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2月25日 3.11震災関連 

http://digital.asahi.com/articles/ASJ2L73Q6J2LULBJ010.html?rm=561
医療・健康・福祉(アピタル)
「防ぎ得た病院死」138人 震災で機器停止・薬不足

福宮智代
2016年2月25日10時32分 朝日新聞

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「防ぎ得た死」と判定された例と東日本大震災で「防ぎ得た死」とされる人数
 東日本大震災の際、岩手・宮城両県の病院で亡くなった1042人のうち、少なくとも138人は、通常の診療体制なら救命できた可能性が高い「防ぎ得た死」だったとする調査結果を、厚生労働省研究班がまとめた。停電による人工呼吸器の停止や薬の不足などが主な原因。研究班では災害時に診療を継続するための準備をしておくことを提案している。

 被害が大きかった沿岸部で協力の得られた災害拠点病院を中心にした40病院で、2011年3月11日から約3週間以内に亡くなった1042人を対象に、救命救急の専門医らがカルテや担当医への聞き取りなどを通して一人ひとりの治療経過を調べた。

 その結果、通常の診療体制のもとで治療を受けていれば死亡が回避できた「防ぎ得た死」か、その可能性が高いと判定されたのは計138人。このうち55人は震災前から何らかの原因で入院していた。

 重症患者が集中し、医療スタッフの手が回らなかった▽輸液や薬など医療物資が不足した▽停電などで治療が滞ったなどが原因に挙げられた。避難所や自宅にとどまって容体が悪化するなど病院への到着が早ければ救命できたと判定されたケースもあった。

 警察庁の発表による震災の死者は1万6千人近くに上り、これ以外に各自治体が認定する「震災関連死」がある。今回のケースは両方が含まれるとみられる。

 阪神大震災では、倒壊した建物の下敷きになるケースが続出。教訓として災害発生後にただちに現場に派遣され、救命に当たる災害派遣医療チーム「DMAT(ディーマット)」が発足するなどした。ただ、津波による溺死(できし)が多数を占めた東日本大震災では、DMAT到着時に亡くなっているケースが多かった一方、震災の数日後から避難先の環境悪化などで医療を必要とする人が増えたという。

 研究班の小井土雄一・国立病院機構災害医療センター臨床研究部長は「災害による外傷への対応だけでなく慢性疾患を悪化させないような備えも求められる」と話す。研究班では、医療機材や医薬品の備蓄、衛星電話などの装備以外にも、患者を地域外の病院へ転院させる手続きや手順を定めておく▽薬や医療機材の優先的な供給に関する協定を薬の卸会社などと結んでおく、などを提案している。(福宮智代)

■「防ぎ得た死」と判定された例

・ 間質性肺炎で入院中、停電で人工呼吸器が一時停止し、病状が悪化して震災4日後に死亡した。
・ 停電でたんの吸引ができず、呼吸困難になった。
・ 避難所で容体が悪くなった患者が災害拠点病院に集中し、医師や看護師、医薬品が不足した。
・ 在庫不足を補うため点滴の回数を減らし、容体が悪化した。
・ 通信手段が断たれ、転院先との調整ができなかった。


  1. 2016/02/26(金) 06:35:32|
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