Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月21日 

http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0221/ym_160221_5450245591.html
処方箋電子化解禁へ…医療機関と薬局で情報共有
読売新聞2月21日(日)14時2分

 厚生労働省は4月をめどに、薬の種類や服用量などが書かれた処方箋の電子化を解禁することを決めた。
 関連省令を改正する。処方内容に加え、病名や体質についても医療機関と薬局の間で情報共有が進み、患者に合った処方や調剤がしやすくなると期待される。
 現在、処方箋は医師が紙で出すことが義務付けられており、患者が薬局に持参して薬を調剤してもらう。電子化した場合、医師は患者の同意を得て処方箋のデータを、地域の医師会などが運営する中核のコンピューターを通じて薬局に送る。病名や検査結果、アレルギーの情報も一緒に送れる。患者は処方箋代わりの引換証を医療機関からもらい、薬局に出して薬を受け取る。
 薬局は、処方箋の内容をコンピューターで自動処理することで事務作業を減らせる。処方内容を病名や体質を把握したうえで確認できる。後発医薬品への変更などが医療機関に伝わる仕組みにすれば、医師はそれを考慮して診察できる。



http://www.sankei.com/west/news/160221/wst1602210023-n1.html
「俺は医者や。何で病院行かなあかんのや!」 酔って救急隊員を殴る、容疑で医師を現行犯逮捕 大阪
2016.2.21 10:01 産経ニュース

 救護に駆け付けた救急隊員を殴り、職務を妨害したとして、大阪府警枚方署は21日、公務執行妨害の疑いで、同府枚方市東香里の医師の男(48)を現行犯逮捕したと発表した。「殴ったのは覚えているが、酒に酔って誰を殴ったかは覚えていない」とおおむね容疑を認めているという。

 逮捕容疑は20日午後9時50分ごろ、同市香里ケ丘の複合商業施設で、救護中の男性救急隊員(33)の顔を殴り、職務を妨害したとしている。隊員は軽傷とみられる。

 同署によると、男は施設内の飲食店で飲酒していたが、店内で転倒したため、男性店長が119番。駆け付けた隊員が救急車に乗せようとしたところ、「俺は医者や。何で病院に行かなあかんのや」と言い、殴ったという。すぐに隊員らが取り押さえた。



http://dot.asahi.com/dot/2016021200220.html
医学部入試で課せられる小論文で求められるのは“極めて◯◯な能力”
(更新 2016/2/21 07:00)  AERA Premium 医学部がわかる(AERAムック)

 偏差値だけでは測れない「医師にふさわしい資質」を見るため、多くの医学部入試で「面接」と「小論文」が課されている。この最終関門の結果次第で不合格になることも。『医学部がわかる』(AERAムック)では、受験生の弱点を熟知する河合塾の専任講師・広川徹先生に「特効薬」を処方してもらった。本誌から、小論文で大切なことについて抜粋して紹介する。

*  *  *
 小論文には、極めて知的な能力が求められています。

 課題文や資料を読み解く「読解力」、設問の要求に正しく応える「応答力」、読み手に伝わる「文章力」、なかでも最も重要なのが、具体的かつ論理的に論述できる「説得力」です。文章のうまい下手を見るものではないのです。

 小論文の読解・思考のベースになるのが知識で、インテリジェンスなしには太刀打ちできません。特に国公立大学では高度な医療知識が求められる傾向にあり、2015年度の大阪大学後期入試では、「アミノ酸配列の決定法」や「発がんのメカニズム」について、英語の論文が出題されました。

 主に国公立大ではインテリジェンスに、私立大ではヒューマニティーに関連した出題が多い傾向にあります。大学ごとに特徴があるので、志望校の過去問にあたり、傾向をつかむことが重要です。

 小論文は出題形式も多岐にわたり、課題資料や設問に即して分類すると、次の6パターンに分けられます。

(1)課題文読解型I:日本語の課題文を読解し、指定されたテーマについて意見論述を行う
(2)課題文読解型II:日本語の課題文を読解し、要約や説明、意見論述を行う(設問は複数)
(3)図表分析型:グラフや表の課題資料を読解し、指定されたテーマに即して意見論述を行う
(4)テーマ型:課題文や課題資料がなく、指定されたテーマに即して意見論述を行う
(5)英文問題:英語の課題文を読解し、日本語で要約や説明、意見論述を行う(設問は複数)
(6)理科論述型:理科的リテラシーを測る、理数4教科(物理・化学・生物・数学)の総合問題

