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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月26日 

https://www.minpo.jp/news/detail/2016032629826
鮫川、医師不在に 唯一の診療所31 日で休診
2016/03/26 09:04 福島民報

 鮫川村唯一の医療機関である村国民健康保険(国保)診療所は31 日を最後に休診する。診療に当たっている医師二人と村の嘱託契約が今年度末で切れ、後任を確保できないためで再開の見通しは立っていない。村は当面、希望者を古殿町の病院に送迎するが、村内での訪問診療や往診は打ち切りとなり、住民から早急に対策を講じるよう求める声が上がっている。
 村国保診療所では現在、村と嘱託契約を結んだ60代と80代の男性医師2人が月曜日から土曜日まで日替わりで内科などの診療に当たっている。平成28年度は2年ごとの契約更新期に当たるが、2人とも手続きを見送った。
 医師が不在となる対応策として、村は4月にも村中心部と古殿町の民間医療機関「ふるどのクリニック」を結ぶマイクロバスの運行を始め、希望者を送り迎えする。所要時間は片道1 5分程度で、診療所の看護師1 人を同行させる。
 村国保診療所が担当してきた村内の小中学校、幼稚園、保育園、福祉施設などの健康診断はふるどのクリニックが引き継ぐ。
 高齢者らを対象とした訪問診療や、急病などに対応する往診が休止となることも踏まえ、村は県を通じて新たな人材の確保に全力を挙げている。しかし、大楽勝弘村長は「県内全域で医師が不足している。山間地に医師を呼ぶのは、ことのほか難しい」と明かす。
 村内の男性(68)は「お年寄りが多い地域だけに、身近に医師がいると安心感があった。診療所の休診は残念だ」と嘆いた。
 村国保診療所は昭和34年に開所し、2回の移転を経て平成1 5年に村保健センター内に併設された。平成26年度の診療日数は計290日で、患者数は延べ4756人。訪問診療件数は1 53件に上る。

■「個別の事情」「評価不十分」

 平成22年から勤務している60代の医師は首都圏に家族を残し、単身で診療を続けてきた。「鮫川村は好きだが、家族と離れて暮らしているなど、個別の事情がある」と説明している。26年に村に移住した80代の医師は「村が十分に(実績を)評価してくれなかった」と話している。
G3註:地図
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https://www.m3.com/news/iryoishin/409772
シリーズ: 始動する“医療事故調”
千葉がん“事故調”、引き受けたわけ ‐ 長谷川剛・上尾中央総合病院院長補佐に聞く◆Vol.1
病理検体取り違え、再発防止を啓発

2016年3月26日 (土)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

 昨年10月からスタートした医療事故調査制度の特徴は、院内調査を中心としている点。ただ調査実施の経験を持ち、ノウハウを蓄積している医療機関は多いとは言えないのが現状だ。
 医療安全の第一人者である、上尾中央総合病院(埼玉県上尾市)の院長補佐を務める長谷川剛氏に、直近で関わった千葉県がんセンターの病理検体取り違え事故における院内調査(『「乳腺外科と病理の間で連携不足」、千葉がん・取り違え事故』を参照)の経験、院内調査の留意点、制度開始から半年近く経った医療事故調査制度の評価などをお聞きした(2016年3月17日にインタビュー。計2回の連載)。

――先生は医療安全に長年携わっており、さまざま医療事故調査の外部委員も務められています。直近では、千葉県がんセンターの病理検体取り違え事故における院内事故調査委員会の外部委員を務められました。

 千葉県がんセンターの事故調査をお引き受けしたのは、類似の病理検体の取り違え事故は、過去にも他の病院で何度も発生しており、今回の事故を通じて医療界に啓発ができればと考えたことが一因です。乳癌の患者さんの病理検体取り違え事故だったので、病理検査と乳癌の専門医が各1人、そして私が医療安全の専門家として入り、外部委員は計3人、バランスが取れた構成だったと思います。院内事故調査の委員は同センターが選んだ人選です。

 外部委員を引き受けるに当たっては、「なるべく早く調査を実施し、報告書をまとめなければ」とも考えました。病理検体の取り違えに遭った患者さんは、お二人とも、その後も同センターで治療を続けており、患者さんと病院との関係を早くいい状態に戻す必要があったからです。取り違え事故は2015年12月の初めに発生、12月末に外部委員の依頼を受けました。1月から調査を開始、関係者へのヒアリングを数回を行い、全員が集まる会議を3回開催し、並行してメールでやり取りし、2月の初めには報告書をまとめ、2月17日には記者会見を開いています。調査がスムーズに進んだのは、調査開始に先立ち、必要書類をセンターに求めたところ、的確な情報提供があったことが大きい。

――病理検体の取り違え事故は、多発しているのでしょうか。

 病理検体の取り違え事故は、欧米では「ミスラベリング」と言います。2012年の米国の報告では、1000件に1件程度の頻度で発生しているという結果でした。ただし、そのうち、100分の1から1000分の1は、診断書作成やカンファレンスなどの段階で気付くため、取り違えに最後まで気づかず、臨床に影響を及ぼすのは10万分の1から100万分の1と低い確率です。

 日本の臨床現場でも、「危なかった」と取り違えに途中で気付いた経験を持つ医療者は少なくないはずです。取り違え事故の要因の一つとして、病理検査の増加が挙げられます。多くの急性期病院では、ここ5~10年、右肩上がりで手術や検査の件数が増えています。DPCの枠組みの中では、手術や検査の数を増やさないことには病院経営は安定しない。にもかかわらず、手術数などの増加に対して病理担当の臨床検査技師の数は増えていません。千葉県がんセンターは、今回、手術件数や病理検査数、臨床検査技師数や一人当たりの検査数などの詳細なデータを出してくれました。これは非常にありがたかった。今後は、病理学会や技師会などが、労務負荷軽減の観点から、取り違え事故のリスクを減らすためにも、病理検査数と必要技師数についての基準をまとめることが必要でしょう。

