Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月17日 

http://www.chibanippo.co.jp/news/national/283546
医師の説明義務原告の訴え棄却 千葉地裁
2015年10月17日 10:16 千葉日報

 茨城県の男性が十分な説明がないまま気管切開手術を受け、声が出なくなるなど精神的苦痛を受けたとして、男性の妻が手術した国保旭中央病院を運営する旭市を相手取り、慰謝料などを求めた訴訟の判決が16日、千葉地裁であった。岸日出夫裁判長は「医師はできる限りの時間をかけて、必要な説明をした」と認定し、原告の訴えを棄却した。

 判決によると、男性=2012年に死亡=は08年3月、同病院で筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断され入院。同年4月、気管を切開して人工呼吸器を付ける手術を行い、声が出なくなった。男性の妻は「医師が適切な説明をせず、手術を受けるか決める自己決定権を侵害された」と主張したが、岸裁判長は「医師に説明義務違反はなかった」と判示した。



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20151017-020944.php
「高度被ばく」福島医大4県担当 医療チーム派遣の司令塔
2015年10月17日 08時43分 福島民友新聞

 原発事故時の被ばく医療体制の見直しに伴い、災害時に原子力災害医療派遣チームの派遣調整を担う「原子力災害医療・総合支援センター」に指定された4大学のうち、福島医大は本県のほか東京電力柏崎刈羽原発がある新潟県、日本原子力発電東海第2原発がある茨城県、中部電力浜岡原発がある静岡県を担当することが16日、同大への取材で分かった。

 全国を4地域に分け、4大学がそれぞれの地域で医療チーム派遣の司令塔の役割を果たす。平時から各地の原子力災害拠点病院とのネットワーク構築も進める。

 4大学のうち弘前大(青森県弘前市)は全国の原発立地地域のうち北海道、青森県、宮城県、広島大(広島市)は石川県、福井県、愛媛県、島根県、長崎大(長崎市)は佐賀県、鹿児島県を担当する。

 4大学は8月、原子力規制委員会から原子力災害医療・総合支援センターの指定を受けた。4大学と放射線医学総合研究所(放医研、千葉市)は高度な被ばく医療を担う「高度被ばく医療支援センター」にも指定されている。



http://news.livedoor.com/article/detail/10717822/
「早起き」すると寿命が縮む? オックスフォード大学の研究で判明
2015年10月17日 11時0分 Live Door News / 現代ビジネス

早起きは健康である-誰もが信じきっていた通説を覆す研究発表が全世界で話題だ。そこに示されていたのは早起きによって起こる病気の数々。一流学者が本誌に語った、驚くべき「睡眠の新常識」。

■体にも心にも悪い

「『早起き』が健康に良いものだと思っているのならば、それは大きな間違いです。朝6時に起きて、日課のジョギングを1時間ほどこなしてから、余裕をもって会社に向かい、9時から仕事に取りかかる。誰もが理想的だと考えるそんな生活が、重大な病気を引き起こし、命取りになることもあるのです」

朝早く起きることは、人体にとって「拷問」に等しい-そんな衝撃的な研究結果を発表したのは、英オックスフォード大学の睡眠・概日リズム神経科学研究所の名誉研究員、ポール・ケリー博士である。

同博士が、イギリスで行われた科学イベントで発表したレポートが英ガーディアン紙などで報じられ、いま世界中で話題となっている。

この記事の注目すべき点は、一般的な会社員にとっては当たり前のものとして受け入れられている「9時5時」という就業時間が、実は人間の体内時計と全くかみ合っていないということだ。

さらにそれが原因となって、さまざまな病気を引き起こす恐れがあるほどに、精神にも肉体にも悪影響を与えるという。

ケリー博士は言う。

「世界中のあらゆる人たちの睡眠パターンを分析して、年齢層ごとの推奨すべき起床時間と起床後の活動開始時間をはじき出すことに成功しました。それによれば、個人差はあるものの、起床時間は青年期(15~30歳)であれば朝9時、壮年期・中年期(31~64歳)なら8時、高年期(65歳以上)だと7時となっている。

また起床後の活動開始時間は青年期11時、壮年期・中年期10時、高年期は9時が最適だと分かっています。この数値を見れば明らかなように、すべての年齢層の人に言えることは、6時よりも前に起床することは人間として本来あってはならないということです」

