Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

12月27日 

http://www.sanyonews.jp/article/277943/1/
福祉福山市医師会が検案医不足で対策 
警察協力委発足や研修会で養成

(2015年12月27日 15時26分  山陽新聞)

 警察の依頼で変死体の死因を特定する「検案医」が、福山市内で不足している。「報酬が安い」「診療中に急な呼び出しがある」といった理由で引き受け手が少なく、一部の医師に負担が偏っているのが実情。福山市医師会(市中心部、東部)は警察協力委員会を立ち上げ、協力医師のリストを作成したり、検案医の養成に力を入れるなど対策に乗り出した。

 検案医は、遺体の死因などを調べて死体検案書を作成する。事件などの際の検視にも携わる。検案書は医学的、法律的に人の死亡を証明するもので、戸籍の抹消手続き、生命保険の適用、死因統計の資料などに関わる。

 「100件以上の検案をした年もある」。2005年から福山東署の検案に協力する瀬尾胃腸科内科医院の瀬尾功院長(77)はこう話す。変死体の発見現場に駆け付けることもあるという。

 福山東、西、北署によると、14年の検案件数は494件。市内には約700人の医師がいるが、定期的に検案に協力する医師は7人程度という。変死体が見つかった場合、警察が医師に検案を要請するが、「断られることはよくある。毎回探すのに苦労している」と福山東署の早志光弘刑事官。

 検案1件当たりの報酬は3千円。医師免許以外の資格は必要ないが、変死体の死因特定には一定の知識や経験が必要だ。日常の診療業務を抱える医師たちには「呼び出しがあっても、目の前の患者を置いて行くことはできない」という声もある。

 事態改善のため、福山市医師会は警察協力委員会を9月に発足させた。協力医師5人の連絡先を載せたリストを作り、福山東署に提供。藤岡正浩委員長(船町ふじおかクリニック院長)は「一部の医師にかかっていた負担が軽減され、警察も検案医を探す作業がスムーズになる」と期待する。1年間で10人前後まで増やしたい考え。

 さらに警察協力委は11月6日、研修会を福山市内で初めて開催。広島大大学院の法医学専門家を招き、医師ら約90人が死体検案書の作成について学んだ。今後も実技を含めた研修会を継続的に開く方針。市医師会の児玉雅治副会長(児玉クリニック院長)は「検案医の量と質を向上させていく。多数の死者が予想される大規模災害の備えにもなる」と話している。



http://www.sankei.com/premium/news/151227/prm1512270020-n1.html
【安倍政権考】
8年ぶりの診療報酬マイナス改定 
でも本体部分は増で医師会はご満悦 
裏には参院選見据えた安倍首相の影が…

2015.12.27 14:00 産経ニュース

 政府の経済財政諮問会議は12月24日、国の財政健全化目標を達成するための改革スケジュールや進捗状況を管理するための指標を盛り込んだ「経済・財政再生アクション・プログラム」を取りまとめた。

社会保障費抑制の試金石


 「本日、経済・財政一体改革の工程を具体化した『経済・財政アクションプログラム』を決定した。関係大臣においては、本プログラムに基づき、政府一丸となって制度改革を実施していただきたいと思う」

 議長の安倍晋三首相は、同日の諮問会議でこう述べ、同プログラムを確実に実行していくよう関係閣僚に指示した。同プログラムの工程表では、国の一般会計予算で歳出の3分の1以上を占める社会保障費の抑制に向け、社会保障分野の44の施策について、進捗させる時期と進捗指標となるKPI(重要業績評価指標)が設定された。

 その社会保障費抑制の試金石となったのが、平成28年度の次期診療報酬改定の改定率だった。年末の28年度当初予算案の編成に合わせて政府・与党で合意された診療報酬全体の改定率はマイナス0・84%。診療報酬全体のマイナス改定は20年度以来8年ぶり。内訳をみると、医薬品や材料の価格である「薬価部分」を1・33%引き下げる一方、医師らの技術料にあたる「本体部分」は0・49%の引き上げとなった。

