Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月26日 

http://www.m3.com/news/iryoishin/378383
シリーズ: 地域医療構想
地域医療構想の策定、41県は「2016年度半ば」
4つの「医療機能」の定量的指標、設定は前途多難か

2015年11月26日 (木)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)の第12回会議が11月26日に開催され、各都道府県の地域医療構想策定の進捗状況や、2016年度の病床機能報告制度の現状が報告された(資料は、厚労省のホームページ)。構想策定は一定程度は進んでいるが、2県は「策定時期は未定」とするなど、一部の地域では遅れている。今後の病床機能報告制度の見直しに向けた議論では、高度急性期をはじめとする4つの医療機能に関する定量的指標を設定する難しさのほか、地域医療構想の策定や、病床機能を報告する各医療機関の戸惑いなどが浮き彫りになった。

 地域医療構想の策定予定は、2015年度中が20府県、2016年度半ばが21都道府県。医療法上の策定期限は2018年3月末だが、厚労省は2018年度からの第7次医療計画に組み込むことを踏まえ、「2016年度半ばまでの策定が望ましい」としており、41都道府県が間に合う見通し。残りは、2016年度中が4県(長野、高知、福岡、熊本)、未定が2県(新潟と兵庫)。全ての都道府県で1回以上は、地域医療構想策定に関する会議を開催しており、最多は東京都の6回。「構想区域ごとの会議」の開催は、全ての区域で実施が32都府県、一部のみの実施が6道府県、未実施が9県であり、地域による差はある(いずれも2015年10月20日現在)。

 病床機能報告制度では、毎年1回10月に、各医療機関に報告を求める。締め切りは10月31日。2015年度の報告状況は、11月8日現在で76.2%(報告対象1万4684施設中、1万1196施設)にとどまる。そのうち、提出ファイルが正常だったのは、83.6%。

「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」の次回会議では、2015年度の病床機能報告制度の概況が報告される予定。

病棟単位か、病院単位か

 26日の会議で議論になったのは、「病床機能報告の改善」について。初年度の2014年度の報告内容は、(1)特定機能病院は、報告時点の85病院中、75病院が、全ての病棟を、「高度急性期機能」として報告、(2)高度急性期機能を選択し、循環器科を持っている病院でも、PCIの実績がない――など、実施している医療の内容と、医療機能の選択が一致していない例が見られた。

 病床機能報告制度では、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の4つの医療機能から、各医療機関が、現時点でどの医療機能を担っているか、将来どの機能を担うかなどを「病棟単位」で報告する。その際、現時点での定性的な定義では、解釈にばらつきが生じ得る。

 厚労省は、(1)各医療機関が、医療機能の判断に迷わないように、定量的な指標の設定、(2)地域医療構想策定後、各構想区域で、医療機能の分化・連携のための話し合いの際に活用――という目的から、各医療機能の指標となる項目について、分析する方針を示した。(2)は、例えば、急性期機能が過剰、回復期機能が不足している構想区域において、この定量的な指標を基に、急性期機能を担い続ける病棟、あるいは回復期機能に転換すべき病棟を把握する際に用いるイメージだ。

 例示されたのが、病床規模別(200床未満、200~399床未満、400床以上など)に、「全身麻酔手術の件数」「悪性腫瘍手術の件数」「救急車受入件数」を「分析項目」とする案だ。これらの「医療の内容に関係する項目」は、2015年度までは「病院単位」だが、2016年度以降は、同年の診療報酬改定時のシステム改修の際に、レセプトに病棟コードを付記する対応を求めるため、「病棟単位」での把握が可能となる。

 しかしながら、「分析項目」を議論する以前の問題として、病床機能報告制度で把握すべき機能が、「病棟単位」あるいは「病院単位」なのかなど、根本的な疑問や意見が呈せられた。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、「手術件数はなぜ病棟単位で把握しなければいけないのか、意味が分からない」と指摘。さらに「今日の資料を見ると、先祖返りして、変質しているように見える」との問題意識も示した。地域医療構想の策定後は、各医療機関の自主的な取り組みによって、2025年の医療提供体制の構築を目指すが、定量的な指標の策定により、“見える化”が進むため、医療機能の転換に「強制力」が伴いかねないことを懸念した発言と言える。

 日本病院会副会長の相澤孝夫氏も、「病院機能で見たいのか、それとも病棟機能で見たいのか、両者は異なる。混在していて分からないので、整理をしなければいけない」と指摘。さらに「(各医療機関によって)急性期機能の判断は違う。いったい急性期機能は何かについて合意しないと、議論は始まらない」とも述べた。

 厚労省医政局地域医療計画課課長の迫井正深氏は、さまざまな情報があり、混乱が生じていることは認め、「分析項目」については改めて整理し、検討すると引き取った。

経済財政諮問会議の議員、「7対1」を誤解

 26日の会議では、2回目を迎えた病床機能報告制度でもなお、各医療機関において混乱や戸惑いが見られる現状についても意見が出た。

 中川氏が問題視したのは、社会保障制度改革推進本部「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」の今年6月の「第1次報告」を問題視。日医は反対したものの、都道府県別の2025年の医療機能別必要病床数が公表されたとし、「案の定、現場に大混乱、ショックをもたらした。その弊害がいまだに続いている。必要病床数が削減目標と考えている県庁の担当者がたくさんいる」(中川氏)。さらに11月24日の経済財政諮問会議に、民間議員が提出した資料で、7対1入院基本料の病床が全て「高度急性期機能」としており、誤解がある点も指摘した。

 日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏は、2014年度の病床機能報告制度が「急性期機能」が多数を占めたことから、「あの数字を見ると、『急性期機能で報告した方がいい』と思う。数値が独り歩きして、かえって“規制”をしている」と実情を話した。さらに、各地域で地域医療構想の策定会議が実施されているが、「医師会(の役員)が司会をしていても、県主導で会議が進んでいる」(武久氏)。

 相澤氏が、現場で一番問題になるのは、「患者の流入、流出」だとした。地域医療構想は「構想区域」(原則、2次医療圏単位)で策定する。相澤氏が経営する相澤病院は、長野県にある。「県は、なるべく構想区域単位で完結するように、と言っている」と述べる相澤氏は、「構想区域」別の患者の流出入のデータは提示されているが、「どこと、どこの病院が患者のやり取りをしているかなどのデータがない。そのため今、とん挫しており、具体的な話になっていない」のが現状だとした。「構想区域」単位で、4つの医療機能を充足させるために、例えば、過剰な機能から不足している機能に転換すれば、他の「構想区域」の患者の流入は減少する。この辺りの調整が難しいとした。

