Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月16日 

http://www.m3.com/news/iryoishin/366364?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151016&dcf_doctor=true&mc.l=127203991&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
日本の医療の問題点、待ち時間か患者の理解不足か◆Vol.1
医師とビジネスパーソンが考える医療の未来
 
2015年10月16日 (金)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 今年9月初旬、マスメディアに「医療費、ついに40兆円突破」という見出しが躍った。厚生労働省が発表した2014年度の概算医療費が初めて40兆円に達した。人口の高齢化、医療の高度化とともに増え続ける医療費は、国家財政に重く押しかかる。一方で、自立して過ごすことができる「健康寿命」で、日本は世界188カ国中、堂々の第1位(2013年:男性71.11歳、女性75.56歳※)。国民皆保険を代表とする日本の医療政策の貢献は大きい。

 財政規律と国民の健康維持――。この2つを両立させていくためには、日本の医療の現状と問題点を、医療を提供する側と受ける側双方で共有することが不可欠である。そんな思いから、医療従事者向け情報サイト「m3.com」と経済情報に特化したニュース共有サービス「NewsPicks」はこのほど、それぞれの会員を対象に共通のアンケートを実施した。ともに日本の「医療の未来」を考えるため、そして現場を支える医師の「リアル」を知ってもらうことが目的だ。

 調査は2015年8月下旬から9月上旬にかけて実施し、m3.comの医師会員476人、NewsPicks(以下、NP)の読者326人から回答を得た。

※ 米ワシントン大などの研究チームが2015年8月27日付の英医学誌ランセットで発表

4つのグラフで見る日本の医療

 40兆円を突破した日本の医療費。大きな要因は、言うまでもなく「高齢化」の進展で、医療費の半分以上は65歳以上の高齢者が使っている。
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 全ての団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)に達する2025年頃には52兆円に達するとの予想もあり、今後ますます医療費の増加は加速する。
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 同時に医療の高度化も、医療費の増大につながる。先進医療の一つで、癌治療に使われる陽子線治療は1回当たり300万円前後になる。最近、話題をさらったC型慢性肝炎の新薬は、1錠8万円を超す。今後、急速な進展が期待される再生医療を含め、新たな技術は治療成績やQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の改善につながるが、医療費の増加は避けられない。

OECD諸国でも少ない日本の医師

 一方で、諸外国と比較すると日本の医療は、費用の面では「優秀」という一面もある。OECD諸国の中で、GDPに対する医療費の割合は10番目にも関わらず、平均寿命は最長の83.4歳。
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※OECDHealthStatistis2015の数値は2013年の状況

 他国を見ると、TPP交渉などで「医療市場の開放」を求める米国の医療費は群を抜いて高いにも関わらず、平均寿命は78.8歳に留まる。人口当たりの医師数は、財政破たんしたばかりのギリシャが最多だ。
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 人口1000人当たりの医師数では、OECD平均の3.3人を大きく下回る2.3人で、現場の医師が少ない人数で日々奮闘している。

日本の医療の問題点、待ち時間か患者の理解不足か

 アンケートは8月末から9月上旬にかけて実施。医師(m3.com会員)463人とビジネスパーソン(NewsPicks会員)326人※から回答が寄せられた。日本の医療の問題点を編集部側が用意した選択肢から3つまで選んでもらったところ、m3.com医師会員の約半数が「患者の理解不足」を挙げた。
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医師は「コンビニ受診」を問題視

 医師側の意見として圧倒的に多かったのが、「アクセスが自由すぎる」「高次医療機関にフリーアクセスである」「生活保護受給者の過剰受診」「コンビニ受診が多い」など、気軽に医療機関を利用し過ぎているというものだ。海外では家庭医の診察を経ないと大病院にかかれなかったり、そもそも医療機関を受診するのにも数カ月待ちだったりという国もある。また、近年は医療事故のニュースが相次いでいることに関して「論理的でなく医療や医師を叩く風潮がやまない」という声もあった。