人間、年を重ねていくほど眠れなくなって、朝が早くなりがちだが、こうした習慣が身体に重大な影響を及ぼすというのである。

これまでの研究から、早起きすることで起こりうる病気の数々についてケリー博士はこう続ける。

「わたしのいるオックスフォード大学だけでなく、米国のハーバード大学やネバダ大学などの研究機関で、早起きが病気のリスクを高めることに関する実証研究がすすめられています。

現時点でもすでにメタボリック・シンドロームや糖尿病、高血圧、より重篤な病気であれば、心筋梗塞や脳卒中、心不全などの循環器疾患やHPA(視床下部-脳下垂体-副腎皮質)機能不全によるうつ病などが判明しています」

■集中力も落ちる

早起きのせいで、病気にかかりやすくなる-なぜこんなことがわたしたちの身体で起こりうるのだろうか。ケリー博士によれば、その原因は「人間の体内時計の『ズレ』」にあるという。

体内時計とは、「概日リズム」とも呼ばれる、生物に生まれながらにして備わった生命活動のサイクルである。これがあるおかげで、人はもちろん、あらゆる生物は意識しなくても活動状態と休息状態を一定のリズムで繰り返すことができる。

ケリー博士はこの体内時計の周期と人間の実生活における行動周期とにズレが生じることが、人の身体に悪影響を及ぼすものだと考えている。そして早起きこそが、このズレを生むのだという。

「体内時計は身体のあらゆる部位に存在します。例えば脳の視交叉上核という場所に体内時計が備わっていますが、早起きすることによってこれがズレてしまうと、著しく脳の機能が低下します。すると集中力や記憶力、コミュニケーション能力などが著しく減退してしまうのです」

ハーバード大学医学部において、朝から夕方までの勤務シフトで働く医者と、昼から夜までの勤務シフトで働く医者の仕事ぶりを比較する実験をケリー博士らが行った。すると、前者の医者は後者に比べて集中力の欠如が見られ、医療ミスが36%も増加したという。

博士らの研究の正しさは、ビジネスエリートたちも証明している。

世界最大のIT企業、グーグルはとりわけ社員の能力と睡眠の関係性を重要視している企業の一つだ。フレックスタイムを導入しているグーグルは、社員が自由に出社時間と退社時間を決められるようにしている。

そのため、午前中のオフィスは人もまばらで、昼過ぎになってようやく社員たちが姿を見せ始めるという。

「脳に加えて、心臓や肺などのあらゆる臓器にも体内時計は備わっています。ただでさえ早起きをすることによってこれらの体内時計にズレが生じる上に、そのズレは年齢を重ねるごとに自然と大きくなります。

そうなると、必要以上に臓器を酷使してしまうことになり、病気を誘発するリスクがさらに高まるのです」(ケリー博士)

実際に65歳以上の高齢者で平常時の起床時間と病気の発生リスクの関係を調査したケリー博士の研究結果がある。

博士が先に述べた高齢者の理想的な起床時間である7時以降にいつも起きている人と比べて、それよりも早い6時以前に起きている人は、心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患の発症リスクが最大で約4割、糖尿病やうつ病といったその他の病気に関しても2~3割高くなり、またその多くが重篤化しやすいという驚きの結果が出た。

早起きが習慣化してしまったばかりに、脳や心臓に負担をかけ、その寿命を縮めてしまうのだ。

■高齢者は「遅寝遅起き」を

今回のケリー博士の研究発表と同じく、日本の睡眠医療の専門家である遠藤拓郎・スリープクリニック調布院長も、早起きが病気を引き起こす恐れがあると指摘する。

「人間のパフォーマンスというのは体温に依存します。体温が低い時は身体中の機能が著しく低下します。人間の一日のなかでの最低体温というのは、個人差もありますが朝の4時から6時。一方で最高体温となるのが夕方4時から6時。したがって、ケリー博士の言う通り、朝早くから活動をするのは年齢に関係なく危険なのです」

とはいえ年齢を重ねれば、自分の意思とは関係なく、つい朝早くに目が覚めてしまうものだ。遠藤氏は続ける。

「高齢の方が朝早く起きてしまいやすくなるのは、メラトニンという眠気を誘発するホルモンが加齢によって減少してしまうからです。また体力の低下が、そのまま寝る力も奪ってしまっています。

