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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月28日 

http://www.medwatch.jp/?p=8229
新専門医制度で地域の医師偏在が進まないよう、専門医機構・都道府県・国の3層構造で調整・是正―専門医の在り方専門委員会
2016年3月28日|医療・介護行政をウォッチ

 新専門医制度において医師の地域偏在が生じないよう、国と都道府県が専門医研修プログラムをチェックし、必要があれば是正を促す―。

 このような方針が、25日に開かれた社会保障審議会・医療部会「専門医養成の在り方に関する専門委員会」で厚生労働省から報告されました。


新専門医の養成プログラムをチェック、「大病院のみ」のプログラムは不可

 「専門医資格の標準化を行い、より質の高い医療提供を行ってもらう」という方針の下、来年(2017年)4月から新たな専門医の養成が開始される予定です。

 専門医の養成プログラムを認証と、専門の認定を行う公正・中立な第三者機関「日本専門医機構」では、新制度の開始に向けた準備を進めており、現在、大学病院などの基幹施設から養成プログラムの申請を受け付けています。

 しかし、病院団体などから「養成プログラムを見ると、連携施設となる基準が厳しすぎる。これでは地域医療の現場から、専門医を目指す若い医師が離脱してしまい、地域の医師偏在が拡大してしまう」との指摘が出てきました。このため社会保障審議会・医療部会は2月18日に、日本専門医機構から状況報告を受けましたが、一部委員から「地域の医師偏在是正が不十分である。新専門医の養成開始は延期すべき」との強い意見が出されたため、部会の下に「専門委員会」を設置し、課題解決に向けた議論を行うことになったのです。

 25日に開かれた専門委員会の初会合では、厚労省から「医師偏在を生じさせないための調整方針」が報告されました。そこでは、大学病院などから申請された養成プログラムについて(1)日本専門医機構(2)都道府県(3)厚労省―の3層構造で「地域の医師偏在の有無」を検証し、調整することが明確にされました。

(1)の日本専門医機構では、プログラムの審査にあたり▽大病院のみ・特定の医療グループのみというプログラムは認めず、是正を求める▽必要な「地域医療の研修」が含まれていることを確認し、調整する▽「過去5年間に研修実績のある医療機関」が連携施設から漏れていないかを確認し、調整する▽診療領域ごとに、研修施設のない2次医療圏が出ないように調整する▽都市部に専攻医が集中しないよう募集定員を調整する―といった取り組みを行います。

(2)の都道府県は、日本専門医機構から養成プログラムの申請状況などについて報告を受け、大学・基幹施設・連携施設・医師会・病院団体・都道府県などの関係者で構成される「協議会」において、▽地域医療確保の観点から必要な施設が漏れていないか▽プログラムの改善が必要ないか―などを議論。そのうえで日本専門医機構に必要な改善などを求めます。

(3)の厚労省は、都道府県からの報告を受け、専門委員会で「基準の見直しが必要ないか」を検討するとともに、日本専門医機構や都道府県の調整を支援します。

 (2)の協議会については、1月18日に都道府県宛てに通知が出されていますが、全国衛生部長会の調べでは、開催済が16自治体、場の設置(未開催)が13自治体、未設置が18自治体となっています。このため厚労省医政局医事課の渡辺真俊課長は「再度、」都道府県に宛てて協議会の設置などを求める通知などを発出したい」と説明しています。


整形外科では、募集定員について都市部よりも地方部を優遇

 25日の専門委員会には、日本専門医機構から(1)の取り組みについて具体的な内容が報告されました。

 例えば外科領域では、▽連携施設でも最低6か月以上の研修を必須とする(基幹施設だけでの研修は不可)▽これまで外科学会の修練施設のうち申請プログラムの含まれていないところには照会とプログラムへの参加仲介を行う▽専攻医受入上限数が少ない小規模病院へ配慮した定員調整を行う▽研修施設のない2次医療圏(当初は14医療圏)について、これまで外科学会の修練施設であったところに「連携施設となることの希望」の有無を照会する▽500床以上の大病院のみのプログラムに対し地域の中小病院と連携するよう勧告する―といった地域医療への配慮がなされています。

