Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月30日 

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201511/0008607003.shtml
過疎地医師、都市部から遠隔サポート 病院結ぶテレビ会議網
2015/11/30 07:00 神戸新聞

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 兵庫県内で医師不足に悩む但馬・丹波地域と、専門医が多い神戸・阪神間の各病院を最新のテレビ会議システムでつなぎ、情報共有する取り組みが進む。計12病院・大学がネットワークを構築し、今月、本格運用が始まった。鮮明な検査画像を同時に見ながら症例を検討できるため、過疎地域に勤務する若手医師の孤立防止や、ベテラン医師の指導による診療能力の向上が期待される。(岩崎昂志)

 各病院は以前から、メールや一般のインターネットテレビ電話などで情報交換をしてきた。だが、音声がずれたり、聞こえなくなったりする場合があり、細かなやりとりがしにくかった。

 新システムは、公立豊岡病院(豊岡市)が中心となり、2013年度から整備を開始。容量を大きく確保できる専用回線を使い、豊岡、朝来市内の五つの公立病院と県立尼崎総合医療センター(尼崎市)をつないだ。

 さらにその後、神戸大医学部(神戸市中央区)と県立柏原病院(丹波市)、但馬地域の他の公立病院を合わせ、計12病院・大学をネットワーク化。専用サーバーやテレビ、プロジェクターなどを各病院に置く。

 今月2日、但馬・丹波の勤務医が画面越しに参加する症例検討会議を開き、本格的な運用が始まった。原因不明の頭痛など診断や治療で悩んでいる実例を出し、コンピューター断層撮影(CT)画像などを見ながら「この薬で良いか」「他の病気の可能性も考えられる」と話し合った。

 18日には内科診断学の世界的権威、米国のローレンス・ティアニー医師が神戸大で行った講演を各病院で同時視聴。看護師や事務職員向けの講演の配信なども行う。

 運営を主導する柏原病院地域医療教育センター長で、神戸大地域医療支援学部門特命教授の見坂恒明さん(40)は「地方の若手勤務医は『外の刺激がほしい』と感じているが、多忙で院外で学ぶ機会がなかなか持てない」と指摘。「このシステムを使うと次々と相談が上がり始め、議論を深めやすくなった」と話している。

 【地方の医師不足】 人口10万人当たりの医師数(2012年)は、兵庫県全体で226・6人。地域別で最も多い神戸圏域の291・6人に比べ、但馬圏域は182・8人、丹波圏域は168・5人と格差がある。兵庫県は医学生に学資を貸与し、大学卒業後の一定期間、但馬や丹波、西播磨などの医療機関に勤務してもらう制度を設け、担い手を養成している。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47457.html?src=catelink
日病・堺会長、「プラス改定を目指す」- 財政審建議のマイナス改定をけん制
2015年11月30日 19時00分 キャリアブレイン

 2016年度診療報酬改定で本体の改定率について、マイナスを含めた社会保障関係費の伸びを抑制するよう財政制度等審議会(財政審)がまとめた建議を受け、日本病院会(日病)の堺常雄会長は30日の記者会見で、「われわれとしては、プラス改定を目指したい」と述べ、診療報酬本体への切り込みをけん制した。【松村秀士】

 建議では、16年度診療報酬改定本体の改定率をマイナスとすることなどで、高齢化などによる社会保障関係費の伸びを指す「自然増」を同年度で5000億円以内にとどめるよう要望していた。

 これに対して、日本医師会の横倉義武会長が「本体マイナスになれば医療機関の経営が苦しくなり、国民が医療を受けられない事態になる」と表明するなど、医療界から反発の声が上がっていた。

 堺会長もこの日の会見で、財政審が求めた診療報酬改定本体の改定率のマイナスについて、日医と足並みをそろえ、容認できないとの考えを示した。



https://medical-tribune.co.jp/management/2015/1130037905/
あなたは医療事故調査制度についてご存知ですか?
外山法律事務所 弁護士 外山 弘
2015.11.30 Medical Tribune

 本(2015)年10月1日から,医療事故調査制度が施行されました。医療法改正に基づいて,すべての医療施設に対応が求められるこの新制度について,あなたはどこまでご存知でしょうか。以下の問いに○か×でお答えください。クイズ形式で確認していきましょう。

