Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

12月18日 

http://mainichi.jp/articles/20151218/ddl/k03/040/598000c
ママドクター募集、復職支援 県立病院で時短勤務 /岩手
毎日新聞2015年12月18日 地方版
岩手県

 県は医師不足解消のため、出産や育児のために離職した女性医師を募集している。県立病院での短時間勤務で、「ママドクター」としての復職支援のほか、仕事と家庭を両立してもらう環境整備につなげたいとしている。

 勤務は週3〜5日が基本。1週間の勤務時間は19時間25分〜24時間35分になるという。募集は若干名で、勤務先は盛岡市の県立中央病院か、同市近郊の地域診療センター。専門は内科か総合診療科だが、他の診療科でも相談に応じる。臨床経験があり、小学3年までの子を育てていれば年齢や居住地は問わない。

 県医師支援推進室によると、育児などで職場を離れた女性医師の実態は把握できていないが、潜在的にいるとみられるという。採用された医師の子が小学4年以上になり時短勤務の対象から外れても、別の病院へ異動しフルタイムで勤務できる。問い合わせは同室(電話019・629・6351)。【浅野孝仁】



https://www.m3.com/news/iryoishin/384601
高まる専門医志向、「広告可能な専門医」は56.9%
2014年医師・歯科医師・薬剤師調査

2015年12月18日 (金)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省が12月17日に公表した「2014年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」で、医療法上で広告可能な専門医を取得している医師は、56.9%に上ることが明らかになった(資料は、厚労省のホームページ)。前回の2012年調査では53%で、3.9ポイント増。2017年度からの新専門医制度のスタートを控え、専門医志向が高まっていることがうかがえる結果となった。

 専門医取得のうち、最も多いのは外科専門医で6.9%、以下、消化器病専門医5.5%、総合内科専門医5.3%、小児科専門医4.2%、消化器内視鏡専門医4.0%、循環器専門医3.8%などと続く(複数回答)。男女別では、男性では外科専門医が8.1%、女性では小児科専門医が6.7%で、それぞれ最多。医療法では、基本領域、サブスペシャルティを問わず、計56の専門医の広告を可能としている。

 医師・歯科医師・薬剤師調査は2年に1回実施。2014年12月末現在の状況を調べた今回の結果では、医師総数は31万1205人で前回調査よりも7937人増加。人口10万人当たりの医師数は244.9人。

 うち医療施設の従事者は29万6845人。男性79.6%、女性20.4%で、女性は前回調査よりも6.7%増加している。勤務先別では、病院19万4961人、診療所10万1884人。

 平均年齢を見ると、病院と診療所を合わせた全体では49.3歳。病院では44.2歳で近年は上昇傾向が続いている。医育機関附属の病院では38.7歳、それ以外の病院では46.2歳と7.5歳の差がある。一方、診療所の平均年齢は1990年代後半に減少、2000年代前半は58歳で横ばいだったが、2010年から増加に転じ、2014年調査では59.2歳だった。

 主たる診療科別では、最も多いのは内科20.7%。5%を超えたのは、整形外科7.1%、小児科5.6%、外科と臨床研修医5.2%、精神科5.1%。

 本調査では不足が指摘される診療科の医師数の年次推移を分析しているが、小児科は過去20年(1994年以降)一貫して増加。一方、産婦人科・産科は2006年にかけて減少し、1万74人だったが、その後は微増し2014年調査では1万1085人。外科も同様の傾向で2006年にかけて減少したが、同年の2万6470人から2014年調査では2万8043人だった。



http://jp.wsj.com/articles/JJ10517507330615593350718591452543599898448
医師人件費など0.49%上げ=診療報酬全体8年ぶりマイナス—政府調整
2015 年 12 月 18 日 21:40 JST 更新 時事通信

 政府は18日、2016年度診療報酬改定で、医師などの技術料や人件費に当たる「本体」部分を0.49%引き上げる方向で最終調整に入った。安倍政権が企業に賃上げを求める中、医療現場の勤務実態に一定の配慮をする必要があると判断した。一方、医薬品や医療材料の「薬価」部分は実勢価格を踏まえ1.33%下げる。本体と薬価を合わせた全体では8年ぶりのマイナス改定となる。

 前回14年度改定は消費税増税への対応分を除くとマイナスだったため、実質的には2回連続の引き下げ。21日の閣僚折衝で最終決着する予定だ。2年に1度見直す診療報酬は医療サービスや薬の公定価格で、16年度予算編成の焦点となっていた。

 このうち薬価は実勢価格を反映し毎回引き下げているが、財政健全化に向け医療費を抑制したい財務省は本体についても10年ぶりの引き下げを主張。これに対し自民党の支持組織である日本医師会は「医療崩壊を招く」と強く反発し、来夏の参院選を控え、自民党内で引き上げを求める声が高まっていた。 

[時事通信社]



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO95333240Z11C15A2EE8000/
診察料、プラスありき 参院選へ業界配慮
2015/12/19 1:42日本経済新聞 電子版

 18日に大枠が固まった2016年度の診療報酬改定は、8年ぶりのマイナス改定で、表向きは財政再建に軸足を置いた格好になった。ただ医師らの技術料や検査料などの診察料(本体)は、自民党を中心とする政権同士で比べると00年度以来の高い水準に達している。来夏の参院選を前に、政府・与党が医療関係業界や高齢者に配慮した面が色濃く出た結果といえそうだ。

 今回の診察料の0.49%引き上げは、自民党政権下では00年度改定のプラス1.9%以来の高い水準だ。前回の14年度改定でも診察料は0.73%のプラスだったが消費増税の対応分を除いた実質では0.1%増だった。

 今回の改定では、制度改革や医療費の抑制が一定程度進んだ。たとえばC型肝炎治療薬など、日本での販売額が1000億円を超えるような巨額になっている医薬品の公定価格を最大50%引き下げる。大病院の前に並ぶ「門前薬局」の報酬を減らすほか、医師が処方する湿布の枚数を抑えたりして国費ベースで600億円を抑制する見通し。

