Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月22日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47072.html
研修医の内定者数、3年連続で増加- マッチング結果、地方比率は過去最大
2015年10月22日 19時00分 キャリアブレイン

 医学生らの来年度の臨床研修先を決めるマッチングの結果が22日、明らかになった。研修先が内定した人数は、前年度比3.4%増の8687人で、3年連続で増加した一方、内定率は研修希望者の94.3%で、前年度(95.8%)から微減した。内定者数に占める地方(大都市部のある東京都と神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、福岡県以外の道県)の割合は57.4%で、2004年度の新医師臨床研修制度の導入以降で最大だった。【新井哉】

■内定者の増加率、1位は鳥取

 来年度からの研修先を決めるマッチングには、前年度より8病院多い1023病院が参加し、計1万1052人(前年度1万1004人)の研修医を募集。希望順位登録者数は9216人(同8767人)だった。

 大学病院の内定者は3703人で、全体の42.67(同43.7%)だった。内定者に占める地方の割合は、08年度には51.3%だったが、翌年度から7年連続の増加となった。

 病院の所在地別の内定者数を見ると、前年度比で最も増加率が高かった都道府県は鳥取(前年度比36.7%増)。以下は、秋田(同31.3%増)、山口(同29.2%増)、和歌山(同26.2%増)、奈良(同22.2%増)などだった。

■都道府県別内定者は東京が最多、北海道で増加も

 また、内定者数が最多の都道府県は東京で1355人。以下は、神奈川(606人)、大阪(595人)、愛知(471人)、福岡(423人)、千葉(399人)、兵庫(361人)、北海道(353人)などの順。北海道では前年度に比べて24人増えた。

 研修医のマッチングでは、主に医学生(6年生)と研修病院が、希望する研修先と学生を順位付けしてそれぞれ登録。その後、コンピューターで、一定の規則に従って組み合わせを決める。

 厚生労働省は、研修医が都市部に集中しやすいなどの問題が指摘されていることを受け、10年度から都道府県別の募集定員の上限を設定するなどして、研修医の地域的な適正配置を誘導している。



http://mainichi.jp/select/news/20151023k0000m040106000c.html
診療報酬:社会保障費の伸び抑制の中、改定議論の課題は?
毎日新聞 2015年10月22日 21時06分(最終更新 10月22日 21時28分)

 2016年度診療報酬改定に関し、厚生労働省は21、22の両日、社会保障審議会の関係部会に改定の基本方針のたたき台を示し、議論が本格的にスタートした。社会保障費の伸び抑制が求められる中、マイナス改定となるかどうかが焦点だ。個別の課題では、薬の分野の見直しが重点課題に上るとともに、重症者向け病床の数を減らすことも議論になる。【堀井恵里子】


 ◇抑制のターゲット

 前回(14年度)は0.1%増だが、消費増税に伴う医療機関のコスト増を除いた実質ではマイナスだった。

 今回、社会保障費は概算要求から1700億円削減が見込まれる厳しい環境にある。来年度は大きな制度改正がないため、「診療報酬がターゲット」との見方が多い。

 医療費の国庫負担だけで1700億円削ると1%台半ばのマイナス。だが、日本医師会(日医)は来春に会長選を控えており、減額は避けたい考えだ。来夏の参院選で日医の支援を得たい自民党も増額圧力を強めそうだ。
 ◇薬が見直しの重点

 具体的な見直しの重点になりそうなのが、調剤報酬など薬の分野だ。厚労省は、医療機関の処方箋を集中的に受け付ける「門前薬局」について、服薬指導など「かかりつけ薬局」の機能を果たしていない場合は報酬を減額する方針。

 また、厚労省の調査(13年度)で患者の約55%が「医薬品が余ったことがある」としていることを踏まえ、複数の医療機関から何種類もの薬をもらっているケースなどの改善策も議論する。後発医薬品の使用促進策や価格の引き下げも課題だ。

 ◇重症者病床で攻防

 重傷の患者を受け入れるため「患者7人に看護師1人」と手厚い配置で報酬額も最高の「7対1病床」(約36万床)の扱いも議論になる。導入当初の厚労省の想定を大きく上回る数に上り、医療費増加の一因との見方もあるためだ。

 前回改定で要件を厳しくしたことで約1.6万床減ったが、さらなる絞り込みが議論されている。中央社会保険医療協議会(中医協)では、健康保険組合連合会など医療費を負担する側が「(要件を)見直す方向で議論すべきだ」と絞り込みを主張しているのに対し、日本医師会など診療側からは「あまりに減らすような議論をすべきではない」とけん制している。
 ◇診療報酬

 公的医療保険を使って病院などにかかった場合の医療の価格。手術や検査、薬などに点数が付けられ、1点=10円で医療費を計算する。患者は窓口で原則3割を負担し、残り7割は健康保険組合などが医療機関などに支払う。ほぼ2年ごとに改定し、全体の改定率は予算編成に合わせて決まる。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/10/22/06.html
悲願の総合病院誘致を断念 鴻巣市、上尾中央医科グループと協議不調
2015年10月22日(木) 埼玉新聞

