Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月27日 

http://www.socinnov.org/blog/p512
『地域包括ケアの課題と未来』編集雑感 (14): 相矛盾する死生観
小松秀樹
| 2016.02.11 | Blog | ソシノフブログ


死生観には相矛盾するものや対立するものがある。死後の世界、永遠の生命があるという確信を持つか持たないかが一つの境界を画する。

広井良典は、前者に属する。以下、『死生観を問い直す』(ちくま書房)に述べられた広井の意見をまとめる。

「わが国のターミナルケアについての議論が、技術的な話が先行しすぎ、『死』とはそもそも何か、というターミナルケアの本質とも言える点についての対応が遅れがちになっている。」

死生観とは「私の生そして死が、宇宙や生命全体の流れの中で、どのような位置にあり、どのような意味をもっているか、についての考え方や理解」である。

団塊の世代は、経済成長をゴールに欧米志向で突っ走るという時代に育ったため、「『死』が無であり、死についてそれ以上あれこれ考えても意味のないことで、ともかく生の充実を図ることこそがすべてなのだ」という考え方をもつ人が比較的多い。

「死にゆく場所としての『魂の帰っていく場所』を自分のなかでしっかりと確かめ位置づけるということ―こそが、ターミナルケアそして死生観の確立においてなによりも本質的なことである。」

「『死とはただ無に帰すること』という考え」を本書の中で退けた。

「不条理なかたちで襲いかかる苦難や不幸について、それを何らかのかたちで意味づけ、そのことを通じて、人びとにある種の、『救済』を与えることに」宗教の本質がある。

「人間はどのようなことがあっても自分はケアされている、という絶対的な確信といったものを得たいという深い欲求をもっている。」「仏教やキリスト教といった高次宗教は、まさに人間のこうした根源的な欲求に応えるもの」であり、「イエスやブッダといった存在は、」「どんなことがあっても自分の存在を肯定し受容してくれる」「絶対的なケアラ―」とでも呼べるものと思える。

『死生観を問い直す』のあとがきの最後で、広井は自身の宗教体験の原点ともいえる経験について述べている。広井が育った山間部の田舎での墓参りで、墓の向こう側にある世界のほうががはるかに大きく、永続的なものであり、帰って行くべき場所であり、生者と死者がともに属する場所なのだと思えるようなかすかな感覚が生じたという。

広井の体験は、柳田国男の日本の固有信仰説を思わせる。島薗進の『日本人の死生観を読む』(朝日新聞出版)によると、柳田国男の最大の研究テーマは日本の固有信仰だった。柳田は、近代日本人の中に円環的永遠回帰的な時間意識と死生観が濃厚に引き継がれていること、それがお盆などの行事の中で長く蓄えられてきたことを明らかにした。死んでも盆毎に家に帰ってきて、子や孫その孫と飲食を共にする。死後も魂が消えないとすれば、生きて居た間の最も痛切な願い、すなわち、子孫の安全のために役立とうという思いは死後も残るとするのが日本の常民の信仰だった。柳田は、「家存続の願い」が日本の「固有信仰」の中核部分と考えたが、島薗によると、柳田自身は、固有信仰そのものを信じていたわけではない。

中江兆民は、広井の反対の立場に属する。死の直前『続一年有半』(岩波文庫)で、霊魂の存在をあからさまに否定する議論を展開した。

空間、時間、世界を認識するにあたり、人類の都合を持ち込んではならない。世界は人間の価値と無関係に厳然と存在する。

死後の世界、霊魂の不滅を想定することは、人類の都合によるものであり、禽獣虫魚を阻害し、軽蔑するものである。死に近づきつつある人間にとって、霊魂が不滅で死後の幸福を保障してくれるとすれば、慰められるかもしれないが、理性的な人間には到底信ずることはできない。人類を慰めるための方便で世界のあり様が変わるわけではない。

世界が人間の価値と無関係で、冷たい、剥き出しで、殺風景であるからといって、合理的な考えを捨ててはならない。

そもそも精神は本体ではない。本体は身体であり、精神は身体の働きである。死によって精神は同時に消滅せざるをえない。唐辛子がなくなっても辛味は残るとか、太鼓が破れても堂々たる音は独り残ると主張するようなものであり、合理性をわきまえる哲学者が真面目に議論すべきことではない。

身体を構成する元素は死後も不朽不滅である。釈迦耶蘇の精魂ははるか昔に消滅しているが、路上の馬糞は世界と共に永続する。身体の作用たる精神は、身体が死ねば、即座に滅びる。世界は人間の価値観と無関係に存在する。