 一方、医療の現場では患者側の立場にあるNP読者の回答では「診療における待ち時間の長さ」が半数を超えた。医療に投入する金額については、m3.com医師会員は「少ない」、NP読者は「高い」とする回答がそれぞれ約3割を占め、両者の違いが目立った。

NP読者は「医師に経営意識がない」と指摘

 「その他」に寄せられたNP側の意見では、「待ち時間含め、顧客満足度に対して、医師が興味がない。経営意識がない」「紹介が無いと医療がうけられない場合がある」「病室のプライバシーがなく、個室の場合は非常に高額」「土日の診療が受けにくく、社会人の場合は病院に行くこと自体が困難なことも多い」など医療機関のサービスに対して不満が多かった。また、「医療のコスト下げようという意識が医師に欠けている」「医師とサラリーマンの給料格差がひどい。優秀な人材のほとんどが東大理系ではなく国立医学部を志望するのが異常」という意見もあった。

ビジュアル作成:櫻田潤(NewsPicks編集部)



http://www.m3.com/news/iryoishin/366669
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
医療の問題点、「医療費を自分で選べず」「医師の報酬額が低い」
m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.1 自由回答
 
2015年10月16日 (金)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第1回「日本の医療の問題点、待ち時間か患者の理解不足か」で紹介した、日本の医療の問題点についての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。

■■NewsPicks読者
【診療への不信】

・その治療が適切なのかどうか、疑いの眼差しが入ってしまう。
・歯科に関して保険適応が不十分。歯は健康第一の入り口。国民の健康を考えるのであれば、歯から。フッ素以外のものを考えないとダメ。矯正の保険等。医療機関はビジネスになりすぎている。癌患者をビッグマネーと見ている。まず、できることはあるはず。信頼できる日本の医療へ。まぁ健康人間が増えれば医者は儲からないと考えるのでしょうから、そこへの補償を。
・医療費を自分が選べず、医師の提示されるままなのが腑に落ちない。
・カルテは患者のものだと考えているが、いまだに患者に戻せていない点。
・終末期医療で、高額で必ずしも患者のためにならない手厚い治療が行われる傾向がある(訴訟リスクもからむ)。
・受けた診断が良いか悪いかよく分からない。

【医師の待遇】
・医師とサラリーマンの給料格差がひどい。優秀な人材のほとんどが東大理系ではなく国立医学部を志望するのが異常。
・医師が忙しすぎるように見えます。
・スーパードクターや昼夜を問わず一つの命、生活を救うために働き続けている医者、看護師、介護関連従事者への報酬を高くするべき。産婦人科医とかも。金で釣るものではないが、せめて報酬で報いるべきだと思う。
・地方と都会の医師の知識レベルの差が大きいこと。
・医療従事者(医師含め、看護師等の病院勤務者)の待遇が悪い。
・質の前に医師、看護師などの人材不足にエネルギーを使っている印象。若年層の人口が少ないので今後が更に不安です。

【患者の問題】
・生活保護者、高齢者、乳幼児など無料にしてしまうのは問題がある。子どもを持つ親だが、少しのことでやたら検査し、薬もたくさん処方される。これで安心する人はいると思うが、健康保険や地方財政にとっては負担になる。これが無料でなければもう少し抑えられると思う。一律無料ではなく、1回数百円とか検査一つに付き加算されるなど双方にとってメリットの有る政策にしてほしい。
・元気な高齢者の社交場と化したクリニックがある。保険で賄いすぎでは?
・主に生活保護受給者による主に精神科処方薬(ベンゾジアゼピン系の抗不安薬・睡眠導入剤など)の横流し。
・インターネット上に裏付け不十分な病気に関する情報があり知識がない者が中途半端に理解して振り回されやすくなっている。
・高齢者の 近所の人に会いに行くためだけに通う診療代が無駄。
・患者自身が疾病・薬について無知すぎる。
・高齢者の通院頻度が高すぎる(特に整形外科)