むしろ高齢の方は早寝早起きよりも『遅寝遅起き』のほうがずっと健康にいいんですよ」

遠藤氏によれば、早起きすることなく深い眠りを実現する一番の方法は、昼間から夜にかけて、時間を忘れるくらい趣味に没頭することだそうだ。

ウトウトしながらテレビを眺めているのは最悪で、例えばプラモデル作りなどの集中力を要する趣味に時間をかけると、朝まで深く長く眠ることができるという。

ケリー博士は特に日本社会に対して危機感を抱いている。

「統計的にも、日本人は世界中で突出して睡眠時間が短い。加えて早く起きる人の割合も多い。しかも学校や政府、企業がそれを主導しているように思えます。『早起きは三文の徳』ということわざが日本にはあるようですが、とくに高齢の方には、それは科学的に間違いだということを十分理解してもらいたいです」

健康に長生きするため早寝早起きを心がけよう-その思い込みが、実は、あなたの命を脅かしている。

「週刊現代」2015年10月17日号より



https://www.m3.com/news/iryoishin/367013
国立国際医療研究センター、誤投与事故「10の疑問に回答」◆Vol.1
なぜ誤投与は起きたのか?なぜ警察に届け出たのか?

2015年10月17日 (土)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 造影剤の誤投与事故で揺れた、国立国際医療研究センター病院。事故は2014年4月に発生、患者は死亡。担当した後期研修医は業務上過失致死罪に問われ、2015年7月、有罪判決を受けた(『造影剤の誤投与「初歩的、重い過失」、禁錮1年』を参照)。
 「検査室の棚に置いてあった、造影剤の取り違え」というミスは、なぜ起こったのか。事故直後、どのように対応したのか、その後、どんな医療安全体制の見直しを行ったのか……。刑事裁判の公判を通じても、いまだ疑問点は多い。
 同センター病院はこれまで取材対応は控えていたが、刑事裁判が終わり、厚生労働省の立入検査も終え、院長らの処分を9月25日に行ったことから、同院幹部らがm3.comの取材に応じた。その内容を「Q&A」形式でお届けする(取材は、2015年10月5日に実施。計3回の連載)。
※取材は、副院長の大西真氏、医療安全管理室長、医療安全管理者が対応、各者の発言をまとめた。

Q1: 患者の容体急変後、ICUではどんな治療をしていたのか。

 2014年4月16日、17時30分頃、「本日入院、神経根ブロックと脊髄造影検査を目的に入院した患者が急変して、これからICUに入室する」という一報が、ICU看護師長から、医療安全管理者(看護師)に届いた。

 ICUに患者が入室した時点では、患者は呼吸停止状態。「ウログラフインの誤投与」とは、この時点では誰も考えておらず、造影剤によるアナフィラキシーなども疑っていた。救命救急処置を行い、最善は尽くしたが、20時3分、患者の死亡が確認された。

 仮に、「ウログラフインの誤投与」が分かっていたら、ウログラフインを除去する潅流洗浄などを行う選択肢もあり得たかもしれないが、この方法の医学的有効性についての裏付けは不明である上に、患者の容体を考えると、再度、脊髄に針を刺す行為自体、難しい状況であった。

【事故の概要(これまで公になっていた事実経過)】
2014年
・4月16日 腰部脊柱管狭窄症の再発疑いの78歳女性への脊髄造影検査の際、
      脊髄造影用造影剤イソビストを使用すべきところを、誤って
      ウログラフイン60%注射液(以下、ウログラフイン)を使用。
      検査は午後2時頃から開始、午後3時40分頃に終了。午後4時
      30分頃から容体が急速に悪化し、救命措置を行ったが、同日
      午後8時3分頃、急性呼吸不全により死亡。同日夜に、地元の
      牛込警察署に届出。
・4月18日 厚労省内で院長らが記者会見 ・8月9日 第三者委員を含めた
      事故調査報告書をホームページ上で掲載
・12月3日 レジデントが業務上過失致死容疑で書類送検
2015年
・3月9日  レジデントが業務上過失致死罪で在宅起訴 
・5月8日  初公判
・7月14日 禁錮1年、執行猶予3年の有罪判決


