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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

12月1日 

http://blogos.com/article/147380/
格差拡大! 2030年地域別 医療&介護「崩壊危機レベルマップ」【後編:近畿・中部】
唐仁原俊博=文・構成 ライヴアート=地図作成
PRESIDENT Online2015年12月01日 09:00

【前編:首都圏】http://president.jp/articles/-/16799

余力を期待できる地域のひとつが西日本だ。ここでは都市部の危機的な状況をみるために近畿圏で評価しているが、京都府や和歌山県には比較的、恵まれた地域があることがわかる。医療に関しては、全域で首都圏より余裕があり、最高レベルの「V」に該当する地域はない。しかし楽観視はできない。首都圏と同じくベッドタウンとなっている地域や工業団地があり多くの労働者を抱えている地域などは、人口構成が比較的若く、高齢化が進めば医療や介護は急速に逼迫してくるだろう。

一方、中部圏では、愛知県が厳しい状況になることが予想される。特に医師不足、介護難民のいずれも最高レベルの「V」になったのが「豊田市、三好町」だ。愛知県は人口構成が若かったため、病院の受け入れ能力はほぼ全域で全国平均を下回る。介護施設の余裕も少なく、注意が必要だ。

「要介護」の前に地方都市へ移住を

このような医療・介護の状況変化にどう対応すればいいのか。前述の通り、そのひとつの処方箋が「老後移住」である。そのポイントについて、国際医療福祉大学の高橋泰教授に聞いた。

私はわが国の人口構造の変化に対する処方箋として、数年前から、国土の均衡ある発展のためにも、個人の幸福度を上げるためにも、大都市圏から地方の中核都市への移住を推奨している。

高齢者が地方に移住すれば、移住者側だけではなく、受け入れる側にもメリットがある。特に人口減に悩まされている地域では、医療資源がだぶつき、医療産業の存続が危ぶまれている。そういう地域に人が移動すれば、一定レベルの医療提供体制を維持でき、街の活性化も期待できる。

私が「老後移住」をすすめる具体的な地域としては、東日本では、北海道の旭川、室蘭、函館、東北の弘前、秋田、北陸の富山、金沢、福井、長野の佐久、松本、関東では鴨川などがある。

また西日本では、岡山、倉敷、呉、米子、松江、出雲、高松、坂出、松山、徳島、高知、北九州、別府、久留米、長崎、佐世保、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島、那覇などがある。

このような地方の中核都市には、映画館があり、しゃれたレストランもある。しかも東京より物価が安い。よく聞くところでは、「徳島の20万円≒東京の30万円」である。この使い勝手の感覚をもとに、「都内在住、年金生活、団塊の世代」という夫婦が、徳島に引っ越した場合、どのように生活が変わるかを試算すると、

 ▼ 夕食の品数が一品増える
 ▼ 2LDKが3LDKに
 ▼ 年に1回程度、家族旅行が可能に
 ▼ 病気のときには県立中央病院や日本赤十字病院などへすぐに入院できる
 ▼ 要介護では施設に入所できる可能性が23区内の100倍以上

といった生活の変化が予想される。この事実を多くの人が知れば、移住を考える人も増えるだろう。

地方出身者であれば郷里に帰ることが第一だが、定年後、すぐに上記に示したような地方の中核都市に移住すれば、地元のボランティア活動などを通じて新しい人脈を築くことも可能だろう。そういったポジティブなシニアライフは、素敵な生き方だと思う。

「老後移住」のためには、要介護になってからでは遅すぎる。定年後に検討するのではなく、前もって計画を立てておき、リタイアしたらすぐに移住の準備をするといいだろう。

「医師不足」危機レベルは、医療法が定める「2次医療圏」の単位で、プレジデント編集部で評価・作成。2010年の75歳以上への医療費(=医療需要)を100%としたとき、2030年の人口推計に対しての変化率で評価。医療需要が130%未満を「I」、130~160%未満を「II」、160~190%未満を「III」、190~220%未満を「IV」、220%以上を「V」とした。
・「介護難民」は、2010年の高齢者向け住居数(老人保健施設、特別養護老人ホーム、介護療養型医療施設など)を基準に、2030年の75歳以上人口推計との比較で評価。全国平均は75歳以上の後期高齢者1000人に対し、住居数平均は約120床。2030年の住居数が1000人あたり120床以上を「I」、120未満~100床を「II」、100未満~80床を「III」、80未満~60床を「IV」、60床未満を「V」とした。
※地図データ作成では株式会社ウェルネスの「2次医療圏データベース『巧見さん』」を利用した(http://wellness.co.jp/siteoperation/msd)。 赤色がレベル5、赤橙色がレベル4、橙色がレベル3、紫色がレベル2、青色がレベル1を示す。
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▼近畿:「介護難民」危機レベル
【V】
[大阪]摂津市、茨木市、高槻市、島本町、枚方市、寝屋川市など
[京都]宇治市、城陽市、木津川市など
[滋賀]草津市、守山市、栗東市、野洲市、甲賀市、湖南市、近江八幡市、東近江市、長浜市、米原市、大津市など
[兵庫]明石市、加古川市など

【IV】
[大阪]松原市、羽曳野市、堺市、池田市、箕面市、東大阪市、八尾市、柏原市、大阪市、和泉市、泉大津市など
[京都]京都市、宮津市、京丹後市など
[滋賀]高島市、彦根市など
[奈良]大和高田市、橿原市、天理市、桜井市、大和郡山市、生駒市、奈良市など
[兵庫]姫路市、伊丹市、宝塚市、尼崎市、西宮市、芦屋市、西脇市、三木市、相生市、たつの市など
[和歌山]紀の川市、岩出市、新宮市、橋本市など

