Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月29日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201603/20160329_75038.html
<定年退職国立大教授>産科医集約 体制整備
2016年03月29日火曜日 河北新報

水沼英樹(みずぬま・ひでき)51年栃木県生まれ。群馬大医学部卒。米テキサス大留学、群馬大医学部助教授を経て01年から現職。日本女性医学学会理事長などを歴任した。ふくしま子ども・女性医療支援センター設立準備室長を務める。

 東北の国立大で研究や教育に携わってきた多くの教官が31日、定年を迎える。東北大大学院文学研究科の大渕憲一教授は攻撃心理の解明に努めた。弘前大大学院医学研究科の水沼英樹教授は産科医の集約化に貢献した。両氏が長年の研究や取り組みを振り返る。

◎弘前大大学院医学研究科 水沼英樹教授(64)=産科婦人科学

 「とにかくマンパワーが足りなかった。医師の絶対数が減る中、集約化は必然的な動きだった」。弘前大に着任早々、青森県内の産科医不足の窮状を目の当たりにした。
 危機感から県内6拠点への医師集約化を急ぎ、患者受け入れ体制整備と医療従事者の待遇改善を図った。2004年、県立中央病院(青森市)に妊産婦の救急搬送システムを備えた総合周産期母子センターが稼働。命の危険が高い妊娠・出産、新生児に集中的に対応できるようになった。
 集約化の中で外来を廃止した地域も。「最寄りの病院でお産ができなくなって困るとよく言われた。不便を強いた」。半面、拠点病院を充実させ、安心な医療を提供できるようになった。
 専門だった神経内分泌学から不妊症や更年期障害にも関わるようになった。長年の経験で「女性の健康は長いスパンで診なければならない」と実感している。
 4月からは、産科・小児科医不足が懸念される福島で人材確保、養成を担う「ふくしま子ども・女性医療支援センター」の初代センター長を務める。「医療システム構築に携わり、福島の子どもと女性を助けたい」と使命感に燃える。



http://www.asahi.com/articles/ASJ3Y4SD6J3YULBJ005.html
医師への謝礼、公開義務化へ 厚労省、製薬企業に
武田耕太
2016年3月29日22時41分 朝日新聞

 相次ぐ論文不正を受け、臨床研究を規制する法案づくりを進めている厚生労働省は、製薬企業から研究機関や医師への資金提供の公開について、原稿料や講演の謝礼なども義務付ける方針を決めた。これまでは研究に直接関係がないとして除外していたが、方針を転換した。

 29日にあった自民党の部会に厚労省が示した。公開の義務化は当初、研究開発費や奨学寄付金などに限り、講演謝礼などは業界の自主的なルールに委ねるとしていた。

 厚労省によると、自社製品の研究を手がけている責任者らへの謝礼は「研究と無関係とは言えない」などの指摘もあり、対象に含めることにしたという。

 資金提供の公開は毎年実施する。違反した場合は、指導や勧告をし、従わなければ企業名を公表するとしている。厚労省は法案を今国会に提出することを検討している。(武田耕太)



http://www.medwatch.jp/?p=8250
来年度から2018年度の診療報酬・介護報酬の同時改定に向けた議論を開始―日病協
2016年3月29日|2016診療報酬改定ウォッチ

 2018年度に予定される診療報酬・介護報酬の同時改定に向けて、来年度(2016年度)から早くも議論をしていく必要がある―。

 このような考えが、日本病院団体協議会の次期議長となる神野正博現副議長から発表されました。

日病協の議長は1年が任期、来年度は神野正博氏が議長に

 日本病院団体協議会(日病協)は、日本病院会や全日本病院協会、全国公私病院連盟、日本医療法人協会など12の病院団体で構成される組織で、主に診療報酬改定において病院サイドの要望を実現するために議論・提言などを行っています。

 日病協の会長は1年が任期とされており、来年度(2016年度)の議長には、現在、副議長を務める神野正博氏(董仙会恵寿総合病院理事長)が就任します(関連記事はこちら)。

 神野副議長は、来年度の活動方針について「2018年度に予定される診療報酬・介護報酬改定の方向性は2017年の9月、10月頃には固まってしまう。したがって、可能であれば2017年度を待たず、来年度(2016年度)から同時改定に向けた議論を開始したい」との考えを25日の定例記者会見で述べました。

 また2017年4月に消費税率が10%に引き上げられるのであれば、それに伴う診療報酬改定なども考えられるので、「日病協としても対応していかなければならない」とも述べています。

 一方、2016年度改定に向けて日病協の議論を取り仕切った楠岡英雄議長(国立病院機構大阪医療センター院長)は、今回改定について「中央社会保険医療協議会で議論が先に進み、改定基本方針が後ろからついていく形になった」と振り返った上で、「社会保障審議会・医療部会では多くの委員から『医療部会で基本的な方向性を議論し、それをベースに社会保障審議会・医療保険部会で保険の面から議論し、最終的に中医協で点数設計を行うべきである』というクレームが出ていた。今後の改定では、こうした点を踏まえて改定論議を進めていくことが必要となる」とコメントしています。

