Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

1月5日 

https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0105038141/
新たな創傷原因として注目される「医療関連機器圧迫」の実態が明らかに
日本褥瘡学会実態調査報告

2016.01.05 Medical Tribune

 整形外科で用いるギプス,シーネ(点滴固定用含む),非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)用フェイスマスクや気管内チューブなどの呼吸器関連機器,深部静脈血栓症(DVT)予防用弾性ストッキングの使用による医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)の頻度は高く,深い創傷の要因ともなる―。第45回日本創傷治癒学会(2015年11月30日〜12月1日,会長=東邦大学大学院先端医科学研究センター組織修復・病態制御学部門教授・赤坂喜清氏)で,日本褥瘡学会の調査結果が学術委員長の須釜淳子氏(金沢大学医薬保健研究域健康増進科学センター長)により明らかにされた。同学会ではMDRPUを医療事故と位置付け,発生件数ゼロを目標に掲げている。

 2002年度に「褥瘡対策未実施減算」が導入されて以降,着実に減少してきた褥瘡有病率が下げ止まりの状況にあり,背景として医療機器装着部に生じるMDRPUが注目されている。
 日本褥瘡学会では,MDRPU対策を優先的に講じる必要がある機器を明らかにするために,2013年に実施した実態調査の結果を二次解析し,発生頻度が高い機器および皮下組織から深部に至るMDRPUが発生する機器の抽出を行った。
 解析対象は,病院301施設,介護保険施設127施設,訪問介護ステーション(ST)134施設で,全施設合わせた広義の褥瘡患者数は2,571人,うちMDRPU保有者は331人だった。
 調査施設別に見ると,MDRPU有病率は小児専門施設(0.74%),訪問介護ST(0.34%),大学病院(0.28%)が上位に並び,従来の褥瘡有病率が高い施設形態とは異なり,急性期病院において高くなっていることが分かった。
 MDRPU発生に関連した機器の情報があった292人(355部位)について,医療機器を9つのカテゴリーに分類したところ,整形外科疾患用関連機器(28%),呼吸器関連機器(26%),DVT予防関連機器(19%)の上位3群で4分の3を占めていることが明らかとなった。
 整形外科疾患用関連機器では主にギプスとシーネ(点滴固定用含む)が原因となり(44人61部位),創傷は全身に発生していたが,深部に至る創傷は足底・足首・腓骨部など下肢に集中していた。
 呼吸器関連機器ではNPPV用マスク(27人33部位),気管内チューブ(20人32部位)が多く,鼻根部,額部,口唇が要観察部位に挙げられた。DVT予防では医療用弾性ストッキングが多く(43人65部位),主に足指,腓骨部,脛骨部で発生していた。
 須釜氏は「MDRPUの原因となる機器は,呼吸・循環機能低下時に使用する硬性で,装着すると移動が困難になるものが多かった。また,発生部位は皮下組織が少ない,皮膚粘膜移行の皮膚湿潤部位が注意を要する箇所と考えられた。日本褥瘡学会として,MDRPU発生ゼロを目標に予防対策を提案していきたい」と結んだ。
(山崎 正巳)



https://www.m3.com/news/iryoishin/387203
「2016年、かかりつけ医を推進」- 横倉日医会長に聞く◆Vol.1
2015年は医療費抑制圧力への抗戦に苦心

2016年1月5日 (火)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)、高橋直純(m3.com編集部)

 4月から地域医療構想の策定が始まり、2016年度診療報酬の改定率決定やTPPへの日本の参加が決定するなど、日本の医療体制に大きな影響を与える出来事が続いた2015年。医師、医療者の先頭に立って、医療界の声を主張してきた日本医師会の横倉義武会長に2015年を振り返っていただきつつ、2016年、そして将来の医療に対する展望を語ってもらった(2015年12月10日にインタビュー。計2回の掲載)。

――2015年を振り返って、大変だったことは何でしょうか。

 一年中大変だったが、その中でも一番は経済と医療の接点でのやりとり。経済財政諮問会議の「骨太の方針2015」や、財務省の財政制度等審議会の建議など、医療費の削減を求めるさまざまな提案がなされた。我々が一番願っているのは公的医療保険による国民皆保険の維持。それに反するものが出ないようにするための事前折衝が一番大変だった。幸いにして、まあまあのところに落ち着いた。

 もう一つはTPP。これも我が国の国民皆保険体制を壊す可能性があり、安倍政権がスタート時から問題提起し続けた。甘利大臣が最後のTPP交渉に行かれる前にもお会いし、公的医療保険への関与がないようにお願いし、実際にそのようになった。

――政府が6月にまとめた「経済・財政再生計画」は社会保障関係費の伸びを3年間で1兆5000億円以内に抑えるという目標を掲げ、診療報酬改定に当たっては、財務省サイドも 2016年度は5000億円以下にするよう強く求めていました。
 初めはもっと厳しい数字が出ており、交渉してあの数字に落ち着いた。1兆5000億円は過去の3年間の実績を基にしているが、色々な制度改正が行われた中での数値。2016年度からの3年間も制度変更がある時に考えるべきであって、初年度から5000億円にこだわる必要はないと主張してきた。

