Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月6日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/397115
シリーズ: 地域医療構想
4つの医療機能別、入院料の算定状況提示へ
2016年度病床機能報告制度、「定量的な指標」目指す

レポート 2016年2月5日 (金)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は、2月4日の第13回会議で、2016年度の病床機能報告制度の改善案を議論、4つの医療機能と診療報酬の特定入院料の算定状況の対応関係が分かる資料を参照しつつ、報告を求めることをおおむね了承した(資料は、厚労省のホームページ)。地域医療構想を策定した後にその実現に向けた取り組みにおける「留意事項(案)」についても議論。これらは文言修正の上、再度諮り、今年度中に地域医療構想ガイドライン(『地域医療構想策定ガイドライン、了承』を参照)に反映させるなどして、都道府県や医療機関に周知する予定。

 地域医療構想の基礎となる病床機能報告制度は、2014年度からスタート。ただし、同じ医療機能を選択している病棟でも、実際に行われている医療内容に相違が見られたり、同程度の医療内容でも異なる医療機能を選択している例もある。4つの医療機能別に、特定入院料の算定状況を示すのは、こうした問題を解決するのが狙い。病床機能報告制度では、より精緻にするために、定量的な指標の導入が求められている。

 2014年度の場合、救命救急入院料の算定病棟における報告は「高度急性期」が96.0%、7対1入院基本料では、「高度急性期」27.0%、「急性期」72.6%、「回復期」0.3%、「慢性期」0.1%、地域包括ケア病棟入院料では、「急性期」27.0%、「回復期」69.8%、「慢性期」3.2%だった。医療機能と特定入院料の算定状況は「親和性が高い」(厚労省資料)ものの、一部に食い違いが見られた。

 そのほか、病床機能報告制度の改善に向けて、病棟単位と病院単位に分け、各種分析を行い、その結果を活用し、4つの医療機能と、実際に提供する医療内容が合致するような報告体制を目指す。

 もっとも、厚労省の方針に対し、慎重な取り扱いを求める声が挙がった。日本医師会副会長の中川俊男氏は、「病床機能報告制度は、医療機関が自主的に機能を選択する仕組み。報告の精度を上げることが問題ではなく、医療機関の報告が結果的に医療需要に修練していく過程が重要」と指摘。その上で、「親和性が高い」との表現について、「高度急性期と報告するためには、救命救急入院料を算定しないと報告できないと誤解される恐れがある。これは全然違う」などと問題視し、あくまで特定入院料から見た場合の報告状況のデータにすぎず、同じ特定入院料を算定している病棟であっても、その機能には幅があるとした。また中川氏は、地域医療構想で策定される必要病床数が「削減目標」と誤解されがちな点についても問題視した。

+ - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 2016年度の病床機能報告制度の改善案
  1.特定入院料の算定情報の活用(医療機能別に算定情報を分析)
  2.病棟票の活用(医療機能別に、職員数、診療科、入院患者数の状況、入棟前と退棟後の場所別の入院患者の状況、退院後に在宅医療を必要とする患者の状況、重症度、医療・看護必要度を満たす患者の割合、リハビリテーションの状況などを分析)
  3.病棟コードの活用(2016年度診療報酬改定に伴うシステム改修に併せて、レセプトに病棟コードを付記、病棟単位での患者数・治療件数などを分析)
  4.病院の機能に着目した分析(ICUやHCUなどの有無、手術件数や救急車受入数などを分析)
  5.病院・病棟の規模や構成割合に着目した分析(例えば、10病棟の病院のうち、高度急性期が1病棟、あるいは5病棟有する場合では病院の機能が異なる点に着目して分析)
+ - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



 日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏も、中川氏と同様の意見で、「現場の医療の在り方は、地域によって違う。大きな方針だけを示してもらい、現場で動かしていけばいいのではないか」と述べ、毎年報告を重ね、結果的に各医療機能に徐々に修練していくのが在るべき姿だとした。

 厚労省医政局地域医療計画課長の迫井正深氏は、「親和性」の表現は修正するとし、また病床機能報告制度があくまで医療機関による自主的な選択によるものであるという、中川氏の意見を支持した。

 一方、健康保険組合連合会理事の本多伸行氏は、「患者の側から見ると、4つの医療機能が分かりにくい」と指摘。医療機能と特定入院料の算定状況が合致している部分もあることから、「方向性については妥当性がある。患者への分かりやすさを考え、定量的に整理していくことが望ましい」と厚労省の方針を支持した。