 国公立大は(2)、(5)、(6)が多く、私立大は(1)、(4)に集中しています。

 ツイッターやフェイスブック、インスタグラムといったSNS で情報発信することは、文章力のトレーニングになるという見方もあるようです。確かに、一定のテーマやストーリー性をもって情報発信している場合は知性が感じ取れますし、ロジカルに展開できるなら有効でしょう。しかし、SNS で発信される情報の多くは瞬間的な感覚の切り取りであり、仲間内での感覚の共有に過ぎません。言語表現をベースとする小論文の練習には、向かないのではないでしょうか。

(構成・岡野彩子)

※AERA Premium『医学部がわかる』(AERAムック)より

広川 徹(ひろかわ・とおる)
河合塾小論文科専任講師。医学系小論文の中心講師として、長年にわたり医学部進学指導の最前線に立つ。医・自然科学系小論文のテキストや「全統論文模試」などの作成チーフとして活躍。医療に関する知識を体系化し、効果的に表現する授業は、塾生からの信頼も厚い



https://www.m3.com/news/iryoishin/395859
OUMC不参加なら倒産の危機- 森田潔・岡山大学学長に聞く◆Vol.3
設立から「5年後」の完成目指す

2016年2月21日 (日)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

森田潔学長は、「どんな状況になっても、2017年にOUMCはスタートさせる」と意気込みを見せる。
――今年4月に発足する一般社団法人は、OUMCの設立準備だけでなく、海外からの受け入れなどについても準備する。

 その通りです。今は岡大本部と病院の事務でやり取りしながら準備を進めていますが、事務局機能を新設法人に一括します。

――その法人の代表理事はどなたを予定されていますか。

 恐らく最初は、私がやらないと進まないと思います。4月の時点で、医師会や行政など医療関係だけでなく、経済界の関係者などにも加わってもらう予定です。

――2017年度のOUMCの発足まで、あまり時間はありません。

 2017年度はあくまでスタートだと思っています。その時点で、OUMCができ上がっているわけではありません。スタートから5年後の完成を目指し、その時点がOUMCの成否を評価する時期だと思っています。

――何が実現をしていれば、「成功」と言えるのか、評価軸はありますか。

 6病院の全てが参加し、6病院ともに倒産せずに経営を続けていることです。言い換えれば、私はOUMCを作らなければ、6病院のいずれかは倒産してしまうか、法人本部等が相当補助をつぎ込まないと、運営ができなくなっていると思います。特に岡山市立市民病院がそうです。岡山市立市民病院はなぜ我々と一緒にやらなければいけないと思っているか。それは10年前でさえ、「市民病院は不要」との議論があり、補助金を相当つぎ込んでも赤字だったからです。今は経営努力をし、収支トントンまで行っているとは思いますが、気を許せばまたすぐに大赤字に陥ってしまうでしょう。それを皆で防がないといけない。

――OUMCについて、他の国立大学法人からの問い合わせ等はあるのでしょうか。

 進捗状況を聞かれることは結構、あります。近く他の大学でも講演する予定があります。

 この構想を打ち上げた時に、「大学の冠を付けると、いろいろ反発があるので、『岡山大学メディカルセンター』ではなく、大学を付けずに、『岡山メディカルセンター』にすべき」と言われたことがあります。けれども、私は反対した。単なる地域の病院の統合では、意味はありません。大学がやることに意義があるのです。これまで先進医療を推進し、日本の医療レベルを維持、向上させてきたのは、大学の力が大きい。人材を養成し、人材を地域の病院に派遣してきたのは、大学です。特に岡山県は、県立病院がなく、大学病院が果たしてきた役割は大きく、大学病院を中心に構成しないと意味がないと思っています。

――岡山大学と地域の病院との関係は、以前と今とでは変わってきているのでしょうか。

 はい、変わっていると思います。一つには、2004年度の臨床研修必修化が大きい。この制度自体はいいのですが、最大の欠点は、医局制度を崩壊させたために、一人の医師のキャリアに責任を持つ場がなくなったことです。以前は、一人前の医師をどのように育成するかについて、大学が責任を持っていたのです。しかし、研修先を自由に選べるようになって、若手医師のレベルを評価し、その育成に責任を持つ人がいなくなった。

