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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月12日 診療報酬改定 

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=130342
無用な薬の削減促し、「紹介なしで大病院」抑制…診療報酬改定
(2016年2月12日 読売新聞)

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 医療の対価を定めた診療報酬について、厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会は10日、2016年度の改定内容を決定し、塩崎厚労相に答申した。

 患者の服薬情報を一元的に管理する「かかりつけ薬剤師」などを新設し、無用な薬を減らす仕組みを導入。効率的に医療を提供するため、紹介状なしで大病院を受診する軽症患者には一定の自己負担を求め、身近な「かかりつけ医」への受診を促している。(医療部 赤津良太、竹井陽平)

調整

 新たな診療報酬は原則4月から適用される。

 「かかりつけ薬剤師」は患者から同意を得た薬剤師が、他の薬局で処方された薬も把握。効果が同じ薬を医師に相談して減らせば、薬局に300円の報酬が入る。薬局に調剤費の一部を払う患者の自己負担は一見増えるようにみえるが、厚労省は減薬分の薬剤費が下がり、副作用の心配が減るため、全体では患者のメリットが大きいとしている。

 背景には、複数の持病を抱える高齢患者が多種類の薬を飲み、副作用でかえって体調を崩す例が後を絶たないことがある。65歳以上が6種類以上の薬を飲むと副作用の発生率は1割を超えるというデータもある。

 病院に対しても、入院前に6種類以上の薬を処方されていた患者が退院する時、医師が薬の調整をして2種類以上減らせれば、新たに2500円を支払うことにした。

連携

 今回の改定では、身近な「かかりつけ医」への報酬も充実した。

 25年に700万人に達するとされる認知症への対応では、主治医機能を果たす診療所への報酬を手厚くする。複数の病気を抱える認知症患者を他の医療機関と連携しながら診察し、健康管理や介護サービスの相談にも応じる。

 3歳未満の乳幼児に対し、保護者の同意を得て「かかりつけ医」となれば、診療料を高くする。幼稚園医に就いたり、乳幼児健診を担当したりした小児科医などが対象で、予防接種歴の管理、重い病気が発覚した場合の専門医療機関への紹介、保護者からの健康相談への対応――などを行う。

 在宅医療を充実させるため、専門医療機関の開設を認めるほか、休日の往診への報酬を増やす。

自己負担

 診療所などの紹介状がないままで、軽症の患者が大病院を受診すると、原則として初診料5000円以上、再診料2500円以上を患者が自己負担する仕組みを導入する。

 医師に紹介状を書いてもらった場合、自己負担額は通常、250~750円で済む。患者が気軽な気持ちで大病院を受診するのを防ぐのが狙い。大学病院や500床以上の病院など約240病院が対象になる。

 こうした大病院には、がんの外科手術など高度医療に専念してもらう一方で、地域に根ざした医療機関が軽症の患者を親身になって診療し、必要な場合のみ大病院につなぐなど、医療機能の分担と連携を目指す。

 例外として、▽地域の中で大病院にしかその診療科がない▽災害や交通事故でけがをした▽そのまま入院する事態となった――などの場合は自己負担を求めない。



https://www.m3.com/news/iryoishin/398950
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
退院支援、「病棟の職員配置」で600点
生活場面のリハビリ、リンパ浮腫治療の点数も新設

2016年2月12日 (金)配信 成相通子(m3.com編集部)

 2016年度診療報酬改定で、重要課題の「地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化」の観点から、退院支援の評価を充実する。病棟への退院支援職員の配置の促進を目的に、一般病棟で600点、療養病棟で1200点が算定できる「退院支援加算1」を新設。退院後の療養上の指導の評価も新設する(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 「退院支援加算1」は、現行の退院調整加算の基準に加え、退院支援職員が入院早期に退院が困難な患者を抽出し、退院支援計画を立案、病棟の看護師らと共同して退院調整を実施することなどが要件。現行の退院調整加算は、日数ごとに点数が異なっていたが、今回一般病棟は190点、療養病棟は635点で評価を整理し、「退院支援加算2」に名称を変更する。

 新生児特定集中治療室の入院患者については、現行の退院調整加算を基調に、「退院支援加算3(1200点)」を新設。現行の地域連携診療計画管理料等については、「地域連携診療計画加算(退院支援加算・300点)」と「同加算(診療情報提供料・50点)」を新設する。

 退院直後の在宅療養支援の評価も新設。退院直後に入院医療機関の看護師らが患者宅を訪問し、療養上の指導をした場合、「退院訪問指導料(580点)」と「訪問看護動向加算(20点)」の2種類で評価する。医療と介護の連携、在宅へのスムーズな移行を推進するため、「介護支援連携指導料」と「来院時共同指導料」も100点~500点増点する。

