Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月1日 

<震災関連>

http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160201-046599.php
「楢葉・ふたば復興診療所」始動 医療再生拠点、1日から診療開始
2016年02月01日 08時57分  福島民友

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域の医療再生拠点として県が、楢葉町北田に整備を進めていた「県立大野病院付属ふたば復興診療所」(愛称・ふたばリカーレ、伊藤博元所長)が31日、開所した。1日から診療を始める。現地で行われた開所式では、内堀雅雄知事が「この診療所で住民や復興作業に携わる方の健康を支えていく」と期待を寄せた。

 診療所は平日の外来診療のみを行う。開所により住民帰還に向けた生活環境整備、福島第1原発廃炉などに携わる作業員の医療体制拡充にもつながると期待されている。

 医療再生、帰還加速に期待 課題は「常勤医不在」

 昨年9月に避難指示が解除された楢葉町に31日開所した「県立大野病院付属ふたば復興診療所」。関係者や住民からは、避難区域の医療再生や住民帰還の加速化に向けて大きな期待が寄せられている。

 内堀雅雄知事ら関係者が出席して行われた開所式で、若松謙維復興副大臣、高木陽介政府原子力現地対策本部長らに続き、あいさつした楢葉町の松本幸英町長は「(診療所開所が)双葉地方の復興加速化につながる。地域に愛され、親しまれる診療所になってほしい」と期待を込めた。

 同町の住民帰還率は1月18日現在、町人口の5.7%にとどまり、帰還者に占める65歳以上の高齢者の割合も50%を超える。

 町内では民間クリニックがすでに診療を再開しているが、医療体制拡充は帰還に向けた町民の不安材料の一つで、同町北田地区の行政区長を務める山内茂樹さん(64)も「帰還者には高齢者も多く、診療所完成は帰町に向けてとても心強い」と歓迎する。同地区では診療所に加え、町が商業施設や復興住宅などを集約した復興拠点「コンパクトタウン」の整備も始める予定で、山内さんも年内には避難先から自宅に戻る考えだという。

 診療所では整形外科を担当する所長の伊藤博元日本医大名誉教授のほか、福島医大から派遣される循環器や消化器、腎臓、神経内科、呼吸器などの医師が交代で内科の診療に当たる。

 看護師4人らスタッフ計9人は常勤する一方、内科の「常勤医」は不在となるため、いかに帰還した住民に密着した医療が提供できるかが、今後の運営の課題となりそうだ。



http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20160131-OYTNT50122.html
楢葉に県立診療所完成
2016年02月01日 読売新聞

 東京電力福島第一原発事故の避難指示が昨年9月に解除された楢葉町で県立診療所「ふたば復興診療所」が完成し、31日に開所式が行われた。2月1日から診療を行う。同町では医療機関や商店の不足などから町民の帰還が進んでおらず、町は帰還意欲の高まりに期待している。

 開所式で、内堀知事は「双葉の復興のために医療の再生は必要不可欠。診療所は住民の健康を支える重要な使命を持つ」とあいさつ。松本幸英町長は「医療環境が大きく変わり、真に町の復興に貢献する」と期待した。

 所長を務める日本医科大名誉教授の伊藤博元医師は「住民だけでなく、復興のために働く作業員の健康も守ることができる。質の高い医療を提供し、信頼される診療所にしたい」と抱負を述べた。

 診療所は鉄骨平屋約500平方メートルで、災害公営住宅や商業施設などを集約する「コンパクトタウン」内に建設された。診療科は内科と整形外科で、四つの診察室やCT(コンピューター断層撮影装置)室、リハビリ室などがある。診療は、内科が月~金曜の週5日、整形外科が月、水、木曜の週3日で、時間は午前9時半~正午、午後1時半~4時。



<医療一般>

http://www.asahi.com/articles/ASJ212VKYJ21UNHB001.html
37年ぶり新設の医学部、22倍の狭き門 東北薬科大
森治文
2016年2月1日11時41分 朝日新聞

 東日本大震災をきっかけに東北復興や地域医療の充実を図るため、今春37年ぶりに医学部が新設される、仙台市の東北薬科大(4月から東北医科薬科大に改称)の入試が1日、始まった。医学部の受験生は仙台と東京の計3会場で22倍の狭き門に挑んだ。

