Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月9日 

http://www.asahi.com/articles/ASJ293TWRJ29UBQU006.html
山村の医師不足が深刻化
山岸玲
2016年2月9日11時51分 朝日新聞

 岐阜県内の山村で医師不足が深刻になっている。へき地診療所の3割で常勤医師が不在。現場からは複数の勤務医を望む声もあるが、実現は難しい。県は新年度、こうした診療所に応援に入る医師と派遣元の病院を支援するため、新たな制度を導入する方針だ。

 周囲を山に囲まれた飛驒市河合町角川の河合診療所。人口1千人ほどの旧河合村にある唯一の医療機関だ。2月のある平日、待合室には5人の患者が診察の順番を待っていた。隣の旧古川町から車で約20分かけて通っている女性は「ここの先生が好きなの。長い間、同じ先生に診てもらえると安心もする」。

 常勤医師は根尾実喜子さん(48)だけ。河合診療所で働き始めて、まもなく19年になる。平日は診察で風邪やけが、皮膚や目の異常など患者の様々な症状を診る。診察以外の時間に、地区内に8人いる寝たきりの在宅患者の訪問診療や各種病気の予防啓発活動、学校での検診などにあたる。

 根尾さんは地域医療を担う医師を養成する自治医科大学(栃木県)の出身。卒業後の義務となっている9年間の地域病院・診療所での勤務で、最後の3年間を河合診療所で過ごした。男女3人の子を育てた時期でもあり、環境を変えずにこの診療所で医師を続けることにした。

 仕事と育児の両立に加え、急患対応もある。それでも「地域で私の子どもの面倒をいつも見てくれて、地域の医師として大切にしてもらった」と話す。週に1度は高山市の中核病院で研修を受け、技術や知識の向上にも励む。「家族や親戚、地域に住む人みんなが患者。そんな環境そのものがやりがい」

 自分が体を壊したら、という不安はある。中核病院による後方支援はあるが「本来は一つの診療所に複数の医師がいることが望ましい」と打ち明ける。

 ただ、現状はそんな理想像からほど遠い。歯科と出張所を除く県内の市町村運営のへき地診療所37カ所のうち、10カ所では常勤医師が1人もいない。県の担当者は「地域医療が守られていないのが現状」と危機感を募らせる。

そこで、県は新年度、新たな医師確保策を始める方向だ。県内の病院が医師をへき地診療所に派遣すれば、1日単位の短期なら医師1人あたり病院に6万1千円、医師に2万円、1年単位の場合は医師1人あたり病院に1500万円、医師に500万円を出す。

 県と市町村で半額ずつを負担。経費への補助ではなく、医師や病院に機運を高めてもらう趣旨で、全国的にも珍しいという。へき地診療に携わる意思がある医師を事前に登録する「ドクタープール制度」をつくり、常勤医師の急な遠出や休診に応じて県が派遣する。県の担当者は「ここまでしないと、へき地医療を維持できない」と話す。



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0232698.html
道立3診療所に常勤医師不在 阿寒湖畔、香深、庶野 住民に不安
02/09 06:30、02/09 09:23 更新 北海道新聞

 道内の過疎地の医療を担う八つの道立診療所のうち、阿寒湖畔(釧路市阿寒町)と香深(かふか、宗谷管内礼文町)、庶野(しょや、日高管内えりも町)の3カ所で常勤医がいない異例の事態となっている。いずれも都市部から離れた集落や離島にあり、なり手が見つからない。札幌などからの医師派遣で対応しているが、診療は月4~10日ほど。住民からは「急病の時に困る。不安だ」との声が上がっている。

 3日朝、釧路市阿寒町の道立阿寒湖畔診療所。氷点下13度まで冷え込む中、住民が次々と訪れた。週1回、別の医療機関の医師が診察する「代診」の日だ。

 昨年末、たった一人の常勤医が「一身上の都合」で退職した。持病の治療で来た独り暮らしの奥野桂子さん(79)は年明けに風邪をひいたが、初めは受診をためらった。「知らない先生で不安だから、自宅で寝て我慢していた」

 阿寒湖温泉地区の人口は約1300人。高齢者が多く、観光客も通年で訪れる。診療所の2014年度の1日平均患者数は8人で、風邪や持病の経過観察などがほとんどだが、隣の医療機関まで約40キロ、釧路市街までは約75キロもある。住民や観光客の急病、車がない高齢者のことを考えると、やはりなくてはならない存在だ。

 患者からは常勤医を待ち望む声が上がる。主婦の藤戸幸子さん(37)は「できれば若くてやる気がある人がいい」。一方、スキー場勤務の男性(44)は「こんな田舎に来てくれる医師はなかなかいない。代診でも仕方ない」と漏らした。

 道立の香深診療所、庶野診療所も定年退職などで昨年4月から常勤医がいない。道は北海道地域医療振興財団(札幌)などを通じて医師を探しているが、難航している。

 最大の理由は、生活環境とみられる。「この地区にはコンビニもない。教育への不安があるかもしれない。住んでくれる医師を探すのは難しい」(庶野診療所)。人口減少に直面する地域の課題が、そのまま医師確保の壁にもなっている。(釧路報道部 安藤徹、報道センター 佐藤陽介)



http://mainichi.jp/articles/20160209/ddl/k22/100/110000c
次世代リクルーター
若手医師20人に委嘱 県庁で交付式 /静岡

毎日新聞2016年2月9日 地方版 静岡県

 医学部の大学生や医大を目指す高校生らに県内での勤務を働きかける「ふじのくに次世代医師リクルーター」の委嘱状交付式が8日、県庁であった。医師不足解消を目的に始まり、今年で2年目。今期は県内の病院で働く25〜35歳の若手医師20人に委嘱した。

 「ふじのくに地域医療支援センター」の本庶佑理事長が「優れた指導体制には医師確保が必要。多くの仲間を集めてほしい」と激励。浜松医療センターの川勝暢さん(25)と県立総合病院の田中悠子さん(34)が代表して委嘱状を受け取った。

