Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月13日 

http://www.m3.com/news/general/365672?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151013&dcf_doctor=true&mc.l=126562284&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
金沢大医師を不起訴処分 臨床試験中の少女死亡で
2015年10月13日 (火)配信 共同通信社

 金沢地検は9日、骨肉腫治療の臨床試験中に少女=当時(16)=を医療ミスで死亡させたとして、業務上過失致死容疑で書類送検された金沢大病院整形外科教授の50代の男性医師ら3人を不起訴処分にしたと明らかにした。処分は7日付。

 地検は処分理由を「起訴できるだけの証拠を集められなかった」と説明している。

 3人は抗がん剤の効果を高めるため、カフェイン注射を併用する治療の臨床試験をしていた2010年3月、この治療を受けた少女を死亡させたとして、昨年1月に書類送検された。

 金沢大病院は「謙虚に受け止め、今後も大学病院の使命を果たしていきたい」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/365616?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151013&dcf_doctor=true&mc.l=126562286&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
外来医療費の地域差是正、2018年度から
財務省、財政制度審議会に「改革工程表」提示

2015年10月12日 (月)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 財務省は、10月9日に開催された財政制度等審議会財政制度分科会において、今後の社会保障制度について「改革工程表」を提出した(資料は、財務省のホームページ)。

 外来医療費については地域差を今年度中に分析を実施し、その解消策を2018年度からの次期医療費適正化計画に盛り込む。入院医療についても、機能分化をより進めるため病床機能報告制度の定量的基準を定め、2016年度から導入するスケジュール案が示されている。生活習慣病の治療薬の処方ルールについては、「速やかにガイドライン等を策定した上で実施」とされた。

 外来の機能分化を進めるための定額負担導入、市販品類似薬の保険給付の見直しなど、法改正が必要な改革については、2017年の通常国会への法案提出を求めている。来年末に向けて各種審議会で制度改正の具体化に向けた議論が続くことになる。

 実施検討時期を4区分で提示

 今年6月に閣議決定した「骨太方針2015」の「経済・財政再生計画」は、社会保障分野における検討事項について、今年末までに2020年度までのスケジュール策定を求めている。財務省の「改革工程表」は対象となる44項目について、実施検討時期などを具体化したもの。ただし、薬価と調剤報酬に関する改革は、2016年改定に向けて中医協等で議論されているため、時期などは記載されていない。

 44項目の大半は、医療改革関連の改革。「医療・介護提供体制の適正化」11項目、「インセンティブ改革」8項目、「公的サービスの産業化」4項目、「負担能力に応じた公平な負担、給付の適正化」4項目、「薬価、調剤等の診療報酬及び医薬品等に係る改革」11項目、「年金」1項目、「生活保護等」5項目――という内訳だ。

 「改革工程表」では、これら44項目について、「A:実施段階にある項目」、「B:2015年度中に行う事項が含まれる項目」、「C:2016年度予算案関連の項目(見込みを含む)、「D:検討時期・実施時期を今後、検討し、明らかにしていく項目」の4つに分類して、実施時期などを提示。

 外来医療費分析、2017年度中メド

 入院医療については、昨年10月から病床機能報告制度が始まり、今年4月から各都道府県で地域医療構想の策定がスタート、病床の機能分化・連携に向けた改革が現在進められている。

 「改革工程表」では、「医療・介護提供体制の適正化」の基本的考え方について、(1)外来医療費等についてもスコープを拡げて地域差是正を図る、(2)改革の早期実現・実効性の確保のため、B事項に係るKPIの設定、D事項の改革の方向性・実施時期等の具体化――と提示。実施検討時期は2015年度後半から2018年度にわたっており、2018年度からの次期医療費適正化計画に盛り込む方針。

 外来医療費については、2017年度中に、疾病別・年齢別の受療率、1件当たり日数、1日当たり点数、後発医薬品の使用状況、重複投薬・多剤投与の状況などの視点から分析する方針。社会保障制度改革推進本部「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」のワーキンググループで検討を進める。

 D事項の一つが、「かかりつけ医の普及の観点からの診療報酬上の対応や外来時の定額負担」。病診連携のさらなる推進に向け、大病院の外来受診を抑制するため、現在の定率負担に加え、定額負担の徴収を検討。2016年末までのできる限り早い時期に関係審議会等で結論を得て、遅くとも2017年通常国会に所要の法案を提出するよう求めている。

