Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月14日 診療報酬改定関連

https://www.m3.com/news/iryoishin/398229
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
湿布薬は70枚まで、超過には理由必要
「経腸栄養用製品のみ」の入院時食事療養費も1割減

2016年2月14日 (日)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 2016年度診療報酬改定で、湿布薬は1処方につき「70枚まで」という規制が新設された(資料は、厚生労働省のホームページ)。湿布薬については、規制改革会議などで議論の俎上に載せられており、保険給付の対象外にはならなかったものの、制限が加わったことになる(『「湿布薬、1回70枚」に制限する案も』を参照)。

 医薬品の適正給付の関連では、経腸栄養用製品の給付額も見直す。胃瘻等の患者について、経腸栄養用製品のみで栄誉管理している場合、「医薬品」として薬価収載されている価格と、「食品」扱いで入院時食事療養費として給付される価格が異なることから、給付を揃える。

 国費ベースで、湿布薬の枚数制限等で約30億円、経腸栄養用製品の給付の適正化で約40億円の削減につながる見込み(『「2回連続のマイナス」、2016年度改定率決定』を参照)。

【2016年度診療報酬改定◆医薬品の適正給付の主要改定項目】

◆湿布薬の投薬の制限
・1処方当たり「70枚まで」規制新設
 対象は外来患者で、院内、院内処方ともに制限される。「70枚超」を処方する場合には、調剤料・処方料・処方せん料・調剤技術基本料のいずれも算定できない。薬剤料も、超過分については算定不可。ただし、医師が疾患の特性等により、やむを得ず70枚超を投薬する場合には、その理由をレセプトに記載すれば算定は可能。また「70枚以内」であっても、湿布薬を処方する場合には、処方せんとレセプトに、(1)投薬全量、(2)1日分の用量または投薬日数――のいずれも記載する。

◆入院時の経腸栄養製品の給付の見直し
・入院時食事療養費の引き下げ
 (1)食品である経腸栄養用製品のみを使用する場合、入院時食事療養費(I)と(II)、入院時生活療養(I)は、現行額から1割程度引き下げる点数を設定、(2)(1)の場合、特別食加算を算定不可――とする。ただし、入院時生活療養(II)は、給付水準が低いことかが引き下げの対象外。



https://www.m3.com/research/polls/peek/64
【診療報数改定】医療従事者の負担軽減につながる?
カテゴリ: 医療 回答期間: 2016年2月13日 (土)~20日 (土) 回答済み人数: 1030人

 2016年度診療報酬改定では、医療従事者の負担軽減策として、大学病院をはじめとする特定機能病院でも「医療クラーク」配置を評価する「医師事務作業補助体制加算1」の算定が可能となり、手術・処置の「休日・時間外・深夜加算1」の要件緩和や常勤換算方法の変更、「脳卒中ケアユニット入院医療管理料」の医師配置要件の見直しなどが行われます(『「医療クラーク」大学でも算定可、5~10点引き上げ』を参照)。

 看護師では、関係では、夜間看護体制の評価の充実や、看護補助者の業務の明確化が行われた一方で、月平均夜勤時間のルールの緩和が行われたことから、一部の看護師の労働強化につながる恐れが指摘されています(『支払側、「全体は評価」、個別に懸念も』)。

 m3.com会員の皆様は、今改定で医療従事者の負担軽減は進むと思いますか?

Q1 今改定で、医療従事者の負担軽減は進むと思いますか?※「医療従事者の負担軽減」に関する改定について、ご意見があれば「回答する」ボタンを押した後のページ下、コメント欄にご記入ください。
負担軽減は進む(86人)  変わらない(診療報酬上の評価は十分だが、算定が困難)(192人)  変わらない(診療報酬上の評価が不十分)(379人)  負担は重くなる(206人)  分からない(167人)
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開業医 : 238人 / 勤務医 : 665人 / 歯科医師 : 9人 / 看護師 : 6人 / 薬剤師 : 100人 / その他の医療従事者 : 12人
※2016年2月14日 (日)時点の結果



https://www.m3.com/news/iryoishin/399108?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160214&dcf_doctor=true&mc.l=144202872
シリーズ: The Voice(医療)
かかりつけ医機能の強化に逆行する画餅の改定
初診料・再診料の据え置きに抗議する