 田中さんは医師になって3年目で藤枝市出身。県外の医学部に進学したが「育った地域に貢献したい」と戻った。「研修の様子を伝え、静岡で働く魅力を伝えたい」と話した。

 県によると、県内の人口10万人当たりの医師数193・9人で全国平均(233・6人)に比べ2割少ない。県外の医大と協定を結ぶ、奨学金制度を設置するなど対策を進めている。リクルーターは任期1年で、医学部や高校などで勤務の様子を説明したり、同センターが配信するメールマガジンに寄稿したりする。【荒木涼子】



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=130181
臨床統計分析のプロ育成、5年で50~100人目標…医療研機構
(2016年2月9日 読売新聞)

 国の医学研究・開発の司令塔となる日本医療研究開発機構(AMED)は新年度から、医薬品などに関する臨床研究の統計を専門的に取り扱う「生物統計家」の人材育成を始める。

 臨床研究では、研究計画の作成やデータ分析に統計学が用いられる。しかし、生物統計家は人材が不足しており、高血圧治療薬の研究データ改ざんが起きた一因とも指摘されている。

 構想では、関係省庁や製薬業界、学会関係者などの有識者を集めた「生物統計家人材育成プロジェクト会議」をAMED内に創設し、育成プログラムなどを検討する。

 新年度中にも、臨床研究の拠点となっている大学と病院の計4施設程度に、生物統計家を育成する専門講座を設置。5年間で50~100人程度の育成を目指す。大学院生や医師、企業の開発担当者などの受講を想定している。

 講座の運営経費は、国と業界団体「日本製薬工業協会」が出す予定。同協会は、初年度分として2億円を用意しているという。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0209038386/
患者取り違え乳房全摘出、原因特定困難か〔読売新聞〕
yomiDr. | 2016.02.09(2016年2月9日 読売新聞)

 千葉県がんセンター(千葉市中央区)が昨年12月、乳がん患者の検体を取り違えた医療事故で、院内事故調査委員会は8日、第3回会合を東京都内で開いた。

 今回で検証をほぼ終え、原因と再発防止策を盛り込んだ報告書を1週間から10日間をめどに取りまとめるが、調査委は原因の特定は難しいとみている模様だ。

 同センターは昨年、30歳代の早期がん患者と、50歳代の進行がん患者の検体を取り違え、早急な手術の必要がない30歳代女性の右乳房を全摘出した。

 病院関係者によると、昨年10月中旬に行った2患者の検体採取から検体をロウ状に固めるまでの過程に取り違えの原因があるとされ、関わった可能性がある院内関係者を、医師や看護師、臨床検査技師ら5、6人に絞り込んだ。

 一方、30歳代患者の手術では、ロウ状の検体の検査結果が出てから手術までの間、乳腺外科や病理検査科などの医師が「複数科カンファレンス」を2回開いたが、取り違えに気づけなかったことも判明した。



https://www.nnn.co.jp/news/160209/20160209008.html
市民ボランティアが患者役に 鳥大医学部の実習
2016年2月9日 日本海新聞(鳥取)

 鳥取大医学部(米子市)では、医師や看護師など医療従事者の育成に多くの市民ボランティアが関わっている。「模擬患者」となって学生の実習に参加しており、学生同士では得難い緊張感が「気付き」につながっている。

模擬患者(右)に体調などを聞く保健学科の学生たち=1月19日、米子市の鳥取大医学部
 市民ボランティアが患者役となる取り組みは、医師が初診で患者と円滑にやりとりできるよう、コミュニケーション能力の向上を図るのが狙い。医学部がある大学で実施されており、近年は看護師の接遇や薬局での投薬指導などにも取り入れられている。

■患者の気持ち
 1月中旬、病院用ベッドが並ぶ鳥取大医学部の一室。保健学科看護学専攻の2年生82人が男女7人の模擬患者を相手に術前看護の実習に取り組んだ。手術を翌日に控えた入院患者に呼吸訓練の方法を伝える内容だった。

 体調を聞きながら呼吸訓練のやり方を説明する学生に、模擬患者たちは「今必要なことなのか」と思いつくまま質問をぶつける。「家族のことを考えると不安で怖い。すぐにでも帰りたい」と迫真の演技で学生に迫る模擬患者もいた。

 意見交換では、模擬患者が学生に「どんな手術でも患者は不安。自分のシナリオ通りに進めようとせず、患者の気持ちに寄り添ってほしい」と厳しく指摘し、学生の一人は涙ぐんだ。

■言葉の重み
 鳥取大医学部は2010年8月、学内に「米子模擬患者の会」を設けた。現在は主婦や退職者ら23人が在籍している。医学部医学教育総合センター学部教育支援室が、模擬患者が必要な実習日程と模擬患者の都合を調整。当初は医学科でのみ取り組んでいたが、15年度からは保健学科にも対象を広げた。

 同会メンバーのアルバイト、細田章充さん(65)=米子市=は実習で「自分を優先させず、患者の気持ちを考えた行動を」と学生たちに注文してきた。

 トラック運転手だった40代に事故で頸椎(けいつい)を痛めたが、病状を案じる看護師の一言に励まされた。「医師や看護師が掛ける言葉は患者の心に残る」と、一つ一つの言動の大切さを実感している。

■学びの成果
 実習中に模擬患者が発した「不安」という言葉に、保健学科の杉中美紀さん(20)は「どう声を掛ければいいのか分からず、話を聞くことしかできなかった」という。「自分の都合ではなく、患者の不安が軽くなるような対応が大切だと気付いた」。学びの成果が表れている。

 同支援室の高橋洋一助教は、模擬患者が参加する今後の実習について「一番にコミュニケーションが必要とされるがんの告知などを想定したトレーニングにも取り組んでいきたい」と話している。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48053.html
現場医師が医学生の質問に直接回答- Doctors’ Style開催
2016年02月09日 11時00分 キャリアブレイン