【2016年度診療報酬改定◆退院支援の主要改定項目】

◆ 退院支援加算1の新設
 退院時1回につき、一般病棟で600点、療養病棟で1200点の加算を新設する。算定要件は、現行の退院調整加算の基準に加え、(1)退院支援職員が他の医療機関や介護サービス事業者の担当者と面会や情報共有、(2)入院から3日以内に病棟専任の退院支援職員が退院困難な患者を抽出、(3)7日以内に病棟看護師や退院調整部門の看護師、社会福祉士と共同してカンファレンスで退院調整、(4)7日以内(療養病棟は14日以内)に患者や家族と話し合いを実施すること――など。施設基準として、専任職員の配置や他の機関との連携の実績、介護支援連携指導料の算定回数、担当業務の掲示などが定められている。
◆ 退院支援加算3(1200点)の新設
 現行の新生児特定集中治療室退院調整加算1・2の該当者が対象。入院7日以内の患者や家族との話し合い、1カ月以内の退院支援計画の作成、患者や家族に説明をすることなどが必要だ。
◆ 介護支援連携指導料と退院時共同指導料の増点
 介護支援連携指導料は300点から400点に増点するほか、在宅療養支援診療所の退院時共同指導料1は1000点から1500点、それ以外は600点から900点、退院時共同指導料2は300点から400点に増点する。
◆ 退院後の在宅療養支援の評価を新設
 入院医療機関の看護師らが認知症高齢者などの特定の患者や家族に対し、在宅で療養の指導をした場合を評価する。「退院後訪問指導料(1回につき580点)」は、退院後1カ月以内で5回まで。訪問看護ステーションや他の医療機関の看護師らと同行して指導した場合は、「訪問看護同行加算(20点)」を退院後1回まで算定可能。



https://www.m3.com/news/iryoishin/398596
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
横倉日医会長、2016年度改定会見【動画】
2月10日の三師会合同記者会見の全文掲載

2016年2月12日 (金)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 2月10日に2016年度診療報酬改定が答申されたのを受け、日本医師会長の横倉義武氏は記者会見し、社会保障・税一体改革の一環として実施された今改定は、地域包括ケアシステムの構築に資するとし、改定の内容には、5つのポイントがあると解説した(『横倉日医会長、「2016年度改定の5つのポイント」』を参照)。

 会見の動画と、三師会合同で行われた横倉会長の記者会見の全文をお届けする。

【三師会合同で行われた横倉会長の記者会見の全文】

 昨年の12月21日に、2016年度診療報酬改定は、厳しい国家財政の中で、診療報酬本体は0.49%増と決定し、それを受けて、中医協ではそれまで2年間かけて行ってきた議論を踏まえて、年明けから具体的な配分の議論を行ってきた。

 2014年度診療報酬改定は、国民との約束である社会保障・税一体改革に基づき、その第一歩を踏み出したものであった。2016年度診療報酬改定は、その改革を継続する次の一歩として、2018年度の医療と介護の同時改定に向けてタスキをつないでいかなければいけない。

 昨年より、地域医療構想の策定に向けた具体的な取り組みが始まっているが、そろそろ各地域において、地域包括ケアシステムが構築されていなければならず、それをバックアップする形で今回の診療報酬改定が行われる。団塊の世代が75歳になる2025年に向けて、持続可能な社会保障制度となるよう改革を続けていくことが必要になる。そのためにはかかりつけ医を中心とした、切れ目のない医療、介護が提供できるよう、地域包括ケアシステムの確立が重要であるとこれまで主張をし続けた。限られた財源の中でも、超高齢社会に対応する上での最重要課題である地域包括ケアシステムの推進に向けて、地域における医療資源の有効活用しながら、必要な財源配分をすることが一層重要になる。今回の改定は、前回の改定に引き続き、少ない財源の中、それなりの評価ができたのではないか。

 医科の診療報酬については、患者の身近な診療所や中小病院のかかりつけ医のさらなる評価、在宅医療の推進、入院の機能分化、医療技術の適正評価、医薬品の適正使用の5つがポイントだと考えている。

 また日本薬剤師会にとっては、規制改革会議において、医薬分業の在り方が問われるなど、厳しい状況下の改定だったが、医科:歯科:調剤の改定財源率が、これまで通り、1:1.1:0.3を維持するとともに、かかりつけ薬剤師を評価するなど、本来の医薬分業の方向性に近づいたのではないかと認識している。

 未曾有の少子高齢社会が進展し、人口が減少していく中で、国民皆保険を維持していかなければいけない。社会保障費が医療介護を中心に今後も増加することが見込まれるが、子育てや老後に不安を抱える国民に安心を示すことは、結果的に経済成長を取り戻すための出発点になる。

 今後も社会保障の充実により、国民の不安を取り除き、より一層安定した社会を作っていく必要がある。一方で、財政を緊縮しようという立場から、成長戦略や規制緩和の名の下に、保険給付範囲を狭める圧力が続いていくことが予想される。世界に冠たる国民皆保険が崩壊する一番の要因は、財源抑制による給付範囲の縮小によってもたらされる可能性が高いと考えている。財政主導ではなく、時代に即した改革を進めながら、過不足がない適正な医療を提供できるよう、我々医療者側から適切な医療の在り方を提言していかなければいけない。

 また高齢になっても生きがいを持って働き続けることによって、「一億総活躍社会」が実現される。そのためには、高齢者の生きがいづくりを推進することも肝要だろう。

 改定の影響を検証しつつ、今後さらに厳しい財源となることが予想されることから、医療と介護の同時改定に向けて早々から検討を開始しなければならないと思っている。

 日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、この医療を支える3団体は、相互に連携し、分断されることなく、医療再興の大義のもと、大同団結していく覚悟だ。地域医療の再興に向けて国民の誰もが必要な医療を過不足なく受けられるよう、あるべき医療の実現のためにまい進していく覚悟だ。



https://www.m3.com/news/iryoishin/398949
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
他医療機関の受診、減算率を大幅に緩和
地域包括ケア、手術・麻酔を包括外

2016年2月12日 (金)配信 成相通子(m3.com編集部)