 ただ難しいのは、国民皆保険を守るには経済成長が必要ということ。経済成長していれば、皆保険が壊れることはない。バランスを取った提言が求められる。

――2016年の医療界は、どのような年になるでしょうか。
 まず日本医師会としてはかかりつけ医の定着を進めたい。政府もようやく色々な文章にかかりつけ医という言葉を使うようになり、国民にも浸透してきた。2013年には、かかりつけ医の定義を明らかにするため、日医と四病院団体協議会が出した「医療提供体制のあり方」で一定の考えを示した。さらに、日医では2015年にかかりつけ医研修カリキュラムを作り上げた(『2016年度からかかりつけ医研修、日医』を参照)。研修の実施主体は都道府県医師会とし、2016年4月からスタートするので、かかりつけ医を希望する医師はぜひ受けてほしい。

――かかりつけ医に求められる機能を、会長はどのように定義しますか。
 第一義的には、相談機能があると思う。患者が健康に不安を持ったり、医療や介護を必要したりした時にサポートしてくれる医師がかかりつけ医だと思う。日医総研が2014年に行った調査では、かかりつけ医に対して、「専門医や病院への紹介」「病気予防」などへの期待が高く、75歳以上では在宅医療や介護サービスへの橋渡しを求める割合が高い。看取りを含む終末期医療も5割近くが希望している。

 一方で、イギリスやドイツのように、かかりつけ医を制度化すべきではないと考える。あくまで患者と医師の関係の中で選ばれるべきだ。

――日医のかかりつけ医と、日本専門医機構が認定する専門医としての総合診療医とはどこが違うのでしょうか。
 専門医はあくまで学術的にオーソライズされるもの。医療提供体制の中での位置付けは、日医のかかりつけ医であるべきだと思う。かかりつけ医認定制度の推進は医師会にとって2016年度の大きな事業になる。

――「かかりつけ医」以外では、2016年はどのようなことを推進していきますか。
 2016年は「地域包括ケアシステム」にもしっかり対応したい。医療と介護の接点であり、その翌年の2017年は医療と介護の同時改定となる2018年度改定の話し合いがスタートする。地域包括ケアは介護福祉の世界の話という受け取られ方もあり、介護業界の人たちも医師会の関与に抵抗があったように思う。ただ、最初に地域包括ケアシステムという言葉を使ったのは、公立みつぎ総合病院(広島県)の山口昇先生であったように医師の関与は不可欠。地域の医師会には地域の連携会議に参加するようにお願いしている。

 2000年度に介護保険がスタートした時には、医師の関与についての講習会をかなり開いたが、医師会としても改めてやらなくてはいけないと考えている。

――2015年は地域医療構想の都道府県での策定がスタートとした年でもあります。あるべき姿は見えてきたでしょうか。
 まだまだ見えてきていない。医療機能と病床数の把握が十分にできていないことも原因の一つだが、そもそも地域医療構想も社会計画の一種で、大きな方向性を示すもの。医療はいきなり変わるものではない。

 内閣官房の医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会が2015年6月に2025年時点での病床数予測を現在より15万-20万床減らすと公表し、現場は混乱を来した。構想の策定はボトムアップの形を取るべきと言うのが私の当初からの主張で、厚生労働省も了解している。人口が減れば、いずれにせよ病床稼働率が落ちて、自然に収斂されていくだろう。行政が数値目標を作って「えいや」とやると混乱が起きる。そうならないように、行政と交渉しているところだ。



https://www.m3.com/news/general/388502
初診の追加負担5千円に 紹介状なしの大病院受診 厚労省、16年度から
2016年1月5日 (火)配信 共同通信社

 厚生労働省は5日、大病院を紹介状なしで受診した患者に初診料とは別の追加負担を求める制度について、負担額を最低5千円とする検討に入った。2016年度からの導入に向け、関係者と調整を進める。高度な医療を提供する「特定機能病院」など全国の約250病院が対象となる見通し。

 大病院が難しい治療に専念できるように医療機関の役割分担を進めるのが狙いで、昨年5月に成立した医療保険制度改革の関連法に導入が盛り込まれていた。外来患者が大病院に集中する問題が指摘されており、追加負担を求めることで軽症の場合は最初に身近な診療所などのかかりつけ医に相談するよう促す。

 初診時の最低額はこれまで5千円か1万円とする案が有力だったが、厚労省は初診時に最低5千円とし、病院独自の判断で5千円超も可能とすることを検討。再診時も千円~2500円の追加負担を検討している。