 医師と医学生をつなぐ「Doctors’Style」(代表=正木稔子・耳鼻咽喉科医)は6日、東京都内で交流会を開いた。現場の医師が、自身のキャリアパスや結婚などの体験談を披露した後、会場の学生とひざを突き合わせ、相次ぐ質問に対して直接、答えた。【君塚靖】

 Doctors’Styleは、カフェなどを会場にして食事をしながら、他大学の学生と親睦を深める交流会を開催している。また、現場の医師を招き、医師になった後にはどのような選択肢があり、どのタイミングで博士号を取得したりするのかなどという疑問を学生が直接、聞けるスタイルを取っている。今回は全国から80人近い学生が集まった。

 この日は消化器外科医でオランダ留学の経験のある第二川崎幸クリニック(川崎市)の関川浩司院長と、2児をもうけながら博士号を取得した呼吸器外科医の前田和嘉子さんをゲストスピーカーに招いた。このほか、開業医や研修医なども参加し、会場のテーブルを回りながら、学生の質問に対して丁寧に答えていた。

 さらに、正木代表が2017年度から始まる新専門医制度について、医師資格を取得してから、専門医になるまでのフローチャートを使いながら解説し、学生は熱心に耳を傾けていた。また、女性医師が結婚・出産を経て働き続ける難しさなどを話すと、女子学生は一様にうなずきながら聞いていた。

 Doctors’Style事務局で、この交流会の準備を進めていた吉岡里彩さん(順天堂大3年)は、「学生の関心は、男性は入職先などが中心ですが、女性は結婚や出産・育児のようです。男女共に、新専門医制度には不安を持っているようです」と話していた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS09H5R_Z00C16A2EE2000/
国保赤字拡大3585億円、14年度 加入者減・高齢化で医療費増
2016/2/9 21:52 日本経済新聞

 厚生労働省は9日、自営業者や非正規社員が加入する国民健康保険(国保)の2014年度の赤字が、3585億円と前年度から447億円悪化したと発表した。赤字幅は4年ぶりの大きさとなる。加入者の減少で保険料収入が減る一方で、高齢化により1人あたりの医療費が伸びているためだ。政府は厳しい国保財政を支えるため、15年度から補助を増やす。

 全国の1716市町村が運営する国保の財政を集計した。保険料収入は3兆571億円と507億円減った。加入者が3302万人と95万人減ったことが響いた。75歳を迎えて後期高齢者医療制度に移る人が増えているほか、主婦が働き始めて被用者保険に移る動きも目立っている。

 医療費の支払いは560億円増え、9兆3585億円に達した。加入者が減る一方で、1人あたりの平均医療費がそれ以上に伸び、支払いが増えた。1人あたり平均医療費が伸びたのは「加入者の平均年齢が上がったため」(厚労省)だ。

 国や都道府県からの補助金を入れても3585億円の赤字が出ているため、運営する各市町村の予算で3472億円を補填してまかなった。それにより、見かけ上の収支は113億円の赤字にとどめたが「厳しい財政状況が続いている」(厚労省)のが実態だ。

 国保の財政が綱渡りなのは構造的な要因がある。加入者の平均年齢は50.4歳と、大企業の社員が入る健康保険組合(34.3歳)を大きく上回る。そのため1人あたりの医療費も2倍以上に膨らんでいる。一方で非正規社員や退職した高齢者、失業者など年収が少ない加入者が増えている。そのため、保険料の大幅な引き上げは難しいという現状がある。

 政府は国保を支えるため、財政支援を2015年度から年1700億円、17年度からは年3400億円上積みすることを決めている。また18年度には国保の運営を市町村から都道府県に移して、財政基盤を安定させる。

 14年度の国保の保険料の納付率は90.95%と5年連続で上がり、14年ぶりの高い水準となった。加入者の所得が増えて支払いの余力が高まったことに加えて、滞納者の財産を差し押さえるなどして督促を強化したことが奏功した。



http://www.medwatch.jp/?p=7569
前方・後方連携を強化し、在院日数短縮と利用率向上の実現を―病院報告、15年10月分
2016年2月9日|医療・介護行政をウォッチ Medi Watch

 2015年10月には、一般病床の平均在院日数が前月に比べてわずかに短縮し(0.4日減)、病床の利用率も減少(3.6%減)してしまった―。こうした状況が、9日に厚生労働省が発表した2015年10月分の病院報告から明らかになりました。

 「平均在院日数を短縮する」とともに「病床利用率を高める」ことが理想ですが、集患などに苦戦し、在院日数の短縮がそのまま利用率に低下に結びついてしまっています。


一般病床、前方・後方連携に一層力を入れる必要
 厚労省は毎月、(1)1日平均患者数(2)平均在院日数(3)月末病床利用率―を集計し、「病院報告」として公表しています。2015年10月の状況は次のようになっています。

 (1)の1日平均患者数は、病院全体では入院124万4343人(前月比3560人、0.2%増)、外来142万1323人(同6万8585人、5.1%増)で、入院は微増、外来は一定程度の増加となりました。

 診療所の療養病床については、入院6298人(同97人、1.5%減)となっています。

 病院の一般病床に焦点を合わせると、入院患者数は66万3662人で、前月に比べて7317人・1.1%減少しました。また、病院の療養病床では、入院患者数は28万8854人で、前月に比べて1710人・0.6%とわずかに減少しました。

2015年10月、病院では入院患者数は微増、外来患者数は相当増となった
02091_20160210054319fea.jpg

 (2)の平均在院日数については、病院全体では28.4日で、前月から0.9日短縮しました。昨年(2015年)7月以降、在院日数が少しずつ伸びている状況が気になりましたが、ここに来てようやく短縮方向にシフトした格好です。

 病床種別に見ると、▽一般病床16.1日(前月比0.4日減)▽療養病床156.9日(同8.0日減)▽介護療養病床310.5日(同31.5日減)▽精神病床272.7日(同5.4日減)▽結核病床68.5日(同3.0日減)―とすべてで短縮しています。有床診療所の療養病床は106.3日で、前月に比べて0.2日とわずかながら短縮しています。