【III】
[京都]亀岡市、南丹市、京丹波町、福知山市、舞鶴市、綾部市
[兵庫]神戸市、豊岡市、養父市、篠山市、丹波市など
[和歌山]有田市、和歌山市、海南市、紀美野町、御坊市など

【II】
[奈良]五條市など

【I】
なし

▼近畿:「医師不足」危機レベル
【V】
なし

【IV】
[大阪]枚方市、寝屋川市、摂津市、茨木市、高槻市、島本町、東大阪市、八尾市、柏原市など
[京都]木津川市、宇治市、城陽市など
[滋賀]草津市、守山市、栗東市、野洲市、大津市
[奈良]大和郡山市、生駒市など
[兵庫]伊丹市、宝塚市など

【III】
[大阪]池田市、箕面市、堺市、松原市、羽曳野市、和泉市、泉大津市、大阪市など
[京都]京都市など
[滋賀]甲賀市、湖南市
[奈良]大和高田市、橿原市、奈良市など
[兵庫]明石市、加古川市、神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市など
[和歌山]紀の川市、岩出市

【II】
[京都]亀岡市、南丹市、京丹波町
[滋賀]近江八幡市、東近江市、彦根市、長浜市、米原市、高島市など
[奈良]天理市、桜井市など
[兵庫]姫路市、西脇市、三木市、相生市、たつの市など
[和歌山]和歌山市、海南市、紀美野町、橋本市など

【I】
[京都]福知山市、舞鶴市、綾部市、宮津市、京丹後市など
[奈良]五條市など
[兵庫]篠山市、丹波市、洲本市、南あわじ市、淡路市、豊岡市、養父市など
[和歌山]御坊市、有田市、新宮市など

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▼中部:「介護難民」危機レベル
【V】
[愛知]豊田市、旧三好町、岡崎市、清須市、北名古屋市、一宮市、稲沢市、刈谷市、碧南市、豊橋市、豊川市、津島市、愛西市など
[静岡]焼津市、藤枝市、富士市、富士宮市など

【IV】
[愛知]半田市、常滑市、春日井市、犬山市、瀬戸市、尾張旭市、名古屋市など
[岐阜]関市、美濃市、岐阜市、多治見市、中津川市、大垣市、高山市、飛騨市など
[三重]四日市市、桑名市など
[新潟]三条市、加茂市など
[静岡]静岡市、旧由比町、伊豆市、沼津市、浜松市、湖西市、旧新居町など
[長野]長野市、須坂市、伊那市、駒ヶ根市、上田市、東御市など
[富山]高岡市、氷見市、射水市
[福井]敦賀市、小浜市、鯖江市、越前市など

【III】
[愛知]新城市など
[三重]津市、伊賀市、名張市、松阪市など
[新潟]新潟市、阿賀野市、長岡市、柏崎市など
[石川]金沢市、白山市、小松市、加賀市、能美市、川北町など
[長野]飯田市、松本市、岡谷市、諏訪市など
[富山]富山市、滑川市など
[福井]福井市、あわら市など

【II】
[新潟]佐渡市

【I】
[静岡]熱海市、伊東市
[石川]輪島市、珠洲市など

▼中部:「医師不足」危機レベル
【V】
[愛知]豊田市、旧三好町

【IV】
[愛知]瀬戸市、尾張旭市、春日井市、犬山市、清須市、北名古屋市など

【III】
[愛知]刈谷市、碧南市、岡崎市、津島市、愛西市、名古屋市、半田市、常滑市、一宮市、稲沢市、豊橋市、豊川市など
[岐阜]岐阜市など
[三重]四日市市、桑名市など
[静岡]富士市、富士宮市、掛川市、浜松市、湖西市、旧新居町、伊豆市、沼津市など
[石川]金沢市、白山市など

【II】
[岐阜]関市、美濃市、大垣市、多治見市、中津川市など
[三重]津市、伊賀市、名張市
[新潟]新潟市、阿賀野市、三条市、加茂市な、長岡市、柏崎市など
[静岡]焼津市、藤枝市、静岡市、旧由比町、熱海市、伊東市
[石川]小松市、加賀市、能美市、川北町
[長野]松本市、長野市、須坂市、上田市、東御市など
[富山]富山市、滑川市、高岡市、氷見市、射水市など
[福井]福井市、あわら市、鯖江市、越前市など

【I】
[愛知]新城市など
[岐阜]高山市、飛騨市など
[三重]松阪市など
[新潟]上越市、妙高市、糸魚川市、村上市、新発田市など
[石川]七尾市、羽咋市など
[富山]砺波市、小矢部市、南砺市
[福井]敦賀市、小浜市など



http://blogos.com/article/147379/
格差拡大! 2030年地域別 医療&介護「崩壊危機レベルマップ」【前編:首都圏】
唐仁原俊博=文・構成 ライヴアート=地図作成
PRESIDENT Online2015年12月01日 08:30

高齢化は過疎地から都市部の問題になる
これから日本は世界でも前例のないスピードで高齢化が進む。そのとき大きな課題となるのが「医療」と「介護」である。これにどう備えるか。その有力な選択肢の1つが、老後移住である。

2014年7月、安倍晋三首相は、「まち・ひと・しごと創生本部」に関する記者会見で「大都市圏から地方への移住の必要性」を繰り返し強調した。それだけ状況が逼迫していることの証左だ。