【薬関連】
・製薬業界、政財界との癒着。そんなに投薬は必要ない。
・処方箋によって薬と診察で支払う対象が変わり支払う料金が増えたことと、かかる時間が増えた。待ち時間含め、顧客満足度に対して、医師が興味がない。
・医師が儲けようとし過ぎている。処方薬剤数多すぎ。
・国内の製薬会社が世界の中で地位が低いため、将来的に日本の製薬産業ひいては医療および国家財政が不安。
・海外で使用禁止になっている薬や治療法がなされている。抗ガン剤など。
・薬漬けにしたりと利益メインの医療関係者が多い。
・新薬の承認手続きが煩雑で非常に遅いこと。
・薬剤の不必要なまでの大量処方(特に精神科、多剤処方によりかえって病態を悪化させるケースが多い)。

【医師の態度、経営意識】
・経営意識がない。サラリーマンは平日仕事で休みもとりにくいが、病院は平日しかあいておらず、多忙な医師に患者が合わせなければならない。立場の低い者ほど休みを取ると文句をいわれさらには会社に居づらい状況になる。結果、重篤な病状なのに受診が遅れ、適切な治療が受けられない。
・全員同じ医療を受けるという悪病のために高度医療が制限されている。また病院経営を医師がやりプロ経営者が行っていないことが不効率を生んでいる。
・コストパフォーマンスの悪い医療(寝たきり老人や回復の望みのない患者)に対して投入される医療・介護資源(金銭、労働力)が多い。
・医療のコスト下げようという意識が医師に欠けている。

【利便性】
・一般的に無駄な検査が多い。転院するとカルテ情報が共有されない。カルテが病院に属していて患者が持ち運びにくい。
・症状や薬に十分な説明がない。処方履歴がお薬手帳などという紙媒体で遅れすぎている。医療機関は少なく、土日の診療も受けにくく、社会人の場合は病院に行くこと自体が困難なことも多い。
・紹介が無いと医療が受けられない場合がある。
・病室のプライバシーがなく、個室の場合は非常に高額。
・新しい治療方法、薬、手術方法や、それをできる先生を探すことがとても難しい。
・どこの病院かいいか分からない。

【その他】
・保険に頼りすぎ。保険外でも選択肢とリスクを提供してほしい。また、米国のように保険も無限ではなく、毎年有限の補助として破綻を防ぐべき。
・治療成績(生存率 and/or QOL)を改善するエビデンスのない新しい治療が安易に保険でカバーされる傾向がある。
・様々な医療(西洋医学、東洋医学など)の総合診療ができない。予防に力を入れておらず対症療法的で予算もかかる。電子カルテ共通基盤などIT化の遅れ。


■■医師(m3.com会員)
【診療への不信】

・寝たきりや、高度の認知症の人などに胃瘻を作るなど、無駄かつ、自然の摂理に反した、過剰な医療が多すぎる。

【医師の待遇】
・医師に過度な負担(書類、カルテ書きなど)などが多すぎる。
・医師の待遇に格差がある。
・医療従事者の人数が少ない。
・医師の業務量が多すぎる。
・どの病院でも同じ診療報酬である。
・医師の労働環境が悪い。
・医師の勤務体制が合理的でない。
・医師の報酬額が低い。

【患者の問題】
・生活保護受給者の過剰受診。
・自己負担が少ない。
・コンビニ受診が多い。
・医療へのアクセスが良すぎるため、受診過多である。
・アクセスが自由過ぎる。
・無料の患者が多すぎる

【薬関連】
・薬剤の高額化。
・過剰な薬剤処方と残薬。

【医師の態度、経営意識】
・自分の専門に偏る傾向がある。
・偏在。
・地方の公立病院医師はいわゆる「給料泥棒」。
・医局制度の崩壊、プロ意識の低い医療従事者。
・科の偏在、地域による医師の偏在。
・各専門領域医師の充足にばらつきが大きい。
・研修医の仕事に対する姿勢が悪い。

【その他】
・地域格差。
・中途半端な中規模病院が多すぎる。
・どのような医療体制が望ましいかという国民的議論が足りない。
・家庭医の制度がない。
・医療機関が多すぎる。
・マスコミが悪い。
・医学教育が非常にお粗末で低レベル。
・論理的でなく医療や医師を叩く風潮がやまない。



http://www.m3.com/news/general/366688
二審は1千万円賠償増やす 茨城の病院で診断ミス 
2015年10月16日 (金)配信 共同通信社

