Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

1月18日 

http://www.niigata-nippo.co.jp/life/medical/news/20160118229479.html
小国診療所 入院棟を3月末廃止へ
長岡市が方針 外来診療は継続

2016/01/18 15:21 新潟日報

 長岡市は15日までに、市小国診療所の入院棟(19床)を3月末で廃止する方針を決めた。医師不足が続く中で入院機能を維持することは常勤医の負担が大きく、新たな人材確保にも影響しかねないと判断した。外来診療はこれまで通り続ける。

 診療所は合併前の旧小国町時代に町営だったことから、今も市直営となっている。市によると、入院機能を維持するためには常勤医が必要だが、現在の常勤医は1人だけだ。

 市は医師派遣の全国組織などを通じて常勤医確保を模索してきた。しかし医師不足に加え、入院棟があることで常勤医は長時間拘束されるため、新たな医師を見つけられないでいた。現在の常勤医が体調不良で入院体制の維持が難しくなっており、財政面も考慮して2015年度での入院機能廃止を決めた。市は、地域の患者の入院は中心部の病院で対応できるとしている。

 入院棟は一般9床、療養10床。15日時点で11人(一般4人、療養7人)が入院している。診療所によると、療養病床の患者の家族には事情を説明し、ケアマネジャーらと今後の対応を相談している。一般病床では4月以降も入院が想定される患者はいないという。

 集落の代表者らには昨年12月に事情を説明。今後、16年度の診療体制が整ってから詳細について地域住民への周知を図る。集落総代連絡協議会の田中実雄会長(74)は「日常の医療を担う診療所の存続が大事。入院機能を廃止することで後任の医師が見つかる可能性も広がるので、やむを得ない」と話す。

 市健康課は「本年度内にも後任医師を確保したい」とする。診療所の藤田豊事務長は「地域の方には心配をかけないよう、医師確保など診療所存続に向け努力していく」と話す。

 市内では、JA県厚生連が16年度から栃尾郷病院の入院機能を廃止し、機能を縮小して存続させる方針を固めている。



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03158_03
The Genecialist Manifesto
ジェネシャリスト宣言 【第31回】 「ジェネラリストか,スペシャリストか」。二元論を乗り越え,“ジェネシャリスト”という新概念を提唱する。
番外編:イギリスの感染症専門医 後期研修カリキュラムのすごさ

岩田 健太郎(神戸大学大学院教授・感染症治療学/神戸大学医学部附属病院感染症内科)
週刊医学界新聞   第3158号 2016年01月18日

(前回からつづく)

 本稿執筆時点(2015年12月)で,日本内科学会の内科専門医制度改革の議論が喧しい。しかし,その議論は「内科専門医とはどういう医者で在るべきか」という理念やヴィジョンやプリンシプルの問題というより,「どこが基幹病院になるか」とか「どの病気を見るのを必須とすべきか」といった形式論に傾いているようにぼくには見える1)。本質よりも形式が先んじるのが日本医学界の典型的なやり方であり,これも例外ではないと思う。

 そもそもなぜ内科専門医制度は改革されねばならないのか? それは現在の内科専門医制度が,内科専門医の在るべき姿を反映していないからではないのか? では,在るべき内科専門医とはどういう存在なのか? それこそがヴィジョンである。ヴィジョンを現実化させるために行う行動原理がプリンシプルである。それが見えてこない。白洲次郎が何十年も前に指摘したように,この国にはいまだ「プリンシプルがない」のである。

  *

 さて,最近,友人のイギリス人医師に,彼の国の感染症専門医養成カリキュラムがどんなものなのかを教えてもらった。(自分が体験した)アメリカの事情ばかり見ていて,イギリスがどうなっているかなんてまったく顧慮していなかった。不明を恥じ入るばかりである。これが,すごいのである2)。

 イギリスでは感染症専門医のキャリアパスは細分化されている。まずはコアとなる2年間の臨床研修を受けた後,2年間の感染症コースや,3年間の一般内科とのコンバインド・コース(まさに“ジェネシャリ”!),あるいはさらに細分化された熱帯医学(3年間)のコースなど複数のパスウェイが存在する。

 しかし,驚くべきはその先である。専門医養成コースの目的は,「一般的な目的」と「専門的な目的」に二分されている。後者の「専門的な目的」には,各感染症の診療能力について記載されている。これは普通だ。驚くのは,前者である。「一般的な目的」には,「態度(attitude)」とか「コミュニケーション・スキル」「チームワーク」「リーダーシップ」「多職種連携チーム(multi-disciplinary team)」といったキーワードが並ぶ。診療(good medical practice)は4つのドメインに大別されており,それはそれぞれ,「知識,技術,パフォーマンス」「安全と質」「コミュニケーション,パートナーシップ,チームワーク」,そして「信頼を得続ける」である。

 その後,感染症専門医にとって必要な学習項目として,慢性疾患の対応,終末期医療への配慮,生涯学習,患者の安全,タイム・マネジメント,エビデンスやガイドラインの使い方,ヘルス・プロモーションや公衆衛生などの多種多様なアイテムが挙げられている。HIVについてはウイルス学や治療薬の話だけでなく,HIVに関するカウンセリングの知識,技術,態度など感染症のプロとして必須の,しかし日本ではほとんど教わらない項目が記載してある。イギリスがどのような人物を感染症専門医と呼びたいのか,その理念は98ページあるカリキュラム「Curriculum for Specialty Training in Infectious Diseases」から一目瞭然である。