 これに対し、中川氏は、現状の体制を反映させ、患者の流出入を前提として、地域医療構想を策定すれば済むとの解釈を提示。一方で、全国自治体病院協議会議長の邊見公雄氏は、「そうした時は、今の構想区域を変えればいい」と述べ、2次医療圏を追認する必要はないとした。

構想実現に向けて情報共有

 厚労省はそのほか、地域医療構想策定後の取り組みについても提示。(1)医療機関には、毎年10月の病床機能報告の際に、前年度から病床機能を転換した場合には、どんな施策で何床転換したのか、地域医療介護総合確保基金を活用したかなどについて報告を求める、(2)都道府県には、調整会議の検討状況、病床機能の転換状況、基金の活用状況などの情報提供を求める――という案。情報共有を通じて、構想実現につなげるのが狙い。



http://www.qlifepro.com/ishin/2015/11/26/the-report-of-medical-care-and-long-term-care-part-i/
フランスの医療と介護(1)
2015年11月26日 QLifePro

今回機会をいただき、5日間の日程でフランスの医療介護事情を視察させていただきました。
日本とフランスのこの領域の制度は似通っていると言われますが、もちろん個々の制度設計は事情に合わせて違っています。日本のほうが進んでいることもあるかもしれませんし、逆も然りです。非常に厳しい時期に渡仏することになりましたが、学びや発見の多い貴重な視察となりました。皆様にもシェアできることがあればと、数回に分けてレポートさせてもらえればと思います。

まずはパリ17区で開業する看護師のクリストフ・ラセフ(Christophe Lasserre)氏のもとに伺い、フランスでは一般的な開業看護師についていろいろお話をお聞きしました。

■フランスの開業看護師はどのようなことを行っているのか

フランスで看護師免許を持っているのは約60万人。うち98,249名が開業看護師として独立して仕事をしている。開業看護師のうち15,000人が男性。看護師が開業するためには24カ月以上の勤務看護師としての職歴が必要。やはり専門職としての力が必要だし、バイタルだけでなく「第六感」のようなものが必要。
開業看護師の対人口密度はフランス全土でばらつきがある。偏在を防ぐため、看護師密度の高いところでは新規開業はできないようにされている。逆に、医療サービスの少ない地域でなければ新規開業できない。現実としては密度の高い地域では既存の開業看護師に雇用されるか、開業看護師の廃業を待つ(暖簾を買う)しかない。南仏は看護師の数も多い。中仏や北仏であれば新規開業は容易であり、また年間3,000ユーロの補助金も出る。社会保障費の支払いも軽減される。
一人で開業することもできるが、365日×24時間を一人でやることは難しい。日本の常勤2.5人という制限は理にかなっていると思う。一人開業している看護師はフランスにもいるが、そのような看護師は実際には24時間対応できず、患者が困ることになる。

■クリストフ氏の開業看護師としての取り組み

17区の中心地で開業して13年目になる。3名の看護師で開業した。12万人が暮らす地域内に5つのステーションがあるが、競争ではなく協働という関係にある。(クリストフ氏「だけど僕たちがベスト!」とおっしゃってました)
ちいさな地域(「●丁目」単位)で地域に密着した活動、急変が起こった時にもすぐに対応ができる範囲で仕事をしている。

平均的な1日のスケジュール
07:00~13:00:1回目の巡回訪問、患者住所や処置内容に応じて毎朝プログラムする。
13:00~14:00:ステーションで処置(通院が可能な方への皮下注やガーゼ交換など)。来られる人はできるだけ来てもらうようにしている。空いた時間にサンドイッチなどで軽くランチ。処置の後は電話メッセージへの対応、カルテ記載、緊急対応、入院・退院の管理、請求業務、訪問計画の見直しなど。
14:00~17:30:午後の巡回。
17:30~22:30:ステーションに戻ってきてから、通院可能な方へのステーションでの処置。
その後、翌日のプランニングをしてから、夜の巡回に。自宅に帰るのは22:30~23:00くらいになる。
全員が毎日こんな働き方ができるわけはない。クリストフ氏の場合は月15日くらいがこのような感じだという。

▽急変時の対応
 看護師がファーストで対応する。
 看護師が救急搬送、病院受診、医師への往診依頼などの判断をすることが多い。看護師からの往診依頼に対しては医師はフレキシブルに対応してくれる。
▽対応患者数
 1日あたりの平均的な対応患者数50~70名/看護師1名。
 最高で1人当たり94件を対応することも。地域密着かつ患者を熟知しているからこれが可能になる。
 (ちなみにこの日は遅刻ができないので、午前中は9件「だけ」に制限したとのこと)
 患者とは家族のような関係、自分にとっての祖父や祖母のような関係を作っている。
▽看護師の報酬
 3人の看護師が各自の業務に対する診療報酬をそのまま得ている。
 働く看護師は1人あたり1,000ユーロを支払い、ステーションのプラットフォームを使用する。
 (一匹狼が3人集まっているイメージ)
▽対象患者
 新生児から高齢者まで。現在の患者の最高齢は107歳。
▽移動手段
 徒歩・自転車・スクーター
▽ステーションの設備・施設
 病院の外来や待合室のような感じ。
 処置のためのスペースと設備もある。衛生材料・医薬品キャビネットとデスクとPC。
▽ICT
 看護業務用ソフトがあり、医師からの処方箋(指示箋)や処置内容から訪問計画が容易になっている(PC上ですべての処置内容や訪問計画が管理されている)。予定表をプリントアウトしてポケットに入れて巡回していく。
 PCにはカードの読み取り機があり、患者の持つVITALカード(※1)と、プロフェッショナルカード(医師・看護師などの専門職が持つ)が両方差し込まれて初めて機能するようになっている。これで誰が担当したのかが明確になる。VITALカードには保険情報が入っていて、PCから電子的にレセプトが送られる。
▽処置材料等
 基本的なものは携行しているが、必要な医療材料はあらかじめ医師が処方しているので、患者のベッドサイドに準備されていることが多いとのこと。