 2016年度診療報酬改定では、医療機能の分化・強化の推進を目的に、入院中の他医療機関受診時の減算を緩和する。また、地域包括ケア病棟入院料の包括範囲から手術と麻酔を除外するほか、療養病棟入院基本料も見直す(詳細は、厚生労働省のホームページ)。

 入院中の他医療機関受診時の減算は、精神科病院や有床診療所など、診療科の少ない医療機関に影響が大きいとして、控除率を20~35ポイント緩和。地域包括ケア病棟入院料の見直しで、システムで比較的軽度な急性期患者に対する入院医療を整備するとともに、療養病棟でも医療の必要性が高い患者の受け入れを促進するのが狙いだ(『手術・麻酔、地域包括ケア病棟入院料の包括外へ』)。

 地域包括ケア病棟入院料では、包括範囲から麻酔と手術を除外し、出来高算定ができるようにする。また、集中治療室などがある病院や、許可病床数が500床以上の大型の病院については、地域包括ケア病棟入院料の新規届出を1病棟に限定。医療機能の分化を強化する。

 療養病棟の医療区分をきめ細かく変更し、療養病棟入院基本料2では、施設基準に医療区分の該当患者の割合を新たに追加する。療養病棟の在宅復帰機能強化加算の要件も見直すほか、療養病棟の評価体系の見直しを踏まえ、障害者施設等入院基本料等も見直す。

【2016年度診療報酬改定◆高度急性期以外の入院医療等の主要改定項目】

◆入院中の他医療機関受診時における減算規定の緩和

 出来高入院料の場合は、これまで当該出来高入院料基本点数の30%を控除していたが、10%控除に変更。包括の特定入院料の算定時は、70%を控除していたが、40%に変更。精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料、有床診療所療養病床入院基本料の算定時は、55%の控除から20%の控除に緩和される。包括診療行為が未算定の特定入院料では、30%の控除から10%の控除となる。

◆療養病棟入院基本料の見直し

 医療区分2・3の項目の定義を厳格化する。医療区分3では、「酸素療法を実施している状態」としていたのを、「常時流用3L分以上が必要等」と具体的にした。医療区分2では、医療区分3に該当しない「酸素療法を実施している状態」を評価。うつ症状の評価で精神保健指定医の処方を必要としたほか、頻回の血糖検査に関し、インスリン製剤に加えてソマトメジンC製剤の注射の評価も加わった。

 療養病棟入院基本料2の施設基準で、病棟の5割以上を医療区分2・3の該当患者とすることを追加。ただし、2016年3月末までに届け出た病棟は同9月末まで経過措置がある。また、看護職員の配置基準(30対1)をクリアし、2016年3月末までに6カ月以上療養病棟入院基本料1または2の届出がある病棟は、2018年3月末まで95%を算定できる。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t239/201602/545766.html?n_cid=nbpnmo_mled
シリーズ◎2016診療報酬改定
【速報】2016年度診療報酬改定の詳細が決定
「2025年モデル」見据え、医療機関の機能分化・強化を促進

2016/2/10 二羽 はるな=日経ヘルスケア

 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2月10日の総会で、2016年度診療報酬改定案を承認し、塩崎恭久厚生労働大臣に答申した。2014年度改定と同様、医療・介護提供体制の「2025年モデル」を見据え、医療機関の機能分化や強化を促す内容となった。

 2016年度改定では、全体の改定率が1.03%引き下げられたものの、技術料に当たる本体部分はプラス0.49%、医科についてはプラス0.56%となった(関連記事:診療報酬改定率が決定、本体は0.49%引き上げ)。

 入院医療については、病床機能の分化や強化をさらに加速させる見直しがなされた。

 急性期医療では、2014年度改定に引き続き7対1病床の絞り込みを進める。最大のポイントは、「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の見直しだ。「開頭手術(術後7日間)」や「開腹手術(術後5日間)」といった、手術直後の状態を評価する「C項目」の新設のほか、医学的な処置の必要性を評価する「A項目」への「救急搬送(搬送後2日間)」などの追加が盛り込まれた。さらに、重症者の定義として、従来の「A項目2点以上かつB項目3点以上」に加え、「A項目3点以上」「C項目1点以上」も含め、該当患者割合が15%から25%に引き上げられる。

 項目の見直しにより急性期医療を必要とする重症な患者像をより的確に評価する一方で、該当患者割合の引き上げにより、重症患者の少ない病院を振るいにかける。

 慢性期医療では、より医療必要度の高い患者を入院させるための見直しが行われた。療養病棟入院基本料のうち「療養病棟入院基本料2」に、「医療区分2または3の患者が5割以上」という要件を新設。療養病棟入院基本料2にはこれまで入院患者の状態に関する要件はなかったが、今後は筋ジストロフィーや多発性硬化症などの難病患者、透析、気管切開・気管内挿管のケアなどを行う患者などを全患者の5割以上受け入れることが求められる。

一定要件を満たせない在宅専門診療所には厳しい点数設定
 外来医療では、かかりつけ医に対する評価を充実させるほか、中小病院や診療所と大病院の機能分化を促すための見直しが行われた。何らかの疾患を有する認知症患者に対する主治医機能を重点的に評価するため、「認知症地域包括診療料」(1515点、月1回)、「認知症地域包括診療加算」(30点、再診料1回につき加算)を新設。さらに、2014年度改定で新設した「地域包括診療料」「地域包括診療加算」の要件は緩和される。