 なお前述のように日病協には、現在12団体が加盟していますが、4月から地域医療機能推進機構(JCHO)が日病協に加盟し13団体となります。

 楠岡議長は、「日病協への加盟規定などはなく、その団体の役割などを考慮し、『一緒にやっていこう』と代表者会議で了承されれば参加していただく形である。例えば大きな病院団体の一部が独立して名乗りを上げたような場合には、参加は認められないのではないか。ケースバイケースで議論していくことになる」と説明しています。



https://www.m3.com/news/general/412009
当事者双方に賠償命じる 旭川医大の電子カルテ訴訟
2016年3月29日 (火)配信 共同通信社

 旭川医大病院(北海道旭川市)への電子カルテシステム納入が遅れたことをめぐり、医大と、発注先のNTT東日本が互いを訴えた2件の訴訟の判決で、旭川地裁は29日、それぞれ相手方への賠償を命じた。賠償命令額は医大側が約3億8300万円、NTT東日本側が約3億6500万円。

 判決理由で武藤貴明(むとう・たかあき)裁判長は「プロジェクトが頓挫した最大の原因はNTT東日本側が医大側の追加開発要望に翻弄(ほんろう)されて適切に進捗(しんちょく)を管理できなかったためだ。協力が不十分だった医大側にも一因がある」と指摘。その上で過失割合をNTT東日本側が8割、医大側は2割とし、双方の損害と認めた額から相殺し、賠償命令額を算出した。

 医大側は納入遅れによる逸失利益や違約金など約19億3500万円の損害賠償を請求。NTT東日本側は不当な契約解除で利益を失ったとして損害額を約23億6900万円と算出。転用できた物品分を除いて最終的には約22億7900万円を請求していた。

 判決によると、医大とNTT東日本は2008年10月31日、電子カルテシステムを中核とする病院情報管理システム納入の契約を結んだ。10年1月にシステムを稼働させる予定だったが納品が間に合わず、医大は同4月に契約解除した。

 医大病院には最終的に別の業者がシステムを納入した。医大側は「導入が遅れた結果、余計な経費が必要になり、削減できたはずの経費も削減できなくなった」と主張。

 NTT東日本側は「納期に間に合わなかったのは、システム開発段階で医大から当初の契約にはなかった仕様の追加や変更を求められたからだ」などと反論していた。



https://www.m3.com/news/general/406481
投薬中止賠償訴訟、山形県が上告方針固める
2016年3月9日 (水)配信 山形新聞

 県立河北病院で投薬治療を中止したため、通院していた妻=当時(51)=の病気が再発し死亡したとして、村山地方の60代の夫ら遺族が県に約4700万円の損害賠償を求めた訴訟で、慰謝料など計2365万円の支払いを命じた仙台高裁判決を不服とし、県が上告する方針を固めたことが8日、複数の関係者への取材で分かった。上告期限は11日。

 妻は1994年7月、赤血球や血小板などが減少する特定疾患「再生不良性貧血」と河北病院で診断された。投薬治療で安定していたが、副作用があることなどから病院が2002年12月に投与を中止。その後再発し、03年4月から投薬を再開したものの、同10月に死亡した。

 14年12月の一審山形地裁判決は、投薬が長期に及び、副作用も懸念されることから「直ちに再投与する義務があったとは認め難い」などとし、遺族側の請求を棄却。一方、先月の控訴審判決は「検査結果を十分に検討しなかったため再発を見落とし、投与を再開する義務を怠った」として病院側の過失を認定。投与の状況と死亡との間には「相当の因果関係がある」とし、一審判決を変更した。



https://www.m3.com/news/general/411950
両親逆転敗訴の二審確定 病院の産後処置めぐる訴訟
2016年3月29日 (火)配信 共同通信社

 出産後の医師らの経過観察が不十分で、次女(6)が重い障害を負ったとして、両親らが国立病院機構九州医療センター(福岡市)側に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(池上政幸(いけがみ・まさゆき)裁判長)は28日までに、両親らの上告を退ける決定をした。24日付。両親ら逆転敗訴の二審福岡高裁判決が確定した。

 二審判決によると、母親は2009年11月20日正午ごろに次女を帝王切開で出産。同日深夜、母親の胸に抱かれていた際に次女に異変が生じ、心肺停止状態となり、低酸素脳症で障害が残った。

 両親らは「意識がもうろうとしていた母親に抱かせて長時間放置した」と主張。一審福岡地裁は「鎮静剤の影響などで、母親が次女の容体の変化に対処できないと病院側は予見できた」と約1億3千万円の賠償を命じた。だが二審は「母子に異常をうかがわせる兆候はなく予見は困難」と一審を取り消した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411767
シリーズ: 日医代議員会
医師資格証、日医会員は年会費無料化
第136回日医臨時代議員会、「組織強化のツールに」

レポート 2016年3月29日 (火)配信高橋直純(m3.com編集部)

 3月27日の第136回日本医師会臨時代議員会で、日医常任理事の石川広己氏は日医が発行する医師資格証の年会費について、今年4月から日医会員では無料にすると発表した。一方で、非会員に対しては年間利用料を6000円徴収するとして、「価格差を付け、医師会の入会を促していきたい」と説明した。

 今年4月から診療情報提供書および検査結果・画像情報等について電子的にやり取りした場合に加算が算定できるようになる(『診療情報提供書、「ネット送受信」可能に』を参照)。質問した福井県代議員の末松哲男氏は、福井県医師会が構築した医療連携や在宅連携のための「ふくいメディカルネット」では、日医の医師資格証またはMEDIS(一般財団法人医療情報システム開発センター)の電子証明が必要であるとし、医師資格証の利用料を安くすることはできないかと質問した。