 一般病院のみで育った医師、あるいは大学病院だけで育った医師、いずれも「いい医師」とは言えません。両者が教育・研修を受け、リサーチマインドを持った臨床医こそがいい医師だと思っています。けれども、両者が協力して医師を育てる仕組みが、研修必修化により崩壊した。ただ、また戻りつつあり、その流れを大切にして大学病院を中心としてやりたい。臨床研修医は各病院で募集することになっていますが、OUMCの6病院合同で募集し、各施設での研修を経験できるよう、厚労省とも交渉しています。

 OUMCを実現できるかどうか、私自身も確信はありませんが、どんな状況になっても、OUMCは2017年4月にスタートさせるつもりです。「2法人」以上で構成することが、地域医療連携推進法人の条件なので、岡大以外に、もう1法人が最低必要。2法人でもスタートさせ、その後、増やしていけばいいと思っています。経営環境は厳しくなっていますから、OUMCに参加しなければ、病院が倒産する時代が来る、と私は信じています。地域の病院に医師を派遣する機能を持っているのは岡大のみであり、岡大自体の経営が厳しくなれば、地域への医師派遣の在り方も見直さざるを得なくなるかもしれません。

――岡大病院以外の5病院は、岡大からの医師が大半を占める。

 もちろん、各病院が独自に採用している医師もいますが、岡大からの医師の派遣なしに、自力で全ての医師を確保できる病院はないでしょう。

――OUMC設立に向けて、制度的には可能になったので、OUMCの成否は参加病院の意向にかかっている。

 皆さんはまだ「大学が自分たちを支配する」というイメージを持っています。しかし、繰り返しになりますが、そうではありません。日赤は日赤、済生会は済生会、労災病院は労災の、それぞれのミッションを持っています。それを取り去るつもりはなく、むしろ強化しようと思っています。

 「私が」ではなく、「時代」が、世の中の流れがOUMCを要請していると思っています。必ず実現する。OUMCの設立はある意味、一つの革命です。一人の人間が、「やるぞ」「集まれ」と言っても、「時代」が要請しなかったら、革命は成立しません。

――岡大の学内の状況はどうなのでしょうか。

 大学の方針としてOUMCを進めることは決まっています。経営協議会や教育経営協議会などで説明して、全て通しています。その上で、岡大の役員会で決議しています。医学部の中にも、OUMCの準備に向けた会議があり、医学部長、研究科長、病院長、事務部長、本部の事務局長などが集まる会議でも打ち合わせをしています。それから各病院の中にも、「大学になぜ支配されるのか」と嫌う人がいるのは事実です。ただし、いずれの病院も岡大の仲間です。OUMCのような取り組みが可能な地域は、そう多くはないと思います。

――OUMCの6病院が、連携して診療するには、患者情報の共有なども必要かと思います。

 我々は、2017年4月の発足時、3年以内、さらには5年以内にどこまで実施するか、その計画案を今、作成中です。例えば、産科は6病院の全てで実施する必要はなく、どこに集約化するかなど、6病院の強みを考え、診療科の再編・統合についても検討しています。その5年以内の計画に、6病院でカルテを統一し、マイナンバーを利用した診察券などを作る案が出ています。それから、過去の全てのしがらみを取り去り、医薬品や医療機器を共同購入する仕組みも作ります。

――その計画は、いつごろまでに完成するのでしょうか。

 厚生労働省からも計画の提出を求められており、4月の法人立ち上げまでには公表できるように準備を進めています。



https://www.m3.com/news/iryoishin/401026
シリーズ: 大学・医学教育を考える
臨床の長文化で国試難化に拍車か、第110回医師国家試験総評 - 李権二・TECOM講師に聞く◆Vol.1 合格ラインは例年よりやや下がるか

2016年2月19日 (金)配信 聞き手・まとめ:森圭吾(m3.com編集部)

 2月6日から8日にかけて行われた第110回医師国家試験の合否は、3月18日に発表される。今回の国試では、受験生から「初日の一般・臨床問題で外科系設問が難しかった」との声も聞かれたが、実際にどのような問題が出題され、どんな医学的知識を問われたのか。医師国試対策予備校大手「TECOM(テコム)」講師の李権二氏による総評の一部を紹介する(2016年2月18日にインタビュー。計2回の連載)。