不条理、不公平などの人間社会の不始末を、不合理極まりない霊魂などを想定して、死後の裁判で片づけてもらおうとするのは、意気地なしである。昔に比べると悪人の多くは罪を逃れられず、善人は世の称賛を得て、社会の制裁は徐々に力を得つつある。

造物の説では、世界のすべて、山河草木、人獣虫魚、土石瓦礫にいたるまで何もないところに神が作ったという。無から有を得るという無茶な論理は、まともな脳髄で理解できることではない。しかも、進化論が示すように、生物は時間と共に変化している。造物の説と進化論は相容れない。

兆民は、喉頭がんを発病。医師に1年半の命と告げられた。永遠の命を一切信じなかったが、新聞を読むこと、『一年有反』を執筆すること、飲食すること、さらに、文楽鑑賞などを楽しんだ。死の前月、河野広中夫人の紹介で来訪した僧侶の加持祈祷を拒んだ。

広井良典は、死が無であり生の充実を図ることがすべてという考え方が、戦後、それも団塊の世代に特徴的だとしたが、明治30年代半ば、中江兆民、正岡子規は、死を前にして、死が無であると考え、来世に希望を託することはなかった。残りの人生を精一杯楽しもうとした。

中江兆民は、辛さを詳細には表現しなかった。宗教に対する嫌悪感を露わに表現した。正岡子規は病にある自分の生活を、苦しみや心の動きを含めて、型に当てはめることなく自由に描写した。

正岡子規は、自らの死期についての閻魔とのやり取りを、歌舞伎風の文章にすることでつかの間の楽しみを得た。最後の落ちの部分を記す。

「今夜はあまりに早うございますな。
「それでは明日の晩か。
「そんな意地のわるいことをいはずに、いつとなく突然来てもらひたいものですな。
閻王はせせら笑ひして
「よろしい、それでは突然とやるよ。しかし突然といふ中には今夜も含まれて居るといふ事は承知して居てもらひたい。
「閻魔様。そんなにおどかしちや困りますよ。(この一句菊五調)
閻王カラカラ笑ふて
「こいつなかなか我儘ツ子ぢやわい。(この一句左団調)
拍子木       幕 (『墨汁一滴』)



http://mainichi.jp/articles/20160227/ddl/k12/010/059000c
東金市
産科ゼロ解消へ 東千葉メディカルセンター、新年度に医師着任 /千葉

毎日新聞2016年2月27日 地方版 千葉県

 東金市などが設立した地域中核病院「東千葉メディカルセンター」(同市丘山台)に、開院3年目となる新年度、待望の産科医が着任する見通しとなった。市内では昨年4月に民間の産院が分娩(ぶんべん)を中止したため、出産できる医療機関はゼロという深刻な状況が続いている。

 26日の東金市議会での市の説明によると、産婦人科は当面、常勤医2人、非常勤医1人、助産師・看護師合わせて十数人の体制。5月中旬をめどに分娩を始めることを検討している。ベッドは15床を確保し、年間約500件程度の出産を想定している。同センターは一昨年4月に146床16科でオープンした。しかし、医師や看護師が不足し、産婦人科も非常勤医が週1回、婦人科の診察だけをしていた。今年4月に314床23科の体制にする計画だったが達成できず、見直しを迫られている。【吉村建二】



https://www.m3.com/news/iryoishin/403326
大学病院、「院長の選考方法」改革へ、厚労省検討会
今夏取りまとめ、特定機能病院の承認要件再度見直しへ

2016年2月27日 (土)配信 成相通子(m3.com編集部)

 厚生労働省の第1回「大学附属病院等のガバナンスに関する検討会」(座長:田中滋・慶應義塾大学名誉教授)が2月25日に開かれ、大学病院長の権限強化や選任方法の見直しについて議論した。本検討会は、大学病院等で医療安全の問題が昨今相次いだことを受けて厚労省が取りまとめた改善策に基づいて設置されたもので、塩崎恭久厚労大臣が「病院長は意向投票による選任ではなく、どのような方法が適切か、検討が不可欠だ。大学病院等のガバナンスをゼロベースから議論し、特定機能病院の承認要件についてさらに見直しを進めたい」とのあいさつを寄せた。