1. 新制度が適応されるのは病院である。
2. 新制度の調査対象となるのは,「医療に起因する予期せぬ死亡事故」である。
3. 「医療に起因する予期せぬ死亡事故」とは,以前から院外への届け出が必要だった「異状死」と同様のものである。
4. 「医療に起因する予期せぬ死亡事故」が起きた場合,遺族に説明のうえ,第三者機関(医療事故調査・支援センター)に報告し,調査を行わなければならない。
5. 予期せぬ死亡事故の調査は,第三者機関(医療事故調査・支援センター)が行う。
6. 調査結果を報告する相手は,遺族のみである。
7. 遺族が調査結果に納得しない場合,センターに調査を依頼することも可能である。
8. 新制度の目的は,医師等の過失(注意義務違反)の有無を判断することである。
9. 新制度では,医師等の名前が識別されないように報告しなければならない。
10. 新制度で対応を誤れば,世間やマスコミ等から厳しいバッシングを受ける可能性はある。

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1.新制度が適応されるのは病院である。
答:×
 病院だけでなくクリニックも医療事故調査制度の対象となります。


2.新制度の調査対象となるのは,「医療に起因する予期せぬ死亡事故」である。
答:


3.「医療に起因する予期せぬ死亡事故」とは,以前から院外への届け出が必要だった「異状死」と同様のものである。
答:×
 異状死とは,自殺や他殺,災害死や死因不明例を指します。新制度では,診断のついた病死であっても,管理者が予期しなかった場合は調査対象となります。


4.「医療に起因する予期せぬ死亡事故」が起きた場合,遺族に説明のうえ,第三者機関(医療事故調査・支援センター)に報告し,調査を行わなければならない。
答:


5.予期せぬ死亡事故の調査は,第三者機関(医療事故調査・支援センター)が行う。
答:×
 調査は原則として,当該医療機関が行います。院内調査が困難な場合,地域の医師会や大学病院等の医療事故調査等支援団体に協力を求めることができます。


6.調査結果を報告する相手は,遺族のみである。
答:×
 遺族と第三者機関(医療事故調査・支援センター)への報告が必要です。


7.遺族が調査結果に納得しない場合,センターに調査を依頼することも可能である。
答:


8.新制度の目的は,医師等の過失(注意義務違反)の有無を判断することである。
答:×
 この制度は,医師の責任問題とは切り離して事故の原因を追及し,これを役立て,医療の安全を図っていこうという趣旨で創設されました。


9.新制度では,医師等の名前が識別されないように報告しなければならない。
答:


10.新制度で対応を誤れば,世間やマスコミ等から厳しいバッシングを受ける可能性はある。
答:
 医療事故調査制度の目的は,医療の安全確保であって,個人の責任追及ではありません。しかし,医療事故の経緯と原因を第三者機関に報告する以上,調査・報告に携わるものがいくら配慮しても,医療提供側の責任が浮上するケースは起こりえます。これを恐れ責任を免れるために隠蔽等を行うのが,最悪の対応であることは言うまでもありません。すべての医療従事者が新制度の趣旨を十分に理解し,適切に対応することが求められています。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=127126
診療報酬マイナス改定へ/社会保障費1700億円抑制
(2015年11月30日 読売新聞)

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 政府は、医薬品の値段(薬価)や、医師、薬剤師らの技術料の価格(本体)を見直す2016年度の診療報酬改定で、全体の改定率をマイナスとする方向で調整に入った。

 16年度予算編成の焦点である社会保障費の抑制は、目標とする約1700億円の抑制分をほぼ診療報酬のマイナス改定でまかなう考えだ。

 診療報酬改定はほぼ2年に1度実施される。全体の改定率がマイナスになれば8年ぶりだ。厚生労働省による16年度予算の概算要求では、医療、年金、介護などの社会保障費は15年度予算より約6700億円増える。要因は、高齢化や、医療が高度化していることなど様々だ。政府は財政再建を着実に進めるため、高齢化で避けられないとされる年約5000億円増にとどめる方針だ。