 外来の機能分化を促す観点から、紹介状を持たずに大病院を受診した患者に定額負担を求める制度も導入する。紹介状を持たない患者が特定機能病院または一般病床500床以上の地域医療支援病院を受診した場合、初診時5000円、再診時2500円以上の定額負担を義務づける。

 在宅医療に関しては、質・量の向上を図る観点から、評価体系が大きく見直された。具体的には評価を細分化し、患者の状態や居住場所、診療内容、診療実績などに応じてきめ細かく評価する方針だ。

 最大のポイントは、患者の重症度にかかわらず一律の点数が設定されている「在宅時医学総合管理料」(在医総管)などの管理料の見直し。具体的には、癌の末期やスモン、脊髄損傷の患者などは「重症度の高い患者」とし、該当患者の管理料が引き上げられる。さらに、同じ建物の中で診ている患者の人数を「1人」「2~9人」「10人以上」の3段階に分け、異なる管理料を設定。訪問頻度については、従来の要件である「月2回以上」に加え、「月1回」の訪問でも算定できるより低い管理料が設けられる。

 従来の「特定施設入居時等医学総合管理料」(特医総管)は、「施設入居時等医学総合管理料」(施設総管)に改め、対象施設を拡大。これまで在医総管の算定対象だった有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、認知症高齢者グループホームの入居者でも、施設総管を算定することになる。施設総管の点数は、在医総管と同じか、最大で3割程度低い点数が設定された。

 もう一つ注目されるのは、「在宅専門診療所」の解禁だ。2016年4月から在宅専門診療所の開設が可能になる。ただ、在宅専門診療所の場合、機能強化型の在宅療養支援診療所(在支診)として在医総管などの管理料を算定するには、「管理料の合計算定件数に占める施設総管の件数が7割以下」「管理料を算定する患者に占める重症度の高い患者、要介護3以上の患者の割合が5割以上」といった要件が課される。これらの要件を満たせない場合、在支診でない場合の点数の8割という低い点数を算定することになるなど、厳しい報酬設定となった。

 各分野の主な改定項目についても順次リポートしていく。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t239/201602/545647.html?ref=RL2
シリーズ◎2016診療報酬改定
基準調剤加算の「敷地内禁煙」、要件化は見送り
看護必要度の要件は経過措置を拡充、「骨抜き」との指摘も

2016/2/3 二羽 はるな=日経ヘルスケア

 中央社会保険医療協議会(中医協)は2月3日の総会で、2016年度診療報酬改定の個別改定項目で修正が必要な箇所について議論した。1月27日に示された個別改定項目のうち、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)の見直しに伴う経過措置を拡充するほか、調剤薬局が算定する基準調剤加算の施設要件への追加が予定されていた「敷地内禁煙」「同一施設内での酒類・たばこの販売禁止」を削除する方針を決定した。

 厚労省は1月27日に個別改定項目を公表(関連記事:診療報酬改定の詳細が明らかに(1)、診療報酬改定の詳細が明らかに(2))。その後、委員から出た意見を反映したり、要件を具体化した修正案を3日の総会に示した。

 看護必要度については、項目の内容を見直した上で、重症者の指標に従来の「A項目2点以上かつB項目3点以上」だけでなく「A項目3点以上」「M項目1点以上」も含め、該当患者割合を引き上げる予定だ。要件の見直しにより7対1一般病棟入院基本料の算定が難しくなり、他の入院基本料に届け出を変更する場合、激変緩和措置として一部の病棟に限って7対1の届け出を併せて認める方針だ。だが、病棟群単位の対応も難しい中小病院に配慮し、200床未満で病棟群単位の届け出をしない病院については、一定期間は基準より低い患者該当割合でも算定を認める方針が新たに示された。

 この提案に対し、支払い側委員の幸野庄司氏(健康保険組合連合会理事)は「病床機能の分化に向けた施策がどんどん骨抜きされている」と指摘。最終的には上記の経過措置が盛り込まれることになったが、「経過措置を拡充するのであれば、看護必要度の該当患者割合は相応に高い数値を設定すべき」と強調した。

 また、看護必要度で新設予定のM項目について、意味を問われた厚労省は「MedicalのM」と説明。これに対し、診療側委員の日本医師会副会長の中川俊男氏から「特に意味を持たせない方がいいので、C項目としてはどうか」との意見が出た。ただ、同じ診療側委員である日本病院会常任理事の万代恭嗣氏からは「M項目のままでいい」との意見が上がり、厚労省が検討することとなった。

基準調剤加算の施設要件の一部を削除
 調剤報酬では、基準調剤加算に追加予定だった施設要件を一部削除することで意見がまとまった。

 基準調剤加算については、現行制度では2つあるランクを一本化し、(1)一定時間以上の開局、(2)十分な数の医薬品の備蓄、(3)24時間調剤や在宅患者に対して薬学的管理や服薬指導を行う体制の整備、(4)在宅患者への薬学的管理や指導の実績――などを求める方針だ(関連記事:「かかりつけ薬剤師指導料」新設へ)。さらに、施設要件として管理薬剤師の薬局勤務年数や勤務時間、当該薬局への在籍年数に基準を設けたり、健康相談や健康教室を行っている旨の薬局内掲示、敷地内禁煙、同一施設内での酒類・たばこの販売禁止などを義務づけるとしていた。