 今後、数回の議論を重ね、今夏をめどに報告書を取りまとめる予定。

 第1回の検討会では、座長をはじめ出席した7人の構成員が、病院長に求められる資質や権限、選考方法について自由に意見を述べた。オブザーバーとして、千葉大学医学部附属病院長の山本修一氏と文部科学省高等教育局医学教育課長らが出席した。

 大学病院の病院長は、学長らが病院長を選考し任命する。学内教職員による意向投票(予備調査)を行い、候補者を推薦してから選考会議をする場合が多い。51大学(国立31、公立3、私立17)が意向投票を実施しているが、国公立大学の法人化やガバナンス改革に係る法改正等をきっかけに、実施していない大学も増えている。

 特定機能病院については、群馬大学医学部附属病院や東京女子医科大学病院で医療安全事案が相次いで発生したのを踏まえ、厚労省が「大学附属病院等の医療安全確保に関するタスクフォース」を設置。集中検査を実施してその結果と医療安全確保のための改善策を取りまとめた(『特定機能病院、監査委員会の設置義務化へ』を参照)。

 それを受け、「特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会」で特定機能病院の承認要件の見直し案を策定(『大学病院、医療安全の専従医師を配置』を参照)。2017年度までに全死亡例の報告や管理者の医療安全管理経験の要件化などが義務付けられる。

病院長の権限は強化すべきか

 NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子氏は、特定機能病院に対する集中検査のヒアリングに同行した経験から、医療安全の責任者となる病院長の権限強化が必要だと指摘した。大学の理事会が人事や予算の決定権を握り、「問題が起きても病院長が迅速な対応がしづらい」と話す病院長が多かったという。

 オブザーバーの山本氏は「病院長の権限を明確化した方が仕事はやりやすくなるのは事実」とした上で、選考方法の問題点を強調した。病院長は一般的に臨床系の教授の中から選ばれるが、「他の診療科の意向を無視したり、内部の混乱を招いたりすれば内部的な圧力がかかる」(山本氏)。「病院長に求められる資質を明らかにして、ふさわしい人物を選考委員会で選び、それを参考に学長が選ぶのが重要ではないか」と提案した。

 日本赤十字社事業局技監の矢野真氏は、権限の規定よりもその実効性が重要だと指摘。教授同士のしがらみや、医学部長や理事長との役割分担の問題もあるとして、選考方法を見直すべきだとした。さわやか法律事務所の弁護士、田島優子氏は、病院長の権限の強化と選任方法の見直しが必要だとし、病院長には「医療安全の管理経験を積んだ人が望ましいと思う」と述べた。

医学部附属病院と大学直轄の病院

 山口氏は、医学部附属病院と大学直轄の病院の違いも指摘。「医学部長の権限が強いところでは、病院長の権限が弱いところが多かった」と紹介した。

 山本氏は、医学部附属病院の問題として、医学部の教授会が人事を決定する点を指摘。現状では、病院機能の強化のために病院独自で人事選考をしたくても、約3分の1が臨床系教授以外の医学部の教授会を通さないといけない。一方で、個人的な感想として、国立大学では「学長が病院のことは病院長に任せた」という感覚が強く、私学は全て理事会がしっかり握っていると説明した。

 日本公認会計士協会副会長の梶川融氏は、組織のトップにとって、給与や配置を決定する人事権は不可欠だと指摘。その上で、病院は非営利で、全体として専門性の高い職業の組織、かつ診療科ごとの専門性も高く、セクショナリズムの危険性もあるとした。

専任か兼任か、任期は?

 日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏の代理で出席した、同常任理事の松本純一氏は、病院長の「専任」問題について言及。臨床の教授と病院長の兼任は困難だが、病院長には任期があり、「臨床科を離れて病院長に専任すると、病院長の職を辞めると行き場が無くなってしまう人がいる」と指摘。山本氏も同意し、自身も病院長の任期が終わった後のポストについては「悩ましい」と述べた。

病院長に「経営能力」は必要か

 公益財団法人がん研究会理事長の草刈隆郎氏は、大学病院の病院長は医療安全と医療の質の向上が大事な職務とした上で、病院長に経営責任を負わせる必要があるのか、疑問を呈した。これに対し、山本氏は大学病院の厳しい経営状況を指摘しつつ、経営も重要な病院長の職務だと強調した。

 2014年度は 大学病院の半数以上が赤字決算。山本氏は「大学本部の積立金を食いつぶしてなんとかしている状態だが、行き過ぎれば大学そのものがキャッシュアウトになってしまう。病院では次の設備更新を遅らせて出費を抑えているが、最終的に診療機能が落ち、スタッフの不満も募る」と説明。