 差額となる約1700億円の抑制は、〈1〉市場の実勢価格に応じて薬価を約1400億円引き下げ〈2〉本体を約300億円引き下げる――ことによって実現させる方針だ。改定の議論は今後本格化するが、最終的に1700億円に満たない場合、一部を高額療養費制度の見直しなど医療制度改革で賄うことも検討する。社会保障費の抑制は毎年度大きな課題だが、大半を医療関連だけで捻出するのは異例だ。

 本体の改定では、大病院前に立地する「門前薬局」など院外処方の薬局を対象に、薬剤師の技術料である調剤料を引き下げる方向で調整している。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=127117
300億円、薬剤師狙い撃ち…診療報酬マイナス改定へ
(2015年11月30日 読売新聞)


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 2016年度の診療報酬改定は、薬剤師の技術料の引き下げが焦点だ。政府内からは、病院前の「門前薬局」などに対して「もうけすぎ」との指摘が出ていた。政府は技術料全体で約300億円を削減する考えだが、大半が薬局関連ではないかとの見方も出ている。

「もうけすぎ」技術料見直し

 「株式を上場しているチェーンの薬局は、非常に利益が出ている」

 「薬局の報酬だけ硬直的なのは、医者も納得がいかないだろう」

 門前薬局に対する批判の発火点は、政府の規制改革会議だった。今春頃からの議論では、薬局の高い報酬を問題視する発言が委員から相次いでいた。

 今回の診療報酬改定で、社会保障費を抑制したい財務省などが「狙い撃ち」しているのが、薬剤師の技術料だ。

 診療報酬は、医科、歯科、調剤(薬剤師関連)の3分野に分かれ、それぞれが「本体」と呼ばれる技術料と、医薬品や医療器具などの値段「薬価」に分かれている。財務省とは異なり、医療機関などの経営に配慮する傾向がある厚生労働省側も「調剤を見直す」(塩崎厚生労働相)と明言している。

 約40兆円に上る医療費のうち、薬剤師の技術料は1・8兆円程度だ。近年の額の伸びは大きいが、医師や歯科医師の技術料に比べて全体の規模が小さいため、過去の改定で焦点になることは少なかった。

 政府は、2016年度の予算編成で社会保障費の伸びを約1700億円抑制する方針だ。今回の診療報酬改定を活用し、市場の価格の下落に合わせて値段が下がる薬価で約1400億円、本体の引き下げで約300億円を抑制する方向で検討に入っている。

「日医と分断作戦」参院選へ配慮か

 政府内の批判の声が大きいことから、自民党や薬剤師の関連団体などには、門前薬局に関する技術料の引き下げを追認する代わりに、それ以外の分野の引き下げをなるべく阻止しようという動きもある。薬剤師の団体などに詳しい自民党厚労族議員の一人は、「300億円全てを調剤で負担させられる恐れがある。薬剤師に医療費増の責任を押しつけるな」とけん制する。

 先月22日の厚労省の社会保障審議会医療部会では、日本医師会(日医。横倉義武会長)の委員が調剤の伸びを批判し、日本薬剤師会の委員が反発する場面があった。

 本体の改定がマイナスになれば病院などの経営に大きな影響が出る。医師、歯科医師、薬剤師の各団体は、政府に対し「プラス改定」を求めて共同歩調をとることが多い。しかし、今回の改定では、薬剤師の技術料が大きく引き下げられれば、逆に医師や歯科医師の技術料は小さな引き下げで済む可能性が高いため、団体の間で足並みの乱れが生じたとの見方がある。政府関係者は、「財務省による日医と薬剤師会との分断作戦だ」と解説する。

 一方、来夏の参院選には、医療関係団体から、自民党公認として組織内候補を擁立する予定もある。診療報酬改定で薬剤師の技術料が狙われる背景には、「政府・与党が、選挙前に医師、歯科医師、薬剤師などの団体を全部敵に回すわけにはいかないため」との見方もある。(政治部 米川丈士、傍田光路)



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=127120
「門前薬局」に厳しい目…大手チェーン、調剤基本料下げも
(2015年11月30日 読売新聞)

 厚生労働省は1970年代以降、薬の調剤を病院から院外の薬局で行う「医薬分業」を進めてきた。薬代で利益を得ようとした病院による薬漬け医療が問題化したためだ。病院や診療所近くに立地する「門前薬局」は、その副産物として生まれた。

