Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月19日 

http://www.sankei.com/photo/daily/news/160219/dly1602190022-n1.html
被災地医療担う百人に春 37年ぶり新医学部合格
2016.2.19 産経ニュース

 東日本大震災の復興支援として、37年ぶりの医学部新設が認められた東北薬科大(仙台市)で19日、入学試験の合格者が発表され、倍率22.78倍の狭き門を100人が突破した。入学式は4月5日に行われる。

 医学部の新設は、医師過剰を防ぐため1979年の琉球大以後、凍結されてきたが、東北地方の医師不足解消や被災地医療への貢献のため、文部科学相が昨年8月に認可した。

 東北薬科大のキャンパスではこの日、合格者の受験番号を書いた掲示板を設置されると、受験生や父母らが心配そうにのぞき込む姿が見られた。

 合格者の内訳は、東北各県の医療機関に一定期間勤務することで奨学金の返還が免除される「修学資金枠」に55人、「一般枠」に45人。全体のうち、東北出身者は37人だった。

 高柳元明学長は「多くの学生が東北地方の医療復興に貢献すると期待している」とのコメントを出した。東北薬科大は4月から東北医科薬科大に改称する。



https://www.m3.com/news/iryoishin/400588
シリーズ: 大学・医学教育を考える
成田医学部の「次元異なる教育」を疑問視
7回目の声明文を公表、全国医学部長病院長会議

2016年2月19日 (金)配信 成相通子(m3.com編集部)

 全国医学部長病院長会議の荒川哲男氏(大阪市立大学医学部長)が2月17日に会見し、国際医療福祉大学が2017年度に開学予定の千葉県成田市の医学部について、新設決定プロセスや「既存の医学部とは次元の異なる教育の実施」を掲げる医学部教育の内容を問い質し、大学設置・学校法人審議会で厳格な審査を要望する声明文を公表した。内閣府、文部科学省、厚生労働省に提出する予定。

 会見で特に問題視されたのは、国際医療福祉大学が国家戦略特区で医学部設置事業者として認定された際の応募資料(資料は、内閣府のホームページ)と、新設医学部の構想との整合性。資料では、定員は「世界最高水準の十分な教育環境が整えられ、教育の質が確保できるよう適切な人数」で、「既存の医学部とは次元の異なる教育を実施する」としていたが、定員予定数は140人。「常識的に考えて、140人にそれができるのか。次元を超えるというよりも、医学部の平均的レベルをクリアするのも難しいのではないか」(東京慈恵会医科大学名誉教授の森山寛氏)と、会見で全国医学部長病院長会議の役員から疑問の声が相次いだ。

 全国医学部長病院長会議が、医学部新設をめぐり 声明文を出すのは7回目で、要望書や意見書等を合わせると、15回目になる。岩手医科大学学長の小川彰氏は「単に声明を出しても無視されてしまう。国会や予算委員会の場などで、政治問題として色々な形で進めたい」としている。

 今回の声明文は、1月29日に相原久美子参議院議員が国会に提出した医学部新設に関する質問主意書で、決定プロセスの不透明性と各団体から反対声明が出ていることを指摘したが、明確な回答を得ていないとして問題視。これらの回答を再度求めた上で、新設医学部の教育内容に関し7つの問題点を指摘し、文部科学省の大学設置・学校法人審議会での「厳格な審査」を要望した。

同団体が主張する7つの問題点は以下の通り。

(1)定員140人(留学生20人)の教育体制について
 既存の大学でもほとんど認められていない140人の入学定員に対して、この目標を達成できるのか。
(2)教員の海外での診療経験や教育経験の基準について
 「一定年数以上」とされているが、具体的な基準が示されていない。
(3)大多数科目での英語による授業の実施について
 具体的な数値目標が示されていない。
(4)海外大学との学生交流に関する協定の締結について
 締結する11大学は世界医学教育連盟の認定を受けている大学か。
(5)地域医療への影響について
 教員等の引き抜き防止に関する具体策は現実的か、地域医療に影響を与える関連病院の縮小などはないのか、など。
(6)医師養成に関して
 医師養成は、「医学教育」「卒前臨床実習」「卒後初期臨床研修」「領域別専門研修」「その後の生涯教育」の5段階が一貫性を持ち、シームレスに行われる必要がある。5段階への体系な取り組みが不明瞭で、現在の国内の大学が取り組んでいる努力への配慮が見られない。
(7)その他
・臨床実習の拡大などの計画があるが、解剖学などの基礎医学や一般の教養教育が極端に圧縮される可能性はないか。
・養成された医師が、当初の目的に反して一般の臨床医として勤務することによる長期的な社会保障制度への悪影響に関する具体的な方策が示されていない。

 小川氏は、東北薬科大学の医学部新設に関しても、「問題は決着していない」と強調。「現在、地域医療崩壊は顕在化していないが、臨床系の教育が始まる3年後に大変なことが起こる可能性がある」と注視していく考えを示した。

 同日の会見では、2015年12月に医師臨床研修制度の抜本的な改革を求める要望書を文科省と厚生労働省に提出したことも小川氏が説明。卒前の臨床実習 が充実し、新専門医制度のスタートを控える中、両者をつなげる新たな医師育成制度の検討が必要だとして、「真医師臨床研修制度を含む医師全体の在り方に関する検討委員会(仮称)」の早急な設置を求めた。

 医道審議会臨床研修部会の委員も務める小川氏は、「これまで抜本的な改革をしていなかったが、2020年の臨床研修制度見直しを見据えて、ゼロベースでの検討が必要だ。卒前から卒後のキャリアパスも含めて、カリキュラムの変更だけではない改革が必要だ」と強調。