  *

 申し訳ないけど,内科学会の2015年12月15日に公表されたカリキュラムでは,HIVなんて知識と症例経験(症例経験はなくてもよい)くらいしか記載がない。日本感染症学会のカリキュラムに至っては4ページしかなく,ほとんどが微生物と感染症名のリストにすぎない3)。どういう医者を育てたいのか,その理念もヴィジョンもカリキュラムからはまったく感じとれない。そういうものがあれば,の話だが。

 イギリスのカリキュラム。形式的には,これは感染症というサブスペシャリティの養成カリキュラムである。しかし,実際にはこれはまさにぼくがここで述べ続けている“ジェネシャリ”にほかならない。そこには総合性と専門性,全体性と部分性の見事な融合がある。もちろん,理念は理念にすぎず,現実にはいろいろあれやこれや,理念に合わないものも多々あることだろう。しかし,理念,ヴィジョン,プリンシプルがあって,けれども現実には足りていない場合と,そういうものが最初からない場合。立派なプロの医者が育つ可能性が高いのはどちらか,火を見るよりも明らかだろう。

 火を見るよりも明らかなのだから,日本の医者がやるべきはひとつである。イギリスなど,よりきちんとした専門医教育をやっている国から学べばよいのである。少なくとも,自分たちが劣っている部分は学ぶべきなのである。かつて明治時代に日本の高官たちが西欧に渡ってあらゆる事象を学んだように。

  *

 先日,ある講演会で一人の医者が言っていた。「自分は○○先生からなんとかという研究を教わった。臨床は教わらなくても,やっているうちにできるようになる」。

 これは一面には事実である。「やっているうちに」実験を完遂したり,論文を完成させるのは不可能であろう。一方,朝の採血から回診,検査や投薬のオーダー,各種の手技といった「行い」の面ではまさに「やっているうちに」自然に覚えることが可能だ。だから,1年も病棟に張り付いていれば,誰だって“医者っぽく振る舞うこと”ができるようになる。

 しかし,これは診療行為ではなく「診療ごっこ」にすぎない。わかる医者にはわかり,わからない医者には絶対にわからないだろうけれども,臨床医学はそんなに甘いものではない。それはほかならぬ,かつてのぼく自身への猛烈な反省から身に染みてわかっている。

 かつて,ぼくは基礎医学者を志していた。「基礎に進むにしても,バイトくらいはできなきゃな。ま,数年,研修を受ければ臨床くらいできるようになるだろう」と思って,市中病院での初期研修(当時は圧倒的に少数派だった)を受けたのである。そこで思い知ったのは――当たり前過ぎる事実で赤面の思いだけど――,数年のトレーニングで臨床はできるようにならない,という単純な事実である。「診療ごっこ」は,診療とは別物なのだ。

 ぼくが恥じ入りながら悟ったこの事実。しかしそれから長い時が経った今も,この「常識」は常識として共有されていない。ここが日本の立ち位置だ。その立ち位置の自覚から,在るべき専門医の姿は本来論じられるべきなのだ。

(つづく)

◆参考URL
1)日本内科学会ウェブサイト.新しい内科専門医制度に向けて.2015.
 <上記から各種資料ダウンロード可能>
2)General medical council.Infectious diseases curriculum.2015.
3)日本感染症学会ウェブサイト.感染症専門医制度専門医研修制度.2015.



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03158_02
【寄稿】
臨床試験の結果を臨床にどう反映させるか
米国の実地臨床および教育現場からの報告

島田 悠一(ハーバード大学医学部附属マサチューセッツ総合病院 循環器内科指導医)
週刊医学界新聞 > 第3158号 2016年01月18日

 臨床試験の結果が日々発表されるなか,そこで得られた知見を実地臨床にどう反映させるのかが課題となっています。同一の臨床上の疑問に対して複数の臨床試験の結果が食い違うことがある一方で,複数の臨床試験により科学的根拠が示されたにもかかわらず,その知見が臨床に反映されるまでに時間がかかるというEvidence-Practice Gapの存在も指摘されています。

論議を呼ぶ最新知見に対する米国医師の反応

 臨床試験の結果を受けて,どのくらい迅速にその内容を取り入れるかは,米国においても専門家によってかなり異なります。ここでは,実際の事例に基づいて考察してみます。

◆事例1:脂質異常症に対するスタチンの適応について
 ACC/AHA(米国心臓病学会/米国心臓協会)は脂質異常症の治療ガイドラインを2013年に改訂しました1)。この改訂に関してはいまだ賛否両論あるのですが,新しい点はLDLコレステロールの「目標値」という概念を捨てたことです。かわりに,個々の患者のリスクを同定後そのリスクに応じてスタチンを開始し,開始後はLDLコレステロール値によるスタチンの種類・用量の変更はしないというアプローチを推奨しています。このような方法を推奨するガイドラインは欧州にも日本にもなく,米国の他の学会のガイドラインとも異なるものです2)。さらに最近になって,特定の患者集団においてLDLコレステロールを70 mg/dLから50 mg/dL程度まで下げることによって付加的な心血管イベントの予防効果があるかもしれないことを示す大規模臨床試験IMPROVE-ITの結果が発表され,ACC/AHAガイドライン改訂に対してさらなる疑問を投げ掛けました3)。