 生活習慣病の処方薬ガイドライン策定へ

 「負担能力に応じた公平な負担、給付の適正化」のD事項に含まれるのが、「生活習慣病治療薬等について、費用面も含めた処方の在り方等の検討」。「速やかに指標やガイドライン等を決定・策定した上で実施していくべき事項」とし、2017年度の半ば頃までには一定の対応が求められる見通しだ。

 そのほか、D事項には、「市販品類似薬に係る保険給付の見直し」など、保険給付の在り方を見直す改革案が含まれ、外来時の定額負担と同様に、遅くとも2017年通常国会に所要法案提出とされている。



http://www.m3.com/news/iryoishin/365655
シリーズ: 群馬大学腹腔鏡死亡事故
死亡30例で 遺族ヒアリングの方針、群大新事故調
報告書提出は2015年度末からずれ込む見通しも

2015年10月13日 (火)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 群馬大学医学部付属病院で腹腔鏡手術を受けた患者8人が死亡した問題を受けて、同大が新たに設置した外部委員による「群馬大学医学部附属病院医療事故調査委員会」(委員長:上田裕一・奈良県総合医療センター総長)の第5回委員会が10月12日に東京都内で開かれ、開腹手術も含め、当該執刀医が2007年以降に担当した手術で死亡した30例 について、可能な限り遺族へのヒアリングを行う方針であることが説明された。

報告書提出の遅れ示唆

 この日の委員会は午前11時からに始まり、終了は午後5時10分。非公開で、上田氏が終了後に記者会見を開いた。9月25、26日に集中して、腹腔鏡手術関連で死亡した7遺族からヒアリングを行ったと報告。9月22日にも1遺族からヒアリングを行っており(『「前回報告書、プロセスを検討したい」群大新事故調』を参照)、今回の調査対象である腹腔鏡手術での死亡8例の遺族全てからヒアリングを終えた。

 さらに、開腹手術関連の死亡症例10例を含む2007年以降の当該執刀医が担当した手術での術後90日以内の死亡症例30例の遺族にも可能な限りヒアリングを行う考えであることを説明。既にヒアリングを行った腹腔鏡手術の8例についても、遺族からの要望があれば再度ヒアリングを行うとしている。上田氏は「できる限り行いたい。事実を確認することを急いではいけないと委員会で確認している」として、2015年度末を目途としていた報告書の提出が遅れる可能性があることを示唆した。

 これまでに行った遺族へのヒアリングの内容については、「一部の遺族では、『リスクの高い手術ということを聞いてない。手術の利点ばかり説明を受けた』などとして病院側への不信感を示している」と説明した。

 今後の議論の進め方について「ストラクチャー、プロセス、アウトカムの3つの視点で評価分析を行うと確認した」と説明。ストラクチャーでは診療体制など病院のシステム、プロセスでは患者が紹介されてから退院するまでの一連の過程について、それぞれ分析する。アウトカムについては「死亡症例30例 という数値が独り歩きして残念。いろいろな疾患が混在しており、リスクアジャストする必要がある。委員会には肝胆膵分野の専門家はおらず能力がない。評価は学術団体の専門家にしてもらう」と強調した。ただ、検証を依頼する学術団体の選定については、学会側が新専門医制度の準備や医療事故調査制度の支援団体としての対応などで忙しいこともあり、遅れているという。

病院改革委とはすり合わせの必要合意

 本問題では、事故調査委員会と同時に大学が設置した外部委員による「群馬大学医学部附属病院改革委員会」(『群大、「意識改革、組織改革が必要」外部委』を参照)でも、組織改革の視点から議論が進んでいる。上田氏は9月25日の改革委第6回会合の前に木村猛委員長と会談したことを明らかにし、「改革委は先(病院が作成した)の事故調に書かれている改善点を達成するための過程を検討している。我々は事故が起きたプロセスを検討する中で、再発防止策を見出す」とした上で、「両者がすり合わせることが必要と合意した」と説明した。

医療事故の定義は「最も広い意味」

 10月1日から新たな事故調査制度が始まったことを受けて、「新制度での法律上の医療事故(医療に起因、または起因すると疑われ、予期しなかった死亡事例)と本調査の医療事故は異なることを認識してほしい」と強調。今回の調査委員会が使う医療事故の定義とは「過誤や過失を問わず、医療従事者の被害も含まれる、最も広い意味で使っている」としている。