2016年2月14日 (日)配信 桑島政臣(神奈川県保険医協会政策部長)

 次期診療報酬改定の点数が2月10日答申された。本体+0.49%と前回(+0.1%)の5倍の財源確保といわれているものの、医療機関の基礎的な点数である、初診料、再診料、入院基本料はいずれも据え置かれた。とりわけ、第一線医療にとって喫緊の2000年代水準への復元、つまりは診療所の初診料286点<消費税対応分12点含む>、再診料77点<同3点含む>への要望は中医協では一顧だにされておらず、かかりつけ医機能の強化に完全に逆行している。われわれはこれに強く抗議する。

◆画餅のかかりつけ医機能の強化 疾病により「かかりつけ医」は1機関に限定されない
 今次改定の柱の一つに、かかりつけ医の機能強化が挙げられている。しかしながら、厚労省のいう「かかりつけ医」は、地域包括診療料、地域包括診療加算を算定する医療機関と同義とされている。これは常勤医3名、24時間対応、高血圧・糖尿病・脂質異常・認知症のうち複数疾病の患者などを要件とし、「全人的医療」の提供を評価したものとしている。

 しかし、この届出医療機関は地域包括診療料で93施設、地域包括診療加算で4,713施設(H27.7)と、前年の各々122施設、6,536施設から▲29施設、▲1,823施設と大幅に減少している。

 今次改定で常勤医2名などの要件緩和や認知症に着目した改編型点数項目を新設したが、その思惑とは裏腹に勝算には疑問符がつく。

 全国には一般病院7,426施設、診療所10万461施設(H26医療施設調査)があり、地域包括診療加算の算定は5%にも満たない。これでは、厚労省の期待する「かかりつけ医」の点数とはいえない。

 そもそも、患者にとって「かかりつけ医」は1医療機関に限定されない。胃潰瘍で膝関節痛の患者は内科と整形外科で「かかりつけ医」がいる。白内障や前立腺肥大があれば、眼科や泌尿器科で「かかりつけ医」をもつ。

 逆に、専門医が開業する診療所は、自己研鑽と実践、診療経験を通じ専門領域外の診療能力・対応能力を高め全人的医療の提供への近接に努力し、また適切に他の専門医への紹介・連携を図っている。

 患者に複数疾病がなくとも、「かかりつけ医」はその機能を果たしており、患者にとって「かかりつけ医」は1医療機関に限らない。この自明な現実に対し、患者と医療機関を「1対1」の関係性の「鋳型」にハメ込み、包括点数化を企図しても事態は進まない。

 かつて老人外来総合診療料、後期高齢者診療料などの包括点数は、最終的に廃止となったが、医療界はハシゴを外された過去や、加算点数の本点数へのマルメなどの政策手段も忘れてはいない。

◆かかりつけ医機能の分解・個別評価で第一線医療の強化を 定額負担の追加は最悪の愚策
 かかりつけ医機能を本当に評価するのであれば、診療所の半数が経営悪化で2割が赤字と示された中医協の医療経済実態調査に応え、経営の土台となる初診料、再診料をまず引き上げ、第一線医療の基盤を強化すべきである。その上で、ハードルの高い包括点数や加算の設定ではなく、「診断」や「疾病管理」「複数疾病の診療対応」「他科連携・紹介」「生活指導」「相談・助言」「時間外対応」など、かかりつけ医」が患者個別に果たした“機能”を評価する組み立てに代えるべきである。

 決して、厚労省が企図する「かかりつけ医」以外への受診の際は3割負担に定額負担を追加するなどというペナルティー方式による普及であってはならない。この夢想は患者、医療機関にとって混乱を生じさせかねない。

 われわれは、かかりつけ医の機能強化を図るため、初診料、再診料の引き上げを改めて求める。

※本記事は、2016年2月12日付けの「政策部長談話」として、神奈川県保険医協会が同協会のホームページ上で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



https://www.m3.com/news/iryoishin/399313?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160214&dcf_doctor=true&mc.l=144202879
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
抗うつ薬・精神病薬も2剤まで、精神医療
厚生局への報告は3カ月に1回

2016年2月13日 (土)配信成相通子(m3.com編集部)

