療振興協会は、自治医科大学の卒業生を中心に1986年に設立。北海道から沖縄まで65の病院・診療所を運営し、全国のへき地、離島など医師確保に困る地域の支援を行っている。「医師再研修プログラム」では、へき地・地域医療への勤務を希望する、さまざまなキャリアを持つ医師を対象に、同協会の病医院 でその人に合わせた総合診療科や専門科の研修を行い、地域医療へ踏み出す支援をしている。

 山田氏によると、再研修プログラムが始まったのは、2004年に還暦を過ぎたある医師が同協会を訪ねてきたのがきっかけ。それまで、泌尿器科の専門医としてのキャリアを築いてきたが、医師人生の最後を地域医療に捧げたいと一念発起。同協会の病院で再研修プログラムを経て、協会の診療所に就職した。その後も全国から30代~60代後半までさまざまな年代のキャリアチェンジを考える医師が協会の門を叩き、これまでに30人の医師が再研修プログラムを受けている。

 参加者のキャリアは多種多様だ。感染症、心臓外科、泌尿器科、麻酔科、精神科の医師のほか、病理や薬理などの基礎医学の医師。さらには保健所や保険会社の勤務、産業医も。彼らの多くは 、もともと人と接する臨床医を目指していたが、キャリアを歩むうちに、「気が付けば、保健所長だった」、「保険会社の重役だった」という。参加者は40代後半より上が多く、自分の専門を極めた上で、セカンドキャリアとしてへき地医療を志すケースがほとんど。そのため、再考を重ねた上に決心を固め、高いモチベーションを持つ人が多い。研修中は一般的に給与はそれまでの職よりも下がってしまうことが多いが、「研修できるなら給与は要らないという人もいた」(山田氏)。

 再研修プログラムは、同協会の病院で、総合診療科での総合研修と専門科での専門研修を実施した後、診療所を研修するのが一般的。個々の状況に合わせて、半年から1年が多く、長いケースでは3年かけることもある。現在、7人が研修中で、23人がプログラムを修了。修了した医師のうち、7人が同協会の診療所や病院に現在も勤務しており、それ以外は他の医療機関で勤務するなどしている。

 プログラム開始後、実際に参加した人も含めて協会に問い合わせをしてきた人は64人。半数はプログラム開始までこぎ着けられない。地域医療への貢献という意識が乏しいケースや、条件面などで折り合わなかったりして、協会の話を聞くだけで辞退するケースも多いからだ。

 再研修プログラムについて、同協会の臨床研修センターの担当者は、「研修先・就職先とのマッチングが最も難しい」も指摘する。場所、引っ越し、時期や期間、家族の問題、給与などの待遇面など、双方の希望が折り合わなければ、プログラムは始められない。派遣先の医療機関の理解を得るのにも苦労するという。

 年齢が高すぎて折り合わないこともある。しかし、山田氏はベテランの医師が地域医療に踏み出すメリットを強調する。再研修プログラムの参加者には、高い目的意識があるのと同時に、若手の医師にはないベテランだからこその強みがあると考えているからだ。

 山田氏は、自身の経験を振り返り、「地域医療は若者にとって辛い側面もある」と指摘する。1972年に開学した自治医科大学では、一般的な9年間の義務年限のうち、原則として4~5年間はへき地等で勤務することになっており、1980年に自治医科大を卒業した山田氏も、約20年にわたり岐阜県揖斐郡で地域医療に従事した。

 もともと地域医療を志していても、27、28歳で臨床研修を終えて実際にへき地医療に従事すると大きな精神的な葛藤を持つ人がいる。山田氏も、田舎の人間関係に当初は馴染めず、いろいろな地元の行事に声がかかるも、重なると心の負担に感じてしまうこともあったという。指導医や同僚と離れ、専門医としての勉強や、やりたい手技もなかなかできない。自分が取り残されてしまうのではないか、と大きなストレスを感じることもある。

