Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月13日 

http://jp.reuters.com/article/idJP2016031301001484
医療正常なら138人生存 
Domestic | 2016年 03月 13日 21:42 JST 【共同通信】

 東日本大震災で被災した岩手、宮城両県の病院で亡くなった1042人中、約13%に当たる計138人が、通常の医療体制なら救えた可能性が高いことが13日、両県の医師が参加した厚生労働省研究班の調査で分かった。震災では、多くの病院が停電や断水による医療機器の停止や薬不足に見舞われた。次の災害に備え、医療機関が機器などを守る防災体制の強化が求められている。

 調査は震災発生日の2011年3月11日からの約20日間、岩手、宮城の災害拠点病院など主要な40病院で亡くなった患者が対象。記録などを基に、救急や災害医療の専門家が分析した。
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http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/288530
がん告知、医師が伝え方研修 好生館
2016年03月13日 10時00分 佐賀新聞

 がんの告知や再発、抗がん剤治療の中止など「悪い知らせ」の伝え方を医師が学ぶ取り組みが佐賀県内で始まった。患者とのやりとりを教える人はなく、がん医療に携わる医師も手探り。患者や家族に寄り添った伝達を学ぶことでよりよいコミュニケーションができ、患者の不安をやわらげることにつながる。

 佐賀市の県医療センター好生館が2月に初めて開いた「コミュニケーション技術研修会」。

 模擬医師「抗がん剤治療を頑張ってきましたが、効きにくい細胞が増えてきています。副作用が強いので、やめた方が寿命が延びます」

 模擬患者「治らないのですか? 私、死ぬんですか?」

 模擬医師「がんをやっつける治療はもう行えません。考え方を変えて、痛みをとる方に変えた方がいいですね」

 ■医師もストレス

 こんな緊迫したやりとりが続いた模擬医師と模擬患者とのロールプレイ。見守るのは、受講生の医師たち。現実に起こる場面を想定して、複数の人がそれぞれの役を演じ、対応を学習した。

 「悪い知らせ」を伝えられることは、患者とその家族にとって衝撃的な出来事であり、その後の日常生活に大きな影響を与えるといわれる。同時に医師にとってもストレスを伴う。研修会は患者と医師間のコミュニケーションの質の向上を目的にしている。

 参加したのは、がん診療経験5年以上の中堅医師4人。福岡市で末期がん患者の生活を支えるボランティアが模擬患者と家族役を務め、ファシリテーター(司会役)の医療関係者がロールプレイを主導した。

 2日間かけ、診療場面ごとにテーマを決めて延べ8回のロールプレイを実施した。医師4人が2回ずつ模擬医師を務めたり、やりとりについて気づいた点や感想を述べ合った。

 ■思いやりと共感

 コミュニケーションの基本的な「型」は(1)静かな環境を設定し、礼儀正しく接する(2)患者の目や顔を見て、相づちを打つ(3)「この1週間はどう過ごされましたか?」などと緊張を和らげる質問をする(4)「…死にたいくらいつらいのですね」と共感を示す。沈黙を積極的に使い、患者の発言を待つ。患者の気持ちはもっともだと正当性を伝え、気掛かりな点を探し、理解する-。これに各医師が自分なりに「味つけ」をしていくが、伝えるテクニックだけでなく患者への温かい思いやりを持つことが重要になってくる。

 研修を受講した呼吸器内科の医師(35)は「大変参考になった。同じことを伝えるにしても希望を持った話し方をするとか、自分の説明で配慮が足りない部分に気づけた」と話した。泌尿器科の医師(42)は「手術は他の人のを見る機会があるが、病状説明など外来の場は見る機会がない。患者とのコミュニケーションは一人でつくりあげていくしかない。悪い癖を指摘してもらい、非常に新鮮だった」と振り返った。

 研修会を企画した好生館緩和ケア病棟の鵜池直邦医師は「患者とのコミュニケーションは大学では十分に教えないし、医師は本当にこれでいいのかとみんな思っている」と指摘し、「悪い知らせは患者の気持ちをくみ取りつつ、何とか受容してもらうように伝えるが、これでいいということはない。研修を重ねていくしかない」と語る。今後も卒後教育の目玉として開催していきたいという。



https://www.m3.com/news/iryoishin/404485
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
在宅専門診療所、原則は「認めず」 - 中川俊男・日医副会長に聞く◆Vol.4
今後の注目点は消費増税の時期と対応