 もう一つは、“ローテク”な作業工程です。乳腺外来で生検してから、病理伝票を作成し、病理検査室まで運び、病理検査室で受付してから、検体の処理、パラフィン処置、薄切、染色、病理医への提出まで、実に何人もの医療者が関わり、ガラス板に鉛筆で番号を書き込むなど手作業で標本作成が行われています。病理標本の作成はもともと職人芸的な要素が大きい領域です。そこに業務量増大という負荷が増加している状態です。これでは病理検体の取り違えが一定の確率で起きるのは当たり前とも言えます。もっとも、医療安全をやっている人でも、誤薬、転倒転落などについてはさまざまな検討を行っても、病理検体の取り違えに対する意識は低い。多くの医師や看護師は病理診断のプロセスを知らないのです。生化学検査と同じように、「ボタン一つ押せば、結果が出てくる」と思っている医師もいるほどです。

 今後、癌の患者さんがますます増えれば、病理検査の件数も増加します。上手にITの導入を進め、2次元バーコードなどを利用し、適切に管理できるプロセスを作ることが不可欠だと思います。

 さらに言えば、病理検体を取り違えても、臨床所見と病理検査の結果が大きく異なれば、「そんなこともあるか」ではなく、「なぜか」と立ち止まって考えることが必要です。その際に医師は鑑別診断の一つに検体の取り違えを含めるべきです。医師はカンファランスなどの場で、病理検体の取り違いに気付く「最後の砦」なのです。医師が取り違えに気づく能力を持つことは、安全の観点から非常に重要なことなのです。この点もぜひ注意喚起したい点です。

――院内調査の実施に当たって、心がけていることをお教えください。一歩間違えると、院内は険悪な雰囲気になり、調査もうまく進まなくなる懸念があると思います。

 これまで多くの調査を担当してきましたが、院内調査で重要なのは、関係者へのヒアリングと資料集めです。関係者へのヒアリングには、本当に気を遣っています。警察的に乗り込んでしまえば、事故の当事者を傷づけるだけでなく、病院全体が険悪な雰囲気になり、事故を機に立ち直れなくなってしまう懸念があるからです。

 特に事故を起こした当事者がある程度同定できるような場合には、本人が強く責任を感じており、最初は本人が動揺しており話を聞ける状況にはないことも多いのが現実です。「同じようなことが、二度と起きないようにするためにも、話を聞かせてほしい」と言っても、その言葉が聞こえないくらい動揺している人もいます。あるいは、最初はいろいろ話してくれても、後日、改めて話を聞くと、前回の発言内容を否定する場合もあります。時間が経つにつれ、周囲の状況が見えてきて、「自分の立場が悪くならないか」「責任を問われるのではないか」などと思うようになるからかもしれません。

 事故調査については、一般的には「中立性、公正性」を保ちつつ、第三者的な立場から行うように言われますが、私の場合はやや異なります。ヒアリングのプロセスは、カウンセリングであり、メンタルケアだと思っています。まずは信頼関係をいかに築くかが重要です。1回だけでは終わらないこともあり、複数回ヒアリングを必要とすることもあります。やはり書面だけでのやり取りではなく、「Face to face」で話さないと伝わらない部分があるからです。中立性や公平性が強調する人がいますが、私は理念としては理解しますが、それを実現することは不可能だと思っています。だからといって一方だけに偏ることも問題です。「時にこちらに寄り添い、時にあちらに寄り添う」といった、自分の立ち位置とその偏りを自覚しながら臨むという「不変性不偏性」のスタンスで調査に関わるように心がけています。

 ヒアリングの際は、クッション的な役割を担い当事者をケアできる方に同席してもらうことも大切です。千葉がんセンターの場合、例えば、臨床検査技師へのヒアリングであれば、私と病理の専門医のほかに、医療安全の看護師さんに同席してもらいました。

 さらに、事故調査をめぐっては、「患者家族の意見を聞いていない」と批判されることもあります。ただ、患者さんの中には「話したくはない」「もう関わりたくない」と考える人もいるかもしれません。ヒアリングを強制することはできず、話をしたいかどうかについて意向を聞くことが大切です。私が外部委員の立場で、患者家族へのヒアリングに臨んでも、中には「病院の回し者か?」と見られることもあります。できるだけその時点で分かることを丁寧に話すことと、相手の話をよく聴くことが大切です。

 千葉県がんセンターの場合、患者さんのお二人とも、ヒアリングを希望されませんでした。ただ、お一人は文書で質問内容を提出されました。その患者さんには私から報告書の内容を説明したのですが、説明の中で関係者の中には「病院を辞めたい」とまで言い、強く責任を感じている人がいることを伝えたところ、それまで心を開いてくれないように見えた患者さんが、「そこまで責任を感じてくれるなら、いいです」と言ってくださった。「この方は、これから前向きに治療を続けてくれる」と感じた一瞬でした。確かに医療安全は、責任追及と切り離して考えなければいけません。しかし、患者さんには「誰かが責任を感じてくれている」ことを知ることで、救われる面もあり、この辺りは難しい問題です。



http://mainichi.jp/articles/20160326/ddl/k41/040/367000c
伊万里松浦病院移転問題
機構理事長 「診療所」で同意探る 伊万里市長は不快感 /佐賀