 この日の調査委員会には、群大病院の病院長や医療の質・安全管理部長などが同席した。上田氏は「第三者委員会の在り方について標準的なものはない。陪席を認めることで今回のスタイルを見て学んでもらいたい」と説明。発言は事実関係についての質疑のみで、病院関係者は議論には参加していないという。

 委員会の方針で、毎回、記者会見を開くことになっている。遺族へのヒアリングが中心だったため会見が開かれなかった第3回、4回については、第3回は午後4時から午後9時5分まで、第4回は午前10時から午後4時45分まで、それぞれ大学外の群馬県内で開催したと報告した。次回は11月3日に都内で開催する予定。



http://www.m3.com/news/general/365716
香川)看護師水増しで保険取り消しの病院、破産開始
2015年10月13日 (火)配信 東京商工リサーチ

 医療法人社団ジーアンドケー(高松市番町2、設立2001年1月12日、河野研一理事長)は2015年9月29日、高松地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には久保和彦弁護士(久保総合法律事務所、高松市丸の内7)が選任された。

 負債総額は、約2億5000万円が見込まれる。

 1955年12月に現理事長の義父にあたる矢島忠久氏が五番町病院を開業した総合病院で、内科、外科、呼吸器科、整形外科、消化器科、肛門科、循環器科、放射線科、リハビリテーション科の計9診療科目、救急告示病院として一般病床30床、診療病床24床の計54床を設けていた。

 ここ数年は年商4億3000万円を挟んで一進一退で推移し、赤字決算が目立っていたもののさほど問題ではなかった。しかし、2014年2月24日、看護師在籍数の水増しによる診療報酬の不正請求をしたとして、厚生労働省四国厚生支局が同年5月1日付で保険医療機関の指定を取り消すと発表。同年3月末に五番町病院の運営を休止した。同年8月期には年商2億5552万円、当期損失2億1050万円となり、2億円を超える債務超過に陥っていた。

 なお、2014年4月1日から五番町医院(同所、河野良太院長、19床有床診療所)を開院し、実質的には事業を継続している。



http://www.m3.com/news/general/365688
将来の危険は否定できず 医薬品高騰、営利産業化 日本福祉大学長 二木立 「国の形どう変わる」「医療」
2015年10月13日 (火)配信 共同通信社

 環太平洋連携協定(TPP)は「大筋合意」しただけで、その詳細は発表されておらず、しかも今後、協定発効までには紆余(うよ)曲折があるので、現時点で確定的なことは言えない。

 政府の発表資料に基づけば、短期的にはTPPが日本の医療に及ぼす影響はほとんどないと思う。しかし、将来的には協定をてこに米国からの圧力が強まり、医薬品費の上昇や医療の営利産業化が進む危険は否定できない。

 2011年11月に当時の野田佳彦首相が日本のTPP交渉への参加方針を表明した時、日本医師会などの医療団体は、日本がTPPに加盟した場合、米国から混合診療全面解禁や株式会社の病院経営解禁を求められ、国民皆保険制度が形骸化すると批判した。これは絵空事ではなく、米国は長年、「外国貿易障壁報告書」で混合診療全面解禁などを公式に求めてきたし、日本の経済官庁にもそれに呼応する動きがあった。

 安倍晋三首相は、就任直後の13年3月に、前年の総選挙の公約に反して、TPP交渉への参加を表明したが、国民皆保険制度を堅持することも約束した。

 交渉の過程で、米政府も要求を取り下げ、米大手製薬企業団体も、日本医師会との共同シンポジウムで、日本の薬価制度の見直しを求めないと明言した。

 今回の政府発表資料にも、混合診療全面解禁や株式会社の病院経営解禁につながる規定は含まれていない。医療関係者の間では、TPPにISDS(投資家と国との紛争解決)条項が盛り込まれれば、日本の国民皆保険制度が米企業に対して差別的であると損害賠償請求訴訟を起こし、裁判で企業が勝った場合には、国民皆保険制度が崩壊するとの懸念も出されていた。

 最終的にISDS条項は含まれたが「さまざまな濫訴(らんそ)抑制につながる規定」が置かれ、「投資受け入れ国が正当な公共目的等に基づく規制措置を採用することが確認」されたとのことなので、とりあえずこの懸念はなくなった。