なぜ高齢化の進んでいる地方に移住するのか。その点を理解するには、今後わが国で進展する急速な人口構造の変化を理解する必要がある。

日本では高齢化が進む。国の推計によれば、2010年からの30年間で、0~64歳は約3000万人減少する一方で、75歳以上の後期高齢者は約800万人も増える。「団塊の世代」が75歳前後となる2020年から2025年が後期高齢者増加のピークで、その後期高齢者も、2030年を過ぎるとゆっくりと減少し始めると同時に、死亡者数が急激に増え、この頃より日本の人口が急速に減少し始める。

このような人口構造の劇的な変化が起きる背景には、1955年から1970年の15年間に、地方から三大都市圏に約800万人の若者が移り住んだことがある。その結果、過疎地域では先行する形で高齢化が進んだ。

これから若年層が激減、高齢者が急増

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20世紀は、高齢化と過疎化はイコールだった。現状ではまだ地方のほうが都市部よりも高齢化率が高いため、そのイメージに引きずられがちだが、現実には2005年ごろから都市部の高齢化が急速に進み、逆に地方の高齢化率の伸びが緩やかになっている。高齢化は過疎地から都市部の問題になりつつある。

今後30年間に増加する800万人の後期高齢者は、その半数以上が日本の国土面積のわずか2%に相当する首都圏、大阪圏、名古屋圏に集中する。今後、大都市では爆発的に増加する後期高齢者への対策が急務になる。そうした背景のなかで、個人でとれる対策のひとつが、医療や介護の施設の収容能力が急速に低下する大都市圏から、これから高齢者が減少して余裕がうまれてくる地方への「老後移住」なのだ。

今回、プレジデント編集部では、国際医療福祉大学の高橋泰教授が公開している「2次医療圏データベース」をもとに、医療と介護の見通しについて独自に分析を行った。三大都市圏について2030年時点での「医師不足」と「介護難民」の危機レベルを2次医療圏ごとに示した。2次医療圏とは、厚生労働省が医療法にもとづき、入院ベッド数などに応じて複数の市町村を1つの単位にまとめたもの。これからは、ほかの2次医療圏と比較して、医療需要のピークがいつ来るのか、施設や人員のレベルは充実しているかなど、地域の特性を踏まえた対応がなによりも重要になる。

「東京23区」では介護難民が深刻化

残念ながら三大都市圏について、余裕のある地域は限られている。

今回、「医師不足」では、それぞれの2次医療圏の75歳以上の「医療需要」の伸びに応じて評価している。医療需要とは、1人当たりの医療費をもとに将来の需要を推計する指標だ。医療需要は高齢者ほど高くなる。65歳未満の医療需要を1としたとき、75歳以上は5.7、つまり後期高齢者は勤労世代に比べて6倍近い医療費がかかっていることがわかる。

後期高齢者の医療需要は約5.7倍

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今回のランク分けでは、医療需要に2010年から30年までの後期高齢者の増加率を当てはめた。その結果、最悪となったのは埼玉県の「春日部市、草加市及び周辺部」の250%で、続いて「千葉市」の246%、「相模原市」の236%となった。いわゆる首都圏のベッドタウンが最も危険な状態に陥ることが予想されている。

さらに「介護難民」は、首都圏でほぼ全域が絶望的な状況だ。今回のランク分けでは、2010年の高齢者向け住居数(老人保健施設、特別養護老人ホーム、介護療養型医療施設など)を基準に、2030年の75歳以上の人口推計との比較で評価した。2010年の全国平均は、後期高齢者1000人に対し、住居数の平均は約120床となっている。これに対し、2030年時の推計で最悪となった「新宿区、中野区、杉並区」は1000人に対しわずか37床だった。さらに少ない順に、滋賀県の「草津市、守山市、栗東市、野洲市」の41床、埼玉県の「川越市、東松山市及び周辺部」の43床、「品川区、大田区」の43床となった。

医療、介護のどちらにも、首都圏に最大の危機が迫っていることが、こうした数値からうかがえる。なお医療と介護では地域によって若干の差がある点に注意してほしい。これは大病院が都心に集中していることが影響している。つまり医師不足に悩まされるのは大都市近郊、ベッドタウンが特に顕著であるのに対し、介護難民は大都市全域で発生する恐れがある。

千葉、埼玉での「入所」は絶望的に

ベッドタウンの医療事情がいまのところ大きな問題になっていないのは、住民が比較的若く、病院にかかる場面が少ないからだ。これから高齢化が進むと、定年を迎えた団塊世代が次々と地元の病院に押し寄せてくる。さらに年をとって後期高齢者となれば、有病率が上がり、ベッドタウンの医療需要は加速度的に高まるといえる。

危機レベルが高い地域だけでなく、隣接地域でも注意が必要だ。医師不足や介護難民の発生により、周辺から高齢者が流入してくる恐れがあるからだ。

たとえば介護ランクで最悪レベルとなった「新宿区、中野区、杉並区」や「品川区、大田区」は、現在でも1000人あたりの高齢者住居数が70床以下と非常に厳しい状況となっている。これらの地域では、いまのところ近隣地域で高齢者向け住居を手当てできているため、問題は深刻化していない。ところが、こうした東京周辺の収容能力の高い地域は、今後、後期高齢者が激増する地域でもある。東京都では2010年からの30年で、後期高齢者は1.7倍になるが、埼玉県と神奈川県では2倍、千葉県では1.9倍と、周辺地域のほうが高齢者の増加スピードがはやい。その結果、周辺部の受け入れ余力はいまほどにはなくなる。