 診断ミスで女性が死亡したとして、遺族が茨城県石岡市の石岡第一病院側に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は15日、同病院側に一審より約1千万円多い約4100万円の支払いを命じた。

 判決によると、2011年2月、女性=当時(56)=は自宅で倒れ、石岡第一病院に救急搬送された後、別の病院に転院。同3月、敗血症性ショックが原因の低酸素脳症で死亡した。

 今年2月の水戸地裁判決は搬送時、敗血症と診断しなかった当直医師のミスを認定。一方、医師である女性の夫が当直医師に敗血症が疑われる症状を詳細に説明せず、夫に4割の過失があったとして賠償額を算定した。

 高裁の高野伸(たかの・しん)裁判長は「当直医師は女性や夫らに質問し、参考となる情報を収集すべきだった」と指摘。夫の過失は2割にとどまるとした。

 遺族は、転院先の土浦協同病院(茨城県土浦市)側にも賠償を請求。高野裁判長は家族に無断で「無呼吸テスト」を実施した点のみを違法とし、一審通り66万円の支払いを命じた。



https://medical-tribune.co.jp/news/2015/1016037613/
「ロングセラー薬」守れ...厚労省、医療費抑制で検討へ〔読売新聞〕 
yomiDr. | 2015.10.16 Medical Tribune / 読売新聞

 厚生労働省は、医療現場で長く使われてきた既存薬の使用促進策の検討を始めた。一定の効果がある安価な既存の薬について、価格面で下支えすることで安定供給につなげるほか、医師に優先的に処方してもらうことで医療費の抑制を図りたい考えだ。来年の診療報酬改定に向け中央社会保険医療協議会などで議論する。

 医薬品の価格は2年に1度の診療報酬改定で毎回引き下げられる。感染症を治す抗生物質、痛みを抑える鎮痛薬、血圧を下げる利尿薬など数十年前から医療現場で使われている薬は価格が低くなり、製薬会社にとって製造コストに見合わなくなるケースもある。

 厚労省は、製薬会社が利益を確保できるよう、こうした長く使われてきた薬の価格を一定に保ったり上げたりする仕組みを検討する。不採算で生産が止まり、代わりに同程度の効果なのに値段が高い新薬が使われるのを防ぐ狙いがある。

 患者が治療を受ける際、最初に処方されるのが、発売されたばかりの高価な新薬ではなく、類似の効果がある既存薬や安価な後発薬(ジェネリック医薬品)となる方策も検討する。例えば生活習慣病の治療で、まず既存薬を使い、効果がみられなければ新薬を使うなどの仕組みを、専門の学会や病院と協力して作る案がある。

 後発薬の普及率は2013年度で46%だが、政府は20年度までに80%以上に高める目標を掲げる。厚労省は後発薬と合わせて既存薬を有効に利用し、医療費の抑制を目指す。
(2015年10月16日 読売新聞)



http://www.qlifepro.com/news/20151016/dpc-hospital-bring-drug-ban-to-continue-in-hospitals-medical-policy-cannot-be.html
厚生労働省、DPC病院、持参薬禁止を継続-病院、医師方針でも不可 
2015年10月16日 AM10:30 薬事日報

■厚労省が次期改定で

厚生労働省は14日、DPC病院における入院患者の持参薬の取り扱いについて、2016年度診療報酬改定でも引き続き原則禁止する方針を、中央社会保険医療協議会のDPC評価分科会に示した。特別な理由がある場合は使用できるが、医療資源投入量のデータを歪める病院や担当医の方針等の理由では、持参薬の使用を認めないこととした。次回改定以降、持参薬を使った場合には、使用量も含めたデータを入力することも決めた。

持参薬は、14年度診療報酬改定で特別な理由がない限り、使用できないことになった。同分科会は、新たなルールの導入から1年が経過したことから、16年度改定に向け、DPC病院における持参薬の現場での運用を把握するため調査を行った。