2016年3月13日 (日)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――在宅関連では、在宅専門診療所の新設が注目点です(『「在宅患者95%以上」が在宅専門診療所』を参照)。これは専門診療所の積極的な評価なのか、あるいは既に専門診療所があるため、一定の要件を課し、ルール作りをすることが目的なのでしょうか。

 「在宅専門診療所は、原則的にはノー」が基本スタンス。ただし、「かかりつけ医」が外来診療の延長上で在宅医療に取り組むには、限界があります。それを補完する機能が必要なために在宅専門診療所を認めたのです。

 在宅専門診療所については、今まで現場の医療者が構築してきた地域医療のネットワークを崩さないように、いろいろな開設要件を設けてもらいました。モラルハザードが起きないようにするためです。中でもポイントは、「外来診療が必要な患者への対応のため、協力医療機関を2カ所以上確保すること、または地域医師会から協力の同意を得ていること」という要件です。医療機関の多くは地域医師会の会員ですから、結局は地域医師会の意に反した在宅専門診療所の運営は難しいでしょう。在宅医療では、「患者紹介ビジネス」が問題になり、前回の2014年度改定では療養担当規則までも変更しました。在宅専門診療所については、引き続き慎重に対応していきます。

――そのほか在宅関連では、前回改定で引き下げられた「同一建物・同一日」の在宅時医学総合管理料(在総管)の見直しが行われました。これで問題は解決できたとお考えですか。

 在総管は「1人」「2~9人」「10人以上」という区分になりましたが、これには反対でした。「10人以上」については、何十人でもまとめて訪問することに、「お墨付き」を与えるようなものだからです。

 どのように運用されるかは、実際にやってみないと分かりません。ただ行政は今、どんな高齢者施設・住宅があるかを把握しきれていないのが現状。施設・住宅への検証調査を行おうとしても、無届では送付先がないわけです。在宅関連の検証調査においては、この辺りも課題になります。

――今改定で、特に影響が大きく、今後の検証が必要と思われる部分はどこでしょうか。

 最大のポイントは、7対1入院基本料の見直し。そのほか、在宅専門診療所、調剤報酬の関連です。

――今改定の議論では、保険外併用療養制度を見直し、「選定療養」の類型を追加する議論もありました(『「治療に関係ない検査」で自費徴収を検討』を参照)。

 厚労省が、「選定療養」についても、「保険導入の可能性が生じることがあり得る」と提案したので、見直しに異議を唱えたわけです。「選定療養」は保険適用にはならない区分。将来、保険導入を目指すなら「選定療養」であり、この区分を見直すなら、保険外併用療養制度の全体の枠組みの議論をしなければいけません。

――今改定では、費用対効果評価も試行的に導入されます。その項目は4月以降に決定する予定です(『費用対効果評価、既収載は8品目程度が対象』を参照)。

 費用対効果評価は、新規収載の医薬品や医療機器は対象外。また厚労省の説明によると、「費用対効果が見合わないから、保険適用はしない」などの使い方は今はしないとのこと。「高すぎる価格のものを抑える」のが目的と理解しており、これにより試行的な導入を了承したのです。これらの条件は守っていただきたい。

――最近では、分子標的薬などで高額な新薬が上市されています。

 確かに、新薬でも費用対効果評価を行うべきという議論が出てくる可能性も否定できません。費用対効果評価をどこまで適用するかについては、冷静な判断が必要。例えば、中医協総会でも言いましたが、生涯医療費という観点を踏まえて評価すべきであり、仮に薬価が高い新薬でも、治療期間中の医療費だけでなく、その新薬で完治すれば、生涯医療費は安くなることも考えられます。

――患者申出療養制度も、この4月からスタートします。

 患者申出療養制度ですが、「混合診療の拡大」と誤解している人がいます。この制度は、あくまで「評価療養」の「先進医療B」の一形態。先進医療は、「医療機関発」ですが、患者申出療養制度の場合は「患者発」という違いにすぎません。「患者さんが申し出てきた医療について、誰が安全性や有効性を判断するのか」という指摘がありますが、臨床研究中核病院や国の組織で検討する仕組みになっています。そもそも今回は入口を開けただけで、それほど件数は増えてこないと思っています。多くは「先進医療B」で対応できるでしょう。



https://www.m3.com/news/iryoishin/407499
「在宅、専門診療所を含め、多様な主体で」
全国在支診連絡協議会、全国大会でシンポ