 荒川氏は個人的な見解と前置きした上で、「現在の臨床研修はプライマリケア重視で、卒前のローテーションと変わらない。専門の診療科の指導医がつかないまま、ぐるぐる回っている状態。以前は、指導者がきちんとついて、生活指導や人生の勉強もできた。トータルでみないと医師は育たない」と発言した。



http://www.medwatch.jp/?p=7661
新専門医制度、専門委員会設置して再検討、来年4月スタートの延期を求める意見も―社保審・医療部会
2016年2月19日|医療・介護行政をウォッチ MediWatch

 新専門医制度によって地方の中小病院から医師が引き揚げられるなどし、地域医療が崩壊する可能性がある―。18日に開かれた社会保障審議会の医療部会では、委員からこのような意見が噴出。永井良三部会長(自治医科大学学長)は、部会の下に専門委員会を設置し、開始時期(現在は2017年4月スタート予定)を含めて検討することを決定しました。

 中川俊男委員(日本医師会副会長)らは「開始を延期すべき」とまで求めています。

基本領域の研修では地域医療経験を求めるなど、地域医療に配慮
 専門医の認定と養成プログラムの評価・認定を第三者機関で統一して行い、より質の高い専門医制度を目指すべく新専門医制度がスタートします。第三者機関である「日本専門医機構」(以下、機構)では、来年(2017年)4月から養成を開始すべく、プログラムの指針やモデルプログラムを関係学会や日本医師会、四病院団体協議会などと連携して策定し、現在、大学病院などからプログラムの申請を受け付けています。

新たな専門医の仕組み概要(1)
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新たな専門医の仕組み概要(2)
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新たな専門医制度は、まず基本領域(19領域)の専門医資格を取得し、その上にサブスペシャリティ領域(29領域)の専門医資格を得るという2段階の構造となっている
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 しかし18日に開かれた医療部会では、新専門医制度に対して委員から厳しい意見が相次ぎました。特に多かったのは「地域医療が崩壊してしまう」という指摘です(関連記事はこちら)。

 新たな専門医の認定を受けるためには、機構で養成プログラムの認定を受けた一定の症例数を持つ研修施設群(いわば医療機関群)で研修を受けることが必要です。このため専門医を目指す20代の医師が長期間、その養成プログラムの中で囲われ、地域の中小病院に若い医師が来なくなると懸念されているのです。

 また、養成プログラムの認定を受けるためには、指導医を一定数確保する必要があり、地域医療の現場から医師が引き抜かれてしまうという懸念もあります。

 機構でも、こうした点について配慮をしており、例えば次のような仕組みが設けられています。

(1)19の基本診療領域の専門医制度においては、「地域で研修を行い、地域医療の経験を積むことの重要性」を指針に明確に記載

(2)研修施設群の形成にあたっては、地域での連携を推進し、「専門医制度地域連絡協議会(地域連絡協議会)」などの設置を求める

(3)基準を満たす病院が取り残されないよう、養成プログラムの申請に当たっては地域連絡協議会で議論し、施設群の分布などに配慮する

(4)都市部の募集定員は「最大でも現状維持」とし、地域から都会へ専攻医(専門医を目指す医師)が移動しないように配慮する

(5)募集定員は、都道府県の人口・指導医に比例することが望ましい

(6)複数の養成プログラムを連携させ、専攻医が地元で研修できるようにするとともに、リサーチマインドを涵養し、地域医療全体に視野を広げてもらう

(7)養成プログラムの審査においては、「都道府県内の中小病院が組み入れられているか」「特定の医療グループに偏っていないか」なども重要なポイントする(大学・大病院のみの連合は不可とする)

(8)養成プログラムの作成にあたって圧力(例えば自グループに入らなければ医師を引き揚げるなど)などがあった場合には不服申し立てを受け付け、機構から是正・改善を求める。改善がなされない場合にはプログラムの認定を行わない

新専門医制度における地域医療への配慮(1)
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新専門医制度における地域医療への配慮(2)
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医療部会委員は「第3次医療崩壊」を招くと指摘

 しかし医療部会の委員からは、こうした取り組みでも不十分との意見が出されました。

 中川委員は、「機構による配慮は地域包括ケアシステムレベル(中学校圏域)では機能しない。現在、2次医療圏をベースとする地域医療構想区域で地域医療構想が策定されつつあるが、そこに重大な支障が出る」と指摘。

 邉見公男委員(全国自治体病院協議会会長)は、「(2)の地域連絡協議会はほとんどの地域で機能しておらず、準備不足である」「指導医の基準を満たせるのは地域で大学病院だけというケースがある。これでは、どこの病院で研修を受けるべきかが自動的に決まってしまう。第3次医療崩壊(第1次が新臨床研修医制度、第2次が小泉改革)の始まりとなる可能性がある」と強調しました(関連記事はこちら)。

 また相澤孝夫委員(日)本病院会副会長)は、「自院(相澤病院)でも養成プログラムを策定しているところだが、期限が迫りあわてている。こうした状況の中で新制度を進めてよいのだろうか」と疑問を投げかけています。

 一方、荒井正吾委員(全国知事会、奈良県知事)は、「統一した基準で専門医を認定すること自体は良い方向だと思う」と評価しながらも、「奈良県では地域連絡協議会は動いていない」と現状を説明しました。

 さらに中川委員は「わが国では地域・診療科による医師偏在で苦しんでいる。現在の仕組みで新専門医制度がスタートすれば、偏在がより強化される。延期すべきではないか」と提案。邉見委員や荒井委員らも延期案に賛意を示しました。