 ガイドライン改訂と大規模臨床試験に対する臨床現場の反応はさまざまでした。IMPROVE-ITの結果を重んじ,ガイドラインの再改訂で「目標値」の概念が復活すると考えて「目標値」を50 mg/dLまで引き下げた診療をする医師がいる一方で,専門家が決めたガイドラインに非専門家は従うべきだとしてガイドラインどおりの治療を行う医師もいます。さらには,今回のガイドライン改訂は根拠が薄いため「目標値」に基づいた診療を引き続き行うが,IMPROVE-ITの結果は特定の患者集団にのみ有効なので一概に「目標値」を50 mg/dLまで引き下げることはしない,という同僚もいます。

◆事例2:高血圧の治療目標について
 2014年に改訂された米国の高血圧ガイドラインJNC 8では,60歳以上の患者に対しては降圧目標を収縮期血圧150 mmHgとすることを推奨しています4)。しかしながら最近になって大規模臨床試験SPRINTが発表され,収縮期血圧130 mmHg以上の高リスク非糖尿病患者において降圧目標を収縮期血圧120 mmHgとしたほうが140 mmHgにした場合に比べて心血管イベントや全死亡が減少したという結果が示されました5)。

 論文発表後まだ間もないこともあり,これが臨床現場にどう反映されていくのかはわかりません。しかし全体としては,SPRINTの結果を受け,「降圧目標150 mmHgはやはり高すぎるのではないか」という印象を持った医師が多く,60歳以上でも降圧目標を既に140 mmHg(またはそれ以下)に設定して診療している医師が実際に増えてきているように見受けられます。

  *

 この二つの事例に共通しているのは,臨床試験やガイドライン改訂の内容を把握することは前提として,さらに自分でそのデータの質や信頼性を解釈した上で最善の治療法を選択する医師が多いことです。さらに言えば,最新の知見をうのみにすることなく,批判的に吟味できるための知識と経験を,研修医のうちから身につけているとも言えます(註)。

批判的吟味の訓練を積み,論文を生涯読み続ける土台作り

 それでは,こうした知識と経験を身につけるために,米国ではどのような教育が行われているのでしょうか。卒後臨床研修および専門医制度におけるEBM教育について解説します。

◆卒後臨床研修:日々の教育的カンファを通じた論文情報入手と批判的吟味
 レジデンシー(初期臨床研修プログラム)教育においては,EBMが重視されます。一例として,初期研修医の週間スケジュールを図に示します。日常診療の中に,多岐にわたる教育的カンファがサンドイッチのように組み込まれています。米国の研修医はこれらのカンファを通じて,日頃から論文を読み,ガイドラインに親しみ,それらを批判的に吟味する訓練を繰り返します。そしてレジデンシーを修了するころには,(最新の臨床研究を含む)標準治療を踏まえた上で,個々の患者の価値観に応じて最適な治療法を選び出す能力が備わります。レジデンシー修了後のフェローシップ(専門医養成プログラム)では,さらに専門的な内容の臨床教育と教育的カンファが行われることになります。

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図 初期研修医の週間スケジュール(筆者の勤務する病院における一例)

  Teaching Round(毎日):前日の入院症例について教育担当医にプレゼンし,ベッドサイドで問診・診察をしながら指導を受ける。最後にその症例に関連したトピックについて講義を受ける。
  Noon Conference(毎日):研修医全員で昼食を取りながら最新の話題について講義を聞く。
  Morning Report(週2回):前日の新規入院症例のうち興味深い4例を科の全員の前でプレゼンして議論する。
  Grand Rounds(週1回):外部から講演者を招いて最新の話題を講義してもらう。
  EBM(週1回):どのように臨床に必要な論文を検索しそれを批判的に解釈するかを学ぶ。
  Journal Club(週1回):EBMで学んだ理論を実際の論文に応用して批判的に解釈する訓練を行う。
  Resident Report(週1回):入院経過において学ぶところの多かった症例をプレゼンし,過去の論文やガイドラインなどと照らし合わせて診療の改善点などについて議論する。

 なお,これら教育的カンファの質と量は,ACGME(卒後医学教育認可評議会)の監査によって一定水準に保たれています。こうして,レジデンシー/フェローシップの期間を通じ,最新の臨床研究に触れる機会には事欠かないのです。

◆専門医教育:資格更新のための勉強が知識をアップデートする機会に
 教育課程を修了し専門医試験に合格した医師が専門医を標榜し続けるためには,10年に一度,専門医資格を更新しなければいけません。専門医資格の更新のためには二つの条件を満たすことが必要です。一つは10年の間に資格保持のための講義(学会,講習会,オンライン講義)を受けて一定数以上の単位を取得すること,もう一つは専門医更新試験に合格することです。

 講習会では,新しい知見に絞って講義が行われることが多いため,最新の臨床試験の結果やガイドラインの改訂に関して専門家による解釈を含めて効率的に学ぶことができます。多忙な臨床医にとって負担が大きいのは確かですが,臨床試験の結果をタイムリーに学び,実地臨床に反映する機会を得ることができる機会でもあると思います。

  *

 米国では,初期研修医から専門医取得後に至るまで,生涯にわたり最新の臨床試験の結果やガイドラインに触れる機会が設けられ,そのための動機付けがされています。さらに,それらの結果を適切に解釈して臨床活動に反映できるよう,初期研修の段階から繰り返し訓練が行われています。