 2016年度診療報酬改定で、精神医療では長期入院患者の退院支援や身体合併症患者の治療や受け入れの評価、薬物依存症や児童・思春期の外来の評価などを新設する一方で、多剤投与 の減算規定や長期の精神科デイ・ケアの要件を厳格化する。地域移行・地域生活支援を含む質の高い精神医療を評価するのが狙いだ(資料は厚生労働省のホームページ)。

 多剤投与の減算規定は、抗うつ薬と抗精神病薬について、現行の4種類以上から3種類以上の投与に対象を拡大。多剤投与に関する地方厚生局への報告も3カ月に1回に増やす。1年以上の精神科デイ・ケア等は週4日以上の場合は特定の場合を除き算定できなくなる。

 一方で、評価を手厚くしたのは、精神病棟における退院支援や地域移行の取り組み、身体合併症の治療体制や受け入れ体制など。また、薬物依存症の集団療法や専門的な児童・思春期精神科外来医療、自殺企図後の患者指導なども評価を新設する(『身体合併症の精神患者、受入で加算』を参照)。

【2016年度診療報酬改定◆精神医療の主要改定項目】
◆抗精神病薬等の処方の適正化
 抗精神病薬の多種類処方では、減算対象を拡大する。処方料(20点)、薬剤料(80%)、処方せん料(30点)に減算するのは、現行では「3種類以上の抗不安薬、3種類以上の睡眠薬、4種類以上の抗うつ薬、または4種類以上の抗精神病薬の投薬」だが、今回の改定で、抗うつ薬と抗精神病薬も4種類以上から「3種類以上」に厳格化する。ただし、臨時の投薬と「患者の病状などでやむを得ず投与が必要な場合、3種類の抗うつ薬または3種類の抗精神病薬を投与」については除外する。

◆通院・在宅精神療法の多剤投与の減算規定
 「通院・在宅精神療法」でも同様の算定要件を設置。「精神科継続外来支援・指導料」は、1回の処方で「抗不安薬3種類以上、睡眠薬3種類以上、抗うつ薬3種類以上、または抗精神病薬3種類以上」を投与した場合は算定できない(同様の除外規定あり)。また、抗精神病薬が「3種類以上」または抗うつ薬が「3種類以上」処方されている場合は、厚生労働大臣が定める場合を除き50%の減算になる。

◆多剤投与の報告書は3カ月に1回へ
 年1回だった「抗精神病薬多剤投与に係る報告書」の提出は、3カ月に1回となり、報告範囲も通年に広がる。抗精神病薬多剤投与の場合、処方料の算定要件として3カ月に1回、その状況を地方厚生局に報告することが義務付けられる。対象は「6月に受診した患者」から「直近3カ月に受診した患者」になる。

◆長期の精神科デイ・ケア等の算定要件を厳格化
 長期の精神科デイ・ケア等(「精神科デイ・ケア」「精神科デイ・ナイト・ケア」「精神科ナイト・ケア」「精神科ショート・ケア」)は算定要件が厳しくなる。最初の算定日から1年を超える場合は週5日が限度だが、4日以上の場合は(1)医学的に必要との判断、(2)精神保健福祉士が患者の意向を聴取し、その意向に沿った診療計画に基づいて実施、(3)当該医療機関で週4日以上のデイ・ケアを受ける患者が8割未満――の3つの要件を満たした場合に限られる。また、3年を超える場合は、精神科ショート・ケアと長期入院患者を除いて週4日目以降は90%の算定となる。

◆「地域移行機能強化病棟入院料(1527点)」の新設
 精神病棟における退院支援と地域移行の推進を目的に新設されるのは、「地域移行機能強化病棟入院料(1527点)」。長期入院患者の退院者数が月平均で届出病床数の1.5%に相当することや、専従の精神保健福祉士2人以上の配置などを要件に算定できる。「重症者加算1(1日60点)」「重症者加算2(1日30点)」「非定形抗精神病加算(1日15点)」も新設する。また、5年以上の長期入院患者の退院を評価する「精神科地域移行実施加算」も10点から20点に増点する。