 鴻巣市は21日、一般社団法人上尾中央医科グループ協議会(上尾市)と協議を進めてきた総合病院の誘致計画を断念すると明らかにした。同協議会が県の病院整備計画の再公募に応募しない意向を固めたことから、今回は見送らざるを得ないと判断した。

 総合病院の誘致は鴻巣市にとって長年の悲願。市は2013年10月から、同協議会と誘致協議をしてきた。計画によると、新病院は赤見台近隣公園(赤見台3丁目)を予定地とし、病床数300床、14診療科。県の第6次地域保健医療計画(13~17年)の期間内着工を目指していた。

 上尾中央医科グループは上尾中央総合病院(同市柏座)を基幹病院とする医療事業グループ。市によると、同病院の中村康彦理事長が今月15日、県の再公募に応募しない意向を示した。近年の建設費高騰によるコスト増などで、同市が望む医療を将来にわたり提供することは困難と判断したことが理由という。

 市では、消費税の引き上げや診療報酬改定など、昨今の医療を取り巻く経営環境が厳しさを増す中、上尾中央医科グループ全体にも影響があることから、計画を見送ることとしたという。

 原口和久市長は「総合病院誘致については多くの時間と努力を重ねてきたが、市民の皆さんの期待に応えることができず残念。計画をもう一度練り直し、チャンスがあれば誘致に取り組みたい」と話した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/368399
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
「医療に犠牲強いる」、横倉日医会長が財政審に反論
定額負担で「フリーアクセス阻害する」と主張

2015年10月22日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の横倉義武会長は10月21日の定例記者会見で、財務省が作成した、「骨太方針2015」の具体化に向けた社会保障制度の「改革工程表」について、「医療・社会保障に犠牲を強いるもの」と語った。10月9日に開催された財政制度等審議会財政制度分科会で示された改革工程表では、44項目のうち大半が医療関連だった(『外来医療費の地域差是正、2018年度から』 を参照)。

 横倉会長は改革工程表に挙がった、(1)医療・介護を通じた居住に係る費用負担の公平化、(2)かかりつけ医の普及の観点からの診療報酬上の対応や外来時の定額負担、(3)医療提供体制の適正化――の3点について反論を述べた。

 (1)は、入院と在宅医療の公平性を確保する観点から入院に際して居住費を求める内容で、横倉会長は「治療が必要だから入院しており、居住費という介護の概念は適さない。公平性の確保という視点が不適切」と指摘。(2)について、財政審はかかりつけ医以外を受診した場合は、定率負担に加えて少額の定額負担を課すべきと主張している。「定額負担は高齢者へ影響が大きく、受診控えで重症化し、かえって負担が増える」と指摘した上で、「日本の医療の特長であるフリーアクセスを阻害するもの」と拒否感を示した。

 さらに、(3)の医療提供体制の適正化について、病床機能の分化連携と都道府県の権限強化の二つの観点から反対意見を述べた。「地域医療構想の早期策定と推進」が求められていることに対し、「地域の関係者が情報を交換しながら共に考えるもので、拙速に策定されるべきものではない。病床機能報告は医療機関が自主的に機能を選択することが根幹である」と主張。「民間医療機関に対する転換命令等、医療保険上の指定に係る都道府県の権限の一層の強化」するための法案を遅くとも2017年度に国会提出すべきという財政審の主張に対しては、「法による強制やペナルティを課すことは健全な医療経営を阻害する。患者の強制転院や在宅移行につながり、需要予測にミスがあれば取り返しのつかない事態になる。地域医療の崩壊を阻止するためには、このような考え方を持つべきではない」と訴えた。

 社会保障財源については、支払い能力に応じた負担の公平化が先決として、「財政審の中で真剣に取り組まれてないので残念。速やかに改革を進めてほしい」と訴えた。



http://www.m3.com/news/iryoishin/367491
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
ジェネリック医薬品「使いたい」医師はNP読者の半分◆Vol.3
NP読者「スムーズに勧めてほしい」

2015年10月22日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)


 先発医薬品の特許期間が切れた後に、他の製薬会社が同等の有効性があるとして製造・供給するジェネリック医薬品。開発費が不要なことなどから安価になる。医療費削減に効果があるとして、政府は2020年度末までにジェネリック医薬品の普及率を80%にすると表明。それによる医療費の削減効果は2020年度に1.3兆円になるとしている。

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医師では意見が分かれる

 では、そのジェネリック医薬品を「自分自身が」使用したいかを尋ねた本問、「思う」と答えた医師は35%にとどまった。医師側では「思う」「思わない」「どちらでも良い」がほぼ3等分しており、意見が割れている状況が見て取れた。自由記述欄からは、薬効が先発医薬品と同等かどうかに確信が持てないことに不安を感じているようだ。

薬効に不安、医師に選択権を

 具体的には、「十分な効果があることを示し、積極的に処方される体制を作ってほしい」、「もっともっといろんな種類のジェネリックが出てきてほしい」という期待の声もある一方、「有効成分が同じでも、基材・添加物まで同じとは限らないので、「同じ薬」とは言えない。副作用情報を収集・提供しない会社のものは使いたいとは思わない」、「先発品と同様の品質とは言い難い」など、薬効への不安が多く寄せられた。