 何度もお話していますが、在院日数の延伸は、ADLの低下、院内感染リスクの高まり、医療費の増加などの弊害があります。これまで(15年7月以降)、平均在院日数はわずかならが伸びる状況にありましたが、ここに来て短縮が見られたのは歓迎すべきでしょう。ただし、単月の増減だけでなく、長期的な傾向をしっかりと踏まえていくことが最も重要です。

2015年10の平均在院日数、一般病床では前月から0.4日短縮し、16.1日となった
02092_20160210054320544.jpg
 
 ところで、平均在院日数の短縮は、延べ患者数の減少、つまり病床利用率の低下、減収に繋がります。このため「利用率を維持するために、平均在院日数を延ばす」という現象も一部に生じることがあります。しかし、前述のとおり平均在院日数の延伸は医療にとって好ましいものではないため、「平均在院日数を短縮しながら、病床利用率を上げていく」ことが理想的です。

 (3)の月末病床利用率に目を移すと、病院全体では77.1%で、前月に比べて2.1ポイント減少してしまいました。

 病院の病床種別に見ると、▽一般病床70.4%(前月から3.6ポイント低下)▽療養病床87.7%(同0.1ポイント上昇)▽介護療養病床91.5%(同0.1ポイント上昇)▽精神病床85.6%(同0.4ポイント低下)▽結核病床35.6%(同0.8ポイント低下)―となっています。

2015年10月の月末病床利用率、一般病床では低下。平均在院日数の短縮が、そのまま利用率の低下に結びついた可能性がある
02093_20160210054321ead.jpg

 (2)の結果と合わせると、一般病床については「平均在院日数の短縮が、病床利用率の低下を招いた」ことが分かります。前方連携(地域の診療所や中小病院との連携)による集患を強化し、後方連携(療養病床や介護事業所・施設との連携)による早期退院に、一層力を入れていくことが重要でしょう。2016年度の診療報酬改定でも、この点に関する評価が充実される見込みで、例えば「退院支援加算1」の新設、「退院後訪問指導料」「訪問看護同行加算」(入院医療機関の看護師と、在宅生活をサポートする訪問看護師師が、共同で患者宅を訪問し指導することを評価する)などがあり、これらを活用し、前方・後方連携の強化により一層取り組んではいかがでしょう。



http://www.47news.jp/topics/prwire/2016/02/273412.html
一般社団法人くすりの適正使用協議会 02/09 15:01
英語版くすりのしおりが5,000種類を突破、4年間で3.5倍に 電子薬歴システムにも業界初搭載

2016年2月9日 47ニュース/共同通信

 今般、一般社団法人 くすりの適正使用協議会(東京都・中央区、理事長:黒川 達夫)がホームページで公開している、患者さんと薬剤師とのコミュニケーション促進ツールである医療用医薬品の情報シート「英語版くすりのしおり」が5,000種類を越えました。
 これは、掲載数でみると中期計画2012-2016スタート時(4年前)から約3.5倍に増加したことになります。
 また、パナソニック ヘルスケア株式会社の電子薬歴システム「ファーネスIII-MX」に、英語の医薬品情報として「英語版くすりのしおり」が昨年12月に業界として初めて採用されました。

■「英語版くすりのしおり」へのアクセス方法■
(1)「くすりのしおり」で検索、またはhttp://www.rad-ar.or.jp/siori/にアクセス 
(2)製品名や主成分などを入力し医薬品を選択 
(3)画面左上の「英語版」ボタンをクリック

【「英語版くすりのしおり」の5,000種類突破について】
 今回の掲載数増加の背景には、「くすりのしおり」を作成する製薬企業への協議会からの定期的な依頼をしてきたことに加え、製薬企業への英語情報の要望が増加*1したこと、2015年の訪日外国人数が過去最高*2に達するなど近年訪日外国人が急激に増加し、企業の意識が変化したことなどがあると思われます。
 なお、昨年11月の第48回日本薬剤師会学術大会におきましても、調剤薬局における外国人患者への対応実態に関するアンケート調査結果を報告しています*3。

【当協議会「くすりのしおりコンコーダンス委員会」委員長 三橋 能弘氏のコメント】
 オリンピック・パラリンピックの開催を控え、今後も訪日外国人がますます増加する中で、医療機関・薬局等での外国人対応の必要性が高まっています。
 これを機に、外国人患者さんと薬剤師の円滑なコミュニケーション実現に、「英語版くすりのしおり」の更なる活用とより一層の薬の適正使用をお願いしたく存じます。また、更なる利便性の向上をめざし、現在ホームページ上に掲載している「日本語版くすりのしおり」で、最もみなさまに使用頂いている、アクセス上位1,000位までの医療用医薬品について、早急に英語版を8割以上に整備することを目標に、作成する各企業と共に努力してまいります。

■パナソニック ヘルスケア株式会社「ファーネスIII-MX」への「英語版くすりのしおり」搭載について
 「ファーネスIII-MX」とは、パナソニック ヘルスケア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:小谷 秀仁氏)の保険薬局用電子薬歴システムです。
 「ファーネスIII-MX」では、これまで別々だった電子薬歴とレセコン機能が一元化されたほか、患者さん向けの医薬品データベースとして、これまでの日本語版の「くすりのしおり」に加え、新たに「英語版くすりのしおり」が採用されました。
 同製品のユーザは、システムから自由に日本語版・英語版の「くすりのしおり」を利用することが出来ます。
http://www.panasonic-healthcare.com/jp/medicom/pharnes3mx

■「英語版くすりのしおり」を搭載した理由について、パナソニック ヘルスケア株式会社のコメント
 現在、日本を訪問する外国人や海外に渡航する日本人の数は増加傾向にあり、また、2019年ラグビーワールドカップ、2020年オリンピック・パラリンピックが日本で開催されることにより、お客様の「英語版くすりのしおり」のニーズが高まることが予想されます。
 また、日本人海外渡航者が海外で病気になったときでも服用している医薬品と一緒に「英語版くすりのしおり」を提示することで渡航先の医療関係者の理解促進につながります。「ファーネスIII-MX」への標準搭載により、安全性や顧客満足向上にも寄与すると思います。
                      以 上

