Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月5日 

http://www.minyu.ne.jp/digitalnews/151105_1.htm
広域紋別病院及川院長、病床数の推計方法に異議
(11月5日付け) 北海道民友新聞

 団塊の世代が75歳となり医療・介護の需要がピークを迎える2025年に必要となる医療需要を推計し、各医療機関に対して将来の医療提供体制について検討してもらおうと、北海道オホーツク総合振興局保健環境部は「遠紋圏域地域医療構想調整会議」を設置している。このほど開かれた第2回会議では、急性期病床数の推計にあたって現状の診療実績をベースとする手法が北海道側から説明されたが、医師不足により思い描く医療を提供できていない広域紋別病院の及川郁夫院長が、これに異議を唱えた。

 会議では、将来人口や高齢者人口の推計から導き出した遠紋圏域の2025年における必要病床数は、777床となることが示された。現状の1192床に比べて415床少なく、減少分は在宅等へ移行するものとしている。

 また777床の内訳は、高度急性期病床が46床(現状93床)、急性期病床が186床(同595床)、回復期病床が284床(同0床)、慢性期病床が261床(同448床)で、高度急性期・急性期での減少幅が大きい。

 及川院長は、札幌などへ患者が流出している理由について「医師やスタッフがいないから。高度急性期のため救急搬送される患者が多く、自分で移りたいわけではない」と指摘。その改善に向けて市町村や医療機関はスタッフ確保に努力しているとした上で、「医療スタッフが確保できれば患者流出率はずっと少なくなる。それを前提に、急性期の病床数を算定していただきたい」と注文を付けた。

 いっぽうこの日の会議の冒頭で北海道側は、前回の会議で医師確保における国・道の責任について質問した興部町の硲一寿町長に対して答弁している。「医療法において国と地方公共団体の責務が規定され、地域における医療計画を策定する都道府県知事には、医療従事者確保の施策を行うなど、一定の責任がある」とするもの。北海道としても平成25年度改定の医療計画に基づき、自治医大や他の医大からの医師派遣や道職員医師の配置などを進めているが依然不足しているとして、「国における医師養成など抜本的な制度の見直しが必要で、道としても機会あるごとに国へ要請している」と述べた。

 及川院長の注文は、医師確保についての責任を果たせぬまま、縮小した現在の医療提供体制を基準に将来の必要量を過小評価しようとする国や北海道へ不満をぶつけるものとなった。



http://www.niigata-nippo.co.jp/life/medical/news/20151105215591.html
坂町病院 地域医療を守ろう
2015/11/05 11:21 新潟日報

 県立坂町病院の活性化促進大会が村上市の市民ふれあいセンターで開かれた=写真=。医師の確保や在宅医療の充実などを求める決議文を採択した。

 村上市、胎内市、関川村でつくる県立坂町病院活性化促進協議会の主催で関係者約270人が出席した。決議文では (1)内科医の増員 (2)小児科医の2人体制維持 (3)整形外科医の確保 (4)リハビリテーション機能と在宅医療の充実―を要望した。

 地域住民を代表し、神林地区の野沢昌作さんが「早期の医師不足解消、訪問診療の充実を切にお願いしたい」と意見発表した。

 同病院の鈴木薫院長は「大勢の患者さんが通うことで病院を守ることにつながる。具合が悪ければ、まず坂町病院に連絡してほしい」と話した。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS05H2H_V01C15A1EE8000/
日医会長、医師技術料引き下げに反対
2015/11/5 22:45 日本経済新聞

 日本医師会の横倉義武会長は5日の記者会見で、財務省が診療報酬の2016年度改定で医師の技術料にあたる本体部分の引き下げを求めていることについて、「本体のマイナス改定はとんでもない。地域医療が崩壊する」と反対した。本体の改定率は「大きなプラスで国家財政が破綻しても困る」と述べた。薬価を含めた全体でのマイナス改定は容認するとみられる。



http://www.m3.com/news/iryoishin/372486
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
「小泉改革の医療崩壊再来」と危機感、横倉日医会長
“実調”踏まえマイナス改定をけん制、財政審に注文

2015年11月5日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 日本医師会の横倉義武会長は11月5日の記者会見で、財務省の財政制度等審議会財政制度分科会における「診療報酬本体のマイナス改定」の議論について、「マイナス改定ならば、小泉改革時代の医療崩壊のような状況になってしまう」と危機感を示し、2016年度の診療報酬はプラス改定が必要と訴えた(『「診療報酬の増額、とんでもない議論」財政審』を参照)。

 横倉会長は、11月4日に中央社会保険医療協議会で公表された「医療経済実態調査」で、病院の赤字幅が1.4ポイント増加し、診療所の院長給与も下がっていたことを指摘(『病院は1.4ポイント赤字増、診療所は黒字維持』を参照)。「病院、診療所のいずれも厳しい結果であることが示された。今回の医療経済実態調査の結果を鑑みれば、さらなるマイナス改定を行えば、地域医療の崩壊をもたらす」との見方を示し、財政審での議論にくぎを刺した。

 医療経済実態調査で、診療所の調査結果の解釈については、損益率の下げ幅が小さく利益率は安定しているとの見方も出ていたが、横倉氏は「もっと上がってもいいと思っていた。消費増税分を初診料や再診料で引き上げているはず。それでも下がったというのは十分な(診療報酬による増税分の)手当てをしていなかったのではないか」と指摘し、院長給与の引き下げを「重く捉えるべき」と主張した。

 財政審議会では、分科会長の吉川洋氏(東京大学大学院経済学研究科教授)の「財政が厳しい中、診療報酬を増やすのはとんでもない議論」という趣旨の発言があったが、横倉氏は、「大都市で医療が十分に提供されているところにいると分からないと思うが、そうでない所の人々の思いを理解した上で審議してほしい」と注文。薬価の引き下げは横倉氏もある程度妥当との見方を示しつつ、診療報酬本体の引き下げについては、「医療技術は進歩している。それに対応ししっかり手当てしないと国民が求める医療ができない」と強調した。

国家財政許す中でプラス改定を

 横倉氏は、具体的に必要なプラス幅については、「大きなプラス改定で国家財政が破たんしても困るので、国家財政許す中で(プラス改定が必要)。大幅プラスの意味ではない」と説明。ただし、マイナス改定を行えば、「小泉改革時代の医療崩壊の再来」があると懸念を訴えた。