 「きちんと第三者機関にて安全性や同等性の確認を行ってほしい」「後発品メーカーからの情報提供は皆無であり、副作用等が生じた際の窓口が不明」「責任性と継続性に問題がある。ジェネリックの使用を推進しすぎると、新薬の開発に支障が出る」など製薬会社への要望も多かった。

 また、複数のジェネリック医薬品がある場合は薬局の判断で処方される医薬品が決まることもあり、「医師がジェネリックメーカーを選択できないことは大きな問題だと思う」、「調剤薬局で薬価差益が大きい高額なジェネリックに変えられてしまう」という不満も寄せられた。

NP読者はスムーズに勧めてほしい

 一方、ジェネリックを使用したいと思うNewsPicks(以下、NP)読者は65%に達した。ジェネリック医薬品に対する意見についても、「ジェネリック医薬品は安くて助かる人が多いし、普及の促進には賛成。ただ、最初に作った人に対するインセンティブをきちんと確保するという基本姿勢を忘れないようにすべき」「今のジェネリックへの切り替えの仕方(薬局等での案内)を、もう少しぎこちなさをなくせばもっと普及が早いと思う」など好意的な意見が多数だった。また、医師や薬剤師に対して、「ジェネリック医薬品に対しての説明が少し雑な印象を受けるので、ちゃんと説明してほしい」という要望もあった。

ビジュアル作成:櫻田潤(NewsPicks編集部)
※ジェネリック医薬品に関するm3.com会員、NewsPicks読者のコメントはこちら⇒



http://www.m3.com/news/iryoishin/367555
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
ジェネリック医薬品「義務化すべき」「もっと情報提供を」
m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.3 自由回答

2015年10月22日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第3回「ジェネリック医薬品「使いたい」医師はNP読者の半分」で紹介した、ジェネリック医薬品についての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。

Q ご自身が使う場合、ジェネリック医薬品を積極的に使用したいと思いますか。

■■NewsPicks読者
【賛成】

・従来のものと同等であれば、安いに越したことがない。
・ジェネリック医薬品は安くて助かる人が多いし、普及の促進には賛成。ただ、最初に作った人に対するインセンティブをきちんと確保するという基本姿勢を忘れないようにすべき。
・処方する医師や管理している薬剤師が先発薬との違いなどをしっかり把握しているのであればいいと思う。

【不安・反対】
・新薬と同じ成分と言っても、治験をほとんどしないので提供は不安。新薬の会社が人件費等もっと減らせば薬価を下げられるのではないかと思ってしまう。
・どこまで安全かが正直分からない。先生によって、ジェネリックだと成分が微妙に違うから、ジェネリックじゃない方がいいという話も聞くので、いいイメージはない。
・ジェネリック医薬品は先発薬よりも効かないという噂を聞いたことがあります。実際のところはどうなのか確認のしようが無いので少し高くてもと思ってしまう。

【その他】
・医師や薬剤師に対しての意見ですが、ジェネリック医薬品に対しての説明が少し雑な印象を受けるので、ちゃんと説明してほしい。「ほとんど同じで安い薬です」ではなく、こういう効果は問題なくあり、副作用の作用は〇〇です。ジェネリック医薬品のこの薬は少し苦いですとか、消化する時間が少し長いです、などの一言を添えて上げるだけで変わると思う。
・同等の有効性があっても、添加物の違いやその分量の違いなどで効果の出方や副作用の出方が違う。できればそうした細やかな情報を得て選択できるようにしてほしい。
・効用が同じ薬品だとは分かるが、そこに存在するリスクの説明が不十分と感じる。
・先発薬とジェネリックは、生物学的同等性試験だけでは正確に は「同等」とは呼べないはずなのに、呼んでいる。正確な情報提供が必要な薬剤なのに、行き届いていない。
・薬の相互作用はさほど気にしないのに、ジェネリックへの変更は頑なに拒否する医者が多いと思います。
・ジェネリックに変えても無駄な薬を配り続け、使い続けるこの国の形は変わらないし、結局は薬屋や、それを率先して行う医師がいるという構造も変わらない。医療費が数字の上で少し変化したとしても病気の改善率は変化しない。
・信頼できるジェネリック医薬品が普及していけばよいと思う。会社が多すぎる。
・今のジェネリックへの切り替えの仕方(薬局等での案内)をもう少しぎこちなさをなくせばもっと普及が早いと思う。
・以前かかった個人病院で、「ジェネリックはどうしても純度が低くなってしまう」と言われ、医者にも偏った解釈があることに驚いた。もっと科学(化学)に対するリテラシーが必要だと思う。
・医薬品の仕事をしている者ですが、問題ないと思っている。日本以外の国はジェネリックが主流。よくわかっていない人ほどジェネリクを嫌がる傾向があると思う。これも日本の問題点。個人的には、皆保険では、基本ジェネリックしか使えないようにし、新薬を使いたい人は差額を払うシステムが良い。また保険償還はいったん全額払ってから後で振り込まれるフランス方式にし、薬の使いすぎを抑制すべき。