――初日の難易度が高いのは例年通りですが、今年は全般的に難しかったと感じている受験生が多いようです。

 昨年の第109回国試は、合格率91.2%と過去20年でも最高を記録しましたが、今年は合格ラインも含めてやや下がるかもしれません。受験生の自己採点を分析すると、平均得点は、必修問題(100問)は例年並みに落ち着きそうですが、一般問題(200問)と臨床問題(200問)は過去5年で最も低くなるのではないかとの見方もあります。難問・奇問はあったものの、ほとんどの受験生が解けないと思われるため、合否を分けるほどではないでしょう。むしろ難しい問題を初日にぶつけ、その後に持ち直せるか、ふるいにかけているような印象を受けました。

 問題自体の難易度もさることながら、特に臨床問題では設問がさらに長文化したことが難化に拍車をかけている面もあるようです。これまでと変わらない制限時間の中で、膨大な活字データから必要な情報を的確に拾い上げ、素早く処理する必要があるためです。患者の状況や現病歴、家族歴、各種検査値など、専門医試験に出てくる患者サマリのモデルのような設問が増えています。多くの学会で行われる試験で提出が求められる形式なので、受験生は今後のためにもスタイルを覚えておいた方がいいでしょう。

――「臨床」で気になった傾向を教えてください。

 かつての臨床問題は、文章を読んでいれば診断につながるキーワードを拾えたものでしたが、今回は診断に直接関係ない情報も全て提示された中から、必要な情報を取捨選択する能力が問われるケースが増えたと思います。医師になってから論文を書いたり、医学雑誌などを読んだりする機会は増えるので、日頃から活字に慣れておく必要はあるでしょう。試験問題は医師国家試験出題基準に基づいて作成されていますが、そこに載っていない疾患名も見られました。

 病理診断の問題がかなり多く出題されました。難問が多く、ネットや本で調べないと医学生では太刀打ちできないレベルだったと言えます。病理診断の問題対策としては、代表的な疾患の標本を一通り見て準備しておくべきでしょう。

――具体的には、どのような問題があったのでしょうか。

 通り魔にナイフで刺された急患に対し、初期治療から高度救命救急センターに運ぶまでの対応での優先順位を問う設問が受験生には印象的だったようです。通り魔事件の報道が近年増えた影響かもしれませんが、選択肢を見ると専門医でも意見が割れる問題でした。

 外科的な問題では、例えば聴覚神経に対するアプローチで手術を選ぶべきか、それとも経過観察にすべきか、非常に悩ましい問題がありました。比較的新しい情報を盛り込んだ設問もあります。承認間もない画像機器の問題などは過去問にはないため、講義などで情報をアップデートしておく必要を痛感した受験生も少なくなかったのではないでしょうか。



https://www.m3.com/news/iryoishin/399985
シリーズ: The Voice(医療)
診療報酬改定への対応、事務の質で決まる

2016年2月19日 (金)配信 中村幸嗣(危機管理専門血液内科医)

 北朝鮮はミサイル撃つは、株価は思いっきり落ちるという社会が混乱しているこの状況に医療のネタです。

 診療報酬が改定されました。今回の目玉はマスコミにも取り上げられているように無用な薬の削減促し、「紹介なしで大病院」抑制になります。ただそれ以外に看護師の数を規定する7対1の厳格化、在宅専門などいろいろな点が存在しています。でもマスコミは相変わらずの陰謀論ですが。

  https://twitter.com/yukitsugu1963/status/697742131113234432
  TBSでしたね
  素人がコメントするTV局
  町の人のコメントも、反対ばかり
  まさに陰謀論 https://twitter.com/io302/status/697627633056518144
  2016年2月11日 20:21

 院外薬局での点数引き下げも噂されていましたが、しっかり働いている薬局にはそうでもないようです。 でもやはり薬局の仕事の量を考えると診療所の収入より高いのは少し変かなと感じています。本当に医療費削減したいのかな。

 診療報酬改定、開業医の先生にとっては死活問題です。この点数を請求していい、請求できないということが利益に直結するわけですから。本当診療しながらの医療事務の勉強が大変なようです。(平成28年度診療報酬改定について)

 それこそ大きな病院もそうです。患者を診療するという行為は全く同じでも、電子カルテのボタンを一つおす、レセプトに事務がしっかり記載するだけで収入が0からプラスに変わります。つまり医療の質と関係なく事務の質でその病院の収入が変わるのです。ただ医療事務担当は現在ほとんど外注ですからそこまで病院に親身にはなってくれません。