 また産婦人科領域では、▽産婦人科医師の不足地域では、専門医が1名いれば連携施設として認める(通常は指導医1名以上の常勤が必要)▽これまでに研修指導施設であったところが、プログラムから漏れている場合には、追加募集の案内や個別確認を行う▽専攻医の大都市集中が進まないように「過去の実績に見合った募集定員」となるよう調整する―といった取り組みが行われています。

 さらに整形外科領域では、▽地域医療施設での3か月間の研修を必須とする▽地域部の募集定員を都市部よりも優遇する(都市部は過去5年間実績の1.2倍まで専攻医を募集できるが、地方部では過去5年間実績の2倍までの募集を認める)―など、地域の医師偏在を進めないような配慮をしています。

 専門委員会では、今後、他の領域(総合診療専門医など)からも状況報告を求める考えです。


大学病院と中小病院では、「地域医療」の視点に異なる部分もあるとの指摘

 このような「地域の医師偏在」への配慮が報告されていますが、専門委員会では厳しい意見が出されています。

 森隆夫委員(日本精神科病院協会常務理事)は、「学会の会員からも異論が出ている。日本専門医機構はその声を真摯に受けとめてほしい」と強い口調で指摘。

 今村聡委員(日本医師会副会長)や山口育子委員(ささえあい医療人権センターCOML理事長)らは「都道府県が地域偏在是正の支援をする方針だが、都道府県には温度差がある」と指摘。これに対し厚労省医政局の神田裕二局長は「県の担当者に協議会の設置や、プログラムの要請に積極的に乗り出してもらうよう強く要請している」ことを説明した上で、厚労省の調整に尽力する考えを強調しています。

 また末永裕之委員(日本病院会副会長)は、「新専門医制度の目指すところには誰も異論がないはずだ」とした上で、「大学病院と地域の中小病院では『地域医療』に対して、少し視点が異なる部分があるようだ。これを補完するために都道府県に協議会が設置されてきているが、まだ懸念は払しょくできていないのではないか」とコメントしています。

 新専門医についてはボタンの掛け違えから感情的な議論になってしまう面もありましたが、25日の専門委員会では全体としては「課題を是正し、よりよい制度にしていこう」という建設的な議論を行う方向に流れが向いているようです。神田医政局長は「行政は『出過ぎない』ようにしているが、専門委員会でコンセンサスが得られるよう調整の労を厭わない」と述べており、今後もより「建設的な議論」が行われるよう期待したいところです。



http://mainichi.jp/articles/20160328/ddl/k39/040/411000c
手術模擬体験
夢に一歩 高知大医学部で中高生60人 /高知

毎日新聞2016年3月28日 地方版
高知県

 高知大医学部は26、27両日、付属病院(南国市岡豊町小蓮)で手術体験セミナーを開いた。中高生約60人が実際の手術室で、内視鏡外科手術のシミュレーターや、遠隔操作で手術する支援ロボットを使い、模擬体験した。

 手術着に着替えた生徒は六つの手術を体験。他に、人体に見立てた鶏肉を無影灯で照らし超音波メスで腫瘍を取り除いたり、曲がった針と溶ける糸で、研修キットの腸管を縫合したりした。

 本番さながらの体験に、産婦人科医を目指す土佐塾中3年の福田那奈さん(15)は「命の重みと医師のありがたさを感じた。医師になったときのイメージもできた」と話した。

 セミナーは2007年から東日本大震災が発生した11年を除き毎年開催。昨年までに475人が参加し、約3割が同大学医学部で学んでいるという。

 花崎和弘教授(外科)は「医師は人間をみる仕事。あいさつや体力、友人関係を築くことが大切。理系だけでなく、本を読み教養を身につけてほしい」とアドバイスした。【上野宏人】



https://www.m3.com/news/general/411646
「夫、死ななかったはず」…群大病院第一外科、遺族が体制批判
事故・訴訟 2016年3月28日 (月)配信 読売新聞