 自治医大では、卒業生の98%が義務年限を終了し、その後も7割が出身の都道府県で医療を継続。そのうち、3割がへき地等で勤務をしている。しかし、子弟の教育などを理由に、地域を離れることも多いという。

 山田氏は、そのような若手・中堅ならではの問題を、ベテランの医師は克服しやすいと話す。プログラムに申し込む時点で高い目的意識があり、子どもも既に自立していれば、家族の理解も得られやすい。また、地域の患者の立場から見ると、若い医師よりも、年齢が近い医師の方が話しかけやすい、といったケースもあるようだ。

 最初に再研修プログラムを受けた60代の医師は、70代半ばまで7年間、地域医療に貢献した。山田氏は、「もう一度きちんと聴診器を持って地域に貢献したいと思っている医師は多い。志が高ければ年齢に関係なく飛び込んできてほしい。我々もそんな医師を時間をかけて応援したい」と語る。



http://news.livedoor.com/article/detail/11364756/
「よき患者」になることが一番
「モンスター患者」は診療ミスが42%多くなる?研究で判明

2016年4月1日 12時7分 ライブドアニュース

オランダの大学医療センターがモンスター患者に対する診断について調査した
複雑な症例では、普通の患者に比べて医師の診療ミスは42%も多くなった
問題行動が医師の冷静さと集中力を奪い、的確な診断を難しくしているという
「モンスター患者」は誤診されやすい 問題行動で医師を怒らせると自業自得に

「よき患者」になることが一番

最近、教育現場で「モンスター・ペアレンツ」が問題になっているが、医療現場でも、医師らに乱暴な態度をとり、理不尽な要求を突き付ける「モンスター・ペイシェント」(怪物患者)が国内外で問題になっている。

問題行動ばかり起こす患者は医師から誤診される危険性が高まるという研究が英医師会誌「BMJ Quality & Safety」(電子版)の2016年3月7日号に発表された。適切な治療が受けられなくなり、患者本人が困る結果になるわけだ。

普通の患者より診療ミスが42%多くなる

研究を発表したのは、オランダ・エラスムス大学医療センターのシルビア・マーメイド准教授らのチーム。マーメイド准教授の推定によると、同医療センターを受診した患者のうち約15%は、医師に対し攻撃的な態度をとったり、あからさまな不信感を見せたりする「モンスター患者」だ。研究は、モンスター患者に対し医師が適切な診断、治療を行っているかを調べるのが目的だが、1対1の人間関係のため個々のケースを集約して分析するのは難しい。

そこで、医師と患者の問診の架空のシナリオを作り、医師たちから病名の診断と治療法の回答を求める方法をとった。同じ病気について普通の患者とモンスター患者の2つのシナリオを用意した。モンスター患者は自分の症状を説明する際も医師に非協力的で、侮蔑的な態度をとったり、要求が多かったり、医師の助言を無視したり、指示に従わなかったりする内容だ。

この架空シナリオを開業医63人に診断してもらった。すると、単純な症例の場合、普通の患者に比べ、モンスター患者の診療ミスは6%多かった。複雑な症例の場合、モンスター患者の診療ミスは42%も多くなった。

医師の冷静さと集中力を奪う

同じテストを病院の研修医74人に行うと、同様の傾向がみられた。やや複雑な症例で、モンスター患者の診療ミスは20%も多くなった。ただし、開業医、研修医ともに、テストで十分な熟考の時間が与えられれば、診療ミスは減った。

マーメイド准教授は「モンスター患者の問題行動が、医師の冷静さと集中力を奪い、的確な診断を下すことを難しくしています。十分な治療が受けられなければ、患者がさらにいらだつ悪循環になります。医師が患者への対処方法を学ぶ必要はありますが、どうしても不信感がぬぐえないようなら、他の医師を紹介することも一案でしょう」と語っている。

いずれにしろ、病院で「モンスター」ぶりを発揮しても得になることは何もないようだ。



http://www.qlifepro.com/news/20160401/obliged-to-contract-clinical-research.html
【厚労省】臨床研究に契約義務づけ-製薬企業の資金提供公表も
2016年04月01日 AM10:30 薬事日報/QLifePro