毎日新聞2016年3月26日 地方版

 伊万里松浦病院を運営する独立行政法人地域医療機能推進機構(東京)の尾身茂理事長は25日、伊万里市役所で記者会見し、病院の移転跡地に代替医療機関として診療所を建設する意向を表明した。しかし、塚部市長はこれに強く反発した。

 両者の会談は予定の倍の1 時間に及んだ。直後の記者会見で、尾身理事長は「塚部市長から診療所建設の要望があった。地元区長会と市議会も求めており(地元の意向として)重く受け止めたい」と語った。更に「病院移転は住民の理解が大前提」とも指摘した。

 その後、塚部市長も記者会見。「現時点で跡地に診療所を要望するのは、病院の長崎県松浦市移転を認めた事になる。理事長が仮定の話として重ねて聞くので答えたまで」と、不快感を表明した。

 移転後に医療の空白地帯が生じないよう市も内々では診療所の建設を求めている。しかし、理事長が「移転先は最終的に決めていない」と言う以上、市長も「病院の現地建て替え」という市の原則論を押し通した形だ。

 尾身理事長は24日には松浦市長と会談。連日の移転候補地巡りは「最終決断の前」の地ならしで、理事長は伊万里市で「理解が一歩進んだ」と評価した。だが、塚部市長は「松浦移転が前提のような会談だった」と感想を述べた。誘致合戦の終戦処理は波乱含みの展開となりそうだ。【渡部正隆】



https://www.m3.com/news/iryoishin/411191
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度、「調整の労は取る」と厚労省
委員会発足、「延期ありき」一辺倒の議論にならず

2016年3月26日 (土)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の社会保障審議会医療部会「専門医養成の在り方に関する専門委員会」の第1回会議が3月25日に開催された。2月18日に開催された医療部会で、地域医療に支障を来す懸念など新専門医制度をめぐり議論が噴出したため、その議論を深めるのが狙い。委員長には、医療部会部会長の永井良三氏(自治医科大学学長)が就任した。

 冒頭で、厚労省医政局長の神田裕二氏は、新専門医制度は、プロフェッショナルオートノミーが基本であり、「行政はあまり出すぎないように、と認識していた」と前置きしつつ、専門医制度は医療法上の広告制度とも連動してくる問題であり、厚労省予算も計上(専門医に関するデータベース構築費用など)していることから、「全くの民間の自立的な仕組みとは異なると考えている」とあいさつ。「調整の労は取らせてもらう」と述べつつ、「関係者の中で、コンセンサスを作ってもらうことが最も重要」と建設的な議論を期待した。

 「調整の労」の言葉に、厚労省の現時点でのスタンスが現れている。新専門医制度は、臨床研修制度とは異なり、法律に根拠を持つ制度ではないためだ。

 厚労省が提示したのは、「専門研修プログラム認定までの調整方針(案)」。予定通り2017年度開始を前提としたスケジュールを踏まえ、医師の地域偏在が今以上に進むことがないよう、地域医療への影響を検証しつつ、専攻医の募集人数の調整などをまずは行う内容だ。日本専門医機構、都道府県、厚労省の三者が取り組むべき課題を実施時期別に整理している。厚労省は、都道府県に対しては、今年1月15日付の通知で、関係者による専門医制度に関する「協議会」の設置を求めており、さらに周知徹底を図るため、近いうちに通知を再度出す予定。

 厚労省や都道府県が調整役を担うことに対しては異論は出なかったが、「協議会」を設置しても果たして機能するのかなど、実効性を疑問視する声が挙がった。

 もっとも、今、議論になっているのは新専門医制度と医師の地域偏在との関連だが、日本専門医機構のガバナンスを問題視する意見やゼロベースでの検討など、根本的な議論を求める声も根強かった。ただ、医療部会では、2017年度開始予定の新専門医制度について、「延期すべき」との意見も出ていたが、「延期ありき」一辺倒の展開にはならなかった(『新専門医の開始延期も含め検討、専門委員会発足』を参照)。

 次回の第2回会議では、第1回の会議での論点を整理するとともに、基本領域の研修プログラムの審査状況の確認などを行う予定だ。全国衛生部長会アンケート(3月10日時点)では、「協議会」の開催済みは、47都道府県中、16にとどまる。日本医師会は「協議会」の設置状況や議論の内容などを把握するため、3月23日から4月11日までの期間で、全国の都道府県医師会を対象に調査を実施中だ。その結果も次回会議での検討材料になる見通し。専門委員会は、現時点では何らかの取りまとめを行うことは想定せず、新専門医制度の準備を検証、関係者に改善要望をしていく位置付けになる見通し。

 2017年度開始を目指す場合、今年6、7月頃には研修プログラムの審査を終える必要がある。その時点までに、地域医療への影響を払拭する材料がそろい、関係者の納得が得られるか、日本専門医機構のガバナンスの問題をはじめ、議論をどこまで広げるか……。新専門医制度をめぐっては、日本専門医機構自体の社員総会でも、いまだ議論がくすぶる(『新専門医制、予定通り開始?延期?それとも……?』を参照)。何らかの調整を行って予定通り開始するか、延期するか、今なお流動的だ。

 都道府県単位の「協議会」での調整目指す
 「専門医養成の在り方に関する専門委員会」は、日本医師会、病院団体、大学関係者など、計17人の委員で構成。日本専門医機構から理事長の池田康夫氏をはじめ、4人が参考人として出席。

 「専門研修プログラム認定までの調整方針(案)」は、まずは都道府県が、管内で研修プログラムに参加する基幹施設および連携施設、専攻医の募集人数などを確認、地域医療に支障が生じそうな場合には、調整を図るものの、調整が難しい場合には、日本専門医機構、さらには厚労省が調整を支援するというスキームだ。