 定員100人の医学部は、2287人が受験した。卒業後に医師不足の東北各県で10年前後働くことを条件に学費が減免される定員55人の「地域枠」を第1志望として出願した人は1600人を超えた。

 岩手県に母方の実家があるという栃木県小山市の私立高校3年の女子生徒(18)は「東北の復興に役立ちたいという思いもあって志望しました」と話した。

 医学部の新設は1979年の琉球大以来。国は医学部設置を長く認可してこなかったが、東日本大震災後に東北地方で1校認めると表明。応募した3団体から東北薬科大を選んだ。(森治文)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47990.html
薬局の規制緩和、院内設置は引き続き禁止- 厚労省
2016年02月01日 19時30分 キャリアブレイン

 厚生労働省は、4月に薬局の構造に関する規制を緩め、病院や診療所の医師が発行した処方せんを、患者が公道を通らずに入れる近くの薬局に持っていき、調剤サービスを受けられるようにする方針だ。ただ、診療所などの施設内に薬局を設置することは、引き続き禁止する。【佐藤貴彦】


 医師と薬剤師が業務を分担する「医薬分業」を適切に推進させるため、同省は処方せんを受け付ける薬局に対し、医療機関と「一体的な構造」や「一体的な経営」を禁じている。

 このため、現在はいわゆる医療モールを除き、医療機関から公道などを通らずに入れる場所に処方せんを受け付ける薬局を設置できない。しかし、車いすを利用する患者などの不便を解消するために昨年6月、構造上の規制を改めることが閣議決定された。

 厚労省は1月27日、中央社会保険医療協議会(中医協)の総会で、現行の規制を緩和させ、公道などを通らずに行き来できる状態を認める案を示した。ただ、規制を緩めた後も、公道などから薬局の出入り口を見つけやすいことや、医療機関の休診日も入れる場所にあることなどを求めるとした。

 また、不動産の賃貸借や経営に関する書類を薬局から定期的に提出させて、その経営が医療機関と一体的になされていないことを確認するとした。そのほか、規制の緩和後、実際にそうした薬局の設置を認めるまでに、一定の周知期間を設ける方針も示した。

 中医協は29日の総会で同案について議論したが、委員から反対はなかった。規制緩和後の具体的なルールは、2月中旬までに決まる。



http://www.qlifepro.com/news/20160201/in-split-pharmacy-doctors-orders.html
【中医協総会】分割調剤、医師の指示で実施
2016年02月01日 AM11:00   QLifePro

■全医薬品の一般名処方を評価

中央社会保険医療協議会総会は1月29日、前回に引き続き、2016年度診療報酬改定の個別改定項目について議論した。大手調剤チェーンの報酬削減を念頭に、調剤基本料の特例点数(25点)からさらに引き下がる点数の創設や一般名処方加算の見直し、湿布薬処方制限などの厚生労働省案も議論の対象となったが、7対1入院基本料等の施設基準見直しなどの項目を除き、支払い・診療の両側委員から意見は出なかった。医師の指示に伴う分割調剤の実施や、多剤投薬を適正化するため、病院の薬剤師が入院患者の内服薬を減らす取り組みを評価する「薬剤総合評価調整加算」の新設は了承された。

分割調剤は、長期処方に対応するためのもので、医師が患者の服薬管理が困難と判断し、処方時に指示した場合に薬局で実施する。その際、処方医は処方箋の備考欄に分割日数と分割回数を記載するほか、分割調剤を行った薬局には、2回目以降の調剤時は患者の服薬状況等を確認し、処方医に対して情報提供を行うことを求める。

後発品のさらなる使用促進を図るため、後発品が存在する全ての医薬品が一般名で処方されている場合の評価を新設する。

現行の「一般名処方加算」(2点)は、処方箋に1品目でも一般名処方の医薬品があれば算定できるが、後発品の使用を促進するため、よりハードルの高い「全医薬品の一般名処方」を要件とする点数を新設し、高い点数を付ける。現在の同加算(2点)はそのまま残す。また、処方時に後発品の銘柄指定を行い、変更不可とした場合には、処方箋にその理由を記載することを求める。

「薬剤総合評価調整加算」は、病院の薬剤師が処方内容を総合的に評価し、入院時に患者が服薬していた薬剤の種類を退院時に減少させる取り組みを評価するもので、退院時に1回算定できる。