 このように臨床試験の結果が実地臨床へ迅速に反映されるための土台が形成されている,というのが米国の制度の特徴と言えます。この寄稿が皆さまのご理解を深めるための一助になれば幸いです。

註:筆者が大学病院で経験した内容をもとに記しているため,その他の施設では状況が異なるかもしれません。また,全てのトピックに関する最新情報を入手して吟味するのは現実的には難しいのも事実です。そのため,自分の専門分野の結果だけは最新の臨床研究の結果を吟味し,時にはガイドラインに反映される前でも結果を診療に反映させたり,ガイドラインに掲載されていてもあえてそれと異なった治療をしたりするけれども,専門外の分野はガイドラインに従って診療する,という医師も多いようです(米国は訴訟社会でもあるため,ガイドラインどおりでない診療をする場合にはその理由と根拠となる論文をしっかりカルテに記載することが必要になります)。

◆参考文献
1)J Am Coll Cardiol. 2014〔PMID: 24239923〕
2)Cardiol Clin. 2015〔PMID: 25939292〕
3)N Engl J Med. 2015〔PMID: 26039521〕
4)JAMA. 2014〔PMID: 24352797〕
5)N Engl J Med. 2015〔PMID: 26551272〕

しまだ・ゆういち氏
2007年東大医学部卒。国保旭中央病院,東大病院にて初期研修。08年よりベス・イスラエル病院にて内科研修医,主任研修医として勤務。12年よりハーバード大ブリガム・アンド・ウィメンズ病院循環器内科専門研修医。臨床研修の傍ら14年にジョンズ・ホプキンス大より公衆衛生学修士号を取得。15年より現職。Harvard Clinical Research Instituteにて臨床研究も行っている。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=129190
群大病院の術後死検証、49遺族が診療記録提供に同意
(2016年1月18日 読売新聞)

 群馬大学病院で手術後に患者の死亡が相次いだ問題で、第三者による調査委員会(委員長=上田裕一・奈良県総合医療センター総長)が17日、東京都内で開かれた。上田委員長は会議後の記者会見で、詳細な医学的検証の対象となる死亡患者51人のうち49人の遺族が調査のための診療記録提供に同意したことを明らかにした。検証を委託された日本外科学会は、カルテや画像などの提供資料を基に調査に着手する。

 同学会は、群馬大病院で2007年4月から8年間に消化器外科の手術後に死亡した51人について、診療経過を詳細に検証することにしている。上田委員長によると、49人の遺族がすでに同意して同学会への資料提供が始まっている。

 残る2遺族とはまだ連絡がついていないが、同意が取れ次第、提供するという。

 同学会の検証結果を踏まえ、今春にも調査委として報告書をまとめる。



http://www.qlifepro.com/news/20160118/industrial-vision-for-ten-years-13-japan-japan-drugs-around-the-world.html
【製薬協】10年後の産業ビジョン策定-日本発医薬品、世界の13%に
2016年01月18日 AM11:00   QLifePro / 薬事日報

日本製薬工業協会(製薬協)は、10年後となる2025年の製薬産業のあるべき姿を示した「産業ビジョン2015」を策定した。ビジョンでは、製薬企業が医療ビッグデータなどの活用を通じて革新的な新薬を創出し、グローバル展開へとつなげ、その結果として高付加価値産業として日本経済を牽引し、健康寿命延伸に貢献していくという方向性を示した。25年には日本発医薬品の世界市場での品目数シェアが10%から13%以上、個別化医療、先制医療の品目数が20%を占め、難病・稀少疾患治療薬の国内新薬承認数が過去5年比較で倍増するとの将来像を実現する。創薬の好循環を生み出し、国際競争力強化につなげる。

同ビジョンは、新薬開発成功確率の低下や研究開発費の高騰、グローバル化など製薬企業の事業リスク増大を背景に、日本発世界的新薬を生み出すため、製薬協で戦略的方向性を議論し、このほど策定した。ビジョンの具現化に向けて取り組むべき要素として、「先進創薬で次世代医療を牽引する」「世界80億人に革新的な医薬品を届ける」「高付加価値産業として日本経済をリードする」「健康先進国の実現を支援する」「志高き信頼される産業となる」の五つを示した。

多田正世会長は、15日に都内で記者会見し、「日本市場だけで製薬企業が生き残ることが難しくなり、グローバル展開が企業として生き残るファクターになる」と強調。その上で、「製薬協に加盟する製薬企業を見ても、海外展開は限定的で地球上の人々に届いているとは言えない。25年にはそれが実現できるようにしたい」と語った。

特に最初のステップである先進創薬が大きな課題と位置づける。遺伝情報などの個人情報や疫学情報をもとに、疾患発症前に診断や効果・安全性を予測し、予防・先制医療を行う(P4医療)の概念に、既存技術を高度化・融合させ、個別化医療や患者参加型医療のイノベーションを生み出す「P4+1医療」の新たな概念を提唱した。

「P4+1医療」の実現に向けては、全国民の健康・医療データを集積した医療ビッグデータを創薬に有効活用するためのデータベース構築や、産学官連携による創薬生産性向上、業界内連携・多職種連携による創薬技術とノウハウの融合に積極的に取り組む必要性を指摘し、「世界最高レベルの創薬力を獲得する」との目標を掲げた。さらに、世界最高レベルの治験実施体制の構築や薬事承認制度の充実、研究開発を促進する税制に関する提言を行っていく。