その結果、持参薬は多くの医療機関で使用されており、その使用頻度は医療機関ごとに大きく異なっていたことが分かった。14年度改定後も入院の契機となる傷病に関する持参薬が6割の医療機関で使われていたことが判明。持参薬が使われた理由は、担当医の要請、病院の方針、患者の要望だった。

確認された持参薬については、ほぼ全ての医療機関で何らかの形式により記録されており、持参薬の日々の使用量も6割以上の医療機関で何らかの形式で記録されていることが明らかになった。

これらの調査結果を踏まえ、持参薬禁止の原則に対しては理解が示されている一方で、現場の運用上は全面的に持参薬を院内処方へ切り替えることは困難との意見が見られた。持参薬の使用割合は医療機関ごとにバラツキがあり、施設間で負担に差が生じている現状も明らかになった。

厚労省は、持参薬が使われた理由に担当医、病院の方針が挙げられたことについて、診断群分類点数表の基礎となる医療資源投入量のデータが歪められる構造は望ましくないとして、次期改定では、入院の契機となる傷病に関する持参薬使用は引き続き原則禁止とすると共に、病院や担当医の方針という理由でも持参薬の使用を認めないとする方針を示した。

また、次期改定以降、持参薬を使った場合には、入院中の使用量を含めたデータ入力を求めることとし、18年度以降の改定では、そのデータをもとに持参薬の取り扱いを議論していく方向性とした。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47012.html
主治医のゲートオープナー機能確立が課題- 厚労相、次期改定に向けた主な課題を提示 
2015年10月16日 20時58分 キャリアブレイン

 塩崎恭久厚生労働相は16日、経済財政諮問会議の会合で、今後の社会保障分野の改革の方針を示した。この中で、2016年度診療報酬改定に向けて検討を進める主な課題として、地域のかかりつけ医の「ゲートオープナー」機能の確立などを挙げた。【佐藤貴彦】


 「ゲートオープナー」機能は、患者の状態や価値観などを踏まえて適切な医療を円滑に受けられるようにサポートするもの。有識者や厚労省職員がまとめた「保健医療2035」の提言書では、この機能の確立によって、患者が受診する医療機関を適切に選択し、かかりつけ医から全人的な医療サービスを受けることができるようになると指摘している。

 塩崎厚労相は、この提言書を踏まえて、20年後を見据えた保健医療の在り方の転換を実現するといった観点から16年度改定に向けた検討を進める考えを示した。その上で、主な検討課題として、「ゲートオープナー」機能の確立や、パフォーマンスに応じた診療報酬体系の構築、急性期や回復期、慢性期などの病床機能に応じた評価などを列挙した。

■介護離職ゼロへ、包括ケア確立など官民で対処を-民間議員が提言

 また、この日の会合で諮問会議の民間議員は、安倍晋三首相が掲げた新たな「三本の矢」の実現に必要な施策などを提言した。このうち、介護離職ゼロの実現に向けては、高齢者の家族の継続雇用を守るような地域包括ケアシステムを、医療圏の実情を踏まえて早期に確立する必要があると指摘した。

 さらに、介護休業制度の拡充といった働き方の改革や、民間介護サービスの拡大、都市部を中心とする介護施設不足への対応なども重要だとし、これらが効率的な政策パッケージとなるように、官民で協力して対処すべきだとした。



http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=345749&nwIW=1&nwVt=knd
【医療事故調査】 公正で透明性ある運用を 
2015年10月16日08時11分 高知新聞 社説