 「小泉改革の再来」による一番の懸念は「地方の医療機関の問題」で、横倉氏は、「県庁所在地から1時間超える距離の所にある診療所の後継者が減ってきている。診療所が減っていると、住みにくくなり、地域の過疎化も進む」と指摘。また、医療従事者の比率が高い地方では、医療従事者の手当を増やせば、経済成長や地方創生の貢献にもつながると強調した。

調剤報酬の引き下げ論は慎重

 診療報酬本体のうち、現行で医科1、歯科1.1、調剤0.3前後とする配分についての質問に対し、横倉氏は「長年の慣習で大幅に崩すのは医療界全体の問題になる」と慎重な考えを示した一方で、「今年は(薬歴未記載の問題など)色々な報道があった。別の形にしたいという思いもある」と、調剤報酬の在り方については今後の議論が必要との認識を示した。

 財政審で「調剤報酬を半分にする」との発言があったことについては、「的確な技術が発揮できるような状況のためには必要な技術料を付けないといけない。一律に半分に下げるのはいかがなものか」(横倉会長)と否定的な見方を示した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47225.html
プラス改定でなければ医療崩壊の再来招く- 医療実調受け、日医が見解
2015年11月05日 20時00分 キャリアブレイン

 日本医師会(日医)の横倉義武会長は5日の記者会見で、全国の病院や診療所などの経営状態を調べた第20回医療経済実態調査(医療実調)の報告を受け、「病院、診療所のいずれもが厳しい結果であると示された」との見解を発表。その上で、「プラス改定を行わなければ、医療崩壊の再来を招くことになる」と述べ、強い危機感を示した。ただ、どのくらいの上げ幅が必要かについては言及を避けた。【坂本朝子】



http://mainichi.jp/select/news/20151106k0000m040077000c.html
特定機能病院:死亡事故報告を義務化へ…厚労省報告書
毎日新聞 2015年11月05日 21時06分

 全国に84ある特定機能病院の医療安全体制を調査していた厚生労働省の特別実務チーム(本部長・塩崎恭久厚労相)は5日、特定機能病院に対し、死亡事例があった場合に院内の医療安全管理部門に報告を義務づけることなどを盛り込んだ報告書をまとめた。厚労省は今後、この報告を踏まえ、特定機能病院を承認する要件の見直しを進める。【古関俊樹】



http://www.sankei.com/life/news/151105/lif1511050040-n1.html
「死亡事故の全例報告を」 厚労省、特定機能病院の改善案まとめる
2015.11.5 23:00 産経ニュース

 高度な医療を提供する特定機能病院の医療安全に関する厚生労働省の特別チームは5日、すべての死亡事故を院内の医療安全管理部門に報告することを義務づけるなどの改善案をまとめた。これを受け、厚労省は特定機能病院の承認要件の見直しや大学病院の管理体制のあり方などを検討。来年度以降に医療法を改正し、医療安全体制の確保などについて定める。

 改善案では、特定機能病院はすべての死亡事故を医療安全管理部門に報告することや、医療安全に関する匿名の内部通報を受け付ける窓口機能を設けることを義務化。難しい手術や手技を導入する際には、担当部門に事前に申請するなどのルールを国が示すとした。

 また、過半数を外部委員とする監査委員会を設置。医療安全がきちんと行われているか監査を行い、特定機能病院間で相互チェックを行うことや、監査結果を公表することを求めた。

 特別チームは、特定機能病院だった東京女子医大病院と群馬大病院で起きた医療事故を契機に発足。全国84カ所の特定機能病院に集中立ち入りを実施し、安全管理体制を調べていた。



https://medical-tribune.co.jp/news/2015/1105037730/
ママドクター支援の鍵は特定看護師やNP/PA制度
第10回日本胸部外科女性医師の会

学会レポート | 2015.11.05 キャリアブレイン

 女性医師が仕事を継続していく上で,妊娠・出産・育児はいまだ大きな障壁となっている。第68回日本胸部外科学会定期学術集会(10月17~20日,会長=神戸大学大学院心臓血管外科学研究分野教授・大北裕氏)の期間中に開催された第10回日本胸部外科女性医師の会(10月19日,代表世話人=東邦大学医療センター佐倉病院外科学講座心臓血管外科准教授/臨床工学部部長・齋藤綾氏)では,胸部外科領域の女性医師4人がそれぞれの経験と現状を発表。女性医師のライフステージに応じた就労を可能にするには,女性医師だけでなく外科医全体の労働環境改善が重要であることが指摘された。

現状は周りのサポートと本人の頑張りで乗り切っている

 女性医師がワークライフバランスを維持できるよう,女性医師離職防止・復職支援といった国を挙げての取り組み,また各大学や学会による支援も行われている。
 しかし,演者4人(広島市立安佐市民病院心臓血管外科副部長の荒川三和氏,東京女子医科大学心臓血管外科の立石実氏,埼玉県済生会栗橋病院呼吸器外科部長の松本卓子氏,京都府立医科大学心臓血管外科の山崎祥子氏)からは,出産後に職場復帰したものの,育児と仕事の両立に行き詰まり,退職を余儀なくされた経験や,同僚や上司,家族のサポートを得て,体力・気力で乗り切ってきた実状が報告された。
 また,就労支援の1つ,短時間勤務制度を利用することで退職を回避できたが,同僚の医師がさらなる負担を抱えて疲弊してしまうこと,あるいは不公平感が生じることなど問題点も指摘された。さらに,10年後に団塊の世代が75歳以上となる大介護時代を迎えると,このままでは介護を要する親を抱える男性医師も追い詰められてしまうことが危惧される。
 こうした状況は医師不足に拍車をかけ,若手医師の外科離れ,国際競争力の低下を招く恐れもある。ライフステージに応じた就労は女性医師だけの問題ではなく,外科医全体の労働環境改善への取り組みが急務であることが強調された。