湿布薬については、1度に一定枚数を超えて処方する場合、処方箋料、処方料、調剤料、調剤技術基本料は算定不可とし、枚数上限を超えた分の薬剤料に関しても算定できないようにする。

ただ、医師が必要と判断し、やむを得ず上限枚数を超えて湿布薬を処方する場合は、その理由を処方箋と診療報酬明細書に記載すれば算定可能とする。

また、この日の総会で厚労省は、診療報酬改定にかかる答申書の附帯意見(項目案)も示した。

かかりつけ薬剤師・薬局の評価等の影響をはじめ、かかりつけ医とかかりつけ薬剤師・薬局の連携による残薬、重複・多剤投薬の実態を調査・検証すること、新薬創出・適応外薬解消等促進加算や基礎的医薬品への対応、年間販売額が極めて大きい医薬品を対象とした市場拡大再算定の特例のあり方について、引き続き検討するとした。



http://www.medwatch.jp/?p=7467
特定機能病院に医療安全管理体制強化や外部監査委設置などの要件追加―厚労省
2016年2月1日|医療・介護行政をウォッチ  Medi Watch

 特定機能病院の承認要件に、新たに「医療安全管理体制の強化」「外部監査体制の設置」などを加える―。こうした見直し案が、28日に開かれた「特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会」で取りまとめられました。

 4月から新承認要件がスタートしますが、全項目について10月まで、一部項目では来年(2017年)4月あるいは再来年(2018年)4月までの経過措置が設けられます。

ガバナンスの強化や、高度医療技術の導入プロセスなどを整備

 東京女子医科大学病院と群馬大学附属病院の2つの特定機能病院で重大な医療事故が発生し、そこでは病院のガバナンスに問題点があることが分かりました。厚生労働省は事態を重く見て、べての特定機能病院に立入検査を行うとともに、塩崎恭久大臣を本部長に据えた「大学附属病院等の医療安全確保に関するタスクフォース」を設置し、特定機能病院の承認要件を見直してはどうかとの考えをまとめました。

特定機能病院において医療安全管理体制を強化(内部統制の強化、外部監査の強化)するとともに、医療法に「特定機能病院には高度な医療安全管理体制が求められる」旨の理念規定を置くことになった
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 「特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会」では、タスクフォース案をベースに議論を重ね、今般、承認要件見直し案を取りまとめたものです。

 見直し案の柱は次の4本です。

(1)ガバナンスの確保・医療安全管理体制の強化

(2)インフォームド・コンセントおよび診療録などの整備

(3)高難度新規医療技術の導入プロセスの整備

(4)職員研修の必須項目の追加や、効果測定の実施

 このうち(1)のガバナンス確保・医療安全管理体制の強化については、(A)内部統制の強化(B)外部監査の徹底(C)取り組みに応じた評価・公表の仕組み―の3つの大項目に分けた見直しが整理されています。ここが、今般の見直しの最大のポイントと言える部分であり、詳しく見ていきましょう。


医療安全管理部門に、専従の医師・薬剤師・看護師を配置

 (A)の内部統制については、医療安全に係わる組織体制を強化するとともに、その責任を明確化することになります。具体的には、次のような見直しが行われます。

 まず、特定機能病院の管理者に対し新たに「医療安全管理責任者の配置義務」を課します。医療安全管理責任者は、「医療安全管理部門」「医療安全管理委員会」「医薬品安全管理責任者」「医療機器安全管理責任者」の業務を統括し、副院長職(常勤の医師・歯科医師)が就くことになります。

 次に、医療安全管理部門の業務について、「医療安全管理委員会の事務」「自己発生時における診療録の確認や患者への説明など」「医療安全に係る連絡調整」のほか、新たに「医療安全に関する診療内容のモニタリング、職員の医療安全に関する認識状況の確認」を追加する。

 また医療安全管理部門の体制を強化するために、専従の「医師、薬剤師および看護師」を配置する規定が設けられます。ここでいう専従とは「常勤職員で、就業時間の8割以上、該当業務に従事している」ことを意味します。ただし、「常勤職員で、就業時間の5割以上、該当業務に従事している」者を同職種で複数配置している場合も、専従とみなすことが可能です。

 さらに、医療安全管理委員会の業務として、「重大な問題が発生した場合の速やかな原因分析」「分析結果を活用した改善策の立案」「事故防止に向けた改善の実施や職員への周知」「改善策の実施状況調査」などが追加されます。