*1  くすりのしおり英語版の作成数推移
http://www.rad-ar.or.jp/thesis/pdf/nitiyaku20121007.pdf

*2  法務省「平成27年における外国人入国者数及び日本人出国者数について(速報値)」
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri04_00055.html

*3 調剤薬局における外国人患者への対応実態に関するアンケート調査
http://www.rad-ar.or.jp/thesis/pdf/48th_nichiyakugakkai.pdf

■■■参考資料■■■

■くすりのしおりとは
・医療用医薬品の患者さん向け服薬説明書で、医師や薬剤師ともっと対話して頂くためのものです。
・患者さん・ご家族の視点に立った分かり易い表現で記載し、A4 サイズの用紙1枚程度にまとめています。
・実際に薬を製造し販売する製薬企業が作成し、協議会が確認している正確で信頼性の高い情報です。
・常にホームページから最新の情報が見られます。
・独立行政法人医薬品医療機器総合機構やAll About、Qlifeなどのポータルサイト、レセプトコンピューターで採用され、患者さんのための医療用医薬品の情報として広く活用されています。
・2016年1月末日現在、160社の製薬企業の協力のもと、日本語版:15,143種類 英語版:5,065種類を掲載しています。
http://www.rad-ar.or.jp/siori/

■パナソニック ヘルスケア株式会社とは
 パナソニック ヘルスケア株式会社は、医療機器の開発、製造、販売、サービスを行う医療機器メーカーです。血糖値測定システムなどの診断薬事業や医療ITのメディコム事業、ライフサイエンス機器のバイオメディカ事業を主力事業としてさらに強化すべく、一人ひとりに最適なヘルスケアを実現するために、お役立ちし続ける企業を目指しています。
http://panasonic-healthcare.com/jp/

■一般社団法人 くすりの適正使用協議会とは
 一般社団法人 くすりの適正使用協議会は、くすりのリスクとベネフィットを検証し、社会に提示することで患者さんのメリットに寄与することを目的に、1989年に当時の研究開発指向型製薬企業11社によって設立されました。創設当初より、医薬品の本質を評価する学問「薬剤疫学」の普及、医薬品適正使用情報「くすりのしおり」の提供など、医薬品の本質の理解促進と正しい使い方の啓発活動を行ってまいりました。
 2012年度からは「医薬品リテラシーの育成と活用」をキーコンセプトに活動を行っています。
http://www.rad-ar.or.jp

製薬企業会員:
旭化成ファーマ(株) アステラス製薬(株) アストラゼネカ(株) アッヴィ(同) エーザイ(株) 大塚製薬(株) キッセイ薬品工業(株) 協和発酵キリン(株) 興和(株)
塩野義製薬(株) サノフィ(株) 第一三共(株) 大正製薬(株) 大日本住友製薬(株) 武田薬品工業(株) 田辺三菱製薬(株) 中外製薬(株) 東和薬品(株) 
日本新薬(株) ノバルティス ファーマ(株) ノボ ノルディスク ファーマ(株) マルホ(株) Meiji Seika ファルマ(株)  (23社、五十音順)
賛助会員:シミック株式会社 (1 社) 
個人会員:(4名)



https://www.m3.com/news/general/398182
(滋賀)医事雑感 死の医療化 ご近所のお医者さん
2016年2月9日 (火)配信 毎日新聞社

ご近所のお医者さん:/369 医事雑感/107 死の医療化 /滋賀

 ◇自分なりの「臨終行儀」を 堀泰祐さん(県立成人病センター緩和ケアセンター長)

 私が医師になった1976年ごろは、医療者の使命はできるだけ患者の生命を引き延ばすことでした。交通事故で運ばれた患者であれ、がん末期の患者であれ、食事が食べられなければ高カロリーの点滴をし、呼吸が止まりそうになれば人工呼吸器を使用していました。

 臨終の場に家族が付き添わなくても、私を含め疑問を感じることはありませんでした。患者の死が、完全に医療の中での出来事となり、死が医療化されてしまったのです。

 平安時代の僧、源信による「往生要集」には、看取(みと)るものが死にゆく人を往生させるための方法、「臨終行儀」についても書かれています。人は家族のなかで、臨終行儀を受けながら死を迎えるという死を看取る文化が根付いていました。

 近代医学が日本に導入されて、次第に人の死に医療が関与するようになりました。1874(明治7)年に、医師が死を確認することが法で定められ、医療が関わらざるを得ない状況となりました。しかし、ほとんどの人は家族に介護されて死を迎え、その後に医師が確認するという在宅での出来事でした。

 戦後の経済成長時代に、医学の発展と医療提供体制の整備にともない、死の医療化は急速に進みました。1977年には病院死が在宅死を上回り、今では病院死が8割を占めています。死を看取る文化は消え、人々は死を医療に任せてしまったのです。

 人の死は、本来、その人の生き方や考え方、家族や社会との関係性の中での出来事のはずです。臨終行儀を復活させるのは無理としても、現代の社会に即した死を看取る文化が必要と感じます。第一歩は、社会の最小単位である家族の中で看取ることだと思います。

 死の医療化が問題なのではありません。安らかな死を迎えるためには、苦痛を緩和する医療や看護が不可欠だからです。

 医療の恩恵を最大限に生かしながら、医療者に任せきるのではなく、家族がその人らしく最期を看取ることが必要なのです。価値観が多様化した現在、人それぞれに自分なりの臨終行儀を考えなければならないと思います。



https://www.m3.com/news/general/398118?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160209&dcf_doctor=true&mc.l=143460898&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
ノーベル会議事務局長辞任 医学生理学賞、疑惑調査で
2016年2月9日 (火)配信 共同通信社

