Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月12日 3.11震災関連 

http://mainichi.jp/articles/20160312/ddl/k09/070/134000c
二言三言
あの日から5年 /栃木

毎日新聞2016年3月12日 地方版 栃木県

 5年前の3月12日朝、私は福島県相馬市にいた。任地の会津若松市を前夜にたち、7時間がかりでたどり着いた。市役所駐車場で仮眠後、沿岸地区に捜索、救助に向かう自衛隊の後を追った。

 夜明けとともにあらわになった惨状は想像を超えていた。段差やひび割れが目立つ国道6号を北上すると、津波で流された家屋の残骸が路肩に迫り、車が泥に埋まっていた。父親の遺体をタオルでぬぐう男性は「断水で、きれいにしてやれない」と泣いた。余震が頻発し、そのたびに津波警報が響いた。新潟県から新地町に入った災害派遣医療チームの医師は「死者はほとんどが水死。なすすべがない」と嘆いた。

 そこここに理不尽な死があり、残された者の悲嘆を聞いた。体が震え、涙が止まらなかった。生まれて初めての経験だった。津波の直撃を受けたJR新地駅では停車中の普通列車がひしゃげ、横転していた。乗客全員の無事を聞き、ようやくほっとしてカメラを向けた。悲劇の大きさに尻込みし、現実を直視したくない自分に気付いた。

 午後には早くもガソリンスタンドに車列ができ、停電のためか、店員が手動ポンプを使っていた。給油上限の10リットルを入れ、また沿岸に車を走らせた。カーナビの民放テレビが東京電力福島第1原子力発電所1号機の爆発を伝えていた。

 夜になり、本社から県外への一時退避を指示され、家族が住む郡山市に向かった。事故情報は乏しかったが、最悪の事態を覚悟した。絶望感と後悔がこみ上げた。子供を原発立地県に伴い、進学させたこと、原発の危険性を軽視し、稼働させ続けたこと、危機を迎えても守ってやれないこと−−心の中で息子と娘にわびながら夜道を急ぐうち、日付が変わった。

 人生で一番長く感じたあの日の悔恨と無力感は今も心の奥底にある。あの日から5年。福島には今も我が子にわび続けている親たちがいる。【太田穣】



http://digital.asahi.com/articles/DA3S12253682.html?rm=150
(患者を生きる:3009)震災5年 透析施設を求めて:5 情報編 停電・断水、移送にも備え
2016年3月12日05時00分 朝日新聞

 腎臓は血液中の老廃物を濾過(ろか)して尿を作る。腎臓の機能がおおよそ10%以下になると血液を人工的に浄化させる透析が必要になる。

 透析には、血液を体外循環させる「血液透析」と、自分のおなかにある腹膜を利用する「腹膜透析」があり、患者の9割以上が血液透析を選択している。

 血液透析は通常、昼間に1回4時間の治療を週3回受ける。東京医科大学腎臓内科学の菅野義彦主任教授(49)によると、高齢者は回数を減らしたり、昼に仕事のある会社員は夜に透析を受けたりするなど「個別化」も進んでいる。

 東日本大震災で改めて浮かび上がったのは、自然災害に対する透析施設のもろさだ。日本透析医学会などによると、宮城・岩手・福島の3県には震災当時、1万人以上の患者がいたが、多くが一時的に透析を受けられなくなった。例えば、宮城県内にある53の透析施設のうち、震災翌日に利用可能な施設は9施設しかなかった。

 大きな原因は断水と停電だった。透析治療では、電気に加え、1回100リットル以上の水が必要になる。水道が止まり、清潔な水が確保できない場合、透析はできない。宮城県内では震災当日午後9時の段階で、53施設の100%が停電、91%が断水となった。

 宮城県の気仙沼市立病院などでは、震災直後、より多くの患者に透析を行うため、1回の透析を半分の2時間にして治療を進めた。また、震災11日後の3月22日には、北海道の病院で透析を受けてもらうため、自分で歩ける44人の患者を自衛隊機で運んだ。

 今回のシリーズで紹介した宮城県南三陸町の三浦徳一さん(66)のように災害直後に透析に入る患者もいる。南三陸病院で透析を担当する櫻田正寿(さくらだまさとし)院長(59)は「災害直後には、避難所の暮らしからくる精神的なストレス、制限された食事、運動不足などから、腎臓機能をはじめ、心身機能に問題が出てくる人が増える」と話す。

 首都直下地震や南海トラフ巨大地震では、多数の透析患者を遠方に移送させる事態も予想される。日本透析医学会や日本透析医会などでは、施設のネットワーク作りや患者情報を全国で共有できる仕組みづくりに取り組んでいる。

 (石川雅彦)


  1. 2016/03/13(日) 05:41:29|
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