 関係者間での情報共有が不可欠
 4日の検討会のもう一つの議題は、「地域医療構想の実現に向けた取組についての留意事項(案)」について。地域医療構想策定後は、PDCAサイクルを回しながら、その実現に向けて取り組むことが求められる。その議論を進める際の留意事項として示されたのが同案。

 「留意事項(案)」は、(1)基本的な考え方、(2)地域医療構想策定後の取組について、(3)次期医療計画の改定に係わる対応において整理が必要と考えられる事項について――の3つの柱から成る。(2)のうち、例えば、「地域の医療提供体制の現状と将来目指すべき姿の認識共有」では、将来の推計人口、医療圏の現在の病床数・診療所の数・位置、医療従事者数の配置状況、地域におけて不足する医療機能の把握、病院間の診療実績の比較、疾病ごとのアクセス時間、在宅医療と介護サービスとの提供体制――など、多岐にわたる情報を関係者間で共有することが必要としている。

 産業医科大学公衆衛生学教授の松田晋哉氏は、「これらを全部やってもらった方がいい。全部やっていかないと、各地域で何が起きているのか、今後何が問題になるかが分からず、これらを議論せずに、病床の話をしても意味がない」と述べ、地域が抱える課題を具体的にイメージするために、データをフルに活用することが必要だとした。

 日本精神科病院協会理事の桜木章司氏は、「現状の議論は逆立ちしている。本来ならオーダーメードのはずだが、今の議論は、でき上がった洋服(必要病床数)に体(各医療機関の現状)を合わせていくような状況」と指摘、「留意事項(案)」は、策定後の取り組みではなく、策定の段階でまさに必要になるとし、関係者への周知を求めた。厚労省医政局長の神田裕二氏はこの考えを支持、「地域医療構想を策定し、どんな医療提供体制を構築するかを検討する際には、各地域の医療提供体制の課題の抽出が出発点」と述べ、構想策定の後だけではなく、策定段階から参考にすべきとした。

 日本病院会副会長の相沢孝雄氏は、「地域医療構想の実現には、相互にきちんとした認識を持つことが大事。しかし、関心がない医療機関が大半であり、地域住民も知らない。地域医療構想を強引に進めていくのは危険であり、関係者に共通の認識を持ってもらうことが大事」と指摘、「留意事項(案)」にこの点を加えるよう要望した。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20160205-OYT1T50113.html
病院移転が宙に浮き、隣県の市が誘致…綱引きに
2016年02月06日 19時38分 読売新聞 九州

 佐賀県伊万里市の伊万里松浦病院(112床)の移転を巡り、同市と長崎県松浦市が県境を挟んで綱引きを繰り広げている。

 病院が計画していた伊万里市内での移転が宙に浮き、隣接の松浦市が誘致に乗り出した。危機感を募らせた伊万里市も巻き返しを図ろうと、優遇策を講じる姿勢だ。

 ◆問題の発端

 病院は独立行政法人「地域医療機能推進機構」(本部・東京)が運営し、県境近くの伊万里市山代町にある。内科や外科など12の診療科があり、医師6人、看護師64人が常勤。2014年度の入院、外来を合わせた患者数は延べ約5万6000人で、松浦市からの患者が約3割いる。

 移転問題の発端は昨年2月。機構は病院周辺の人口減で収入が落ち込んでいるのに加え、昭和40年代に建てられた施設が国の耐震基準を満たしていないことなどから、現在地より伊万里市中心部に約10キロ近い旧市民病院跡地への新築移転案を市に示した。

 しかし、地元の伊万里・有田医師会が「地域の医療バランスが崩れる」などと反発。市内での移転計画が進まず、機構は昨年9月、松浦市に受け入れを打診した。

 ◆松浦が攻勢

 松浦市は機構からの打診を歓迎した。

 友広郁洋市長は昨年12月、地元医師会への説明会で市内への移転推進を表明。市議会も1月の臨時会で、移転を求める決議案を可決した。背景には、市内の医師不足に加え、24時間態勢で患者を受け入れられる救急告示病院がないため、救急搬送先の6、7割を市外の病院に頼っている現状があるという。

 誘致が実現すれば市内最大の病院となり、地域医療サービスの向上が期待される。友広市長は取材に対し、「不退転の決意で移転に取り組む。病院の設立や安定経営について、機構の意向に応えられる対応を考えたい」と意欲を見せる。