 これに対し、機構の池田康夫理事長(早稲田大学特命教授、慶應義塾大学名誉教授)は、「現場に混乱が生じることは避けたい」と述べ、当初予定どおり来年(2017年)4月からの養成開始を行いたい考えを強調しました。例えば養成プログラムの申請を行っている病院などでは、専攻医の受け入れ体制の整備を進めており、延期となれば、病院の計画が大きく狂い、経営にも影響する可能性が考えられるためです。

 こうした議論は平行線を辿ったため、永井部会長は「医療部会の下に専門委員会を設置し、開始時期を含めて、関係者の顔が見える中で集中的に議論する」ことを提案。あわせて医療部会でも新専門医制度の議論を継続していくことで場を収めました。専門委員会の構成や開始時期などは未定です。

医療関係者合意の下での新専門医養成が必要

 ところで、新専門医制度は法律事項ではなく、専ら機構が詳細な制度設計などを行っています。開始時期についても法令上の決まりはなく、「専門医の在り方に関する検討会」(座長:高久文麿・日本医学会長)がまとめた報告書にある「第三者機関における認定基準等の作成や、各研修施設における養成プログラムの作成を経て、平成29年度(2017年度)を目安に開始することが考えられる」との記述を受けたものに過ぎません。

日本専門医機構では、2017年4月から新制度による後期研修(新専門医の研修)を開始する予定を組んでいる
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 このため、新たに設置される専門委員会で仮に「延期すべき」との意見がまとまっても、それに強制力はありません。

 しかし、新たな専門医制度は国民・患者に対してより質の高い医療を提供することが目的であり、医療関係者による一定の合意の下でスタートすることが望まれます。専門委員会で膝を突き合わせた議論を行って、合意形成し、大学病院・大病院・中小病院・診療所が一丸となってのスタートとなることが期待されます。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48138.html
かかりつけ薬局、4割の人が認知せず- 日本調剤が調査結果公表
2016年02月19日 18時00分 キャリアブレイン

 患者の服薬情報を一元管理する「かかりつけ薬局」について、4割の人が認知していないとする調査結果を、日本調剤が公表した。国は地域社会で継続的に薬学的な指導に当たる「かかりつけ薬局」の整備を進める方針だが、認知が十分浸透していない実態が浮き彫りになった。【新井哉】

 調査は1月15日から18日までインターネットで実施。全国の20歳以上の男女1008人から回答を得た。

 これまでに「かかりつけ薬局」を見たり聞いたりしたことがあるかどうか尋ねたところ、40%の人が「見た(聞いた)ことがない」と回答した。すでに「かかりつけ薬局」を持っている人は32.8%だった。男女・年齢別で最も保有率が低かったのは20代男性で、72.6%が「持っていない」と答えた。

 「かかりつけ薬局」を選ぶ際に重視する機能やサービス(複数回答)については、「薬の効果や副作用の確認」(57.0%)が最も多く、以下は「複数の医療機関から出ている薬の飲み合わせチェックや残薬の確認」(48.7%)、「医師の処方内容についての確認」(35.4%)、「薬の相談がいつでも気軽にできる」(27.1%)などの順だった。

 このほか、薬局の認知などについても質問。薬局に対するイメージ(複数回答)は、「薬剤師がいる」(82.3%)、「医療機関で処方された薬をもらえる」(81.7%)、「薬の相談ができる」(54.9%)などの回答があった。また、9割近くの人が、処方薬の調剤を目的に薬局を利用したことがあると答えた。

G3註:詳細は次のサイトで
https://www.atpress.ne.jp/news/91058



https://www.m3.com/news/general/400912
ずさん医療で死亡と提訴 初弁論、医師ら争う構え
2016年2月19日 (金)配信 共同通信社

 北海道七飯町の男性=当時(65)=が2013年に死亡したのは函館市立函館病院が感染症への適切な措置を怠ったためとして、遺族が市や当時の担当医3人に計約3690万円の賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が函館地裁(浅岡千香子(あさおか・ちかこ)裁判長)で18日あり、被告側は請求棄却を求めた。

 訴状によると、男性は12年10月に同病院で胆管がんの手術を受けた後、感染症を発症。適切な投薬治療が行われないなどしたため、症状は悪化の一途をたどり、13年3月に多臓器不全のため死亡したとしている。

 訴状では、地裁が医師や使用者である市の賠償責任が認定できない場合に備え、診療契約に反するずさんな医療しか提供しなかった責任を問い、市に同額の賠償を命じるよう、予備的に求めた。



https://www.m3.com/news/general/400980
手術後搬送遅れ、脚切断 熊本・山鹿、医療センター
2016年2月19日 (金)配信 共同通信社

 熊本県の山鹿市民医療センターは19日、70代の女性を手術した後の対応に問題があり、左脚の切断を余儀なくされるミスがあったと明らかにした。山鹿市は1700万円を支払うことで女性と和解。3月の市議会で承認後に支払う。

 女性は2012年に直腸を切除する手術を受けた際、動脈の一部が傷ついたため縫合したが、2日後に血が流れにくくなっているのが確認された。熊本市の病院に搬送され、切断手術を受けた。センターは搬送が遅れた責任を認めた。

 センターの担当者は「患者さまに多大なご苦労をかけたことを深くおわび申し上げる」と話した。



https://www.m3.com/news/general/401005
高知医療センターが16年度6・2億円の赤字予算 新がんセンター整備で経費増
2016年2月19日 (金)配信 高知新聞