 前回の26年度改定では、消費税率の8%引き上げに伴う医療機関の仕入れコスト増の補填分を上乗せしており、「本体部分」の実質の改定率はプラス0・1%しかなかった。そう考えると、今回の「本体部分」のプラス0・49%は上げ幅が5倍も増えた格好だ。

 塩崎恭久厚生労働相は21日、閣僚折衝で改定率が正式決定した直後の記者会見で、改定率について「医療機関の経営状況や働いている方々の賃金動向をよく加味しながら考えた」と説明したが、来年夏に参院選を控え、「本体部分」の引き上げを求めていた大票田の日本医師会(日医)に配慮したのは間違いない。

横倉・日医会長の続投後押し

 「社会保障の充実に向けてご尽力いただいた安倍首相をはじめ、麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、塩崎厚労相ら各閣僚の皆さん、自民党の高村正彦副総裁、谷垣禎一幹事長、二階俊博総務会長、稲田朋美政調会長、田村憲久政調会長代理、その他関係議員の先生方に深く感謝を申し上げる」

 同じく21日に記者会見した日医の横倉義武会長は、会見の冒頭、「本体部分」のプラス改定に尽力した政治家や議員連盟の名前を一つ一つ挙げて感謝の言葉を述べた。ただ、自民党の厚労族議員の一人は「今回の診療報酬改定は大きな流れがあらかじめ決まっていたので、あまり動かなかった」と打ち明ける。社会保障費の抑制が叫ばれる中、「本体プラス」は安倍首相の意向で予算編成前から固まっていたというのだ。

 福岡出身の横倉氏は、自民党の古賀誠元幹事長の地元後援会長を務めたことがあるなど自民党とは太いパイプを持つ。安倍首相とも関係は良好といわれ、厚労省幹部は「横倉氏が会長の間は日医の既得権益に切り込むのは難しい」と語る。

 来年6月には日医会長選があり、横倉氏の3選出馬もささやかれる。横倉氏の続投を確実にするためには「本体プラス」が必須であり、そうした流れを安倍首相も後押ししたのが今回の診療報酬改定の実態だった。

 日医会長選や参院選後には、患者の自己負担を軽減する「高額療養費制度」の見直しなど社会保障抑制の具体的な議論が本格化する予定だが、今回の診療報酬改定の内幕をみる限りは、日医の発言力は引き続き維持されそうな雲行きだ。

(政治部 桑原雄尚)



http://www.yomiuri.co.jp/national/20151227-OYT1T50010.html
乳房全摘出、検体取り違え疑わず…検査結果矛盾
2015年12月27日 09時22分 読売新聞

 千葉県がんセンター(千葉市中央区)が乳がんの女性患者2人から採取した病理検査の検体を取り違え、誤って1人の右乳房を全摘出した医療事故で、当初の診察とは矛盾する検査結果が出たにもかかわらず、同センターがこれを重視せず、検体の取り違えを疑っていなかったことがわかった。

 2人は同じ日に病理検査を受けており、同センターは「検査結果は、(取り違えに気付く)一つのポイントだった」と認めている。

 2人は10月中旬、針を刺して細胞組織を採取する「針生検」を受けた。1人は30歳代の早期がん患者。もう1人は50歳代で、医師の視診などで当初から「進行がん」が疑われていた。

 生検の結果、30歳代の検体からはがん組織が検出されず、50歳代の検体から進行がんの組織が検出された。しかし、検体が取り違えられていたため、「50歳代の女性からがん組織が見つからない」という事態になったが、同センターは「針生検(の精度)には限界があり、がん組織が採取できないことはしばしばある」として、この結果を「偽陰性」と判断。検体の取り違えを疑わず、再検査を行って進行がんと診断し、必要な治療を行っている。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/53560/Default.aspx
介護療養病床など転換先の新類型を提示 住まいに医療併設の“医療外付型”も
2015/12/28 03:51 ミクスオンライン