 具体的には、都道府県に対して、「協議会」を設置し、(1)4月上旬まで:日本専門医機構からのプログラム申請情報の共有、(2)4月中:地域医療確保の観点から必要な施設が漏れていないかを検証、基幹施設から連携施設への説明を要請、(3)5月中:必要な改善事項に関する意見照会(連携施設に対し、指導医の配置方針、専攻医のローテート方針、その他、基幹施設との間で改善が必要なことを照会)、基幹施設と調整し、さらに必要な改善事項については機構に提出、(4)6月中:機構への協力、連携、プログラム認定前に関係者の合意を「協議会」で確認、その旨を厚労省に報告――などを求めている。例えば、地域枠の医師の派遣が想定される医療機関が研修施設から漏れている場合には、連携施設として研修に加われるように機構に改善要求することなどを想定、厚労省はこの調整を支援したり、場合によっては地域医療確保の観点から必要な基準等の見直しを検討する。

 「外科、産婦人科、整形外科」では調整進む
 第1回会議の議論は、「専門研修プログラム認定までの調整方針(案)」の説明の後、日本専門医機構が、外科、産婦人科、整形外科の研修プログラムの審査状況を説明、その後、ディスカションという流れで進んだ。

 研修プログラムは、19の基本領域のうち、16領域では既に募集を締め切り、審査段階にある。新専門医制度は、大学病院などの基幹施設と、地域の連携施設が組み、研修プログラムを作成、それを日本専門医機構が審査・認定する仕組み。

 日本専門医機構専門研修プログラム研修施設評価・認定部門委員長の四宮謙一氏は、2月18日の医療部会の意見について「大部分はもっともなこと」であると述べ、研修プログラム審査に当たって、「過去5年間に専攻医が在籍したことがある施設が、連携施設から漏れていないか」など、研修プログラムの1次審査のポイントを追加したことを説明。

 外科領域では、現行では指定施設1221施設、関連施設854施設の計2075施設が、日本外科学会の修練施設として指定され、専門医研修に関わっている。うち新専門医制度の研修プログラムに参加していない施設が342施設あったため、日本外科学会が連携施設となる希望の有無を照会し、希望する場合には地域の研修プログラムへの仲介を行っている。また、専攻医の募集定員の総数は当初は2159人で、外科後期研修医の過去の実績(800~900人)の2倍以上だったことから、大学の研修プログラムの募集定員を減らすなどして、地方の小型プログラムが有利になるよう調整して総数を2000弱まで絞り込んでいる。研修希望者数と募集定員との間に開きがある場合、都市部などへの専攻医の偏在が懸念されるためだ。344の2次医療圏のうち、外科領域の研修施設が存在しないのは14医療圏(4.1%)であり、うち13医療圏には過去に修練施設として指定された施設が25施設あったので、これらについても連携施設になる意向を確認中だ。

 産婦人科と整形外科の領域についても、同様の考え方で調整を進めている。

 永井委員長「希望数基に募集定員の上限設定」を提案
 日本専門医機構の説明に対し、日本医師会副会長の今村聡氏は、現行で専門医研修を携わっている施設が、新制度で外れるケースがある理由を質問。さらに外科など3領域は、調整が進んでいる例であるとし、基本領域の残る16領域の調整状況を質した。

 四宮氏は、外れる施設については「専攻医は要らないというところが多い」と説明。3領域以外については、特に、内科、小児科、総合診療については地域医療への影響を配慮して、研修プログラムの審査を行うよう求めているとした。

 永井委員長は、「(専門医を目指す医師に対し)毎年希望を調査して基礎データを取り、その1.1倍、あるいは1.2倍を募集定員総数として全国に配布するやり方は考えられないのか」と提案。臨床研修マッチングでは、地域偏在を懸念して、募集定員総数が研修希望者数の約1.1倍にまで減らすよう調整している。同様の仕組みを専門医研修でも導入する提案だ。これに対し、池田理事長は、今回はその代わりに、過去3年、あるいは過去5年の研修実績を基に推計して調整していると説明。

 永井委員長は、総数を把握した後に、調整の役割を果たすのが「協議会」であるとしたが、これに疑義を呈したのが、東京大学大学院教授の北村聖氏。「例えば、外科を希望する医師は、永遠に外科を希望する前提」と指摘、「東京で外科の研修を希望してもダメだったら、整形外科を希望する医師もいる」などと述べ、専門診療科を問わず、「東京での研修希望」を優先する現状もあるとした。

 「白紙に戻して議論するはずでは」
 各論の議論が続いた後、「医療部会では、白紙に戻して議論することになったはずだが、来年4月の実施を前提として話している」と口火を切ったのが、全日本病院協会会長の西澤寛俊氏。日本医療法人協会会長の加納繁照氏、NPO法人ささえあい医療人権センターCOML 理事長の山口育子氏も、西澤氏の意見を支持。

 永井委員長は、「まずは日本専門医機構の現状説明についての議論を行う」と修正を図ったものの、日本精神科病院協会常務理事の森隆夫氏は、新専門医制度について、「他の領域はここまでやっているから、我々もここまでやらなければいけない」として、基本領域間で高いレベルの研修プログラムを目指すという、「競争心」をあおっていると指摘した上で、「機構がやっていることに反対しているわけではないが、今の状況がかなり危機的な状況であることを認識しているのか」と強い口調で正した。「(新専門医制度に向けた)準備は、各学会が会員の会費を使ってやっている。会員の中には、専門医制度がなぜ必要かとの声もあり、会員が学会に対して反乱を起こしかねない状況になっている」(森氏)。

 池田理事長は、「そうした話は承っているが、大方の先生方からは、今の方針についての理解をもらっている」と回答。森氏は支持しているのは、学会執行部などの一部の医師であるとし、現場の医師の声を聞き、真摯な態度で見直すべきと譲らなかった。