 ただひねり出した財源は社会保障費の抑制には使わず、すべて診療報酬の本体に充てられる。政府内では、600億円積み上げた制度改革は、社会保障費の抑制のためというより「診療報酬本体引き上げのために、財源をかき集めた」(厚生労働省幹部)との見方が強い。

 厚労省や日本医師会はプラス改定が必要な理由として、「医療従事者の賃金は民間より伸びが鈍い」と主張。一般産業界は13年から15年にかけて3.3%賃金が伸びているのに、医療・福祉は0.7%にとどまる点も指摘した。

 ただ財務省は「04年度以降の10年間でみれば、物価・賃金の動向に比べて診療報酬は高止まりしている」と強調。デフレで民間企業の賃金が低迷していた時期を加えると、必ずしも医療従事者の賃金の伸びが鈍いとはいいきれない。

 診療報酬議論をきっかけに浮上した、中長期の改革案も曖昧な決着となりそうだ。

 政府内では一時期、月ごとの医療費の自己負担に上限を設けた「高額療養費制度」を見直し、患者負担を増やすことで、17年度以降の診療報酬の財源に充てる案が浮上した。同制度では70歳以上になると自己負担の上限額が大きく減るが、これを現役世代並みまで増やそうという内容だ。

 高齢者からの批判を恐れていた公明党も「見直しの対象を高所得者に限るなら、検討の余地がある」(幹部)などと検討を容認する声が一部に上がっていた。だが、制度改革の実施の確約を求められると、再び抵抗。結局、17年度に同制度の見直しで財源が生まれるかどうか曖昧なまま、診察料のプラスが固まった。

 診察料は引き上げ率0.1%につき約110億円のため、0.49%引き上げに必要な財源は540億円ほど。一般会計96兆円に占める比率は小さいとは言え、社会保障費抑制という狙いが曖昧になった点は否めない。



http://mainichi.jp/articles/20151219/k00/00m/010/125000c
診療報酬改定
医師の技術料など「本体」0.49%上げ

毎日新聞2015年12月18日 23時03分(最終更新 12月19日 00時38分)

 政府は18日、2016年度の診療報酬改定で、焦点となっていた医師の技術料など「本体」をプラス0.49%とする方針を固めた。薬や医療材料の公定価格「薬価」を含めた全体はマイナス0.84%で調整している。全体のマイナス改定は08年度改定以来8年ぶり。前回14年度改定も消費増税に伴う補填(ほてん)分を除けばマイナス改定で、実質的には2回連続のマイナスになる。

 21日に麻生太郎財務相と塩崎恭久厚生労働相が会談し、正式に決定する。

 政府・与党関係者が18日夕に協議し、合意した。合意内容は本体0.49%のプラス、薬価マイナス1.33%で、本体と薬価を合わせた全体はマイナス0.84%になる。これにより、医療費全体が抑えられ、国民負担の軽減につながる。

 これとは別に、販売額1000億円超の医薬品の価格引き下げや、特定の病院の処方箋を集中的に受け付ける「門前薬局」の報酬引き下げなどで国費600億円を削減することでも合意した。この600億円分を薬価改定に含めるかどうかを政府内で調整しており、最終的な改定率が確定する。

 16年度予算編成で、厚労省は財務省から、社会保障費の自然増を概算要求(6700億円)から約1700億円圧縮するよう求められていた。同年度に大きな財源を捻出する制度改正がないため、早くから全体マイナスの方針は固まっていた。

 本体については、厚労省や日本医師会(日医)は「医療体制の強化が必要だ」などと主張。前回(実質0.1%)を上回る引き上げを求めていた。一方、財務省は財政再建に向け、10年ぶりの本体マイナスを目指していた。

 しかし、日医は本体の増額に向け自民党や首相官邸に働きかけを強化。来夏の参院選を控えて日医の協力を得たい同党や首相官邸の意向もあり、前回より0.4ポイント近く増額し、全体のマイナス幅も1%を下回った。与党の閣僚経験者は「ギリギリ合格点だ」と話した。【堀井恵里子、阿部亮介】



http://www.qlifepro.com/news/20151218/the-first-generic-drug-prices-05-cliff-final-as-of-next-drug-reform-framework-basis-is.html
【厚労省】初後発薬価0.5がけ確定-次期薬価改革で骨子たたき台
2015年12月18日 PM12:30  QLifePro

厚生労働省は16日、次期薬価制度改革の骨子のたたき台を、中央社会保険医療協議会薬価専門部会に示した。後発品の初収載薬価を先発品の0.5がけ(内用薬10品目以上0.4がけ)とし、基礎的医薬品の薬価維持の試行的導入や新薬創出等加算の試行継続なども固まった。製薬企業の経営に大きな影響を与える年間販売額が「巨額」品目の市場拡大再算定(特例再算定)については、製薬業界から限定的な適用を求める意見が出たものの、大筋で了承された。
たたき台では、初収載の後発品薬価について、今年の薬価調査の結果をもとに調べると、内服薬の薬価が全体で28.3%下落し、注射薬でも28.0%と大きく下落していたことから、一律に先発品の0.5がけ(0.4がけ)とし、バイオ後続品は現行の0.7がけを維持する。後発品の価格帯は、長期収載品を基準に3価格帯を維持し、2016年度改定後の状況を踏まえ、さらなる価格帯の集約を検討する。

長期収載品の薬価は、政府の17年央の70%目標を踏まえ、特例引き下げの対象となる後発品の置き換え率を「30%未満」「30%以上~50%未満」「50%以上~70%未満」に引き上げる。