 だが、上記の要件のうち敷地内禁煙、同一施設内での酒類・たばこの販売禁止は削除。理由について、厚労省は「要件として業態まで規定するのは行き過ぎだと判断した」と説明した。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t239/201602/545783.html?n_cid=nbpnmo_mled
シリーズ◎2016診療報酬改定
【在宅】在宅専門診療所、要件に大幅な縛り
「重症患者割合が5割以上」などの要件を満たせない場合は低い点数を算定

2016/2/10 二羽 はるな=日経ヘルスケア編集

 2016年度診療報酬改定では、在宅医療の質・量の向上を図る観点から、評価体系が大きく見直された。これまで、患者の重症度にかかわらず一律の点数だった「在宅時医学総合管理料」(在医総管)といった管理料について、患者の状態や診療内容、居住場所の人数などによって評価を細分化。「在宅専門診療所」の開設も新たに認められたが、要件を満たさない場合は現行の管理料より低い点数が設定されるなど、厳しい改定となった。

 在医総管は、在宅で療養を行う患者に対するかかりつけ医機能を評価した点数。患者ごとに療養の計画を立て、月2回以上の定期的な訪問診療を行い、総合的な医学管理を実施した場合、月1回算定できる。今回の改定では、(1)月1回の訪問診療で算定できる管理料を新設、(2)重症度の高い患者に対する点数の新設、(3)同じ建物の中で診ている患者の人数に応じた点数の細分化――などが行われた。

 具体的には、癌の末期やスモン、脊髄損傷の患者、人工呼吸器や気管カニューレを使用している患者などが「重症度の高い患者」とされ、該当患者の管理料が引き上げられた。さらに、同じ建物の中で診ている患者の人数が「1人」「2~9人」「10人以上」の3段階に分けられ、異なる管理料が設定された(図1)。

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図1 在宅時医学総合管理料の見直し
在宅療養支援診療所(在支診)または在宅療養支援病院(在支病)、処方せんありの場合の点数。重症患者は改定前の4200点から4600点に引き上げられたが、重症患者に該当しない患者は3800点に引き下げられた。同一(単一)建物居住者の点数は、改定前は一律1000点だったが、患者の重症度や同じ建物の中で診ている人数によって1100~3780点に細分化された。
(第328回中医協総会資料を基に編集部作成)

 前回の2014年度改定では、高齢者向けの集合住宅などに住む複数の居住者に対して同じ日に訪問診療を行った場合の管理料が約4分の1に引き下げられた。一方で、同じ建物の居住者に対し、月1回以上個別の訪問診療を行えば、従来の高い管理料を算定できる“緩和措置”も導入された。今回の改定ではこの緩和措置が廃止され、診療日にかかわらず、同じ建物の中で診ている患者の人数によって点数が決まることになった。

 患者の居住場所による点数設定も見直された。従来の「特定施設入居時等医学総合管理料」(特医総管)が「施設入居時等医学総合管理料」(施設総管)と改められ、対象施設が拡大された。これまで在医総管を算定していた有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、認知症高齢者グループホームの入居者なども、施設総管を算定することになる。施設総管の点数は、在医総管と同じか、3割程度低い点数が設定された(図2)。

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図2 施設入居時等医学総合管理料の見直し
在宅療養支援診療所(在支診)または在宅療養支援病院(在支病)、処方せんありの場合の点数。重症患者は改定前の3000点から3300点に引き上げられたが、重症患者に該当しない患者は2700点に引き下げられた。施設総管の点数は、在医総管と同じか、最大で3割程度低い点数が設定された。 ※クリックで拡大します。
(第328回中医協総会資料を基に編集部作成)



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t239/201602/545768.html?n_cid=nbpnmo_mled
シリーズ◎2016診療報酬改定
【急性期】7対1入院基本料の看護必要度見直し
該当患者割合を「15%以上」から「25%以上」に

2016/2/10 土田絢子=日経ヘルスケア

 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2月10日、2016年度診療報酬改定案を承認した。最大の争点であった7対1一般病棟入院基本料の施設基準である「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の該当患者割合は、現行の「15%以上」から「25%以上」に引き上げられる。看護必要度に関する評価項目も一部見直され、7対1病床を運営する病院はこの新基準をクリアできるか詳細なシミュレーションの実施が迫られそうだ。

 なお、経過措置期間が設けられ、2016年3月31日時点で7対1入院基本料を届け出ている病棟は、2016年9月30日までの間は基準を満たしていると見なされる。さらに200床未満の病院に関しては、後述する病棟群単位の届け出を行わない場合、2018年3月31日までに限って該当割合患者の要件を「23%以上」とする緩和措置が設けられる。

「M項目」は「C項目」に名称変更
 看護必要度の評価項目は、次のように見直された。医学的な処置の必要性を評価するA項目に「無菌治療室での治療」「救急搬送(2日間)」を加え、患者の日常生活機能を判定するB項目では「起き上がり」と「座位保持」を削除した上で「危険行動」「診療・療養上の指示が通じる」を追加。

 さらに、手術関連の評価項目として新たに導入することを検討し、改定議論の過程では「M項目」と名付けていた項目を「C項目」に名称変更。「開頭の手術(7日間)」「開胸の手術(7日間)」「開腹の手術(5日間)」「骨の観血的手術(5日間)」「胸腔鏡・腹腔鏡手術(3日間)」「全身麻酔・脊椎麻酔の手術(2日間)」「救命等にかかる内科的治療(2日間)」と項目ごとに対象期間が設定される。