 ただ地域に大病院しかない場合や、救急車で運ばれた場合などやむを得ないケースでは対象外とする方針だ。

 現在も200床以上の病院で追加負担を求めることができる。初診時には約1200カ所が実施し、平均額は約2400円となっている。

※大病院とかかりつけ医
 厚生労働省が検討している追加負担の対象となる大病院は、高度な医療を提供する大学病院など「特定機能病院」(84カ所)や、500床以上の「地域医療支援病院」(164カ所)となる見込み。こうした大病院では、軽症患者らが詰めかけて混雑すると、勤務医の負担が高まり、高度な医療に注力できなくなる恐れがある。厚労省は、症状が軽ければまず身近な診療所などかかりつけ医を受診し、必要に応じて大病院を紹介してもらうようにして医療機関の役割分担を進めたい考え。



https://www.m3.com/news/general/388465
高齢者専門の薬剤師育成…学会発足、適切治療へ
2016年1月5日 (火)配信 読売新聞

 老年医学の専門医と薬剤師が連携して高齢者の薬物治療のあり方を研究する「日本老年薬学会」が4日、発足した。

 複数の持病を抱える高齢者が多くの薬を飲み、深刻な副作用が出るケースが後を絶たないが、これまで高齢者の薬の作用を専門に研究する学会はなかった。専門性の高い薬剤師を養成し、適切な薬物治療の普及を目指す。

 高齢者は薬の成分を体外に排出する機能などが衰えるため、高齢者以外の成人と同じ量の薬を飲むと過剰になりやすい。薬の種類が増えるとさらに副作用のリスクが高まる。生活習慣や薬の処方の見直しなどで薬を減らすことが可能な場合もあるが、実際には副作用で起きた認知機能の低下や手足の震えなどを治そうと、別の薬を追加され、さらに体調を悪化させる例も珍しくない。



https://www.m3.com/news/general/388516
<病院乳児誘拐10年>語り継ぎ再発防止
2016年1月5日 (火)配信 河北新報

 仙台市宮城野区の光ケ丘スペルマン病院から生後11日の乳児が誘拐された事件は、6日で発生から10年となる。年始早々の凶行は、子どもたちの命を預かる産科病棟のセキュリティーの甘さを浮き彫りにした。「二度と同じ過ちを繰り返さない」。事件を知る関係者はこう胸に誓い、対策に力を入れている。

 「安全確保に対する意識が低かったと言われても仕方がない」。10年前から同病院で看護部長を務める佐藤真樹子さん(59)が当時を振り返る。

 事件発生時、病棟は犯人が使った職員通用口を含め全3カ所の出入り口が無施錠だった。警備員は配置されておらず、不審者に遭遇した際の通報体制も確立されていなかった。担当者は「犯罪目的で来院する人などいないという性善説に立っていた」と話す。

 事件後、市内の病院では警備体制の見直しが進んだ。スペルマン病院は出入り口の施錠を徹底し、夜間と休日は警備員を常駐させた。守衛室直通の通報ボタンや防犯カメラも整備。事件が起きた1月には毎年、仙台東署員を招き、不審者対策を学んでいる。

 2014年11月、太白区あすと長町に移転・新築した仙台市立病院は、職員が使うPHSに警察など複数の関係機関に直接つながるダイヤルを設定した。夜間の出入り口は1カ所にして、事前連絡がない人は入れないようにした。

 同病院看護師長の菅生智子さん(54)は「事件は警備が手薄だった医療機関の意識を変えるきっかけになった。何があってもおかしくないという危機意識を職員同士で共有している」と強調する。

 一方、事件そのものは市民の記憶から薄れつつある。妊娠6カ月の若林区の女性会社員(34)は「10年前も仙台に住んでいたが、事件は全く覚えていない」。近く出産予定の泉区の女性会社員(30)も「『過去の事件』という感じ。今の時代、誘拐のような事件は起きないのでは」と語る。

 スペルマン病院の佐藤さんは「多くの人が語り継ぐことが医療機関の緊張感を高め、ひいては再発防止につながる。今後も『あの日』に向き合っていきたい」と話す。

[仙台・光ケ丘スペルマン病院乳児誘拐事件]2006年1月6日未明に発生。発煙筒を持った男が火事を装って病室内に侵入し、生後11日の男の子を連れ去った。身代金を要求する脅迫状が見つかり、宮城県警が捜査を開始。乳児は発生から約50時間後、市内の別の病院で無事保護された。県警は同8日深夜、同県七ケ浜町の男ら3人を身代金目的誘拐などの疑いで逮捕した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47775.html
在宅強化型と従来型の老健、利益率の差は?- 福祉医療機構、昨年度の経営状況を分析
2016年01月05日 21時00分 キャリアブレイン

 昨年4月の介護報酬改定が施行される前の段階では、在宅強化型の介護老人保健施設(老健)と従来型の老健の間で利益率の差はほとんどなく、むしろ、わずかながら従来型の方が利益を出しやすい傾向があった-。こんな調査結果を福祉医療機構がまとめた。調査ではターミナルケア加算を算定する事業所の割合は、従来型より利用者の在宅復帰が強く要求される在宅強化型で高いことも示された。【ただ正芳】