 群馬大学病院(前橋市)で手術後に患者の死亡が相次いだ問題で、日本外科学会による検証の結果、問題の第二外科だけでなく第一外科でも手術後の死亡率が高いことが明らかになったのを受け、第一外科での手術後に死亡した患者の遺族が27日、読売新聞の取材に応じた。遺族は「第二外科の問題に病院が早く気付いて調査していれば、死なずに済んだはず」と無念の思いを語った。

 取材に応じたのは、夫が第一外科で消化器の手術を受けた後、1年以内に死亡した群馬県内の女性。夫は担当医から、体への負担が少ない手術だと事前に説明を受けていたという。女性は「執刀医個人ではなく、手術を続けさせていた病院の体制に問題がある。二度と同じ被害を出さないために、しっかりと原因を調査してほしい」と話した。

 27日には群馬大が設置した第三者の調査委員会(委員長=上田裕一・奈良県総合医療センター総長)が開かれた。会議後に記者会見した上田委員長によると、同学会が医学的検証結果に関する報告書を提出し、内容を説明したという。上田委員長は今回の検証結果を踏まえ、5月下旬に調査委として最終報告書をまとめ、公表する考えを示した。

 同学会は調査委の委託を受け、第二外科だけでなく第一外科も含めた消化器の手術全般について、2007~14年度の症例を調査。死亡した患者のうち50人の診療内容を精査した。同学会が提出した報告書は約200ページに及ぶという。上田委員長は「学会の報告を各委員が考察し、調査委としての提言や意見をまとめたい」と述べた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411557
シリーズ: 日医代議員会
新専門医制度、「徹底して軌道修正図る」
第136回日医臨時代議員会、中川副会長「見切り発車」けん制

レポート 2016年3月28日 (月)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 3月27日に開催された第136回日本医師会臨時代議員会で、副会長の中川俊男氏は、新専門医制度について、「仕組みが確立しないまま、いわば見切り発車でスタートすることは、専門医の質の確保という本来の目的を達成しないばかりか、専攻医にかえって不安を与えかねない」と釘を刺し、日本専門医機構のガバナンス強化、組織運営の透明性の確保を最優先に取り組んでいくとした。さらに厚生労働省社会保障審議会医療部会に下に設置された「専門医養成の在り方に関する専門委員会」の場も活用し、「徹底して軌道修正を図る」と表明した。

 日本専門医機構のガバナンスについては、日医役員の理事を増員する方針。今年5月の同機構役員の改選時には、日医からの役員は現在、理事1人、監事1人だが、理事2人、監事1人とする予定。中川副会長は、「日医の発言力が高まる。同じく理事として参加する病院団体、全国医学部長病院長会議ともしっかりと連携し、議論を尽くす」と語気を強めた。

 専門委員会は、3月25日に第1回会議が開催された(『新専門医制度、「調整の労は取る」と厚労省』を参照)。日医からは2人の役員が委員になっており、「地域医療に悪影響を及ぼさないことを確認しながら、正しい方向に向けて舵を切り直す」(中川副会長)方針で臨むという。

 さらに中川氏は、専攻医となる若手医師、研修プログラム作成などに当たる現場の医師を念頭に、次のように語り、新専門医制度については改めて出直し、日本医学会、全国医学部長病院長会議、四病院団体協議会、基本領域の18学会などの意見を結集して臨むとし、理解を求めた。

 「延期も視野に入れて、改めて議論を尽くすことに心配されるかもしれないが、日医は、新たな専門医制度を後退させようとしているわけではない。むしろ、これまでの専門医の仕組みの優れた点を生かして、専攻医がより良い研修の場を得られるようにすることを目指している。同時に、地域住民がこれからも安心して医療を受けられるよう、全力で取り組む。これまでの過程を見てもこの両立は容易ではないが、まだ遅くはない。新たな専門医の仕組みが円滑に運営されるためには、地域の関係者間での密接な連携を欠かすことはできない」