東京の施設による介護は、そう遠くない将来、とても厳しい状況になることが強く予想される。危険な首都圏から余力のある地域に引っ越す選択肢も考慮する価値があるだろう。
・「医師不足」危機レベルは、医療法が定める「2次医療圏」の単位で、プレジデント編集部で評価・作成。2010年の75歳以上への医療費(=医療需要)を100%としたとき、2030年の人口推計に対しての変化率で評価。医療需要が130%未満を「I」、130~160%未満を「II」、160~190%未満を「III」、190~220%未満を「IV」、220%以上を「V」とした。

・「介護難民」は、2010年の高齢者向け住居数(老人保健施設、特別養護老人ホーム、介護療養型医療施設など)を基準に、2030年の75歳以上人口推計との比較で評価。全国平均は75歳以上の後期高齢者1000人に対し、住居数平均は約120床。2030年の住居数が1000人あたり120床以上を「I」、120未満~100床を「II」、100未満~80床を「III」、80未満~60床を「IV」、60床未満を「V」とした。

※地図データ作成では株式会社ウェルネスの「2次医療圏データベース『巧見さん』」を利用した(http://wellness.co.jp/siteoperation/msd)。 赤色がレベル5、赤橙色がレベル4、橙色がレベル3、紫色がレベル2、青色がレベル1を示す。
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▼首都圏:「介護難民」危機レベル
【V】
[東京]新宿区、中野区、杉並区、品川区、大田区、豊島区、北区、板橋区、練馬区、目黒区、世田谷区、渋谷区、千代田区、中央区、港区、墨田区、江東区、江戸川区など
[埼玉]川越市、東松山市、所沢市、飯能市、上尾市、鴻巣市、春日部市、草加市など
[神奈川]横浜市(中区、南区、磯子区など)、厚木市、大和市、相模原市など
[千葉]市川市、船橋市、成田市、松戸市、柏市など
[茨城]龍ヶ崎市、取手市、日立市、高萩市、北茨城市など
[栃木]宇都宮市、大田原市、矢板市など
[山梨]富士吉田市、都留市など

【IV】
[東京]武蔵野市、三鷹市、荒川区、足立区、葛飾区、立川市、昭島市、八王子市、町田市など
[埼玉]川口市、蕨市、さいたま市など
[神奈川]川崎市(川崎区、幸区など)、藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町、横浜市(鶴見区、神奈川区など)、横須賀市、鎌倉市など
[千葉]木更津市、君津市、千葉市など
[群馬]前橋市、旧富士見村
[茨城]つくば市、常総市、つくばみらい市
[山梨]甲府市、韮崎市など

【III】
[埼玉]熊谷市、本庄市など
[茨城]水戸市、笠間市など
[神奈川]小田原市、南足柄市、川崎市(高津区、宮前区など)、横浜市(西区、保土ヶ谷区など)
[千葉]館山市、鴨川市など

【II】
[群馬]富岡市、下仁田町、南牧村、甘楽町

【I】
[東京]青梅市、福生市など

▼首都圏:「医師不足」危機レベル
【V】
[埼玉]春日部市、草加市、上尾市、鴻巣市、所沢市、飯能市、和光市、富士見市など
[神奈川]相模原市、厚木市、大和市、川崎市(高津区、宮前区など)など
[千葉]市川市、船橋市、千葉市、成田市、松戸市、柏市など

【IV】
[東京]八王子市、町田市など
[埼玉]さいたま市、行田市、加須市、川口市、蕨市、川越市、東松山市など
[神奈川]横浜市(西区、保土ヶ谷区など)、藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町、平塚市、秦野市、横浜市(鶴見区、神奈川区など)など
[千葉]市原市
[茨城]龍ヶ崎市、取手市など
[栃木]宇都宮市

【III】
[東京]墨田区、江東区、江戸川区、豊島区、北区、板橋区、練馬区、武蔵野市、三鷹市、新宿区、中野区、杉並区、立川市、昭島市、青梅市、福生市など
[神奈川]横浜市(中区、南区、磯子区など)、川崎市(川崎区、幸区など)、小田原市、南足柄市など
[千葉]木更津市、君津市など
[茨城]つくば市、常総市、つくばみらい市、鹿嶋市、潮来市、水戸市、笠間市など
[群馬]前橋市、旧富士見村、高崎市、安中市

【II】
[東京]品川区、大田区、目黒区、世田谷区、渋谷区、荒川区、足立区、葛飾区、千代田区、中央区、港区など

【I】
[千葉]館山市、鴨川市など
[埼玉]秩父市など




http://www.shinmai.co.jp/news/20151201/KT151130ATI090011000.php
飯山地方唯一のお産扱い病院 飯山赤十字が来春分娩休止
12月01日(火)信濃毎日新聞

 飯山赤十字病院(飯山市)が医師不足に伴い、来年4月からお産の扱いを休止することが30日、分かった。現在、飯山地方でお産を扱っているのは同病院のみで、同病院にかかっている妊婦は中野市などの病院や医院に移ることになる。1日に正式発表する。

 関係者によると、同病院産婦人科には現在、60代の男性医師が勤務しているが、心身の疲労などから常勤は難しくなり、お産を受け入れることができなくなった。男性医師は来年4月以降、非常勤となる見通し。産婦人科は維持するが、お産は受け付けない。同病院近くでは、飯山市に隣接する中野市に県厚生連北信総合病院と保倉産婦人科医院があり、お産を扱っている。

 飯山赤十字病院では2006年春から、産婦人科医がこの男性医師1人になった。08年に2人態勢に戻ったが、11年8月以降は再び1人となり、男性医師は定年後も嘱託医として年間100件余りの分娩(ぶんべん)を担ってきた。