 【ロンドン共同】ノーベル医学生理学賞を選考するスウェーデン・カロリンスカ研究所ノーベル会議の事務局長、ウルバン・レンダール教授が同研究所への採用に関わった医師の移植手術に関する疑惑をめぐり、事務局長を辞任したことが8日分かった。辞任は6日付。同会議はレンダール氏も疑惑の調査対象になる可能性があるとしている。

 米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、問題の医師は再生医療の先駆者とも呼ばれたパオロ・マッキアリーニ氏。2011年に行った人工気管移植で脚光を浴びたが、移植方法や効果などに疑惑が浮上し、採用の経緯も含め調査が始まった。

 マッキアリーニ氏が手術をした患者3人のうち2人が死亡、残る1人は3年以上入院。10年にレンダール氏らがマッキアリーニ氏を研究所に採用するよう推薦した。

 ノーベル会議は専門家50人で構成。選考委員会が事前に絞り込んだ医学生理学賞候補について投票し受賞者を決める。欧米メディアによると、レンダール氏は昨年、大村智(おおむら・さとし)・北里大特別栄誉教授らの同賞受賞を発表する役を務めた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/397207
シリーズ: m3.com意識調査
「一番大切なのは病院との連携」「慢性期介護療養病棟は絶対必要」
「最期をどこで迎えたい?――在宅医療について」自由記述3

2016年2月9日 (火)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 1月28 日から2月4日にかけて、m3.com意識調査で実施した「最期をどこで迎えたい?――在宅医療について」において、在宅医療に関するたくさんのご意見、体験談が寄せられました。

 貴重なご意見を、医療維新内で5回に分けてご紹介します。たくさんのご回答ありがとうございました。

調査結果はこちら⇒「最期をどこで迎えたい?――在宅医療について」

【制度について】
・在宅医療で最も大切なのは介護・医療のスタッフとの連携はもちろんだか、やはり一番大切なのは病院との連携である。【開業医】
・自宅における在宅医療は、家族またはそれに準ずる人がいなくては成り立たないと思います。今の介護保険施設や、高専賃を在宅とみなす厚労省の方針や診療報酬体系は絶対におかしい。介護ビジネスが、医療と離れていく状況をなぜマスコミは取り上げないのでしょうか。【開業医】
・在宅を支えるマンパワーがないとできない。診療費用抑制の方向では達成できない。総医療費抑制するなら、DPC点数下げて(看取りというコード作って)、人生の最終段階を迎える人を病棟で集団で看取った方が安上がり。【勤務医】
・有料老人ホームへ訪問診療をしています。介護スタッフが大変とは思いますが、居宅に比べ介護および看護、そしてかかりつけの訪問医がいる環境は、かなり安心な気がします。入居、介護費用を横に置いておくと、このような形が欧米などのナーシングホーム型なのかと思います。自身を含め居宅で家族の犠牲の下に療養するより、国などが費用負担を再検討して西洋型ナーシングホームでの余生についても考えるべきではないでしょうか?【開業医】
・訪問診療の点数を上げて、介護保険(在宅)への移行を推進したかと思えば、数年後には集合住宅型への訪問診療の診療報酬を下げたりして、階段 を外したりする。それで、在宅への訪問診療が増えなくなれば、在宅専門診療所を認める。厚労省のその場限りの愚策に翻弄されるのに、みんな疲れていると思いますよ。在宅専門診療所が増えれば、また同じ階段 外しを行ってくるはずです。【勤務医】
・小児の在宅医療にも介護保険のようなものがあれば良いと思う。介護支援相談員等、在宅医療に関わる人は、福祉制度と医療のどちらかに偏った知識しかないことが多い。家族の負担が軽減できるような在宅医療の制度確立が必要。開業医が在宅医療に関わると、保険点数が高くなり、個別指導を受ける可能性が高くなるのは、在宅医療を推進する上で大きな壁と言える。【勤務医】
・在宅で看取りをする場合には病院や施設といった、いわゆる箱モノの必要性は低下するものの、医師や看護師といったマンパワーは一層不足すると思います。国が目先の医療費抑制を目的に在宅医療を推進するとしても人材不足で目論見通りにはならないのではと考えています。【勤務医】
・関わる者の給料が安すぎる。【勤務医】
・現行の在宅医療の最大の問題にして唯一の欠点は「安全に最期を迎えるための方法」が確立されていないことだと思います。人間は死期が近くなるとさまざまな合併症を併発するリスクがあるのですが、なかなかそこに対応しきれないのが現状でしょう。療養型病院の必要性と二分されていくのではないでしょうか。【勤務医】
・これからのわが国人口構成を考えると、高齢者は老老介護以外になく、介護サービスとて、24時間サービスを期待できないから、在宅での療養は無理であり、慢性期介護療養病棟は絶対必要である。【勤務医】
・在宅医療と言っても、自宅で家族が受け入れるケースは少ない。家族の関係や介護力が希薄で、施設を選択するケースが多い。本人の希望で自宅介護を選択して、そのようにこちらも準備して、1〜数回で入院、入所のケースがほとんど。医療材料の不良在庫が残る、ということの繰り返し。患者側は知らないから悪意はないのだと分かっているが…。【開業医】
・地元の医師会が看取りを含めて、というか看取ることを前提に在宅医療をやらなければ、地元の総合病院はいつまで経っても寝たきり患者が救急車で運ばれてくるという光景が続くことになると思われる。また、家族も在宅で看取るということの心構え、覚悟ができているのかどうかの真価が問われる。死に行くものを冷静に見られるようになるにはかなりの経験が必要だが、医療従事者ではない日本人の家族が、いったいどのくらいの割合で家族の死を受け入れることができるのか、死の倫理観に乏しい日本人では難しい問題だと思う。また在宅死について警察の介入がその都度あるようなら、これも在宅での看取りを阻む大きな法的な問題だと思う。【勤務医】
・医師会が中心になって在宅をお行っていくべきかと。1人でやるのは困難。【開業医】
・今までも対応してきたが、核家族が進み、老老介護が進み、さらに認知症介護が進むと、どうにも立ち行かなくなる。行政の関与が必要になる。【開業医】
・実際に行うには複数の医師でグループを組んでやらないと厳しい仕事だと思う。【勤務医】
・診療報酬上の評価がもっと高くあるべきでは?【開業医】
・今回の診療報酬改定で、自宅への退院を推進するので受け皿は必要だが、介護保険報酬の減少などから必要な受け皿の確保が困難になる、としか思えない。【看護師】
・単身世帯はこれからさらに増えていくと思うが、在宅医療のためには同居者が必要と思われる。そうすると、施設の数を当面は増やしていくしかないのではないかと思う。【勤務医】
・在宅医療の中で、自宅を選択するには、どんなにシステムが進化しても、「独居者」にはかなり難しいところがあり、どうしても家族の存在が必要である。「家庭的な施設」を中心とする在宅医療の発展を期待している。【勤務医】