1年後には特定看護師が誕生,労働環境の改善に期待

 外科医だけでなく,勤務医の労働環境改善につながる対策の1つとして期待されているのが,日本版NP(Nurse Practitioner)/PA(Physician Assistant)制度の導入である。NP/PAは欧米では医療分業化の職種として1960年代から導入されている。NPは看護師がベースで,外来中心に専門的な医療あるいはプライマリケアを提供するもので,ホームドクターに近い独立した医療提供者である。PAはPA修士号を得て,入院中心に医師の助手として手術室やICUなどで患者のケアを行う。
 蒲田リハビリテーション病院院長(前防衛医科大学校外科学講座主任教授)の前原正明氏によると,高度化,複雑化する日本の医療を進めていくには,医師と看護師の中間レベルの非医師高度診療師,すなわちNP/PAの導入と多職種の医療従事者の協働による新しいチーム医療の推進,確立を図る必要があり,このことは患者に安心・安全で良質な医療を提供することに直結するという。
 こうした考えから,2007年から日本胸部外科学会,日本外科学会などが日本版NP/PA制度導入に向けて数々の委員会やワーキンググループで検討を進めてきた。そうした中,2010年,厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」により,NP/PAについては引き続き検討することとなったが,「特定行為に係る看護師(以下,特定看護師)」が創設された。
 特定看護師の業務はNPとは異なり,法的には医師の「医業」と「看護師の療養上の世話」の間にある主治医の指示を必要とする「診療の補助」に当たる。厚労省指定の研修機関で指定研修を終了後,登録証が交付され,医師の指示の下,「手順書」により実践的な理解力,思考力および判断力を要し,かつ高度な専門知識および技能を持って行う必要のある38の特定行為を行うことができる。研修制度は10月からスタートしており,1年後には特定看護師が誕生する予定である。
 前原氏は「女性医師に限らず,外科医全体の労働環境の問題解決にはNP/PA制度の導入が不可欠であるが,まずは特定看護師から導入して周術期管理に関わる中間医療者が増えていけば外科医の労働環境は改善されるだろう」と期待を寄せている。
(宇佐美陽子)



https://www.m3.com/news/iryoishin/372113
「再診後」「土曜の時間外」の緊急入院、評価か
増加する救急搬送、2次救急の充実が課題

2015年11月4日 (水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は11月4日、20116年度診療報酬改定に向けて、2次救急医療機関の充実に向け、議論した(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 厚労省が提示した論点は2点。(1)「夜間休日救急搬送管理医学管理料」(初診時のみ)の要件を見直し、例えば「土曜日の時間外」や「再診時」なども算定可能とするか、(2)「救急医療管理加算2」(400点)の算定患者のうち、脳梗塞でt-PA施行、狭心症などで緊急に冠動脈検査・治療が必要な患者は、「加算1」(800点)として評価してはどうか――だ。

 (1)については、2次救急医療機関の充実という方針は合意が得られたが、その評価の仕方には、支払側から異論が出た。(2)に関しては、おおむね了承された。

 「時間外の患者」、土曜日に限らず

 人口の高齢化などに伴い、救急出動件数と搬送人数は増加基調にあり、総務省消防庁のまとめによると、2013年までの過去10年間で、救急出動件数は約108万件(約22%)、搬送人数は約77万人(約17%)、それぞれ増加。救急搬送における医療機関の照会回数が4回以上の事案が全体の3.4%、現場滞在時間30分以上の事案が全体の5.4%を占めるなど、救急搬送困難事例も少なくない。

 一方で、2次救急医療機関は、近年は減少傾向にあり、2011年3月末は3315施設だったが、2014年3月末には2836施設に減少。3次救急医療機関への軽症患者の搬送を避けるためにも、2次救急医療機関の確保が重要課題となっている。

 2012年度改定で新設された「夜間休日救急搬送医学管理料」は、2次救急医療機関や精神科救急医療施設が算定できる200点の加算。しかし、算定は初診時に限られ、対象時間は「深夜・時間外・休日」だが、「時間外」は「土曜日」に限られる。また厚労省の調べによると、外来受診後に緊急入院になった患者の内訳を見ると、緊急入院の件数は、再診の方が初診後よりも多く、再診後の緊急入院は特に高齢者に多い傾向にある。

 健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は、「夜間休日救急搬送医学管理料」の要件見直しについて、「2次救急患者の受け入れが、抜本的に改善するかについては疑問がある」と指摘し、施設基準を整えているか否かではなく、救急搬送の受け入れ実績を評価すべきと提案。

 これに対し、診療側からは、「時間外の救急患者は土曜だけではない」(日本病院会常任理事の万代恭嗣氏)、「高齢者の救急患者は増えているが、2次救急医療機関は年々減少している。(救急体制を整えるために)人件費などがかさみ、経営的に厳しいので、十分に評価してもらいたい」(全日本病院協会副会長の猪口雄二氏)など、要件見直しを支持する声が相次いだ。

 t-PA施行、冠動脈検査・治療は「加算1」

 2014年度診療報酬改定では、従来は「救急管理加算」(800点)のみだったが、重症患者と軽症患者の受け入れ実績を区別して評価するため、2つの点数に分けた。「救急医療管理加算1」(800点)の算定を、全身状態不良や意識障害など重症患者に限定し、それ以外の患者について算定する「救急医療管理加算2」(400点)を新設した。

 しかし、「加算1」の算定患者である「7日以内」の平均点数は、4万7272点であるのに対し、「加算2」の対象の脳梗塞でt-PA施行患者は8万3629点、狭心症などで緊急に冠動脈検査・治療が必要な患者は、5万7390点と高い。これらは「重症患者」に相当すると考えられ、「加算1」の対象とすべき、というのが厚労省案。

 この点については、診療側と支払側ともに支持。万代氏は、t-PAの場合は、薬剤料が高額であることから、高点数になっていると考えられ、「高点数」という基準だけでは、処置行為など手間がかかる事例が「加算1」の対象から漏れる可能性があることから、救急医療の内容を改めて検討する必要性を指摘。

 そのほか、幸野氏からは、「加算2」の算定患者の中で、帯状疱疹、突発性難聴、虫垂炎など、加算の対象と思われない患者がいるため、「加算2」の要件も検討すべきとの意見が出た。

 これに対し、日本医師会副会長の中川俊男氏などからは、「同じ病名でも、重症度は違う。病名のみで、重症度の軽重の判断はできない」との反論が挙がった。



https://www.m3.com/news/general/372394
血液製剤を不正製造、記録も偽装 化血研、20年以上
2015年11月5日 (木)配信 朝日新聞