医療事故などの隠ぺい防ぐため、内部通報窓口を設置

 一方、インシデント・アクシデント事例が発生した場合、職員は速やかに医療安全管理部門のその内容などを報告することが求められます。具合的には、死亡事故か否かで報告事項が区別されます。

▽入院患者が死亡した場合、「死亡の事実」と「死亡前の状況」を報告する

▽死亡以外の場合で、通常の経過では必要ない処置・治療が必要になり、特定機能病院の管理者が定める水準以上の事象が発生した場合、「事象発生の事実」と「事象発生前の状況」を報告する

 なお、昨年10月からスタートした医療事故報告制度では「予期しなかった事故」が報告対象ですが、ここでは「当該事象を予期していたか否か」に関係なく報告することが必要です。

 また医療安全管理委員会は、こうした報告が適切に行われているかを確認し、その結果を管理者に報告しなければいけません。仮に報告が不十分であれば、必要な研修・指導などを行うことになります。

 ところで、インシデント・アクシデント報告そのものは職員が行いますが、管理者には「報告させる義務」が課せられます。また事故の隠ぺいなどが生じないよう、管理者と開設者には、いわゆる「内部通報窓口」を設置する義務も課せられます。

 このほか、医薬品の適切・安全な使用に向け、次のような見直しも行われます。

▽医薬品安全管理責任者(医薬品使用に係る安全管理のための責任者)を配置する。責任者は「医薬品安全使用のための業務手順書の作成」や「医薬品安全使用のための研修」などを行う

▽医薬品安全管理責任者は、「医薬品情報の整理、周知、周知状況の確認」「適応外・禁忌に該当する処方に関して、処方の把握のための体系的な仕組みの構築」などを行う担当者を指名する

▽特定機能病院の管理者は、自ら定期的に医療安全管理研修を受講するとともに、医療安全管理責任者・医薬品安全管理責任者・医療機器安全管理責任者に、定期的に医療安全管理研修を受講させなければいけない


過半数の外部委員で構成される「監査委員会」も設置

 これまで見てきたように、院内の安全管理体制を強化することは極めて重要ですが、やはり限界もあります。そこで新たに外部監査体制の構築を義務化することになりました。

 まず、管理者に対して「監査委員会」の設置が義務付けられます。監査委の委員は3人以上で、委員長と過半数の委員は「当該病院と利害関係のない者」であることが必要です。

 監査委の業務は次の通りで、少なくとも年2回以上開く必要があります。

▽医療安全管理責任者、医療安全管理部門、医療安全管理委員会、医薬品安全管理責任者などの業務状況について、管理者などから報告を求め、必要に応じて確認する

▽必要に応じ、医療安全管理についての是正措置を講ずるよう、開設者・管理者に意見する

▽安全管理状況や改善状況についての結果を公表する

 また、特定機能病院には、わが国で最高水準の医療を行うことが求められているので、特定機能病院同士の相互監視(ピアレビュー)を行う体制も次のように構築する必要があります。

▽年に1回以上、他の特定機能病院に職員を立ち入らせ、医療安全管理の改善に向けた技術的助言を行わせる

▽年に1回以上、他の特定機能病院の管理者が行う職員の立ち入りを受け入れ、医療安全管理を改善するための技術的助言を受け入れる

 技術的助言を行うために、立ち入りを行う職員は「インシデント・アクシデントの報告状況」「医療安全管理委員会の議論の状況」「高難度新規医療技術の導入プロセスの運用状況」について確認することが必要です。

 

 また(3)の高難度医療技術とは「当該医療機関で事前に行ったことのない手術・手技で、人体への影響が大きいもの」を意味し、特定機能病院では▽実施の適否を確認する部門の設置▽当該医療技術実施の際に職員が遵守すべき事項などの規定▽未承認医薬品などの使用の適否を確認する部門の設置―などを行う必要があります。

 また、高難度医療技術の導入は、概ね「診療科で、術者の技術レベルや体制などを検討し、審査担当部門に申請する」→「審査担当部門に、事前審査委員会を設置し、倫理的・科学的妥当性、実現可能性を審査する」→「管理者の承認」→「当該医療技術の実施」→「事後の検証」というプロセスを辿ることになります。