http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20160210/CK2016021002000007.html
医師派遣機関に補助金 県が新年度から、へき地の不足解消へ
2016年2月10日 中日新聞 岐阜

02094_201602100543222f3.jpg
 県は二〇一六年度から、中山間地の「へき地診療所」に医師を派遣する都市部の医療機関に対し、派遣日数に応じて補助金を支払う。補助金には、医師本人向けの報酬も含まれる。本来の給与とは別に報酬も得られる利点をPRし、医師不足解消につなげる。一六年度一般会計当初予算案に、関連費用約二千八百万円を盛り込む。

 市町村が運営し、車や電車で三十分以内の所に他の医療機関がない「へき地診療所」は、県内では高山市や恵那市、揖斐川町など十三市町村に三十七カ所ある。うち十カ所は、別の医療機関と兼務する非常勤医師が診察している。

 常勤のうち十三人は自治医科大(栃木県)出身の二十代~三十代の若手。自治医科大は、へき地などで九年間働くことを授業料免除の条件としているが、九年を過ぎると「専門医になるため、多くの症例を診たい」などと、都市部の総合病院に移ることが多い。このため、へき地診療所では近い将来、欠員が出る可能性がある。

 県は一六年度から、都市部の医療機関に依頼し、へき地医療に関心のある医師を名簿に登録する。診療所に欠員が出た場合や、研修などを理由に一定期間、医師が不在になる場合などに、医師を派遣してもらう。

 医師は、従来の医療機関に籍を残したままの派遣になるが、長期の場合は「出向」の形になる。

 県は、医師を派遣する医療機関に一日六万一千円、一年間の長期派遣には年千五百万円の補助金を支給する。医師の能力や経験にばらつきがあることから、医師への報酬の配分は医療機関側に任せる。補助金の負担は、県と市町村が折半する。

 また、派遣される医師には、診療所のある市町村から、従来の規定に従った給与も支払われる。

 県は一六年度、医師五人の登録を目指す。県医療整備課の担当者は「急に医師が不在になっても対応できるよう、体制を整えたい」と話している。

(水越直哉)



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/53721/Default.aspx
製薬協 研究者主導臨床研究の支援で指針公表 透明性確保で臨床試験の質向上も
2016/02/10 03:51 ミクスオンライン

日本製薬工業協会は2月8日、「医療用医薬品等を用いた研究者主導臨床研究の支援に関する指針」を公表した。自社医薬品に関連する、研究者自らが発案した”研究者主導臨床研究(医師主導臨床研究)”での資金提供のあり方を明確にした。具体的には、資金提供に算定根拠や妥当性の確認を求めたほか、契約書のひな形などを提示。利益相反や研究結果を透明性ガイドラインに則り公表することを支援条件として契約書などに記載することも盛り込んだ。製薬協の 田中徳雄常務理事は本誌取材に対し、「製薬企業は、透明性と説明責任を果たしたうえで、必要な臨床研究は支援する。指針は、規制するためのものではなく、 質の高い研究者主導臨床研究を進めるためのものだ」と説明した。契約により経費が明確化されることで、適切な産学共同の実施、臨床試験の質向上も期待され る。

降圧薬・ディオバンの臨床研究不正問題の発覚以降、自社医薬品に関連する臨床研究の実施に際しては委受 託契約、共同研究契約による実施が求められてきた。企業主導臨床研究では今後もこうした契約が求められる一方で、研究者主導臨床研究についてどのような契約をすべきか、明確になっていなかった。こうした中で、製薬協では委員会横断型のプロジェクトを発足さ せ、検討を重ねてきた。検討過程では、国立大学附属病院長会議、国立大学附属病院臨床研究推進会議など、研究者や事務方などのアカデミア側からの意見も集約したという。

◎経費は“算定根拠”求める 間接経費は内容と金額の妥当性確認も

資金提供に際しては、研究以外の目的に流用されないよう“算定根拠”と“金額”を明確にし、内容と金額の妥当性を確認した上での資金提供を求めた。物品費、旅費、人件費、会議費などは、直接経費として積算する。光熱費などの間接経費については業務内容を明確にする必要性を強調し、「使途を示す資料を入手し、内容と金額が妥当であることを確認できれば提供してよい」とした。研究終了時の残余金についての清算なども契約書に記載することを求めた。

指針は、▽営業部門から独立した組織での実施など社内体制の整備や業務手順書の作成、記録の保存などガバナンスの強化、▽契約ひな形の提唱、▽資金提供など支援内容の明確化、▽安全性情報の入手、利益相反・情報公開など義務の明確化――が柱となっている。

とりまとめに携わった川尻邦夫・コード・コンプライアンス推進委員会実務委員長は、「指針では、最大公約数的に可能なことを示した。個別の案 件については、各企業と各大学で契約を締結する際に詰めていくことになる」と説明。「医師の自由な発想に基づく研究をしていただくことがスタートライン。 情報公開の流れの中で、製薬企業がどう支援していくか。産学連携を進めるうえでもポイントになるのではないか」と述べた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS08H2X_Z00C16A2EE2000/
電子処方箋4月解禁 厚労省、薬局の事務負担軽く
2016/2/10 2:00日本経済新聞 電子版