 答弁した石川常任理事は「医師資格証について、生涯教育講習会の出欠、飛行機内での緊急対応の際の身分証などとして活用する仕組みを進めている。4月から進む電子処方せんによる電子証明でも、電子処方せんのガイドラインで医師資格証を用いたものにすると規定された。これまでと全く環境が大きく変わり、普及が進むと想定される」と説明した上で、医師会員では医師資格証の年会費を無料にすることを明らかにした。

 ただ、資格証発行にはICチップやホログラムの費用がかかるとして、5年ごとに5000円の発行手数料を徴収する。日医会員の場合は初回取得時の発行手数料も無料となる。現在は、日医会員は年会費5000円、非会員同1万円となっている。

 一方で、非会員には、初回は年間利用料6000円と5000円の発行手数料の計1万1000円を徴収する。その後も2-4年目も毎年6000円を徴収する。石川氏は「この差は医師資格証が日医の組織強化のツールの一つに位置付けられていることに関係する。非会員が希望する場合は可能な限り医師会に入会することを前提としている。価格差を付け、医師会の入会を促していきたい」と説明した。

 また、医師資格証の受付はこれまではLRA(地域受付審査局)のみだったが、今後はLRAに加えて、郵送でも受け付けるようになる。会場からは「LRAのために臨時職員を野党などしてきたので、戸惑っている。勤務医を含めて発行しやすくなるので、早急に周知してほしい」、「代議員総会も紙カード提出ではなく、大きな会社や役所のよう入館証として医師資格証を活用すべき。まずは役員が進めていただきたい」などの声が寄せられた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411761
シリーズ: 日医代議員会
控除対象外消費税問題、2017年度税制で結論
第136回日医臨時代議員会、今村副会長「軽減税率適用はマイナス」

2016年3月28日 (月)配信 成相通子(m3.com編集部)

 3月27日に開催された第136回日本医師会臨時代議員会で、今村聡副会長は、医療機関の控除対象外消費税問題について、3月1日に医業税制検討委員会が答申した解消策を基に、「2017年度税制改正大綱に結論を記載することを目指す」と表明した。解消策は、「現行の非課税制度を維持したまま、診療報酬で仕入税額相当額として上乗せされている、2.89%相当額を上回る負担をしている場合に、超過額を税額控除(還付)する新たな仕組み」だ(『控除対象外消費税への対応、「医療界として一本化」今村日医副会長』を参照)。

 これまで日医では、消費税問題解決に向けて、「非課税制度を課税制度に転換して、軽減税率導入する方法 」を中心に検討してきたため、代議員からは「今までの検討は無駄だったのか」などの質問があった。今村副会長は「決して無駄にはならない」とした上で、課税方式への転換は診療所へのマイナスの影響が懸念されるなど課題が多いとして、医業税制検討委員会の案が次善の策だと強調。「より現実的に解決できる、現場に影響が出ない方法を模索している」と理解を求めた。

今村聡日医副会長が控除対象外消費税問題について説明した。

 関連質問では、消費税率10%引き上げの先延ばし議論について、横倉義武会長に対して「より強く反対する姿勢を示すべきだ」との意見が出た。横倉会長は「現時点で総理からは引き上げるとしか聞いていないが、消費税率引き上げで経済成長鈍化による税収低下が起きれば、元も子もないとの意見もある。当然引き上げて社会保障に充てるように十分主張はやっていくが、引き上げられなかった場合の議論もしないといけない」と応じた。

 さらに、横倉会長は「5月の連休前後に政府の経済財政諮問会議で2017年度予算への方向性が示されるという話もあるので、我々としても早く手を負うたないといけないと検討している」と述べ、7月の参院選挙で政治力が問われると指摘した。

「医療界の求めを一本化が重要」

 消費税に関しては、愛知県代議員の杉田洋一氏と山口県代議員の加藤智栄氏がブロック代表として質問し、今村副会長が回答した。控除対象外消費税の解消策について、「今までの検討は無駄になったのか」「10%引き上げに間に合うのか」「日医としての新たな方針はあるのか」などの質問が出た。

 医療機関の控除対象外消費税の問題は、診療報酬で十分な補填がされているとの政府の主張に対し、医療機関側は十分な補填がされていないとして、意見が対立し長年の課題になっている。医療団体はさまざまな解消法を検討して政府に要望しており、日医は、控除対象外消費税の問題の解決を目指し、「現行の非課税制度を課税制度に転換し、軽減税率を適用することを解決法の中心に位置付けてきた」(今村副会長)。

 しかし、2014年度の消費税率引き上げと診療報酬改定後の補填状況を検証した中央社会料保険医療協議会の分科会の調査で、医療機関等全体で見たマクロの補填率は102%とカバーされている一方、大規模な病院と診療所などの小規模な医療機関では補填率に差があったことが判明(『消費税補填、「診療報酬では限界」』を参照)。昨年末から、診療所は診療報酬の上乗せの方式を維持し、病院に対しては仕入れ税額控除を導入する「二階建て」の案が有力視されるようになった(『消費税問題「病院と診療所の二階建てを」』を参照)。