■■医師(m3.com会員)
【賛成】

・基本的には使用する。
・品質に替わりはない。
・推進してよいと思う。
・もっともっといろんな種類のジェネリックが出てきてほしい。
・欧米並みにジェネリックのシェアを上げる政策を作るべきである。
・先発品と後発品で薬物動態の差の影響で疾患管理が大きく変わる薬(例えば抗癲癇薬)以外であれば安価な後発品を使いたい、処方したい。
・財政状況が危機的なので使用しています。
・日本製なら良いと思います。
・副作用などの問題がない限り、ジェネリックに変更していく必要がある。
・副作用に注意しながら、投与しています。
・効果が変わらなく大手で安全性と供給もしっかりしていれば使わない理由がない。

【不安・反対】
・先発品なら副作用がなかった人が後発品に変えた途端、調子が悪くなる人がいるので全面的に信用はできない。
・先発品と比較して効果のバラツキがまだあるように感じられる。
・有効成分が同じであるというだけで、何の試験もなく使用できるのはおかしいと思う。
・質の悪いジェネリックの駆逐が必要。
・やはり効き具合にばらつきがあるという印象。他の医師からも聞く。せめてクオリティコントロールの管理ができている国産のものを希望。
・ジェネリックが先発品と全く変わらないなんてデマを流して医療費を安く上げようとする根性が気に入らない。
・有効成分が同じでも、基材・添加物まで同じとは限らないので、「同じくすり」とは言えない。副作用情報を収集・提供しない会社のものは使いたいとは思わない。
・後発品メーカーからの情報提供は皆無であり副作用等が生じた際の窓口が不明。
・ジェネリック医薬品の安全性が保証できないので、積極的に使い難い。
・本当に効果が同等か不信感がある。
・ものによっては、ジェネリックで明らかに効果の低下があることが問題だと思う。

【その他】
・逆にジェネリックだけが儲かっている。
・名前がもう少し分かりやすくなってほしい(既存の名前に近いか、例えばタケプロン1、2などすぐに何の薬の後発医薬品が分かりやすくしてほしいです)。
・メーカーを選べるようにした方がよい。メーカーによっては,企業モラルの問題があると考えられる。
・安定供給を切に願います。
・もっと品質を抜き打ちで調査するなど厳しくすべきだ。
・一般名処方をしているが、調剤薬局で薬価差益が大きい高額なジェネリック変えられてしまう。
・品質を保証する制度がなんらかの形で必要と思います。
・現状では医師はジェネリックメーカーを選択できないことは大きな問題だと思う。
・効果と安全性が先発品ほどはっきりと分かっていない。フェーズ4を必須化してほしい。
・専門領域以外の薬の名前が覚えられないので不便。
・ジェネリックという呼び名より「ゾロ」の方が、雰囲気があって良い。



http://www.m3.com/news/iryoishin/368400
2016年度からかかりつけ医研修、日医
実地研修では地域活動を評価

2015年10月22日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の鈴木那彦常任理事は10月21日の定例記者会見で、2016年4月より「日医かかりつけ医機能研修」を実施することを発表した。

 地域包括診療料や同加算の算定要件に含まれている研修との関係について、鈴木理事は「算定要件は厚生労働省が決めて、それに合わせて日医が行っている。新たな研修は日医が考えるあるべきかかりつけ医機能を充実強化するためのもの」と説明した。

 かかりつけ医研修修了証書の取得には、基本、応用、実地の3つの研修が必要となり、基本研修は日医生涯教育認定証の取得で充当。応用研修(座学)10単位、実地研修10単位の計20単位を3年間で取得することが求められる。

 応用研修のシラバスには(1)かかりつけ医の倫理、質・医療安全、感染対策、(2)健康増進・予防医学、生活習慣病、認知症、(3)フレイル予防、高齢者総合機能評価、老年症候群、(4)かかりつけ医の栄養管理、リハビリテーション、摂食嚥下障害、(5)かかりつけ医の在宅医療・緩和医療、(6)症例検討――の6項目が挙がっている。

 実地研修は、学校医や警察活動への協力医、市民対象の講演、退院カンファレンスへの参加、地域行事(祭りなど)への医師としての参加――など、地域での活動を1活動に付き5単位として認定するというもの。

 修了者には修了証書(認定書)が公布され、有効期限は3年間。事務手数料は医師会員は無料、非会員は都道府県医師会が定めるとしている。



http://www.m3.com/news/general/368497
鳥大医の移転「ない」 大学側が会見、陳謝
2015年10月22日 (木)配信 日本海新聞

鳥取大と医学部付属病院は21日、米子市で記者会見を開き、医学部などに近接する湊山球場(同市久米町)の敷地が大学の用地として使えない場合に移転する可能性を示唆した問題について、一転して「現実的に移転は不可能」との見解を示した。

 北野博也副学長は「市民や患者と家族の皆さまにご心配を掛け、おわびします」と陳謝した。



http://apital.asahi.com/article/news/2015102200016.html
鳥取大医学部・付属病院、鳥取に移転「否定」 大学側謝罪「学部長の私的な考え」
(朝日新聞 2015年10月22日掲載)