特定機能病院で、初めて行う高度な医療技術(高難度新規医療技術)を導入する場合には、このプロセスを経ることが必要となる
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4月から新要件スタートするが、最長2年間の経過措置も

 これらの見直しは今年(2016年)4月から運用されます。ただし、新たな部門の設置や外部監査委員の任命などには、相当の時間が必要でしょう。このため厚労省は、外部監査やピアレビューなどは来年(2017年)4月まで、「医師、薬剤師、看護師の医療安全管理部門への専従」と「医療安全管理責任者などに対する医療安全管理経験の要件化」などについては再来年(2018年)4月までの間、「既に承認を得ている特定機能病院は、新承認要件を満たすものとみなす」という経過措置が設けられます。

特定機能病院の承認要件見直しについて、一定の経過措置が設けられている
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https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0201038316/
控えるべき治療の議論も診療GLの課題
2015年度厚生労働科究公開班会議

2016.02.01 Medical Tribune

 わが国の診療ガイドライン(GL)の役割と可能性について解説した京都大学大学院健康情報学分野教授の中山健夫氏は,GLでは優れた治療法を推奨するため治療が増えがちになることから,今後は費用効果(cost effectiveness)とともに,控えるべき治療の議論が必要であると指摘した。1月9日に東京都で開かれた2015年度厚生労働科学研究費補助金「社会的責任に応える医療の基盤となる診療ガイドラインの課題と可能性の研究」班(研究代表者=同氏)の公開班会議での発言。

臨床GLにSDMは不可欠

 中山氏によると,わが国の診療GLに求められる役割や可能性は今後広がりつつあるという。例えば,当初診療GLは治療の意思決定を支援する対象が医療者のみだったが,その後患者・家族向けのGLも作成されるようになり,さらに現在では,医療者と患者・家族・介護者をつなぐGLの作成も検討されている。

 しかし,医療者と患者・家族がエビデンスを共有し,治療方針を共に決定するShared Decision Making(SDM)の視点がなければ,EBMはエビデンスによる圧政(evidence tyranny)に転じる可能性がある(JAMA 2014; 312: 1295-1296)。

 例えば,複数のランダム化比較試験(RCT)で真のエンドポイント(生存期間の延長など)の改善が確認されたがん治療であれば,エビデンスの質は極めて高い。しかし延長期間の中央値が対照群に比べて2~3カ月であり,患者の治療負担や経済的負担が重く,QOLを損なう可能性があれば「患者に医療者の価値観を一方的に押し付けることになりかねない」と同氏は指摘。診療GLを活用した治療法の決定に当たり,SDMが必要となる場合が多いことを強調した。

 ただし,診療GLで推奨する治療法が,必ずしも実臨床で用いられているとは限らない。例えば,GLで強く推奨されている虚血性心疾患(IHD)患者への心臓リハビリテーション(以下,心リハ)の施行状況について,予備的な結果であるが健保組合の約1,800人のIHD患者のうち,施行率は2割程度にすぎないという。

 施設基準の問題などもあるが,こうした「エビデンス診療ギャップ」を改善するには,クリニカルパスに治療法を組み入れる他に,同研究班では現場での推奨の実施状況を学会にフィードバックし,GL改訂時に生かせるシステムの構築も検討している。

 またわが国の医療財源の問題を踏まえ,診療GLでのcost effectivenessの取り扱いが今後の課題となる。英国立臨床評価研究所(NICE)のGLでは,clinical effectivenessとcost effectivenessの両方が考慮されているが,同氏は「診療GLでは優れた治療法を推奨するため,治療が増えがちになる」ことも指摘。cost effectivenessの議論とともに,専門家が自律的に控えるべき治療法のリストアップを呼びかける米Choosing Wiselyの考え方も必要であるとした。

(田上玲子)



http://www.yomiuri.co.jp/local/gifu/news/20160201-OYTNT50289.html
へき地診療 態勢整備へ
2016年02月02日 読売新聞 岐阜

◆県 派遣病院、医師に補助金

 県内の「へき地診療所」で勤務する医師を確保するため、県は新年度から、へき地診療所への医師派遣に協力する病院と、派遣される医師に補助金を交付する新制度を創設する。新年度予算案に事業費を計上し、人口減少が続く中山間地の集落など、医師不足に悩む地域の医療態勢整備に取り組む。(宮地語)