 同省の2013年度調査では、全薬局の7割を門前薬局が占める。薬局で薬を受け取ると、病院での受け取りより、薬剤師の技術料が高めに設定されている。健康保険組合連合会が花粉症薬14日分にかかる医療費を計算すると、病院では1500円、薬局では3250円。内閣府が1036人に行ったインターネット調査では、薬局のサービスがこうした価格差に見合うかとの質問に6割近くが「高すぎる」と答えている。

 医療費の高騰が続くなか、近年、門前薬局には厳しい目が向けられている。厚労省はすでに、卸業者から大量に安く仕入れ、利益を稼げる構造にある大手のチェーン薬局に対する技術料の一部(調剤基本料)を低く設定しているが、今回の診療報酬改定では、さらに引き下げることも検討されている。

 薬の飲み方の指導や飲み残しの確認などをした場合の「薬剤服用歴管理指導料」も処方の9割超に支払われている。「適切な管理をしなくても受け取れ、形骸化している」(財政制度等審議会)との批判も強い。

 厚労省は医師と連携して不要な薬を削減したり、在宅の高齢者に対応したりする「かかりつけ」機能を求めており、薬局は役割の変革を迫られている。

(医療部 米山粛彦)



http://news.livedoor.com/article/detail/10890563/
医者は飲まない!? バリウムを飲んで胃の検査をする理由が衝撃的!
2015年11月29日 23時45分 All About

仮に医者がバリウムを飲まないとしたら、なぜ私たちには飲ませるのでしょうか

■胃の検査でなぜ未だにバリウムを飲むのか?という素朴な疑問

胃がんの検診あるいは健康診断で未だにバリウムを飲ませているところがあります。人間ドックでも若干バリウムによる胃のチェックを行っているところも見受けられますが、バリウム+レントゲン撮影でなにがわかるんでしょうか?

確かに医学部の実習でバリウムを飲んでX線を照射したレントゲン検査を行った記憶があります。検査後に下剤をもらってもバリウムによる便秘に苦しんだ同級生がいました。バリウムを飲んだ胃の検査の利点として考えられるのは、小腸を通過するバリウムを追っかけることによって稀な病変を発見できる可能性があることと全体像が把握しやすい点くらいかな。

「健康診断や胃がん検診、人間ドックでは明らかに胃カメラ(胃内視鏡検査)のほうが『見つける』という点ではアドバンテージが高い」

と考えて間違いありません。

医師のなかで胃の様子を検査するためにバリウムを飲んでいる人がいたら是非教えてください。

私も数年前に初人間ドックを受けましてその様子をブログに書いたのですが、胃カメラ自体の苦しさはほとんど感じませんし、医療機関によっては麻酔に準ずる薬剤を使用して眠っている間に検査を終了させることも可能です(大腸の内視鏡は眠っていない方がいいという考え方もあります)。

じゃあ、なんで未だにバリウムによる胃の検査が行われているのか、私が知る範囲で説明をしていきます。

■検査するのは医師である必要がなくコストが安いからバリウムを飲んで胃の検査をする

胃カメラは医師しか操作が許されない検査方法です。一方、バリウムによる胃の透視検査の場合、レントゲン技師さんが行うことが可能になっています。医師とレントゲン技師さんとの人件費は明らかに医師の方が高額になるので、検査機関のコスト面を考えると胃カメラよりバリウムを飲む胃の透視検査のほうが安上がりになります。

胃カメラの場合、正式には「胃・十二指腸ファイバースコピー」と保険診療では呼ばれていて点数は1140点(1点10円で計算します)、一方、バリウムによる胃の検査は透視診断料110点、造影剤使用写真診断72点、造影剤使用撮影144点の合計326点となっています(医療機関によってはオプションがつくかもしれませんが)。つまり、バリウムを飲んだ検査のほうが明らかに安く済むのです。

短時間で多くの検査をこなせる点がバリウム検査の特長です……。医療サイドの利点かな?