 その上で、従来の「A項目2点以上かつB項目3点以上」に加え、「A項目3点以上」「C項目1点以上」の要件が加えられ、いずれかを満たすことが求められる。これによって要件をクリアする患者が増えることから、該当患者割合を従来の「15%以上」から「25%以上」に引き上げられる。

 以前の厚労省の試算では、看護必要度を「25%以上」に引き上げると7対1病床が2.9~4.9%減るとされた。ただ、この試算以降、C項目に「救命等にかかる内科的治療(2日間)」や「脊椎麻酔の手術(2日間)」が新たに盛り込まれたため、減少が見込まれる7対1病床数は同省の試算よりも少なくなると予想される。

 そのほか、7対1入院基本料の「自宅等への退院割合」に関しては、評価対象となる退院先に「在宅復帰機能強化加算」を届け出た有床診療所を含めた上で、基準を従来の「75%以上」から「80%以上」に引き上げられる。

「病棟群単位の届け出」で7対1から10対1へ移行しやすく
 今改定では、看護必要度の新基準を満たせなくなった病院などが7対1病床から10対1病床へスムーズに移行できるよう、今年4月から2年間に限り、病棟群単位で7対1入院基本料と10対1入院基本料を有することが認められる。現行制度では、7対1や10対1などの一般病棟入院基本料は1病院で1種類しか届け出できないルールとなっている。

 病棟群単位の届け出は期間中1回だけ認められ、届け出た場合は2017年4月1日以降、7対1病床数を一般病床数の6割以下にする――などの要件をクリアすることが求められる。

総合入院体制加算の「化学療法」は4000件→1000件へ
 高度な急性期機能を評価する「総合入院体制加算」に関しては、化学療法の実績要件を緩和した上で、従来の加算2を加算3とし、新たに加算2を新設して3段階の評価とした。点数は、総合入院体制加算1は従来通り240点、新設の加算2は180点、加算3は現行の加算2と同じ120点。

 具体的には、従来の実績要件の一つである「化学療法4000件/年以上」は極端に基準が高く非現実的だという声が中医協委員から多く上がったため、「化学療法1000件/年以上」に引き下げられる。また、新設された総合入院体制加算2では、年間の手術件数が800件以上、救急患者の搬送件数が2000件以上、24時間体制の精神科対応――といった比較的高いハードルが設けられた。加算3では、「実績要件を少なくとも2つ以上満たす」ことが要求される。

 また、特定集中治療室用の看護必要度も見直された。A項目の評価項目である「心電図モニターの管理」「輸液ポンプの管理」「シリンジポンプの管理」の配点は1点のままで、「動脈圧測定」「人工呼吸器の装着」といったその他の項目は1点から2点に引き上げられる。B項目では「起き上がり」「座位保持」が削除された一方で、「食事摂取1~2点」「衣服の着脱1~2点」「診療・療養上の指示が通じる1点」「危険行動2点」が追加。その上で、該当患者の要件を「A項目3点以上かつB項目3点以上」から「A項目4点以上かつB項目3点以上」とし、特定集中治療室管理料1・2では該当患者割合が「8割以上」、同管理料3・4では「7割以上」を満たすことが求められる。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t239/201602/545782.html?n_cid=nbpnmo_mled
シリーズ◎2016診療報酬改定
【慢性期】療養2に医療区分2・3「5割以上」の要件

2016/2/10 土田絢子=日経ヘルスケア

 慢性期医療に関する2016年度診療報酬改定では、「療養病棟入院基本料2」(以下、療養2)への「医療区分2・3の患者割合50%以上」とする施設基準の追加のほか、「酸素療法」「頻回の血糖検査」「うつ症状」といった医療区分の評価項目の厳格化などが図られる。今改定で、医療区分1の患者割合が高い療養病棟は経営戦略の練り直しが迫られるのは確実と言える。

 「療養病棟入院基本料1」(以下、療養1)には「医療区分2・3の患者割合80%以上」という要件があるが、療養2にはこうした患者割合に関する要件がこれまでなかった。そのため、療養2を算定する病棟には医療必要度の比較的低い医療区分1の入院患者が多く、2018年3月末で廃止予定の介護療養病床との線引きが問題になっていた。そこで今改定では、療養2に「医療区分2・3の患者割合50%以上」の要件が加えられる。なお、経過措置期間が設けられ、2016年3月31日時点で療養2を届け出ている病棟は、2016年9月30日までの間は基準を満たしていると見なされる。

 一方で、「医療区分2・3の患者割合50%以上」の要件を満たせない病棟などへの対応策も盛り込まれた。具体的には、療養2で「医療区分2・3の患者割合50%以上」「看護配置25対1」を満たせない病棟は、(1)療養2の施設基準のうち、「看護職員25対1」を「看護職員30対1」に読み替えたものを満たす、(2)2016年3月31日時点で療養1または2を届け出ていた――場合、2018年3月31日まで所定点数の95%を算定できる。

 療養1の在宅復帰機能強化加算に関しても見直される。現在、在宅復帰とみなす患者を「1カ月以上入院している患者」と定義して在宅復帰率を計算しているが、この定義を「自院の他病棟から転棟した患者については入院期間1カ月以上」に変え、そのほかの患者には入院期間の要件を設けない。現行制度では入院期間1カ月未満の在宅復帰患者が除外されてしまう点を解消する一方、ケアミックス病院などで他病棟から療養病棟に転棟させた上で患者を退院させ、在宅復帰率を高めるといった対応を防ぐ狙いがあると見られる。