厚生労働省は、臨床研究の法制化による対応を強化するため、製薬企業が臨床研究の資金提供を行う場合は契約を結んだ上で実施することを義務づける方針を打ち出した。研究者と製薬企業の関係を契約により明確化すると共に、製薬企業に臨床研究に関する資金提供の公表を義務づけることで透明性も確保する。
3月29日に開かれた自民党厚生労働部会・社会保障制度に関する特命委員会医療に関するプロジェクトチーム合同会議に示した。臨床研究に関する適正化法案では、ディオバン事件の問題点を教訓に、まず製薬企業には、資金提供している医薬品の臨床研究について毎年度、資金提供の状況を公表するよう義務づけることにしているが、さらに契約を締結して実施することも義務づける。

資金提供の公表範囲は、臨床研究費、自社製品の研究責任者が所属する機関への寄付金、原稿執筆料・講師謝金等については義務づけ、これに違反した製薬企業に対しては、指導・助言、勧告を行い、勧告に従わない場合は企業名を公表するとしている。

研究者に対しては、資金提供を受けた臨床研究について、データ改ざん防止のためモニタリング・監査の実施などを盛り込んだ臨床研究実施基準の遵守を義務づけ、これに違反した場合は改善命令、研究の中止命令を行えるよう行政の権限を強化すると共に、罰則規定を設ける。

さらに、研究機関への立入検査、報告徴収も行えるようにし、これを忌避したり虚偽の報告をした場合は罰則を与えることができるようにする。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t221/201603/546353.html?myselect=20160401
医師2249人に聞く「新専門医制度の見直し議論」・中間集計
新専門医制度、65%の医師が「延期やむなし」

三和護=編集委員
2016/3/31 日経メディカル

 日本専門医機構が来年4月の開始を予定している新専門医制度に対して、65%もの医師が「開始時期を延ばしても構わないから、開始前に問題点を十分に議論し解決策を講じるべき」と考えていることが分かった。日経メディカル Onlineが実施している「活発な学会・停滞気味の学会に関する調査」の中間集計で明らかになった。

 新専門医制度については、2月に開かれた国の社会保障審議会医療部会において異論が噴出。開始時期延期も含む議論が、同部会の下に設置された専門医養成の在り方に関する専門委員会(委員長:永井良三氏[自治医科大学学長])で始まった。

 この動きを、当事者である医師らはどう見ているのか。日経メディカル Onlineでは3月28日から、医師会員を対象とする「活発な学会・停滞気味の学会に関する調査」を実施。その中でこの問題を取り上げ、医師の意見を集約している。

 3月30日午後1時までに2249人の回答があり、途中集計を行ったところ、「来年4月の開始時期を延ばすべきではないが、開始前に問題点の解決策を講じるべき」は8.2%、また「来年4月の開始時期を延ばすことはせず、開始後に並行して問題点を議論すればいい」も7.4%にとどまった(図1)。

 これに対して、「来年4月の開始時期を延ばしても構わないから、開始前に問題点を十分に議論し解決策を講じるべき」は65.3%に上った。多くの医師は、来年4月の開始にこだわらず「問題点解決を優先する」よう求めていることが分かった。

 なお、「いずれでもない」は19.1%だった。調査は現在も進行中で、4月上旬には最終集計を行う予定。

0401.jpg
図1 社会保障審議会医療部会のもとに専門医制度専門委員会が設置され、来年4月の開始時期が妥当かも含めて議論することについて、どう考えるか(3月30日午後1時時点。n=2249)




http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/orgnl/201604/546345.html?myselect=20160401
シリーズ◎どうする医療事故調制度
医療事故調、係争への発展に要注意!
昭和大学名誉教授・有賀徹氏に聞く