 厚生労働省は4月から医師が患者の薬を指示する処方箋の電子化を認める。医師が処方する薬のデータを地域の専用サーバーに送り、薬局がデータを呼び出して患者に薬を出す。薬局が年間7億枚を超える処方箋をパソコンで打ち込んだり、保管したりする手間がなくなる。2020年度以降は全国に広げ、患者がマイナンバーカードだけで薬を受け取れる仕組みを検討する。

02095_20160210054323b10.jpg

 厚労省は医療のIT(情報技術)化を議論する10日の医療情報ネットワーク基盤検討会で電子化解禁の案を示す。近く省令を改正して4月に施行する。

 今のルールでは処方箋を紙で患者に渡す必要がある。4月からは電子データでの処方箋のやりとりを認める。地域ごとに電子化に参加する医療機関と薬局が専用サーバーを通じて処方データをやりとりする。患者が訪れた薬局が処方データや、医師の診察結果やアレルギーの情報を見て最も適した薬を出す。

 電子化は希望する市町村や都道府県の単位で始める。地域の医療機関同士が患者の情報を共有している地域医療連携ネットワーク(全国約200カ所)の枠組みを使う。専用サーバーの導入費用は厚労省の基金で出す。運営の費用は電子化に参加する医療機関や薬局が負担する見通しだ。

 電子化する地域に住む患者は4月から処方箋の代わりに電子処方箋の識別番号を書いた「電子処方箋引換証」を医師から受け取り、薬局に提出する。

 個人別の医療番号制度が本格的に導入され、全ての地方自治体で医療情報の共有が進む20年度以降には全国統一のシステムとして処方箋を電子化することを検討する。

 患者にとっては、紙の処方箋がなくても、マイナンバーカードが1枚あれば全国どこの薬局でも処方薬を受け取れるようになる。スマートフォン(スマホ)で使う電子お薬手帳などで処方内容をチェックすることもできそうだ。

 薬局にとってはコスト負担が減る。薬局は使った処方箋を紙のままか、画像データとして取り込んで3年間保管しなくてはならない。処方箋は全国で年間7億枚超。今後はサーバーから呼び出したデータをそのまま保管すれば済むようになる。紙の処方箋を見てパソコンに入力する手間や、打ち間違えるリスクも減る。「保管やデータ入力にかかるコストがなくなれば経営にとってはプラス」(大手薬局)という。

 全国で処方箋の電子化が実現すれば、現在は禁じられている処方薬のネット販売も技術的にはできるようになる。診察を受けたあとに薬局で薬を待つ時間がなくなるため、慢性的な病気で同じ薬をもらう患者などにはメリットがありそうだ。

 すでに電子処方箋の実証実験をしている大分県別府市など、医療のIT化に積極的な自治体から電子化が進む公算が大きい。ただ、患者が少ない個人経営の薬局などはシステム投資や作業習得の負担感が大きいとみられ、普及には一定の時間がかかりそうだ。

 厚労省は市販薬のネット販売を解禁する際に、十分な議論のないまま処方薬を法律で禁止した。処方薬は重い副作用があるという理由だが「医師が診察したうえで処方している薬だからこそ、処方箋があればネットでの販売を認めるべきだ」との声が民間企業からは上がっている。



http://www.yomiuri.co.jp/local/nagasaki/news/20160209-OYTNT50136.html
病院移転 松浦市が市有地無償貸与の方針 
2016年02月10日 読売新聞 長崎

 佐賀県伊万里市の伊万里松浦病院の移転問題で、県境を挟んで誘致を表明している松浦市は9日、病院を運営する独立行政法人「地域医療機能推進機構」(本部・東京)に対し、移転先として市中心部の市有地を無償貸与する方針を伝えた。


 市健康ほけん課によると、候補地は市役所や松浦鉄道松浦駅の周辺。市内に24時間態勢で患者を受け入れられる救急告示病院がないため、交通の利便性が高い市中心部に病院を誘致し、地域医療サービスの向上につなげる狙いがあるという。

 友広郁洋市長が同日、市役所で機構職員と面会して方針を説明。機構側は「できるだけ早期に結論を出したい」と答えたという。

 機構は当初、旧伊万里市民病院跡地への移転を同市に打診したが、地元医師会の反対などで計画が進まず、隣接する松浦市にも移転を打診。伊万里市は市内での存続に向け、市民病院跡地の無償貸与など機構が提示した条件を受け入れる方針を示している。



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/276982
伊万里松浦病院移転 用地無償貸与を了承(伊万里)
2016年02月09日 09時50分 佐賀新聞

 伊万里松浦病院(伊万里市山代町=旧社会保険浦之崎病院)の移転先をめぐり伊万里市と松浦市が競合している問題で、伊万里市議会は8日、全員協議会を開き、旧伊万里市民病院跡地(同市二里町)の無償貸与など市内存続に向けた市の方針を了承した。3月議会で病院の市内存続を求める決議案を採択する方針も固めた。

 病院を運営する独立行政法人地域医療機能推進機構(本部・東京)と「交渉中の事項」との理由で非公開で行われた。関係者によると、塚部芳和市長は、市民病院跡地の無償貸与など用地取得の便宜▽地元住民や医師会対策▽現在地に診療所を残す場合の市からの要請-など、機構側が挙げていた課題を受け入れる方針を説明した。市議から明確な反対意見はなかったという。3月議会で同病院の市内存続の決議案を採択し、意思表示することも確認した。

 塚部市長と盛泰子議長が12日に機構本部を訪問し、市の考えを説明する。

 また、伊万里市内13地区の区長会長で構成する区長会長会は8日、病院の市内存続に関する要望書を市長と議長、伊万里・有田地区医師会に提出した。

 機構は長崎県松浦市も視野に移転の検討を進めている。松浦市議会は1月22日、「松浦市への移転を求める決議」を採択し、友広郁洋松浦市長が誘致方針を表明した。

G3註:地図 現病院所在地(①)
ちず

  1. 2016/02/10(水) 06:00:57|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<2月10日  | ホーム | 2月8日 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する