厚生労働省は12月25日、療養病床の在り方等に関する検討会に、介護療養病床、医療療養病床(25対1)の転換先として、長期療養を行う医療提供施設、住まいの機能を強化し居住スペースに病院・診療所を併設する“医療外付型”の新たな施設類型を提案した。介護療養病床や医療療養病床は、2017年度末で廃止されることが決まっている中で、新施設類型が認められれば、転換先として、医療療養病床(20対1)や介護老人保健施設、有料老人ホームなどの既存の類型に加え、新たな選択肢ができることになる。

療養病床をめぐっては、独居老人や認知症患者などで長期療養がやむをえない患者が入院しており、転院先を見つけるのが難しいことも指摘されている。一方で、在宅療養がすべての受け皿となることも難しく、これら病床の転換先となる新たな施設類型の設置が求められていた。

新施設類型は、▽長期療養を行う医療提供施設である“医療内包型”▽医療を外から提供する、住まいと医療機関の併設類型――。医療内包型は、医療必要度、介護必要度に応じて2つのモデルを提示した。医療必要度が高く、容体が急変するリスクがある患者については、特別養護老人ホームと同程度の介護機能に加え、喀痰吸引や経管栄養を中心とした日常的・継続的な医学管理を求めた。医療提供体制も、24時間の看取り、ターミナルケアに加え、医師の当直体制・オンコール体制を求める。一方で、比較的容体が安定した患者については、医師の当直体制を求めず、オンコール体制による看取り・ターミナルケアを行うこととした。医療外付型は、併設する病院・診療所からのオンコール体制による看取り・ターミナルケアを求める。

検討会は、年明けにも議論をまとめる予定。社会保障審議会医療保険部会、介護保険部会での審議を経て、2017年度通常国会に医療法など関連法の改正案を提出する見通しだ。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO95613190Y5A221C1NN1000/
遠隔でも死亡診断書作成可能に 規制改革会議が提言へ
2015/12/28 0:54日本経済新聞 電子版

 政府の規制改革会議(議長・岡素之住友商事相談役)は患者が自宅で最期を迎える「在宅みとり」などの際に、医師による診断書の作成条件を緩和するよう求める。医師がすぐに行けない地域では、看護師の補助を受けて医師が遠隔で死亡を判断し、診断書を書けるようにする。今後、対象地域などを厚生労働省と詰める。

 規制改革会議は来年6月にまとめる答申に盛り込む方針だ。医師法では、死亡診断書の交付に医師に立ち会いを義務付けている。受診後24時間以内に死亡した場合に限り、医師は改めて立ち会わなくとも診断書を作成できる。

 ただ過疎地で自宅療養する患者など、すぐに医師が行くのが難しい場合がある。遺族が長い期間、遺体を自宅に保存したり、遠くの病院まで搬送したりしなければならないケースもあるという。

 規制改革会議では(1)離島やへき地で医師がすぐに駆けつけられない(2)終末期の対応について患者や家族の事前の同意がある(3)看護師がテレビ電話などを使って医師に状況を報告し、最終的な診断は医師が行う――などの条件を満たせば医師が直接立ち会わずに診断書を交付できるよう求める。



http://healthpress.jp/2015/12/post-2184.html
来年から湿布薬の処方枚数に制限~欧米では使われない不思議な薬
2015.12.28 Health Press

 昔から日本人には馴染みのある「湿布薬」。捻挫や打撲、肩こり、腰痛などで用いられる、日本ではポピュラーな薬だ。日本人なら誰もが一度は使ったことがあるのではないだろうか。

 そんな身近に処方されてきた湿布薬(鎮痛消炎貼付剤)が、2016年4月の診療報酬の改定を機に、処方枚数が制限されるという。厚生労働省は、1回で70枚以上処方される患者は延べ約30万人/月いるとして、今回の制限によって国費ベースで年間数十億円の医療費削減につながるとみている。

 市販の湿布薬を買うと全額自己負担だが、医師が処方すると原則1~3割の負担ですむ。「湿布薬は何枚あっても困らない」と多めに処方してもらい、余ったものをストック、家族などに譲渡するケースは少なくない。患者に必要以上の枚数が処方されるという無駄が問題視されてきた。

 そもそも、湿布薬の効果や副作用について十分な知識をもたず、安易に使用していないだろうか。

温熱効果や冷却効果はない!