 鳥取大は21日、米子キャンパス(米子市)で記者会見を開いた。医学部と医学部付属病院が鳥取キャンパスに移転する可能性があると一部で報道されたことについて、「大学の公式な見解ではなく、現実的にはありえない」と否定し、患者らから懸念の声が出ていることに対して謝罪した。

 会見には北野博也副学長、小川敏英・医学部長、清水英治・医学部付属病院長らが出席し、今回の経緯について説明した。

 それによると、医学部と付属病院は9月、「湊山球場敷地使用について」と題する要望書を米子市に提出。市が整備を計画している湊山球場(付属病院南側)について、学生用グラウンドや外来駐車場、将来の建て替え用地として提供することを求めた。

 この要望に関し、小川学部長が今月発行の米子商工会議所会報に「(医学部と付属病院の)建て替えを機に他地域に移転する可能性も排除しない」と寄稿。小川学部長に取材した地元紙が「移転も視野に検討」「移転となれば鳥取キャンパスが『現実的』」との記事を掲載した。

 北野副学長は「小川学部長の私的な考えであり、大学として次期再開発の考えは詰めていない。医療圏の問題があり、米子地区での移転はあっても鳥取はない」と否定。小川学部長は「可能性として挙げたが、現実的に不可能であることを十分説明しなかった」と釈明した。鳥大は小川学部長の処分を検討する。

 湊山球場については、市は数年後に更地にし、桜などを植えて景観地にする計画を進めており、野坂康夫市長は20日の定例会見で「具体的な対応を庁内で検討している」と述べた。一方、市民団体は、大学側と連携してまちづくりに生かすことなどを求めている。

(古源盛一、杉山匡史)



http://www.m3.com/news/general/368405
生活保護の人、医療費割高…「自己負担なし」で過剰な診療?
2015年10月22日 (木)配信 読売新聞

 生活保護受給者の医療費は、国民健康保険に加入する同じ病気の患者より高くなる傾向があり、高血圧を持つ患者では1・5倍に上ったとの調査結果を、大阪大の研究班がまとめた。

 国の生活保護費は3兆6000億円を超え、その半分を医療費が占める。生活保護受給者の医療費は自己負担がないため、医療機関が過剰な診療を行っている可能性が指摘されていた。医療の適正使用の議論に一石を投じそうだ。

高血圧1.5倍、心臓病1.3倍…

 22日から大阪府内で開かれる日本心不全学会で発表される。調査は、2011年から15年5月分までの大阪府内のある市の国民健康保険(国保)に加入している約3万5000人と、生活保護(生保)受給者約5000人の診療報酬請求データを集計、分析したもの。

 生保患者が使った医療費は1人当たり平均月約8万1000円で、国保患者は同約7万1000円。年代別では35~59歳の現役世代で、生保患者が1・7倍と高く、65歳以上になると差がなかった。

 診療報酬請求上の病名別でも、分析した29疾患中「歯・口腔こうくう」と「周産期」を除く27疾患で生保患者の方が医療費が高かった。

 高血圧では、生保患者の医療費は1人当たり月約7万9000円で、国保の同約5万3000円の1・5倍。心筋梗塞などの心臓病では生保が約10万円で国保の1・3倍。両疾患では入院、検査費、訪問診療などの在宅費で、生保患者の医療費が高かった。

 一方、腎臓病全体では生保患者の医療費の方が高かったが、生活保護を受給していなくても公的助成が受けられる人工透析などでは、生保と国保患者の医療費に違いはなかった。こうしたことから研究班では、患者の自己負担の有無が医療費の額に影響する可能性が高いとみている。生活保護を巡っては、患者に不必要な過剰な医療が全国的に問題視されてきた経緯もある。

 調査をまとめた大阪大の田倉智之教授(医療経済)は「重症度の差のみならず、患者の費用負担を気にせずに済むため安易な医療提供が行われやすいことの影響がありうる。提供された医療の内容を詳しく吟味する調査が求められる」と語る。



http://www.m3.com/news/iryoishin/368443
シリーズ: 社会保障審議会
2016年度改定、重点課題は機能分化と地域包括ケア
医療保険部会、厚労省が基本方針を提示

2015年10月22日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 厚生労働省は10月21日、社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学法学部教授)で2016年度診療報酬改定の基本方針案を示し、重点課題として、「医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進」を挙げた(資料は、厚労省のホームページ)。12月までに同部会と社保審医療部会で基本方針を策定し、年明けから中央社会保険医療協議会が具体的な診療報酬点数の設定を審議する予定。

 厚労省は21日の部会で、次期改定における3つの基本認識と4つの基本的視点を提示した。「超高齢社会における医療政策と方向性」「地域包括ケアシステムと効率的で質の高い医療提供体制の構築」「経済・財政との調和」の3つを基本認識とした上で、先に挙げた重点課題の視点のほか、「患者にとって安心・安全で納得できる効率的で質が高い医療を実現する視点」「重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点」「効率的・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点」を4つの基本的視点として掲げた。