 病院長の仕事について、山本氏は「仕事の大半は、ベッドの回転をどうするか。そこに力を投資しないと大学病院そのものが地盤沈下してしまう。国公立、私立を問わず大きな問題だ。医療安全はもちろんだが、経営のことも重要だ。経営についてはほとんど素人集団だが、それでやらなくてはならない」と経営能力の重要性を強調した。

 また、国立大学病院では、財政的な自立を求められており、運営費補助金も「世間で思われるほどは入っていない」(山本氏)。診療以外に教育や臨床研究の役割もあり、大学病院内で内部留保を持ち、必要なところに投資することが重要だが、「そこが薄くなっていて苦しい状況だ」と訴えた。



http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20160227-OYS1T50003.html
宮崎大医師、インサイダー取引で停職処分
2016年02月27日 読売新聞

 宮崎大(宮崎市)は26日、公表前の臨床試験に関する内部情報で株のインサイダー取引を行い、不正に約60万円の利益を得たとして、医学部の男性医師を停職3か月の懲戒処分にしたと発表した。医師は、内規で禁じられた勤務時間中に株取引をしていた。所属や年齢などは、個人名が特定されるとして公表しなかった。

 発表によると、医師は2013年3月から、製薬会社「アールテック・ウエノ」(東京)と網膜の病気に関する目薬の臨床試験をしていた。15年3月、同社から臨床試験中止の連絡を受けた医師は、中止公表後の値下がりを見越して同社株800株を信用取引で売買し、約60万円の利益を不正に得たという。中止が公表されたのは、この取引の約1時間20分後だった。

 証券取引等監視委員会は同年9月から大学への立ち入り検査を行い、11月に金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で、医師に課徴金60万円を科すよう金融庁に勧告した。医師は大学に報告書を提出後、12月に課徴金を納付した。

 医師は「軽はずみな行為で大変反省している」と話しているという。



https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/02/27/013337536
「超過勤務」を申告 事件の時間帯に医師
2月27日大分合同新聞

 児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで、県警に逮捕された大分大学医学部付属病院の医師野田祥平容疑者(28)=大分市賀来西=が、事件のあったとされる時間に「超過勤務」をしていたと申告していたことが26日、同大学への取材で分かった。県警の捜査では女子高校生とホテルにいたとみられる。大学は、虚偽申告だった場合は手当の返還を検討する。
 同大学によると、事件のあった昨年11月15日、野田容疑者は県外へ出張していた。同日午後に帰県。病院での勤務日ではなかったが、午後8~11時まで仕事をしたとして超過勤務手当を申請していた。
 県警は26日、同容疑で野田容疑者を大分地検に送検した。送検容疑は昨年11月15日午後8時ごろ、市内のホテルで16歳と15歳の女子高校生に現金計約2万円を渡し、わいせつな行為をした疑い。県警によると、容疑を否認している。



http://mainichi.jp/articles/20160227/ddl/k31/040/604000c
治療中断
県内医療機関40%経験 患者の経済的理由で /鳥取

毎日新聞2016年2月27日 地方版 鳥取県

 患者の経済的理由が原因の治療中断を経験した医療機関が県内で40%に上ることが県保険医協会(木村秀一朗理事長)のアンケートで分かった。5年前の前回調査の38%と比べやや増加しており、同協会は「患者の受診抑制は症状悪化につながりかねず深刻。患者の窓口負担の軽減が必要」と訴えている。

 全国調査の一環で昨年12月から今年1月にかけ、医科、歯科の県内協会員の約2割に当たる112機関が回答した。

 「この半年間に主に患者の経済的理由と思われる治療中断を経験」と回答した医療機関が40%で、「医療費負担を理由に検査・治療を断られた経験」も46%(前回38%)を占めた。医科では高血圧、糖尿病やコレステロールなど脂質異常が多く、歯科では入れ歯、虫歯、歯周病が目立った。

 具体的な事例では「薬が切れているのに来院しない」「受診回数や薬代を減らしてと言われた」「痛みが取れたら来院しない」「保険の範囲で治療してと言われた」などの回答が目立った。一方で患者負担の未収金が発生した医療機関は50%(前回65%)と改善した。

 国が検討している75歳以上の窓口負担2割(現行1割)への引き上げの影響については「受診抑制につながる」との回答が79%を占めたという。【小松原弘人】


  1. 2016/02/28(日) 05:55:16|
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