 同病院や飯山市はこれまで、県医師確保対策室や信州大医学部(松本市)などに協力を求めてきたが、早期の医師確保は難しい状況が続く。

 県内では大町市立大町総合病院も医師不足で3月から分娩の取り扱いを休止していたが、常勤医を2人態勢に戻し、休日の当直を担う非常勤の医師も確保し、10月からお産の扱いを再開している。



http://mainichi.jp/area/aomori/news/20151201ddlk02040036000c.html
むつ総合病院:手術ミスで2人死亡 3800万円で遺族と和解へ /青森
毎日新聞 2015年12月01日 地方版

 むつ市の下北医療センターむつ総合病院で、手術ミスにより70代と80代の女性患者2人が相次いで死亡する医療事故が起こっていたことが11月30日、病院への取材で分かった。病院は遺族に損害賠償金計約3800万円を支払い、和解する方針。

 病院によると、5月12日、男性医師が70代の女性患者の腎臓カテーテルを交換する際、誤って下大静脈を傷つけた。女性は翌日、敗血症などで死亡した。

 また、6月17日、別の男性医師が80代の女性患者に透析用カテーテルを挿入。鎖骨下動脈を傷つけ、女性は同日、死亡した。

 病院は11月30日、むつ市長を管理者とする下北医療センターの議会に報告。これまで公表しなかった理由を「遺族の強い希望」と説明している。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47477.html
調査開始後、全体の医業収支率が初の赤字に- 全日病・病院経営調査
2015年12月01日 20時00分 Medical Tribune

 全日本病院協会(全日病)の「医療保険・診療報酬委員会」は1日、今年度の病院経営調査報告の結果を発表した。全体の医業収支率は1993年の調査開始以降、初めて赤字に転じた。津留英智副委員長は「マイナス改定になれば、全国の地域を支える病院の経営がさらに厳しくなる」と述べ、来年春の診療報酬のプラス改定を求めている。【敦賀陽平】


 調査は今年5月、全日病の全会員(2431病院)を対象に実施し、同月時点の経営状況などを尋ねた。回答率は40.6%。回答した病院の8割超は医療法人で、全体の4割近くが「100-199床」だった。病床種別では一般病床のみ(392病院)が最も多く、一般病床と療養病床の「ケアミックス型」(361病院)などと続いた。DPC対象病院は298病院、DPC準備病院は67病院。

 全体の医業収支率は、前年度比4.8ポイント減の99.8%で、調査開始後初の赤字に転落。総収支率も同年度比4.4ポイント減の100.2%だった。医業収支率が赤字だった病院は全体の約4割を占め、東京では過半数に上った。また、推計キャッシュフロー率が0%未満の病院は全体の31.5%で、前年度に比べ8.7ポイント増加。DPC対象病院では医業収支率(97.5%)、総収支率(98.0%)で共に赤字に転じた。

 前回も回答した691病院で比較すると、1病院当たりの医業収入は前年度比600万円減の2億6100万円で、全体の医業収支率も99.7%(同年度比4.4ポイント減)の赤字だった。1病院当たりの月入院患者数は157人でほぼ横ばいだったが、月外来患者数は前回より356人少ない5224人だった。

■7対1病院、1年後に20病院が10対1に

 昨年5月時点で一般病棟の7対1入院基本料を届け出ていた291病院のうち、20病院は現在10対1を届け出ていることが分かった。また、7対1の2病院と10対1の6病院では、1年後に地域包括ケア病棟に転換していた。

 昨年春の診療報酬改定は、消費税増税に伴う補てん分を除くと、全体の改定率は事実上マイナス1.26%となった。同委では、今回の収支率の悪化について、マイナス改定の影響に加え、7対1から地域包括ケア病棟への転換など、病床再編に伴う入院単価の減少が原因と見ている。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47470.html
中医協、新たな専門委員が2人就任- 日看協・菊池副会長と日臨技・横地専務理事
2015年12月01日 18時00分 キャリアブレイン

 2016年度診療報酬改定について議論している中央社会保険医療協議会(中医協)の専門委員に、日本看護協会(日看協)の菊池令子副会長と日本臨床衛生検査技師会(日臨技)の横地常広専務理事が、それぞれ1日付で就任した。【佐藤貴彦】

 中医協の委員や専門委員の任期は2年間で、2回まで再任できる。菊池副会長は、前任の日看協・福井トシ子常任理事の任期が11月末で満了になったため、後任に就いた。

 一方、横地専務理事の前任の日臨技・宮島喜文会長は、10月に1期目を終えて再任されたばかりだったが、1日付で辞任した。

 菊池副会長は、社会保障審議会の医療部会や医療保険部会でも委員を務めている。横地専務理事は、静岡県立総合病院(静岡市葵区)で臨床検査科の技師長などを務め、日臨技の専務理事に昨年就任した。



http://mainichi.jp/select/news/20151201k0000m010126000c.html
後発薬:先発の半額に 来年度引き下げ
毎日新聞 2015年12月01日 07時30分

 厚生労働省は安価な「ジェネリック」(後発医薬品)の価格引き下げの方針を固めた。現在は新たに発売される後発薬の価格は原則先発薬の6割だが、これを5割に引き下げる。2日の中央社会保険医療協議会に提案し、2016年度の診療報酬改定に反映させる。政府は医療費抑制のため価格の安い後発薬の使用促進を進めており、価格引き下げは促進策の一つ。

 後発薬の使用促進に向け、政府はこれまで普及率の目標を「17年度末に60%」としてきたが、今夏、最終的に「18年度から20年度末までの間のなるべく早い時期に80%以上」と改めた。13年9月時点の普及率は46.9%で、厚労省の試算では80%まで引き上げると医療費を約1.3兆円抑制する効果があるという。