安く済んで検査成績に大差がないのなら問題はありませんが……。

■胃カメラなら確定診断ができるが、バリウム検査では不可能

胃カメラにしろバリウム検査にしろ目的は胃がんと胃潰瘍や胃炎といった胃の異常所見を見つけることです。胃カメラの場合は直接病変を確認できますし、怪しいところの組織の一部を取り出して顕微鏡で覗く病理検査もできます。しかし、バリウムを飲んだ胃の検査はあくまで「影」をみて胃の様子を探るものですから、確定診断は不可能です。

「バリウム検査で異常が見つかったら、次は胃カメラ」

という流れになりますので、費用の差はあっても確実な診断を希望するには胃カメラが遥かに優れている、と言い切れるのです。医師が胃の調子が悪い、といってバリウム飲んだぜ!! って話はとんと聞いたことがありません。

■未だに胃がん検診でバリウム検査が行われている本当の理由

胸部レントゲン撮影の150~300倍の放射線を浴びる発がんリスクが高まるバリウム検査が保健所等の胃がん検診で未だに行われています。胃カメラが普及する以前なら理解できますが、なぜ行政系の機関でリスキーかつ確定診断ができないある意味無用の検査が行われているのでしょうか? その理由の一つとして、

「公務員は解雇することができない!! 」

ということもその大きな理由です。

どこの話とは口が裂けても言えませんが、昔、むかし、都内某所の保健所にベテランのレントゲン技師さんと若手のレントゲン技師さんがいました、とさ(昔話風に読んでください)。レントゲン検査機器も古くなったんで、ある人がベテランレントゲン技師さんに「機械も古くなったし、今は胃カメラの時代だから、バリウム検査はもうやめませんか?」と尋ねました。ベテランレントゲン技師さんは「私が退職したあと、バリウム検査をやめるとしても、そうなると若手技師の仕事がなくなっちゃうんじゃないの」。結局、その都内某所の保健所では若手レントゲン技師さんが退職するまで、バリウムによる胃の検査を継続することに決定しました、メデタシ、メデタシ。

●注意
今回のブログはあくまで胃腸の専門医ではない私の個人的な感想及び体験、見聞に基づいたものであり医療業界のコモンセンスとは限らない場合もあることをご承知ください……。だから、もし医師でご自分でバリウム検査を受けている方がいらしたらこっそりと教えてくださいませ。理由も書き加えていただけたら幸いに存じます。

(桑満おさむ)



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45383
予算分捕り合戦に突入か?診療報酬がマイナス改定へ
診療報酬が上がる時代はもう来ない、必要なのは構造改革

2015.12.1(火) 多田 智裕 Business Journal

 11月24日、財務省の財政制度等審議会は来年度の診療報酬のマイナス改定を提言しました。

 吉川洋審議会長は「薬価と診療報酬本体についてはマイナス。(中略)国・経済の状況を見れば財政の論理が働くのは当然。平均価格を上げる時代は終わり、今は配分が問題」と会見で述べました。

 これに先立ち日本医師会の横倉義武会長は、マイナス改定濃厚との事前情報に対して「地域では医療機関の経営破たんが現実化する」と会見で述べています。また、日本薬剤師会の山本信夫会長も「この考え方を飲むことはできない」と会見で述べています。

 消費税引き上げにともない経営が悪化している病医院をかかえる医師会も、医療費削減となれば、調剤報酬の伸び率と高い利益率が真っ先にターゲットにされる可能性の高い薬剤医師会も「医療費の減額に反対」との立場を取るのは当然なのかもしれません。

 しかし、本来の目的に立ち返ってみると、医療に関わる仕事に就く際は誰しもが「病気を治したい」「患者さんの役に立ちたい」という気持ちを持っていたはずです。

 医療費削減への反対が悪いこととは思いませんが、現在の医療制度は改革が必要であることも確かです。医療界は構造改革をどれだけやったのか、これからどのように行うのか。そのビジョンがはっきり見えない中での両者の主張は、次回の診療報酬改定に向けた「単なる医療関係者内での予算の分捕り合い合戦」のように見えてなりません。

■ 消費税増税、さらにマイナス改定で医療機関は破綻

 2014年4月に消費税が5%から8%に上がったことにより、医療機関の採算は悪化しています。医療費は消費税非課税なのに、医療機器・医療材料・薬剤にはすべて消費税が発生するからです(参考「いつまでこの状態が続くのか、増税分の価格転嫁が許されない医療費」)。