■開業看護師の業務内容

▽臨床検査
 臨床検査センターも開業コメディカルによる。これらの検査センターと連携し、医師の指示に基づき、検査が必要な患者は朝早めに訪問し、検体を採取する。
▽医療処置
 筋注・皮下注・ヘパリン注射、糖尿病患者のサポート(インスリン)など対応可能。いずれもプロトコールが決まっている。
▽医療機器管理
 中心静脈栄養や留置カテーテル、ストマなどの医療機器の管理も。カテーテルの挿入や抜去も。栄養バッグの交換を担当している患者もいる。
▽服薬支援
 高齢者の在宅支援のため、看護以外の仕事もする。特に重要なのが服薬管理。服薬カレンダーのセットのみならず、高齢者が薬をきちんと飲めているのかどうか確認するための訪問を組むこともある。
 日本では薬剤師による介入(訪問服薬指導)が可能だが、フランスでは薬剤師にこのような役割はない。地方では薬剤師のボランティア精神による薬剤配達などはあるようだが、フランスでは「薬を飲む」という医療行為の管理も看護の業務に含まれると看護師が考えているとのこと。
▽在宅化学療法
 在宅でも病院の処置室と同じような清潔環境を作ってラインを挿入し、中心静脈からの抗がん剤投与を行う。
▽外科手術後のフォローアップ
 在院日数短縮のため、術直後で退院する患者が多い。外科医の指示箋に基づき抜糸までの創部消毒などの処置などを行う。またドレナージチューブの処置も在宅で行う。多くの患者は通院してくるので在宅訪問はしないで済んでいる。
▽外科処置
 褥瘡や皮膚潰瘍に対し、局所麻酔を伴う処置を行うこともある。
▽在宅緩和ケア
 一般的な緩和ケアに加えて、皮膚に露出した腫瘍の処置など。
▽在宅看取り
 多くの方を看取っている。
 ターミナルケアはかかりつけ医と開業看護師だけではカバーしきれないことがある。緩和ケア入院ができないケースはHAD(在宅入院連盟 ※2)が介入する。HADから看護の業務を請け負う形に移行する。
 またモバイルチームやネットワークとも連携している。
 在宅の看取りには家族がいることが必須条件になる。家族がいたとしても疼痛治療が在宅で十分提供できない場合には、病院がより適しているとクリストフ氏は考えている。フランスでも在宅での看取りを推進しているが、実際には最終的に病院に搬送してしまうケースが多いとのこと。
▽生活支援
 経過に伴いCureからCareに重点が移っていく。入浴支援などの衛生面の支援などもカバーしていくことになる。
▽コスト・請求
 行為ごとに点数が決まっている(AMI(点数コード))。
 例)皮下注射:行為4.73+加算1.35+訪問料2.50=8.50ユーロ
 米国では同じ行為に対し85ドル。
 ガーゼ交換:15.10ユーロ、複雑なガーゼ交換:20.10ユーロ、点滴:30.85ユーロ。
 開業看護師で稼ぐためには、たくさんの業務量をこなさなければならない。情熱や患者への愛情がなければ続けられない。

その 他、クリストフ氏と話してわかったポイントなど、雑感——————

■看護師に処方権
2007年4月15日から看護師に処方権が与えられた。衛生材料(ガーゼ、点滴材料、カテーテル類、外用薬など)は看護師で処方できるようになった。これらの処置や処方のための医師受診が必要でなくなった。
(処方箋がなくてもかなりの範囲の薬をOTCとして購入することができる。)

■やはり連携が重要
自由気ままに仕事をしているように見えるかもしれないが、開業看護師にもチームワークが必要。特にかかりつけ医、病院との連携は非常に重要。また薬局・薬剤師、PTなどのリハ職など。HADとのパートナーシップは(HADからの患者紹介が多いので)非常に重要。特定の薬局を紹介することは禁止されているとのこと。
情報共有は適宜行っているが、時間を合わせてカンファランスなどはしない。ただ、医師とは自由に意見交換できる関係にある。

■請求根拠のトレーサビリティ
処置のトレーサビリティを確実にするために、医師の指示箋と処置内容を照合するために、SCOREというソフトを使用している。

■最後に・・・

「このような事態にもかかわらず、パリに来ていただいて本当にありがとう。
いま医療現場は被害者の治療に追われて大変な状況になっている。
パリは本当に素晴らしい街。またぜひ来てください」

————————-

日本では開業権があるコメディカルは助産師のみ。クリストフ氏からは医療専門職としての自信と誇りを感じました。また協働する看護師が、給与を受け取るのではなく、逆に経費を分担で支払い、それぞれが自分の業務内容を請求するという仕組みも明確でよいと思いました。また、心身共にストレスの多い仕事でもあるが、オンとオフをはっきり分けることでこの仕事を続けていけるとおっしゃっていました。コメディカルのあり方について、フランスのスタイルには参考にできることが多いと思いました。
ただ、看取りの支援のあり方については日本のほうが少し進んでいるかな?
フランス国内では安楽死を望む声も上がってきているという話も聞くそうです。隣国ベルギーのように合法化はされていないが、実際には病院で死期を早めてしまうような治療を行うことが事実上認められているとのことでした。
ちなみにクリストフ氏は44歳とのこと。同世代です。

※1)https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴィタルカード
※2)在宅入院(Hospitalisation a Domicile:HAD)、またはその事業を行う事業体の全国的な組織「在宅入院連盟」のこと。2008年現在、フランス全土に177の事業所がある(1事業所あたり60床程度か)。患者さんの自宅のベッドを1床としてカウントする。対象疾患は精神科を除く周産期からターミナルケアまでの急性期疾患。

(編集部より)
佐々木医師がオーガナイザーを務め、各方面で大きな話題となっている「在宅医療カレッジ」の特別企画としてシンポジウムが開催されます。「地域包括ケア時代に求められる医療と介護の役割」 と題し、厚労省の専門官も含めたパネリスト10人のディスカッションが行なわれるとのこと。詳しくはこちらをご覧ください。

[2015年12月10日開催]在宅医療カレッジ特別企画 「地域包括ケア時代に求められる医療と介護の役割」

佐々木淳   医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長
プロフィール
筑波大学医学専門学群、東京大学大学院博士課程卒業。三井記念病院、医療法人社団 哲仁会 井口病院副院長等を経て、24時間対応の在宅総合診療を提供する医療法人社団 悠翔会を設立。



http://www.asahi.com/articles/ASHCV35R9HCVUTIL008.html
「タダで診療」 協力者に芸能関係者も 療養費不正請求
2015年11月26日15時02分 朝日新聞

療養費と診療報酬がだましとられるまでの流れ
1126.jpg

 暴力団員らが総額1億円以上の療養費と診療報酬を不正請求したとされる事件の構図が、警視庁への取材でわかってきた。健康保険が適用されない自由診療をタダですると持ちかけて1千人近くまで協力者を増やし、得られた患者情報でうその請求を繰り返す――。協力者には芸能関係者らも含まれていた。