ビジョン2では、自ら創出した革新的な新薬を、25年時点の世界人口として予測される80億人に届けていく。革新的な医薬品の創出、グローバル展開を推し進め、第3段階の「高付加価値産業として日本経済をリードする」ビジョンを実現するという流れだ。

厚生労働省が定めた「医薬品産業総合強化戦略」では、グローバル展開できる革新的な新薬を要求し、製薬企業に対してM&Aによる規模拡大を促す強いメッセージが記載されていたが、今回のビジョンでは「製薬企業はステークホルダーの意向を踏まえつつ自ら最適解を求め、決断していく」にとどまっている。

多田氏も「規模が大きくなれば新薬を生み出すことができるわけではないし、それは各企業が決めるべきこと。今回、方向性を示したので、各企業が具体化する上で、経営者が考えていくと思う」と述べた。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=129186
「患者申出療養制度」4月から…「新薬いち早く」課題と懸念
(2016年1月18日 読売新聞)

計画書作成に手間取る? 薬代は全額自己負担

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 今年4月、国内では承認されていない抗がん剤などを保険診療と併せて使える「患者申出療養制度」がスタートする。患者が望む新薬をいち早く使えるようにするのが狙いだが、「治療費が高すぎて利用できない」など患者団体から懸念の声も上がっている。

 ◇「先進医療」を拡大

 風邪などで病院に行き、保険証を提示する保険診療では、患者は医療費の一部(1~3割)を負担するだけで済む。ところが、保険外の治療を一緒に利用しようとすると、本来なら保険が利くはずの診察費や入院費までも全額が自己負担になってしまう。

 ただし、国は一部の例外を認めており、保険診療には保険を適用して負担を軽減させながら、保険外の医療を自己負担で受けることができる。代表的なものが「先進医療」だ。現在、重粒子線を使ったがん治療、目の中にレンズを埋め込む水晶体再建術など95種類が認められ、昨年度は全国571の医療機関で2万3925人が利用した。

 新制度は、この枠組みの拡大を目指す安倍政権が新たに創設したものだ。

 ◇まず医師に相談

 先進医療との違いは〈1〉患者自身の申し出がスタートになる〈2〉審査期間が大幅に短くなる――の2点だ。

 先進医療は、医療機関が申請者で、受けられる施設の数も限られていた。また、申請してから承認されるまでの期間も3~6か月かかっていた。

 新制度では、患者本人が「この薬や技術を使いたい」と地域のかかりつけ医などに相談することが起点となる。その後、臨床研究中核病院(中核病院)が申請書類を作成し、国に提出する。現在、中核病院には、東北大、国立がん研究センター中央病院、同東病院、大阪大の4か所が指定されている。

 国内で前例がない治療の場合は6週間で、前例がある場合は2週間で審査を行う。難易度の高い治療は中核病院などで行うが、国内である程度症例が蓄積した後は身近な医療機関でも行えるようにする。

 ◇三つの大きな誤解

 しかし、制度をめぐる大きな誤解もある。「どんな薬や技術でも使える」「すぐに治療を受けられる」「患者負担は小さい」という3点だ。

 まず、対象となる治療は〈1〉欧米先進国で承認されている〈2〉国内でも将来的に保険適用を目指す――ことが条件となる。怪しげな薬や技術が横行して、国民の健康や生命を害することがないようにするためだ。

 審査期間が短縮されるとはいえ、前例がない治療法の場合、中核病院が申請書類を作るのに時間がかかる可能性もある。国立がん研究センター中央病院の藤原康弘副院長は「まったく初めての治療法の場合、海外の製薬企業からの情報収集、計画書の作成などに半年近くかかることもある」と指摘する。

 そのため、同病院は昨年12月から、申し出の可能性がありそうな、海外で承認済みで国内未承認の抗がん剤4、5種類に狙いを定めて、情報収集を始めた。

 ◇月1900万円の薬も

 一番大きな問題は患者の医療費の負担だ。

 「我々が望むのは必要な治療が一日でも早く保険適用され、安心して受けられること」「未承認薬を全部『自腹』でということにならないか」。昨年9月、参院議員会館で開かれたこの制度について話し合う会議で、難病やがんなどの患者団体の代表が強い懸念を表明した。

 未承認薬には非常に高価なものが多い。国立がん研究センターが昨年7月末、欧米で承認されたが国内未承認の抗がん剤42種類を使った場合の1か月の薬代を推計したところ、骨肉腫に使われる「ミファムルチド」は1900万円、前立腺がんの「シプリューセルT」は930万円、急性リンパ性白血病の「ブリナツモマブ」は725万円。1か月の薬代が300万円を超えるものが8種類、100万円超では23種類、50万円超は32種類にも上った。

 仮に患者申出療養制度の対象になっても、薬代は全額自己負担になる。

 全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長は「金の切れ目が命の切れ目になってはならない。安全で有効な治療は迅速に保険適用するような仕組みが必須だ」と指摘する。(竹井陽平)



https://www.m3.com/news/general/391709?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160118&dcf_doctor=true&mc.l=139829233&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
米で内視鏡4400台修理 耐性菌対策でオリンパス
2016年1月18日 (月)配信  共同通信社

 【ニューヨーク共同】米食品医薬品局(FDA)は15日、米国の病院で薬剤耐性菌感染の原因となったオリンパスの内視鏡について、設計変更など再発防止策を承認したと発表した。同社は米国で使用されている約4400台をことし8月までに修理する。