 高知医療センター(高知市池)を運営する高知県・高知市病院企業団の2016年度当初予算案が2月18日、企業団議会2月定例会で可決された。収支は6億2千万円の赤字。2017年度に診療開始予定の新がんセンター整備に伴う経費などが膨らんだ。

 高知県・高知市病院企業団の決算は、2011年度から3年連続で単年度黒字。2014年度決算は会計基準の変更などで純損益が赤字になったものの、経常収支は黒字だった。2015年度は、高知県と高知市からの職員退職金相当額受け入れが終了した影響で、5億5900万円の赤字予算を組んでいる。

 2016年度当初予算では、集中治療室の看護態勢、リハビリ態勢の強化などで収益は前年度比3億4700万円増の223億5800万円を見込んだ。

 支出は、前年度比6億8300万円増の229億7800万円。新がんセンター整備に伴う経費として控除対象外の消費税など計3億2千万円を計上した。

 このほか、磁気共鳴画像装置(MRI)など医療機器の更新時期が前年度に重なり、減価償却費が2億6千万円増えたことなどが支出を押し上げた。

 古味勉企業長は「3月末をめどに策定する中長期経営計画に基づく取り組みを着実に実行し、経営基盤安定化を目指す」と述べた。



http://hokensc.jp/news/20160219/
診療報酬改定で在宅医療重視へ。民間の医療保険はどれだけ応えられる?
2016年2月19日保険制度, 保険業界・経営吹田朝子 保険ジャーナル

最近、独立開業している医師と話す機会が増え、診療報酬の改定が私たちの受けられる医療に与える影響が非常に大きいということを感じています。

診療報酬とは、患者が保険証を提示して医師などから受ける医療行為に対して、公的保険制度から医療機関に支払われる報酬のことです。それぞれの医療行為に点数が決められているので(1点10円換算)、これが改定されることは、医療機関の経営にも大きなインパクトが生じます。

先日、2016年度の診療報酬改定案が発表されましたが、今後の医療はどう変わっていくのでしょうか?また、今まで加入してきた民間の保険会社の医療保険は、その変化に対応できるのでしょうか?


診療報酬改定案 「地域・在宅」医療を重視

《要約》厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)の答申によると、2016年度診療報酬改定は、在宅医療を前提にした「かかりつけ」が患者の健康増進や薬を減らすことで、医療費抑制の効果を狙うという方向性が打ち出されている。

従来より厚生労働省は「かかりつけ医」を推進してきたが、今回は、地域の診療所のみでなく、地域の薬剤師や薬局にも「かかりつけ」の役割を広げようとしている。薬剤師が24時間体制で患者の相談や薬の重複や飲み合わせの確認や、処方箋を出した医師に変更を求めることもでき、それらの診療報酬が高まる内容となっている。

その他、診療報酬改定案には、「地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携に関する視点」として、「在宅復帰機能強化加算の新設」「夜間看護体制の充実に関する評価」「退院支援に関する評価」「在宅医療における重症度・居住場所に応じた評価」などが盛り込まれ、急性期から地域包括ケア、そして在宅医療へと円滑な連携を目指していることがわかる。

診療報酬の改定は医療全般に影響をもたらす

「在宅医療のほうが外来診療よりも〇倍儲かる」
複数の医師からこの言葉を聞いたとき、私は驚きました。

最近、在宅医療という名称がつくクリニックが増えているのも、実は在宅医療に関する診療報酬が高めという背景があるそうです。このように、診療報酬改定の動きは、病院の経営、そして医療関係者のサービスに影響を与え、最終的には私たち生活者の受ける医療にも変化が生じます。

最近の診療報酬改定からうかがえる主な医療の傾向として、以下があげられるのではないかと思います。

高齢社会の中で慢性疾患が増え、病床数が足りなくなるという問題を解決し、安心して必要なときに入院できる病床の確保
多様で高価な機能のある病院施設でなくてもできる医療については、「地域包括ケア」を推進。地域の専門家がチームでサポートし、病院以外の在宅で医療を受けられるように、診療所や薬局の役割を整理し、病院との機能分化をはかる
これらを通じて、人口構造上、どうしても逼迫しつつある社会保険財政に対して、医療費負担を抑える効果を国は期待しています。と同時に、私たち生活者にとっても、身近で安心して医療を受けられる体制が浸透するのは望ましいこととして、現在、国主導で在宅医療を含めた変革が推進されています。

民間医療保険における「在宅医療」の台頭

医療がこうした方向にあることがわかると、私たちも、今までの前提から作られた医療保険だけでは、将来の変化に対応できなくなる恐れがあるのではないかと気になってしまいます。

従来の医療保険は、「入院したら1日あたり1万円」「手術をしたら20万円(入院日額の20倍)」といった入院・手術保障がベースで、最近は、入院期間の短期化や通院の増加などの傾向から、「通院給付金」を盛り込んでいる商品も増えてきています(ただし「入院を伴う通院」など支払条件が各商品によって異なるので、注意が必要です)。

この「入院」「手術」「通院」の他に増え始めているのが、「在宅医療」のカテゴリ。先述した診療報酬の改定や、在宅医療クリニックの増加などを受けての動きです。

在宅医療は、広義には「病院以外で行う医療」、狭義には「医師や看護師、薬剤師やリハビリ従事者などの医療者が通院困難な患者の自宅もしくは施設に定期的に訪問して行う医療」を指します。