 県医療整備課によると、近隣に医療機関がない地域での医療を確保するため、市町村が設置するへき地診療所は、出張所などを除いて37か所(昨年7月時点)。そのうち、27か所のへき地診療所に医師が常勤している。

 常勤医師32人中、自治医科大(栃木県)卒の医師が13人を占める。へき地医療を担う医師養成が目的の同大では、卒業後、へき地診療所を含め地方で9年間の勤務が義務付けられるが、その後は、総合病院などでの勤務を希望して地域を離れる医師も多い。このため、へき地で医療にあたる人材を幅広く確保することが求められていた。

 新制度では、へき地診療所での勤務を希望する医師を募集し、県が「へき地医療支援医師」として登録。普段は地域の中核病院などに勤務し、市町村からの要請を受けた場合、へき地診療所での診療にあたる。派遣元の病院と医師には、派遣日数に応じた「協力手当」が支給される。費用は県と市町村が折半して負担する予定で、県は支給額を検討している。

 県は、へき地医療支援医師の登録を2016年度末に5人、18年度末までに10人とする目標を掲げる。病院や医師への財政支援を行う取り組みは全国でも珍しいといい、同課は「へき地での医師不足は今後ますます深刻化するおそれがある。新制度の導入で、地域住民の不安解消につなげたい」としている。



http://healthpress.jp/2016/02/246.html?utm_source=nikkan&utm_medium=red&utm_campaign=ctr
中村祐輔のシカゴ便り~
これでいいのか、日本の医薬品貿易赤字額は年間で2.46兆円!

2016.02.01 ヘルスプレス

年々増加する日本の医薬品の貿易赤字

  1月というのに、外は雨が降っている。米国東海岸では記録的な大雪となり、日本では沖縄でも雪が降ったにもかかわらず、雪ではなく、雨だ。昨年、一昨年の冬では考えられないような異常気象だ。しかし、日本の医薬品貿易赤字は、予想通りの数値だった。

 財務省から、2015年度の貿易統計の速報値が公表された。日本全体の貿易赤字額は2014年の約12.8兆円から、2015年は2.8兆円へと改善している。もちろん望ましい傾向だ。それでは医薬品の貿易赤字額はどうなったのか?なんと、前年度の1.86兆円の赤字から、2.46兆円の赤字と大幅に拡大している。国全体の貿易赤字と比較すると、医薬品の赤字額は87%に相当する額だ。医薬品輸出額は1100億円程度増加して健闘しているのだが、輸入額が7000億円増えている。ボクシングなら、1発打ち返したら、6-7発打ち返され、ボコボコにされているようなものだ。

乏しすぎる日本の医薬品開発の戦略

 赤字額は2000年には2205億円だったが、その後、15年連続で増加し、2015年には10倍以上拡大したことになる。本当にこのままでいいのか!1990年代の赤字額は10年間すべて2000億円台だったので、いかにこの分野での日本の競争力が損なわれているのかが一目瞭然だ。

 日本医療健康開発機構1)なるものを発足させたが、この著しい競争力の劣化にどのように対応しようとしているのか、ほとんど見えてこない。研究で求められる戦略と薬剤開発に求められる戦略とは大きく異なるのだが、すべて同じ物差しで計ろうとしているのではないだろうか?大学研究者の論文を書くためのロジックとは、全く異なるロジックを組み立てて推進しなければ、この医薬品貿易赤字は、さらに拡大することはあっても、縮小できる可能性は少ない。オンコセラピー・サイエンス社2)がもっと頑張るしかない。

 ここまで来ると、日本は新規薬剤など開発せず、ジェネリック医薬品で医療をまかなえばいいという声もあがってきそうだ。もちろん、欧米では治療薬が手に入り、日本では手が届かない、これではG7を開催する国だと誇りに思えるはずもない。しかし、医薬品開発を進めるには、日本の戦略は乏しく、投入する資源も限られている。まるで、昭和18年以降の太平洋戦争の様相だ。このままでは、頑張っている人たちの心の糸も切れてしまうのではと心配だ。

 自国の国民を治療するための医薬品をここまで海外に依存していいのか!医薬品の開発戦争は、人の命を救うための闘いだ。この闘いに参加せずして、日本人の誇りが保てるのか!日本国としての矜持の問題だ。ちっぽけな面子や学閥など捨てて、若者たちよ、声をあげよ!。