 新専門医制、関心高く、ブロック質問で2人、個人質問で1人
 ブロック代表質問では、北海道代議員の小熊豊氏と、宮城県代議員の橋本省氏の2人、そのほか、個人質問では、福岡県代議員の白石昌之氏、計3人が新専門医制度について質問した。

 小熊氏の質問は、(1)新たな専門医制度によって、専攻医が都市部に集中し、地方では医師不足が深刻化して地域医療の確保が困難になる恐れがあるのではないか、(2)仮に延期をした場合、専攻医などがかえって混乱するのではないか、(3)新専門医制度と日医と全国医学部長病院長会議による、2015年12月の「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」と整合が取れているのか(『医師のキャリア形成、大学が生涯にわたり支援』を参照)――の3点。

 中川副会長は、まず日医会長の横倉義武氏が2月18日の定例記者会見で、「延期も視野に検討」と発言、翌19日の社保審医療部会で、中川副会長が問題視した経緯を紹介した(『新専門医制度、「延期も視野」と日医会長』、『新専門医の開始延期も含め検討、専門委員会発足』を参照)。

 その上で小熊氏の質問の(1)については、「医師の地域偏在については、日医も大変な危機感を持っている」と述べ、北海道医師会では、専門医制度連絡協議会を立ち上げ、地域医療に配慮したプログラムの検討や問題点の協議を行っているとしたものの、それ以外の地域では取り組みが進んでおらず、社保審医療部会では、全国知事会の委員から「全然進んでいない。聞いたことがない」という発言があったと紹介。

 (2)に関しては、「新たな専門医の仕組みが確立しないまま、いわば見切り発車でスタートすることは、専門医の質の確保という本来の目的を達成しないばかりか、専攻医にかえって不安を与えかねない。さらに、このまま医師の偏在が深刻化すれば、地域包括ケアシステムの構築を阻害する恐れがあり、このような形で地域住民を巻き込むことはあってはならない」と説明。(3)の「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」については、現在病院団体と協議を重ねており、新専門医制度も見据えて、その具現化を目指す方針を示した。

 機構、学会ともに膨大な作業量
 橋本氏も、新専門医制度による地域医療への懸念を示したほか、「現在検討されている研修プログラムが、当初の目的である専門医の標準化から外れているのでないか」と質問。

 中川副会長は、新専門医制度の準備状況について、「各学会が専門医研修に集中できない状況に陥っている問題がある。各学会は日本専門医機構にプログラムを申請するに当たり、膨大なデータの提出が求められているが、その量は同機構が内容を精査できるボリュームを超え、各学会は、多額の出費と事務作業の増加で疲弊している」と指摘し、厚労省の「専門医養成の在り方に関する専門委員会」で、機構のガバナンスや業務の在り方を確認していく必要があると回答した。

 さらに中川副会長は、医師の地域偏在について、「専門医の仕組みの修正が喫緊の課題」としたものの、偏在を是正する地道な取り組みも必要だとした。「例えば、地域医療構想の医師版で、自主的な収れんを目指すことが挙げられる」と述べ、「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」では、医師、医学生に、地域や診療科の患者数などの医療需要の見通しに関する情報提供を提言していることを紹介した。

 開業医も資格更新が可能な仕組みに
 白石氏の3点についての質問には、日医常任理事の小森貴氏が回答した。小森氏は、日本専門医機構の理事も務める。

 第一は、新専門医制度が指導医数と経験症例数を重視することへの懸念。小森常任理事は、「地方から医師がいなくなる事態が絶対にあってはならない」と回答し、日医の働きかけにより、(1)専門医取得に当たっては地域医療現場での研修が必修になった、(2)専門医がいない施設での研修も、一定の要件を認めることになった――と説明。