 湿布は、開発の経緯から大きく「第一世代」と「第二世代」に区分けされる。第一世代は、消炎鎮痛成分(サリチル酸メチルなど) に加え、刺激成分が温感・冷感を与える。その後、鎮痛効果の高い非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs) を含んだ貼付剤が登場した。これが現在、主流となっている「第二世代」である。

いずれも、肩こりや腰痛の原因である「筋肉の凝り」を取ってくれるわけではない。あくまで「痛み止め」「炎症を抑える」ための薬だ。

冷湿布を貼るとヒンヤリする冷却効果は、配合されているメンソールによるもので、実際には「冷却」されているわけでない。一方、温湿布も、トウガラシエキスなどによって温かく感じているだけだ。実際に冷やす・温めるという効果は期待できないということを覚えておこう。

欧米ではほとんど使われていない湿布

 ところで、日本ではとても普及している湿布だが、欧米ではほとんど使われていない。痛み止めといえば飲み薬が一般的で、湿布のような貼り薬はあまり使われない。また、保険が適応されない国も多い。文化や習慣の違いなのかもしれないが、「薬」として“認めていない”場合が多いのだ。

 湿布はその手軽さから、「薬物」のイメージは薄いが、保険診療で採用されている、れっきとした薬。たとえば、ハガキ大のサイズの湿布薬を10枚ほど使うと、血中の鎮痛成分の濃度は、飲み薬1日分と同じくらいになるという研究結果がある。

湿布の多用、連用で副作用に見舞われることも

 すべての薬には何らかの副作用がつきものだが、湿布も同様だ。安易に使っていると思わぬ副作用に見舞われることがある。特に高齢者に多いのが、多用、連用によるものだ。

 たとえば、痛みや炎症を抑える医療用貼り薬「モーラステープ」に含まれる「ケトプロフェン」という鎮痛成分には、「光線過敏症」という副作用がある。貼ったまま紫外線を浴びると、貼った部位に発疹、腫れ、かゆみ、水ぶくれなどの症状が表れる。

 厚生労働省の発表によると、妊娠後期に使用した後、胎児の心臓につながる胎児動脈管が収縮し、胎児に肺高血圧症などが起きたケース、妊娠中期の使用で羊水が少なくなる羊水過少症も報告されている。

 また、インドメタシンには、筋肉を萎縮させてしまう副作用があり、ほかにも喘息を患っている人には用いてはならないという欠点がある。そのほかにも、アレルギー反応を引き起こしたり、胃の粘膜を刺激して胃腸炎になったりしたケースが報告されている。

 今回の湿布の処方枚数の制限策が、医療費削減の面だけでなく、適切な使用に基づく効果や副作用への喚起を呼ぶことに期待したい。
(文=編集部、監修=三木貴弘)



http://www.iwanichi.co.jp/ichinoseki/9014.html
医療職の苦労、喜びは 市内中学生 医師に質問、現場を肌で
(12/27) 岩手日日新聞

 医療関係の仕事について中学生に理解を深めてもらう医療職セミナー(一関保健所主催)は26日、一関市田村町の昭和病院で開かれた。同院スタッフによる講演や施設見学を通じ、生徒が医師や看護師の仕事に触れた。

 市内の中学1~3年生11人と保護者らが参加。同院の杉内登院長は「この地域は医者もスタッフも人数が足りていないのが現状。病院の内側ではいろいろな人が医療に携わっていることを知ってほしいし、皆さんには医療職に就いてこの地方を支えてもらいたい」と呼び掛けた。

 講演では同院の研修医、看護師、薬剤師、医療ソーシャルワーカーの4人が、仕事を志したきっかけや魅力、進路、チーム医療の重要性などを紹介。研修医2年目の春成淳平さん(28)は、主な業務や1日の生活スケジュールを説明した上で「医者は命に直接触れることができる仕事。勉強すればするほど知識が身に付き、苦しむ患者さんを救う選択肢が増える」とやりがいを語った。