療養費不正請求、9割が国保加入者 容疑者「審査甘い」

 警視庁は今月、東京都杉並区の接骨院を摘発、指定暴力団住吉会系組長(50)や会社役員(38)ら16人を詐欺容疑で逮捕した。指南役とみられる会社役員は、弁護人に「グループでは自分が始めた手口」と説明し、こう漏らしたという。「どんどん広がり自分の知らない人にまで拡散した」

 大手芸能事務所に所属する30代のお笑い芸人の男性も、「患者役」の一人だった。捜査関係者によると、この男性はアルバイト先の客に「モニター登録すれば無料でマッサージが受けられる」と誘われて接骨院に通うようになったという。

 ある女性は「美容注射が無料で受けられる」と聞き、都内の美容外科医院を訪れた。院長は、テレビのバラエティー番組に出演していた女性医師が務めていた。都心繁華街で飲食店紹介業をしていた30代男性は、「国の助成金を使って歯のホワイトニングを受けないか」と言って客の女性らに千葉県内の歯科医院を紹介した。

 いずれも暴力団員らのグループの関与が疑われ、警視庁が詐欺容疑で捜査している。

 ログイン前の続きマッサージや美容注射、ホワイトニングは本来、費用全額を患者が支払わなければならない。捜査関係者は「けが人は探せないがマッサージを受けたい人ならいくらでもいる。詐欺グループが患者情報を集めるための手口だった」とみる。

 グループは、こうして来院させた患者から健康保険証の情報を入手。それを元に、健康保険が7~9割を負担してくれる保険診療の申請書を作って不正請求を繰り返していたという。

 ある接骨院では、来院者に3~4カ月分の申請書に署名させ、同部位の施術が怪しまれないように施術部位を変える「部位転がし」という手法で不正請求を繰り返していた。サービスに近い自由診療を無料にして患者を誘い、うその保険診療の請求で取り戻す構図だった。

■組長ら逮捕「氷山の一角」

 厚生労働省によると、医療費の不正請求が認定され返還された金額は2009年度は約56億1千万円だったが、13年度には約146億1千万円と急増した。厚労省の担当者は「事件で発覚したのは氷山の一角だ」と話す。

 不正請求に関与したと明かす人が取材に応じた。その手口は、摘発された詐欺グループのものとほぼ同じ。その一人は「使い古された方法」とも話した。

 都内の接骨院で働いていた男性(41)は院長の指示で「モニターとして無料でマッサージします」と知り合いに声をかけ、まず保険証を集めたという。

 来院者に療養費の請求用紙に署名をもらい、打撲やねんざの施術をしたことにした。「(自治体などから)問い合わせがあったら『院に通っている』と答えて」と口裏合わせを頼み、「毎月500万円ほど架空請求した」。患者の署名はコピーし、空欄の用紙と重ねてガラス机の下から照らしてなぞっていたという。

 神奈川県内の接骨院に勤めていた男性(35)は、院長が不正請求する現場を目の当たりにした。慢性の腰痛や肩こりでもねんざや打撲として扱い、患者の体の一部を強く押して痛みを生じさせて「急性の症状」として保険申請することがあった。

 こうした不正を指南する「経営セミナー」も開かれているという。「接骨院にダイレクトメールが送られ、広まっている」と、この男性は話す。講師は接骨院の関係者や経営コンサルで、「保険の使い方」を教えてくれるのだという。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201511/CK2015112602000170.html
【千葉】
成田・新設医学部の事業者候補 国際医療福祉大に内定

2015年11月26日 東京新聞

 成田市に国家戦略特区を利用して新設する医学部の事業者候補に二十五日、国際医療福祉大(栃木県大田原市)が内定した。政府の国家戦略特区会議の分科会が二十日に同大を候補に選び、二十五日までの追加募集で他に応募がなかった。今後、政府の特別区域諮問会議を経て正式決定される見通し。同大は来年三月に医学部の設置認可を文部科学省に申請。二〇一七年四月の開学を目指す。 (渡辺陽太郎)
 同大によると、一学年の定員は百四十人で教員は二百人以上。原則として全学生が海外での臨床実習を履修し、海外経験豊富な医師による英語教育などで「世界的に活躍できる医師」の養成を目指す。
 日本医師会などは、医学部や付属病院が新設されると、地域の医師が教員として引き抜かれ医療崩壊を招くと懸念している。同大はこれに対して「(医師などの)引き抜きはせず、(都内などの同大付属病院や関連病院など)グループ七百人の医師から選ぶほか、国内外からの公募で確保する」と説明している。
 同大は来年四月に看護学部と保健医療学部を市内に開学し、医学部はその隣に設置する計画。市は二十二億七千六百万円かけて用地を取得し、無償貸与する方針。さらに県に協力を求め、八十億円を上限に校舎設置費の半分を補助する方針を表明している。



http://www.j-cast.com/trend/2015/11/26251582.html
超高齢・人口減少社会で、国民皆保険を守るためになすべきこと
2015/11/26 15:48 印刷 J-Cast News

■「医療政策を問いなおす―国民皆保険の将来」(島崎謙治著、ちくま新書)

30代の頃、家族とともに3年ほど、アメリカで暮らしたことがある。初めての海外暮らしだったが、一番、苦労したことは「医療」だった。

日本のように保険証一枚で、どの医療機関でも受診可能なわけではなく、また、料金も医療機関ごとに違っていて、しかも高額だった。自宅に請求書が届くと、少なくとも日本の数倍、ときには10倍を超える医療費にたまげた。

特に、妻が切迫早産のため、3週間の入院の末、次女を産んだときには青ざめた。何と請求総額が300万円を超えたのだ。

あのときほど、日本の「国民皆保険」のありがたみを感じたことはない。「いつでも、どこでも、だれでも」医療が受けられること。日本で暮らしていたときには、気にも留めなかったアタリマエが、いかに素晴らしいことなのかを知った。

それから20年近くが経ち、この世界に誇る国民皆保険も、「超高齢・人口減少社会」という厳しい状況を前にして、大きなチャレンジを受けている。

本書は、厚生労働省で長年、医療行政に従事した後、アカデミアの世界に転じ、内外の医療政策をウォッチしてきた著者が、これからの厳しい時代に、この国民皆保険をどう守っていくかについて、具体的に論じたものだ。

同時に本書は、医療提供体制、医療保険制度、診療報酬など、医療に関する複雑な制度・政策をわかりやすく解説するほか、なぜ日本は社会保険方式なのか(税方式ではないのか)、なぜ被用者保険と国民健康保険の二本建てなのかといった、そもそもの話を平易に説明している。コンパクトながら日本の医療政策の全体像を理解する上でも役に立つ。