 問題の内視鏡は十二指腸用。構造が複雑で洗浄しにくく、耐性菌感染の原因になったとされる。オリンパスはこれまで、洗浄と消毒に関するマニュアルを改良するなどの対応を進めてきた。

 FDAは医療機関に対して修理前でも使用を続けても良いとしているが、新しいマニュアルに注意深く従うことを求めている。



https://www.m3.com/news/general/391707
「乳がん見落とし」と提訴 市立病院に650万円求め
2016年1月18日 (月)配信 共同通信社

 検体の採取ミスで乳がんの発見が遅れ、右乳房の全摘出を余儀なくされたとして、大阪府の女性(48)が15日、同府和泉市立病院を運営する徳洲会と医師らに650万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。

 訴えによると、女性は2014年4月、右乳房にしこりを感じて市立病院を受診。エコー検査でがんの疑いがあるとされたが、採取した検体が良性だったため約3カ月半の経過観察となった。

 約1カ月半後、しこりが大きくなったと感じた女性が再受診し、乳がんと診断された。医師は「前回良性だったのは採取用の針が正しく刺さっていなかったのだろう」と説明。女性は別の病院で右乳房を全摘出した。

 初診時に約2センチの大きさだった腫瘍は約2カ月で約5センチに拡大。女性側は「採取ミスや誤診のため、乳房を残す温存療法ができなくなり、生存率も低下した」と主張し、慰謝料などを求めている。徳洲会側は「担当者不在のためコメントできない」としている。



https://www.m3.com/news/general/391778
【群馬】民間救急車 期待と不安 緊急外の搬送で消防負担減 事業参入増法整備が課題
2016年1月18日 (月)配信 毎日新聞社

 救急車の出動件数が増加するなか、緊急性の低い傷病者を搬送する「民間救急サービス」が注目されている。国と消防の認可を受け、搭乗した看護師が患者に点滴や酸素吸入を施しながら移動する。救急現場の負担解消が期待される一方、安全性を不安視する声もある。【杉直樹】

 2014年の全国の救急出動件数は過去最多の約598万件。県内でも約8万8400件で過去最多を更新した。県内に配備されている救急車は、ここ5年間は百数台のままで、現場の負担感は増えている。

 県危機管理室によると、13年は搬送者8万人余のうち緊急性の低い軽症者は約46%で、病院間の移動患者も約9%を占めた。計算上は半数余が緊急搬送以外の患者ということになる。たかさき消防共同指令センターの担当者は「緊急性が疑われる場合は、ためらわずに119番してほしい」と前置きした上で、「要請を受けても、救急車が1台もない時がある。現場から現場へ直行するなどして、やりくりしている。緊急性が低い要請が減れば、現場の負担も確実に減る」と話す。

 「スター交通」(大泉町)は11年、民間救急サービス需要が高まると見込み、事業参入した。救急車と同水準の医療器具を備えた専用車を導入し、スタッフには救急法講習の修了と介護資格の取得を義務づけている。看護師も雇用し、必要に応じて搭乗させている。利用料金は運賃と介助料の合算で、走行距離や時間に応じて料金が加算される。碓氷浩敬社長は「民間救急車の認知度はまだ低いが、病院間移送を中心に利用者が徐々に増えている。将来、行政と民間が患者の救急度に応じて、仕事を分担するようになれば、消防の負担が減る」と話す。

 ただ、現行法制下では、緊急性のない傷病者を搬送する「民間救急車」は緊急車両に分類されず、サイレンや赤色灯を用いた優先走行はできない。前橋市の男性(65)は「一見軽症でも後に重大な病気につながる場合もあるはず。事態が急変した場合の備えは十分なのか」と不安視する。

 民間救急サービスを行う全国の事業者でつくる「全民救患者搬送協会」の担当者は「加盟業者以外にも事業者は乱立している。加盟していない業者の中には乗務員教育などを受けていないまま運行している話も聞く。法制度の整備が求められる」と指摘した。



https://www.m3.com/news/general/391389
【埼玉】JA県厚生連、熊谷・久喜2病院売却へ 雇用、診療は維持
2016年1月18日 (月)配信 毎日新聞社

 県厚生農業協同組合連合会(JA県厚生連)は15日、運営する熊谷総合病院(熊谷市中西)と久喜総合病院(久喜市上早見)を売却すると発表した。両病院は診療報酬の改定や消費増税を背景に2010年以降、赤字経営が常態化し、今年度から譲渡を検討していたという。売却額や赤字額は明らかにしていない。

 同連合会によると、熊谷総合病院は社会医療法人「北斗」(北海道帯広市)が新たに県内に設立する医療法人に、久喜総合病院は一般社団法人「巨樹の会」(佐賀県武雄市)にそれぞれ4月末までをめどに売却される。両病院ともそれぞれ約300の病床を持ち、医師ら約500人のスタッフが在籍している。2病院で受診患者は年間約23万人、入院患者は年間約13万人。共に地域の中核病院として機能してきた。

 売却に伴い、両病院のスタッフはそれぞれ新法人の職員として再雇用される。売却および経営譲渡の時期は両法人と協議中で、受診態勢は現状を維持するという。今回の両病院売却で同連合会は所有する全医療機関を譲渡することになり、今後は解散も含めて検討していくという。