 福祉医療機構では、開設後1年以上を経過している1262施設の老健の2014年度の収支状況について、在宅強化型と従来型に分けて分析した。

 事業収益に対する事業利益の割合(事業利益率)は、在宅強化型は6.8ポイントだった。一方、従来型では7.3ポイントで、在宅強化型を0.5ポイント上回った。

 基本報酬が高めに設定され、国もその普及を後押しする在宅強化型の事業利益率が従来型をわずかながら下回った理由について福祉医療機構では、在宅強化型の事業費用が従来型を5075万6000円上回っている点に注目。利用者100人当たりの従事者数も、在宅強化型は62.2人に達している一方、従来型では59.7人であることなどから、「人件費率の上昇が影響し、結果として事業利益率が低下した」と分析している。ただし、4月の介護報酬改定では在宅強化型の基本報酬がマイナス1.6%程度の削減だったのに対し、従来型の基本報酬は3.0%程度まで削られたことから「(介護報酬改定の影響が出る15年度には)両施設の経営状況が反転することも想定される」としている。

■ターミナルケア加算の算定割合、在宅強化型が高く

 また、ターミナルケア加算を算定している事業所の割合について、在宅強化型と従来型で比較したところ、在宅強化型では72.1%の施設が算定していた。一方、従来型でターミナルケア加算を算定している施設の割合は55.3%だった。一定以上の利用者を在宅復帰させることが要件となっている在宅強化型の方が、ターミナルケア加算の算定割合が高い背景について、福祉医療機構の担当者は、「在宅強化型では、状態に応じて施設と在宅の間を行き来する利用者が多いためではないか」と推測している。

■赤字施設の割合は15%

 さらにすべての老健を黒字施設と赤字施設で分析し直したところ、赤字施設は194施設で、全体の15.4%だった。黒字施設と赤字施設を比較したところ、▽平均入所定員数は黒字施設が赤字施設を6.2人上回っており、入所利用率は、黒字施設が95.0%、赤字施設が91.8%で3.2ポイントの差があった ▽利用者の平均要介護度は、黒字施設が赤字施設を上回っていた ▽従業員一人当たりの人件費は、赤字施設が黒字施設を11万7000円上回っていた-などの特徴があったという。



http://biz-journal.jp/2016/01/post_13169.html
新見正則「医療の極論、常識、非常識」
風邪に薬や病院は無意味?隠れた「怖い病気」を見逃して最悪事態の恐れ?

2016.01.06 Business Journal

 今日は風邪に関して議論が盛り上がっています。“常識君”は、「風邪と思ったら、早くお医者さんに行って抗生物質をもらって、そしてお風呂はやめてマスクをして、温かいものでも食べて早く寝よう」と言っています。

 一方、“極論君”はインターネットを調べたらしく、「風邪はさまざまなウイルスによって起こる、良性で自然に治る病態」と言っています。極論君の意見は、「自然に治るのだから、病院やクリニックに行くのは時間の無駄で馬鹿げている」というものです。
 悩ましいですね。まず風邪の定義は書物や文献で微妙に異なります。基本的には極論君が主張するように、「のど、鼻、咳、熱、下痢、倦怠感などの症状を伴う自然に治るウイルス疾患」といった感じです。問題なのは、自然に治るかは治ってみて初めてわかることで、治る前に自然に治るのか、適切な治療を受けないとどんどんと悪化していくものかが実はわからないことです。
 経験豊富な医師はたくさんの患者さんを診ていますので、全体の雰囲気から自然に治ることが相当期待される「いわゆる風邪」だと診断できます。その直感の裏には、こんな怖い病気が実は隠れていて、この患者さんにはそれらの怖い病気は当てはまらないだろうという推論が必須なのです。
 一方で藪医者は、大多数の「いわゆる風邪」のなかに隠れている重篤な病気を診断できないのです。ほとんどが自然に治る「いわゆる風邪」ですが、まれに本当に怖い病気が隠れていて、それを見逃すと不幸なことが起こります。