 血液製剤やワクチンを製造する「化学及血清療法研究所」(化血研・熊本市)が、20年以上前から国に承認された内容と異なる方法で血液製剤をつくっていたことが明らかになり、厚生労働省は処分を検討している。化血研は発覚を免れるため、製造記録の偽造もしていた。

 化血研は原因調査などをする第三者委員会を設置しており、近く報告書をまとめる。厚労省は報告書をみたうえで、処分を決める。

 化血研によると、1990年ごろから、工程を安定化させるため、血液を固まりにくくするヘパリンを承認されていないのに添加。また実際の製造記録のほかに、国の承認通りに製造したとするにせの記録もつくり、国の定期調査に対応していた。製造法の変更による健康被害は報告されていないという。

 厚労省は6月に血液製剤12製品の出荷を差し止めた。ワクチンでも同様の問題がないか調べ、安全性が確認されるまで出荷の自粛を要請している。

 インフルエンザワクチンでは製造書類に誤記などが見つかり、出荷が遅れた。百日ぜきや破傷風などの四種混合ワクチンは現在も出荷が止まっており、今月中旬には化血研製の在庫はなくなる見込み。

 化血研は「長年にわたる法令軽視の姿勢があり申し訳ない。第三者委の報告を踏まえて品質保証体制の再構築に努める」としている。



https://www.m3.com/news/general/372349
医薬品支出、日本は2位 OECD調査、伸び最大
2015年11月5日 (木)配信 共同通信社

 先進34カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)は4日、医療に関する2015年版の報告書を発表した。日本の1人当たりの医薬品支出額は米国に次ぐ2位で、そのうち公的支出の近年の伸び率は最大だった。

 病院などで治療のために使われた医薬品は除き、処方薬と市販薬の合計を、各国通貨の購買力を加味して算出した。公的支出と個人負担を合わせた日本の1人当たりの年間支出額は13年、752ドル(約9万1千円)だった。トップの米国は1026ドルで、比較可能な29カ国の平均額は515ドルだった。

 多くの国が08年の世界金融危機後、医薬品への公的支出を減らす一方、日本は09~13年に1人当たりの支出が4・9%増加し、最大の伸び率を示した。

 OECDは、日本では価格が安いジェネリック医薬品(後発薬)の使用割合が低いと指摘。支出抑制には後発薬市場の拡大が有効だとしている。

 医療費全体が国内総生産(GDP)に占める割合(13年)は、日本は10・2%で、OECD平均の8・9%を上回り、8位だった。

 日本は人口比の医師数がOECDの平均を下回る一方、看護師数は多く、OECDは「医師の負担軽減のため、看護師の役割を広げることを検討すべきだ」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/372391
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「口腔ケア」、医師でも指示できる?
「歯科医師の専門技能が必要」の声も

2015年11月5日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 11月4日に開かれた中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、医科歯科連携による栄養管理の推進について議論が行われた。厚生労働省はチーム医療に関する診療報酬項目のうち、栄養サポートチーム加算の要件に歯科医師の配置を評価する案を提示したが、診療側からは「医師の指示でも口腔ケアをできるようにしてはどうか」との意見が出た(資料は厚労省のホームページ)。

 現行の栄養サポートチーム加算では、歯科医師の配置について「望ましい」とされているが、施設要件にはなっておらず、歯科医師の参加で口腔清掃や義歯の管理等の口腔管理の向上が期待されるものの、歯科医師が勤務している医療機関は少ない。厚労省は(1)歯科医師が同チームに配置されている場合を評価、(2)歯科医師がいない医療機関で、院外から歯科医師が訪問し、院内スタッフと栄養サポートを実施した場合を評価――の2案を提示。具体的には、週1回程度の回診・カンファレンスの実施や治療実施計画の作成、退院時の指導等を行う。

 日本医師会常任理事の松本純一氏は、「口腔清掃などの簡単な口腔ケアは、(歯科医師ではなく)医師の指示でも可能にしてはどうか」と提案。厚労省は「口腔管理、特に清掃方法や義歯の使用方法については、患者の口腔内の状態の把握が必要なので、専門的な職種の歯科医師が関与した上で、歯科衛生士等に指示することが必要だと考えている」と難色を示した。

 松本氏は、院外から訪問した歯科医師の指示をした場合や歯科衛生士との連携についても質問し、「1回指示を出したらその指示が続くという解釈なら良いが、なかなか歯科医師が来られず、歯科衛生士がいる場合は、簡単な口腔清掃なら医師も(指示が)できるとした方がいいのでは」と再度提案した。日本医師会副会長の中川俊男氏も、歯科医師の配置は「望ましい」という現行の評価にとどめるべきだと主張した。

 医師側の提案に対し、日本歯科医師会常任理事の遠藤秀樹氏は「歯科医師と歯科衛生士は常に一緒とは限らない。必要な診断、指示を受ければ、歯科衛生士が続けることはできる」と回答。厚労省は「歯科医師を専任にすることなどを考えているのではなく、必要なケースについては連携してやり、その部分を評価するという考え」と応じ、歯科医師の配置は評価する方針を強調した。

歯科医師の連携のメリット

 千葉大学医学部附属病院歯科・顎・口腔外科教授の丹沢秀樹専門員は、松本氏の質問に対し、「看護師による従来の口腔清掃は効果あるが、歯科的な管理をしっかりやれば、より良くなる。口腔清掃でも歯肉から血が出ている時にその原因を判断することもある。口腔ケアは清掃だけでなく、口腔機能管理として病巣の解剖や抜歯、治療も入る。診断や判断は口腔の専門家である歯科医師が必要」と訴えた。

 
 厚労省の資料では、歯科医師の介入による栄養サポートの好例を紹介。進行性胃がんで入院中の67歳男性は、化学療法開始後に栄養摂取に困難を来したが、歯科医師が木城下院スプレーを使用した口腔管理と上下顎の義歯内面的合法を実施し、経口摂取が可能となり、一時退院もできたという。



http://apital.asahi.com/article/innovator/2015110500016.html
日本の医療・介護制度の「脅威」
日本の医療・介護制度分析