レポート 2016年3月13日 (日)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 全国在宅療養支援診療所連絡協議会の第3回全国大会が3月12日、13日の2日間の日程で、都内で開催された。13日のシンポジウム「緊急討論!2016年度診療報酬改定について議論する」で話題になったのが、2016年度改定で新設された、在宅専門診療所の扱い(『在宅専門診療所、「特定の施設に限定」はNG』を参照)。その存在意義を認め、診療報酬上での制度化は評価する声が多かったが、落下傘的に在宅専門診療所が開業した場合、地域包括ケアシステムの構築に支障を来す懸念も呈せられた。

 厚生労働省大臣官房審議官 (医療介護連携担当)の吉田学氏は、在宅医療に関し、「全国的に見ると、まだサービスは不足している」と現状を分析し、多様なサービス主体を整備する必要性から、今改定を実施したと説明。外来診療を手掛けている診療所に対しては、在宅医療への取り組みを促す狙いがある一方、在宅専門診療所に対しては、集合住宅や施設の入居・入所者だけでなく、地域の患者も広く診るよう促す狙いがある。在宅専門診療所の施設基準は、「軽症患者ばかりを診る」「(外来診療をやっていないため)拠点が分からない」といった批判を踏まえ、重症患者の要件などを設定したという。

 首都圏で在宅医療を主に行う診療所を9カ所運営する、医療法人悠翔会理事長の佐々木淳氏は、「患者の利益を最大限考えると、かかりつけ医が最期まで診るのが理想」としつつ、専門的な在宅医療が必要になった場合や24時間対応の必要性を考えると、現実には難しいとした。「私たちは、専門性を持った在宅医療に取り組んでいる」と語る佐々木氏は、人工呼吸器を装着する患者や、緩和ケアが必要な患者などを専門的に診る体制を構築し、地域の一つのセーフティーネットの役割を果たしているとした。さらに悠翔会では、「救急診療部」という部門を持ち、地域の他の14カ所クリニックとも連携して、休日や夜間等の対応をバックアップしていると説明。こうした対応を取るには、一定の事業規模が必要だとした。なお、悠翔会の9カ所のクリニックのうち、7カ所は在宅専門診療所の要件を満たし、残る2カ所は施設等の入居・入所者への在宅医療が多いことから、現在対応を検討中だ。

 坂の上ファミリークリニック(静岡県浜松市)などを運営する医療法人心理事長の小野宏志氏は、在宅医療が発展してきた一因として、在宅専門診療所の登場が挙げられ、「今回評価されたのは素晴らしいこと」と認めつつ、一方で、在宅専門診療所が地域に落下傘的に開業すると、地域包括ケアシステムの構築、地域に根差した在宅医療の発展に支障も来しかねないと懸念した。

 出水クリニック(大阪府岸和田市)院長の出水明氏は、在宅専門診療所の要件について、「非常に厳しく、クリアできるのはどの程度があるのか」と問いかける一方、在宅医療の担い手の養成や研究は、在宅専門診療所がけん引してきたことは間違いないと認めた。さらに在宅医療の提供体制は、大都市と地方都市、地方都市の中でも大学病院がある地域とそれ以外の地域など、地域性が大きいとも指摘。

 吉田氏は、2025年に向けて構築が進む地域包括ケアシステムについて「『ご当地システム』。制度ではなく、実践が形作るネットワーク」と説明。この言葉に表われているように、在宅医療体制についても、地域の実情に応じて整備する必要があると言える。

24時間対応、複数医師・チームで

 シンポジウムでは、在宅医療における24時間対応についても議論された。24時間対応の必要性には異論は出なかったが、その対応法は地域によってバリエーションがある。共通しているのは、医師一人ではなく、複数あるいはチームを組み、24時間対応に当たっている点だ。

 岸和田市医師会の在宅担当理事でもある出水氏は、「岸和田在宅ケア24」の取り組みを紹介。これは、在宅医療に取り組む7カ所の診療所がネットワークを組み、24時間対応、看取りへの対応などを行う仕組みだ。通常は、各患者のかかりつけ医が担当するが、休日や夜間などに他の診療所が対応した場合には、依頼元の非常勤医という位置付けになる。「24時間対応は、医師一人で対応する必要はない」と語る出水氏は、訪問看護チームと連携する重要性も指摘。なお、出水クリニックでは、「単一建物」の患者が95%、重症対象者が65%といずれも高率で、2016年度改定で在宅緩和ケア、医療機関からの訪問看護などが評価されたことから、数%のプラス改定になる見通しだという。