 生徒からは「医者には重い責任や苦しい経験があると思うが、それでも続けていくためにモットーにしていることは何か」「看護師の仕事をやってきて、これまでで一番の喜びは何か」などの質問が出された。

 講演に続き、病院内の薬局や検査室、病棟などを見学し、担当者から業務や施設について解説を受けた。医療職を志望しているという菊池美咲さん(一関中2年)は「看護師は患者とたくさん対応していることが分かった。話を聞いて将来の参考になったし、自分も困っている人を助けたいと思った」と話していた。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/53559/Default.aspx
次期診療報酬改定 
7対1入院基本料、かかりつけ薬剤師などが焦点に 
薬価制度改革骨子も了承

2015/12/28 03:53 ミクスオンライン

中医協総会は12月25日開かれ、2016年度診療報酬改定率の報告を受け、支払側、診療側の各側から意見が出された。支払い側は、急性期病床である看護配置7対1入院基本料について重症度、医療・介護必要度、平均在院日数、在宅復帰率の見直しを求めた。調剤報酬については、かかりつけ薬剤師については機能を診療報酬上明確にした上で、服薬状況の一元的・継続的管理を行うことを求めた。一方、診療側は初診料・再診料の引上げや、地域包括ケアシステムにおけるかかりつけ医の手厚い評価、かかりつけ薬剤師・薬局の推進を求めた。これに基づき、年明けから診療報酬改定の個別改定項目の議論に入る。

医薬品関連では、支払側が薬局での後発医薬品体制加算について調剤割合の低い薬局での減算措置を設定すべきとした。また、湿布薬、ビタミン剤、うがい薬などの市販品類似薬は「負担の公平性の観点から保険給付から除外すべき」とした。湿布薬については1回あたりの上限を70枚に設定し、処方日数の記載や70枚を超える場合には理由をレセプトに記載することを求めた。ビタミンD以外のビタミン製剤については、投与が必要な場合に限定すべきとし、処方できる疾患名を限定すべきだと主張した。

◎薬価制度改革骨子了承 特例引き下げ導入に製薬業界は反対

同日の総会では、売上が1000億円を超える医薬品の薬価を引き下げる巨額再算定や基礎的医薬品の新設、新薬創出加算の試行的導入の継続などを盛り込んだ2016年度薬価制度改革骨子も了承された。基本的考え方として、「革新的新薬の評価に重点を置き、特許の切れた新薬については後発医薬品への置き換えが着実に進むような薬価制度」とされた。これについて専門委員の加茂谷佳明氏(塩野義製薬株式会社常務執行役員)は、「業界もこれに対応した企業活動を進めているところ。メリハリをつけた薬価制度が政策目標につながると確信している」と述べた。

その上で、16年度改定で、新薬創出加算の試行的導入の継続や先駆け審査指定制度加算の導入されることについて、「予見性が高まることについては日本での革新的な新薬の開発を後押しするもの」と評価を示した。基礎的医薬品については、「試行的導入ということで、対象品目を絞り込んで実施されると理解しているが、次期改定に向けて引き続き検討していただきたい」と述べた。

一方、特例再算定については、「前提条件の変化を問わず市場規模の拡大の事実のみをもって薬価を引き下げるのは妥当ではないというのが基本的な考え方」と主張した上で、「特定の企業に対してきわめて大きな影響、負担を負わせることになることから、個別の事情をよく勘案し、対応いただきたい。今後、医療費に占める薬剤費全体の議論、国をあげて取り組んでいるイノベーション創出のための取り組みとも照らしあわせてその必要性について引き続き議論いただきたい」と述べた。

◎日薬連「製薬業界にとって総体的に厳しい結果」

骨子が了承されたのを受け、日本製薬団体連合会(=日薬連、野木森雅郁会長)、日本製薬工業協会(=製薬協、多田正世会長)、日本ジェネリック製薬協会(=GE薬協、吉田逸郎会長)の3団体はこれを受け、声明を発表した。以下、各団体のコメント。