 今村副会長は、医業税制検討委員会の答申内容は、病院と診療所の対応を分ける考え方を「さらに進化させ、一つの制度として実現する」もので、四病院団体協議会や三師会からも全面的な賛成を得たほか、厚生労働省からも「財務省と交渉できるよう磨く」と前向きな発言があったと説明。「医療界の求めを一本化が重要だ」と強調した。今後は、「医療機関等の消費税問題に関する検討会」で方向性を取りまとめ、8月に取りまとめる厚労省の2017年度税制改正要望に盛り込まれるよう準備し、2017年度税制改正大綱への記載につなげたいとした。また、財務省や政治家と交渉が必要だとして、都道府県医師会などの協力と理解を求めた。

「軽減税率適用は、マイナスの影響」

 「なぜ軽減税率の適用による解消を求めないのか」との質問に対しては、今村副会長は、軽減税率の適用には非課税方式から課税方式への転換が前提であり、転換の際に4つの問題点があると指摘した。

 1点目は、過去の上乗せ分が「引きはがし」、つまりマイナス改定となる点。特に2014年度改定で消費税率5%から8%への増税分として、加算された初診料12点、再診料3点に加え、過去に国が補てんしたとしている1.53%について、「最低限マイナス改定が求められる」という。全国の医療機関がそれを理解し受け止めるのは困難だと指摘した。

 2点目は、診療報酬の所得計算の特例(いわゆる四段階制)が廃止となる可能性が高い点。日医のアンケートによると、この制度が廃止になれば、地域の高齢医師は新たに増える事務負担に対応できず、診療施設を閉鎖するとの回答があり、「地域医療の崩壊を招きかねない」と危機感を示した。

 3点目は、現行で課税対象となっている予防接種や健診等の自由診療で、患者から預かる納税実務に関し、小規模医療機関は免税事業者あるいは簡易課税事業者になっているが、社会保険診療を課税転換すると、免税事業者から簡易課税事業者に、あるいは簡易課税事業者から一般課税事業者に立場が変わるため、事務負担と税負担が問題になる。4点目は、課税転換で、事業税非課税措置について廃止の議論が急速に進む懸念があることだ。

 「国民の理解を得て、軽減税率の適用を求めてはどうか」との質問に対しては、軽減税率での大前提は、社会保険診療を課税取引に転換するため、国民の理解を得るのは難しいと指摘した。もともと課税されているものを低い税率にする食品などの軽減税率の議論と異なり、医療の場合、言葉上は「非課税」になっているため事実上患者が負担していても、見えない形になっており、「現状で国民の正しい理解を得ると言うのは非常に難しいと実感した」と今村副会長は説明した。

還付の場合はインボイス必要に

 個人質問では、北海道代議員の鈴木伸和氏が質問し、今村定臣常任理事が回答した。「非課税方式を導入した場合、診療所でもインボイスを導入するのか」との問いに対しては、「還付する場合は、インボイスを利用して、診療所も仕入税額を計算して、還付の手続きを行ってもらうことになると思うが、議論が必要だろう」と回答。また、非課税方式での診療報酬の上乗せ部分について、「消費税率がさらに上昇し、財源的に耐えきれなくなって、引きはがされる恐れはないのか」との懸念に対しては、「仮に課税転換となれば、当然引きはがしの議論は起こるが、それ以外のタイミングで、理由なき引きはがしの問題は起こって来ないのではないか、と考えている」と応じた。



https://www.m3.com/news/general/412054
【静岡】周産期センター業務開始 三島総合病院、医師3人体制
2016年3月29日 (火)配信 静岡新聞

 三島総合病院(三島市谷田、旧三島社会保険病院)の周産期センターが28日、業務を開始した。全国的な産婦人科医不足の影響で昨年10月の予定が約半年遅れた。当面は常勤医1人、非常勤医2人の体制で、市内の産婦人科医院から紹介のあった患者を中心に受け入れる。

 関係者を集めた開設式で内野直樹病院長は「開設まで時間が経過したことをおわびします」と開設が遅れたことを陳謝。続いて「県東部の周産期救急の一翼を担うようなものを作りたい」と言葉に力を込めた。

 来賓の豊岡武士市長は「市内には産科診療所が2カ所しかなく、市民の6割強が市外で出産してきた。全国的な産科医不足により分娩(ぶんべん)取り扱いを休止する病院が増えている中、オープンできることは画期的なこと。一日も早く運営を軌道に乗せてほしい」とあいさつした。

 昨年8月に完成したセンターは、鉄骨3階建てで、産科、婦人科、小児科の診療室、新生児特定集中治療室(NICU)を含む24床の病室、分娩室などの機能を持つ。早産、未熟児などを診る小児科医を確保できていないため、小児科は当面、運営しない。早ければ2016年度後半、遅くとも17年度の運営開始を目指す。

 内野病院長は「理想は産婦人科医5~6人、小児科医3人で、そこを目指していく。県東部の産科救急は順天堂大医学部付属静岡病院と沼津市立病院に頼っているので、すみ分けをして負担を軽減していきたい」と話した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411428
勤務医パワハラ自殺、「納得できない」と遺族
上司の個人賠償責任、認められず

2016年3月29日 (火)配信 成相通子(m3.com編集部)