基礎的医薬品については、▽薬価収載から25年以上経過し、成分全体および銘柄の乖離率が全ての既収載品の平均乖離率以下▽一般的な指針に記載され、広く医療機関で使用など汎用性のあるもの▽過去の不採算品再算定品目、古くから医療の基盤となっている病原性物に対する医薬品、医療用麻薬――の全ての要件を満たす品目対象に、最も販売額が大きい銘柄に価格を集約した上で、その薬価を維持する試行的取り組みを16年度改定で開始する。ただ、十分な収益性が見込まれる品目は対象外。

市場拡大再算定は、年間販売額が1000億~1500億円以下で予想販売額の1.5倍以上、1500億円以上で1.3倍以上の品目は、特例的に市場拡大再算定(特例再算定)の対象とし、特に1500億円以上の場合、薬価を最大で50%引き下げる。特例再算定の類似品は、特例対象品を根拠に算定された品目に限るとした。

特例再算定は、製薬企業の経営に大きな影響を与えるだけに、加茂谷佳明専門委員(塩野義製薬常務執行役員)は「例外的に別枠のルールとして、国民皆保険制度に大きな影響を与えかねない品目に限定して適用してほしい」と要望。厚労省医政局の大西友弘経済課長も、企業活動に与える影響が大きいとして限定的な適用となるよう検討を求めたが、特例再算定の導入は確実な情勢となった。

また、新薬創出等加算は試行を継続する。先駆け審査指定制度加算は、指定品目を同加算か原価計算方式の営業利益率で評価し、加算率は「10%」を原則としつつ、国内臨床試験の成績を踏まえて最大で「20%」まで加算できるようにする。

新規性の乏しい医薬品については、類似薬効比較方式IIの除外規定である、最も早く薬価収載された医薬品の収載日から3年以内との承認時期を撤廃する。後発品対策と考えられる新薬は、補正加算に該当しない、既収載品の収載後5年以降に薬価収載されるなどの要件を全て満たす場合、既収載品の0.8がけとする。



http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2015/12/18-22969.html
薬価の特例再算定に反対の声高まる
2015年12月18日 ヘッドライン ニュース 化学工業日報

 厚生労働省は2016年度の薬価制度改革案を固め16日、中央社会保険医療協議会(厚生労働大臣の諮問機関)の薬価専門部会に骨子案として提出、大筋で了承された。このなかで「市場拡大再算定」と呼ばれる制度を拡大する方向が示された。同制度は、発売後の売上高が、薬価算定時に提出する年間予想を一定以上に上回った場合、薬価を引き下げるもの。これまでも製薬など産業界から「イノベーションの阻害につながる」と不満の声が何度となく上がっていたが、さらなる制度拡大に再び反発が強まっている。
 中医協部会で提案されたのは「特例再算定」という新制度。現行の市場拡大再算定は年間販売額が「予測の2倍以上かつ150億円を超える場合」と「予測の10倍以上かつ100億円を超える場合」に適用され、引き下げ幅は最大25%。これに対して特例再算定では年間販売額が「予測の1.5倍以上かつ1000億円を超える場合」に最大25%、あるいは「予測の1.3倍以上かつ1500億円を超える場合」に最大50%、薬価を引き下げる。つまり予想以上に売れ、その市場規模が巨大なものになると、薬価は半分になってしまう可能性がある。
 もともと産業界は再算定自体に反対してきた。「売れなければ商売にならず、売れたら売れたで値段を下げられてしまう」―。市場経済の感覚からいうと疑問符が付く。社会保障費の削減が喫緊となるなか、世界に誇る国民皆保険制度を維持するため、やむなく受け入れてきたという側面がある。
 しかし、これが大幅に拡大されることに、内外の製薬各社は反対の意思が鮮明だ。「市場に評価された品目に対して、いわばペナルティを課すことは理解できない」「制度が実施されれば、革新的な医薬品の創造意欲を減退させることにもつながる」などと主張している。当事者の意見には耳を傾けるべきだろう。
 また新制度は、個別具体的な医薬品を狙い撃ちにしたものではないかとの疑念も指摘されている。今年、国内で販売開始となった米ギリアド・サイエンシズ製のC型肝炎治療薬「ソバルディ」である。現在、最も売れている医薬品であり、年間1000億円以上の販売が確実視されているが、画期的な治療効果とともに1錠6万円を超す薬価が注目を浴びている。一度は効果に値する薬価をつけて日本への導入を認めながら、社会に普及したとたんに値段を引き下げようというのは、いかがなものか。海外企業に、日本市場への疑念を抱かせることにもなりかねない。



http://www.yakuji.co.jp/entry47886.html
調剤報酬改定、冷静な議論を
2015年12月18日 (金) 薬事日報 社説

 厚生労働省が次期調剤報酬改定に向けた論点を中央社会保険医療協議会総会に示した。

 かかりつけ薬剤師を包括的に評価する新たな点数の創設や、門前薬局の評価を適正化する観点から、調剤基本料の点数が低くなる特例対象を拡大すると共に、特例対象から外れる要件となっていた「24時間開局」を廃止するなどの方向性を示した。

 患者がお薬手帳を持って同じ薬局に継続して行くようにするため、薬剤服用歴管理指導料において「2回目以降に手帳を持参して来局した場合の点数を下げる」という提案もある。

 厚労省が論点を提示した4日の中医協では、支払い、診療側から様々な意見が出たが、印象的だったのは診療側の中川俊男委員(日本医師会副会長)が調剤報酬改定を検討するに当たり、▽報酬体系を抜本的に見直し、かかりつけ薬剤師を評価▽医科と整合性のない調剤報酬を是正――を柱とするよう求める異例の提案を行ったことだ。

 調剤報酬をめぐっては、規制改革実施計画で「薬局の機能やサービスに応じた診療報酬となるよう、調剤報酬の抜本的な見直しを行う」ことや、「骨太方針2015」でも「服薬管理や在宅医療等への貢献度による評価や適正化を行い、患者本位の医薬分業の実現に向けた見直しを行う」などの方針がそれぞれ打ち出された。