 ◆伊万里も巻き返し

 一方、伊万里市も引き留めに懸命だ。

 市は1月、機構本部に担当職員を派遣し、市内存続に向けた交渉を本格化。機構側は▽旧市民病院跡地の無償譲渡か無償貸与▽地元医師会の説得――の条件を提示したという。

 塚部芳和市長は今月1日の定例記者会見で、これらの条件を受け入れて交渉を進める考えを示し、「やっと松浦市と同じスタート地点に立てる。市内への移転が住民の希望ではないか」と強調。8日に開かれる市議会全員協議会で、条件の取り扱いや今後の誘致方針などを議論する考えだ。

 機構の担当者は「どれだけ地域に求められ、ニーズがあるかが移転地選択の重要な要素になる。地域医療サービスを長く提供し続けるためにも、両市と協議を重ねて一番良い方法を探りたい。できるだけ早く移転先を決めたいと考えている」としている。(松本晋太郎、中西瑛)



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=130073
物忘れ外来、専門医補充できず閉鎖…秋田県立脳研
(2016年2月6日 読売新聞)

物忘れ外来の閉鎖が決まった秋田県立脳血管研究センター(秋田市千秋久保田町で)
 秋田県立脳血管研究センター(脳研、秋田市千秋久保田町)が「物忘れ外来」を3月いっぱいで閉鎖することが5日、分かった。外来を担当する認知症専門医3人が退職し、補充のめどが立たないためで、患者はかかりつけ医の変更を余儀なくされる。認知症かどうかなどを検査する「鑑別診断」は継続する。

 脳研によると、物忘れ外来では現在、3人の神経内科医が毎週水、木曜日に診察している。昨年11月頃から順次、退職する意向を示し、今年3月31日での全員の退職が決まった。脳研は全国の大学に問い合わせたり、ホームページで医師を募集したりしたものの、後任を確保できなかった。

 物忘れ外来は、認知症患者の増加を見込んで2004年に開設。認知症かどうかの診断、アルツハイマーや脳血管性など認知症のタイプを分ける鑑別診断、外来患者の診察をしている。

 脳研をかかりつけにしている約500人の通院患者には、脳研が診察可能な県内の他の医療機関を紹介している。鑑別診断は、他の病院の依頼を受け、脳外科医が続けるという。鈴木明文センター長は「医師を募集しているが、すぐに来てもらえる状況にない。県内の認知症医療の一端を担うことができなくなり、県民に申し訳ない」と話した。

 認知症患者や家族を支援する公益社団法人・認知症の人と家族の会県支部の佐藤敦子代表は「認知症患者が増えていく中、専門医がいなくなるのは残念。脳研は駅から近く、高齢者が通いやすいので、行政でも力を入れて専門医を補充してほしい」と話した。

 県内の65歳以上の高齢者は15年7月1日現在、34万4873人。厚生労働省の推計によると、高齢者の約15%が認知症とされ、県内では約5万2000人が該当するとみられている。



http://mainichi.jp/articles/20160206/ddl/k06/040/138000c
県立新庄病院
地域完結型医療を 改築検討委、県に意見書提出 /山形

毎日新聞2016年2月6日 地方版 山形県

 老朽化が進む県立新庄病院(新庄市若葉町)の改築整備検討委員会(委員長=山科昭雄・新庄市最上郡医師会長)は5日、意見書を県病院事業局の新沢陽英・病院事業管理者に提出した。地域完結型医療の提供や介護・福祉分野との連携などを盛り込んだ。

 具体的には、24時間体制の救命救急機能の充実や高度な周産期医療の確保、山形大医学部との連携による医師育成機能の強化などを要望。山科委員長は「医療を取り巻く環境は大きく変化している。地域住民の声も聞いて早急に実現してほしい」と求めた。

 同病院は最も古い建物が約40年前に建設された。病床数は388床で16の診療科を持つ。県は意見書を基に来年度中に大枠の規模を示す基本構想を策定。その後、建設場所や病床数、診療科数を含む基本計画を作る。

 新沢管理者は「意見書を十分検討して新しい病院が最上地域の医療と福祉の連携拠点になるよう、しっかりと取り組む」と述べた。【山中宏之】



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO97027200X00C16A2CC1000/
容疑の歯科医ら、1億円以上を不正受給か 診療報酬詐取
2016/2/7 1:52 日本経済新聞

 暴力団組長らの診療報酬詐取事件で、詐欺容疑で逮捕された歯科医師、重松武容疑者(58)の歯科医院が2011年以降の約3年間に1億円以上の診療報酬を不正受給したとみられることが6日、警視庁組織犯罪対策4課への取材で分かった。組対4課はこの間に通院したとされる患者千人余りから事情を聴くなどし、不正の実態解明を進めている。