武藤真祐 (むとう・しんすけ)
2015年11月 5日 朝日新聞

 武藤真祐さんには、ここまで日本の医療・介護制度の「強み」と「弱み」、そして新たなマーケットという「機会」について語ってもらいました。それでは日本の医療・介護制度の持続性について、「脅威」をどうとらえているのでしょうか。(編集部)


 日本の医療制度はすばらしいと思いますが、時代とともにこれをサスティナブルにできなくなった様々な要因がでてきたため、医療制度も変わらざるを得なくなっていると思います。日本の医療制度は長い間にわたって国民に寄与してきましたが、人口動態の大きな変化により新しい課題に直面しています。国民皆保険制度が始まり、高度経済成長期に入る1965年には高齢化率は6.3%でしたが、50年たった2015年の高齢化率は26.7%です。平均世帯人員数も、戦後直後の1950年には約5人でしたが2013年には2.5人と半減しています。これでは家庭のなかだけで支えあうこと(自助)は厳しくなってきます。また地域のコミュニティも以前に比べるととても脆弱(ぜいじゃく)なものになっており、共助も頼りになりません。このような劇的な変化は以前から予測されてきたことですが、医療制度が大きく変われなかったのは、政治と行政が抜本的な改革をすることが困難だったことが原因の一つだと思います。

 日本の政治の問題は、若い人が投票しないので、どうしても投票数が最も多い高齢世代に手厚くなるように政策が決まっていきます。それでは、未来への負債を大きくしたまま、その対策が先送りにされ、そのまま時間が過ぎていってしまう危険をはらんでいます。どこかのタイミングで、将来の負債を軽減するための激しい痛みを伴う構造改革ができなければ、さらなる人口構造の変化に伴って今の医療制度は存続の危機に陥ってしまいます。

 近年においては健康意識を高め、予防に力を入れることを進めてきました。「健康寿命の延伸」「未病」などの概念が唱えられています。しかし、まだドラスティックに成果が出ているわけではありません。そういう意味においては、実行力がある内閣が支持率の高い時期に大胆な政策を進めていかなければなりません。「健康を維持しなくてはいけない」と思っている人は増えていますし、「将来の日本の老後を考えると、お金を残さないといけない」と思っている人もいます。是非、今後の政治に期待したいと思います。

 シンガポールで海外事業を行って、常識を疑うことの大切さを学びました。日本にいると、健康保険における後期高齢者の1割負担や、介護保険、公費助成制度、高額療養費制度などの制度は当然であると思ってしまいます。しかし、シンガポールでは制度は相当異なります。現場を二つ持つことで、これらの違いについて実体験から制度を対比できます。

 これらの知識と体験から、医療・介護においていろいろな視野に基づいた新しいサービス提供のあり方を考えることができると思っています。まずやりたいことは、在宅医療のクラウド活用、遠隔医療、遠隔モニタリングやコミュニケーションロボットの実現です。あらゆる可能性を排除せず、最もできやすいところから実績を作っていきたいと思います。社会保障に関して日本には悲観論もありますが、私個人としてはそんなに悲観していませんし、むしろチャンスだと思っています。



http://www.huffingtonpost.jp/reiko-ueda/municipal-hospital_b_8475676.html
自治体病院の存在意義とは~「住民医療」への原点回帰~
上田令子  東京都議会議員(江戸川区選出)/自由を守る会代表

投稿日: 2015年11月05日 11時08分 JST 更新: 2015年11月05日 11時18分 JST ハフィントンポスト

前回の続きですが、監察医務院と都立病院の連携に尽きまして、去る10月23日の公営企業会計決算特別委員会第2分科会にて以下を質しました。

お姐「都は監察医務院を有し、不審死の検案と解剖を行っております。私は先月、同院を視察させていただいましたが、福永院長以下、スタッフのスキルの高さと最新鋭の設備に感銘を受けました。いわゆる「エコノミークラス症候群」を発見したのも監察医務院ということです。同院による研究と成果をいかに都立病院の医療に反映しているのか、現状の連携状況と考え方をご説明ください。」

病院経営本部「監察医務院で行われている死因究明の過程で得られた貴重な情報は、医学教育や、臨床医学等に還元され、医学の進歩に貢献している。また、都立病院では、同様に剖検や臨床研究に取り組んでおり、それぞれが医学の発展に貢献しているものと考えている。」

(お姐超訳:監察医務院の医学貢献は認めてますし、都立病院でも同様に研究はやってますが、監察医務院の調査研究結果を常に共有するということは行ってません。)

と、言うものでありました。せっかく都の税金を使っている2つの医療機関、しかも監察医務院は国税を使って調査研究を地道にしているのに積極的には共有しないとは…縦割りMOTTAINAI!!ただ、都立病院での院内研修会などで、監察医務院長を講師としてお招きして知見を頂くことはあるとのことは申し添えておきます。

病院経営本部の「経営」については、収益性分析についての比較、職員給与費の比較、一般会計繰入金に関する諸問題の観点から厳しく点検させて頂きました。病院の一般会計繰入金医業収益比率(=平たく言うと税金投入率)を比較したところ、総務省の資料によると広尾病院は46.1%、大塚病院は55.8%、駒込病院は45.8%、墨東病院は47.2%、多摩総合医療センターは38.1%、神経病院は107.0%、小児総合医療センターは63.6%、松沢病院は71.6%でした。自治体病院、すなわち都立病院は、独立採算制の趣旨を持ちつつ、地方公営企業法第三条の基本方針「常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進」せねばならないところなのですが、経営面だけ捉えてみますと、398億円(!)という莫大な税の投入なくして独自での運営が全くできていない状態であります。

本年3月31日付で「公立病院改革の推進について」が通知されており、その中には「新公立病院改革ガイドライン」が示されてますし、東京都でも都立病院改革推進プランを推進しておるところで、ではどこまで効率化、合理化をしていけばいいのか。

お姐のような鬼の市場経済再優先の自由主義者は、大鉈振るってコストをカットせよ!と言い出しそうだと皆さんは思われるかもしれませんが…そこは少し違うということをお伝えしたく、以下、決算特別委員会で述べたことを基本に成文してご紹介いたします。