 医療区分の見直しでは、現行制度では区分3の「酸素療法」について、常時流量3L/分以上を必要とする状態、心不全の状態、肺炎などの急性増悪で点滴治療を実施している状態――など以外は区分2に引き下げる。

 現行で区分2の「頻回の血糖検査」については、「糖尿病に対するインスリン治療を行っているなど」とされている要件を、「糖尿病に対するインスリン製剤またはソマトメジンC製剤の注射を1日1回以上」に変更、より対象を明確化する。「うつ症状」に関しては、「薬を投与している場合」、投与者は「精神保健指定医」に限定される。

障害者病棟などの意識障害がある脳卒中患者の評価も見直し

 そのほか、慢性期では「障害者施設等入院基本料」や「特殊疾患病棟入院料・特殊疾患入院医療管理料」の病棟に入院し、意識障害を有する脳卒中患者の評価も見直される。こうした患者の多くは、当該病棟への入院が想定される状態像とは異なっていることから、療養病棟の評価と合わせる。

 具体的には、重度の意識障害がある脳卒中患者の疾患・状態像が療養病棟入院基本料の医療区分1または2に相当する場合、低く設定された新設点数を算定しなければならない。なお、医療区分3の場合は従来通りの所定点数を算定する。

 新設点数は、例えば障害者施設等入院基本料の場合、「7対1・10対1一般病棟入院基本料」の施設基準を届け出ている病棟であれば、「医療区分2に相当する場合1465点」「医療区分1に相当する場合1331点」などと設定された。



http://www.medwatch.jp/?p=7610
レセプト病名は不適切、禁忌の薬剤投与に留意―近畿厚生局が個別指導事例を公表
2016年2月12日|医療・介護行政をウォッチ MediWatch

 医療機関への個別の中で、「医学的な診断根拠がない傷病名(いわゆるレセプト病名)が記載されている」「胸部単純エックス線検査が必要以上に実施回数が多い」「ロキソニン錠を、禁忌である消化性潰瘍のある患者に投与」など事例が見受けられた―。こういった指摘事項を、厚生労働省の近畿厚生局がこのほど明らかにしました。

保険ルール違反がある場合に個別指導、保険指定取り消しになるケースも

 厚労省は、保険医療機関がルールを遵守しているかどうかを定期的に調査し、違反などが認められる場合には、指導や監査といった是正措置を行っています。指導のうち「個別指導」は、違反などが疑われる医療機関を呼び出し、面接懇談方式で保険ルールを遵守するよう指導するものです(関連記事はこちら)。

 今般、近畿厚生局はさまざまな不適切事例について指導を行ったことを公表しました。類似事例が認められる場合には、指導に繋がる可能性も高いので改善が必要です。目立つところをピックアップしてみましょう。

【診療録等】

▽ 外来患者及び入院患者の診療録について、医師による日々の診療内容の記載が極めて乏しく、「無診察治療」とも誤解されかねないので直ちに改める必要がある。特に、症状、所見、治療計画等について記載内容の充実を図る必要がある。
▽ 複数の医師が1人の患者の診療に当たる場合、診療の都度、署名・記名押印をして、診療の責任の所在を明らかにする必要がある。
▽ 医師が自分自身の診療録に自ら記載(自己診療)しているケースがあるが、必ず、別の医師の診療に基づいて検査・投薬・注射等を受けなければならない。

【傷病名】

▽ 検査、投薬などの査定を防ぐ目的で付けられたと考えられる医学的な診断根拠のない傷病名(いわゆるレセプト病名)が認められるが、不適切なので改めること。
▽「非常に多数の傷病名」「長期にわたる疑い傷病名」「長期にわたる急性疾患等の傷病名」が見受けられるので、整理を行うこと
▽ 急性咽頭喉頭炎、副鼻腔炎、喉頭炎、接触性皮膚炎、浮腫、足凍傷などについて、詳細な記載(急性・慢性、左右の別、部位)を行うこと
▽ 頻拍発作、栄養障害、胃内ガス貯留などは傷病名欄でなく、摘要欄に記載するか、別に症状詳記を作成すること。

【診療報酬明細書の記載等】

▽ 特定薬剤治療管理料について、摘要欄に薬剤の血中濃度を測定している薬剤名および初回の算定年月を記載していないケースがある
▽ 悪性腫瘍特異物質治療管理料について、摘要欄に行った腫瘍マーカーの検査名を記載していないケースがある
▽ 特養入所者の患者であるにもかかわらず、特記事項欄に表示していないケースがある

【初・再診料、外来管理加算】

▽ 現に診療継続中の患者につき、新たに発生した他の傷病で初診を行った場合には、当該新たに発生した傷病について、初診料は算定できない
▽ 慢性疾患など、明らかに以前受診した疾病・負傷などと同一の疾病・負傷などと推定される場合の診療は、初診として取り扱わない
▽ 再診時に検査などの結果説明も併せて行い、再診料を算定する場合は、再診時の診察所見等について診療録の記載内容の充実を図る必要がある
▽ 夜間・早朝等加算について、診療録等に受付時間を記録するなどして、算定要件を満たしていることを明確にする必要がある