 やり手の生え抜きの事務長が、腕はいいが経営能力に乏しい院長をサポートし病院経営を成り立たせていた昔の頃と比べ、医療の質が大きく変わってきたため事務は医療を判断できないことが多くなりすぎています。それこそ診療中に特定疾患への関連付けをいつも聞かれて臨床に追われている医師は辟易しています。 しかし事務が勝手にやりすぎてしまうと不正請求になってしましますので大変です。この事務の部分をサポートして利益をしっかり出すためにアドバイスできる医師が少ないことも、今の医療の問題と思っています。だって病院が儲からないとみんなの給料は上がりませんので。

しっかり利益を出している病院はある意味取りっぱぐれがないとこと言っていいでしょう。この記事にある日本のコンビニクリニック(日米コンビニクリニック)はほぼ全員に時間外受診加算が取れているでしょう。風邪の患者が多いという患者の臨床上の重症度リスクを減らし、場所と時間の適切な提供で見事に医療で儲かっている例でしょう。(ただしコンビニ受診の加算の分医療費は上がります!)

 診療報酬改定で厚労省が望むいい医療を誘導しようとしているのですが、現場としてはやはりなんかいびつなものを感じてしまいます。この部分に重症度加算なんかも欲しいのですが。

※本記事は、2016年2月14日の『中村ゆきつぐのブログ』で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



https://www.m3.com/news/iryoishin/400901
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医の開始延期も含め検討、専門委員会発足
社会保障審議会医療部会、反対意見強く

2016年2月19日 (金)配信 成相通子(m3.com編集部)

 2月18日の社会保障審議会医療部会(部会長・永井良三:自治医科大学学長)で、日本専門医機構理事長の池田康夫氏が参考人として、2017年4月開始に向けた新専門医制度の準備状況を説明した。委員から開始時期の延期を求める意見が相次ぎ、永井部会長が「影響が大きいので、今後も引き続き議論したい」として、専門医制度専門委員会(仮)を設置して関係者が議論を深めることを提案。部会として了承した(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 池田氏は、既に研修プログラムの申請が始まっており、「混乱は避けたい」として2017年度開始への理解を求めたが、日本医師会副会長の中川俊男氏や全国知事会の荒井正吾氏(奈良県知事)ら複数の委員が延期を強く求めた。

 新専門医制度は、中立的な第三者機関である機構がプロフェッショナル・オートノミーとして運営。2017年度の開始は、機構の設置等を定めた2013年の厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長:高久史麿・日本医学会会長)の報告書で決定した(『新専門医制度、2017年度開始に向け報告書』を参照)。厚労省や医療部会に延期を決定する直接的な権限は無いが、機構が委員の反対を押し切って強行するのは現実的ではない。専門委員会では、延期の是非も含めて、意見を交わす。

 委員からは、(1)地域医療への影響、(2)専攻医の待遇、(3) 医師の診療科の偏在、(4)機構の組織――などへの懸念が表明された。池田氏は繰り返しこれまでの議論の経緯や地域医療に配慮した研修プログラム内容を説明し理解を求めたが、批判的な意見が相次いだ。

 専門委員会の委員の人選は部会長に一任した。検討内容は部会に報告され、部会でも議論を続ける。次回の部会は3月以降に開催予定。

地域医療にとどめを刺す

 特に多くの懸念が指摘されたのは、地域医療への影響だ。池田氏は新専門医制度の目的として、「質の高い医師の育成と地域医療との調和」を提示。整備指針に「地域医療の経験」の重要性を明記し、基幹施設を中心とした専門研修プログラムを作る「研修施設群」の地域連携を推進する「専門医制度地域連絡協議会」を設置するなど、地域医療に配慮した制度設計であることを強調した。

 中川氏は「新専門医制度は医師偏在をさらに強くする。地域医療に配慮していると言うが逆行している」とこれを否定し、「地域包括ケア構想に支障が出る。来年4月からの開始は延期すべきだ」と要求した。全国自治体病院協議会会長の邉見公雄氏も「地域連絡協議会は機能していない。準備不足だ。地方では、(研修施設の基準となる)指導医数をクリアできる病院はなかなかない。次の医療崩壊の先駆けだ」と危機感を露わにし、延期に賛成した。日本精神科病院協会会長の山崎学氏も賛同し、「地方の中小病院やへき地の病院は、とどめを刺される」と訴えた。