◆精神科重症患者早期集中支援管理料の要件緩和
 重症精神疾患患者に対する多職種の訪問支援や緊急時対応の推進を目的に、「精神科重症患者早期集中支援管理料」の要件を緩和する。対象患者を長期入院後の患者だけでなく単独で通院困難な患者も追加。特定施設の居住による評価の差を廃止する。その結果、同管理料1では、単一建物診療患者数が1人の場合は1800点、2人以上の場合は1350点。同管理料2では1480点と1110点となる。施設基準では作業療法士の常勤要件を外し、24時間対応は往診もしくは訪問看護の体制のいずれかの整備で算定可能になる。

◆身体合併症のある患者の治療と受入れを評価
 身体合併症のある精神科疾患患者の治療体制の評価では、「精神科急性期医師配置加算(500点)」を新設。100床以上の複数の身体科と精神科を標榜する二次救急医療体制のある総合病院で、精神科リエゾンチーム加算の届出や精神科医が身体合併症を持つ救急搬送患者を月5人以上、到着後12時間以内に診察していることなどが条件。同時に、一般病院で身体合併症のある精神疾患患者の受け入れをした場合や救急搬送患者を精神科医が診療した場合の評価も新設。「精神疾患診療体制加算」として、精神科病院の求めに応じて転院を受け入れた場合は1000点(入院初日)、救急搬送患者を精神科医が診察した場合は330点(入院初日から3日以内に1回)が算定できる。

◆薬物依存や児童・思春期の評価を新設
 「依存症集団療法」は、薬物依存症患者が対象で、1回340点(半年間週1回まで)。医師や医師の指示を受けた看護師や作業療法士(いずれも研修が必要)が実施する。また、20歳未満の患者が対象の「通院・在宅精神療法 児童・思春期専門管理加算」では、16歳未満は1回につき500点、20歳未満の患者で病状評価を60分以上した場合は1200点(初診から3カ月以内に1回)を算定できる。精神保健指定医として5年以上児童・思春期の精神医療に従事した常勤医の配置や、月40人以上16歳未満の患者がいることなどが条件。

◆自殺企図後の患者への指導を評価
 「救急患者精神科継続支援料」を新設し、自殺企図後の患者に対する指導を評価する。精神科医か精神科医の指示を受けた看護師らが、自殺企図による入院から半年以内の精神疾患患者に生活や治療の課題を確認し、助言や指導を行う。入院中の患者は435点(月1回まで)、退院後は135点(半年間に6回まで)。

◆「精神科リエゾンチーム加算」の要件緩和と増点
 5年以上の経験がある専任の精神科医、所定の研修を修了した専任の常勤看護師、精神医療の経験が3年以上ある専従の常勤精神保健福祉士の3人以上で構成する「精神科リエゾンチーム」。今回、その普及を目的に要件緩和するとともに、週1回200点の加算から300点に増やす。看護師の経験年数を5年以上から3年以上に引き下げ、精神保健福祉士等の専従要件を緩和する。



http://blogos.com/article/160628/
診療報酬改定について 事務の質で収入が決まる:医師は事務が苦手だし、事務は医療を知らない
中村ゆきつぐ
2016年02月14日 12:24 BLOGOS

診療報酬が改定されました。今回の目玉はマスコミにも取り上げられているように無用な薬の削減促し、「紹介なしで大病院」抑制になります。ただそれ以外に看護師の数を規定する7対1の厳格化、在宅専門などいろいろな点が存在しています。でもマスコミは相変わらずの陰謀論ですが。


院外薬局での点数引き下げも噂されていましたが、しっかり働いている薬局にはそうでもないようです。 でもやはり薬局の仕事の量を考えると診療所の収入より高いのは少し変かなと感じています。本当に医療費削減したいのかな。

診療報酬改定、開業医の先生にとっては死活問題です。この点数を請求していい、請求できないということが利益に直結するわけですから。本当診療しながらの医療事務の勉強が大変なようです。(平成28年度診療報酬改定について)

それこそ大きな病院もそうです。患者を診療するという行為は全く同じでも、電子カルテのボタンを一つおす、レセプトに事務がしっかり記載するだけで収入が0からプラスに変わります。つまり医療の質と関係なく事務の質でその病院の収入が変わるのです。ただ医療事務担当は現在ほとんど外注ですからそこまで病院に親身にはなってくれません。