【自治体病院の存在意義とは】

自治体病院、都立病院というものは、地方自治体としての都の組織であるととともに、医療機関という二つの側面をもっております。医療提供についていえば、地方自治体政策の一環として不採算を度外視したうえで医療サービスを地域住民へ提供する一方で、私的医療機関へは補助を出し、なおかつ民間である彼らと同様に医療を提供している面から収支は、均衡させなければならない、という言わば二律背反する、相矛盾しかねない二つの要素を求められてしまうわけです。しかも、都は、都立病院に加え公社病院、福祉保健局の医療センター、監察医務院等さまざまな医療部門を抱えております。

民間医療体制が整備されてきた東京都においては都立病院の果たすべき役割は、より公共性が求められることから「地域における医療や社会問題を解決する施設・組織」(病院経営本部事業概要より)としての役割に集中するため、「医療機関の集約とネットワークの充実強化」と「患者中心の医療」(都立病院改革推進プランより)に特化し、何もかも抱え込まず、開業医、得意分野のある民間病院と役割分担をしていくということで、その矛盾を解消していくと私は考えています。

そもそもに立ち返りますと、自治体病院というものは、中・低所得の住民に安価に医療を提供することを目的として設立されてきた歴史があります。知恵とお金を出し合い、地域や職場というつながりで、万一病気になったときに低負担で医療サービスを受ける相互の信用と社会連帯を基盤とし、貧しい人にも医療を提供することを目指し、平等を意識した世界に類を見ない日本の医療制度の礎となってきました。

収支均衡が求められ、政府においても行政改革の対象となっております一方で、自治体病院がある地域は国保医療費が安いという傾向があります。

地域包括ケアの考え方は、実は新しいものではなく、これまで、地域の医療人材の育成、予防医療、経済的にも弱い立場の人にも公平な医療を自治体病院が中心になって、地域と協力し担ってきた形を今日的に復元するものであり、結果的にコストを分担していくことに繋がると考えます。

莫大な、公費が投入している都立病院ですが、消防庁から取り寄せた資料には、平成26年度救急搬送66万件のうち、都立病院における受け入れ数は30,877人、4.6%を受け入れているとのことです。都内の病床数のうち都立病院が占める割合は4%とすれば、それを上回る都民を受け入れている努力が見て取れます。

上田が病院経営本部へ求めるところの経営効率化とシビアなガバナンスと改革を進めるのは、持続可能な患者中心の医療の実現のためであります。都が目指す「行政的医療」の提供からさらに昇華し、人権と命を最優先にする過不足ない医療を提供する自治体病院の原点である「住民医療」となるよう地域住民、医療従事者の声を受け止めながら、希求して行く所存です。

参考書籍:『自治体病院の歴史 住民医療の歩みとこれから』
著者:伊関友伸 (城西大学経営学部マネジメント総合学科教授)

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(2015年11月5日「上田令子のお姐が行く!」より転載)



https://medical-tribune.co.jp/news/2015/1105037729/
日本の医療費、GDP比で急増...OECD加盟国の平均上回る
〔読売新聞〕yomiDr. | 2015.11.05

 経済協力開発機構(OECD)は4日、世界主要国の医療費などに関する報告書を公表した。
 日本は、対国内総生産(GDP)比での医療費の割合が近年伸びており、効果的に医療費を使う施策が重要と指摘している。
 報告書によると、日本のGDP比での医療費の割合は、2005年の時点でOECD平均並みだったが、近年になって急速に伸び、13年は10・2%と、OECD加盟34か国中8番目に高かった。最も高かったのは米国の16・4%。OECDの平均は8・9%だった。
 日本の医療費の伸びは、保険で使われる医薬品が09年以降、毎年約5%のペースで増え続けているのが大きな要因。国民1人当たりの医薬品の費用は13年で752ドルと、米国(1026ドル)に次いで加盟国中2番目に多かった。
 一方、価格が安い後発医薬品(ジェネリック)が医薬品全体に占める割合は、金額ベースで11%と、OECD平均(24%)の半分にも届いておらず、さらなる後発薬の使用の推進が必要とした。
 入院にかかる費用も医療費の大きな部分を占めた。手術などを行う急性期病床での平均入院日数は13年に17・2日と加盟国中最長だった。また、高齢者らが長期入院する「療養病床」の割合が他の加盟国に比べて高かった。報告書は、在宅や施設など病院外での長期療養を検討すべきだとした。
(2015年11月5日 読売新聞)



http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/102500005/102900009/?ST=ndh
どうなる?遠隔診療
「臨床の世界はコンサバ」を疑え

大川 雅之氏 米Vital Connect社 Vice President and General Manager, Japan
2015/11/06 00:00
大下 淳一=日経デジタルヘルス

 遠隔診療への関心の高まりに伴い、産業界の動きが活発になっているのが「遠隔モニタリング」の分野だ。スマートフォンやウエアラブル端末など身近な機器を使って、日常生活におけるバイタルデータを取得。それを医師などと共有することで、疾病の兆候を早期にスクリーニングする。そうした形で疾病予防や重症化予防を可能にするツールだ。

 遠隔モニタリングは、具体的にはどのような臨床現場で強く求められているのか。医療機器としての第三者認証を日本で取得済みのウエアラブルセンサー「ヘルスパッチMD」を手掛ける米Vital Connect社の大川氏に聞いた(関連記事1、同2)。同氏は米国のデジタルヘルス業界事情や遠隔診療/モニタリングの動向にも造詣が深い。

 なお、2015年11月5日には、「ヘルスパッチMD」の日本市場における販売契約をオムロン ヘルスケアが米Vital Connect社と締結したというニュースも飛び込んできた(関連記事)。

(聞き手は大下 淳一、神近 博三=日経デジタルヘルス)

――遠隔モニタリングは、米国ではどのように捉えられていますか。

 米国では「Telehealth(遠隔医療)」という言葉がとても広い意味で捉えられており、何らかのTelehealthを採用している医療機関の割合は非常に高いと言われています。なにしろ国土が広いですから、「遠隔」というニーズはもともと強いわけです。

 その中で、遠隔モニタリングについては「退院した患者のモニタリング」という観点から注目しているプレーヤーが多いようです。いったん退院した患者が状態を悪くして再入院すると、膨大な医療費が発生する。ですから、医療費削減のためには再入院の防止が重要だと認識されているのです。