 2007年に兵庫県養父市の公立八鹿病院で、過重労働と上司医師2人のパワーハラスメントにより医師免許取得3年目の整形外科医(当時34歳)が自殺したとして、整形外科医の両親が損害賠償を請求した裁判。2015年3月の二審高裁判決はパワハラや過重労働を認定したが、公立病院であることから国家賠償法を適用し、上司個人の賠償責任は認めずに病院組合に約1億円の支払いを命じた。両親は上司の個人責任を認めるよう求めて上告していたが、最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)は3月16日付で両親と病院側双方の上告を退ける決定をした。

 最高裁の決定について、原告となった医師の母親は「厳しい裁判だと分かっていたので、予想通りだったが、悔しいし納得できない」と悔しさをにじませる。「上告棄却というのは、最高裁の場で問題にもされなかったということで、最低の扱いだ」と憤る(要旨は下記に掲載)。

 原告の代理人を務めた弁護士の岩城穣氏は、「申し立てが認められず残念だ。もう少し社会の実態を踏まえてほしい」とコメントした。

 国家賠償法では、公務員の職務に関して個人責任は問えないとする解釈が一般的で、公務員個人の責任を求めて訴訟を起こす原告にとって、大きな壁になっている。近年では、公立学校の部活動中に亡くなった子どもの遺族が教師に対して損害賠償請求を行ったが、同じく最高裁で上告棄却された。

 今回の裁判では、当時公務員だった上司2人に対しても国賠法が適用されるかどうかが争点だった。岩城氏が「画期的」と評した一審判決では、公立病院でも民間病院と医療の実態は変わらないとして上司個人の賠償責任を認定したが、二審判決は一審判決を変更して、国賠法を適用して個人の賠償責任を認めなかった(詳細は、『「過労自殺、上司のパワハラ認定」の訳 - 岩城穣・弁護士に聞く◆Vol.1』を参照)。

 原告は、公立病院でも民間病院と医療の実態が変わらない点に加え、上司が故意にパワハラを行っており、「悪意、重大な過失」があることから、国家賠償法の例外規定に当てはまると主張。二審判決を不服として、両親と病院側双方が上告していた(『医師自殺で上司の責任求め、遺族側上告』を参照)。

 二審判決によると、整形外科医は2005年に医師免許を取得し、2007年10月から同病院の整形外科で勤務を始めたが、同年12月に病院宿舎で自殺した。(『勤務医の過労自殺、上司の個人責任認めず』、『「息子の名誉が回復された」、一部は評価』を参照)。

遺族の話
 決定後、原告の母親の話を聞いた(3月25日)。要旨を紹介する。

 知人からの電話で最高裁の決定を知りました。2月末に夫と34年続けてきた診療所を閉院したばかりで、その後片づけや手続きなどで非常に忙しく、弁護士からメールももらっていたのですが、気が付きませんでした。聞いた時は、「やっぱり」と思いました。国賠法が争点になることは裁判を始めた時から分かっていて、厳しい戦いだと思っていました。

 それでも上告したのは、「万に一つでも、最高裁の扉が開くこともあるかもしれない」と思ったからです。損害賠償が認められ、上告しない方が金銭的に有利という話もありましたが、損得ではありませんでした。(数ある公務員を対象にした裁判の中でも、公務員の不法行為をめぐって)国賠法を争点に上告できるのはごくわずかです。扉が開いても開かなくても、自分が上告できる立場を生かさないといけない。私の一生でできる社会貢献として、息子も喜んでくれると思いました。

 内容は納得できません。国民も納得できない人が大多数だと思います。予想通りではありますが、上告棄却というのは、最高裁の場で問題にもされなかったということで、最低の扱いだと思います。近代国家に許されない扱いではないでしょうか。最高裁がこのような扱いをするのは本当に残念です。

 上司の個人責任を争ったのは、再発防止が目的です。息子が亡くなった後、医局の若い医師から労働環境を聞き、「こんな環境で人が働くなんて受け入れられない」と思いました。職場の看護師も訪ねてきてくれて、上司の問題などを教えてくれました。前任者も「人生から消し去りたい記憶だ」と話していました。息子は本当に辛かったと思います。

 こんな上司を許していいのか。息子のような死を再発防止したいと思いました。これが一般病院なら個人責任も問われるはずなのに、残念無念です。

 裁判を起こすのは一大決心でした。弁護士には当初、公務員の上司個人を相手に損害賠償請求の訴状は書けないと反対されました。地域や病院との関係も気にしました。それでも裁判をして意味があったと思ったのは、医局の若い医師が「このままでは第二の○○(亡くなった整形外科医の名前)になる」と、医局に勤務環境の悪さを訴えたと聞いた時です。他にも辛い状況にいる若い医師が声を上げやすくなったのかもしれません。また、この裁判を知って、多少なりともパワハラを自重した人もいるかもしれません。再発防止につながる部分があったと信じたいです。

 上司は裁判でウェブサイトで(個人)攻撃されてたまらないと発言していました。お金は払われなかったけど、お金に変えられないものを失ったのではないでしょうか。(係争中、被告らから息子に対し)事実無根の誹謗中傷を、悔しい思いもしましたたが、人々のコメントを見て、「これが世の中の評価だね」と夫と話しました。理解してコメントしてくれた人には感謝しています。

 最高裁の決定後、息子には「長い戦いで、こういう結果だったけど、お母さん精一杯やったよ。私は自分にできる全てのことをしたよ。これが最後のプレゼントだよ」と言いました。息子は満足してくれていると思います。