 後発薬の価格は前回14年度の改定でも先発薬の7割から6割に引き下げている。ただ、その後も実際の取引価格が低下していることから、厚労省は、さらなる引き下げも可能と判断した。

 厚労省は16年度予算編成で、社会保障費の高齢化などによる自然増(約6700億円)を約1700億円削減するよう求められている。診療報酬改定では薬価を発売後の取引価格に合わせて引き下げることで千数百億円の削減が見込める。厚労省は、後発薬の発売時価格引き下げなどで削減額をさらに積み上げたい考えだ。【堀井恵里子】



http://biz-journal.jp/2015/12/post_12663.html
連載  『縮小ニッポン国』のサバイバル突破思考!」
捏造も当たり前…病気を「つくり」ガッポリ儲ける製薬企業 高血圧の基準がコロコロ変わる裏事情

文=神樹兵輔/マネーコンサルタント
2015.12.01  Business Journal

「最高血圧120未満」が治療目標?

 先頃、米国の国立心肺血液研究所が発表した「高血圧基準値は120未満を目標にするべき」という大規模な研究報告が、波紋を呼んでいます。日本では一時期「130未満」が基準値となっていたものの、現在では高齢者が血圧を下げすぎると転倒して骨折を招くおそれがあることから、概ね140未満を目安とする治療が主流になっていたためです。
 肥満者の多い米国人との比較が一律に日本人に当てはまるのかは疑問ですが、今回の報告は、50歳以上の高血圧症と心筋梗塞のリスク患者9400人への3年間の追跡研究から導き出されたものとなっています。9400人に対して、血圧を「120未満」に下げる患者と、「130未満」に下げる患者の2群に分け3年間追跡。その結果、「120未満」にした患者のほうが心不全や心筋梗塞、脳卒中の発症リスクが、「130未満」にした患者よりも27%も低かったといいます。
 いずれにしろ、この研究報告を素直に受け止められないのは、これまでの医療業界、製薬業界のさまざまな過去の経緯から、欺瞞的な匂いがプンプンと漂ってくるからにほかなりません。
日本は米国に次ぐ世界第2位の薬漬け国家


 意外に知られていませんが、日本は米国に次ぐ世界第2位の薬漬け国家です。米国の医薬品市場は世界市場の4割弱を占めますが、日本も同約1割を占める薬漬け国家なのです。薬剤費がべらぼうに使われていることが窺われます。
 日本の場合、医薬品は約9割が医療機関向けです。国の医療費は年々伸び続け、2014年度には40兆円に達しています。00年度と比べて14年間で10.5兆円もの増加です。40兆円の医療費のうち、薬剤費の占める割合は、ほぼ4分の1にまで達しています。00年度と比べ、調剤薬局の薬剤料だけが2倍以上もの突出した伸びを示しているのです。
 もちろん、厚労省もほぼ2年毎に薬価を見直し引き下げに動いていますが、薬剤費は下がりません。業界はジェネリック医薬品の浸透を阻むべく、薬価基準を巧妙にすり抜ける新薬もどきの製品への切り替えで、薬剤費を膨張させてきたからです。
 製薬会社は、どこも儲かっています。景気に左右されない業態である上に、特許切れによる収益減に備え、潤沢な内部留保を活かしての世界市場でのM&Aに邁進しています。

病気の基準値を厳しくするほど「儲け」が増える製薬メーカー

 薬剤費が下がらないもうひとつ理由は、製薬メーカーが医師や医療機関と癒着した関係のなかで「病気の基準値を変える」というマジックを実現してきたからです。
 高血圧症、糖尿病、高脂血症(脂質異常症) という3大慢性病の基準値は、これまで次々と改訂され、厳しくなってきたという背景があります。
 たとえば、日本における高血圧症の患者数は1987年には170万人でした。それが2011年には5.3倍の907万人にまで増えています。同様に糖尿病も、1990年の560万人が2012年には950万人と1.7倍に増えています。高脂血症も96年の968万人が11年には1900万人と約2倍以上に増えています。
 1980年代までは、高血圧の基準は「年齢+90」といわれ、概ね180/100 と大らかなものだったのです(旧厚生省)。それが、93年にはWHO(世界保健機関)と国際高血圧学会が140/90を打ち出したことにより、日本の高血圧症患者数はグンと伸び、96年には750万人を突破しました。
 さらに2008年には、日本高血圧学会が130/85の数値を正常値と定めたおかげで、患者数は797万人まで膨れ上がりました(14年に140未満に緩和された)。この基準値でいくと潜在患者数、つまり基準値を上回る人の推定は4300万人といわれますから、製薬会社は笑いが止まりません。高血圧症の医療費だけで2兆円となり、そのうちの9000億円が薬剤費となったのです。今では「成人の3人に1人が高血圧症」とWHOも警告する始末なのです。
 しょせん、WHOも各医学研究団体も共存共栄の構図があるゆえんです。

医療機関も逆らえない「金権」構図

 高血圧といえば、世界第2位の売り上げ(約500億ドル)を誇るスイスの製薬メーカー・ノバルティスファーマの日本支社で、14年6月に元社員が逮捕され、家宅捜索が行われています。これは、同社の看板薬で年間1000億円を売り上げていた高血圧治療薬「ディオバン(一般名称はバルサルタン)」が他社製品よりも優れていると見せかけるため、大学の研究機関に捏造データを渡して論文を作成させ、それを販促活動に使っていたという不正によるものでした。
 このことからも明らかなように、医学界において製薬メーカーは偉大なスポンサーです。研究名目や寄付で医者や研究者を御用学者として手なずけ、学会やセミナーで自社製品に都合のよい発表をさせるなど、相互にズブズブの癒着関係があるのです。