やり手の生え抜きの事務長が、腕はいいが経営能力に乏しい院長をサポートし病院経営を成り立たせていた昔の頃と比べ、医療の質が大きく変わってきたため事務は医療を判断できないことが多くなりすぎています。それこそ診療中に特定疾患への関連付けをいつも聞かれて臨床に追われている医師は辟易しています。 しかし事務が勝手にやりすぎてしまうと不正請求になってしましますので大変です。この事務の部分をサポートして利益をしっかり出すためにアドバイスできる医師が少ないことも、今の医療の問題と思っています。だって病院が儲からないとみんなの給料は上がりませんので。

しっかり利益を出している病院はある意味取りっぱぐれがないとこと言っていいでしょう。この記事にある日本のコンビニクリニック(日米コンビニクリニック)はほぼ全員に時間外受診加算が取れているでしょう。風邪の患者が多いという患者の臨床上の重症度リスクを減らし、場所と時間の適切な提供で見事に医療で儲かっている例でしょう。(ただしコンビニ受診の加算の分医療費は上がります!)

診療報酬改定で厚労省が望むいい医療を誘導しようとしているのですが、現場としてはやはりなんかいびつなものを感じてしまいます。この部分に重症度加算なんかも欲しいのですが。



https://www.m3.com/news/iryoishin/398952
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
回復期リハビリでアウトカム評価を導入(2016/2/14 訂正)
生活場面のリハビリ、リンパ浮腫治療の点数も新設

レポート 2016年2月13日 (土)配信成相通子(m3.com編集部)
コミュニティの投稿を見る6件
 2016年度診療報酬改定では、質の高いリハビリテーションを評価し、患者の早期の機能回復を推進する(資料は、厚生労働省のホームページ)。回復期リハビリ病棟入院料でアウトカム評価を導入したほか、初期加算、早期加算の要件厳格化。社会復帰に向けた、医療機関外での生活機能に関するリハビリの評価や、リンパ浮腫の複合的治療の評価を新設した。要介護認定を受けている患者の維持期リハビリは2018年度まで継続する(『要介護の維持期リハ2018年まで継続、4回目の延長』を参照)。

 リハビリに関しては、「患者にとって安心・安全で納得できる効果的・効率的で質が高い医療を実現する視点」から、多岐にわたる項目を見直した。回復期リハビリでは初めて導入するのは、アウトカム評価。リハビリ効果の実績が一定水準を下回った場合は、1日6単位を上回る疾患別リハビリ料を入院基本料に包括する。

 評価を新設したのは、「回復期リハビリ病棟入院料体制強化加算2」「廃用症候群リハビリ料」「医療機関外での生活機能に関するリハビリ」「リンパ浮腫の複合的治療」など。生活機能に関するリハビリでは、疾患別リハビリの対象に、実際の生活の場面に合わせた医療機関外で行う訓練を含めた。早期の社会復帰を促すのが狙いだ。

 要件を厳格化したのは、初期加算、早期加算の要件。早期からのリハビリを推進するため、対象疾患を一部に限定し、算定起算日と標準的算定日数を見直した。

【2016年度診療報酬改定◆リハビリの主な改定項目】
◆回復期リハビリ病棟のアウトカム評価

 リハビリの実績が一定の水準を満たさない場合は、1日6単位を超える疾患別リハビリ料を回復期リハビリ病棟入院料に包括する。対象は、過去6カ月に疾患別リハビリの1日平均実施数が6単位以上で、10人以上が算定した回復期リハビリ病棟。退棟した全ての患者について、下記(1)の総和を(2)の総和で割った数字が27未満の場合に包括する。
(1)機能的自立度評価(FIM)の運動項目で、退棟時の得点から入棟時の得点を控除した数、(2)各患者の入棟から退棟までの日数を患者の入棟時の状態に応じた算定上限日数で割った数。
一部の患者については、対象から除外して計算する。

◆回復期リハビリ病棟入院料体制強化加算2の新設
従来の「体制強化加算1(200点)」に加えて、常勤医師の専従条件を緩和した「体制強化加算2(120点)」を新設する。病棟に専従の常勤医師2人以上と専従の常勤社会福祉士1人以上の配置が条件だが、専従の医師は一定の基準内であれば、入院以外の他の業務に従事できる。