遠慮せずに医者の判断を仰ぐ

 では、患者さん自身が判断するためにはどうすればいいのでしょう。基本的に風邪症状のウイルス疾患であれば自然に治ります。ウイルス疾患は体のあちこちに症状を引き起こします。つまり、のどが痛くて、鼻水が出て、咳も止まらないといった複数の訴えがあるときは、通常はウイルス疾患です。のどだけ痛い、頭痛だけがひどい、高熱だけが続くなどはむしろ要注意となります。
 細菌感染には抗生物質が著効(著しく効果があること)しますが、一般の風邪を引き起こすウイルスに効く抗生物質はありません。インフルエンザウイルスや水ぼうそうのウイルスには、抗ウイルス薬が存在します。ですから、常識君が主張しているような「風邪だから早く病院に行って、抗生物質をもらおう」という主張は間違いです。
 しかし、風邪でも抗生物質を処方されることがあります。それは、明らかな細菌感染をターゲットに処方する場合や、隠れた細菌感染を疑って処方する場合です。また、患者さんが抗生物質を強く希望するから致し方なく処方するといったケースもあります。
 お風呂に関しては、「気分がよければ就寝前のお風呂はオーケー」という医者が増えているようです。体を冷やすことは、感染症を退治するためにはマイナスに働きますので、その点を注意して入浴する必要があります。すると、「温かいものを食べて寝る」という常識君の主張は正しいです。また、マスクは人に風邪をうつさないためには有益で、また呼吸する空気に湿気を持たす効果もあります。
 結局、「いわゆる風邪」であればそれを退治する西洋薬はなく、辛い症状に合わせての対症療法の薬だけですので、あえて医者に行く必要はありません。
 ただ、「今までの風邪とはちょっと違う」「今まで以上に重症感がある」と思う時は遠慮せずに医者の判断を仰いでください。また、もしも漢方に抵抗がないのであれば、風邪の初期には漢方薬は有効です。漢方薬は体格や症状で薬が異なりますので、以前に同じ症状で有効であった漢方薬を書き留めておいたり、タンスにストックとしておくと安心です。そんな相談に医者を訪ねるのもいいですね。自然軽快したとわかるのは後からですよ。心配なら、専門家の意見を聞きに遠慮なく病院に行きましょう。
(文=新見正則/医学博士、医師)

●新見正則(にいみ・まさのり)
1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年〜 慶應義塾大学医学部外科
1993年〜1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年〜 帝京大学医学部外科に勤務
幅広い知識を持つ臨床医で、移植免疫学のサイエンティスト、そしてセカンドオピニオンのパイオニアで、モダン・カンポウやメディカルヨガの啓蒙者、趣味はトライアスロン。著書多数。なお、診察希望者は帝京大学医学部付属病院または公益財団法人愛世会愛誠病院で受診してください。大学病院は紹介状が必要です。



http://medley.life/news/item/56813c23bd5178de03054ba6
不必要な抗生物質を使うと下痢になりやすい
30人の子どもを対象に調査

from Journal of epidemiology and community health
2016年1月6日 Medley

 抗菌薬(抗生物質)は子どもに多い感染症の治療でも重要ですが、使い過ぎが話題になることもあります。研究チームは、抗菌薬の副作用としても知られている下痢の頻度について報告しました。

◆抗菌薬の使用量による比較調査

 研究チームは、インドで行われた研究データを使った分析を行いました。
 生後6ヶ月未満の赤ちゃんを対象に、現地で通常使われているとおりに抗菌薬が使われた場合と、不必要な抗菌薬の使用を避けた場合では、下痢の起こる確率にどのような差が見られるのか分析しました。

◆不必要な抗菌薬を避けると下痢になりにくい

 分析の結果、以下のことが分かりました。

 生後6ヶ月以前に使用する不必要な抗生物質を取り除くことによる下痢の発生率の差は、子ども30人において1ヶ月間で-0.28だった(95%信頼区間:-0.46から-0.08)。
 この研究から、幼少期に不必要な抗菌薬の使用を避けることで、下痢になる確率が低くなる可能性が示唆されました。

 この研究はインドでのデータを使ったものであり、必ずしも日本でも同じ結果が得られるとは限りません。しかし、日本でも抗菌薬の使用量が問題視されていることも確かです。抗菌薬は、風邪やノロウイルスなどウイルスに対しては効果がありませんが、細菌性髄膜炎のような病気の治療には重要な薬です。どのような時に抗菌薬を使うべきなのか、その都度医師とよく相談することが大切です。

◆参照文献
Rogawski ET, et al. Reduction in diarrhoeal rates through interventions that prevent unnecessary antibiotic exposure early in life in an observational birth cohort. J Epidemiol Community Health. 2015 Nov 30. [Epub ahead of print]
[PMID: 26621194 ]
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=26621194



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/53566/Default.aspx
2016年 医薬マーケット激震の幕開け  「メディカル産業」への転換という発想
公開日時 2016/01/06 03:52 ミクスオンライン

 2016年が始動した。団塊世代が現役を引退し、本格的な高齢社会を迎えるなかで、日本の社 会構造は大変革期に入った。北海道、東北、北陸、甲信越、中四国、九州などは人口の高齢化と同時に人口減少が始まろうとしている。アベノミクスが掲げる地方創生も、人口減少社会を防ぐための社会基盤整備や地方経済を浮揚させる様々な施策を相次いで打ち出した。こうした動きは日本の産業界に多大な影響を与え る。地方経済を活性化させるため、日本を代表する大手企業が現地に乗り込み、インターネットなどの情報インフラを駆使した様々なネットワークを構築しはじめた。そのインフラを活用し、新たな商流や物流を産みだそうとしている。医療や介護もこうした荒波を受けながらビジネスを生み出す土壌が着々と整備されつつある。では、我々の製薬業界はどうか。国が掲げる「地域包括ケアシステム」が提唱されて久しいが、一向に変わる気配がない。地域・エリア指向型マーケ ティングと言われながら、いまだ全国一律のSOVの呪縛から逃れられない。筆者はこの状況に業界の危機を感じる。この製薬業界に警鐘を鳴らしたい。(編集長 沼田佳之)