 医療費の非課税問題は、消費税分だけ医療費の価格を上げれば解決します。2014年4月に消費税が3%増税された際には、診療報酬は0.73%増額されました。しかし、それでは医療機関が負担する3%の消費税増税分をまかなうには十分ではありません。

 日本医師会では、2000年から2012年度にかけて、医療機関が人件費に回す金額の割合が50.2%から46.4%まで低下したというデータを示しています。人件費が医薬品や医療材料代に圧迫されているのです。

 元々利益率が4%程度しかなかった病院にとっては、経営がさらに悪化し、人件費を削っているところが多いと推測されます。

 ただでさえ消費税増税がもたらす「損税」のダメージがあるのに、さらなるマイナス改定が行われたら、多くの医療機関が窮地に追い込まれ倒産することになるでしょう。それは地方の医療機関にとどまりません。設備投資が大きい首都圏の大病院も同様です。

■ 医師の診察代金よりも高い調剤薬局技術料

 医療費がマイナス改定されるとすると、真っ先にターゲットとなるのは薬剤費でしょう。

 40兆円と過去最大となった2014年度の概算医療費の中で、調剤費用(7.2兆円)の増加率が2.3%と、診療費用の増加率1.6%を大きく上回っているからです(「平成26年度 医療費の動向」厚生労働省)。

 他職種ではありますが、調剤技術料(薬剤を調合した時に発生する薬剤師の報酬)は処方箋1枚あたり平均2200円となっています(平成25年度のデータ)。薬価差益を合わせると粗利益は1枚あたり3000円近くになっているでしょう。医師の診察料よりも高額になっていることについて、私としても思うところはかなりあります(ちなみに再診の場合は、再診料720円+外来管理加算520円+処方箋料680円=1920円)。

 どうして、調剤技術料合計が医師の診察代金合計よりも高くなってしまうのでしょうか?

 最大の理由は、調剤料は、院内処方では投与日数や剤数にかかわらず1回の処方につき定額(90円)なのに、院外では投与日数や剤数に応じて点数が高くなるように設定されているからです。具体的には、1剤を1カ月分処方した場合、30日分の点数がつくので、調剤料だけで810円と9倍になってしまうのです。

 その他にも、院内処方の際には発生しない「1包化加算」(複数の薬剤を朝昼晩の分に一袋にまとめる作業料)が2900円発生するなど様々な加算があります(院内処方では作業が機械化されているため作業料が発生しません)。これらが妥当なのかを検討の上、次回に改定する際にはみんなが納得できる価格に修正するべきだと思います。

 とはいえ、医師の診察代金よりも調剤技術料が高いからといって、いきなりその金額を半額にされたら、やはり倒産する薬局が出てくることでしょう。

■ 医療費改定の本来の目的とは何なのか?

 医師会と薬剤師会は「病医院や薬局を倒産させる気か」と診療報酬のマイナス改訂に強く反対しています。

 しかし、このままではせっかくの診療報酬改定の議論が「単なる医療関係者内での予算の分捕り合戦」と化すだけです。「国・経済の状況を見れば財政の論理が働くのは当然。平均価格を上げる時代は終わり」という財務省の主張には、それはそれで耳を傾ける必要があります。

 「病気を治したい」「患者さんの役に立ちたい」と思う気持ちはどれだけのコストで実現できるのか、その実現のためにどのような構造改革が必要なのか? 今回の診療報酬改定決着まで、そうした議論が活発に行われるようになることを願ってやみません。



http://www.asahi.com/articles/ASHCZ35T0HCZUBQU00G.html
「脱」短命県 食塩摂取量・喫煙率・肥満者率 青森と長野に差
姫野直行
2015年11月30日10時09分 朝日新聞

 全国で最も平均寿命が短い「短命県」の青森県と日本一長寿の長野県を比べると、食塩摂取量や喫煙率、肥満者率など様々な指標で明確な差があった。その差を生み出す原因を探った。