 「キャリアパスが見えず」との批判も
 議論は次第に拡散した。全国自治体病院協議会会長の邊見公雄氏は、日本専門医機構のガバナンスの問題に触れ、「地域医療を担っている病院の意見が反映されていない」と機構の社員構成を問題視。四病院団体協議会は社員だが、個別の病院団体は社員ではない。北村氏からは、当初は「学会から独立した第三者機関」が想定されていたが、各基本領域の学会が社員として加わった経緯を正す意見も出た。池田理事長は「機構の設立当初は4団体だったが、学会との調整が必要のため、社員になった」と説明(『専門医機構、18学会を社員として認定へ』を参照)。

 基本領域とサブスペシャルティとの関係が明らかではなく、キャリアパスが見えないため、「もう少し全体像が見えないと、研修医は混乱する。『場合によっては、少し待つ』ではどうか」と提案したのは、日医常任理事の羽鳥裕氏。「内科専門医を選ぶのは、循環器や呼吸器などの専門に行きたいため。ただし、少し簡単な総合診療専門医からも行けるのであれば、内科専門医を選ばず、総合診療専門医を選ぶ医師も出てくる」(羽鳥氏)。加納氏も、全体像が見えるまでスタートを遅らせることが必要ではないか、と提案。

 「協議会、機能しなかった場合の責任は」
 その後、永井委員長は、改めて今後の進め方について意見を求めた。

 最初に意見を述べたのは、今村氏。「地域偏在を起こさないことが中心課題」と指摘、「協議会」の設置やその検討状況には都道府県による差があることから、「情報共有、連携などと言うのは簡単だが、制度的にどのように担保していくのか。(研修プログラムなどについて、改善要望があった場合に)強制的に変える権限はあるのか」と質問した。厚労省医政局医事課は、「協議会」が未設置の都道府県も今後、設置することは確認しているとの回答に対し、今村氏は「設置しても、そこが機能しないと意味がない。機能しなかった場合に、誰がどう責任を取るのか。日本専門医機構にはその権限はない」と返した。

 神田医政局長は、「強制力という権限は、(厚労省にも)ない」と答え、厚労省としては各都道府県と連絡を取りながら調整などを依頼し、都道府県からの要望が改善に結び付いているかについて、厚労省が間に立って調整していくと説明した。

 今村氏は、「新専門医制度の理念に反対はしていない」とも述べ、都道府県だけでなく、関係団体がそれぞれの立場で、医療現場で混乱が起きないよう調査していくことも重要だとした。

 山口氏からは、会議の議論について、「医療部会で出た疑問に対して、ほとんど答えていない」と問題視、地域医療への影響に留まらず、専攻医の身分保障、指導医研修の在り方、日本専門医機構の事務局体制など、さまざまな検討課題があるとした。「見切り発車したのでは、国民にとっても安心できる専門医制度にはならない」(山口氏)。

 その後も、以下のようなさまざまな意見が出て、第1回会議は問題提起にとどまり、終了した。

 「日本専門医機構が目指している医師像には異論はないだろう。しかし、研修プログラムを作る段階になって、より良い専門医を養成しようとなり、要件が厳しくなった。そのために基幹施設が限定されたと思っている。専門医の更新の際にも、実績が求められるため、大病院に指導医が集中すれば、中小病院に指導医がいなくなる。地域医療で本当に苦労している医師の視点が抜けているのではないか。それを補うために協議会ができたが、各地域で権限を持った組織が本当にできるのか」(日本病院会副会長の末永裕之氏)

 「日本専門医機構の事務局の構成および財務には、大きな問題がある。機構のプログラム委員などは本当に大変。(脆弱な財政への支援として、地域医療介護総合確保基金の)904億円の基金をこちらに充当してはどうか。また日本の医療を支えているのは、民間の中小病院であり、こうした視点が研修プログラムで抜けている」(邊見氏)

 「約8500病院の約8割は民間病院。日本の医療は、民間病院のがんばりで成り立っている。これから重要なのは、高齢者医療をいかに担うかであり、その中で専門医の養成は必要だが、医療現場をどのように維持していくかが重要」(加納氏)

 「(専攻医を目指す)若い先生方は何を危惧しているのか。不安感を払しょくするためにヒアリングする場を設けてはどうか。また(機構の事務局が脆弱なのであれば)実績を持つ事務局機能を活用することも検討してもらいたい」(今村氏)

 「各都道府県が独立して、協議会を設置して、コントロールできるのか。(都道府県を超えた病院で研修プログラム作成もあるため)もう少し道州制な考え方で実施しないと、医師の調整が難しい都道府県が出てくるのではないか」(北村氏)

 「卒前教育は、共用試験やスチューデントドクター制も導入されるなど大きく変わってきた。臨床研修についても見直しに向けた検討が進められている。医学教育制度を考えた時に、専門医制度を切り分けるのではなく、卒前教育、臨床研修も含めて議論していくことが必要」(全国医学部長病院長会議専門医に関するWG座長の小川彰氏)



https://www.m3.com/news/iryoishin/409061
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
地域医療構想が先、診療報酬が後- 宮嵜雅則・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.3
経済誘導は機能分化ゆがめる恐れ

2016年3月26日 (土)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――地域包括ケア病棟入院料については、包括点数の範囲から、手術と麻酔が除外されました。この狙いと現状の届出数をどう受け止められているのか、お聞きかせください(『手術・麻酔、地域包括ケア病棟入院料の包括外へ』を参照)。