 同連合会の大野郁夫専務理事は「5年後、10年後まで地域医療を継続していくため、抜本的な改善が必要だと考えて決断した」と話した。【木村敦彦】



http://www.caretomo.com/carenews/5414
療養病床 新たな施設に向けて動き出す
2016-01-18 04:15 けあNews-

外付け型と内包型

厚生労働省は高齢者が長期にわたって入院する「療養病床」の廃止に伴う代替案として、新たに「医療外付け型」と「医療内包型」の2種類の施設を創設する案を15日発表した。


「医療外付け型」(併設型)は比較的安定している患者向けで、医療機関内に居住スペースを併設して医師や看護師が訪問診療を行う。「医療内包型」(一体型)は比較的医療の必要性の高い患者向けで、医師や看護師が常駐する。

どちらも日常的に医療や介護サービスを行うとともに、終末期の緩和治療や「看取り」ケアにも対応する。

これまでは医療保険を使う医療型と介護保険を使う介護型に分かれていたが、介護型療養病床の患者は医療の必要性が比較的低くても退院先が見つからず長期にわたって入院することが問題視されていた。

最期まで暮らせる場所として

政府は医療費削減のために、医療型の一部と介護型を2011年度末で廃止して既存の施設に転院してもらう予定だったが、思うように移行が進まず、期限を2017年度末まで延期したいきさつがある。

移行が進まなかったのは、退院後に行き場を失う患者が増えることが懸念されたこと、療養病床の患者の中には高度な医療が必要で既存の施設では対応出来ない事情もあったこと、医療機関側も費用や転換後の経営不安があったことなどがあげられる。

このため新施設は従来の介護施設より医療体制が手厚くたん吸引などの日常的医学管理が出来ることや、ターミナルケア、看取りも出来て最期まで暮らせる場所としてスタートすることで、移行を促すことにしている。

今後は社会保障審議会で検討して2017年の通常国会へ関連法案を提出し具体案を煮詰めていく方針である。

▼外部リンク
厚労省 第7回療養病床の在り方等に関する検討会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000109350.html



http://www.sankeibiz.jp/macro/news/160118/mca1601180500008-n1.htm
在宅介護に空き家を活用 政府、病床不足解消へインフラ整備
2016.1.18 06:24 Sankei Biz

 政府は17日、首都圏を中心に空き家を活用した在宅介護・医療のインフラを整備する方針を固めた。空き家の在宅介護対応住宅への転用を促し、要介護者を24時間見守れるようにICT(情報通信技術)を使った高度医療システムの導入なども支援する。将来的に懸念される首都圏の病床不足に対応するため、在宅介護・医療の負担軽減と普及を促す狙いだ。

 在宅介護に適した住宅に転用した空き家では、自治体や民間企業、医療機関などとも連携。医師や看護師、介護士間で情報を共有できるようICTを活用した最新の医療システムの試験運用なども行う。利用者が可能な限り自立した生活を送ることができるように家族との長期間の同居や、介護する家族が対応できない際の短期間の宿泊施設としての利用など、ニーズに合った複数のサービスに対応できるよう配慮する。

 また、ICTを活用した在宅介護システムの開発や、既存の介護施設や要介護者のいる家庭へのシステム導入などにかかる費用の一部を補助する支援対策も実施する。

 こうしたインフラ整備を進めて、介護者の負担軽減を促すことで安倍晋三首相が目指す「1億総活躍」に向けた「介護離職ゼロ」につなげたい考えだ。事業は厚生労働省や国土交通省、経済産業省が連携して行い、早ければ2016年度補正予算に事業費の一部を盛り込む。

 総務省によると、13年の全国の空き家率は13.5%。東京都も11.1%に達しており、空き家は首都圏でも増えている。今回の事業により「空き家の有効活用を促すとともに、空き家解消にもつながる」(政府関係者)とのメリットも期待する。

 政府の試算では、13年の既存病床数と比較すると、25年には埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪の大都市圏で病床数が不足すると推計される。

 さらに、30年には約160万人の死亡者のうち約47万人が死に場所の定まらない「看取(みと)り難民」になると予測されており、在宅介護・医療の普及に向けたインフラ整備が求められている。



https://www.m3.com/news/general/391704?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160118&dcf_doctor=true&mc.l=139829238&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
削減方針に懸念も 受け皿施設の詳細未定 療養病床再編
2016年1月18日 (月)配信 共同通信社

 厚生労働省の検討会は15日、療養病床の再編方針を打ち出した。2017年度末までに約14万床を削減。入院中の高齢者が「医療・介護難民」とならないよう、新たな受け皿施設案をまとめた。だが患者の費用負担など新施設の詳細は未定で、議論が本格化するのはこれからだ。入院患者や病院経営者は懸念も示す。

 ▽不安

 「国は少しでも医療費を減らしたいのだと思うけど...」。浜松市の湖東病院に入院中の小山節子(こやま・せつこ)さん(75)は不安げだ。

 買い物中に脳梗塞となり、搬送先の病院で治療後、転院してきて2年近く。左半身のまひで立ち上がれずリハビリを続ける。夫も高齢のため自宅で暮らすのは難しい。「ここがなくなると本当に困る」

 同病院には、国が17年度末に廃止するとしている介護型の療養病床が169床ある。脳血管障害や認知症などで在宅療養が困難な地元の高齢者の受け皿となっている。

 地域によってばらつきはあるが、療養病床は医療型を含め全国で約33万床に上る。こうした現状から、日本医師会や病院団体は「現行制度の維持を第一選択肢とすべきだ」との立場を取る。