2016/4/1 聞き手:満武里奈=日経メディカル

 2015年10月にスタートした医療事故調査制度。制度開始からもうすぐ半年となる。2016年3月末まで昭和大学病院長を務め、東京都医師会で院内調査委員会ワーキンググループ(以下WG)の委員も務める有賀徹氏に、この半年の状況を伺った(インタビューは2016年3月14日に収録)。


あるが とおる氏〇1976年東京大学医学部医学科卒業。日本医科大学附属病院救命救急センター、東京大学医学部附属病院救急部などで勤務。1984年から公立昭和病院、1994年からは昭和大学医学部教授、救命救急センター長、副院長などを歴任。2011年から2016年3月末まで病院長を務める。2016年4月1日付けで独立行政法人労働者健康安全機構理事長に就任。

――医療事故調査制度がスタートしてから半年経ちました。先生は支援団体の1つである東京都医師会で院内調査委員会WGの委員を務められ、各施設をサポートされています。実際にサポートされる中で感じたこと、課題などをお聞かせください。
有賀氏 東京都医師会では、医療事故調査制度に対応する中で感じた疑問を24時間、365日質問できる「東京都医師会よろず相談窓口」を医師会内に設置しており、院内調査WGのメンバーが手分けをして当該医療機関をサポートするようにしています。この半年で、私もいくつかの施設から相談を受けました。東京都医師会にあった相談の多くは、「この事例は報告したほうがよいのか」「もう報告したのだけれど、院内調査を手伝ってくれ」などの相談や依頼でした。

 東京都だけでなく、どの都道府県でも、院内事故調査の経験を持つ大病院と各都道府県医師会が協力して、そのエリアの病院やクリニックを支援しているという状況だと思います。

 東京都医師会の院内調査WGのメンバーとして医療事故調査制度をサポートする中で感じたことは、「センターに医療事故を報告しさえすれば、患者や患者の家族から叱られる度合いが減るのではないか」と誤解している施設が実は結構多いのではないかのではないか――ということです。

 医療事故調査制度では、「当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、または起因すると疑われる死亡または死産であって、当該管理者が当該死亡または死産を予期しなかったもの」と定義されています。また、この制度は、医療の質を向上し、再発防止につなげることを目的としています。

 それにもかかわらず、この医療事故調制度の報告対象であるか、つまり提供した医療に起因するかどうか、予期しない死亡だったかどうかを考えることなく、安易に第三者センターである「医療事故・調査支援センター」に医療事故の報告をしている印象があります。


――なんでそんなことが起こるのでしょうか。
有賀氏 理由はよく分かりませんが、第三者に報告することが、何か「免罪符」のようになっているのかもしれません。

 私が相談を受けた中でも、「医療事故調査支援制度の対象外なのに」と思うケースはいくつもありました。でも一度、医療事故調査・支援センターに報告してしまうと、院内事故調査を実施して報告書をまとめないといけなくなってしまいます。


―― 一部の医療者からは、制度の対象となるような事例であっても「『医療事故』としてセンターに報告することに強い負担感や不安がある」という声が聞こえてきます。
有賀氏 そうでしょうね。医療事故調査制度では第三者機関である医療事故調査・支援センターに報告した後に各施設で院内事故調査を行い、医療事故調査報告書をまとめることになります。この報告書を患者に渡すかどうかは各施設の対応に任されているわけですが、いずれにしても報告書を作成し、医療事故調査・支援センターに提出しなくてはなりません。

 そうしますと、患者側の弁護士としては、「その報告書をよこせ」と言うだけで、これまで手に入り得なかった整理整頓された医療情報が列記された「おいしい資料」が容易に入手できることになります。だから医療者はこの制度に対して不安や負担感を感じてしまうのでしょう。

 また、病院または患者側が医療事故調査・支援センターに再調査を依頼すると、作成された報告書は両者の元に渡ります。つまり、弁護士は労せずして喧嘩(=裁判)のネタが手に入るわけです。だから、弁護士の中には自分の仕事欲しさに、患者・遺族側をけしかけ、医療機関に「医療事故調査制度」として医療事故を報告させようとする可能性があります。



https://www.m3.com/news/general/413085?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160401&dcf_doctor=true&mc.l=150711974&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
情報と人脈狙う米軍 日本側は研究費不足 「憲法のいま 公布70年」「23条 学問の自由」
2016年4月1日 (金)配信 共同通信社