入院・通院と比べると下記のような違いがあげられます。

入院・通院と在宅医療の違い
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実際、在宅医療を行っている先生にお伺いすると、定期的な訪問計画を書面でご本人やご家族と取り交わし、24時間365日体制で、インターネットを駆使してチーム内で連携をとって対応しているそうです。その内容も、病気や傷害の種類関係なく、診察から検査、薬の処方、予防的な指導などまで多方面にわたり、医療機器も持ち運びやすく性能が良くなるとともに、医療の幅も広がっているとのことです。(レントゲン検査まで在宅医療で可能になってきているのだそうです。)

在宅医療を行う先生の中には、病院の大掛かりな施設や機材に頼ることなく、患者さんとのコミュニケーションや肌感覚で、しっかりと診療できることにやりがいを感じている方もいました。

医療は、国による仕組みとサービス提供者である医療者、そしてそれを受ける患者の三者の状況によって、これからも変化していくと思わざるを得ません。

医療の変化に幅広く対応できる保険選びを

今後の医療保障を考える際に大事なことは、こうした医療の変化を見据えて視野を広く持つことだと思います。

「入院・手術などで〇〇万円の保障、少しでも割安に」といった視点に囚われず、今後の医療が、入院・通院・在宅医療という流れに広がっても、加入している医療保険で給付を得られるかどうかをチェックしていくことが重要になるでしょう。

例えば、がん保険の「がん診断給付金」は、がん(主に悪性新生物)と診断確定されたら一時金が受け取れるという保障で、治療法に関係なく給付されるので、非常に汎用性が高く、使い勝手がいいと思います。

また、最近は、「在宅医療に関する特約」を扱う医療保険が登場し始めています。まだ取扱数は少ないですが、今後、在宅医療の給付も含めた医療保険も増えてくるのではないでしょうか(末尾参照)。

特に、慢性疾患が増えていることから、在宅医療を受ける期間が長期化する可能性もリスクとして捉えられています。健康保険が適用される医療なら高額療養費制度により負担上限もありますが、数か月から数年へと長びくことへの不安は、本人にとっても家族にとっても一番辛いのではないでしょうか? (実際、脳梗塞のリハビリなどは、40代で患うとかなり長引く例もあるそうです。)

医療保障については、将来の様々な医療の受け方に対応できる保険という視点で、ぜひ、現在のご加入内容をチェックしたり、今後の見直しの視点に活かしていただければと思います。

参考1
診療報酬改定案 「地域・在宅」医療を重視
http://mainichi.jp/articles/20160211/ddm/003/010/113000c
診療報酬改定に係る答申までの中医協等の資料
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000112306.pdf
厚生労働省「在宅医療の推進について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html

参考2 在宅医療に関する保障(特約)のある商品(2016年2月現在)
SBI生命 …… 終身医療保険(無解約返戻金型)「も。」の終身在宅医療特約(無解約返戻金型)
すべての傷病に対して、月1回以上の在宅医療受診で、入院給付金日額の6倍(70歳以上50%)の在宅医療給付金、通算36カ月。
http://www.sbilife.co.jp/products/medical-Mo/index.html
マニュライフ生命……「こだわり医療保険with PRIDE 無配当無解約返戻金型」の「特定在宅治療支援特約」
在宅医療のうち所定の治療の指導管理を受けた月ごとに一律3万円の給付金、通算60回(10年更新)。
http://www.manulife.co.jp/kodawari-iryo-pride
フコクしんらい生命……「解約返戻金抑制型医療保険(医療自在FS)」の「特定在宅治療支援特約」
在宅医療のうち、自己注射療法や人口透析療法、酸素療法など5つの療法に対して一時金(入院給付金日額の50倍、1回限り)の給付。
http://www.fukokushinrai.co.jp/personal/iryojizai/index.html

吹田朝子 一般社団法人円流塾 代表理事



http://www.medwatch.jp/?p=7677
一般病院にも「高度な医療技術実施の際の安全管理体制」整備の努力義務を課す―社保審・医療部会
2016年2月19日|医療・介護行政をウォッチ MediWatch

 高難度新規医療技術(その医療機関で事前に行ったことのない手術・手技で、人体への影響が大きいもの)を行うに当たって、特定機能病院に必要な体制の整備と導入プロセスの遵守を義務付けるが、一般の病院にも同様の努力義務を課す―。こういった方針が、18日に開かれた社会保障審議会の医療部会で了承されました。

 厚生労働省は、関係省令の改正や必要な通知の発出などを近く行います。

一般病院では、高度技術実施の適否確認について外部組織の活用も
 お伝えしているとおり、東京女子医科大学病院と群馬大学附属病院で重大な医療事故が相次いで発生し、かつ病院管理者が事態を的確に把握していないことが判明しました。厚生労働省は、事態を重く見て、すべての特定機能病院に立ち入り検査を行ったところ、病院のガバナンスに問題点があることが判明しました(関連記事はこちらとこちら)。

 そこで塩崎恭久厚生労働大臣は昨年(2015年)、厚労省幹部からなるタスクフォースを省内に組織、そこで「特定機能病院における医療安全対策強化」の方向性を検討。さらに、「特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会」(以下、検討会)は1月28日に、この方向性を具体化した「承認要件見直し案」を取りまとめました(後述)。

 見直し案の中には、「高度な医療技術を初めて実施する場合」あるいは「未承認の医薬品などを使用する場合」に次のような体制を敷くことも盛り込まれました。事前のリスク評価や事後の検証などが欠かせないためです。

【高難度新規医療技術への対応】

▽特定機能病院の管理者は、当該医療機関で事前に行ったことのない手術・手技(軽微な術式変更などを除く)であって、人体への影響が大きいもの(高難度新規医療技術)による医療を行う場合に、高難度医療技術の実施の適否を確認する部門を設置する。(新規)