 第二は、総合診療専門医とサブスペシャルティの関係についての質問。小森常任理事は、「総合診療専門医はあくまで学問的な面から評価したものであり、今後も地域医療を守るのは地域のかかりつけ医」と前置きした上で、「総合診療専門医が、サブスペシャルティにも進むことを可能とする方向で議論している」と答えた。

 第三は、新専門医制度が高いハードルになると、開業医などが専門医資格の維持が難しくなる懸念。この点については、都道府県医師会が開催する講習会や日医生涯教育制度におけるe-ラーニングで資格維持が可能になるよう準備をしたと、小森常任理事は説明、「中小病院の勤務医師あるいは開業医師が、地域医療と専門医の資格更新を確実にできるようにしていく」と述べた。

 小森常任理事の答弁の後、白石氏は「専門医の配置」という視点からの検討が進むと、「国が考える管理医療、医療の国有化につながらないかと大変懸念している」と述べ、「延期ではなく、本来なら見直しを依頼したい」と重ねて要望した。

 これに対し回答したのは、中川副会長で、「医療部会で、私が強く発言したのは、日医は一貫して、開業医が専門医資格維持を両立ができる、地域医療の妨げにならないよう、かつプロフェッショナルオートノミーを基盤として運営するなど、いろいろいな要求をしてきたが、そのほとんど担保されない状況で進もうとしていたからだ。修正できるまでは実行できず、今のスケジュールでは到底間に合わないと考え、『延期も視野に入れるべき』と強い意見を言った」と説明。厚労省の「専門医養成の在り方に関する専門委員会」では実効性のある取り組みを目指すしと、日本専門医機構の理事増員について改めて説明、「日医の発現力が増すと思っている」と強調した。



https://www.m3.com/news/general/411407
鳥取県立中央病院人権救済申し立て 法務局、侵犯判断できず 兵庫の男性「調査不十分」/鳥取
事故・訴訟 2016年3月28日 (月)配信毎日新聞社

 県立中央病院(鳥取市)の医師が、患者の求めにもかかわらず診断結果に関する意見書を適切に作らないのは人権侵害に当たるなどとして、京都府内のJR西日本の関連会社に勤める兵庫県新温泉町の男性(55)が昨年5月に鳥取地方法務局に申し立て、8月に受理さた人権救済について、同法務局が今月9日付で「人権侵犯の事実があったとまでは判断することができない」として侵犯事実不明確の決定をした。男性は今後、法務局の対応が不適切だとして弁護士会に人権救済を申し立てる方針という。

 男性によると、同法務局から今月17日付の書面が郵送された。同法務局は取材に対し「決定があったか否かも含め、個別の事案について言及はできない」と説明するが、男性は「十分な調査を尽くしたのか疑問で、なし崩しの曖昧な判断がされた。公務員の不作為で納得できない」と話している。

 申立書などによると、男性は2014年6~12月、同病院の医師からストレス障害との診断を受けた。職場の上司によるパワハラが原因として刑事告訴を検討していたため、障害とパワハラの因果関係を証明する意見書作成を同12月に医師に要請したが、15年3月に「回答不可能」とされた。また、リハビリ就労解除の診断書も要請したのに書いてもらえなかったと訴えていた。【真下信幸】



https://www.m3.com/news/general/411405
内視鏡誤操作訴訟 延岡市医師会に569万円支払い命令 宮崎地裁支部/宮崎
事故・訴訟 2016年3月28日 (月)配信 毎日新聞社

 内視鏡検査の誤操作で直腸に穴が開いて人工肛門装着を余儀なくされたとして、延岡市の女性(76)が同市医師会に慰謝料など2815万円の支払いを求めた裁判で、地裁延岡支部(塚原聡裁判長)は25日、市医師会に569万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 判決によると、女性は2013年1月10日、医師会病院で受けた内視鏡検査の誤操作で大腸に傷がついた。同院担当医の処置後も腹痛が続き、うみがたまるなど症状が悪化し、女性は転院した大分大学医学部付属病院で人工肛門をつける手術を受けた。女性はその後、約1年3カ月間にわたって人工肛門をつける不自由な生活を強いられた。