 荒井氏も地域連絡協議会の推進について、「全然進んでいない。聞いたことが無い」と発言。「(来年)4月にやるのは拙速だ。地域医療にどう寄与するのか明確ではない。道筋を付けないと日程は決まらないと思う」と延期を支持した。

 これらの意見を踏まえ、永井部会長は専門委員会の設置を提案。池田氏は、「各施設は研修プログラムを真摯に作って提出している。プログラムが揃ったところで、“やらないことが起こす混乱”は避けたい」と延期による混乱の可能性を指摘したが、永井部会長が「直ちにストップではなくて、そこも含めて、関係者がもう少し議論をする必要があると思う」と述べ、部会も専門委員会の設置を了承した。

専攻医の待遇も懸念

 日本赤十字社医療センター第二産婦人科部長の木戸道子氏が懸念を示したのは、専攻医の待遇について。複数の施設で研修する新専門医制度では、国公立や私立の複数病院で短期間のローテーションが想定される。待遇や職場環境も含めて、専攻医が技術向上に集中できるサポートが必要だと指摘した。

 機構側は、「雇用形態と社会保険の問題が絡んでおり、機構の中に委員会を設け、厚労省や医師会を含めて検討している。特に総合診療はローテーションが多いので、これを一括してできるよう、すぐにはできないが検討している」と応じた。

診療科の偏在は進むか

 木戸氏は、診療科の偏在の問題も指摘。「領域別の専門研修プログラム整備指針がホームページに出ているが、労働環境や勤務条件などがかなり違う。条件を見比べると、仕事がきつい診療科に進む人数がさらに減ってしまうのではないか。特に産婦人科、救急、小児科など、現在でも減っているところがさらに減るのでは」と危機感を示した。

 機構側は、「診療科による専攻医の募集数は、全領域の合意がないと動けない」とした上で、「過去10年、過去15年に誕生した専門医の数から、あまり変わらない数の募集数にするよう(各領域に)頼んでいる。例えば、外科がすごく減って忙しくて困るというのに、全員が納得すれば進む。協議はする」と回答した。

学会や団体間の調整

 NPO法人ささえあい医療人系センターCOML理事長の山口育子氏と日本医師会常任理事の釜萢敏氏が問題視したのは、「日本プライマリ・ケア連合学会」が社員ではない点。釜萢氏は「一日も早く日本プライマリ・ケア連合学会に運営を委託して、他の18の学会と同じようにすべきだ」と主張した。池田氏は「社員にならないと制度設計ができないという訳ではない」と前置きした上で、「日本プライマリ・ケア連合会も、総合診療専門医が上手く機能し始めたら、事務局として責務を担うのは考えられる。1、2年経てば総合診療専門医が上手くいっているのではないか。合意が得られれば、理事会で社員に承認されると思う」と述べた。

 邉見氏は、複数の病院団体のうち四病院団体協議会しか機構の社員になっていない点を批判。「日本病院団体協議会の12病院団体は全て社員にすべきだ」と主張した。一方で、日本病院会副会長の相澤孝夫氏は、「社員の問題以上に、研修施設群の認定評価が大学ばかりで病院はどうなるのかと不安がある」と配慮を求め、「(研修プログラムを)各病院が慌てて作っているが、このまま進めていいのかと不安感がある」と訴えた。



http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20160222/CK2016022202000011.html
入院期間短縮で病床数削減検討 県立病院・精神病棟
2016年2月22日 中日新聞 福井

 県は、県立病院(福井市四ツ井二)の精神病棟「こころの医療センター」の病床数を五十床程度削減するよう検討している。年度内に策定予定の同病院中期経営改革プラン案(二〇一六~二〇年度)に盛り込まれている。

 同センターは精神、心身医療、作業医療、デイケアの四科で構成し、現在の病床数は計二百七十九床。併設する一般病棟と連携して、精神疾患を抱えた上に、緊急な治療が必要▽心臓病などの合併症▽アルコール依存症-の患者らを治療している。一四年度の年間延べ入院患者数は約六万一千人。

 県によると、早く退院できるよう患者を支援してきた結果、ここ最近、百床ほどの空きがある状態になっているという。改革プラン案ではこの空きベッドの半分を削減する方針。実施時期は「今後五年間に」としている。削減で空白になる病床分や院内スペースを何に活用するかは未定。改革プラン案は、開会中の二月定例県議会で承認を得た上で、県が策定する。

 (尾嶋隆宏)


  1. 2016/02/22(月) 05:33:28|
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