※編集部注
1)日本医療健康開発機構
日本の医療研究の司令塔となるべく2015年4月1日に発足した国立研究開発法人。文部科学、厚生労働、経済産業の研究費を集約、各研究者の連携を強化しながら、新薬や医療機器の開発を目指す。
2)オンコセラピー・サイエンス社
2001年4月に創設された大学発ベンチャー。東京大学医科学研究所と共同研究を行っており、主にがん治療のための分子標的治療薬・抗体医薬・ワクチンを研究開発し、すでに複数の治験を行っている

※『中村祐輔のシカゴ便り』(http://yusukenakamura.hatenablog.com/)2016/0126 より転載



http://www.sankei.com/economy/news/160201/ecn1602010025-n1.html
たばこ包装の「警告」大きく? 欧州は表示が半分以上 財政審が議論、6月めどに中間報告
2016.2.1 19:40 産経ニュース

 財務省は1日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会を開き、たばこの警告表示規制を強化する検討を始めた。分科会の下に新設した部会で、現在は包装の30%以上となっている、喫煙が健康に与える影響を警告する表示面積を広げる案などを議論。早ければ平成29年にも警告が大きくなる可能性がある。

 世界保健機関(WHO)は2003年に採択した条約で、たばこ包装面積の最低30%以上を警告表示に使うよう求めた。この基準に基づいて、現在、日本国内で販売される銘柄については30%以上の面積を使って警告が表示されている。

 ただ、規制先進国の欧州やオーストラリアでは表示面積が50%を超えているケースがほとんど。財政審は、喫煙による健康被害が医療費負担を増大させていることなども踏まえ、警告を欧州並みにすることなどを議論する。

 財政審は今後、分科会の下に設置した「表示等部会」を通じて、たばこ会社や有識者への意見聴取を行い、6月をめどに中間報告をまとめる方針。中間報告などを踏まえて財務省は省令の改正を目指す。



http://www.qlifepro.com/news/20160129/attention-for-fulminant-type-1-diabetes-by-opujibo.html?utm_source=20160201&utm_medium=mail&utm_campaign=QLMIDnews
オプジーボ使用時の劇症1型糖尿病について、再度の注意喚起-厚労省
2016年01月29日 PM04:00  QLifePro

適応拡大・包括医療費支払制度の対象外で使用患者が増加見込み

厚生労働省医薬・生活衛生局は1月28日、各自治体ならびに関係学会に向け、「ニボルマブ(遺伝子組換え)」(製品名:オプジーボ(R))製剤使用時の劇症1型糖尿病に関する周知について(依頼)を発出した。


ニボルマブ使用時の劇症1型糖尿病については、既に2015年11月に添付文書を改訂、注意喚起を行っているが、12月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」への適応が承認されたことに加え、2016年2月からは包括医療費支払制度の対象外となるため、使用患者数の増加が見込まれている。そこで、同省では改めて周知の依頼を発出したとしている。

劇症1型糖尿病は、1週間前後以内にケトアシドーシスに陥るなど、急激に重篤化し、適切な処置をしなければ死亡に至るリスクも想定されるため、早期発見や適切な治療を速やかに行うことが重要だ。同剤は承認以降、現在までに1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)の副作用について、因果関係が不明なものも含め7例が報告(うち死亡例はなし)され、そのうち2015年11月以降は2例が報告されている。

小野薬品も「適正使用のお願い」で注意喚起

同省では同剤の使用中に「急激な血糖値の上昇、もしくは口渇・多飲・多尿・体重減少・全身倦怠感・意識障害などの糖尿病症状の出現を見た際には、劇症1型糖尿病の可能性を考慮」し、専門医との緊密な連携の下早急な対処が必要、と注意喚起した。

これに合わせる形で、オプジーボの製造販売元である小野薬品工業株式会社は同剤の適正使用のお願いを各医療機関宛に発出。症例概要や劇症1型糖尿病の診断基準などを掲載し、劇症1型糖尿病について適切に対応がなされるように改めて注意喚起を行った。(QLifePro編集部)



https://www.m3.com/news/general/395726?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160201&dcf_doctor=true&mc.l=141975828&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
医師急死、労災認めず 母親の請求棄却、青森地裁
2016年2月1日 (月)配信 共同通信社