 塚原裁判長は「医師の過失と因果関係のないと思われる請求もある」と、人工肛門装着後に行った自宅浴室などの改装費や治療費の一部の請求は退けた。【荒木勲】



https://www.m3.com/news/iryoishin/411721
「研究費不正、欺罔行為に当たらず」、弁護側最終弁論
元東大教授の研究費不正受給事件、6月に判決予定

レポート 2016年3月28日 (月)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 元東京大学政策ビジョン研究センター教授の秋山昌範氏が、研究費を不正受給したとして詐欺罪に問われた裁判の第27回公判が3月28日、東京地裁(稗田雅洋裁判長)で開かれ、弁護側は最終弁論で、秋山氏の行為について「欺罔行為に当たらないか、故意が存在しないのであるから、詐欺罪は成立せず、また可罰的違法性もない」と述べ、無罪を主張した。検察は2月の公判で、懲役5年を求刑していた(『元東大教授、「重大な詐欺」で懲役5年求刑』を参照)。判決言い渡しは6月28日の予定。

 弁護側の主張を読み解くと、秋山氏の研究費受給について、手続き的に全く問題ないとは言い切れないものの、「形の上で詐欺罪が成立するとしても、刑事犯罪として処罰を必要とするほどの違法性があるとは言えない」という論理展開をしている。

 検察は、秋山氏について、2009年度の長寿医療研究委託事業の委託費(以下、委託費)と、2009年度から2011年度の厚生労働科学研究費補助金(以下、科研費)に不正受給があったと主張。IT関連会社計6社と共謀して、業務を行った事実はないにもかかわらず、あるように装って内容虚偽の納品書と請求書を発注、東京大学から1894万4400円、岡山大学から294万円、計2188万4400円を不正受給したことが詐欺罪に当たるとしていた。

 弁護側も、2011年度分の科研費については、2009年度と2010年度分とは異なり、関係会社が「名義貸し」的な役割を果たしていたことを、秋山氏が認識していなかったとは言えないとしたものの、同社名義で納品書や請求書等を東大に提出した行為は、「人を欺く行為」には当たらないと主張。

 その理由として、詐欺罪の成立要件の一つである「人を欺く」意図が秋山氏にはなかったことや、研究費の成果物として報告書が納品されていることなどを挙げた。報告書を受け取った発注元の医師について、「苦情を言ったり、やり直しを求めず、研究費の支払いも止めなかった」などと指摘し、報告書の内容が納品物として許容できると判断されたと主張。一連の研究は、生活行動見守りシステムや服薬管理システムなどを備えた在宅医療支援システムの開発につながり、2011年度に総務省の実証実験として行い、高い評価を得たと説明した。

 さらに弁護側は、日本の大学における研究費の仕組みに不合理、不自由なシステムがあり、「建前とは異なる運用工夫が多く行われている」実態も理由として挙げた。憲法23条に定める学問の自由から「大学の自治」が認められ、研究費などの「予算管理の自治」もあるとし、「研究費の不正使用の問題が起きた場合の対応については、まずは大学によって行われるべきであり、大学の自治を超える社会的な問題であることが明白な場合に限って、刑事事件として処理することが許されるべき」と刑事手続きの謙抑性を求めた上で、研究費の支給元である東京大学と岡山大学が本件について被害届を提出しておらず、研究費の返還請求もされていないと主張した。

 最後に裁判長から「言っておきたいことがあれば」と求められた秋山氏は、「私は無罪。公正な裁判をお願いしたい」と語った。

 裁判所が、弁護側が主張する大学の研究費をめぐる現況、「大学の自治」の問題なども踏まえ、問題なしとは言い切れない研究費の不正受給が「詐欺罪」に当たるか否かをどのように線引きして判断するか――。6月の判決が注目される。