 「研究者の仲間から紹介された」

 西日本にある大学の医学系の男性研究者は、ここ数年で米軍から研究資金として百数十万円を受け取った経緯を打ち明けた。専門は細胞の分化。所属する大学から支給される研究費では、実験に使う機械の維持費や研究室の人件費をまかなえなかった。「研究者なのに仕事の半分は金策だ」と笑った。

 ▽2億円上回る

 助け舟を出したのは同じ研究分野の知人だった。「米軍から簡単にもらえる」。急いで申請書類を作り、知人を介して米軍に送った。しばらくすると銀行口座に金が振り込まれた。成果を数十ページの報告書にまとめてメールで送ったが、米軍からの連絡はなかった。

 男性は「米軍の意図は分からないし、何か悪いことがあるとも思えない。他の研究者ももらっていますよ」と話した。

 共同通信の取材では、米軍は少なくとも2000~15年、日本国内の12の大学と研究機関に約2億円の資金を提供した。米軍はこのほかにも資金援助し、実際は2億円を上回るとみられている。日米の安全保障上の結び付きが強まる中、今後一層増える可能性がある。

 航空機の機体に使われる炭素繊維複合材や核融合につながるプラズマ技術―。資金提供を受けた大学の内部文書からは、米軍がさまざまな分野に関心を寄せていることがうかがえる。米軍は資金提供を先端技術に関する情報収集や、米軍に協力的な研究者との関係構築のきっかけにしているとみられている。

 ▽戦争の反省

 日本の学術界は戦後、軍事との関係を絶とうとしてきた。先の大戦で多くの研究者が軍に関わったことを反省し、日本学術会議は軍事目的の研究をしないとする声明を2回出した。軍事を遠ざける意思が長年あった。

 その意思とは裏腹に米軍資金が流れ込む近年の背景には、大学の研究費不足がある。国が支給する研究費を含む国立大学の運営費交付金は、14年度までの10年間で約10%減った。国の財政悪化などが原因だ。

 交付金とは別に研究者が資金獲得を競う科学研究費補助金が毎年2千億円規模あるが、申請件数に対して補助金が出る割合は3割前後。「資金獲得は狭き門」(国立大関係者)だ。

 米軍にとどまらず、米国防総省も多額の賞金を出しロボット競技会を開催。日本からは大学や、東京大の研究者がつくったベンチャー企業が参加するなど、研究者と軍事の距離は急速に縮まりつつある。

 ▽防衛省も支援枠

 日本の防衛省も研究への支援を始めた。自衛隊で使えそうな技術の研究に最高で年3千万円を出す制度を15年度に創設。初年度は無人飛行機に関する大学の研究など9件が選ばれ、16年度は支援の枠が拡充される。

 池内了(いけうち・さとる)名古屋大名誉教授(宇宙物理学)は「金をもらおうと思えば、米軍や防衛省の意向を推し量るようになる。気がついたらどっぷりと軍事資金に浸っていたということになりはしないか」と警告する。

 だが、研究者の軍事への警戒感は薄れていると指摘される。研究費不足の他、IT分野のように軍事用と民間用の技術の境目が見分けづらくなっていることも大きい。「社会の役に立つ技術研究のためであれば、資金の出所は気にしない」。国立大学に所属するある研究者は言った。(共同=栗原伸夫)



https://www.m3.com/news/general/412997?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160401&dcf_doctor=true&mc.l=150711978&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
消費税収1・6兆円減 医療機関の負担還付試算
2016年4月1日 (金)配信 共同通信社