 前述のように、「救急診療部」を設け、法人内の診療所に加え、地域の診療所の24時間対応を支援しているのが、悠翔会。9カ所の診療所を常勤、非常勤を含め、76人の医師、約100人のコメディカルなどで運営している。夜間等は医師2、3人が当直。14の連携クリニックが悠翔会に支払う「待機料」は。患者1人1晩50円だ。

 在宅患者からの電話連絡に対し、電話再診で済むのが3分の2。残る3分の1の往診のうち、看取りが3分の1、3分の2が緊急医療ニーズだという。「一人の医師が24時間対応するのは、患者にとっては安心感があるが、持続可能性という意味では不安定」と佐々木氏は指摘する。夜間や休日などに、かかりつけ医以外が対応する体制は、医師にとっては「『何かあったら電話して』ではなく、何かが起きないように、昼間のうちに管理しておく」(佐々木氏)という意識になるため、1人の医師が対応するよりも在宅医療の質が上がる面があり、カルテ記載なども充実するという。「都市部では、患者の医師へのこだわりはそれほど強くない。チームで診ていく体制は都市部ではある程度、有効なのではないか」(佐々木氏)。

 佐々木氏は、施設入所者の在宅医療も、診療前後の施設職員との申し送り、診療、薬などの各種オーダー、家族への説明など、相応に時間がかかる現状を説明。その上、施設職員への研修等の実施により、平均要介護度の減少や施設内看取り率の向上、誤嚥性肺炎発症の低下など、在宅医療のレベルが向上する実例も紹介。ある施設では、施設内看取り率が2013年は36.8%だったが、2015年には89.5%まで上昇した。

へき地・離島の在宅に配慮を

 そのほか、今改定への評価として、坂の上ファミリークリニックの小野氏からは、休日の往診の点数アップなど評価すべ点もあったものの、点数体系が複雑である上、「在宅医療を頑張っている診療所、重症患者を診ている診療所の評価は手厚いものの、一般の診療所が在宅医療に取り組もうとする意欲を削いでしまわないか」との懸念も上がった。

 医療法人鳥伝白川会ドクターゴン診療所(沖縄県宮古市)理事長の泰川恵吾氏は、へき地・離島で在宅医療に取り組む難しさを紹介。有資格者の確保が困難な上、在宅医療に取り組む医療機関が少ないことから遠距離まで対応しなければならない現状を訴え、へき地・離島の在宅医療について保険診療上の配慮を求めた(『「善意の在宅」が仇、2200万円を返還』を参照)。



https://www.m3.com/news/iryoishin/407306
高齢者のがん対策、再考求める声も
がん対策推進協議会で、国がん堀田氏発言

2016年3月12日 (土)配信 成相通子(m3.com編集部)

 厚生労働省のがん対策推進協議会(会長:門田守人・がん研究会理事・名誉院長)が3月10日に開かれ、2017年度からの「第3期がん推進基本計画」の策定に向けた議論の進め方について意見を交わした。国立がん研究センター理事長の堀田知光氏は、将来を見据えた俯瞰的な議論が必要だとして、高齢者に対する高額ながん治療の妥当性について検討を求めたほか、門田氏は第2期計画の中間評価でまとめた資料「今後のがん対策の方向性について」を重視して進めるよう提案した(資料は厚生労働省のホームページ)。

 がん対策推進協議会は患者団体や医療提供者等の委員で構成し、2007年のがん対策基本法施行後、5年毎に「がん対策推進基本計画」を見直している。第3期の基本計画は、今年中をめどに骨子案をまとめ、2017年3月ごろに新基本計画の諮問・答申を経て、同6月に閣議決定する見通し。

 2015年6月の中間評価の策定以降は「がん対策加速化プラン」の議論をしていたため、第3期基本計画について話し合うのは今回が初めて。今後の議論の進め方について委員の意見を募った。

高齢者のがん治療、どこまで?

 堀田氏は、団塊の世代が後期高齢者になる10年後を前に、「高齢者に対するがん医療の在り方や国の形についての議論が必要だ」と訴えた。協議会の委員は、所属する各団体の個別の問題意識に基づいて意見することも多いが、個別の問題意識の前に、俯瞰的な視点で「10年先を見据えたがん治療のあるべき姿の大枠」を検討すべきだと指摘。

 その上で、堀田氏は「高齢者に対して、今の高額ながん治療をどんどん広げる志向は本当にいいのか」と疑問を投げかけ、「死亡率を目標にするのではなく、医療の中身を語るべき。医療の費用も高くなっているが、国内でさまざまな高度な医療が無秩序に開発されている状況を協議会としてどう考えるのか議論を深めたい」と呼び掛けた。