 青森県八戸市の病院で2010年、当直勤務で待機中の男性医師=当時(52)=が急死したのは労災だとして、母親(85)=新潟市中央区=が、遺族補償給付を認めなかった八戸労働基準監督署の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、青森地裁は29日、請求を棄却した。

 田中一彦(たなか・かずひこ)裁判長は判決理由で、医師は48時間の連続勤務中だったが「十分な睡眠時間が確保されていた」と指摘し、長時間労働が急性心筋梗塞を引き起こしたとする原告側の主張を退けた。男性は、持病の睡眠時無呼吸症候群の影響で低酸素血症になって嘔吐(おうと)し、吐いた物を詰まらせ急性呼吸不全になったと認定した。原告側は控訴する方針。

 判決によると、男性医師は10年10月、当直室で嘔吐した状態で死亡しているのが見つかった。



https://www.m3.com/news/general/395729
医師成り済まし男に実刑 水戸地裁
2016年2月1日 (月) 共同通信社

 医師に成り済まして診療をし、現金をだまし取ったとして、医師法違反(無資格医業)や詐欺などの罪に問われた東京都品川区の無職大賀達夫(おおが・たつお)被告(52)に、水戸地裁(佐藤弘規(さとう・ひろのり)裁判長)は29日、懲役3年6月、罰金100万円(求刑懲役5年、罰金100万円)の判決を言い渡した。

 佐藤裁判長は判決理由で「常習的に成り済ましており、計画的で悪質。厳しい非難に値する」と指摘した。

 判決によると、実在する医師の医師免許の写しを利用して、医師紹介事業者のサイトに登録。非常勤の眼科医として診察や点眼薬の処方などをして2012~14年、計約1100万円をだまし取った。

 弁護側は「実刑を覚悟し、反省している」と寛大な判決を求めていた。

 水戸地検は、大賀被告が宮城や千葉など7都府県の医療機関で医師に成り済まし、診療行為をしていたことを裏付け、起訴していた。



https://www.m3.com/news/general/395809
医師の男に懲役2年求刑 不正アクセス事件
2016年2月1日 (月)配信 共同通信社

 他人のヤフーメールに無断でログインしたとして、不正アクセス禁止法違反の罪などに問われた●●●病院の医師●●●被告(●●)の論告求刑公判が1日、●●●地裁(●●●裁判官)で開かれ、検察側は懲役2年を求刑し、結審した。判決は10日。

 起訴状によると、●●●被告は2014年6月21~22日、8回にわたり、当時●●●病院に勤めていた女性医師のヤフーメールにIDやパスワードを入力して無断でログインしたなどとしている。

 検察側は論告で「常習的にアクセスし、メールや添付された画像をのぞき見するなど、プライバシーを侵害した。被害者の精神的損害は大きい」と指摘。弁護側は●●●被告が反省しているとして、執行猶予付き判決を求めた。

 昨年12月の初公判で●●●(以下削除)。(依頼により、個人情報は伏字とし、一部を削除しました。2017.5.19 Doctor G3)



https://www.m3.com/news/general/395841
患者転倒死で業過致死容疑 「不起訴不当」と議決 札幌検察審
2016年2月1日 (月)配信 北海道新聞

 札幌市内の病院で女性患者が転倒して死亡した事故をめぐり、業務上過失致死容疑で書類送検され、札幌地検が不起訴処分とした男性准看護師について、札幌検察審査会が「不起訴不当」と議決したことが29日、分かった。議決は27日付。

 議決によると、准看護師は2011年1月、くも膜下出血で入院中の患者=当時(79)=をトイレで介助していた際、患者が突然歩き出そうとして転倒。頭を打った患者は急性硬膜下血腫で2週間後に死亡した。

 准看護師は「危険な行動をする患者だとは判断されていなかった。カーテンの隙間から数回個室をのぞいて監視していた」と主張し、地検は12年10月、不起訴処分とした。

 しかし、議決書で検審は、同僚の看護師らの証言などから「患者が危険な行動をとる可能性を予測できた。十分な監視を怠った」と判断し、地検に再捜査を求めた。

 札幌地検の片岡敏晃次席検事は「議決内容を精査し、再捜査をした上、適切に対応したい」とのコメントを出した。


  1. 2016/02/02(火) 05:51:59|
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