 患者が死亡した事故の原因究明や再発防止を目的とする医療事故調査制度が始まった。
 国内18万カ所の全医療機関に、第三者機関への届け出と院内調査、遺族への結果報告を義務付ける。
 調査の仕組みをつくること自体は、真相を知りたいという遺族が長い間望んできたことだ。しかし、医療側が消極的な姿勢ならば現状から何も変わらない。医療界には患者や遺族の視点に立ち、公正で透明性のある運用をしてもらいたい。
 制度創設のきっかけは1990年代末以降、大学病院などで相次いだ医療事故だ。真相究明を求める患者側と、警察の介入を避けたい医療側の議論が続き、昨年、制度を盛り込んだ改正医療法がようやく成立した。
 医療側と患者側の相互信頼を築く手だてと期待されるが、課題も多い。
 一つは調査対象の範囲だ。制度上は予期していない患者の死亡事案と規定される。
 患者が死亡するリスクを事前に説明したり、カルテに記載していたりすれば、「予期していたもの」と判断され、届け出や調査の義務は生じない。
 判断は医療機関の管理者に委ねられるため、患者側からは運用に対する懸念の声が聞かれる。患者への事前説明は十分だったか、記録が残っているか、など医療側には慎重な検証が求められる。
 調査報告書の扱いについても問題視されている。遺族に渡すことが努力義務にとどめられたからだ。
 医療従事者の中には報告書が民事訴訟の証拠として使われるとの指摘もある。しかし、専門用語を口頭だけで説明されても理解するのは難しい。かえって不信感を招くだけだろう。
 報告書を渡し、できる限り分かりやすい言葉で説明する。それが訴訟回避にもつながるはずだ。
 制度がきちんと機能するかどうかは医療側が自ら調査を尽くし、再発防止に向けた対応を取れるかにかかっている。もちろん対話を大事にするなど、日ごろから患者との信頼関係を築く努力も忘れてはならない。
 ほかにも調査の中立性などの課題があり、制度は来年6月をめどに見直されることになっている。
 運用状況を絶えず点検し、改善することが大切だ。患者本位の医療へ着実に歩みを進めたい。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47004.html
後発品「変更不可」、使用割合から除外を- 保険薬局協会が要望 
2015年10月16日 13時54分 キャリアブレイン

 約250社が加盟する「日本保険薬局協会」(会長=中村勝・クオール社長)は15日、2016年度の診療報酬改定などに関する要望書を厚生労働省に提出した。改定案を検討している中央社会保険医療協議会(中医協)では、後発医薬品の銘柄指定をめぐって議論になっているが、銘柄が「変更不可」となっている処方せんについては、後発品の使用割合の計算対象から外すよう求めた。【敦賀陽平】

 また、14年度改定で新設された「地域包括診療料」については、薬剤師が常時出動できる態勢や電子メールでの対応などへの評価を要望した。同診療料では院外処方の場合、24時間開局(200床未満の病院)か24時間対応(診療所)の薬局が対象となる。24時間開局していないものの、「24時間対応」よりも手厚い体制を敷く薬局への評価を求めた形だ。

 さらに、電子お薬手帳を推進する観点から、患者が電子お薬手帳を使用する場合、紙のお薬手帳と同等の調剤報酬とするよう要望したほか、いわゆる「残薬」(処方薬の飲み残し)に関しては、薬局が残薬対策を行った結果、明らかに調剤日数が減った場合、その取り組みに対する評価を求めた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47005.html
インフルワクチン、値上げと遅延で現場混乱- 「お詫び」掲載する医療機関も 
2015年10月16日 13時30分 キャリアブレイン

 今シーズンのインフルエンザの予防接種が4価ワクチンに変更されたことに伴う値上げや、メーカーの出荷遅延を受け、医療機関や自治体に混乱が広がっている。「仕入価格が過去最高の値上げとなった」として、接種費用を例年の1.5倍に設定したり、ワクチンを入荷できず接種開始を遅らせたりする病院や診療所が続出。ホームページに“お詫び”を掲載するなど対応に追われている。【新井哉】

■元値は昨年度の約1.5倍、「例年の価格」で継続困難

 「例年の価格で続けることが難しく、申し訳なく感じている」。西日本のある医療機関では、ワクチンの元値が昨年度の約1.5倍になったことから、接種費用の値上げを余儀なくされたという。

 インフルエンザのワクチンをめぐっては、これまではA型が2株、B型が1株の3価のワクチンだったが、今年からはB型を1株増やして4価のワクチンが導入された。

 4価に変更したことについて厚生労働省は、近年の流行は、A型のA(H1N1)pdm09とA(H3N2)に加え、B型で2つの系統の混合流行が続いていることを理由に挙げている。