 「医療は規制の束で守られており、他産業が参入する余地はない―」。15年前だろうか。岩盤規制を崩すことで、医療分野に風穴をあけ、新しい市場メカニズムを導入したいとの想いから政府の規制改革会議が医療分野の議論を開始した。医薬品のコンビニ販売やインターネット販売などがこの間に議論されたことは記憶に新しい。一方で、社会インフラを活用した情報社会を構築しようと政府部内も動き出す。 政府のIT戦略本部を通じ、経産省や総務省が旗振り役となり、日本全土にインターネットなどの情報基盤を張り巡らせ、そこに新しいマーケットを創出し、新 たな産業を起こす取り組みが本格化している。

 安倍政権の発足は、こうした動きをさらに加速させた。特に地方の経済浮揚の視点からは、日本を代表する電機・通信・機械の大手企業、ITベンダー、住宅デベロッパー、地方銀行、商工会議所などを巻き込み、シャッター商店街(衰退した商店街や街並 み)の再生や、農林水産業の支援、さらには物流革命など新風を巻き起こしている。まさに企業と地方が一体となって地場産業を再興させ、地方経済を循環させるシステムの構築に取り組んでいるのだ。こうした潮流はすでに医療・介護分野に及び始めている。
 先述した「医療は他産業の参入余地はない」という言葉自体、実は一昔前の感覚で、すでに医療 マーケットには数多くの産業が大手を振って参入している。加えて言えば、かつて主役として栄華を誇った製薬産業は社会保障の金食い虫のように批判され、逆 に、IT産業や社会インフラ系企業が医療費適正化の救世主的な役回りを演じている。なんとも皮肉で、悔しいが、岩盤規制に風穴をあけるということは、こうした主役交代をも意味するのだ。

◎主役からの転落 再浮上への決意示せ!

 では、製薬業界はいま何をなすべきか。製薬企業の生命線は2つある。一つは革新的な新薬を創出すること。もう一つは、それに伴う 「情報」(有効性・安全性、市販後PMS等を含む)を医師や薬剤師など医療者だけでなく、地域住民や自治体、さらには医療マーケットでビジネスを展開する 他産業と、それぞれのフェーズに応じた手段や手法で「共有財」として活かすことではないだろうか。しかし、残念なことだが、今の製薬産業界にこうした視点 が全くない。国の推し進める地域包括ケアシステムにより、地域・エリア単位で患者の診療情報がデータベース化され、共有化されることへのイメージが出来ていない。もう一つは、医療者側が自分達の診療情報を様々な研究に応用し、それを地域医療の質的向上や臨床アウトカムに活かそうと、いままさに舵を切ろうと する予見性や先見性を全く持ち得ていない。よって企業個別の施策に反映できていない。極めつけは、今後の医療情報の主役が、すでに製薬企業の手をはなれ、 日本を代表する社会インフラ系の企業やITベンダーに代わろうとしていること全く気づいていない。
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 ここまで厳しいことを書くと少々胸が痛くなる。という訳で、ここから、製薬ビジネスの将来を見通してみたい。今回本誌が提案するのは、製薬企業が医療マーケットにどう向き合うかの視点である。これまでの製薬ビジネス(図1)は医療保険で保護された、いわば護送船団のようなものだった。しかし、国主導による社会保障費の伸びの抑制策や規制改革、IT戦略により、この医療マーケットには多くの産業が参入した(図2)。 すでにこのマーケットの主役は変わったのである。電子カルテやレセプト情報の地域・エリア内での共有化や、電子お薬手帳に代表される PHR(Personal Health Record)の普及など、マーケットの主役は多様化してきた。加えて、介護ビジネスも高齢社会とともに活況となる見通しで、この分野では食品、健康、住 宅などのビジネスも間接的に参入することになる。
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◎製薬1社で考える時代は終わった

 製薬企業1社だけで考える時代はもう終わった。医療マーケットが多様化したというならば、むしろ電子カルテメーカーやITベンダーと「組む」という選択肢もあり得るのではないか。逆に「組手を変える」という発想は膠着状態にある製薬ビジネスを大 きく転換させる起爆剤になると提案する。とはいえ、製薬ビジネスのスペシャリストとしての役割は変わらない。今後の医療マーケットが電子カルテやレセプト といった診療情報をベースに動き出すことを考えれば、製薬ビジネスにとっても、こうしたサービスを提供する企業と「組む」ことはプラスに働く可能性が高 い。製薬産業とヘルスケア産業を融合させた「メディカル産業」への転換という発想を持つべきだ。メディカル産業とは、医療マーケットの住人同士による産業 間連携をイメージして頂ければ幸いだ。仮に、これをゼロベースで考えるならば、現在足枷になっているMR活動を取り巻く課題やプロモーションコードの問 題、さらにはエリアマーケティングなどに新風を呼び込むことも想像できる。