 具体的方向性には、医療機能に応じた入院医療、チーム医療の推進、かかりつけ医・かかりつけ歯科医・かかりつけ薬剤師(薬局)、がんや難病、後発医薬品の使用促進――などを評価する一方で、後発医薬品の価格適正化や門前薬局の評価の見直しなどが例として挙げられた。

 政府は、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2015」などで社会保障費の伸びを「高齢化等に伴う増加額を加算した範囲内」に抑える方向性をしており(『来年度予算「医療費増は高齢化範囲内」、内閣府』を参照)、改定の基本方針でも質の高い医療と社会保障費抑制の両立を目指した困難な調整が求められそうだ。

医師と薬剤師の連携がカギ

 医薬品の適正使用の推進では、残薬や多剤・重複投薬を減らすために医師・薬剤師の協力による取り組みの推進が掲げられた。これに関して賛成意見が複数の委員からあった一方で、日本医師会副会長の松原謙二氏は「調剤医療費がひっかかる」とコメント。大手ドラッグストアで薬歴未記載が相次いだとの報道に触れ、調剤医療費を一から検証すべきだと述べた。

 これに対し、日本薬剤師会副会長の森昌平氏は、「薬歴の不記載はとんでもないことだが、一部の薬局の問題ではなく、特定の薬局の問題として、で対応が必要だ」と応じた上で、「残薬や重複投薬を薬剤師の疑義紹介で減らせるなど、医薬分業の効果もある。評価すべきは評価すべきだ」と述べ、医薬品の適正使用における薬剤師の役割の重要性を強調した。

「主治医」?「かかりつけ医」?

 重点課題で掲げられた医療の機能分化と地域包括ケアシステムの推進では、「診療所の主治医機能(かかりつけ医機能)の確保」が厚労省の案で提示された。これに対し、松原氏は、1人の医師ではなく複数の医師でも対応できるように、主治医機能ではなく「かかりつけ医」という言葉を使うべきだと指摘した。

 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、「主治医や総合診療医とかかりつけ医の概念が違うのでは」と述べ、厚労省の具体的方向性(案)にあった「かかりつけ歯科医の評価」についても「『かかりつけ歯科医』という概念は全く分からない」と主張。「(かかりつけ医などの)機能を高めることに異論はないが、評価というと点数を付けるかのように読める。表現の仕方を考慮すべき」と話し、部会で言葉と概念の整理をするよう求めた。

「保健医療2035」を入れるか

 複数の委員から指摘が挙がったのは、塩崎恭久厚生労働大臣の私的懇談会が策定した提言書「保健医療2035」の取り扱い。厚労省の基本方針案では、基本認識の一部で「保健医療の価値を高めるためのリーン・ヘルスケア」の達成等の目標を掲げた『保健医療2035』に基づき、費用対効果等『患者にとっての価値』を考慮した報酬体系を目指していくこと」と記載されていた。

 これに対し、連合全事務局長の高橋睦子氏の代理で出席した新谷信幸氏は「提言はエッジが効いたものもあり、中医協でも議論していない。『基づき』というのはいかがなものか」と指摘。白川氏も「基づきというのは行き過ぎ」と同意し、「リーン・ヘルスケア」という言葉についても一般的に使われていないとして「適切な用語」にするよう求めた。

 一方、東海大学教養学部人間環境学科教授で、提言書を策定した懇談会のメンバーでもある堀真奈美氏は、2035年を見据えた中長期的な提言書は画期的で、基本方針に「文言を入れることに意味がある」と主張。「基づき」という言葉ではなく「方向性を参考にして」と表現を変えた上で残すべきだとした。

 21日の部会ではこのほか、「骨太の方針2015」の改革工程の具体化に関しても議論。医療費適正化に向けた取り組みや医療に要する費用負担の在り方について意見が交わされた。



http://jp.wsj.com/articles/SB12707975987092023884404581308663768680424
抗生物質と小児の体重増加に関連性=米調査
By GAUTAM NALIK
2015 年 10 月 22 日 17:08 JST Wall Street Journal Japan

 抗生物質を服用した小児は、服用しなかった小児より体重増加のペースが速いことが、新たな調査で明らかになった。体重は累積的に増加する可能性があるという。

 調査は、米ペンシルベニア州で約16万4000人の小児を対象に実施。幼少時に7回以上抗生物質を処方された子供は、抗生物質を飲まなかった子供と比べ、健康な15歳時点で体重が約3ポンド(約1.36キログラム)多かったと結論づけた。

 調査を率いた米ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生学部のブライアン・シュワルツ氏は「抗生物質はどの年齢でも体重増加に寄与する」と述べた。この調査結果は21日、医学誌「国際肥満ジャーナル」に掲載された。

 抗生物質と体重増加の関連性を示す証拠は増えつつある。畜産農家は家畜の成長を促すため、治療量以下の抗生物質を日常的に飼料に混ぜている。

 また複数の調査では、1~2歳の子供が抗生物質を服用すると体重増加につながることが示されている。体重増加の理由は、抗生物質が内臓内の一部の細菌を殺す一方、食物を分解する細菌を残すためとされる。これにより吸収される栄養分のカロリー増加につながるとみられる。