 10月には、財政制度等審議会が調剤報酬をゼロベースで見直す方針を打ち出し、様々な適正化策を提案しており、次期診療報酬改定の焦点の一つになっていた。

 調剤への風当たりが強まっていたとはいえ、支払い側ならともかく、同じ診療側の委員から、調剤報酬の適正化に関する私案が示されるといった光景はここ数年、目の当たりにしたことがない。

 日医はかねてから調剤報酬への関与を強めており、中医協の場でも中川氏が「調剤報酬の加算の多くは質を担保するものではなく、体制を整えれば容易に算定できる」と発言するなど、現行の調剤報酬体系を問題視していた。

 しかし、診療報酬の医科点数には、“容易に算定できる”ような施設基準が全くないと言い切れるのだろうか。「報酬体系」について言い出したら、“お互い様”の部分もあるのではないか。

 薬局、薬剤師については、反省すべき点が多いことは否めないが、「患者のための薬局ビジョン」でも求めている“患者の服薬状況の一元的・継続的な把握”は、かかりつけの医師と薬剤師の連携が不可欠で、お互いの関係が良好でなければ難しい。

 予算編成の最大の焦点である診療報酬改定率は来週前半にも決定する見通しだ。その改定率を踏まえ、来年1月の中医協からは、個別の改定項目に関する議論がスタートする。ぜひとも、今後の医療をどうするかという視点での議論が積み重なることを期待したい。



https://medical-tribune.co.jp/news/2015/1218038015/
食わず嫌いで外科を避けるべからず
呼吸器外科サマースクールで手術を学ぶ

2015.12.18 Medical Tribune

 外科医の減少に歯止めがかからない。外科領域の中でも医師数の少ない呼吸器外科は,より深刻な状況にある。こうした現状を打破すべく,日本呼吸器外科学会と日本胸部外科学会は,呼吸器外科サマースクールを2011年から共同開催している。第77回日本臨床外科学会総会(11月26〜28日,総会会長=福岡大学消化器外科教授・山下裕一氏)において,長崎大学大学院腫瘍外科学准教授の山崎直哉氏が,同サマースクールが外科医志望者の増加に寄与しているとの報告を行った。

外科の魅力に触れてみよう!―RYOMAプロジェクト

 長崎大学腫瘍外科では,同サマースクール発足に先立つ2009年に,若手外科医育成プログラム「RYOMA(Recruitment of young medical apprentices)プロジェクト」を立ち上げた。これは,2010年度の卒後臨床研修医制度の変更により外科が必修科目から外れ,外科の最大の魅力の1つである手術治療に触れる機会が激減したことを受けて企画されたもの。ベテラン外科医の指導の下,外科の基本的手技が学べ,バーチャル手術を疑似体験するドライラボ,動物の摘出臓器で手術を行うウェットラボ,動物の生体を用いるアニマルラボなどで実践的トレーニングが受けられる。
 これまでに21回開催し,受講者の2割程度が外科系診療科に入局しているという。

充実したカリキュラムで外科医の道に招く―呼吸器外科サマースクール

 RYOMAプロジェクトの全国版といえるのが,呼吸器外科サマースクールである。医学部5年生〜初期研修医を対象に,毎年7月に1泊2日で開催。参加費用は医学部生5,000円,研修医1万円と格安に設定している。受講者100人に対して30〜40人がインストラクターを務め,術者としての技術とともに,助手の役割の重要性を学ぶことをコンセプトとして,充実したカリキュラムが組まれている(表)。学生時から2〜3年連続で参加する者もいるため,コンテストや講演者の選定など,飽きさせない工夫も凝らされている。
表.「呼吸器外科サマースクール2015」タイムテーブル
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(山崎直哉氏提供)
 山崎氏らは運営を担当した第5回(2015年)の参加者にアンケートを行った。その結果,医学部生,研修医ともにカリキュラムはどれも高評価で,サマースクールの優れた教育効果が示された。「呼吸器外科を目指すか」という問いに対しては,医学部生と研修医の7割以上が5段階評価で,「目指す」に相当する5と「目指してもいい」の4と答えた(図)。ここから何人が呼吸器外科の扉を開くのか。最終的な動向を確かめるため,同氏は全国規模での受講者の進路追跡調査が必要であると述べた。
図.「呼吸器外科サマースクール2015」参加者アンケート結果
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(山崎直哉氏提供)
(野田優子)



http://mainichi.jp/articles/20151218/dde/041/040/060000c
在宅医療
患者15万人超で最多 昨年調査

毎日新聞2015年12月18日 東京夕刊

 2014年に在宅医療を受けた外来患者は1日当たり15万人超と推計され、調査を始めた1996年以降最多となったことが17日、厚生労働省の患者調査で分かった。国は、医療費を抑えるため在宅医療の推進に取り組んでおり、厚労省の担当者は「対応できる施設が整備されてきた」と増加の要因を説明している。

 調査は3年ごとに実施。病院と診療所計約1万3000施設を対象に、14年10月の特定の1日について入院や外来、在宅の患者数を調べ全国の状況を推計した。前回11年は東日本大震災の影響で、宮城県の一部と福島県全域の医療機関は調査対象から除いている。

 14年に在宅医療を受けた患者は15万6400人で、11年に比べ4万5700人増加。このうち、医師による定期的な「訪問診療」を受けた患者は11万4800人で、必要に応じて医師を呼ぶ「往診」を受けた患者は3万4000人だった。

 施設別では一般診療所(20床未満)が10万1500人、病院(20床以上)が1万4400人、歯科診療所が4万600人だった。



http://news.biglobe.ne.jp/trend/1218/res_151218_7000813675.html
小児科の最多は東京、最少は茨城…人口10万対医師数
リセマム12月18日(金)12時45分