国民皆保険の形骸化リスクの最大要因は、人口構造の変容

国民皆保険に対する内外の評価は高い。著者曰く、「(日本において)医療政策をめぐる関係者の対立は激しいが、『国民皆保険の堅持』の一点については広範な支持がある」という。

しかし、今後半世紀以上にわたって続く「超高齢・人口減少社会」という人口構造の変化が、この国民皆保険を危うくする可能性がある。保険財政の面でも、医療提供体制の面でも、必要な資源を確保できず、「国民皆保険の堅持」という旗を掲げたまま、事実上形骸化してしまうことが危惧されるというのだ。

著者によれば、日本の国民皆保険は、1961年に実現し、その後、「右肩上がり」の社会経済の下で成熟し、1973年にほぼその形を整えたという。しかし、今後、日本社会の人口構造、さらにその影響を受けた経済状況が「右肩下がり」になれば、この世界に誇る国民皆保険制度は、1961年以前まで逆行してしまう可能性があると指摘する。

1961年当時の医療を振り返ると、
① 公的保険で利用できる医療の範囲が制限されていた(制限診療)。例えば、抗生物質は自由に使えず、サルファ剤→ペニシリンの順で使用し、それでも効かない場合に初めて使用できるなど、治療方法の順番が指定されていた。
② 同一の病気による給付期間は3年間に制限されていた。
③ 国民健康保険の給付率も被用者保険の被扶養者の給付率も5割にとどまっていた(現在は高額療養費制度の効果もあって実質的な給付率は87 %)。
今から見れば、「そんな時代があったのか」という感覚かもしれないが、今後、高齢者の増加による医療・介護費の増加、生産年齢人口の減少に伴う経済の低迷、そして医療・介護従事者の不足などの条件が重なれば、公的保険の給付範囲や給付率の縮減、地域医療や介護の崩壊が進み、国民皆保険とは名ばかりの状態、すなわち1961年当時の状況と変わらない事態になってしまう可能性があるというのだ。

著者は、こうした事態を回避し、現在の国民皆保険を実質的に堅持するためには、近未来の人口構造の変容の影響を正確に把握した上で、日本の医療の実情に即した医療政策を考えるべきと主張する。

担い手(マンパワー)不足への対応が重要課題

人口構造の変容を考えた際に、医療・介護の財政問題と並んで懸念されるのが、担い手(看護師や介護士などのマンパワー)不足である。

2012年段階で医療・福祉就業者は既に労働力人口の約11%を占めているが、今後、要介護者等が急増する中で、2013年には約16%にまで達すると見込まれている。その後も高齢化率は32%(2030年)→36%(20140年)→40%(2060年)と上昇することを考えると、将来的には医療・福祉就業者が労働力人口の2割超という事態も覚悟する必要がある。

近年、労働需給がタイトとなっていることもあって、都市部を中心に担い手不足がクローズアップされているが、今後は、この担い手問題が、医療・介護政策の中心課題となり続けるのだ。

問題解決には、まずは、医療・介護ロボットの導入など医療・介護現場での生産性向上が最優先だが、著者は、看護・介護人材の確保方策として、以下の4つを挙げている。

① 新規養成数を増やす
② 離職を防ぐ
③ 潜在看護師(約71万人)や潜在介護福祉士(約53万人)等の活用を図る
④ 外国人の看護職・介護職の受け入れを図る
著者によれば、①については、今後、若年労働力の需給がさらに逼迫することを考えると、現実的な選択肢ではないという。また、経済界を中心に主張されている④の外国人労働力の積極的受入れも、送り出す側の東南アジア諸国の出生率が低迷しており、中長期的に見ると、多くを期待することはできないとする。

つまりは、①離職を防ぐとともに、②一度、業界を離れた有資格者にカムバックしていただくほかないのだ。そのためには、看護・介護の仕事の魅力を高めるために、キャリアアップへの道筋とそれに応じた抜本的な待遇改善など、現場の実情に即した、本格的な取組みが不可欠となる。
2018年は日本の医療政策の転換点―方向性は共有、問題は実現できるか―

本書で繰り返し述べられているように、2018年は、次期医療計画や医療費適正化計画の策定、国民健康保険の財政運営の見直し(都道府県の責任主体化)の施行、そして、診療報酬と介護報酬の同時改定という節目の年である。著者の言葉を借りれば、ここ数年は日本の国民皆保険の将来に関わる正念場ということになる。

そこで、ポイントとなるのは、①医療機関の機能分化と連携、そして、②地域包括ケアの推進である。

誤解を恐れずにいえば、前述の2018年に実施される各種施策は、いずれもこの2つを実現することを主眼としているといっても過言ではない。そして、この2つの方向性については、医療界のみならず、費用負担を担う経済界にも財政当局にも異論はない。

問題なのは、本当に実現できるのかという点だ。

振り返れば、この2つの課題は、1980年代以降、常に医療行政の課題として意識され、様々な方策が講じられてきた。しかし総じていうと、目覚ましい進展がないまま今に至っている。その背景には、これらの課題が、自由開業医制、私的医療機関中心の医療提供体制、「医療は都道府県、介護は市町村」という行政の役割分担など、歴史的沿革や日本の医療制度の構造から派生した問題であり、ある意味で必然だったからだ。

また、同時に、問題の射程が、医療にとどまらず、介護、福祉、そして、住まい、まちづくりと、範囲が広がり、総合的・一体的な取組みがどんどん難しくなっているという事情もある。

しかし、団塊の世代が後期高齢者となる2015年まで残り10年を切った今日、医療・介護をはじめ限られた社会資源を効率的にフル活用できる体制を地域ごとに構築していくことは至上命題となっている。

そんな危機感を背景に、ここ数年の間に、地域医療構想、地域医療介護総合確保基金、地域医療連携推進法人制度、総合診療専門医、都道府県による国民健康保険の財政運営など、これまでにない様々な政策手段が整えられてきた。今、これらの仕組みを本当に活かせるかどうかが問われている。

本書において、著者が繰り返し指摘しているように、最も政策効果の高い診療報酬を基本ツールとしながらも、こうした新たな政策手段を適切に組み合わせ(ポリシー・ミックス)、総力戦で臨む必要がある。そのためには、これまで医療政策に距離を置いてきた自治体(都道府県や市町村)をはじめ、各セクターが有為な人材を配置するなど、正面から本腰を入れて医療問題に取り組む体制が求められている。