 抗生物質は最も一般的に処方される医薬品の1つだが、耐性菌の問題が大きくなっているのを受け、使用を制限する取り組みが進められている。公表されているある推計によると、2000~10年に米国内の抗生物質処方量は小児で18%減少し、成人については変わらず、高齢者では30%増加した。

 今回の新たなな調査は、抗生物質と体重増加の関係について、幼児期だけでなく小児期全体を対象にした最初の調査の1つ。

 シュワルツ氏らのチームは、2001~12年にペンシルベニア州の医療研究機関「ガイシンガー・ヘルス・システム」に登録された3~18歳の医療記録を精査した。データには肥満度指数(BMI)や抗生物質の使用、人種や性別、その他の各種情報があった。

 研究者らは、抗生物質を服用しなかった小児の典型的なBMIの軌跡と、服用した小児のBMIの軌跡を比較した。抗生物質を投与された群は少し体重が増えたが、翌年にその分は減った。ただ追加投与ごとに、体重の増加は累積的となり、抗生物質を投与しなかった群との差は拡大していった。

 シュワルツ氏は「これは(抗生物質の)影響が18歳で止まらないことを示唆している」と述べた。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201510/CK2015102202000199.html?ref=rank
【群馬】
群大病院インフォームドコンセント 「説明同意書」に480例

2015年10月22日 東京新聞 群馬

 前橋市の群馬大学病院が、同じ男性医師(三月に退職)による腹腔(ふくくう)鏡などの手術を受けた患者が相次いで死亡した問題を受け、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)の指針を大幅に改定したことが病院への取材で分かった。リスクのある手術や検査前に患者側の承認が必要な「説明同意書」は主な症例や手術方式ごとに四百八十例を用意。内容を分かりやすくし、説明漏れがないよう体系化するなど充実させ、患者側の理解を深める。 (川田篤志)

 同病院は二〇〇三年、インフォームドコンセントの指針を初めて作成した。今回は〇八年に続き、七年ぶり二度目の改定。患者八人が亡くなった腹腔鏡手術死の問題を院内で把握した後の昨年十月以降、医師や看護師らでつくるワーキンググループ(WG)で内容を詰め、今年九月に改定し運用を始めた。

 インフォームドコンセントを充実させるために重視したのが、説明同意書づくりの刷新だ。

 病院が三月に公表した腹腔鏡手術死の調査報告書によると、患者側に示した当時の説明同意書には、詳しく説明するべき手術内容が簡単な記述のみで、予想される合併症も箇条書き程度だった。男性医師は「口頭で説明した」と主張するが、遺族側は手術のデメリットや治療の選択肢の詳しい説明がなかったと証言し、意見が食い違っていた。

 病院側は問題が起きた背景に、説明同意書の記述をそれぞれの執刀・検査医に任せていたことがあると分析。旧指針でも患者に承認を得るため「診療行為の具体的な内容」「治療行為に伴う危険性の頻度」「代替的治療法の内容および利害損失」など九項目で説明が必要と明記していたが、やり方は医師任せのため一部では多忙により記述を簡略化し、口頭で済ませる事例が起きた可能性があるという。

 WGでは、同意書で網羅するべき記述内容のひな型を示し、全二十六診療科を中心に、さまざまな病気や手術方式ごとに基本となる文書フォーマットの作成を呼び掛けた。現時点で四百八十例が提出、承認された。今後も随時増やしていく方針。

 内容は多いもので十数ページに及び、肝臓などイラストも充実させ、切除する部位の説明などで活用できる。執刀医らは基本的に、手術・検査を受ける患者に対応したフォーマットを示しながら説明し、合意書の承認を得ていく。

 インフォームドコンセントの新指針ではほかに、「死亡時対応 病理解剖と死後CTの説明同意」の項目を新設。説明を補助する役割を果たす「看護師の同席」の項目を章立てにした。発生確率が0・1%以上のリスクは必ず説明するよう求めるなど対応方針をより細かく明記した。今後、研修を行うなど医師や看護師らの意思統一を図っていく。

 病院の医療の質・安全管理部長を務める永井弥生診療教授は「患者側が求めている説明をより明確にした。医療者と患者の意識が共有できる形を作ることが大切。信頼関係を築き、患者側と行き違いがないように努めたい」と話した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47050.html?src=catelink
県立13病院、3億円超の未収金早期収納を- 新潟県が監査結果公表
2015年10月22日 09時00分 キャリアブレイン

 新潟県は、病院局などの企業会計監査結果の概況を公表した。監査結果では、県立13病院の3億円超の未収金について、早期の収納を促している。【新井哉】


 監査結果によると、県立の15病院のうち、13病院の過年度未収金の1万4533件、約3億3000万円を「指摘事項」として提示。金額が最も大きかった新発田病院(3211件、約8400万円)については、「件数、金額とも増加している」と指摘した上で、具体的な回収手法の見直しを行い、早期収納や発生予防を強化するよう求めている。