 一般に、医療費を最も費やすのは重症の患者。例えば糖尿病では、インスリンの投与でとどまっていればまだしも、透析が必要になると医療費がぐっと高まります。ですから米国では、再入院や重症の患者を減らすことが、遠隔モニタリングの大きなモチベーションとなっています。

――遠隔モニタリングの有用性は日本でも指摘されています。ただし、予防医療的な行為には基本的に保険点数が付かない。これが実臨床への導入の障壁となっています。

 遠隔モニタリングの費用対効果を数字で実証しなければ、保険点数など制度面が追い付いていかない。これは事実ですし、そうしたエビデンスを先陣を切って示すプレーヤーの登場が求められています。

 一方、保険点数のことで議論がストップして前に進まないという状況には、変化も出てきている。産業界ばかりではなく、臨床の世界でもそうです。遠隔モニタリングなどの新しい取り組みに対し、コンサバティブでない考えの臨床医がかなり増えてきました。今回の厚生労働省の通達(遠隔診療の適用範囲に関して広い解釈を認めた2015年8月10日付通達、関連記事3)は、こうした動きの後押しになるのではないでしょうか。

 2014年に薬事法が改正され、単体ソフトウエアが医療機器と認められるようになりました。このことも、遠隔モニタリングに関心を持つプレーヤーにはチャンスと映っているはずです。ハードウエアは持たず、アルゴリズム(ソフトウエア)だけを開発・販売している企業もありますから。単体ソフトウエアに対して医療機器認証を取らなくてはならないことを、市場参入のハードルではなく、チャンスと前向きに捉えるプレーヤーは多いと思います。

 私がVital Connect社に移籍した当初、医療用アプリを手掛ける企業は日本にはとても少なかった。今はすごく増えましたし、薬事法改正などを契機に、これからますます増えるのではないかと思います。

――Vital Connect社の「ヘルスパッチMD」は、遠隔モニタリングでどのような使い方ができるのでしょうか。

 退院患者のモニタリングの例を先ほど挙げましたが、我々の製品はこうしたところにも使えます。例えば、リハビリテーション期の心疾患患者に装着してもらえば、症状悪化を防ぐモニタリングに使える。我々のセンサーは心電に加えて加速度も測れるので、どれくらい運動しているかを把握できるんです。「日常生活で運動しすぎて、かえって状態を悪くしている」といったことが分かる。こうした使い方に関する実証実験を進めているところです。

 COPD(慢性閉塞性肺疾患)と呼ばれる呼吸器疾患や糖尿病。こうした慢性疾患患者のモニタリングにも有効だと見ています。

 さらに今、関心を持っているのがメンタルヘルス(精神科)の領域です。メンタルヘルスは(疾病の兆候を早期に捉える)バイオマーカーがまだ存在しません。

 そこで、我々のセンサーで心拍や体動をモニタリングすることで、うつ病などの精神疾患に特有のパターンを明らかにできないかと考えているんです。心拍の変動は自律神経の働きを反映することが知られている。そこで例えば、睡眠状態をモニタリングすることで、メンタルヘルスに関して精度の高い情報が得られる可能性があるわけです。こうした応用について、アプリ開発者や大学の研究者などと研究を進めています。



http://www.yomiuri.co.jp/local/shiga/news/20151105-OYTNT50223.html
市立病院予算案、再び否決 野洲市議会
2015年11月06日 読売新聞

 ◇市長「反対討論なく残念」

 野洲市議会は5日の臨時議会で、市がJR野洲駅前で計画する新市立病院の基本設計費などを盛り込んだ一般会計補正予算案を否決した。関連予算案の否決は5月に次いで2度目で、新病院計画は暗礁に乗り上げた形だ。

 市は5月議会後、従来の計画を見直し、約10億円増の86億円で9診療科(199床)とするなどの内容に修正。基本設計業務委託料1325万円を含む補正予算案、7億円をめどとする新設の「市立病院整備運営基金」条例案などを提案した。

 本会議では、賛成派3人が「市民の多くが新病院を待ちわびている。反対派からは対案が示されず、ここで否決したら野洲の中核病院がなくなる」などと討論で主張。反対派からの討論はなかったが、採決の結果、賛成少数で否決された。

 山仲善彰市長は「反対討論もないままの採決は残念で納得いかない」としながらも、病院構想については「完全に命脈を絶たれた。現野洲病院の課題は残ったままで、医療サービスが保たれるか心配だ」と述べた。

 議決を受け、40歳代の男性市民は「行政側には強いリーダーシップが、議会側には透明感のある大義を持った判断がほしい」と指摘。50歳代の女性市民は「新病院は必要だが、なぜ駅前なのか。もっと広くて車で行ける場所を一から検討し直すべきだ」と注文した。

G3註:平成23年4月11日、野洲病院(特定医療法人社団御上会野洲病院)理事長から市に対して、市が病院を建設、野州病院が運営する公設民営の市立病院建設を提案したのが「新病院」。現行の野州病院(民間)は199床(急性期 158床、回復期 41床)。
野洲市での検討状況は下記サイトに詳述
http://www.city.yasu.lg.jp/doc/seisakusuisinbu/kikakuzaiseika/chiikisenryakusitu/201310151.html
野洲市立病院整備基本構想検討委員会



http://www.yomiuri.co.jp/national/20151105-OYT1T50133.html
特定機能病院の要件厳格化…全死亡例報告義務に
2015年11月06日 03時00分 読売新聞

 群馬大病院(前橋市)で手術後に患者が相次ぎ死亡するなど、特定機能病院での医療事故が続いたことを受け、厚生労働省は5日、患者の全死亡例を担当者から医療安全部門に報告させ、組織として把握するなどの安全管理体制を特定機能病院に義務付けることを決めた。

 来年にも承認要件などを変更して義務化し、全国の84の特定機能病院にも承認要件の順守を求める。

 国が承認する特定機能病院は高い技術や医療安全スタッフの配置などが必要で、診療報酬が優遇される。大学病院が大半を占める。

 ところが、群馬大病院では2010~14年、肝臓の腹腔ふくくう鏡手術を実施した際、院内の倫理審査委員会に諮られず、手術後に患者の死亡が8人続いても病院幹部への報告はなかった。新たな承認要件には、全死亡例の報告のほか、高難度の新たな手術は院内の倫理審査委員会にかけることを盛り込む。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS23H4V_V01C15A1MM8000/
医療器具を共同調達 全国300病院、医療費抑制に一役
2015/11/6 2:00日本経済新聞 電子版