国民皆保険という日本の貴重な財産を、どう引き継いでいくか、そのために関係者が小異を捨て、知恵を絞り、そして、ねばり強く連帯することが大切だと思う。

JOJO(厚生労働省)



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=126992
「Dr.コトー」の後任見つからず…住民「不安」
(2015年11月26日 読売新聞) 読売新聞


 鹿児島県薩摩川内市が下甑島(人口約2400人)にある3診療所を来春、一つに集約する再編計画を示したのに対し、住民らが3診療所体制の維持を求めて署名活動したり、市や市議会に嘆願書、陳情書を出したりしている。

 再編に加えて、下甑手打診療所の所長で人気漫画「Dr.コトー診療所」のモデルになった瀬戸上せとうえ健二郎さん(74)は来年3月に退任の見通しで、住民からは不安の声が上がる。(江上純)

 「納得がいかない」「住民の命を何だと思っているんだ」

 20日、島北部の鹿島地区で行われた市の住民説明会。鹿島診療所に来年4月以降、常駐する医師がいなくなることを聞いた100人超の住民からは、再編計画に反対する意見が相次いだ。

 市の計画では、瀬戸上さんの退任後、従来の3診療所を、医療機器が充実して入院設備もある手打診療所に集約する。鹿島診療所と下甑長浜診療所の医師計2人は手打に移り、それぞれ鹿島、長浜両地区に週2回出張診療するほか、ほかの4地区も含めて週1、2回、希望する住民を手打、長浜両診療所へ市が送迎する方針だ。

 市は昨年3月、瀬戸上さんの市職員としての任期が残り2年になったことを踏まえ、瀬戸上さんが推薦する医師のもとを訪ね、下甑島の診療所に来ることに前向きな返事をもらっていた。ところが今年になって、この医師が家庭の事情で来島できなくなったという。市は後任医師を募ったり、病院を回って常駐医師の派遣を要望したりしたが、後任は見つからず、今回の再編計画を立てた。

 住民の間には「医師が確保できないのだから仕方がない」との意見もある。しかし、不安を訴える声の方が目立つ。

 20日の住民説明会で、鹿島地区コミュニティ協議会の中野重洋会長(68)は、現状の医療体制の堅持を求め、市長宛ての嘆願書と住民296人分の署名を市の春田修一・市民福祉部長に手渡した。春田部長は「皆さんの思いは胸に刺さるが、再編計画は5年後、10年後の下甑島全体の医療を守るための苦渋の選択です」と理解を求めた。

 再編計画に反対する動きは手打地区でも起きている。手打地区コミュニティ協議会の日笠山直宏会長(76)と自治会長3人は連名で、3診療所の維持を求める陳情書を20日、市長らに宛てて郵送した。「75歳を区切りにひと休みしたい」と話す瀬戸上さんについても、地元有志は「瀬戸上先生は島の宝。もう少し頑張ってほしい」と訴えている。



http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20151126219912.html
がんセンターで2件のがん見落とし
2015/11/26 21:31 新潟日報

 県立がんセンター新潟病院(佐藤信昭院長)は26日、同病院で会見を開き、がんの疑いを示す検査結果を見落とし、適切な治療を怠るミスが2件あったと発表した。病院は本人と家族に謝罪し、慰謝料の支払いなども検討している。同病院では2010年にもCT検査の報告書を見落とし、がんが進行して患者が死亡する医療ミスを公表しており、第三者がチェックする規定をつくったが機能しなかった。

 同病院によると、見落としがあったのは、燕市の70代男性の肝臓がんと、新潟市の60代女性の腎臓がん。

 男性は昨年9月、胃がん手術後の定期検査で肝臓がんの疑いが判明、同10月にMRIとPET―CT検査を受けた。放射線診断医の検査結果報告書にはがんの所見があったが、主治医が確認せず、今年9月の定期検査で初めて気付いた。男性は先月、手術を受けた。他の臓器などへの転移はないという。検査結果を確認する日程などを調整する際、検査部門と主治医の連携が不十分だったとみられる。

 女性は先月、男性のミスを受けたデータの一斉点検で判明した。今年3月にCT検査を受けたが、検査を依頼した医師が退職。引き継ぎが不十分で、検査結果が放置された。女性は経過観察を続けているという。

 同病院では10年の事故を受け、院内でつくる医療安全管理担当が毎月1回、未確認の報告書のリストを出して主治医に確認させていたが、徹底されていなかった。

 同病院は、未確認の報告書がなくなるまで各医師に閲覧を督促するなどの再発防止策を講じるという。会見で、佐藤院長は「おわび申し上げたい」と謝罪。「(10年の事故と)同じような案件が起きたことを重く受け止め、再発防止に全力を尽くす」と述べた。

【社会】



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201511/20151126_15019.html
医療と福祉担う病院 被災地の南三陸に完成
2015年11月26日木曜日 河北新報

 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の公立志津川病院の後継となる南三陸病院・総合ケアセンター南三陸が完成し、25日に現地で落成式があった。地域医療と福祉の拠点となる施設の誕生に関係者が期待を寄せた。

 防災集団移転事業が進む志津川東地区に整備。鉄筋一部鉄骨3階で、延べ床面積1万2270平方メートル。建設費は55億8000万円。内装に南三陸杉を使った。隣り合う災害公営住宅や新役場庁舎予定地とともに新しい町中心部を形成する。

 新病院は12月14日に開院する。内科、外科、小児科など診療科は10科。病床数は人口減を見越し、震災前より36床減の90床を確保した。保健センターや子育て支援室を置き、一つの施設で医療と保健福祉を組み合わせた地域包括ケアが可能になる。

 落成式典には、台湾紅十字組織やイスラエル医療団といった支援に携わった国内外の団体から関係者約150人が出席。佐藤仁町長は「新病院は町民にとって心のよりどころになるだろう」とあいさつした。

 旧公立志津川病院は津波で5階あった建物の4階まで浸水し、入院患者や職員74人が死亡、行方不明になった。震災後、町は町内に仮設診療所を置く一方、登米市のよねやま診療所に間借りする形で38病床を持つ病院を開設し、2拠点体制を取っていたが、新病院の開院でいずれも閉じることになる。



http://toyokeizai.net/articles/-/94048
薬の大量処方で医者が儲かるという「大ウソ」
薬が減らないのには2つの原因があった

和田 秀樹 :精神科医
2015年11月26日 東洋経済オンライン

医者は金儲けのために薬を出しているのではない

日本人は、諸外国と比べて、医者に行った時の薬の処方が多い。それに疑問を感じているのか、「薬漬け」ということばもよく使われる。

その理由について、医者が利益を得るために薬を必要以上に大量に出しているからだと考える人が少なくない。だから一般の人と比べて医者の収入が多いと思われているフシもある。