 財務省は31日、医療界の要望に沿って、医療機関が医薬品の仕入れで負担している消費税分を医療機関に還付した場合、消費税収が約1兆6千億円減少するという試算を示した。現在の税率8%を前提に計算した。参院財政金融委員会で共産党の小池晃氏の質問に答えた。

 患者が支払う医療費の自己負担分などは非課税である一方、医療機関は病棟などの整備や医薬品や医療機器の購入時に消費税を支払っている。政府は診療報酬をその分上乗せしているとの立場だが、日本医師会は対応が不十分だと主張。仕入れにかかる消費税が還付される仕組みづくりを求めている。



https://community.m3.com/v2/app/messages/news/2509384?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160401&dcf_doctor=true&mc.l=150712111&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
「不適切検査で女性死亡」 遺族が病院提訴、福井地裁
共同通信社16/03/31

 福井県済生会病院で検査を受けた福井県坂井市の女性=当時(53)=が死亡したのは、医師の不適切な処置が原因として、遺族が病院側に約6千万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が30日、福井地裁(林潤(はやし・じゅん)裁判長)であり、病院側は「処置は適切だった」として請求棄却を求めた。
 
 訴状では、女性は2012年7月、アルコール性肝障害で入院。医師は女性が肝障害を患っているのに、細胞を取るため肝臓に針を刺す「肝生検」という検査を実施したため出血性ショックで死亡した、としている。
 
 原告側は「検査には出血のリスクがあった。異常が見られた後すぐに開腹手術すれば、救命できた可能性が高い」と訴えている。病院側は「検査前に出血の傾向はみられず、検査は適切だった。検査後の処置も問題なかった」と主張している。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201603/546360.html?myselect=20160401
医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会
2040年には医師が1万8000人余る!?
女性医師や高齢医師、初期研修医の「仕事量」も勘案

2016/3/31 増谷彩=日経メディカル

 厚生労働省は3月31日、第4回医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会を開催した。その中で、「医師の需要を大きく見積もっても、2040年には医師の供給が需要を1万8000人程度上回る」と推計された。医師の全体的な需給推計を提示するとともに、医師の地域・診療科の偏在に関する課題と対策について論点を整理した。


 現在、各都道府県では2025年に向けて地域の医療提供体制を再構築するための地域医療構想の策定が進んでいる。また、2017年度で暫定的な医学部定員増の措置が終了する。こうしたことから同検討会は、医療従事者の需給状況や確保対策を改めて検討するとともに、偏在を解消する方法を検討する目的で開催されている。

医師需給の推計に「仕事量」を考慮
 医師の供給は、現在の就業者数と医学部定員数(今後も2016年度の9262人が継続されるものとした)から求めた新規就業者数を合わせて推計を行った。ただし、「女性医師や高齢医師、初期研修医の労働時間や経験・技術の違いを考慮すべき」という意見を受け、その“違い”を供給推計に反映させた。

 具体的には、30~50歳代の男性医師の「仕事量」を1とした上で、「女性医師は配偶者の有無や子どもの有無、子どもの年齢に応じて労働時間が減少するため、仕事量が低下している」との考えから、後期研修以降60歳未満の女性医師の仕事量を0.8と設定した。また同様に、60歳以上の高齢医師の仕事量は0.8、1年目の初期研修医は0.3、2年目の初期研修医は0.5とした。この仕事量の差違を勘案した医師数は、2015年に27万4390人、2025年に20万2728人、2030年に31万4873人、2040年に33万3192人になると推計された。

 医師の需要推計でも、医師数は供給推計と同様に仕事量の差違が考慮された。推計は、外来医療の受療率や医師の労働時間の変化など需要に影響を及ぼす要因を考慮し、医師の需要推計が最も大きくなる組み合わせで行った上位推計、最も小さくなる組み合わせで行った下位推計、両者の間を取った中位推計の3パターンで行った。

 その結果、医師需要は中位推計で2024年頃に約30万人で供給と均衡。上位推計でも2033年頃には約32万人で供給と均衡すると推計した。いずれの推計でも、均衡後は人口減少に伴って医師需要が減少するとしている。つまり、このままのペースで医師供給が続けば、2040年には上位推計でも医師需要が31万4000人程度と推計されるため、供給が需要を約1万8000人程度上回ることになる。