Q2: 患者の死亡後、どのように対応したのか。ウログラフインの誤投与は、いつの時点で判明したのか。

 4月16日20時35分から、ICUにおいて、脊髄造影検査を担当したレジデントと指導医に対し、整形外科診療科長、医療安全推進室長(現在は医療安全管理室に改組、室長も交代)、医療安全管理者(看護師)などで、経過の聴き取りを実施した。「どのように造影検査をしたのか」を聴取した際に、レジデントが「ウログラフインを使った」と答えたことから、他の医師らが誤投与に気付き、X線透視室に出向き、使用後のウログラフインのアンプルを確認した。21時30分、病院長が合流し、再度経過を検証し、ウログラフインの誤投与による死亡と判断した。

 その後の緊急事故調査委員会では、ウログラフインを誤投与した状況について、以下の事実が判明した。ウログラフインのアンプルや箱、添付文書には、脊髄造影検査には禁忌と記載されていた。当該レジデントは、他の病院ではオムニパークを使っていた上、造影剤の種類やその種類によって適応の違いがあるという認識がなかったため、「禁忌」の文字などに注意が向かなかったことが、誤投与につながったとみられる。

【ウログラフイン誤投与の当日の経緯】
・4月16日、患者が1泊2日の予定で、腰部脊柱管狭窄症の再発を疑い、右下肢痛
 に対する神経根ブロックと原因精査のための脊髄造影検査を目的に入院した。
・当該主治医(指導医)が、脊髄造影検査のクリニカルパスを電子カルテに入力、
 造影剤としてはイソビスト注240を使用する旨が記載されていた。
・レジデントは、脊髄造影検査は当院では初めてだったが、他の病院で約10例
 程度の経験があった。同じ患者に前年に行った腰椎椎弓切除術は、レジデントが
 実施。主治医は、外来業務が終了せず、他の診療業務については十分な医学的
 知識と技術を持っていることなど総合的に判断し、レジデントが単独できると
 判断した。
・16日14時頃、脊髄造影検査に当たって、レジデントは、1年目の初期研修医A、
 患者とともに、X線透視室に入室した。
・初期研修医Aは、検査治療に必要な局所麻酔薬キシロカインが操作室になく、
 レジデントに依頼され整形外科病棟に取りに行く。そこで、初期研修医Bと出
 会い、一緒に造影検査の見学と介助を行うことになった。
・X線透視室に隣接する操作室の棚には、イソビスト(手前)とウログラフイン
 (奥)が入っている箱が置いてあった。初期研修医AとBが、X線透視室に戻った
 際、既にレジデントがウログラフインを箱から取り出していた。
・レジデントの指示に従い、初期研修医Bがアンプルカットを実施した。
・まず神経根ブロックを開始。第5腰椎右の神経根にアプローチしたが、最適の
 位置に刺入できず、刺入位置確認のためウログラフイン2mLを使用した。検査
 開始から30分以上経過したため、外来診療中の当該主治医に電話で相談したと
 ころ、「無理しないように」という指示があり、キシロカイン1%を約5mL局所
 に注射して終了した。
・次に、脊髄造影検査を開始した。第3腰椎と第4腰椎の棘突起間からアプローチし、
 髄液の流出を確認し、レジデントがウログラフイン8mL注入した。造影剤を注入
 してから、両下肢に痛みはあったが、明らかな運動障害はなく、意識は清明であった。
・脊髄造影後、透視下撮影とCT撮影を実施、病棟に戻った。
・16時5分頃、両下肢の痛みが強くなり、16時30分頃には痙攣出現、意識消失など
 のため、アンビューバックによる人工呼吸、心臓マッサージ、気管挿管等の救命
 救急処置を開始した。

Q3: なぜ医療事故を警察に届け出たのか。医師法21条に基づく届け出か。

 「診療行為中の予期しない死亡」に当たるため、今回の事故は、警察に届け出る必要があると、病院長以下、当該レジデントも含め、関係者全員が合意した。今回の事故は、医師が基本的な確認を怠った死亡事故であり、過失の程度が重いと判断した。4月16日22時から、患者の家族に経過説明をした際に、警察への届け出についても承諾を得た。