日薬連は「今回の薬価制度改革は、製薬業界にとって総体的に厳しい結果となった。引き続き、我が国の医療保障制度の持続性維持と国民の健康・増進、および成長産業としての製薬産業の国際競争力強化という政策目標の達成を目指して取り組んでいく」とコメントを出した。

具体的項目として、新薬創出加算の試行的導入や基礎的医薬品の新設を評価した一方で、特例再算定や後発品へ置き換えが進まない先発品の特例引き下げ(Z2)の区分見直しに言及した。特例再算定については「市場拡大再算定と異なり、薬価設定時の前提条件の変化という自由に基づくことさえなく、単に販売額と拡大倍率だけに基づいて薬価引き下げを行うルールは極めて理不尽なものと捉えている。イノベーションの評価と皆保険制度の持続性維持の大切さを理解しながらも、薬剤費全体と個別医薬品の市場規模の在り方を抜本的に検討した上で、製薬業界にとって納得性のある結論にしていただきたかった」とした。またZ2の区分見直しについては、「後発医薬品への置き換えによる医療費適正効果額は年々スピードを増す形で増加しており、さらなる削減を目的とする本特例引き下げの強化は容認できない」とした。

製薬協も同様に新薬創出加算の試行的導入の継続や基礎的医薬品の新設を評価した上で、特例再算定については「イノベーションの否定そのものと言わざるをえず、到底容認することはできない」とした。そのほか、費用対効果評価の試行的導入については、本格的導入を前提としないことや、製薬業界の意見の反映、議論の参画を配慮することを改めて求めた。

GE薬協は、初収載時の後発医薬品の薬価引き下げについて「生産設備の増強などの巨額の投資判断を迫られていることなど大変厳しい経営状況であることを訴え、現状維持を要望した。しかし、薬価調査の結果、新規収載後発医薬品のかい離率が先発品の水準と比べ非常に大きな数値だった。市場実態に基づかない要望をしたことについて深く反省している。流通面の改善も含め、後発医薬品のさらなる信頼性の向上に向けて努力する」とコメントを出した。



http://getnews.jp/archives/1324863
製薬会社への信頼が揺らぐ瞬間…米で死亡例報告の漏れなど深刻
DATE:2015.12.27 21:00 imedi(アイメディ)

「薬」の安全性、気にしていますか
お医者さんで処方された薬だし、薬剤師さんから説明も受けた。お薬手帳も持って行ったし、飲み合わせも大丈夫だと言われた。だからこのお薬には、何の心配もない!!

私たちの『薬』に対する意識は、だいたいこのようなものなのではないでしょうか。特に、ドラッグストアで処方箋無しに入手した薬などに関しては、薬の名前をネット検索して調べたりする人は、稀な存在のような気がします。

深刻な「事例の報告遅れ」目立つ。消費者にとっては致命的

FDA(Food and Drug Administration、アメリカ食品医薬品局)は、アメリカ国内における食品・医薬品・化粧品・医療機器・動物薬・玩具などの諸製品について、その許可や違反品の取締りなどを専門的におこなう政府の機関です。

アメリカの権威ある医薬系雑誌『米国医師会雑誌(The Journal of the American Medical Association,JAMA)』は、製薬会社が所定の15日以内に、FDAへ有害事象を報告しない比率が 2004~2014年で約10%にのぼり、なかでも、「患者の死亡」が絡む場合は特に報告が遅れる傾向があるという、ミネソタ大学教授らによる指摘を、オンライン版に掲載。

この10年間で 死亡例の4万件以上。死亡しなかった例に至っては、じつに12万件もの報告の遅れがあったそうです。
JAMAのレッドバーグ博士によると「有害例、死亡例の報告遅れで人々に薬の安全性に対する警戒心も遅らせてしまった。かなり多くの人が危機意識を持たずに危険な薬を服用してしまいました」とのこと。