画像:都道府県別にみた医療施設に従事する人口10万対医師数
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画像:小児科の最多は東京、最少は茨城…人口10万対医師数
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厚生労働省は12月17日、平成26年医師・歯科医師・薬剤師調査の結果を発表した。人口10万人あたりの医師数を都道府県別にみると、小児科は東京都がもっとも多く、茨城県がもっとも少ないことが明らかになった。

 医師・歯科医師・薬剤師調査は、医師・歯科医師・薬剤師の性、年齢、業務の種別、従事場所、診療科名(薬剤師を除く)などによる分布を明らかにし、厚生労働行政の基礎資料を得ることを目的に、2年ごとに実施している。調査の期日は平成26年12月31日現在。

 前回調査(平成24年)と比べ、届出数は医師数が2.6%増、歯科医師数が1.4%増、薬剤師数が2.9%増といずれも増加。医師の診療科別にみると、小児科は2.6%、産婦人科・産科は2.0%増加した。

 人口10万人あたりの医師数は233.6人で、前回調査と比べ7.1人増加した。都道府県別にみると、もっとも多いのは「京都府」307.9人、ついで「東京都」304.5人、「徳島県」303.3人。一方、もっとも少ないのは「埼玉県」152.8人、ついで「茨城県」169.6人、「千葉県」182.9人。

 主たる診療科が小児科の医師数を都道府県別にみると、最多は「東京都」153.4人、最少は「茨城県」75.3人。専門性資格の小児科専門医は、最多が「鳥取県」132.0人、最少が「茨城県」47.6人。

 主たる診療科が産婦人科・産科の医師数を都道府県別にみると、最多は「長崎県」57.0人、最少が「埼玉県」28.4人。専門性資格の産婦人科専門医は、最多が「鳥取県」57.1人、最少が「埼玉県」26.8人であった。



http://www.caremanagement.jp/?action_news_detail=true&storyid=13423&view=all
医師・歯科医師・薬剤師調査:届出数いずれも増加 医師は31万人に―厚労省
2015/12/18 12:00 配信 CareManagement Online

厚生労働省は、12月17日、2014年度の「医師・歯科医師・薬剤師調査」の結果を公表した。

医師・歯科医師・薬剤師の届出数は、いずれも2012年の前回調査に比べて増加。医師数は311,205人(前回調査より7,937人増)、歯科医師数は103,972人(同1,421人増)、薬剤師数288,151人(同8,099人増)だった。

医療施設に従事する人口10万人あたりの医師数は、全国で平均233.6人。前回調査に比べて、7.1人増加した。
都道府県別にみると、最も多いのは京都府(307.9人)で、次いで東京都(304.5人)、徳島県(303.3人)。一方、最も少ないのは埼玉県(152.8人)で、次いで茨城県(169.6人)、千葉県(182.9人)だった。

◎厚生労働省 平成26年(2014年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/14/index.html



http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2015/20151218008474.asp
10万人当たり本県の医師数 過去最高に
2015年12月18日(金) 東奥日報

 本県の病院・診療所で働く医師は2014年12月末時点で2553人(男性2162人、女性391人)で2年前より62人増えたことが17日、厚生労働省が2年ごとに発表している「医師・歯科医師・薬剤師調査」で分かった。人口10万人当たりでは193.3人と前回調査の184.5人より8.8人増え、過去最高となった。10万人当たりの医師数の順位は41位(ワースト7位)と前回の42位より改善したものの依然低迷している。



http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/12/18/01056/?rt=nocnt
救急医の15%に燃え尽き症候群の疑い
メンタルヘルス不調者への対応と予防策が急務

三和護=編集委員
2015/12/18  日経メディカル

 燃え尽き状症候群が疑われる救急医は15.4%、抑うつ傾向にある救急医も15.2%と、いずれも高率であることが分かった。杏林大学保健学部公衆衛生学准教授の岡本博照氏らの研究で明らかになったもの。岡本氏は「救命救急センター運営の中心である40歳代にメンタルヘルスの不調者が目立っており、救急医療の安全と質の維持のために医師のメンタルヘルス対策が必要となっている」と話している。

 岡本氏らが取り組んだのは「救命救急センター勤務医師の健康と職業性ストレスの解析研究」(財団法人ヘルス・サイエンス・センター助成)。2014年に全国の救命救急センター262施設に調査を依頼。協力の得られた86施設、865人の医師を対象にアンケート調査を行った。このほどその結果をまとめた報告書が公表された。

 それによると、296人から回答が得られた(回収率34.2%)。回答者の背景は、平均年齢が36.7歳、平均医師歴は13.7年、平均救急専従歴は7.8年だった。男性は85.5%、女性は14.5%。年代別では24~29歳が21.3%、30~39歳が43.2%、40~49歳が21.0%、50~61歳が14.2%。研修医は27.0%、専従医師は52.0%、管理職医師は20.3%だった。

 診療科目は救急医学/災害医学が217人と最多で、麻酔/集中治療が108人、外傷/外科が81人などだった(複数回答)。勤務場所は、救急外来/ERが250人、集中治療室が175人などだった(複数回答)。

 注目したメンタルヘルスの評価には、Pines燃え尽き尺度(21項目版)と抑うつ状態自己評価尺度(CES-D)を用いた。

 結果を見ると、燃え尽き尺度の解析では、全体で15.4%の救急医が燃え尽き度の高い状態(燃え尽き尺度で4点以上)だった。年代では40歳代医師の割合が22.4%と多い傾向を示した(図1)。

図1 年代別にみた燃え尽き度の高い状態(尺度4点以上)の割合
12186.png

 また、抑うつ度の解析では、全体で15.2%に抑うつ傾向(CES-Dで16点以上)を認め、年代別では40歳代が23.3%と高かった。

 岡本氏らは「救命救急センター運営の要ともいえる40歳代にメンタルヘルスの不調者が多いことは、救急医療の安全と質の維持という面で懸念される状態」と指摘。「救急医のメンタルヘルス対策が必要であることを示唆している」とまとめている。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47658.html
成田の医学部新設、定員数など妥当性不明瞭- 医学部長病院長会議が見解提出へ
2015年12月18日 14時00分 キャリアブレイン