 虎の門病院など大病院が医療用品や器具の共同調達を大幅に増やす。国内最大級の共同調達組織、日本ホスピタルアライアンス(NHA)は参加基準を2016年春に緩め、18年度に今の2倍程度の300病院に増やす方針だ。参加病院数が増えれば、価格交渉力が高まり安く仕入れができる。病院の収益が安定して、中長期では医療費抑制の効果も見込める。

 NHAは病床数が300を超す病院を中心に167病院が参加する。合計6万5513床で、国内全体の5%程度を占める。三菱商事グループで病院向けに医療材料を一元管理するエム・シー・ヘルスケアが事務局となり、同社と取引する病院に参加を限っているが、この条件を来春なくす。近く参加病院の募集を始める予定だ。

 18年度に300病院が加盟した場合、病床数は13万程度と、全体の1割に相当する規模になる。

 共同調達する医療器具の対象も広げる。今はガーゼやマスクなど医療材を主に共同調達している。今後は超音波診断機や手術台、手術に使う無影灯など単価が数万円から1000万円台程度の高額品を増やす。最終的には磁気共鳴画像装置(MRI)などにも共同調達を広げていく考えだ。

 共同調達によるコスト削減効果は14年が約20億円で、4年間で4倍に増えた。加盟病院の購買量が増えれば値引き率が高くなる仕組みだ。今後、高額な医療器具の共同調達が増えれば効果は一段と高まる。先行する米国では98%の病院が加盟する共同購買組織があり、年間のコスト削減効果は推定4.5兆円にのぼる。

 厚生労働省も病院の経営効率の向上に前向きだ。複数の医療機関を一体で運営する「持ち株型」法人の新設を認め、医薬品の共同購入などを促す。



http://www.asahi.com/articles/ASHBR5FDWHBRULFA029.html
地方の病院、求める人材は? スカウト会社社長に聞く
2015年11月6日00時49分 朝日新聞

 地方の企業や医療機関の人材ニーズについて、地方案件も積極的に手がけている人材スカウト会社、サーチファームジャパンの武元康明社長に聞いた。

 ――地方企業が求めている人材とは?

 「リーマン・ショックを挟んで大きく変わった。リーマン前は製造業も非製造業も、大手自動車などで進んでいた生産工程や在庫管理のカイゼン(改善)を自社にも採り入れられる人材を求める案件が多かった。機械・電子分野の技術を、将来を見すえて医療分野に活用できるようにしたい、という案件も目立った」

 「リーマン後は、インターネットの普及もあり、グローバル化への対応ニーズが加速した。具体的には、新規事業の開発や企業買収、生産戦略の見直しや海外販売網の構築ができる人材。グローバル人事など、本社機能の強化に取り組める人材も、特に地方には豊富ではない」

 「このほか、事業承継に絡む案件は常にある。後継者を探すケースと、後継者を支えたり教育したりする人材を探すケースがある。女性管理職の登用に絡んだ案件も増えたが、今年に入って落ち着いてきた」

 ――医療機関の方は。

 「これも2010年ごろから、求める人材が変わってきた。たとえば病院が事務長を募集する時、以前は経験者を求めることが多かった。ところがいま日本では、公共性の高い医療を提供すると都道府県が認定した社会医療法人などは、地域再生のなかで医療ゾーンを作るなどして役割を果たすケースも増えている。そうなると、地域のコミュニティーをつくるというスケールの大きな病院経営に加え、情報開示やシステム構築といった上場会社なみの対応も必要だ。そのため、経営企画の手腕をもった上場会社の役員・幹部クラスも紹介している」

 ――医師不足の状況は?

 「明確な大学の系列病院であれば医局から人材が送り込まれてくるが、大学から離れた地域の社会医療法人などは、系列色がないところも多い。一方で、こうした社会医療法人には地域の拠点医療機関として役割や規模を拡大しているところもあり、なおさら医師が不足している。急性期から在宅医療まで幅広くカバーする必要がある分だけ、求める人材の幅も広い」

 ――地方に移って働くことの魅力と、留意点は?

 「のびしろ(成長余力)と、規模の限られた組織で一定の分野を任せられることで、経験やキャリアを発揮できる自由度があることが最大の魅力だ。ただ、従来とは仕事の進め方や意思決定のプロセスが全く違うのに、いきなり自分のやり方を振りかざしてしまい、うまくいかずに苦労される方もいる。新しい職場をよく見極めてから、そこに合った形で進めていける柔軟性も求められる。自分や家族が、新しい土地の気候や風土に合うかも重要だ」

 ――向いているタイプは?

 「今や経済界も医療界もグローバル化や地域医療への対応などで、創造性のある仕事が求められている。人間力や正確な仕事力はもちろん、常に変革を続ける創造的な思考力のある人材が求められている」

 「新しいものを築く楽しさや、その裏返しにある大変さも総合的に捉えられる方が、地方案件には向いている。与えられた環境で歯車の一つになりたい、大組織から地方に移れば楽ができる、と考える方は向いていない。『何を知っているか』よりも、『何ができるか』が大事だ」

 「教育や介護の事情があると地方に移るのは難しいため、経験豊かで子育ても終わった50代半ば以降、大企業なら役職定年にかかったような世代が、地方企業の狙い目になっている」

 ――一定のキャリアを積んでから、地方で挑戦するかどうかの分かれ目とは?

 「そこは二極化する。役職定年などで処遇がダウンしても、お世話になってきた会社に勤め上げたいという方もいる。一方で、やりがいや引き際を考えたり、悠々自適の生活よりも体が動くうちは社会に貢献したい、と考えたりする方も増えている」

 「年金の問題や定年延長といった社会情勢をにらむと、働くシニアは、これからますます増えると思う。そのとき好奇心があれば、地方で働くという道が開けてくることもあるはずだ」


  1. 2015/11/06(金) 05:41:03|
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