どうも日本には医者の「性悪説」のようなものがあるようだ。

たとえば、かつて老人医療費が無料になった時代があるが、当時、病院の待合室が高齢者であふれ返っていた。高齢者のサロンとさえ揶揄された。

その際に待合室で元気そうな高齢者が、次に行く旅行の相談をしているとか、いつも来ているおじいさんが今日は顔を見せないので聞いてみると「風邪をひいてるから」というようなオチになっている。要するに、病気でも何でもない高齢者を医者が集めて金儲けをしていて、本当に病気のときは来ないという話である。

しかし、ここでよく考えてほしい。高齢者の通院患者というのは、風邪をひいたなどの急性の病気で医者にくるほうが珍しく、多くの場合は、高血圧や糖尿病、骨粗しょう症など慢性の病気で医者に来ているのである。体調がいいのであれば、待合室で旅行の相談をするのは何の不思議もないし、むしろ待合室でよぼよぼしているとすれば、薬の出し過ぎか、医者がちゃんと体調を管理できていないことになる。私の外来に通う認知症の患者さんだって、風邪をひいている時は、代わりに家族が来ることなどざらにある。

しかし、日本の医者は薬を出すことで金儲けをしていると厚生労働省(当時は厚生省)も考えたようで、90年代後半くらいから医薬分業を強烈に推し進めた。要するに院内で処方するのではなく、院外薬局で薬を患者がもらうシステムに変えていった。そうするといくらたくさん薬を出しても、医者に入るお金は処方箋料だけとなる。たくさんの薬を書くと余計に手間が増えるのに入るお金は同じというシステムだ。

結論的にいうと、これでほとんど処方は減らなかった。世間や厚生省が考えるほど、医者は金儲けのために薬を出していたのではなかったのだ。

薬漬け医療を生む「専門分化主義」の弊害

では、なぜ、たとえば高齢者だと15種類も出されるような、多剤処方、いわゆる薬漬け医療が蔓延するのだろうか?拙著『だから医者は薬を飲まない』でも解説しているが、私は基本的に医学教育の在り方に問題があるのだと考えている。

ひとつは「専門分化主義」、もうひとつは「正常値至上主義」である。

大病院、とくに大学病院に行ったことがあればお気づきになるだろうが、内科という科はその手の病院では消滅している。代わりに、呼吸器内科、内分泌科、消化器内科、循環器内科という臓器別の診療科が並んでいる。

このような専門分化は、特定の臓器の病気と診断がついている場合、とくに珍しい病気に対して、専門的に治療を行うには望ましい。しかし、それによって専門外の分野の治療はお粗末になってしまうということは珍しくない。

一般に大学病院や大病院の医師などが開業する場合、糖尿病の専門医や消化器内科の専門医として開業できればいいが、それでは広く患者が集めきれないので、一般内科ということで開業するケースが多い。ところが高齢者の場合、一人でいくつもの病気を抱えているほうがむしろ通常だ。高血圧で血糖値も高く、そのうえ、骨粗鬆症も始まっているなどということがざらだ。

その際、循環器の専門医であれば、高血圧に関しては、自分の専門知識で治療ができるだろう。しかし、糖尿病や骨粗鬆症については、専門外の素人のような感じで治療をすることになる。

そういう際の医者向けのマニュアル本はいっぱい出ている。それぞれの病気についての「標準治療」が紹介されている本だ。どんな検査をして、どんな治療をすればいいかが書かれているから、確かに大外れの治療にはならないだろう。しかし、多くの場合は標準治療として、2、3種類の薬を飲ませればいいという話になっている。すると、4つ病気を抱えたお年寄りに「標準治療」を行うと12種類の薬を飲ませることになる。

ところがこの手の標準治療は、ほかの病気が合併していることはほとんど考慮に入れられていない。基本的にその病気の専門家が作るのだが、その病気に詳しくてもほかの病気に詳しくないことには変わらない。そして、多くの場合、ほかの薬を飲んでいる場合に、その処方をどうすればいいのかなどは書かれていない。

結果的にほかの分野のことを知らない専門医が次々と開業していくうえに、患者層の多くが高齢者(これからはその傾向がどんどん強まっていくだろう)なので、多剤併用の傾向がさらに進んでいくことになる。

ところが大学病院というのは、基本的に教育スタッフがほとんどこの手の「専門家」である。こういう人が医学教育を牛耳っている以上、多少制度をいじっても、むしろ受けた教育に忠実なまじめな医者ほど薬をたくさん使ってしまうことになる。

本当は正常ではない「正常値」

もうひとつの問題は、「正常値」主義である。要するに検診などで異常値が出れば、ある病気の早期発見ができたということで、治療が開始されてしまうということだ。

2012年の人間ドック学会の発表によると、人間ドックでどの項目も異常がなかった人はわずか7.8%しかいなかったという。92.2%の人は何らかの形で異常を抱え、それを医者に見せるとその異常値を正常化させるような治療が行われてしまう。

ここでも、専門分野の病気なら、「この程度の異常なら大丈夫」と言えるのかもしれないが、専門外の場合は「一応、治療しておきましょう」になりかねない。

実際、血圧の正常値などは大規模調査の結果などで、ときどき変更されるが、検査の正常値というのは、平均値プラスマイナスアルファなどという「雑な」決め方をされていることが多い。身長が平均よりひどく高くても、ひどく低くても病気とは言えないように、「平均を外れていること=病気である」とは言えないだろう。

どの値を超えれば病気になりやすいという大規模調査をすればいいのに、それがほとんど行われていないのが現実だ。また検査データを正常にしたら、本当に病気が減るのかもわからないということも珍しくない。

本当に「正常な値」と、薬を使うことで「正常にした値」というのは、体に与える意味が違う。たとえば、ピロリ菌があると胃がんになるというので、最近は除菌が盛んに進められるが、生まれつきピロリ菌がない人は確かに胃がんにならないのだが、長い間ピロリ菌が胃の粘膜に影響を与えていた人は、菌を殺しても胃がんにならないとは限らないそうだ。

検査値を正常にしないといけないというイデオロギーに、医者(患者の多くも)が染まっている限り、異常値にはつい薬を使うということになって、どんどん薬が増えていってしまう。

これからの時代に必要な医者とは

最近になって高齢者が増えてきたこともあって、専門医でない総合診療医や、地域の患者への往診を含めて(要するにその患者さんの生活状況もみる)サポートしていく地域医療医が再評価されているという。