 2017年4月にも千葉県成田市で医学部が新設される見通しになったことから、全国医学部長病院長会議は、新設される学科の定員数や外国人教員の割合についての根拠、妥当性に関する見解をまとめ、来月中に厚生労働省などへ提出する方針を固めた。17日の記者会見で、森山寛顧問が明らかにした。【松村秀士】

 医学部の新設をめぐっては、政府の国家戦略特区に指定されている成田市で、国際医療福祉大が事業主体となることを表明。11月に開かれた政府の国家戦略特別区域諮問会議で、同大が正式に認定された。

 同大は当初、新設の要件として、▽入学定員は140人で、このうち20人が留学生▽教員は200人以上で、このうち外国人教員が10人以上▽全学生が実施する海外臨床実習は最低4週間―などを挙げていた。

 この日の会見で、森山顧問は新設要件の根拠や妥当性が不明瞭であることを指摘し、「(定員などの)数字に対する見解を文書にして出す」と述べた。

 森山顧問はまた、成田市での医学部新設を検討する「成田市分科会」のあり方も問題視した。同分科会の構成メンバーが、内閣府と成田市、同大、民間有識者となっていることについて、「われわれは全く手が出せない」とし、限られたメンバーで新設の議論や決定が行われることに懸念を示した。



http://blogos.com/article/150592/
「因果関係確認できず」名古屋市の子宮頸がんワクチン調査とメディアの曲解
- 村中璃子
WEDGE Infinity2015年12月18日 12:51

2013年4月に定期接種となり同年6月には事実上の定期接種停止状態となっていた子宮頸がんワクチンの副反応問題。名古屋市は、市内に住む若い女性約7万人を対象にワクチンの接種群と非接種群におけるワクチンの副反応が疑われる症状の発症状況についての調査を行い、12月14日に結果(速報)を発表した。回答率は43.4%、回答者のうち接種者の割合は69.47%。

 年齢で補正した調査結果は、月経不順、関節や体の痛み、光過敏、簡単な計算ができない、簡単な漢字が書けない、身体が自分の意志に反して動くなど、メディアでも繰り返し報道されてきた子宮頸がんワクチンとの因果関係を疑うとされる24の症状について、「接種群に多く発生しているわけではなく、むしろ15症状で少ない」というものだった。

 9月の朝日新聞の報道によると市内の接種者は約4万2000人。これを基に計算すると接種者のアンケート回答率は約5割で、非接種者の回答率約3割より高い。健康やワクチンの副反応に関心が高い人の方が回答する意欲があることを考慮すると、この調査はワクチン接種群に発症率が高く出るバイアスがかかっていた可能性が高い。それにもかかわらずこのような結果が得られたことは、薬害説をより強く否定するはずなのに、東京新聞は「健康に関心が高い人ほどアンケートに回答するなど、データ自体に偏りがある可能性は否定できず、信頼性については議論を呼びそうだ」と書いて真逆の印象を与えようとしている。

 名古屋市のウェブサイトにある「名古屋市子宮頸がん予防接種調査 解析結果」(リンク)の表3を見てほしい。赤はワクチン接種者に有意に症状が多い項目、緑はワクチン接種者に有意に症状が少ない項目だ。まずは緑の「関節やからだが痛む」「集中できない」「めまいがする」など、ワクチンを受けた人に典型的だと思われていた症状が、ワクチンを打っていない人の方でより多く発生していたことにまず驚く。一方で、赤の「月経の異常」「物覚えが悪くなった」「身体が自分の意志に反して動く」「手や足に力が入らない」などの5項目を見れば「やはりワクチンを接種した子の方が発症率が高いではないか」と思う人もいるだろう。

 名古屋市は、ワクチン接種群において5項目の発症率が有意に高かった理由を調べるため、ワクチンの種類別、病院受診の有無等、様々なクロス集計を⾏い、結果に影響している要素を検証したという。すると、年齢と症状にのみ強い関連が⾒られた。その詳細が表4「予防接種を受けていない人の生まれた年度と有病率」である。「視力が急に低下した」以外の赤の項目を含む全項目は、ワクチン接種との関連性を示すオッズ比よりも、発症年齢との関連性を示すオッズ比の方がはるかに高い。オッズ比とは「接種した人たちの発症率」÷「接種していない人たちの発症率」のことである。

 次に、接種と症状の関係を客観的に評価するために、年齢の影響を排除する補正を⾏ったのが表6の右側「年齢で補正」のオッズ比だ。これを見ると、接種群が非接種群より有意に多い症状は一つもなく、むしろ15の症状で接種群の方が有意に少なかった。

 厚生労働省は去る11月27日、全国の医療機関に呼びかけて思春期の疼痛や運動障害に関する類似の調査を行うと発表したが、相当の時間を要すると見られている(研究班長:祖父江友孝・大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学講座環境医学教授)。一方、名古屋市は9月から早々に独自調査を開始し、わずか2か月半で結果をまとめて公表した。「症状とワクチン接種との関連性は認められない」という結果は得られたが、名古屋市はワクチンとの因果関係を疑って症状に悩む人たちがいることは重く受け止め、年明けから相談窓口も設置するという。まずは、こうした名古屋市の迅速かつ現実に即した決断に心からの称賛を送りたい。

 12月14日の河村たかし名古屋市長の記者会見も言葉を選んだ配慮あるものだったが、筆者はワクチンを受けていないが似たような症状を呈している人たちの間から不公平感が生じないかなどの不安も感じた。ワクチン接種後に体調不良を訴えた患者さんに対し自治体独自の補償制度をつくった神奈川県では「ワクチンを打っていれば治療費が無料になる」といった噂が立っており、それらしい症状が少しでも出ていれば「ワクチンとの関連性を疑うとの診断書を書いて欲しい」と訴えてくるケースが首都圏の病院で増えていると聞く。