宮嵜雅則課長は「DRG-PPSの導入まで一気に、という話にはならない」と語る。
 届出数が多いか少ないかを言うのは難しい問題。届出数を増やすかどうかという視点からの議論は、今回はしていません。現在、地域医療構想の策定が各地域で進められています。各地域でさまざまな構想が出てきた時に、地域包括ケア病棟入院料の届出数もにらみながら、2018年度の改定で対応することになると思っています。

 その一方で、届出数の問題とは別に、地域包括ケア病棟入院料をせっかく前回改定で新設したものの、本来期待されている役割を発揮できているかという問題があります。急性期後の患者さんを受け入れるなど、当初想定した役割を果たしている病院はもちろんあります。しかし、例えば、整形外科疾患が多いといった患者さんの疾患や、行われている診療行為が偏っていたり、在宅で急変した患者さんを診る役割も期待されていますが、その割には手術などの実施数はかなり少ない病院もありました。これらが議論のきっかけとなり、手術や麻酔は包括外にした方がいいという結論になりました。

――診療報酬体系と病床機能報告制度を連動させることについては、どうお考えですか。

 地域医療構想を踏まえて、各地域でそれぞれの医療機関が役割分担と連携を進めていく際に、診療報酬にはそれを支えていく役割が求められると思っています。確かに、「診療報酬で評価して、少ない医療機能を増やした方がいい」と言う方もいます。診療報酬には、経済誘導という政策的な側面があるのも事実ですが、地域医療構想については今まさに議論している最中なので、診療報酬によって議論がゆがめてはいけません。したがって、今回は、診療報酬と病床機能報告制度を連動させるような改定は行っていないつもりです。

 今年の終わりぐらいには、各地域の地域医療構想が出揃ってくると思います。それを受けて、2018年度改定でどう対応するのかが大きな流れになります。

――従来とは異なり、地域医療構想の策定がまず先にある。

 はい。例えば、「地域包括ケア病棟を増やすべき」と言って、高い点数を付ければ、全国に広がるかもしれません。しかし、増えすぎて、各地域の地域医療構想や病院の役割分担と連携がうまく行かなくなるのは、本意ではありません。数は議論の俎上には載せず、あくまで地域包括ケア病棟が本来の役割を果たしているかという視点から今回は検討したわけです。

――DPCは次回の2018年度改定で調整係数をなくす方針です。

 今回の改定では、調整係数の75%を置き変えています(『DPC見直し決定、診療実態をより評価した体系へ』を参照)。新しい指数を、機能評価係数IIに入れたりしていますが、激変緩和措置の対象となる病院は出てくるでしょう。次回改定で調整係数の置き換えを75%から、一気に100%まで進めることができるかは本当に難しい問題で、今後の2年間、相当丁寧に議論しなければいけないと考えています。

 次回改定で調整係数を完全に廃止する場合、従来の激変緩和措置は使えなくなります。他にいい指数あるいは置き換え方法が見いだせればいいですが、「赤字になる病院はそのままつぶれてください」と言うわけにはいきません。

――DPCのI群、II群、III群分けの基本的な考え方は、大きく変わるものではない。

 I群の大学病院本院についても、精神病床を持たない病院の指数を下げるなど、若干見直していますが、I群は大学病院本院という考え方は、基本的には変わらないと思います。

 まだ議論があるのは、II群の在り方だと思います。その選定要件についてI群の病院の外れ値を除外した最低値を用いることとしていますが、「I群の出来によって、II群の基準が変わるのはおかしい」という意見もあり、引き続き議論が必要です。

――DPCは「1日当たり」の定額制ですが、「1入院当たり」の定額制への変更についてどうお考えですか。

 個人的な考えですが、恐らく近い将来は入らないと思います。DPCは非常に日本的というか、中庸的な発想の点数です。出来高制と(1入院当たりの)DRG-PPSの中間と言えます。

 DPCは、出来高制ではなく、「1日当たり」の包括ですが、入院期間を加味した3段階の設定になっているなど、「1入院当たり」の包括制よりも、きめ細かく評価しています。DPCの制度の見直しはあっても、DRG-PPSまで一気に、という話にはなかなかならないと思います。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160323-OYTET50016/
ニュース・解説
201 6年度診療報酬改定のポイント…「医療の役割分担」促す

2016年3月27日 読売新聞

 201 6年度の診療報酬改定が行われ、4月から医療の「値段」が変わる。国は改定を通じて目指す医療のあり方を示しており、今回は「医療の役割分担」が大きなテーマだ。

 診療報酬は、医療機関などが受け取るお金のことだ。通常は診療行為ごとに金額が決められ、患者は、その1 ~3割を窓口で負担する。国は力を入れてほしい診療に高い報酬を設定し、医療機関に取り組みを促す。

 国が目指しているのは、高度な専門医療は大病院、日常の医療は中小病院や診療所という役割分担だ。

 中小病院や診療所のかかりつけ医は、患者の健康管理や服薬状況など日常生活全般を見守り、必要に応じて専門的な医療機関につなぐ橋渡し役を担う。

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 改定では、乳幼児や認知症の高齢者を丁寧に診るかかりつけ医を評価。3歳未満の子どもを就学前まで継続的に診察し、発達段階に応じた助言や予防接種に関する指導などを行った場合、最大で初診時71 20円、再診時5230円を医療機関に多く支払う。他の病気も抱える認知症患者に対しては、在宅医療や服薬管理などを24時間対応で行うと、最大で月1 回1 万51 50円を支払うようにした。

 薬剤師にもかかりつけ機能を求めている。複数の医療機関にかかり、何種類もの薬の処方を受ける高齢者が増え、多剤服用で副作用が出たり、飲み残しで薬が無駄になったりする例が多いためだ。かかりつけ薬剤師として患者の薬をまとめて管理する薬局への報酬を手厚くする。