第2期中間報告の資料をもとに

  門田氏が言及したのは、第2期基本計画の中間評価策定の際にまとめた資料。「今後のがん対策の方向性について~これまで取り組まれていない対策に焦点を当てて~」と題し、基本計画に明確な記載がないものの、「今後、推進が必要な事項」を挙げている。 (1)将来にわたって持続可能ながん対策の実現、(2) 全てのがん患者が尊厳を持った生き方を選択できる社会の構築、(3) 小児期、AYA世代、壮年期、高齢期等のライフステージに応じたがん対策――の3本柱で構成する(『「がん対策基本法の充実必要」』を参照)。

 門田氏は、堀田氏の発言についてもこの資料の(1)に含まれると指摘。中間報告の策定後、多くの委員が入れ替わっており、「前回の委員が次期に検討してほしいと申し送りしたものなので、重視するべきだ」と述べた。

 このほか、東京大学医学部附属病院放射線科准教授の中川恵一氏は、放射線治療の件数が診療報酬を基に計算すると9.4%減少しているというデータを紹介し、「本当に、患者がセカンドオピニオン受けて主体的に選んでいるのか心配だ」と発言。CSRプロジェクト代表理事の桜井なおみ氏も、患者に向けた正しい情報発信の在り方や患者行動の分析が必要だとした。



http://diamond.jp/articles/-/87816
今週の週刊ダイヤモンド ここが見どころ
緊急アンケート!負担が増えてもやっぱり大病院にかかりたい?

週刊ダイヤモンド  2016年3月14日

『週刊ダイヤモンド』3月19日号の第1特集は「全国病院[改革]ランキング」。改革実績で評価した病院ランキングから、知っておくべき医療とカネの真実まで、日本の医療の表と裏をお見せします。

 この4月から医療の値段が変わる。例えば、紹介状を持たないで大病院を受診すると、初診で5000円以上、再診で2500円以上を追加料金として支払うことになる。

 この事実、あなたは知っているだろうか。

 医療サービスの公定価格に当たる診療報酬は、原則2年に1回見直される。全体の改定率は政府が、個々の単価はその範囲内で厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会が審議し、厚労相が決定する。
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 2016年度改定の全容が明らかになったタイミングで、本誌は医療従事者向け会員サイト「m3.com」(エムスリー https://www.m3.com/)と共同で緊急アンケートを実施した。医療を受ける一般人と医療現場で働く医師の双方に、診療報酬改定と医療制度改革への本音を問うものだ。

 アンケート結果では、紹介状を持たずに大病院を受診すると初診時や再診時に患者が追加料金を支払うことを、一般人の3割がまだ知らなかった。
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 この施策の狙いは、大病院は高度で専門的な診療に専念し、軽度で日常的な診療は「かかりつけ医」が担うという役割分担を進めることだ。では、国の思惑通りに患者の受診行動は変化するのか。


「4月からも、紹介状を持たずに大病院に通いたい(家族を通わせたい)と思うか」の問いに、3割の一般人が「通いたい(通わせたい)」と回答した。
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 医師からすれば、大病院と、中小病院・診療所の一番の違いは「医療における役割の相違」だが、一般人の大病院信仰はなかなか根強い。

 戦後すぐに生まれた団塊の世代が、全て75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」に向けて、診療報酬改定ではあの手この手を打ちながら医療制度改革が進められている。

 1人当たりの生涯医療費は、約2400万円。そのうち70歳までに半分、残る半分を70歳以上になってから使う。つまり、数の多い団塊の世代が高齢者になることで、医療費は急激に増える。

 すでに日本の医療費は40兆円規模まで膨張しているのに、まだまだ膨らむというわけだ。医療機関の窓口で患者が支払うカネは、本当に掛かった医療費総額ではない。

 自己負担は1~3割であるため実感しにくいが実際の医療費はもっと高く、自己負担や保険料で足りない分は国の借金で賄っている。要は、次の世代へのつけ回しであり、そのつけ回しもこれ以上許されないほどに財政は逼迫。医療制度改革待ったなしというわけだ。


病院[改革]ランキング
全国トップは岡山の倉敷中央病院


『週刊ダイヤモンド』の3月19日号の第1特集は「全国病院[改革]ランキング」です。

 団塊の世代が全て75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」に向けて、国は医療制度改革を進めています。診療報酬改定、制度改革に対応して実績を出している病院はどこなのか。DPC(包括医療費支払い方式)参加病院を集客力と機能を11指標で評価し、全国トップ100位と都道府県別ランキングで全国1000病院を掲載。全国1位になったのは岡山県の倉敷中央病院です。