 11年の製薬メーカーの研究開発費は平均データで売り上げの18%を占め、これは自動車や家電メーカーの3倍強に当たります。他産業と比較して突出して高いことで知られますが、実はこの中に医学界への潤沢な謝金が含まれているのです。
 
 日本製薬工業協会加盟72社の医師など医療関係者への謝金額総額は4793億円です(13年度)。うち研究開発費が2472億円、情報提供関係費が1405億円、学術研究助成費が536億円、原稿料が267億円、接遇費が113億円です。
 医者や医療研究者が、製薬メーカーに逆らえない構図がここにはっきりと見て取れるでしょう。
 近年、なぜ肥満の基準がBMI基準に代わったのか、疑問を持つ方も多いと思います。かつては身長マイナス100に0.9をかけたものが標準体重でした。BMI基準では、体重を身長の2乗で割り、22の標準に近いかを見ます。これによって、太り過ぎの人だけでなく、痩せた人も厳しく病気予防に駆り立てられるようになったというわけです。
 
 医療業界が、製薬メーカーの支配下に置かれているという事実だけは、今後もしっかりと押さえておきたいところです。
(文=神樹兵輔/マネーコンサルタント)



http://biz-journal.jp/2015/12/post_12679.html
スキル・キャリア
年収1500万円でも「悩ましい」医師が急増!当直拒絶し「自分探し」に迷い込む

構成=編集部
2015.12.02  Business Journal

 今、医学部を志す若者が増えているという。
 医学部医学科の志願者数は、2004年度の9.6万人から14年度には14.3万人に増加しており、順天堂大学の偏差値は1990年の55から68に上昇するなど、難易度も上がっている。なぜ今、医学部が人気なのだろうか?
 11月に『医師・医学部のウラとオモテ 「悩めるドクター」が急増する理由』(朝日新聞出版)を上梓した医師専任キャリアコンサルタントの中村正志氏に、
 ・医学部人気の背景
 ・医師の待遇と現実
 ・最近の医師が抱える悩み
などについて、話を聞いた。

ワーク・ライフ・バランスを重視する若手医師

--なぜ今、医学部ひいては医師の人気が上昇しているのでしょうか?
中村正志氏(以下、中村) 背景には、閉塞感や「何が正解なのかわからない」という時代の状況があると思います。医師は、まだまだ高給を得られる職業です。若者の安定志向の高まりが、医学部志願者の増加にもつながっていると思います。また、医師が主人公の漫画やテレビドラマも多くつくられるようになり、医師に対する憧れが高まっているという事情もあります。
--そのような理由で医師を志すことを、どうお考えですか?
中村 きっかけは、なんでもいいと思います。大事なのは、たとえ後付けであっても、医師になった理由を自分の中でつくれるかどうかでしょう。最近の大学はキャリア教育に力を入れていますが、医学部の場合は卒業後に医師になるのが前提ということもあり、キャリア教育の半分ぐらいを女性医師の支援プログラムに充てています。
 その分、男性も含めた根本的かつ横断的な職業観を醸成する取り組みが不足しています。昔は医学部低学年では比較的ゆっくりすることもできましたが、今の医学部は全国の医学部生が受験する全国共用試験があり、合格しないと実習に進むことができません。部活も医学部生限定のものが多く、他学部生と触れ合う機会があまりないようです。
 その結果か、年々、「医師免許を取得したが、どの診療科に進めばいいかわからない」「自分が医師に向いているという自信が持てない」といった悩みが、私のもとに多く寄せられるようになりました。思わず「この段階で、“自分探し”に迷い込んでしまっているの?」と問い返したくなるような悩みばかりです。
--若手の医師の特徴は、どのようなものでしょうか?
中村 悪い意味で、ワーク・ライフ・バランスを重視する傾向にあります。特に大学病院などに勤務する医師は、肉体的にも精神的にも大変ハードで、職場によっては食事や睡眠もろくに取れない日が続きます。少人数でなんでも担当する当直勤務は、一人前の医師になるために重要な経験ではあるのですが、若手の医師からは「当直がない転職先を紹介してほしい」という相談も少なくありません。
 医学部に6年間、専門を深めるための研修にさらに5年程度かかることを考えると、女性の場合は出産や育児などのタイミングと重なることもあり、悩みは深いです。