◆ADL維持向上等体制加算の見直し
 急性期の早期からのリハビリを促すため、施設基準を厳格化して評価25点から80点に引き上げる。多職種のカンファレンスで、患者の退棟後の環境やリスク、機能予後についての患者の理解、患者の希望などを把握し、共有することが求められる。施設基準では、常勤理学療法士、常勤作業療法士または常勤言語聴覚士で、専従が2人以上または、専従1人、専任1人以上を配置。専従か専任者を含む5人以下の常勤理学療法士を定めた上で、実際にいずれかが6時間以上該当病棟で勤務した日に算定可能。

◆初期加算、早期加算の要件厳格化
 疾患別リハビリの要件を見直し、早期のリハビリを推進する。心大血管疾患リハビリ、脳血管疾患等リハビリ、運動器リハビリ、呼吸器リハビリの早期リハビリ加算と初期加算について、算定対象を急性疾患、手術、慢性疾患の急性憎悪の患者に限定。心大血管疾患リハビリと呼吸器リハビリでは、算定起算日を治療開始日か、発症または手術から7日の早い方に改める。脳血管疾患等リハビリと運動器リハビリの標準的算定日数については、急性疾患、手術、慢性疾患の急性憎悪の患者以外は最初に診断した日を基準に設定する。

◆廃用症候群リハビリ料の新設
 廃用症候群のリハビリ料を新設、Ⅰは180点、Ⅱは146点、Ⅲは77点で、診断または急性憎悪から120日以内が標準算定日の起算日。ただし、治療継続で状態の改善が期待できると医学的に判断され、厚生労働大臣が定める場合はそれ以上の算定も可能。

◆要介護被保険者の維持期リハビリの介護保険への移行
 要介護被保険者の維持期リハビリは、医療保険の適用を2年間延長する。介護保険への移行を促進するため、算定点数を下げる一方で、目標設定支援の評価を新設する。脳血管疾患等リハビリ料、廃用症候群リハビリ料、運動器リハビリ料について、入院患者を除く要介護被保険者等が患者の場合、現行の90%から60%に引き下げ。介護保険のリハビリ実績がない施設ではさらに所定点数の90%算定を80%算定に引き下げる。医師らが共同で目標設定支援・管理シートを作り、患者、家族に説明するなどした場合、「目標設定等支援・管理料(初回は250点、2回目以降は100点)」が算定可能。3カ月に1回の上限がある。  また、標準的算定日数の3分の1を経過して直近3カ月以内に「目標設定支援・管理料」を算定していない場合は、2016年10月から該当するリハビリ料の90%の算定となる。

◆心大血管疾患リハビリ料の施設基準の緩和
 心大血管疾患リハビリの普及を目的に、施設基準を緩和する。これまでは「循環器または心臓血管外科を担当する常勤医師、または心大血管疾患リハビリの経験がある常勤医師1人以上」としていたが、非常勤医師でも可能にした。心大血管疾患リハビリ料Ⅱについては、対象を一部限定した上で、105点から125点に増点する。

◆生活機能のリハビリの実施場所拡充
 社会復帰に向けて、実際の状況での訓練が必要な場合、医療機関外でのリハビリも疾患別リハビリの対象に含める。心大血管疾患リハビリ、脳血管疾患等リハビリ、廃用症候群リハビリ、運動器リハビリ、呼吸器リハビリのそれぞれ(Ⅰ)を算定するもので、自動車の運転や道路の横断など患者が実際に利用する移動手段を用いた訓練や、復職準備で特殊な設備や器具が必要な場合の訓練、買い物や調理など家事の訓練などで算定できる。

◆リンパ浮腫の複合的治療の評価新設
 リンパ浮腫の治療の充実を目的に、複合的治療の評価を新設。リンパ浮腫管理料の実施職種に作業療法士を追加する。新設の「リンパ浮腫複合的治療料」は重症の場合は「1日につき200点」、それ以外は「1日につき100点」。それぞれ算定限度がある。専任の医師の実施、もしくは医師の指導の下、専任の看護師、理学療法士、作業療法士が算定できる。あん摩マッサージ指圧師は、当該機関で2年以上の業務経験と研修修了を条件に、上記の職種の事前指示と事後報告した場合に算定可能。治療内容や専任者の実績などの条件もある。
【訂正】文中の「回復期リハビリ病棟のアウトカム評価」に関し、計算方法の記載に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。(2016年2月14 日)


  1. 2016/02/15(月) 05:36:28|
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