 ▽曲折

 療養病床をめぐる歴史は曲折した。1970年代には「老人病院」と呼ばれ、一部病院の劣悪なケアが批判された。2006年、治療の必要性が低い患者の「社会的入院」を減らして医療費を抑えようと、自公政権は療養病床の大半を11年度末で廃止すると決定。リハビリで在宅復帰を目指す老人保健施設(老健)へ転換するよう求めた。

 だが運営側の報酬が減ることもあって転換は進まず、民主党政権が11年に廃止期限を17年度末まで延長した。

 湖東病院では政府方針を受け、約3年前に60床を老健に転換。渡り廊下でつながった建物内で療養病床と老健が併設され、ともに高齢者の療養場所となっている。運営する猿原孝行(さるはら・たかゆき)理事長(70)は「老健転換で報酬は減ったが医療職が少なくて済み人件費が減った。人手確保に追われる心配もない」と利点を挙げる。

 ▽選択肢

 ただ、こうしたケースは少数にとどまる。このため厚労省は今回、運営側にとって魅力的な転換先をつくろうと、医療機関と居住スペースを併設する「医療外付型」など新たな施設案を示した。

 猿原氏は「医療機関と住宅が同じ敷地内にあれば国民は受け入れやすいのでは。入院に比べ過剰な治療もなくなって良い」と肯定的だ。患者の費用負担も「軽くなるのではないか」(日本慢性期医療協会の関係者)との見方が出ている。

 今回の廃止対象でない病院も施設案を注視する。看護師の配置が手厚い医療型療養病床を運営する富家病院(埼玉県ふじみ野市)の富家隆樹(ふけ・たかき)理事長(48)は、選択肢が増えたことを歓迎しつつも「新施設の目的は高齢者のみとりなのか、特別養護老人ホームの待機者を減らすためなのか。どんな症状の患者を想定しているのかも明確にしてほしい」と注文を付ける。

 元財務官僚で、厚労省出向中に06年の療養病床削減計画に関わった山形大大学院の村上正泰(むらかみ・まさやす)教授(41)=医療政策学=は「老健への転換には無理があったが、今回は議論が丁寧で、施設案は患者・利用者のニーズに対応できる」と評価。その上で、所得が低い高齢者には費用負担の面で配慮が必要だと指摘した。



https://www.m3.com/news/general/391386?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160118&mc.l=139829255&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
3種混合ワクチン接種後に重い障害、因果関係「否定できぬ」 千葉県、医療費不支給取り消す
2016年1月18日 (月)配信 毎日新聞社

 3種混合ワクチンを接種後に急性脳症を患い、重い障害が残った県内の男児(9)について、県は15日、接種と障害の因果関係が「否定できない」として、県市町村総合事務組合が出した国の救済制度に基づく医療費などの不支給決定を取り消したと発表した。国が改めて因果関係を審査するが、同様のケースで不支給となった例はなく、逆転で救済される可能性が高い。

 県疾病対策課によると、男児は生後5カ月だった2006年12月に3種混合ワクチンを接種し、8日後に急性脳症を発症した。日常生活に支障をきたす身体障害者手帳1級の障害が残ったため、国の「予防接種健康被害救済制度」に基づき、12年7月に医療費などの給付を申請した。しかし、医師らで作る厚生労働省の疾病・障害認定審査会は「予防接種との因果関係を否定する論拠がある」と意見し、同省も因果関係を否認したため、支給業務を取り扱う県市町村総合事務組合が不支給を決定した。

 男児と保護者は不支給決定を「承服しがたい」として、14年2月に県に審査請求を申し立てた。県はカルテや検査データを基に医師3人による鑑定などを行い、今月12日、「因果関係が否定できない」と結論付け、不支給を取り消す裁決を出した。千葉県が同ワクチン接種に伴う不支給決定を取り消すのは初めて。

 今後、因果関係を認定するかどうかもう1度、国が審査するが、厚労省予防接種室は「自治体が不支給を取り消した後、国が因果関係を認めず、再度不支給とした事例はない」としている。【金森崇之】



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/53601/Default.aspx
日本医療機能評価機構 誤った患者への輸血で注意呼びかけ 照合システム使用でもミス
2016/01/19 03:51 ミクスオンライン

日本医療機能評価機構は1月15日に発表した「医療安全情報」No.110で、2007年7月1日~2015年11月30日までの8年5カ月に誤った患者への輸血が13件確認されたとして、医療従事者に注意を呼びかけた。患者と使用すべき製剤の照合を行う認証システムを使用したケースでも8件のミスがあった。機構は対策として ▽患者と製剤の照合は、投与直前に患者のそばで行う ▽認証システムにエラーやアラートが出た際は、手を止めて原因を確認する--ことを示した。

認証システムを使用してミスが起きた背景も取り上げた。
▽患者から離れた場所で認証システムを使用し、別の患者のところに製剤を持っていった(3件)
▽認証システム使用後に製剤を保冷庫に保管し、投与する際に別の患者の製剤を取り出した(2件)
▽認証システムに血液型が異なるというエラー表示が出たが、機械の故障と判断した(1件)
▽認証システムの画面が進まない理由を、医師の指示に問題があると判断した(1件)
▽投与開始後に認証システムを使用した(1件)
  1. 2016/01/19(火) 05:59:57|
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