 他面、米国の政府と製薬企業の強い要求により、「医薬品の知的財産保護の規定」には、医薬品の知的財産保護を強化する制度が包括的に盛り込まれた。その詳細はまだ公表されていないが、将来的に米国側がこの規定をてこにして、医薬品特許期間の延長や医薬品公定価格制度の見直しを求め、医薬品費が高騰する危険がある。

 また、「国家戦略特区」などに限定して、混合診療の大幅拡大や株式会社の医療機関開設が認められ、それにより医療の営利産業化が進む危険もある。ただし、これは米企業単独ではなく、日本の企業や企業家的医師との共同事業として進められると思う。

   ×   ×

 にき・りゅう 47年福岡県生まれ。東京医科歯科大卒。専門は医療経済・政策学。著書に「TPPと医療の産業化」など。



http://www.m3.com/news/general/365691
病院再編で地域医療担う 在宅医療も選択肢に 「人口減を越えて」「病床削減」
2015年10月13日 (火)配信 共同通信社

 青森県の津軽平野中央部。五所川原市で2014年4月に開院した「つがる総合病院」は、重症患者を中心に高度な医療を提供する中核病院だ。人口減少や医師不足が深刻な五所川原市を含む2市4町の広域連合が運営し、地域医療の要を担う。

 従来は、この病院を含む五つの公立病院がそれぞれ総合的なサービスを目指してきたが、運営を一体化。役割を分担して、総合病院と2病院、2診療所に再編した。「医師が少なくどの病院も疲弊していた。今は効率的な配置ができた」。総合病院の高杉滝夫(たかすぎ・たきお)院長(64)は評価する。

 ▽中核の機能高まる

 5病院が別々に赤字経営を続けていれば、自治体財政が厳しい中で運営が行き詰まる恐れがあった。過酷な勤務条件から医師が一層離れていく可能性もあった。こうした問題を解決するための再編だった。

 総合病院の常勤医は前身の病院に比べ15人増え48人。病床は26床増の438床で、高性能の医療機器も備えた。一方、ほかの病院は軽症患者向けの治療を主な役割とし、常勤医を抑制。うち2カ所は病床のない診療所となり、5病院全体で、病床は186床減った。広域連合の成田弘人(なりた・ひろと)病院運営課長(52)は「必要以上に医師や医療機器の確保で苦労しなくてよくなった。中核病院の機能も高まり、地域で医療を完結できる」と意義を語る。

 ただ、患者の声は歓迎ばかりではない。つがる市の70代女性は自宅近くの病院が診療所となり、遠くの総合病院に通う。「吹雪になれば通院にもっと時間がかかる。近くに入院できる病院がある方が安心だった」と不満を漏らす。

 ▽30万人入院できず

 痛みを伴う再編だが、こうした取り組みは政府が全国で目指す病床削減の先行事例だ。政府推計に基づくと、青森県全体で病床数を25年までに約3割減らす必要がある。県内には公立病院が多く、再編は政治的な争点にもなりやすい。県の一戸和成(いちのへ・かずしげ)健康福祉部長(41)は「丁寧に説明し、調整したい。10年、20年先を見据え地域で安心して受診できる環境を実現したい」と意気込む。

 全国で政府の推計通り病床削減が進めば、症状が落ち着いた慢性期の患者30万人程度が入院ではなく、自宅や介護施設で生活することになる。だが現状は約8割の人が医療機関でみとられるなど環境は整っていない。患者の家族や医療関係者の間でも、在宅での看護、介護には限界があるとの声が根強い。

 「家庭が一番安心できるよ」。脊髄損傷で下半身などが動かせない男性(69)は長崎県大村市の自宅で療養。訪問した主治医、石田一美(いしだ・かずみ)さん(54)を前に顔をほころばせた。妻子や孫と同居し「家族にわがままも言えるし、会社から帰った息子が脚をマッサージしてくれるのもうれしい」。

 ▽自宅で療養できる

 石田さんは大村市の「秋桜医院」の院長で、約18年間、在宅患者を24時間態勢で支えている。訪問診療の患者は年約130人で、年齢は20代から100歳超まで。がん、難病、脳卒中、老衰などさまざまな病状に対応し、訪問看護ステーションや急性期病院とも連携。年10~20人をみとる。