勤務医の年収相場は1500万円

--なぜ、そういった悩める医師が増えているのでしょうか?
中村 2004年から医師臨床研修制度が導入され、医師になって最初の2年間は主要な診療科をローテーションすることになりました。それ以前は、医師免許取得後はすぐに専門の診療科に進んでいたのですが、いろいろな科を見ることで、悩みが増えたようです。
 また、医学部には「医局」という独特の組織があり、ほとんどの医師が「入局」していました。医局は、大学内だけでなく一般病院の人事権まで握っていましたが、近年は入局しない医師も増えています。選択肢が増えた分、主体的に考える必要が出てきたため、我々のような第三者的視点が求められるようになりました。
--医師の給料は高いというイメージがあります。
中村 病院に勤める勤務医は年収1500万円、自分でクリニックなどを経営する開業医は同2500万円が目安といわれています。特徴的なのは、アルバイトをする医師が多いことです。時給1万円が相場とされ、1日働けば8~10万円になります。
 一方、医師の中には「この給与じゃ、割に合わない」と感じる方も多いです。大学病院は給与水準が低く、脂の乗った30代後半で年収900万円というケースもあり、民間病院への転職をお手伝いしたら1600万円に跳ね上がったことがありました。一昔前は年収3000~4000万円という高額の求人もありましたが、現在は上限が2000~2500万円に落ち着いています。その一方、全体的な水準は上昇しているようです。
--今回、このような本を書かれたのはなぜでしょうか?
中村 まずは医学部を目指す中高生、そしてその保護者に読んでほしいという思いからです。ミスマッチとはいいませんが、医師になってからいろいろな悩みに直面する人も多いのが現状です。事前に、「医師という職業はどのようなものか」を知っておくことで、より良い医師になれると思います。
 また、医師や医学部と関係のない人にも読んでほしいと思っています。医師といえば、色眼鏡で見られることも多いですが、例えば「自分がお世話になっている先生は、こんな経験をしたり、こんな悩みを抱えているのか」と知る機会になればうれしいです。
--中村さんは、日々多くの医師と接していますが、良い医師の特徴などはあるのでしょうか?
中村 一般的にいわれることですが、電子カルテばかり見ている医師は、よくないと思います。逆に、いい意味でよく「触ってくれる」、つまり触診をしてくれる医師は、患者と向き合い、丁寧な診察をしてくれるでしょう。
 また、これは個人的な感触ですが、人口に対して医師数が多い県は、ほかの医師との競争もあり、医師として洗練された方が多いような気がします。特に京都は関西気質でざっくばらんにコミュニケーションが取れる上、医師数が多いので、京都に住む方は恵まれていると思います。
(構成=編集部)



https://www.m3.com/news/general/379768
抗菌薬正しく使おう 啓発週間に医師ら活動 「医療新世紀」
2015年12月1日 (火)配信 共同通信社

 「その抗菌薬(抗生物質)、本当に必要ですか?」―。世界保健機関(WHO)の呼び掛けで今年初めて実施された「世界抗菌薬啓発週間」(11月16~22日)に合わせ、感染症診療に取り組む国内の医師や看護師の有志が、啓発ポスター掲示などの活動を始めた。

 世界週間は、抗菌薬が効きにくい細菌である「薬剤耐性菌」が地球規模で増え、治療に悪影響を及ぼしていることを広く知らせ、医療者にも患者にも正しい使い方を促すのが狙い。欧州などでは数年前から公的機関が啓発活動を展開してきた。

 薬剤耐性菌は自然にできることもあるが、効果を確かめずに抗菌薬を使ったり、薬が十分に効く前に服用をやめてしまったりといった不適切な使い方によって増える。

 例えば、風邪のときの抗菌薬服用。風邪はウイルス感染症なので抗菌薬は効かないが、かつてはよく処方された上、患者側が「もらった方が安心」と考えている場合もあってなかなかなくならず、耐性菌を生む原因の一つとされている。

 そこで、国立国際医療研究センター(東京都新宿区)などのスタッフがポスターや啓発用の動画を作成。インターネット上で公開し広く活用を呼び掛けたところ、各地の賛同者が診療所や薬局に掲示するなどの活動が広がった。(1)抗菌薬は本当に必要な時だけ使う(2)処方された通りに飲みきり、別の時に使ったり人にあげたりしない―の2点を強調している。

 活動の事務局を担当する同センターの堀成美(ほり・なるみ)看護師は「現在の"草の根"の啓発活動は来年3月まで続ける方針だが、新年度からは世界と歩調を合わせた公式の活動になってほしい」と話している。



https://www.m3.com/news/general/379787
【コラム 聴診記】良い医者の条件は
2015年12月1日 (火)配信 西日本新聞

 生活保護を受けながら九州北部で1人暮らしの20代男性は、A精神科病院のA医師から精神疾患と診断され、処方された向精神薬を飲み続けてきた。しかし、副作用とみられる体のだるさなどに苦しみ、昨年9月から、薬を飲むのをやめた。この断薬についてA医師に相談することはなく、自分の判断でひそかに実行。A医師の元への通院もその後、数回行っただけでやめた。

 A医師に相談しなかった理由について、男性は「昨年前半はA精神科病院に入院していたが、そのとき、身体の動きを制限された。そのことで、A医師にも不信感と恐怖を抱いていたから」と話す。

 福岡県飯塚市に事務局を置くNPO法人全国精神障害者ネットワーク協議会(ゼンセイネット)が、精神科医療を外来で受ける約千人に対し、昨年12月から今年2月にかけて実施したアンケートがある。その質問項目の中に「あなたにとって良い医者の条件とは」があり、回答者881人のうち3割強の296人が「(患者に)肯定的・信頼できる」と答えている。

 残念ながら、男性の断薬はうまくいかなかった。今度は禁断症状とみられる幻覚やめまいに襲われ、今夏には街中で倒れてしまった。その際、救急車で病院に運ばれ、結局、B精神科病院に3カ月入院。今、男性はB精神科病院に通院して、そこのB医師から処方された向精神薬を再び飲むようになっている。

 「今は向精神薬の副作用もなく、症状も落ち着いているが、ずっと飲み続けるのには抵抗がある。やはり副作用がこわいから。B医師が上手に減薬、断薬に導いてくれれば」と男性。B医師が男性にとって信頼できる存在となることを願いたい。

 ゼンセイネットは、「あなたにとって良い医者の条件とは」の結果を含む調査報告書「精神医療ユーザーアンケート『1000人の現状・声』シリーズ できるリカバリー できないリカバリー」を9月に発行。2千円(税別)で販売。問い合わせはゼンセイネット事務局=0948(25)8939。


  1. 2015/12/02(水) 06:04:07|
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