 製薬業界を取り巻く環境は16年4月の薬価改正以降、厳しさを増すだろう。3年連続薬価改定 に止まらず、社会保障費の伸び抑制を目的とした医療費削減は、必ず医薬品が狙い撃ちされる。であるならば、いまのままを維持するより、先手必勝で打って出ることの方が勝因はあるのではないか。情報優位性を活かす産業間連携に活路を見いだしてほしい。



http://mainichi.jp/articles/20160105/ddl/k31/070/499000c
ご近所のお医者さん
/328 一般病院と教育=櫃田豊さん /鳥取

毎日新聞2016年1月5日 地方版

鳥取県
日野病院(日野町) 櫃田豊さん

 この頃、大学病院だけではなく一般病院でも医学生をよく見かけるようになったとお感じになりませんか? 実際、日野病院でも2011年より医学科の1、4年生がそれぞれ早期体験・ボランティア、地域医療体験実習のために、14年に鳥取大学地域医療総合教育研修センターが設置されてからは6年生が臨床実習のためにやって来ています。

 従来、大学病院が「診療」「教育」「研究」の三つの役割を担っているのに対し、一般病院は主に「診療」のための施設とされてきました。しかし、最近になり医学教育に占める一般病院の役割が増しています。その理由は07年以降の医学教育モデル・コア・カリキュラムの地域医療重視の方向性です。具体的には、入学早期から実施されている地域の保健・医療・福祉・介護などの機関における「早期体験学習」、主として3〜4年次に実施される「社会医学実習」、臨床実習時における「地域医療臨床実習」が推奨されています。これらは地域医療の現場でなければ効果的に実施することは困難です。

 将来的には、一般病院には医学教育へのさらなる貢献が求められることになりそうです。というのは、日本が国際標準の医学教育認証評価制度の導入を目指しているからです。国際標準をクリアするためには、臨床実習期間が概ね2年間あること、診療参加型臨床実習であること、多職種連携を円滑に行い患者との接触機会を十分確保し、プライマリーケア診療を含めることなどが必要とされています。このような教育内容を大学病院だけで完結することは容易ではないのです。

 医師の卒後教育においても一般病院の果たす役割は大きくなっています。従来、卒業後の臨床研修はほとんど出身大学で行われていましたが、04年に新制度が導入されて以降は一定の条件がそろった病院、すなわち研修指定病院であれば、大学病院でも一般病院でも研修先を自由に選択できるようになったからです。現在、鳥取県内には鳥取大学病院など八つの研修指定病院があります。日野病院はそれらのうち七つの病院の協力施設となっています。協力施設では1カ月間の地域医療研修が行われます。日野病院で地域医療研修を行った研修医は06年以降20人を数えます。

 一般病院における医学教育や臨床研修を通して、将来地域医療を志す医師が1人でも増えることを願ってやみません。



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厚労省武田政策統括官・武田薬品長谷川氏対談 選択肢はコンソリデートか革新的新薬注力か
公開日時 2016/01/06 03:51 ミクスオンライン

武田薬品工業の長谷川閑史取締役会長は本誌1月号の厚生労働省政策統括官(社会保障担当)武田俊彦氏との対談で、製薬企業を取り巻く環境が大きく変化する中で、「長期収載品に依存した経営は難しくなってくる。選択肢はコンソリデートか、革新的新薬の研究開発に注力するか」と述べた。政府が後発医薬品80%目標を示すなど、製薬企業を取り巻く環境が厳しさを増すことが想定される中で、製薬企業もいち早く変化を捉え、変化し続けていかなければ生き残れない時代に入った。そのキーワードのひとつが“グローバル”だ。厚生労働省政策統括官(社会保障担当)の武田俊彦氏と武田薬品工業株式会社取締役会長の長谷川閑史取締役会長に対談いただいた。


対談で長谷川会長は、21世紀に入り、経済成長やバイオ製剤などのテクノロジーの変化、情報通信技術(ICT)の変化が起きたと説明。「世界中でパラダイムシフトが起きる中で、経営者としては変化を先取りして自らを変えていくしかない」と述べた。後発医薬品80%時代の到来が迫る中で、「長期収載品に依存した経営は難しくなってくる。選択肢はコンソリデートか、革新的新薬の研究開発に注力するか」との見方を示した。その上で、こうした変化に対応するひとつの施策としてバイオベンチャーを育成することの必要性を強調した。