 一方、大病院には、高い入院基本料を得るための条件となる重症患者の入院率を現在の1 5%以上から25%以上に引き上げ、より多くの重症患者を受けるよう求めた。治療を終えた患者の早期退院を促すとともに、質の高いリハビリを提供する回復期の病院への報酬も増やした。在宅医療専門の診療所を開設することを認め、休日の往診に対しても新たに報酬を支払う。

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 また、大病院を直接受診する患者に対し、一定の費用負担を求める仕組みを作った。

 軽症患者が大病院に集中すると医師や看護師が疲弊し、重症患者の治療に専念できなくなる恐れがある。安易な受診で地域医療が機能不全に陥るのを防ぐため、かかりつけ医の紹介状なしに大学病院などの大病院を受診すると、そのまま入院となるような重症の場合などを除き、患者に初診で5000円以上、再診で2500円以上の全額自己負担を求めることにした。

 だが、国が描く役割分担は患者から信頼されるかかりつけ医師・薬剤師が身近にいなければ始まらない。絵に描いたもちに終わらせないために幅広い病気に対応できる医師、薬剤師の養成も欠かせない。(赤津良太)

未承認薬も対象「患者申出療養制度」

 診療報酬で未承認の薬や医療機器を、患者の申し出で使えるようにする「患者申出療養制度」も4月にスタートする。

 未承認の薬などを使うと原則、診察や入院費なども、患者が全額負担しなければならない。新制度では、患者の申し出を受け、国内四つの臨床研究中核病院が1 年程度かけて治療の実施計画を作る。国の審査で認められれば、未承認の治療部分だけが患者の全額負担になる。

 臨床研究中核病院の一つ、国立がん研究センター中央病院(東京・築地)は、この制度を含めたがん治療に関する総合的な相談をがん相談対話外来で受け付ける。担当の同病院乳腺・腫瘍内科医長の米盛勧さんは「まず保険診療や治験参加、先進医療などの枠組みで治療できないかを考えた上で、患者が申し出た未承認の治療法を検討する」と話す。

 同制度の窓口は大学病院など全国84の特定機能病院にも設置される。ただ実際の利用は、高額の患者負担などから、限定的とみられる。(渡辺理雄)



https://www.m3.com/news/iryoishin/409611
シリーズ: m3.com×『週刊ダイヤモンド』共同企画「医師&一般人 緊急アンケート」
ドクターショッピング、患者負担増を◆Vol.9
m3.com医師会員【自由意見1】

スペシャル企画 2016年3月26日 (土)配信橋本佳子(m3.com編集長)


◆医療機能の分化:患者教育が不可欠

【病院】
・二次救急の負担が大きすぎる。二次救急で受診する患者の大部分は一次救急のレベルであり、ごくまれに三次救急が入っている。そうすると三次救急の患者の見逃しなども起きやくなる。救急受診の抑制方法も考えてほしい(40代、200床~500床未満)
・(1)救急車は原則有料化とする、(2)救急外来における休日・時間外加算分などは、全額自己負担とする、(3)生活保護患者においても、窓口での医療費負担を強制する(40代、500床以上)
・健診代わりに無駄、過剰な検査を要求する患者が多い。断るとクレームを付けてくる場合もある。検査費用は一律に、いったん窓口で全額自己負担としてほしい。その後の患者への返金は、保険支払機関が決めればよい。つまり保険支払機関の審査は、医療機関への支払い審査ではなく、患者への返金可否を審査する仕組みに変えた方がよい(50代、200床~500床未満)
・「大安に退院したい、週末に退院したい」という患者都合で追加される数日分の入院費は、非保険でよいと思う(40代、500床以上)
・大病院受診が問題というよりは、一人で多数の病院、医院を受診するという行為の方が医療費の無駄が多い(50代、500床以上)
・患者の受診への姿勢によって保険の利率を変える。例えば、自動車免許と同様に、受診予約時間を守らない、時間外受診を理由なく繰り返すなどには、点数を減点し、0点で利率を上げるか、講習を受けるようにする(50代、500床以上)
・認知症の老人介護を放棄するために『腰痛』と訴えて入院させたがる家族が多すぎて問題である。入院の適応がないのに医療費を使っているのが目立つ(50代、200床未満)

【診療所】
・病院ショッピングを行う患者の自己負担を増やす。自由診療の要件を緩める。または自由診療/混合診療を一般の治療でも認めること(40代、診療所)
・患者の複数医療機関受診がある。今後医療機関からの診療報酬請求はオンライン化で重複分を判別し、医療機関から報酬を削減するのではなく、患者から費用を請求するようにしたら良い(40代、診療所)
・日本人は大病院を受診するのが好きです。その国民性を何とかせずに制度だけ変えても現場が混乱します。1軒1軒まわるぐらいの覚悟を持って、医療費抑制のための政策を国民にしっかりと理解してもらってください。後発品に関しては、まず議員、閣僚、官僚とその家族の皆さんは一番安い薬しか使ってはダメ、というところから始めてください。安い後発品は品質が悪いので、ご自身でしっかり体験してから政策に挙げてください(50代、診療所)
・あまりにもイージーに医療機関にかかりすぎ。医療費全体を上げて、敷居を高くすべき。受診者が減れば医師の数も減らし、昔のように医療機関受診は大変なことと認識させるべきである。平均寿命を延ばして認知症の老人の数を増やすのが医療の目的ではない(60代、診療所)