 弁護側、4つの論点から反論

 約1時間50分にわたった最終弁論で弁護側は、4つの論点を提示、その上で詳細を論じた。公判における関係者の証言の不自然さを指摘しながら、秋山氏には「人を欺く」意図はなかった上、成果物が作成された事実があることなどを訴えた。

 4つの論点の中で、第一に挙げたのが、「人を欺く行為」に当たるとするためには、「財産的処分行為の判断の基礎となるような重要な事項」について、「事実を偽る」ことが必要である点。本件で、検察側は、東大などからの研究費について、IT関連会社が「名義貸し」などの形で受注し、秋山氏の親族が経営する株式会社ARIに再委託したことなどが詐欺罪に当たると主張していた。これに対し、弁護側は、東大と岡山大のいずれにおいても、研究費の関連規定に加え、研究費支出の際の審査実務などの事情に照らせば、研究費の受注名義人(IT関連会社)と、業務担当者(ARIなど)が同一であるか否かは、「研究費の支払いの可否を判断する上で、重要なものとは位置付けされていない」と主張。

 「ARIの名前を出さないように」の真意

 第二は、2009年度で問題となった研究のうち、受注名義人が、そのほとんどの業務の一部を行っている点。受注名義人がARIに「名義貸し」などを行ったとする、検察側の主張は当たらないとした。第三は、2009年度と2010年度で問題になった研究のうち、秋山氏には「受注名義人が業務を行っていない」という認識はなかった点。

 検察は、詐欺の意図があるという根拠の一つに、秋山氏から、ARIの社員などに宛てたメールに、「ARIの名前を出さないように」と記載した経緯を挙げていた。この点についても、当時、山形県立病院で検討していた秋山氏開発の電子カルテ導入が、別の2社の業者に変更されたエピソードに言及。秋山氏が開発していたのは「POAS理論」という独自理論に基づく電子カルテ(エクスカリバー)。業者変更の際に「秋山氏の理論は、机上の空論であるという風評が流された」と弁護側が主張、東大政策ビジョン研究センターの他の研究室に1社の出向社員が研究員として来たことから、「ARIの名前を出さないように、と言ったのは、圧力をかけられ、またエクスカリバーの開発がとん挫してしまうと、秋山氏は恐怖に感じたため」と説明した。

 東大、「研究費を柔軟に支出」

 第四は、「万一、本事件において業者名を偽ることが、処分行為の基礎となる重要な事項に含まれていて、形の上では詐欺罪が成立するとしても、可罰的違法性がない」こと。この視点から弁護側が言及したのが、大学の研究費の仕組みに不合理、不自由なシステムがある現状だ。(1)使途が厳格に規定、(2)予算が不明なうちに申請しなければならない、(3)単年度主義、(4)間接経費は、研究代表者しか認められない――と指摘。

 さらに東大においては、研究費を柔軟に支出し、(1)研究費から人件費、部屋代を賄っていた、(2)人件費の付け替えが行われていた、(3)日付のバックデートが行われていた、(4)研究費の件名が行われた、(5)研究の成果物の納品前に、納品手続きが行われていた、(6)形式的に相見積もりを取っていた――などの事実があるとし、「東大のさまざまな工夫に比べれば、単に他社の名義を借りたのみであり、その他については何ら事実と異なることがない本件は、非常に軽微な事案」と弁護側は主張した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411645
シリーズ: 群馬大学腹腔鏡死亡事故
死亡43症例で院内安全管理部門への報告なし、群大事故調
最終報告書は5月下旬予定、報道の仕方にも疑問