 11日昼過ぎ、長野県佐久市春日の善郷寺公民館に近所の住民6人が、それぞれの家庭で作ったみそ汁を持って集まった。「1%。適正塩分が0・8%なので、ちょっと多いですね」。佐久市高齢者福祉課の栄養士保坂馨さんが塩分計でみそ汁の塩分濃度を測った。それを基に塩分の取りすぎの問題点を説明したり減塩メニューを紹介したりした。

 2010年に厚生労働省が公表した都道府県別生命表で平均寿命が男女ともに最下位の青森県(男性77・28歳、女性85・34歳)に対し、長野県(男性80・88歳、女性87・18歳)はともに全国一だ。

 1981年に始まった全県を挙げての県民減塩運動が特に有名だが、食塩摂取量は01~05年平均で男性が31位、女性は35位(07年国民健康・栄養調査を活用した健康及び栄養水準に係る都道府県別ベンチマーク指標の検討)と比較的多い。長野県健康増進課の担当者によると、食塩摂取量自体はかつてより減少しているので減塩運動も長寿県に一定の役割を果たしたとみられるが、それだけではないという。「行政と地域の健康ボランティアの連携や、県民健康栄養調査のデータに基づく健康づくりなど県民の健康に対する意識の高さが健康長寿の要因」という。

 「長野県民の意識が変わるきっかけは農民にある」と話すのは、佐久市の佐久総合病院地域医療部の色平哲郎医師だ。

 佐久総合病院は地域医療の草分けと言われている。半世紀近く院長を務めた故若月俊一医師が戦後間もない頃から農村に出向き、「出張診療」や健康診断にあたる「全村健康管理」を行った。「予防は治療に勝る」という信念を貫き、農村に溶け込むことで農家の意識と行動を変えた。

 こうした動きが他の地域にも広がり、長野県全体の健康意識を高めることに大きく貢献したという。若月医師の志を受け継ぐ色平医師は「役所など上から言われても人の意識や行動は変わらない」と話す。

 長野県と青森県では何がどのくらい違うのだろうか。平均寿命だけではなく様々な健康指標で差があった。

 まず大きな違いが人口10万人当たりの年代別死亡率(10年人口動態統計特殊報告)。男性をみると、青森県は40~44歳より上の世代はすべて最下位。一方、長野県は45~49歳より上の世代はすべて4位以内に入っている。50~54歳で比べると、青森県の死亡率は489・5で、長野県の296・5の1・65倍。これは青森県で働き盛りで亡くなる「若死に」が多いことを意味する。女性でも同様の傾向が見られる。

 そのほか、喫煙率(13年国民生活基礎調査)は青森県が男性47位、女性46位に対し、長野県は男性8位、女性18位。肥満者率(04年国民健康・栄養調査)は青森県が男性44位、女性46位で、長野県が男性11位、女性9位。スポーツをしている人の割合(11年社会生活基本調査、10歳以上)では青森県は男女とも最下位で、長野県は男性14位、女性8位。青森県は軒並み長野県より劣り、これらの結果が短命県につながっているとみられている。

 青森県が短命県を返上するにはどうすれば良いのか。弘前大の中路重之・医学部長は「まずは健康教育。つまり県民の健康に対する知識・意識レベルを上げることが重要」と話す。その上で「健康は市民マター。人から人でないと伝わらない」とし、職場や学校など身近なところで健康リーダーを育成する必要性を指摘する。

 ■青森県と長野県の健康関連指標の全国順位

                <青森県>  <長野県>
                男性 女性  男性 女性
 喫煙率(2013年)       47 46    8 18
 多量飲酒者率(01年)     47 40    5 15
 肥満者率(04年)       44 46   11 9
 食塩摂取量(07年)      44 37   31 35
 胃がん検診受診率(13年)   27 17    7 12
 健診受診率(13年)      37 32    5 5
 スポーツする人の割合(11年) 47 47   14 8

     *

 中路重之・弘前大医学部長著「Dr中路が語る あおもり県民の健康 改訂版」(東奥日報社)より抜粋

      ◇

 「短命県返上」という言葉は、すでに県内では聞き慣れた感がある。しかし、具体的に何をすれば良いのかはわかりにくい。今後、具体的なテーマごとに問題点を探る。

<アピタル:ニュース・フォーカス>
http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus(姫野直行)


  1. 2015/12/01(火) 05:47:58|
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