欧州の規制当局は改めて薬害説を否定
日本のメディアのあり方はグローバルには例外中の例外


 現在、12月1日に科学雑誌『ネイチャー』に子宮頸がんワクチン薬害騒動に関するコメンタリーが掲載された、ロンドン大学熱帯医学研究所のハイジ・ラーソン教授が来日中だ。ラーソン氏はUNICEFのワクチン接種グローバルコミュニケーション部門のトップやGAVI(ワクチンと予防接種のための世界同盟)のアドボカシー特別委員会の議長を歴任した人物。ちなみに夫は同じくロンドン大学教授で、世界で初めてエボラウイルスを発見したピーター・ピオット氏だ。ラーソン氏は12月16日、筆者の取材に答えてこう言った。

「私も海外から日本での騒ぎを2年ほど見守ってきた。日本で最も驚くのは、政府も学会も薬害を否定する中、大手新聞やテレビ局などの主流メディアがこぞって子宮頸がんワクチンの危険性を吹聴するような立場をとること。このようなメディアのあり方はグローバルには例外中の例外だ。そして、もうひとつ驚くのは、あなたが記事で指摘していたように、日本政府が子宮頸がんワクチンの問題を国内に限定したローカルな問題として捉え、海外でも問題視されているという意識に自覚に乏しいこと。欧州ではすでに、日本の騒ぎがデンマークに飛び火し、一部の研究者が薬害説を唱え始めたことに強い警戒感をもっている。そのため、欧州医薬品庁(EMA)は独自に調査を進める事を決定し、11月20日にはワクチンの接種群と非接種群でのCRPS(複合性局所疼痛症候群)やPOTS(起立性頻脈症候群)などの発症率に有意差が無いことを改めて示した。 名古屋市での調査は規模やデザイン、回答率の上で十分に質の高い調査だ。この調査結果が世論にポジティブな影響を与えることを期待している」

 日本のメディアではなぜか専門家であるはずの医者・学会等の見解を「利益相反があるから信頼性が無い」と一蹴する傾向にある。しかし、名古屋市の調査は、医療関係者を介さず、若い一般人女性に直接回答してもらったアンケートに基づくものだ。

 こうした生データの結果すら素直に受け止めずに、記憶力や注意力の低下を「高次脳機能障害を疑う症状」とする報道(NHK中部放送局)や、論理的根拠も示さずに調査のデザインがおかしいなどと主張する専門家や団体の主張を大きく取り上げる記事(朝日新聞など)が散見されたが、このようなメディアのあり方は世界的に見て極めて特異であることに、読者もメディア自身も気づいてほしい。

 今回の報告書は行政の出す報告書としては例外的と言えるほどコンパクトにまとめられている。疫学用語の簡単な解説もついていて、一般の人が見ても十分に理解できる内容だ。今日は是非、メディアの流す二次情報ではなく、調査報告書のリンクを直接クリックして自分の目でデータを確認してみてほしい。



http://hokensc.jp/news/20151218/
「遠隔診療」解禁! 医療技術の進歩に民間の医療保険はどこまで対応できる?
2015年12月18日 吹田朝子  保険ジャーナル

 医療技術の進歩に民間の医療保険はどこまで対応できる?

医療技術の進歩が話題になって久しいですが、今回、身の周りの通信技術との相乗効果で、更に展開が予想される「遠隔診療」がより幅広く認められることになり、その影響と民間の医療保険について整理してみました。

遠隔診療、事実上解禁 「ソーシャルホスピタル」へ前進

スマホやタブレット端末などの普及で、医師と患者が同じ場にいなくてもインターネットなどの通信技術を使ってつながることが可能になってきた。2015年8月に厚生労働省から「遠隔診療」についてより広い解釈を認める通達が出されたのがきっかけで、患者の情報や状況を見ながら、医師が離れていても診療できるという「遠隔診療」が注目されている。

民間の事業者の中でも、今後の広がりを見越して、診断・処方・医薬品の配送までモバイルをツールとして「遠隔診療サービス」を提供する会社も登場している。

遠隔診療が解禁になるのに18年もかかっている!

「病院に行かなくても、テレビ電話などで診療が受けられる」と思うと、私たちの医療はとっても身近になりますよね。でも、ここまでに来るのに、厚生労働省の動きとして18年くらいかかっていることに私は驚きました。

厚生労働省の資料を調べると、1997年に厚生労働省医政局長通知で、遠隔診療についての考え方や内容などが発信されていました。しかし、当時は、まだ対面診療の補完的な位置づけだったといえます。利用イメージも離島やへき地などの表現が使われ、治療の対象についても「在宅糖尿病患者」「在宅酸素療法を行っている患者」など9つの内容(以下参照)が示されている程度で、限定的な印象がぬぐえませんでした。

H9年遠隔診療通知 別表より

「遠隔診療の対象と内容の例」
  在宅酸素療法を行っている患者
  在宅難病患者
  在宅糖尿病患者
  在宅喘息患者
  在宅高血圧患者
  在宅アトピー性皮膚炎患者
  褥瘡のある在宅療養患者
  在宅脳血管障害療養患者
  在宅がん患者

それが、今回、2015年8月の通達で、「遠隔診療」の幅広い活用を認めることになってきたのは、背景として、超高齢化社会の中で、慢性疾患の患者が増え、病院の病床数が足りなくなるという予想や、IT関連など様々な技術の進歩が融合して医療でも実現可能なレベルに来たことが挙げられると思います。この時期にして、やっと推進の流れが出てきたと言えるでしょう。