女性医師の仕事量「実態はもう少し少ないのでは」
 この推計に対し、日本医師会副会長の今村聡氏は「社会の構造そのものが大きく変わる中で、女性医師や研修医の働き方、医師の業務軽減、ICT活用など、まだ不確定な要素が多い。現時点で2040年まで推計するのはかなり無理があるのではないか」と指摘。全日本病院協会副会長の神野正博氏は「医師需要は現状追認で推計するのではなく、あるべき医療、あるべき医師の労働環境を考えた上で推計すべきなのではないか」と意見した。

 また、女性医師の仕事量を0.8としたことについて意見を求められた日本女医会会長の山本紘子氏は、「女性医師の実態としては、仕事量は(0.8よりも)もう少し少ないのではないかと感じている。子どもを持つと、どうしても女性医師の仕事量は下がってしまう」と話す一方で、「現状を継続するのではなく、女性医師の負担をいかに減らすかというところから考えて変えていかなければならない」と強調した。

 聖路加国際病院(東京都中央区)院長の福井次矢氏は、「我々が医療の現場で医師不足を感じるのは、偏在の影響が大きい。だから、現場の感覚で全体の医師需給状況を見ると違和感を抱くことになる。全体の需給だけでなく、偏在の問題を同時に解決していかなければ、この推計は生きない」と話した。

医師派遣は大学が担うのか
 一方、地域・診療科の医師偏在については、前回までに現状と課題、そしてその要因を整理した。今回は、課題を踏まえた論点の整理と検討が行われた。

 今村氏は地域偏在の要因の1つとして挙げられている「人口規模の小さい地域では患者数が確保できず、十分な医業収入が得られない」という点に触れ、「診療所の承継は優遇税制がないこともネックになっている。ぜひ税制面の優遇についても検討してほしい」と訴えた。また、診療科偏在の論点の1つとして挙げられている「多額の紹介料を要する、いわゆるフリーランス医師や人材紹介業者などへの対応」について、「フリーランス医師は何人程度いるのかというところから把握できていないことが大きな問題となっている。こうした医師も、厚労省がある程度実態を把握できる仕組み作りが必要だ」と意見を述べた。また、特定の診療科の開業が多いなど、「地域における診療機能(診療科、診療形態・施設など)の需要を大きく超えるような診療機能への就業・開設について、一定の制限が必要ではないか」という論点については「地域の中で、『この診療科は十分あるのでこれ以上は必要ない』といったことを決めていく仕組みが必要だろう」と話した。

 福井氏は、「新専門医制度は、偏在の是正という観点からも千載一遇のチャンスだと考えている。各領域で、望ましい専門医数を明示するといった方向に動かしていただきたい」と期待を語った。

 なお、偏在の要因として挙げられている「大学医局や地域医療支援センター、へき地医療支援機構を含む医師派遣機能の低下」について福井氏は、「大学病院は研究と教育も重要な機能。日本から発表される論文数が減っている中で、大学病院が医師派遣機能まで担うことは負担が大きくなっている。地域の中で派遣機能を検討してほしい」と要望した。ただしこの発言には岩手医科大学学長の小川彰氏が「地方では大学病院以外に地域医療のサポートをできるところがない。そうした地域では、大学病院が医師派遣機能を担うのが妥当なのではないか」とコメントした。

 一方、全国医学部長病院長会議会長の荒川哲男氏は、医師派遣機能に関する課題を解決策として考えられている「医師のキャリア形成と就業支援を一体的に行う仕組み」の具体案として、2015年12月に日本医師会と共同提言した「卒後の医師の異動を生涯にわたり把握する医師キャリア支援センター(仮称)の各大学医学部への設置」を再度強調した。


  1. 2016/04/02(土) 06:13:15|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<4月2日  | ホーム | 3月31日 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する