 また、吉田病院のボイラーなどの定期点検整備の業務委託についても、「委託内容が変更されたにもかかわらず、変更契約書が作成されていなかった」とし、財務規程に基づく適正な事務処理を促している。



http://apital.asahi.com/article/story/2015102200002.html
世界ランキング東大後退 なぜ
ニュースQ3

2015年10月22日 朝日新聞

 英国の教育誌が発表する世界大学ランキングで、国内筆頭の東京大が順位を落とし、去年のアジア首位から3位になった。ほかの国内組で200位以内は、京都大のみ。政府が「ランキング100位以内に10校」という目標を掲げたのに、どうして?
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 ■200位内の国内勢、東大と京大だけ

 教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)がランキングを公表した翌日の今月2日。当時の下村博文文科相は記者会見で「わが国の大学は国際面の評価が低い。それだけ魅力が無い」と厳しく指摘した。世界88位の京大の担当者は「努力したい」などと話し、43位の東大広報室は「コメントは控えたい」と言葉少なだった。

 国は、13年の「日本再興戦略」で大学ランキング上位校の増加を政策目標とし、「グローバル人材」の育成を進めようとしている。目玉事業が、留学生増加や海外連携を進める東大など37校に予算を充てる「スーパーグローバル大学」。ほかに、学長権限を強める法改正や教育内容の明確化を迫る制度変更などで「達成を目指している」と文部科学省は説明する。

 ■英語の論文重視、「日本には不利」

 それなのに、なぜ日本の大学のランキングは落ちたのか。朝日新聞の取材に、THE誌は「今年の指標で日本に不利な要素があった」と明かす。ランキングは論文引用数や外国人教員比率など13指標で評価されるが、文科省は「従来より英語論文が重視される方法に変わった」とみる。日本は日本語の論文が多いとされ、「国内大学の質が劇的に落ちたわけではない」と文科省の担当者は言う。

 ただ、大学生の学力に詳しい西村和雄・神戸大特命教授は「論文引用数の多い実績ある教授が定年で次々退職する一方、優秀な海外教員は報酬が低くて呼べない。順位低下は当然」と手厳しい。04年の国立大法人化後、交付金は削減され、スーパーグローバル大学の予算も1校あたり最大年約4億円。年間事業費2千億円超の東大にとっては微々たる額だ。

 ■予算確保に課題、「更なる投資を」

 THE誌も日本の大学予算に触れ、「ライバルと競うために、さらなる投資をするべきだ」と指摘した。ある国立大の学長は「職員減で教員は事務に追われ、論文を書く暇も無い。国はアクセルとブレーキを同時に踏んでいる」と嘆く。



http://mainichi.jp/shimen/news/20151023ddm005010038000c.html
診療報酬:マイナス改定焦点 議論スタート 薬分野見直し課題
毎日新聞 2015年10月23日 東京朝刊

 2016年度診療報酬改定に関し、厚生労働省は21、22の両日、社会保障審議会の関係部会に改定の基本方針のたたき台を示し、議論が本格的にスタートした。社会保障費の伸び抑制が求められる中、マイナス改定となるかどうかが焦点だ。個別の課題では、薬の分野の見直しが重点課題に上るとともに、重症者向け病床の数を減らすことも議論になる。【堀井恵里子】

 ◇抑制のターゲット

 前回(14年度)は0・1%増だが、消費増税に伴う医療機関のコスト増を除いた実質ではマイナスだった。今回、社会保障費は概算要求から1700億円削減が見込まれる厳しい環境にある。来年度は大きな制度改正がないため、「診療報酬がターゲット」との見方が多い。

 医療費の国庫負担だけで1700億円削ると1%台半ばのマイナス。だが、日本医師会(日医)は来春に会長選を控えており、減額は避けたい考えだ。来夏の参院選で日医の支援を得たい自民党も増額圧力を強めそうだ。
 ◇問われる薬局機能

 具体的な見直しの重点になりそうなのが、調剤報酬など薬の分野だ。厚労省は、特定の医療機関の処方箋を集中的に受け付ける「門前薬局」について、服薬指導など「かかりつけ薬局」の機能を果たしていない場合は報酬を減額する方針。

 また、厚労省の調査(13年度)で患者の約55%が「医薬品が余ったことがある」としていることを踏まえ、複数の医療機関から何種類もの薬をもらっているケースなどの改善策も議論する。
 ◇重症者病床で攻防

 重症の患者を受け入れるため「患者7人に看護師1人」と手厚い配置で報酬額も最高の「7対1病床」(約36万床)の扱いも議論になる。導入当初の厚労省の想定を大きく上回る数に上り、医療費増加の一因との見方もあるためだ。前回改定で要件を厳しくしたことで約1・6万床減ったが、さらなる絞り込みが議論されている。中央社会保険医療協議会(中医協)では、健康保険組合連合会など医療費を負担する側が絞り込みを主張しているのに対し、日本医師会など診療側からは「あまりに減らすような議論をすべきではない」とけん制している。

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 ■ことば
 ◇診療報酬

 公的医療保険を使って病院などにかかった場合の医療の価格。手術や検査、薬などに点数が付けられ、1点=10円で医療費を計算する。患者は窓口で原則3割を負担し、残り7割は健康保険組合などが医療機関などに支払う。ほぼ2年ごとに改定し、全体の改定率は予算編成に合わせて決まる。


  1. 2015/10/23(金) 05:41:34|
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