【入院料など】

▽ 入院診療計画に、「説明に用いた文書の写し」の貼付がないケースや、「主治医以外の担当者名」「症状」「手術内容・日程」「推定される入院期間」「特別な栄養管理の必要性」などの記載がないケースがある。
▽ 入院診療計画の記載内容が画一的であり、個々の患者の病状に応じたものとなっていない。
▽ 療養病棟入院基本料において、医療区分・ADL区分の評価の根拠に関する診療録への記載が乏しい。
▽ 救急医療管理加算・乳幼児救急医療管理加算を算定対象でない患者に算定している。
▽ 短期滞在手術基本料について、退院翌日に患者の状態を確認するなど、十分なフォローアップを行う必要がある。

【医学管理など】

▽ 特定疾患療養管理料について、管理内容の要点を診療録に記載していない、また記載が乏しく、画一的である。
▽ 特定薬剤治療管理料について、薬剤の血中濃度および治療計画の要点を診療録に記載していない、または記載が乏しいケースがある。
▽ 悪性腫瘍特異物質治療管理料について、腫瘍マーカー検査の結果および治療計画の要点を診療録に記載していない、または記載が乏しいケースがある。
▽ 糖尿病合併症管理料について、専任の看護師に対して行った指示内容の診療録への記載が乏しい。
▽ 生活習慣病管理料について、療養計画書の内容に変更がない場合でも4か月に1回以上は交付しなければならない点に留意すること。
▽ 生活習慣病管理料は、脂質異常症、高血圧症、糖尿病を主病とする患者に対して、生活習慣に関する総合的な治療管理が行われている場合に算定できるものであり、他の医療機関で生活習慣に関する総合的な治療管理が行われている場合には算定できない。
▽ 薬剤管理指導料について、「副作用歴」「アレルギー歴」「患者への指導事項」の記載が乏しい。
▽ 診療情報提供料(I)について、「紹介元医療機関への受診行動を伴わない患者紹介の返事」や、「他医療機関の受診状況を確認する目的で文書を発出した場合」に算定しているケースがある。

【在宅医療】

▽ 往診について、「患家の求めの内容や患家からの連絡の態様、患家の求めのあった時刻」などを診療録に記載するなどし、算定根拠を明確にする必要がある。特に夜間・深夜の往診の加算では留意すること。
▽ 定期的ないし計画的に患家に赴き診療を行った場合には往診料は算定できない。
▽ 在宅自己注射指導管理料、在宅血液透析指導管理料、在宅酸素療法指導管理料、在宅中心静脈栄養法指導管理料、在宅人工呼吸指導管理料などについて、当該在宅療養を指示した根拠、指示事項、指導内容の要点を診療録に記載していない、または記載が乏しい。

【検査】

▽ 段階を踏んでいない検査、結果が治療に反映されていない検査がある
▽「FT3とT3」「FT4とT4」のような「重複」と見なされる検査がある。
▽「末梢血液一般検査・末梢血液像」「生化学検査(I)」「CRP定性・定量」「尿一般」「微生物核酸同定・定量検査」「心電図」「超音波検査」「眼科学的検査」「内視鏡検査」「健康診断として実施した検査」などで、必要以上に実施回数が多い
▽ 腫瘍マーカー検査を、「診察および他の検査・画像診断などの結果から悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者」以外の者に対して実施しているケースが、悪性腫瘍の診断確定または転帰の決定までの間に2回以上実施しているケースがある

【画像診断】

▽ 胸部単純エックス線検査は、必要以上に実施回数が多い
▽ コンピューター断層診断について、読影結果の所見の診療録への記載が乏しい。

【投薬・注射】

▽ ロキソニン錠を、禁忌である消化性潰瘍のある患者に対して投与していた
▽「経口摂取可能な患者などへのガスター注」「抗生物質を投与していない患者に対するレベニン散・エンテロノン-R散・エントモール散」など、適応外の投与が行われていた
▽ 一般感染症に対するバクタ配合錠など、用法外投与の例が認められた
▽ ビタノイリンカプセル、タケプロンカプセルについて長期漫然投与の例が認められた

【リハビリテーション】

▽ 疾患別リハビリテーションについて、医師の診察に基づき適切な指示が行われていな、または指示内容が乏しいケースがある。

▽ リハビリテーション実施計画を作成していないケースがある。

▽ 医学的にリハビリテーションの適応に乏しい患者に実施しているケースがある。
▽ 疾患別リハビリテーション料について、不適切な傷病名(寝たきりの患者へ運動器不安定症、外科手術・肺炎治療などの誘因がない患者へ廃用症候群)をつけ、早期リハビリテーション加算及び初期加算の算定をしているケースがある。

【処置】

▽ 人工腎臓について、「著しく人工腎臓が困難な障害者など」に該当しない患者に対して障害者等加算を算定している。
▽ 対象となる傷病名がないにもかかわらず、消炎鎮痛等処置を算定している。療養の給付を行うことが困難であると認め、療養費同意書を交付した患者に対して消炎鎮痛等処置は算定できない。

【手術】

▽ 創傷処理の「筋肉、臓器に達するもの」とは、単に創傷の深さを指すものではなく、筋肉、臓器に何らかの処理を行った場合をいうこと。

【保険外併用療養費】

▽ 特別療養環境室料について、患者からの同意書を取得していないケースがある

【一部負担金】

▽ 患者から一部負担金を徴収した後に診療報酬の請求内容を変更し、患者から徴収した一部負担金額に変更が生じた場合は、差額を徴収又は返金すること。


  1. 2016/02/13(土) 06:18:41|
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