 決定を受けて落ち込んでいるのではないかと心配してくれる人もいますが、自分としては、それなりに結果につなげられたという達成感はあります。できるだけのこと、やれるだけやり通しました。弁護士に理解してもらい、陳述書には書きたいことや言いたいことを全部書けました。今後も、後に続く人が出てほしいです。1人では(最高裁の)扉は開かなくても、勇気を持って叩いてくれる人がいれば、将来につながると信じたいです。

 診療所は「後継ぎはもういないからきれいに片づけないと」と思い、機材も全て処分しました。患者さんには、「息子さんが生きていたら続けられたのに」と泣かれました。息子が医師になった時、「先生、継承者ができて良かったですね」と言われました。息子も継ぐつもりだったと思います。夫は生前に「息子にバトンタッチする」と約束した年齢を超えました。

 後に続く人が出てくることを祈ります。理不尽を理不尽と言えるように。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411928
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度「厚労省は最大限の関与を」、堺・日病会長
災害医療への国家的対応を提言

2016年3月29日 (火)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 日本病院会の堺常雄会長は3月28日の定例記者会見で、延期を求める声もある新専門医制度について、「厚生労働省は関われる最大限のことをやっていただきたい」と話し、厚生労働省の社会保障審議会医療部会で始まった議論への期待を示した。

 厚生労働省の社会保障審議会医療部会に「専門医養成の在り方に関する専門委員会」が設置されたことを受け(『新専門医制度、「調整の労は取る」と厚労省』を参照)、堺会長は「厚労省はプロフェッショナルオートノミーを尊重するとして少し引いた感じでいるが、担当部署がどこかを明確にして、関われる最大限のことをやっていただきたい」と注文した。

 堺会長は日本専門医機構の社員でもあり、「社員総会の中で、機構は専門委員会の議論に注目し対応してほしいと言っている」と説明。「最初から『延期ありき』ではなく、動きの中で最大限努力していただきたい」と強調した。

 また、新専門医制度では地域間の格差が問題になると指摘。地域での対応を巡っては2016年1月15日に厚労省医政局医事課長名で「地域医療対策協議会等の場を活用し、専門研修を行う基幹施設及び連携施設、大学、医師会、病院団体、都道府県等の関係者が、専門研修について協議する場を設けること」とする通知が出されている。堺会長は「何気なく通知が行われた感がある。協議会を作って『地方の問題ですよ』となるのが怖い」とし、「都道府県間の温度差に対して、厚労省としてどのようなことができるか明確にし、有機的な協力指導、サポートをしてほしい」と要望した。

 この日は3月26日に開かれた日病の社員総会についても報告。「災害医療を国家として統合する提言」では、「災害医療に関する知見を集積し、その学術的根拠を背景として災害医療の国家的統合を実現するために、『常設の研究機構』を設立する」ことを求めており、今後、四病院団体協議会や日本医師会と合同提言したいと説明した。



http://www.sankei.com/affairs/news/160329/afr1603290019-n1.html
医療事故、最多3654件 前年比460件増 評価機構「報告の意識定着」
2016.3.29 11:22 産経ニュース

 日本医療機能評価機構(東京)は28日、平成27年に全国の医療機関から報告があった医療事故は前年比460件増の3654件で、年単位の集計を始めた17年以降、最多を更新したと発表した。27年末時点の参加医療機関は1018施設で、339施設から報告があった。件数の増加について機構は「再発を防ぐため報告の意識が定着してきた」としている。

 昨年10月には国内全ての医療機関や助産所(計18万施設)を対象に、「患者の予期せぬ死亡事例」が起きた場合の第三者機関への届け出と、院内調査を義務付けた医療事故調査制度がスタート。医療機関の対応が今後も問われている。

 機構によると、法令に基づき報告が義務付けられている大学病院や国立病院機構の病院は243施設で3374件の報告があった。このうち死亡事例は306件(9.1%)、障害が残る可能性が高い事例は324件(9.6%)だった。

 報告の内容別で最多だったのは、患者の転倒など療養上の世話に関する事例(36.4%)で、治療や処置に関する事例(30.2%)が続いた。

 一方、任意で参加する医療機関の事故報告は、96施設で280件。機構は「報告義務のある医療機関と差が大きい」として積極的な報告を求めている。

 機構は、医療行為に関連して患者が死亡したり、当初予期された水準を上回る処置が必要になったりしたケースを医療事故として情報収集。17年からは1年間の報告件数を取りまとめている。



http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20160329-OYTNT50294.html
新設医学部 英語教育目玉に
2016年03月30日 読売新聞 千葉

◇国際医療福祉大 北島学長に聞く

 国家戦略特区の枠組みで成田市に医学部の新設が認められたことを受け、来年の開学を目指す国際医療福祉大(栃木県大田原市)が3月中に医学部の設置認可を文部科学省に申請する。4月には同大成田看護学部・成田保健医療学部を京成線・公津の杜駅前で開学し、成田市畑ヶ田では医学部付属病院の2020年開業を目指す。同大の北島政樹学長(74)に展望を聞いた。(聞き手 植村直人)

 ――医学部は、順調なら8月に設置が認可される。目玉は。

 「(精巧な人体模型や手術室などを備えて模擬訓練を行う)医学教育シミュレーションセンターと、多くの科目で行う英語教育だ。6年生時には4週間以上、外国で(臨床実習の)勉強をさせる」