 組対4課によると、千葉県船橋市で歯科医院を経営していた重松容疑者は10年末ごろ、会社役員の早川和男容疑者(39)=詐欺容疑で再逮捕=と知り合った。間もなく早川容疑者を指南役とし、虫歯の治療回数を水増しするなどした虚偽の診療報酬明細書づくりが始まったという。

 患者役集めには、早川容疑者の知人だった住吉会系組長の三戸慶太郎容疑者(50)=同=が協力。配下の組員に患者役を募集させたり、組員を通院したことにさせたりしたという。患者役には名義貸しの謝礼が支払われることもあった。

 組対4課は、この歯科医院だけで不正受給は1億円を超え、仲間内で利益を分け合ったと判断。暴力団の資金にもなったとみている。

 重松容疑者らの逮捕容疑は11年7月~13年1月、船橋市の歯科医院で、患者12人を治療したように装い、東京都と埼玉県の10自治体から16回にわたり、約366万円の診療報酬を詐取した疑い。



https://www.m3.com/news/iryoishin/397205
シリーズ: m3.com意識調査
「人は自宅で死すべき」「非効率的、家族が犠牲」
「最期をどこで迎えたい?――在宅医療について」自由記述1

レポート 2016年2月7日 (日)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 1月28 日から2月4日にかけて、m3.com意識調査で実施した「最期をどこで迎えたい?――在宅医療について」において、在宅医療に関するたくさんのご意見、体験談が寄せられました。

 貴重なご意見を、医療維新内で5回に分けてご紹介します。たくさんのご回答ありがとうございました。

調査結果はこちら⇒「最期をどこで迎えたい?――在宅医療について」

【在宅医療の是非:肯定的】
・30年の長い高度急性期病院で働いたのち、人間はともかく自宅で死すべきものと思いました。【勤務医】
・病院医療がますます非人間的な冷たいシステムに変貌してしまい、逆に在宅医療は人間として心の通うものになったように思います。病院が「デジタル」なら在宅は「アナログ」でしょうか。【開業医】
・愛犬を看取った経験からヒトでも可能と思う。【勤務医】
・住み慣れた自宅で家族に看取られて逝くのがやはり一番幸せそうに見える。家族は大変そうだが。【勤務医】
・曾祖父を座敷で見送った。あるべき姿を思う。【勤務医】
・介護力があれば在宅での最期はすばらしいと思われます。【勤務医】
・自宅にいると元気になる患者さんがいる。【勤務医】
・最後は家族に囲まれ、自宅の畳の上が良い。【勤務医】
・家族が介護に積極的で、かつマンパワー的にも可能であるなら患者が一番安らかに過ごせると思う。【勤務医】
・基本的には在宅死がさまざまな観点から理想である。それは施設内での看取りも必要で、施設は終の棲家である必要がある。【勤務医】
・痛みをはじめとする苦痛を制御できれば、多くの患者は自宅で家族に囲まれながら最期を迎えたいと思うはず。そうなれば、大幅な医療費の抑制につながるので、国の方針としても今後、在宅医療の充実には力を注がれるはずと思う。【開業医】

【在宅医療の是非:否定的】
・自宅で療養したい気持ちは分かるが、夜のトラブルを家族に対応させるのは負担に思われる。深夜でも駆けつけられる体制が整うのか疑問。比較的元気なら在宅でも可能だが、そうでなければ施設で見守るほうがいいようにも思う。【開業医】
・国は在宅医療を進めたいと考えているが、現状はとても困難です。入院する方が、手間も費用もかからないとすれば、どういう選択となるか。施設も、ケアをきちんと受けるには、費用が大変ですし。【勤務医】
・介護者が確保できない現状で医療費抑制のために無理な在宅志向は慎むべき。【勤務医】
・病院での最期が悪く、在宅が良い、という風潮には抵抗がある。【開業医】
・在宅医療は基本的に医療費を削減するために推進されていると思います。【勤務医】
・在宅医療はそれを看る人を必要とするため、非効率的です。仕事を休んだり、やめたりしなければ介護はできません。したがって、在宅を勧めることは見かけ上の医療費の削減にはなっても、国としての生産性および税収を減らすことになるため、結果的に財政には悪影響を及ぼすと思います。介護が必要な人を1カ所に集めて最期を看取った方が効率的でしょう。【勤務医】
・患者さんは本当に自宅で最期を迎えたいと思っているのでしょうか。国の情報操作のように思われます。家族の負担を考えると病院で亡くなる方が幸せだと思います。安楽死が認められればますます病院の方が良いと思います。【勤務医】


  1. 2016/02/07(日) 05:36:06|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<2月7日  | ホーム | 2月5日 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する