 22時20分頃、牛込警察署に届け出て、22時40分頃から、翌17日2時頃にかけ、警察による事情聴取、現場確認が行われた。なお、警察の事情聴取等は、事故現場にいた研修医をはじめ関係者に対して、2014年12月にレジデントが書類送検されるまで、断続的に続いた。事情聴取では、事故当時の状況のほか、前日何時まで仕事をしていたのか、過労ではなかったかなど、勤務環境なども聴かれた。

Q4: なぜ厚労省で記者会見し、ホームページで医療事故を公表したのか。レジデントが特定される情報をなぜ明らかにしたのか。

 4月17日に監督官庁である厚労省と関東信越厚生局、18日に東京都、5月1日に日本医療機能評価機構に対し、それぞれ医療事故について報告した。4月の18日と30日には東京都の立入検査が行われた。

 18日に、厚労省において、病院長、医療安全担当の副院長、整形外科診療科長が記者会見し、4月21日にホームページ上で、事故の報告と謝罪を掲載した。これらの公表については、遺族の了解を得ている。

 どのような医療事故の場合に記者会見を行うかなどの判断は、最終的には病院長となる。今回は過失の程度が重い事故であり、公表すべきと判断した。

 刑事裁判(2015年5月25日)においても、診療科長が「本人だけの問題ではなく、病院の体制が不十分であったことも事故の重要な原因と思う、本人だけに責任を取らせるのはどうか」と述べており、当院としても専らレジデント個人に責任を帰着させることは考えていない。記者会見では、あくまで記者からの質問があったため、その答えとして説明した。会見に立ち会った厚労省の担当課長も、記者に対し、担当医を同定できる情報は公表しないように要請していた。

※Q5-Q10は、後日掲載。



http://www.m3.com/news/iryoishin/366444
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「紹介なし初診」、最高額は1万円超
高額シフト、2014年の選定療養の報告

2015年10月17日 (土)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は、10月14日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授長)に、2014年7月1日現在の「主な選定療養に係る報告状況」を報告した(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 紹介がなく、200床以上の病院の初診患者について、診療報酬にかかる定率負担とは別に徴収する定額負担は、高額化が進んでいることが分かった。2014年4月の診療報酬改定で、特定機能病院や500床以上の病院を対象に、紹介のない場合の初診料等の引き下げが行われたため、徴収額の引き上げを行った施設が少なくないことが分かる。

 定額負担を徴収しているのは、1201病院で、前年同期(2013年7月1日)の報告よりも10病院増加した(『「紹介状なし初診、最高8400円」は不変』を参照)。

 徴収額の最高は1万800円(消費税別で1万円)で、前年の最高額8400円(同8000円)よりも2400円増加。徴収額(消費税込み)の平均も2365円で、前年平均2130円よりも235円増えた。

 徴収額の金額帯も高額にシフトしている。最多価格帯(消費税別)は、「1500円超から2000円」と「2500円超から3000円」で、各237施設。前年は「1500円超から2000円」が最多で252施設、「2500円超から3000円」は218施設だった。さらに「4500円超から5000円」も74施設で、前年よりも26施設増。

 また200床以上の病院の場合、病状が安定して他院に紹介したにもかかわらず、患者が再診した場合にも費用徴収が可能。徴収しているのは101病院で、前年同期(110病院)よりも微減。最高額は6480円、最低は210円で、平均962円(いずれも消費税込み)。

 医療法改正を受け、2016年4月から、大病院では、紹介がない患者の定額負担を義務化する方針で現在議論が進められている(『紹介状なし大病院受診、定額徴収義務化』を参照)。 今後の検討課題は、対象となる病院の規模、徴収金額で、今回の報告状況が参考データになる。

 そのほか、外来部門での負担徴収の状況を見ると、「予約に基づく診療」は、447施設(前年比4施設減)で、最高額は5万4000円。平均は2105円。「時間外診療」については、323施設(同増減なし)で、最高額は1万6200円、平均は2355円。

 入院部門については、いわゆる差額ベッド代を徴収しているのは、全病床の約2割に当たる26万3387床。最高額は1日当たり37万8000円。平均徴収額は1人室7812円、2人室3130円、3人室2878円、4人室2509円。

 選定療養については、毎年7月1日現在の報告状況が公表されている。


  1. 2015/10/18(日) 05:47:42|
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