 ――地域医療への貢献は。

 「地域医療の理念や概念のとらえ方で違ってくる。医師免許を取ってすぐに地域で働くのではなく、外国に出て、得た知識を持ち帰ったほうが市民や国民に恩恵がある。当然だが、付属病院は地域の患者を受け入れる」

 ――学生が6年間に納付する額は1850万円と私大医学部では安いが、経営に影響はないのか。

 「サラリーマンの優秀な子どもにもチャンスを与えたい。病院収入を上げることで医学部の教育を充実させる。先進医療と成田空港を生かし、付属病院に医療ツーリズムをたくさん受け入れることでも収入は増えると思う」

 ――1学年の定員は140人(うち留学生20人)と多いが、細やかな教育は可能か。

 「教育スタッフと施設が充実していれば多すぎることはない。教員は300人余りを採用したいと考えており、医学教育シミュレーションセンターもある」

 ――市は医学部誘致で、22億7600万円をかけて用地を取得した。医学部の校舎建設には県と計80億円を補助する。さらに財政負担を求める可能性は。

 「企業努力をしていくし、新たな問題が起きたときには話し合いをするので、一方的に負担を求めることはない」

 ――他病院との関わりは。

 「医師や看護師の引き抜きは一切ない。医学部の教員には国内から400人、海外に住む日本人医師を含む130人の応募があった。本学には医師700人以上が在籍し、うち180人は教職経験者で、この中からも選ぶ。看護師も全体で約2400人いる」

 ――看護・保健医療学部や医学部、付属病院は成田市にどんな効果をもたらすか。

 「千葉県は人口10万人あたりの医師数が47都道府県中で45位だ。医師や看護師らの人員的な貢献ができる。学生は看護・保健医療学部が1360人、医学部は840人まで増え、教職員も1000人ほど雇用する。付属病院の職員約2000人を合わせ将来は計5000人超になり、市内に経済波及効果をもたらす」

◆きたじま・まさき 1941年8月、横浜市生まれ。慶応大医学部卒。同大病院長、医学部長、国際消化器外科学会会長などを歴任。2009年7月に就任した国際医療福祉大の学長は3月31日付で退任予定で、同大副理事長兼名誉学長に就く。



http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016033002000072.html
名大病院救急医9人が退職 体制半減、受け入れに影響も
2016年3月30日  中日新聞 朝刊

 名古屋大病院(名古屋市昭和区)で救急搬送患者らに対応する救急科の医師二十一人のうち九人が、三月末で一斉に退職することが、病院関係者への取材で分かった。四月以降に退職する意向を示す医師もおり、医師がほぼ半減する異例の事態となる。職場環境への不満や救急医療の方針への反発が、退職の理由とみられる。他の診療科の協力で救急患者受け入れは継続するが、規模縮小は避けられない見通しだ。

 名大病院は複数の外部識者を交えた調査委員会を設置し、こうした事態が生じた経緯を調べる。

 名大病院は、他の診療科の医師の応援を得るほか、当面は、医師の当直回数を増やすなどして、救急対応を継続する方針だ。ただ、救急搬送が複数重なった場合など、受け入れきれずに、他の医療機関に回さざるを得ないケースも想定される。長期的な態勢の再構築も不透明だ。

 退職する九人は、九州など出身地の医療機関に移ったり、名古屋市内や東京都の別の病院に移ったりする。

 退職する医師の一人は取材に対し、「明らかに理不尽と感じる方針を押しつけられ、他の診療科とあつれきが生まれる場面も何度もあった」と、職場環境が要因だったと明かした。

 一方、指導する立場の救急科の教授は「各医師の人生設計やキャリアアップが主な理由だ」と説明し、「どんな職場でも不満は生じる。現状をどう感じるかは各医師次第だが、全国的に救急医の数を増やさないと根本的な解決にはならない」と話す。

 名古屋市消防局によると、二〇一四年の救急搬送件数は約十万三千件。名大病院は同年、約四千二百台の救急車を受け入れている。〇九年度は千台余りだったが急増した。高度先進医療に対して、救急部門は遅れがちで、六年ほど前から、重度の患者を常時受け入れられる「救命救急センター」を目指し強化してきた。病院幹部は「この傾向に無理があったのかどうか。原因はどこにあるのか。客観的に検証するため外部識者を招いてきちんと調べ、適切な組織のあり方を探りたい」と話した。

 今回の事態に関し、救命救急センターを備える名古屋市内の別の病院幹部は「市内には、救急搬送の受け入れ医療機関が充実しており、大きな影響は出ないだろう」と話した。



http://mainichi.jp/articles/20160330/ddm/016/040/034000c
終末期ケア
相談手厚く 医療機関に専門職チーム設置へ 厚労省、全国200カ所目標

毎日新聞2016年3月30日 東京朝刊

 人生の最期はどう迎えたらいいのか−−厚生労働省は来年度から、病気などで死期が迫った患者と家族を支援する専門職のチームの設置を全国の医療機関に促す。研修費用6100万円を来年度予算に盛り込んでおり、全国200以上の医療機関で研修を受けたチームが活動することを目指す。

 チームには医師や看護師のほか、患者の入院生活などに関する相談に応じる医療ソーシャルワーカーらも加わる。病状などを十分に説明したうえで、胃ろうなど栄養補給を行うか、病院や自宅など最期をどこで迎えたいかなどを確認して治療方針を決める。精神的ケアも行う。