 ランキングとともに1000病院の5大がん手術患者と脳梗塞患者の実績データも掲載しています。また、診療報酬改定で4月から医療の値段が変わることを受け、患者への影響を整理。紹介状なしの大病院受診は追加料金を請求され、薬局では薬剤師の「指名制」が始まります。入院、外来、在宅など5つのケースから患者の損得を徹底解説しました。

 そして本特集、医療とカネの”不都合な真実”にたっぷり迫りました。医療保険制度は資金の流れが複雑怪奇で分かりづらい。だから国民は関心を持ちにくい。でも実は、サラリーマンの保険料の4割は高齢者医療に召し上げられています。強固な岩盤規制に既得権者が跳梁跋扈する”医療ムラ”の内幕もお見せします。

 利害がぶつかって改革のスピードは遅い。国民皆制度崩壊の足音は高まるばかり。われわれ国民ももう無関心ではいられません。

(『週刊ダイヤモンド』副編集長 臼井真粧美)



https://www.m3.com/news/iryoishin/403837
シリーズ: m3.com意識調査
紹介なし大病院受診、「5000円以上より高く」との声も◆Vol.4
【2016年度診療報酬改定】意識調査 第7回

レポート 2016年3月12日 (土)配信成相通子(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会総会が2月10日に答申した2016年度診療報酬改定。同日から2月26日にかけてm3.com意識調査(計7回)を実施した。そのうち第7回調査の結果を紹介する。

 今改定で、大病院受診時の定額負担が責務化された(『初再診料は据え置き、2016年度改定を答申』を参照)。調査結果では、定額負担導入の方向性を支持する意見が多く、より高額の負担を求めるべきとの声も多かった。

※各質問に関するコメントは意識調査の結果ページ下部のコメント欄で、全てが閲覧可能です。現在も書き込めますので、ぜひ感想をお寄せください。

 第7回調査(『大病院、初診5000円と再診2500円の定額負担は?』)では、大病院受診時の定額負担の是非とその金額について尋ねた。今改定で、特定機能病院と一般病床500床以上の地域医療支援病院を対象に、紹介状なしの初診患者は5000円以上、逆紹介したにもかかわらず、これらの病院を受診した再診患者は2500円以上の定額負担を求めることになった(一部対象外患者を除く)。 方向性は支持する意見が多かった。

 初診時の5000円以上という金額設定については、42%が妥当と評価。わずかながらに多い43%は、5000円より高く設定すべきだとした。「安くすべき」「徴収すべきでない」との意見は15%だった。高くすべきとの意見は、開業医や勤務医で比較的多く、1万円以上にすべきとの意見も27%を占めた。

 再診時の2500円以上の金額設定が妥当だと評価したのは35%。もっと高くすべきとの意見が43%を占め、中でも5000円以上に引き上げるべきとの意見が26%に上った。「安くすべき」「徴収すべきでない」との意見は22%だった。

 大病院で定額負担を徴収する方向性は、60%以上が評価。対象病院や対象患者の範囲については、改定内容よりさらに広げるべきとの意見が比較的多く、地域性や病院機能の違いを考慮すべきとの意見も一定数あった。

(回答者総数は3176人で、内訳は開業医650人、勤務医2011人、歯科医師、20人、看護師57人、薬剤師389人、その他の医療従事者49人)

 コメント欄では、徴収の対象者にならない生活保護の受給者に関する意見や、導入に対する懸念も寄せられた。

2500円の再診料への追加の有無を医師が判断することは、信頼関係を作ることへの障壁になると思う。【医師】
患者に費用を負担させることで、大病院志向に歯止めをかけようという強硬策を取らざるを得ない局面まで来たのは残念だが仕方あるまい。【医師】
医療費抑制にあり、年金生活の後期高齢者でさえ1割負担なので、生活保護も1割負担にすべきである。【医師】
町の医師が頼りになるのか、患者の不安な気持ちを改善することが重要だと思う。また、治療を適切に行うためには適切な診断が必要だと思うため、本政策推進には国を挙げた病院間連携機能向上、かかりつけ医の診断スキル向上、検査の保険適応拡大など並行して取り組んでいく必要があると思う。【薬剤師】
調査結果の詳細、コメント一覧はこちら⇒『初再診料は据え置き、2016年度改定を答申』


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