レポート 2016年3月28日 (月)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 群馬大学医学部付属病院で腹腔鏡手術を受けた患者8人が死亡した問題を受けて、同大が新たに設置した外部委員による「群馬大学医学部附属病院医療事故調査委員会」(委員長:上田裕一・奈良県総合医療センター総長)の第14回委員会が3月27日に東京都内で開かれ、専門的な調査を委託していた日本外科学会から調査結果の報告を受け取ったことを公表した。

 報告内容の中には、外科学会の調査の対象となった50症例のうち、43症例で院内の医療安全管理部門に報告がされていなかったことを明らかにした。外科学会の報告を巡っては、委員会開催前までに一部報道機関が内容を報じており、上田氏は「厳重に扱われているはずのものがどのように出て行ったのか、理解できない」と話した。また、最終報告書の公表は5月下旬になることが示された。

 3月27日までにNHK、読売新聞が日本外科学会の報告内容を報道(『群馬大病院、第一外科も高死亡率…肝臓手術』などを参照)。これらは、(1)腹腔鏡手術による死亡例が続いた旧第二外科では、肝臓手術で全体死亡率が11%で、全国平均の10倍、旧第一外科でも肝臓の手術の死亡率が4%で全国平均の4倍だった、(2)群大病院の外科は全国の国立大学病院の中でも1手術室当たりの年間手術数がトップクラスで、目標手術数達成のため2つの外科が競い合うように手術をしていた、(3)学会が調査対象とした約50の死亡症例で、本来手術すべきではない症例があった。また43例で院内の医療安全管理部門に報告がされていなかった――などと報じていた。

 上田氏は「委員会として精査できていないので、報告内容は公表できない」と説明。ただ、報道陣からの質問に答える形で、報道された内容についてはおおむね記載があったことは認めた。

 外科学会の報告内容が報道されたことについては、「厳重に扱われているはずのものがどのように出て行ったのか理解できない。未定稿であり、精査されていない段階のものが出る仕組みが理解できない。本来、私には調査委員会の委員長として説明するという役割があるが、その役割を果たすために本日の段階では報告できない」と話した。

 また、「外科医の立場からすると、手術の死亡率は単純に比較されるべきものではない。単純に2%は1%の倍であるという考え方はなじまない」と強調した。

 委員会は非公開で、上田氏が終了後に記者会見を開いた。事故調査委員会の報告書は5月下旬に公表する予定で、外科学会の報告内容も全文添付する方針。また、前回に会見を開いた1月の第11回(『49症例で遺族が調査を同意、群大事故調』を参照)の後に、2月20日に12回、2月28日に13回の委員会を開催したことを報告した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48425.html?src=catelink
日医の非課税還付制度に賛意- 日病・堺会長が表明
2016年03月28日 21時00分 キャリアブレイン

 日本病院会(日病)の堺常雄会長は28日の定例記者会見で、控除対象外消費税が医療機関の経営を圧迫している問題に関して、日本医師会(日医)が公表した非課税還付制度の新設を求める提案に賛同する考えを表明した。【敦賀陽平】

 日医案は、医療機関が仕入れの際に負担する消費税が、消費税スタート時から診療報酬に上乗せされている2.89%相当額を上回る場合に超過額の還付を認めるというもの。堺会長は、「四病協(四病院団体協議会)の中でも意見の違いはあるが、日医に沿う形で今後、意見調整なり検討を行っていきたい」と述べた。

 来年4月に予定されている10%への消費税増税が再延期となる観測が出ていることについて、堺会長は「基幹病院などでは高額な医療機器の投資がある。消費税がストップしたからやらないというわけにはいかない」とし、再延期が決まった場合も「当然その部分の財源の確保について要求していく」と語った。

 堺会長はまた、日医がまとめた医師法21条の見直し案についても、「ほぼ同調する」とし、罰則規定の削除など、日医案に賛意を示した。医師法の改正をめぐっては、医療事故調査制度が始まった直後であることを理由に、日本医療法人協会(医法協)が慎重な姿勢を示しているが、堺会長は「医法協の考えを聞いて、意見集約できるかどうか議論していきたい」と述べた。


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