 治療方針は文書にまとめるよう促すが、病状の変化や時間の経過で患者の考えが変わることがあるため、必要に応じて意思を再確認する。認知症など患者の意思が確認できない場合は、家族と話し合うなどして治療方針を決める。

 日本の年間死者数は120万人を超える。末期医療に関する厚労省の調査(2013年3月)では、口から水を飲めなくなったり肺炎にかかったりした時に点滴を「望む」人は6割程度いるが、栄養補給のための胃ろうや人工呼吸器は約7割が「望まない」としている。ただ、意識がはっきりしないなどで患者の意思が分からず、家族や医師らが対応に悩むことも多い。

 厚労省は、患者の希望に沿った治療ができるよう終末期医療のガイドラインを策定しているが、「知らない」とする医師や看護師が3〜4割に上っている。

 厚労省は14、15年度にモデル事業を全国計15カ所で実施。「希望がより尊重された」とする患者が多く、全国的に実施することを決めた。【堀井恵里子】



http://mainichi.jp/articles/20160330/ddm/016/010/030000c
診療報酬
医療「在宅」を強化 地域で暮らし続ける社会目指す 介護制度改革と連動

毎日新聞2016年3月30日 東京朝刊

 4月から医療の値段である診療報酬=NewsWord=が変わる。今回は身近なかかりつけ医や、かかりつけ薬剤師の充実に力点を置いている。政府は、最期まで地域で暮らし続けられる仕組み「地域包括ケアシステム」の構築を目指している。かかりつけ重視は、在宅シフトを一層強めることで地域包括ケアの柱である「医療」を強化する狙いがある。【鈴木直】

 今回改定では認知症の人と小児(原則3歳未満)のかかりつけ医に対する報酬や、薬局のかかりつけ機能の評価を初めて設ける。前回2014年度改定で導入したかかりつけ医一般に対する報酬の要件についても、常勤医3人を2人に緩和。かかりつけ機能を持つ医療機関の増加を目指している。

 今回、かかりつけ機能を大きく前進させたのは次回(18年度)が介護報酬との同時改定になることをにらんだ対応だ。

 政府が目指す地域包括ケアシステムは、住まい・医療・介護・介護予防・生活支援のそれぞれの面から高齢者を支え、重度の要介護状態となっても住み慣れた地域で暮らせる仕組みだ。政府は団塊の世代(1947〜49年生まれ)が75歳以上となる25年をめどに構築したいとしている。

 在宅の高齢者が暮らし続けるためには、かかりつけ医による継続的な健康管理だけでなく、いざという時に在宅で医療を受けられる体制も重要になる。

 そこで、現在は深夜の往診にしか認められていない特別報酬を休日の往診でも請求できるようにする。さらに、在宅専門の医療機関も開設できるようになる。

 医療機関は原則、患者が来たら診察に応じなければならないが、地域で外来患者の受け入れが確保されていることや、緊急時に連絡が取れることなどを条件に「在宅専門」を認める。
ジェネリック、値下げ 売れ筋の先発薬も安く

 医療費の伸びを抑制するため、医薬品の価格を徹底して引き下げたのも今回改定の特徴だ。

 新たに発売されるジェネリック(後発医薬品)の価格は、現在、先発薬の原則6割となっているが、さらに引き下げ5割とする。

 また、売り上げが年間1000億円を超える新薬の価格を引き下げる特例も設けた。現在も想定より売れた医薬品は価格を引き下げるルールがあるが、特に「ヒット」した商品は特例としてさらに価格を下げる。対象となるのは、C型肝炎の新薬「ソバルディ」や「ハーボニー」、直腸・結腸がんの点滴薬「アバスチン」など。これらは4月から価格が大幅に引き下げられる。

 一方、診療報酬改定とは関係はないが、厚生労働省は4月から、革新性の高い高額な医薬品や医療機器の価格に関し、「費用対効果」の観点を導入することも決めている。高額なのに効果が不十分なら価格を引き下げる。

 ただ、業界側には「革新を阻害する」との意見もあるため、当面は試行と位置づけ、18年度改定からの制度化を目指している。



http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201603/0008940312.shtml
日赤に1.2億円賠償命令 神戸の病院で医療ミス
2016/3/29 23:24 神戸新聞

 兵庫県災害医療センター(神戸市中央区)での治療ミスによって重い障害が残ったとして、三木市で入院中の女性(42)が同センターを運営する日本赤十字社などに損害賠償を求めた訴訟で、神戸地裁は29日、同社に約1億2100万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性が搬送された5日後の2008年3月26日、医師が女性の気管に挿入中のチューブを抜いたところ異変が生じ、再挿管を2回試みたが心停止となった。別の医師が喉の切開手術で気道を確保したが、手足が動かせず、食事を自分で取れないなどの障害が残った。

 地裁は、心停止時間と蘇生の関係などから、チューブを抜いた医師が切開手術ができる別の医師に早期に応援を求めておけば、重篤な後遺障害は残らなかったと指摘。「医師の注意義務違反と因果関係が認められる」とした。

 日本赤十字社は「判決を吟味し、弁護士と対応を協議中」とコメントした。

 センターを設置した兵庫県の賠償も請求されたが、地裁は棄却した。


  1. 2016/03/30(水) 05:41:28|
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