「遠隔診療」が幅広い対象になることで変わる医療の受け方

厚生労働省が2015年8月に出した通達によると、「遠隔診療」について、従来の限定的な解釈から格段に対象範囲が広がっています。

そのポイントは、次の3つがあげられます。

  対面診療が必須ではないこと
  へき地や島などに限定しないこと
  遠隔診療の内容も1997年の別表にある9つの内容はただの例示にすぎないこと

なお、実際に浸透するには、遠隔診療に対応した形で診療報酬制度が整えられることが必要という指摘が多くあります。しかし2014年の診療報酬改定で、在宅で医療を受ける在宅医療の診療報酬は点数が引上げられ、医師も取り組みやすくなっていると言われています。国が「遠隔診療」の必要性を認識し、積極的に広げたいのなら、診療報酬の改定も時間の問題ではないかと思います。

このように環境が整い、「遠隔診療」が選択肢として選べるようになると、私たちにとっては病院の場所にこだわることなく、遠方でも診てもらいたい医師を選んで申込むことも可能になるでしょう。インターネットを通じた医師の情報や実績など、医療を受けるための情報開示や、お客様からみた選択窓口などもどんどん増えてくるのではないでしょうか?

遠隔診療に長ける先生の登場や、サポート体制の重要性も

医師の先生にとっても、テレビ電話での診察などでは、触診などが出来ない分、その他の情報やヒアリング力を活かして適切な診察をする腕が求められてくるそうです。モバイルやテレビ電話で感じ取れるセンスをどこまで活かせるかどうかで、口コミなどによる人気の先生に診療が集中することも予想されるでしょう。

私もSkypeなどで遠方の方の相談に応じたりしますが、直接お会いするのとは、顔色も肌質や目線など、詳細などの伝わり方が違ってくるので、そのあたりを心得た対応が重要になってくると思います。

また、遠隔診療を行う医師を支える体制も重要と言われています。

例えば、2013年から岐阜県では「遠隔診療利用型在宅医療モデル事業」を展開中で、その一環として「遠隔診療指導・教育的在宅緩和ケア」を実践しています。iPhoneやiPadを 使って遠隔診療の指導を行ったり、同じ患者に同時にかかわることで実践的教育や後方支援を行ったりする取り組みで、これらも普及に一役買うのではないかと思います。

入院給付中心の医療保険は、ガラパゴス化?!途中で見直しや対応できる入り方へ

さて、こうした医療の変化や進歩は利便性が上がるということで喜ばしいニュースですが、民間の医療保険の使い勝手はどうなるのでしょうか?

実は、私自身も医療保険に長く加入してきましたが、入院期間の短期化、通院でできる診療の増加、そして、上記のような遠隔診療や在宅医療が浸透しつつある中で、そろそろ、自分のライフステージに合わせて医療保険を見直す時期が来ていると思っています。

その際にしっかりと押さえておきたいポイントは、まず、何のために民間の医療保険を利用するかという人生のステージでの目的と、今後の医療の変化を見据えることの2点です。

前者、人生のステージについては、例えば、子どもが成長して自立しつつあるなら、治療中にホームヘルパーを長期的に頼むような事態は減りつつあるので、入院給付日額を抑えていくことも可能でしょう。

後者、医療の変化については、従来からあるような、入院で1日5千円や1万円という給付が前面に出ている医療保険の終身型では、近い将来、入院以外の医療が広がりつつある変化に十分対応できないリスクがあるという点です。

今後、保険の見直しをしていく際に気になるのは、特に終身医療保険について、保険料の払込期間を60歳や65歳までにして、現役時代に比較的高めの保険料を払う方法です。これでは、途中で保険を整理し、加入し直そうにも、今まで払っていた分がもったいないという気持ちが強く、大きなハードルになりがちだからです。

よってこの先、ライフステージのみでなく、医療の変化にも対応できるよう、保険も手軽に見直せるようにしておくことが重要ではないかと思います。保険料を前倒しで払い込んだりせず、また、積立や解約返戻金のあるものにこだわらずに、途中の医療技術や環境の変化に合わせて対応できるよう、幅広い保障内容の商品や臨機応変に対応できる入り方へと舵を切るタイミングに来ているのではないでしょうか。

参考

遠隔診療、事実上解禁 「ソーシャルホスピタル」へ前進
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO93822420Q5A111C1000000/?df=4
情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000094452.pdf
在宅医療に関する診療報酬点数の評価引き上げ(平成26年度診療報酬改定の概要)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000039891.pdf
テレビ電話で遠隔診療 新しい在宅医療探る 岐阜市で市民講座
http://www.gifu-np.co.jp/tokusyu/iryo/iryo20140823_1.shtml



http://www.yomiuri.co.jp/local/yamagata/news/20151218-OYTNT50092.html
酒田市立八幡病院 独法に移管・統合を検討
2015年12月19日読売新聞

 酒田市の丸山至市長は18日の市議会本会議で、経営が悪化している市立八幡病院を、日本海総合病院を運営する地方独立行政法人「県・酒田市病院機構」に移管し統合させる方向で検討していることを明らかにした。答弁で、丸山市長は「今後、地域住民への説明を通じ、安定した地域医療へつなげたい」と住民に理解を求める考えを示した。


 八幡病院は1954年3月設立。現在、病床数は46床で、常勤の医師4人が配置されている。市によると、過疎化の影響で入院患者が減少して収益が減ったうえ、医師などの人材確保が困難になっている。2016~19年度の同機構の中期目標に、八幡病院の統合が検討項目に盛り込まれている。

 今後、市と同機構は、八幡病院と日本海総合病院との機能分担について協議を進める。八幡病院を、病床を廃止または縮小して診療所として活用し、訪問診療体制を強化する案などが挙がっている。来年1月に地元住民への説明会を実施し、来春までに基本構想を策定する予定。

 また、八幡病院は市内の診療所4か所に医師を派遣して診療にあたっているほか、飛島とのテレビ電話診療も実施しており、今後も継続できるように協議するという。

 八幡病院の土井和博院長は、「病床の縮小によって行き場のない患者が出ないよう、近隣の病院との連携についても話し合っていく」としている。


  1. 2015/12/19(土) 06:05:32|
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