■自己負担額の引き上げに苦慮する自治体

 また、厚労省は「WHO(世界保健機関)も2013年シーズン(南半球向け)から、4価ワクチン向けにB型2系統からそれぞれワクチン株を推奨している」と説明。今年5月には都道府県に対し、4価ワクチンを導入することを通知し、ワクチンの安定供給に配慮するよう求めていた。

 ただ、ほとんどの自治体が大幅な値上げにつながることを予想しておらず、自己負担金額が上がることの周知を急きょ始めた。

 東京都新宿区は、ワクチンの価格が上がったため、自己負担金額が200‐300円上がることをホームページに掲載。千葉県市川市や大阪市、神戸市なども65歳以上の人などを対象にした予防接種の自己負担額を500円引き上げている。

■ワクチンの出荷遅延で混乱に拍車も

 こうした混乱に追い打ちをかけのように、インフルエンザワクチンの製造販売を行っている化血研(化学及血清療法研究所)のワクチン出荷が遅れており、「入荷のめどが立っていない」として、予防接種の予約を一時中止する医療機関が相次いでいる。

 化血研は医療関係者に対し、「必要な確認作業が生じ、対応をおこなっていることから出荷が遅延しております」などとする“お詫び”をホームページに掲載。ただ、一部の地域では「他のメーカーのワクチンも入手困難な状況」(医療関係者)となっている。こうした現場の混乱を解消するため、国や自治体の積極的な対応が求められそうだ。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ15HWU_V11C15A0TJC000/
味の素・エーザイ、消化器医薬事業を統合 利益率改善へ  
2015/10/15 20:27 (2015/10/15 22:19更新) 日本経済新聞

 エーザイは15日、消化器疾患に関する医薬品事業を、味の素子会社の味の素製薬と統合すると発表した。2016年4月に新会社「EAファーマ」を発足させる。エーザイが60%、味の素が40%を出資する。エーザイの消化器事業は主力薬の特許切れなどで利益率が悪化しており、統合で事業の効率を高める。味の素は不採算事業を事実上切り離し、構造改革を進める。

 EAファーマは味の素製薬を事業承継会社とし、エーザイが6000株、味の素が4000株を取得し、エーザイの連結子会社となる。社長にはエーザイの清水初・代表執行役が就任する。味の素製薬の長町隆社長は会長に就く。

 味の素製薬はアミノ酸技術を生かした栄養剤で同分野で高いシェアを持つ「エレンタール」などの製品を持ち、14年3月期の売上高は432億円。エーザイは新会社に、潰瘍治療薬「パリエット」や「セルベックス」など400億円分の販売権を移管する。

 EAファーマは少なくとも800億円以上の売上高となる予定で、消化器領域では国内で最大手となる見込みだ。エーザイの内藤晴夫最高経営責任者(CEO)は15日に開いた会見で「消化器領域で最大のスペシャリティーファーマ(特化型医薬品メーカー)をつくるのが最大の眼目だ」と強調した。

 エーザイは半世紀以上前から消化器領域の医薬品の開発を手掛けてきた。1997年に国内で発売したパリエットは世界的な製品に成長し、最盛期で1700億円の売上高があった。しかし、13年ごろまでに特許が切れ、売り上げは急減。認知症治療薬「アリセプト」の特許切れも重なり、業績の立て直しを急いでいる。

 消化器疾患では潰瘍の治療薬はすでに数多く開発され市場規模が伸び悩む一方、潰瘍性大腸炎やクローン病など決め手となる治療薬がいまだない難病の患者が増えている。

 味の素製薬は潰瘍性大腸炎の治療薬が臨床試験の最終段階にあるほか、エーザイも似た疾患であるクローン病の治療薬を開発中だ。これまで別々に取り組んで効率が悪かった開発プロジェクトに研究開発費を集中投資することで、今後の成長に不可欠な新しい薬のタネの獲得を急ぐ。


  1. 2015/10/17(土) 06:33:06|
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