これに対し、武田政策統括官は、後発医薬品80%目標について「方向性はグローバルだが、企業としてのタイムフレームは必要だと考えた。方向性を示した上で、企業がどう対応するかは、ある程度自己責任でやっていただくしかない。そうしなければ、産業も強くならない」と述べ、産業界に変化を求めた。

◎“患者のために”を忘れていないか

現在の製薬企業のプロモーションについて武田政策統括官は、「製薬企業がミッションとして“患者中心”を掲げるのはもっともだが、MRには売上ノルマがあってそれが人事評価につながっていると聞く。それが徹底しすぎてはいないか。患者のためにというもっと上位の概念を忘れてしまうことにつながっていないか」と指摘した。

これに対し、長谷川会長は、「タケダイズムを掲げながら、一方では医師主導臨床研究「CASE-J」に関して当社も薬機法違反があり、世間からの信用を失った。そうした行為は、絶対にまかりならない」と述べた。その上で、クリストフ・ウェバー代表取締役社長兼CEOはタケダイズムを実践するアプローチとして、▽患者のQOL向上のために、常に患者中心(Patient Centricity)で考える、▽それを継続することで医療界や患者さん、社会からの信頼を高めていく、▽信頼が会社の評価として定着する、▽会社のビジネスの成長がついてくる。常にこのステップ、サイクルを回していく――ことの4段階を提唱していると説明した。その上で、「変革のときを捉えて、並行してさらにタケダイズムを浸透させていくことが重要だ」と述べた。



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武田薬品 ブロプレス、タケプロンなど長期収載品約30品目 テバとの合弁会社に移管
公開日時 2016/01/06 03:50 ミクスオンライン

武田薬品は15年12月28日、イスラエルのテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズと日本に設立する長期収載品とジェネリック(GE)を扱う合弁会社に、降圧剤ブロプレス、消化性潰瘍薬タケプロン、経口血糖降下薬ベイスンを含む長期収載品約30品目を移管する予定と発表した。移管予定製品の売上合計は14年度実績で約1250億円となる。製品移管に伴い営業部門を中心に約60人の社員が合弁会社に異動し、移管製品の情報提供活動を行う。

武田薬品とテバは15年11月末に、合弁会社の設立で基本合意したことを発表した(記事はこちら)。今回はその追加情報として、具体的な移管予定製品や承継スキームなどを明らかにした。

武田薬品の14年度の国内医療用医薬品売上は5613億円。この売上に、あすか製薬などの仕入品売上が含まれていることに留意が必要だが、今回発表した移管予定製品の売上合計は同社国内医療用薬売上の2割以上を占める。

なお、今回の製品移管は武田薬品の16年度業績に対して、販売手数料収入やGE影響などを踏まえると、約500億円の減収影響になる見込みとしている。

■リュープリン、アクトス、導入品は移管対象外

追加情報では、移管対象から除外した長期収載品も明らかにしている。それは、抗がん剤リュープリン、経口血糖降下薬アクトス、ワクチン、麻薬、他社からの導入品――となる。武田薬品広報部は本誌取材に、リュープリンを移管対象外にした理由について、24週間持続製剤を15年12月にラインナップしたことに伴う販売戦略のためと説明。アクトスについては、米国での訴訟で和解協議中にあることを理由のひとつに挙げた。

■GEと長期収載品のリーディングカンパニー目指す

合弁会社は16年4月以降に設立する予定だが、今回の追加情報では、テバホールディングス100%子会社でGE事業を展開するテバ製薬、同じく100%子会社で営業部門を持たないがGE事業を展開する大正薬品工業と、武田薬品の3社間で、吸収分割の手法を用いて合弁会社を設立することを公表した。

具体的には、武田薬品は移管予定の長期収載品を大正薬品に承継し、前述の武田薬品の社員約60人も大正薬品に異動する。大正薬品は長期収載品とGEを扱う「武田テバ薬品株式会社」に社名変更するとともに、「武田テバ薬品」はテバ製薬の100%子会社となる。

テバ製薬は継続してGEを扱うが、社名を「武田テバファーマ株式会社」に変更する。そして、「武田テバファーマ」の株式をテバホールディングスが51%、武田薬品が49%を保有する。こうすることで武田薬品が、「武田テバファーマ」と、武田テバファーマ100%子会社の「武田テバ薬品」に影響力を持つようにする。なお、武田テバファーマ、武田テバ薬品ともに代表者や所在地は未定。

武田薬品は、「16年4月以降に設立される合弁会社の武田テバファーマ及び武田テバ薬品は、日本の患者さんや医療関係者の方々に対し、テバ社の高品質なジェネリックと武田薬品から承継する長期収載品をお届けしていく」とし、「武田薬品が国内において長年の事業を通じて築きあげてきた企業ブランドと強固な流通網、そしてテバ社の広範な製品群と最先端のビジネス効率を活かし、日本におけるジェネリック及び特許期間を満了した製品群に関するリーディングカンパニーを目指す」とコメントしている。


  1. 2016/01/06(水) 05:54:42|
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