◆大病院の受診規制、かかりつけ医推進:賛成が多数派

【賛成】
・「かかりつけ医」を育てるキャリアパスがない現状で、「かかりつけ医」という患者の受け皿が存在しないのは当たり前。一方、世界に冠たる医療費の低負担国(低負担で最先端の医療を受けられる可能性がある)である日本の現状で、患者が高度の医療を提供し得る大病院に集中するのも当たり前と思います。やはりこの2つ、かかりつけ医の育成と大病院受診に対するインセンティブは医療の持続性を維持する上で必須と思います(現在の講座制で「かかりつけ医」を育てるのは難しいと思いますが)(40代、500床以上)
・集約化と機能分化をもっと促進させるべきでしょう。特定療養費に関しては、救急で来られた場合、かからないのを何とかしないと。救急のコンビニ化が進むだけでは?あと、生保の人は受診し放題なのでしょうか?(40代、200床~500床未満)
・大病院の定義を500床以上から、300床以上などに引き下げるべき。軽症頻回受診する者からの過料など(40代、200床~500床未満)
・大学病院での紹介状無し受診は、もっと初診料を高額にすべき (40代、500床)
・基本的にはどこの病院にも受診できるのが良いのでしょうが、現実的には無理です。かかりつけ医も一人では対処できないので何人かでグループをつくるのが良いのかな(50代、診療所)
・フリーアクセスの制限は必要になっていくと思われる(60代、診療所)
・必要もないのに通院継続させている大病院が多い。近医に転医を勧めるも、主治医が反対しているなど。色々と矛盾が認められる(60代、診療所)
・原則として主治医制度の導入が必要。緊急時にERを利用する(70代以上、診療所)

【反対】
・かかりつけ医から紹介状を貰って大病院にかかると、初診料+紹介料で、いきなり大病院にかかる5000円負担と大差なし。かかりつけ医に行く手間・時間を考えれば、最初から大病院に行った方が得(50代、診療所)
・大病院の受診時定額制を導入しても、大病院指向の人は大病院を受診するだろう。この制度を認めてしまうと、将来、厚労省の言う「かかりつけ医」以外に受診する際には定額負担を求めるようになることが懸念されるので、この制度には反対である。医療費抑制はある程度必要な部分はあるが、高齢者が増えれば医療費がかかるのはやむを得ない。防衛費や米軍への思いやり予算など削れる財源はあるはず。法人税減税をするくらいなら、その分を医療、社会保障に回すべきであり、政治の責任は大きい(50代、診療所)

◆医療提供体制に関するその他の意見

【30代】
・差はあって当たり前。頑張らない地域市民にしのぎをけずっている地域と、一緒のサービスなどあり得ない。働かない高齢者への優遇はあってはならない。小学校から選挙権を持たせ、子供にお金が回るようにする(30代、200床~500床未満)

【50代】
・病院経営が悪化する中、経費をかけられず、メディカルクラークがいない中で、診療時間内に今より多くの紹介状を書くのは難しい。高齢化や社会・制度の谷間に落ち込んだ患者の社会的入院がある中で、入院期間を短縮するのは、受け皿のシステムを作らない限り限界がある。大病院=ブランドという患者意識をどうやって転換するのかなど、難問山積(50代、200床未満)
・医療費削減のために病院と介護施設の中間的な施設 (例えばナーシングホームのようなもの)をもっと作ればいいと思います(50代、200床~500床未満)
・人口減と税収減でコンパクトシティ構想が進む中、どの地域に住んでいても均一な行政、医療サービスが享受できるという意識は捨ててほしい。僻地では全能医が求められるが(眼科医が盲腸の治療をするなど) 、医師は全科に全能な訳ではない(50代、200床~500床未満)
・いわゆる大病院と言われる施設の医療レベルが必ずしも高いわけではない。特に大学病院(50代、診療所)
・フリーアクセスの制限をし、一定以上の受診は自費とする。インフルエンザの検査や治療薬を市販する(50代、200床未満)
・入院期間について:急性期で改善が早い患者さんは、短縮可能のケースもあるが、慢性の重篤な患者さんの入院期間は、短縮できないことが多い。制限をつけると受け入れ先がない(50代、200床未満)

【60代】
・開業医数の地域制限はすべきで、やはり在宅診療所を地域包括で整備すべき(60代、200床~500床未満)
・患者は生きている人であることを忘れずに。 急性期病院の負担軽減のために、定額制の療養病床でも急性変化に対して出来高算定を認めて、急性期病床に転送せずに治療を行える仕組みが必要(60代、200床未満)



https://www.m3.com/news/general/411139
痔の手術後に死亡、賠償命令 病院側に4600万円 千葉地裁
2016年3月26日 (土)配信朝日新聞

 千葉県四街道市にある四街道徳洲会病院で2010年に痔(じ)の手術を受け、4日後に死亡した女性(当時60)の遺族が、病院を運営する医療法人「沖縄徳洲会」などに損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、千葉地裁であった。岸日出夫裁判長は、手術後に血液検査をして重篤と判断していれば「生存していた相当程度の可能性があった」として沖縄徳洲会と担当医2人に計約4600万円を支払うよう命じた。

 訴えていたのは、夫ら3人。判決によると、女性は10年1月26日、日帰りで痔の摘出手術を受けた。同28日夜、強い痛みを訴えてこの病院に搬送され、翌29日に人工肛門(こうもん)をつける緊急手術を受けたが、翌30日に敗血症で死亡した。

 原告側は手術時に医師が痔を適切に取り除かず、女性が下半身の痛みを訴えたのに29日の緊急手術時にも、担当医が麻酔後の神経障害を疑って血液検査を怠り、敗血症に気づかずに死亡したと主張した。岸裁判長は、手術での過失を認めなかったが、血液検査については「縫合不全を含む重篤な疾患の可能性を検討するためにも、検査すべきだった」と過失を認めた。


  1. 2016/03/27(日) 05:46:39|
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