総合診療医というのは、専門医ほど各臓器には詳しくないが、人間全体をみて、その人に何が大切かの優先順位がつけられる。15種類の薬を飲んでいる人に、これだけは飲んでくれという5種類が選べるような医師だ。

総合診療や地域医療、そして彼らによる啓もう活動が盛んな長野県は平均寿命が男性1位、女性1位になっていながら、ひとり当たりの老人医療費は全国最低レベルだ。つまりきわめてコストエフェクティブ(コストがかからず、患者さんの健康長寿につながる)な治療を行っていることになる。いっぽうで、大学病院の多い県ほど、平均寿命が短く、老人医療費も高いという傾向がある。検査値の正常主義はむしろ時代遅れなのだ。

高齢化が進んでいるのだから、医学教育の大幅な改変が求められる。しかし、大学の医学部の教授というのは、一度なると定年までやめないし、各医局が定員を削る気がないから、専門医ばかりが養成され、総合診療医がなかなか教育できない。

だとすれば、旧来型のダメな大学病院は半分くらいスクラップして、総合診療や心の治療、がんへの特化などのニーズにあった医学部をどんどん新設すべきなのだ。

厚生労働省は医療費を制度で削ろうとばかりするが、医学教育改革こそが、もっともコストエフェクティブな制度だと私は信じている。



http://www.m3.com/news/general/378301
阪大の医療過誤認めず 遺族の請求棄却 地裁 /大阪
2015年11月26日 (木)配信 毎日新聞社

損賠訴訟:阪大の医療過誤認めず 遺族の請求棄却 地裁 /大阪

 大阪大学病院(吹田市)が悪性リンパ腫の男性(当時70歳)のB型肝炎感染を知りながら、肝炎発症の副作用がある抗がん剤の投与を続けたため死亡したとして、遺族が大阪大に対し計約1億3200万円の賠償を求めた訴訟の判決が25日、大阪地裁であった。川畑正文裁判長は「B型肝炎による肝不全が死因とは認められない」と判断し、原告の請求を棄却した。【三上健太郎】



http://www.m3.com/news/iryoishin/378211
「医療だけ低賃金になる」、横倉日医会長が危機感
社会保障費増の5000億円弱抑制「大きな問題で遺憾」

2015年11月26日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 日本医師会の横倉義武会長は11月25日に記者会見し、財務省の財政制度等審議会が11月24日、社会保障関係費増を5000億円弱に抑制することを掲げた「2016年度予算の編成等に関する建議」をまとめたことを受け、「地域医療の崩壊につながる大きな懸念がある。到底容認できない」と危機感をあらわにした。その上で、安倍政権が企業に賃上げを要請している点に触れ、「今回の診療報酬改定で削減ありきの議論では、医療従事者だけ賃金上昇が無い、低賃金でやりなさいということになりかねない」と述べ、アベノミクスが目指す所得拡大のためにもマイナス改定は避けるべきだと主張した。

 「2016年度予算編成等に関する建議」では、社会保障関係費の伸びを「確実に高齢化による増加分の範囲内」とする5000億円弱に抑制するように要請。厚労省が増加分として概算要求した6700億円から1700億円強の削減となる(『「社会保障費増、5000億円弱に抑制」財政審建議』を参照)。

 横倉氏は、財政審の建議について、「具体的な削減を示唆しているのは大きな問題で、遺憾に思う」とコメント。建議の根拠となった、社会保障費の伸びを3年間で1兆5000億円以内にするとした「経済財政運営と改革の基本方針2015(骨太の方針)」は、「あくまで目安と受け止めるべき」と述べ、画一的でない柔軟な対応が必要だと主張。現在の医療機関の厳しい経営環境では、厚労省が示した6700億円が必要な財源だと訴えた。

 財政審の建議では薬価引き下げを診療報酬本体の財源に充てないと明記され、同24日開催の経済財政諮問会議でも7対1入院基本料の厳格化等を求める意見が出ており、2016年度診療報酬改定の引き下げ圧力が強まっている(『財務相、社会保障費増「5000億円弱に抑制」と念押し』を参照)。横倉会長は、会見で、「薬価を含めた全体の改定率のマイナスはやむなし」との見方について意見を求められると、この時点では意見を差し控えるとした上で、「全体のプラスマイナスの議論は、必要なのかというのはあると思う」と発言。財政審の審議会長の吉川洋氏(東京大学大学院経済学研究科教授)の言葉を引用し、「分配をしっかり、メリハリを付けてやっていくのは正しいと思う」と述べ、全体の改定率よりも改定の中身の方が重要との見方を示した。

 一方で、7対1入院基本料の算定病床の削減など、診療報酬本体の削減を求める声については、「今の状況では地域医療が困難になる可能性が有る」と指摘。さらに、看護師の夜勤時間の「72時間ルール」(『看護師の「72時間ルール」緩和を提案、厚労省』を参照)の緩和を求める動きを踏まえ、「72時間ルールをクリアするためには、7対1の看護職員がいないと看護体制が組めない。7対1を削減して10対1にした時、72時間ルールをクリアできる看護体制が組めるのか。常に両方を見ないといけない」と述べ、7対1入院基本料の算定病床を削減するならば、72時間ルールの緩和も必要だと指摘した。



http://www.m3.com/news/general/378306
人工呼吸器エラーで死亡 院長ら3人書類送検
2015年11月26日 (木)配信 共同通信社

 京都府警は26日、人工呼吸器がエラーでアラームが鳴っているのに気付かず、患者を死亡させたなどとして、業務上過失致死の疑いで、京都市右京区の泉谷病院の男性院長(68)と女性看護師長(40)、女性看護師(30)の3人を書類送検した。

 送検容疑は、ことし8月4日午前3時ごろから同3時40分ごろまでの間、入院中の男性患者(76)が装着していた人工呼吸器が正常に作動しない場合に鳴るアラームに気付かず、処置が遅れ、低酸素脳症で死亡させた疑い。

 府警によると、同じ階に看護師3人がいたがいずれも仮眠中でアラーム音に気付かず、別の階にいた看護師が気付いて発覚した。人工呼吸器の管が外れていたとみられる。

 3人はいずれも容疑を認め、院長は「全員が仮眠しているとは知らなかった。看護師長に任せていた」、看護師長は「今まで事故が起こらず、誰かが気が付くと思っていた」と供述している。


  1. 2015/11/27(金) 05:48:35|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<11月27日  | ホーム | 11月25日 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する