▽特定機能病院の管理者は、別に厚生労働大臣が定める基準に従い、高難度新規医療技術による医療を行う場合に職員が遵守すべき事項および当該部門が確認すべき事項を定めた規程を作成する。(新規)

▽特定機能病院の管理者は、当該部門に、職員の当該規程に定められた事項の遵守状況を確認させる。(新規)

【未承認の医薬品などへの対応】

▽特定機能病院の管理者は、当該医療機関で事前に行ったことのない未承認の医薬品等による医療を行う場合に、実施の適否を確認する部門を設置し、そのリスクに応じて、必要な確認を行う。(新規)

▽特定機能病院の管理者は、別に厚生労働大臣が定める基準に従い、未承認の医薬品等による医療を行う場合に職員が遵守すべき事項及び当該部門が確認すべき事項を定めた規程を作成する。(新規)

▽特定機能病院の管理者は、当該部門に、職員の当該規程に定められた事項の遵守状況を確認させる。(新規)

 こうした体制整備などは「特定機能病院の承認要件」となるので、逆に言えば、特定機能病院は体制整備義務を負うことになります。ただし適用は2017年4月からで、また既に特定機能病院の承認を受けている場合には、一定期間「新承認基準を満たしているとみなす」という経過措置も設けられます。

 ところで、「高度な医療技術を初めて実施する」場面は特定機能病院に限りません。わが国には、特定機能病院ではない「高機能の一般病院」が数多く存在し、高度な医療技術の提供や未承認の医薬品などを用いた医療の提供が行われています。このため検討会では、「一般の病院でも、高度な医療技術を初めて提供する場合などには、特定機能病院と同様の体制整備などを求めるべきではないか」との指摘が出されました。

 厚労省はこれを受け、「特定機能病院以外の病院では、特定機能病院に対する規定(上記)を参考に、同様の取り組みに努めること」という努力義務を課すことを提案。医療部会はこれを了承しました。

 この点について厚労省医政局総務課の中村博治課長は、「すべての一般の病院に、特定機能病院と同じ体制を敷いてもらうことは無理だが、高度な医療技術を実施する病院では特定機能病院の規定を参考に体制を敷く努力をしてほしい」と説明しています。

 ただし相澤孝夫委員(日本病院会副会長)は、「高度な医療の抑制につながらないように考える必要がある。例えば『高難度新規医療技術の実施の適否を確認する部門』は、医療の質が担保できるのであれば、院内ではなく外部に設置しても良いと考えられる」と指摘。これに対し中村総務課長は、「確認部門については、一般の病院では外部に設置したほうが客観的な判断ができるとも考えられる。運用面で配慮したい」と答弁し、関係通知などで相澤委員の指摘を踏まえた運用方法を記載する考えを示しました。


 ところで、現在、すべての医療機関には(1)医療安全管理のための指針作成(2)医薬品業務手順書の作成―が義務付けられています(医療法施行規則第1条の11第1項および第2項)。

 厚労省は医療の安全性をより高めるために、この指針と手順書の内容を充実する必要があると考え、(1)の指針と(2)の手順書の中に、次のような事項の記載するよう求めることにしています(新たに通知で規定)。

▽医療安全管理のための指針において、「学会から示される高難度新規医療技術の導入に当たっての『医療安全に関する基本的な考え方』を参考に実施する」ことを明記する

▽医薬品業務手順書において、「未承認の医薬品などの処方の妥当性について、学会ガイドラインなどの医学的知見を確認する」ことを明記する


特定機能病院の承認要件見直し案も了承

 特定機能病院の承認要件見直し案も、18日の医療部会で了承されています。見直し内容をおさらいすると、次のような点がポイントと言えるでしょう。ただし体制整備などには一定期間が必要なため、経過措置も設けられています(関連記事はこちら)。

特定機能病院において医療安全管理体制を強化(内部統制の強化、外部監査の強化)するとともに、医療法に「特定機能病院には高度な医療安全管理体制が求められる」旨の理念規定を置くことになった
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特定機能病院の承認要件見直しについて、一定の経過措置が設けられている
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【内部統制の強化】

▽管理者(病院長)には「医療安全業務の経験」を必須化する
▽医療安全管理責任者(副院長が想定)の配置を必須化する。医療安全管理責任者は、「医療安全管理部門」「医療安全管理委員会」「医薬品安全管理責任者」「医療機器安全管理責任者」の業務を統括する
▽医療安全管理部門には、専従の「医師、薬剤師および看護師」の配置を求める
▽事故(予測可能な死亡事例なども含む)報告や、内部通報窓口の設置を義務化する
▽高難度新規医療技術の導入プロセスを明確化する

【外部監査】

▽過半数が外部委員(医療関係者だけでなく、法律家や一般国民も含める)で構成される監査委員会を設置する
▽特定機能病院間の相互チェック(ピラレビュー)を義務化する
▽地方厚生局による立入検査を充実する

 ところで承認要件の見直しが目的なのではなく、最終目的は「医療安全の確保」です。この点について山崎學委員(日本精神科病院協会会長)からは「各種の委員会などを作成するだけで安全が確保できるのか」との心配の声が出されましたが、邉見公雄委員(全国自治体病院協議会会長)らは、「医療安全業務経験がなければ院長になれず、医療安全管理責任者には副院長が就くなど、医療安全業務がエリートコースになる。職員の意識も高まるので、実効性があると考えられる」との考えを示しています。



http://www.data-max.co.jp/280219_oh_02/
大さんのシニアリポート第41回
地域・文化「地域包括ケアシステム」は本格的に稼働できるの?(後)