『薬』の流通をコントロールできる唯一の機関なのに…
FDAの役割は、あらゆる検証方法で、市場に流通している薬のヒトに対する安全性を担保することです。
したがって、FDAは問題のある薬を市場から排除したり、販売を一時停止する権限を持っています。

そして、その判断に最も影響力を持つのが、製薬会社からの迅速な事例報告なのですが、FDAは多くの場合、報告が遅れている製薬会社には「警告を出す」だけに止まっているとのこと。
例えば、9か月から3年程度にわたって報告が遅れていることを ファイザー(Pfizer Inc.)にたいして指摘するなど。

レッドバーグ博士は今回の報告書の中で、FDAはもっと報告を迅速に行うよう、製薬会社を取り締まる必要があると指摘していますが、FDAのクリストファー・ケリー広報担当は、「当該報告書にはまだ目を通していないのでコメントできかねる」と応じました。

報告されているのは、「全体の2%程度」という現実
多くの製薬会社は、死亡しない場合の91%、死亡した場合の87%については所定の15日の期間内にFDAへすみやかに報告していますが、残りの部分については月の後半に回されたりしていました。

二日や三日の遅れじゃなかったですよ。3%が3~6か月未満、6%が6ヶ月以上、残りの3%は6か月以上遅れての報告でしたよ

レッドバーグ博士は、「実際の報告状況は、調査結果よりもっとひどい状況だ」と予測しています。
「FDAは100万件もの報告を受領検討したと言っていますが、それは全報告数の約2%くらいです」

深刻なケースは、製薬会社の内部調査に時間をかける
アメリカで事業を行う主要な研究開発志向型の製薬企業と、バイオテクノロジー企業を代表する組織、米国研究製薬工業協会(PhRMA)のスポークスマンは、「患者の安全は 全ての製薬会社にとって最優先事項ですから、我々はきちんと毎年、FDAに何百、何千件もの報告を提出しています」と主張。

ただし、「ぜひ知っておいて頂きたいのは、何か予期せぬ深刻な状況が見られて、それをFDAに報告する場合。我々としても、患者本人や医療機関から提出された報告を入念に調査しなければならないということです。報告はそれから行います」と付け加えました。

消費者や医療機関からもどんどん報告すべき!
博士によると、消費者や医療機関も、直接FDAにアクセスできるのだから、FDAは製薬会社からの報告だけに依存する必要はないと述べています。

製薬会社は確かに事例報告を行っていますが、特に深刻な例に関しては内部調査が長びいて報告に遅れが目立つため、「個人からの直接報告がもっとあって良いのではないか?」と示唆しました。

日本では、どこが判断していて、どこへ言えばいいのか?
まず、『薬事法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)』があります。

これは、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制をおこなうとともに、指定薬物の規制に関する措置や、医療上とくにその必要性が高い医薬品。
及び、医療機器の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的として制定された法律で、所轄省庁は厚生労働省医薬食品局です。

また、安全性の調査研究にかんしては、厚生労働省の施設機関のひとつである『国立医薬品食品衛生研究所(National Institute of Health Sciences: NIHS)』が、医薬品・医療機器・食品・化学物質についての品質や安全性、有効性についての調査・研究を実施しているほか、安全性にかんする膨大なデータベースを有しています。

何か薬品に関して不安な点がある場合は、直接、消費者庁や国民生活センターにご連絡されるのも宜しいかと思います。
どちらも電話で個人からの相談対応を受け付けているほか、サイト内に専用メールフォームがあります。

【参考】

Drug Makers May Delay Reporting Patient Harms to FDA: Study-consumer.healthday.com
http://consumer.healthday.com/public-health-information-30/drug-safety-news-741/drug-companies-sometimes-delay-reports-of-patient-harms-to-fda-study-701680.html

http://archinte.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=2398401

Ma P, Marinovic I, Karaca-Mandic P. Drug Manufacturers’ Delayed Disclosure of Serious and Unexpected Adverse Events to the US Food and Drug Administration. JAMA internal medicine. 2015 Sep 1.



  1. 2015/12/28(月) 05:44:05|
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