2016年02月19日 07:02 NET IB News

 そこで3日目、埼玉県北部に位置する加須市のシンポジウムに参加した。「在宅医療・介護シンポジウム」。主催加須市。基調講演と司会がフリーアナウンサーの生島ヒロシ氏ということもあり、300人収容のホールは満杯。整理券を入手できなかった市民は、特設のテレビに群がった。聞きたかったのは第2部。パネリストに福祉課長、医療連携室長、地域包括支援センター長に、医師会長、歯科医師会長、薬剤師会長が加わった。テーマは「加須市の在宅医療・介護連携の現状と課題」。具体的に現状を市民に説明し、問題点を指摘するというもの。3回目ということで、来場した市民の表情も落ち着いている。

 加須市の場合、医師、歯科医師、介護職員が「在宅医療・介護推進委員会」を立ち上げ、常に連携を取り合っている。加えて、当日のように、市民に対してシンポジウムを開き、実情を報告するという、常に市民の目線を意識しつつ体制を組んでいる。在宅医療専門医師はチームを作り、時間の都合のつく医師が往診する。薬剤師は訪問して正しい薬の飲み方を指導。地域包括支援センターは、高齢者の様々な問題に対応する「何でも屋」的存在である。加須市ではさらに、「高齢者相談センター」を別に設け、保健師、主任ケアマネージャー、社会福祉士が常駐して、個々の問題に対処する。加須市は埼玉県の訪問介護のモデル地区に指定されている。行政と医師・歯科医師・薬剤師との関係が見えるのだから、モデル地区に指定されるのも納得できる。人口が本市の約3分の1の11万4,000人で、比較的コンパクトにまとめることができるからなのだろうか。いや、本市との温度差がありすぎるのは、熱いハートを持った行政マンと医療関係者がたくさんいるからだ。本市のように行政と医師会との意思の疎通が円滑にいかないのは、加須市のような熱い思いが両者に欠けているからだろう。不利益を被るのは、市民であることを忘れないで欲しい。

 認知症を公表した香川涼子さんが施設に入所して2カ月、「サロン幸福亭ぐるり」の人気企画は相も変わらずカラオケ。「今日はなぜカラオケをやらないのか」と‘カラオケ命派’の人。「毎日カラオケでは(不定期なのだが)、中に入れない」という‘カラオケ嫌派’の人とかまびすしい。昨年ふたりの転居(ひとり施設入所)と4人の物故者があり、常連客の人数に翳りが出てきたものの、新しい常連客が増えるという現象に正直驚いている。前述のカラオケの問題を解決すべく「ぐるり」のコンセプトを一部手直しした。‘カラオケの日’を決めた(3月までの暫定)のだ。
 「何もない、でも何かある」のが「ぐるり」のキャッチコピーなのだが、どうもそうはいかなくなった。それだけ注目を集めはじめたのだと思うことにしている。しかし、来亭者の何人が「地域ケアシステム」に関心を持ち、自分の行く末を見つめているのだろう。“その日”が確実に来るのを先延ばししているようにカラオケに興じる。まあ、これでいいのかもしれないけど。

(つづく)

<プロフィール>
大山眞人(おおやま まひと)
1944年山形市生まれ。早大卒。出版社勤務ののち、ノンフィクション作家。主な著作に、『S病院老人病棟の仲間たち』『取締役宝くじ部長』(文藝春秋)『老いてこそ二人で生きたい』『夢のある「終の棲家」を作りたい』(大和書房)『退学者ゼロ高校 須郷昌徳の「これが教育たい!」』(河出書房新社)『克って勝つー田村亮子を育てた男』(自由現代社)『取締役総務部長 奈良坂龍平』(讀賣新聞社)『悪徳商法』(文春新書)『団地が死んでいく』(平凡社新書)『騙されたがる人たち』(近著・講談社)など。



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0220/mai_160220_8742894080.html
<レセプト債>審査怠り販売、証券6社に処分勧告 監視委
毎日新聞2月19日(金)20時59分

 「レセプト債」と呼ばれる債券を発行していたファンド3社が破綻した問題で、証券取引等監視委員会は19日、金融商品取引法に基づき、販売窓口だった田原証券(愛知県田原市)など全国の証券会社6社に行政処分を科すよう金融庁に勧告した。監視委は6社がレセプト債の安全性を十分に審査しないまま投資家に販売していたと認定した。金融商品の取引を巡って複数の証券会社が処分勧告されるのは異例。

 ほかに処分されるのは、上光証券(札幌市)▽共和証券(東京都中央区)▽竹松証券(金沢市)▽六和証券(京都市)▽おきなわ証券(那覇市)。金融庁は業務改善命令を軸に処分を決める。

 監視委によると、レセプト債はファンド3社が発行し、ファンド運営会社「オプティファクター」(東京都品川区)が出資するアーツ証券(東京都中央区)が2004年から販売を始めた。6社は08年以降、アーツ証券の紹介を受けて取り扱いを開始した。

 アーツ証券と6社は、オ社や3社の破綻が明らかになった昨年秋まで販売を継続。15年10月末時点で約2470の個人・法人がレセプト債を購入した。発行残高約227億円のうち約160億円分を6社が扱った。

 ファンドの財務状況は05年ごろには行き詰まり、集めた資金を償還金などに回す「自転車操業」だったとされるが、オ社やアーツ証券は破綻状態であることを隠し、6社に虚偽の決算報告書を送付していた。6社はオ社側の説明の虚偽を見抜けず、投資家に「安全性の高い商品」と説明し続けた。監視委は6社について「商品内容などの審査をほとんど行わないまま販売を始め、事後のチェックも怠った」と指摘した。

 レセプト債を巡っては、関東財務局が1月29日、アーツ証券に金融商品取引業の登録を取り消す処分を科した。監視委は2月9日、アーツ証券とオ社の関係先を金融商品取引法違反容疑で強制調査した。【一條優太】

 【ことば】レセプト債
 医療機関が健康保険組合側に診療報酬を請求する権利(債権)をファンドが買い取って投資家に発行する債券。証券会社を通じて投資家に販売される。投資家は利子を受け取り、満期日には額面額の償還金を受け取ることができる仕組み。医療機関への診療報酬の支払いには2カ月ほどかかるため、短期の資金を必要とする病院などから権利を買い取り、後日受け取る診療報酬との差額を投資家への利息に充てる。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC19H02_Z10C16A2EA2000/
外国人の訪問介護解禁へ 厚労省、深刻な人材不足で
2016/2/20 0:32 日本経済新聞

 厚生労働省は19日、経済連携協定(EPA)に基づいて東南アジアから来日した介護福祉士が訪問介護事業所で働くことを認める方針を決めた。これまでは特別養護老人ホームなどの施設でしか働けなかった。同省は高齢者の増加をにらみ、なるべく自宅で医療や介護を受けられる体制づくりを急いでいる。外国人人材が訪問サービスを担えるようにして深刻な介護人材不足を少しでも改善したい考え。

 外国人介護人材に関する検討会に提案し、大筋で了承を得た。解禁は訪問先でのトラブルを防ぐ仕組みをつくってからにする方針で、2017年度になる可能性が高い。

 EPAは特定の国どうしで関税撤廃や規制緩和を決める条約で、日本は13カ国1地域との間で発効済み。このうちインドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国とは介護職員の受け入れで合意し、08年度から延べ2000人超が来日した。

 日本語での会話に不安もあるため、これまでは日本人職員と一緒に働ける施設介護だけで受け入れていた。今後は高齢者の自宅を1人で訪問し、トイレや食事、洗濯の補助をする訪問サービスを担うことを認める。

 施設介護は社会福祉法人が中心だが、訪問介護は事業規模がより大きな株式会社が手がけることも多い。今後はこうした介護企業にも外国人活用の道が開く。

 ただ訪問介護の解禁はEPAで来日し、日本の介護福祉士資格を取得した人だけに限定する。こうした人は今は約320人しかおらず、実際にどこまで外国人材の活用が広がるかは不透明だ。

 ケアを受ける高齢者や家族には自宅に外国人を入れることに抵抗がある人もいそうだ。厚労省は高齢者らとの間でトラブルがあった場合の通報窓口をつくることを検討する方針だが、事業者側がこうした高齢者に配慮し、外国人を使うことをためらう可能性もある。

 外国人介護士の受け入れ規制は今年4月をめどに施設でも緩める。今は1つの施設で原則として同じ国から同じ年に2人以上を受け入れる必要がある。身近に同じ立場の仲間がいれば仕事や生活の悩みなどを相談しやすく、異国の職場になじみやすいとの考えからだ。

 ただ介護現場からは「1人で働くほうが日本語能力が上がりやすい」との声もあり、規制を緩める。定員30人以上の特別養護老人ホームなどでは、来日した時期が違っても同じ国の出身者が施設にすでにいれば、その年は1人でも受け入れを認める。近くで運営するグループ事業所に同じ国の出身者がいる場合についても1人だけの受け入れを認める。



http://www.asahi.com/articles/ASJ2M6JRMJ2MPTIL01T.html
輸液入れ間違いで回収命令 糖尿病患者に投与で悪化も
2016年2月19日21時48分 朝日新聞

 大阪府は19日、扶桑薬品工業(大阪市)が、水分や電解質を補給する「リプラス3号輸液」を、細胞外液の補給をする「ラクトリンゲルM注『フソー』」の容器に入れて出荷したとして、同社に両製品の回収命令を出した。昨年11月11日~今月2日に出荷された計3万9500袋が対象。同社は自主回収を決めた。

 府によると、高カリウム血症やアジソン病、糖尿病などの患者に「リプラス3号輸液」を投与すると症状が悪化し、重篤な健康被害を起こす恐れがある。現時点で被害の報告はないという。医療機関から、20袋入りのリプラス3号輸液の中に、ラクトリンゲルM注「フソー」が1袋交ざっている、と同社に指摘があり、発覚した。



http://www.sankei.com/west/news/160219/wst1602190073-n1.html
点滴用輸液、3万9千袋を自主回収 大阪
2016.2.19 19:22 産経ニュース

 扶桑薬品工業は19日、病院で点滴に使う輸液3万9500袋を自主回収すると発表した。袋に印刷した製品名と内容物が一致していない物が見つかった。健康被害の報告はないが、取り違えて用いると病状が悪化する恐れがあるという。

 回収対象は、昨年11月から今月3日までに全国の医療機関に出荷された「リプラス3号輸液200mL FC」と「ラクトリンゲルM注『フソー』200mL FC」。

 「リプラス」の20袋入り出荷用ケースに「ラクトリンゲル」と記された袋が一つ混じっていたと大阪府内の病院から指摘があり、中身を調べたところ表示とは異なり「リプラス」が入っていた。

 対象品の袋には、ロット番号として「15I24C」、「15J23C」のいずれかが記載されている。いずれも医療機関でのみ処方される。問い合わせは、扶桑薬品工業信頼性保証本部、電話06(6969)1131。


  1. 2016/02/20(土) 07:21:06|
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