 石田院長は「多くの患者は自宅で療養できる。在宅医療という選択肢を増やしたい」と語っている。



http://www.zaikei.co.jp/article/20151013/273538.html

【株式評論家の視点】MRTは医師不足背景に医師紹介サービス好調、第1四半期利益進捗率56%と高い
2015年10月13日 08:59 財経新聞

 MRT<6034>(東マ)は、昨年12月26日に東京証券取引所マザーズ市場に上場。インターネットを活用した医師紹介・仕事情報のマッチングサービスを運営している。医師不足、高齢社会の進展に伴って、医療分野の市場は大きく成長すると観測されており、同社は、今後増加が予想される医師の求人需要を積極的に取り込むべく、同社及び同社が提供するサービスの知名度、認知度の向上、医師及び医療機関に対して新たな付加価値の提供に取組んでいる。

 今2016年3月期・第1四半期業績実績は、売上高2億8800万円、営業利益1億0100万円、経常利益1億0100万円、純利益6900万円に着地。

 通期業績予想は、売上高10億円(前期比20.3%増)、営業利益1億8000万円(同3.7%増)、経常利益1億8000万円(同15.8%増)、純利益1億0600万円(同10.5%増)を見込んでいる。

 第1四半期は、学会への参加等により医師会員の獲得及び同社の提供するサービスが浸透、サービス内容の充実とサービスの質の向上に向け非常勤医師紹介に係る手数料率の一部改定の効果が寄与し、非常医師紹介が堅調で、営業利益は通期計画に対する進捗率は56.1%と順調に推移しており、通期計画は上ブレする可能性が高い。

 株価は、1月7日につけた上場来高値4685円から8月25日に上場来安値991円と約8割の調整を挟んで9月3日高値1677円と上昇。1400円を軸にモミ合っている。同社は、新たな収益化の実現に向けて、医師・医療従事者が執筆する医療情報発信メディア「Good Doctors」の浸透に取り組んでいるが、健康コーポレーションの子会社であるRIZAPと戦略的業務提携によって、提携先医療機関や医師モニターの募集、医療シンポジウムの共同開催、会員向け無料医師相談サービスを展開するなど、中長期的な成長が続くと予想される。25日移動平均線がサポートしており、中段でのモミ合い上放れが期待されることから、ここからの押し目に注目したい。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)



http://www.cyzowoman.com/2015/10/post_17590.html
川島なお美も実践した「代替医療」。ニセ医学に詳しい医師が、その功罪を明らかに
2015.10.13 サイゾーウーマン

 先月24日に胆管がんで亡くなった女優の川島なお美さんが、抗がん剤治療を拒否し〈ごしんじょう療法〉なる民間療法の治療院に通っていたことは、皆さまご存じのとおり。その報道を目にして「おまじない? 民間療法? 霊感商法? 邪気を取り除くとか言ってるから、よくわからないけど怪しげ~」なんて感想を持った人も多いと思いますが、ごしんじょう療法とは何かと言えば、〈代替医療〉の部類に入るでしょう。
 〈自然派〉な人たちが好むホメオパシーやアーユルヴェーダ(インド医学)、中国医学(中薬療法、鍼灸、指圧、気功)、アロマテラピー、食事療法、健康食品etc.これらも皆、代替医療の仲間です(オルタナティブ医療。ホリスティック医療と呼ばれることも)。代替医療とは、日本補完代替医療学会の定義によると〈現代西洋医学領域において、科学的未検証および臨床未応用の医学・医療体系の総称〉とされています。かみくだくと、〈通常医療の代わりに用いられる医療のこと。エビデンスは今のところなく、時にスピリチュアルも取り入れた独自の理論で治療が行われる〉とでも言えばいいでしょうか。
 しかしエビデンスがない=絶対に効かないというワケでもなく、中医学などは私たちの生活の中であたりまえのように目にすることができます。今回の川島なお美さん訃報に際し、微妙に〈悪者〉という印象になっている代替医療の扱い方を、『「ニセ医学」に騙されないために』(メタモル出版)の著書である内科医・NATROM先生に、ご教示いただきましょう。
 そのお説が正しいかどうかは、一般的に「論文があるかどうか」「データをしっかり読め」なんてチェック法をよく聞きますが、自分はちょっと(かなり?)お勉強が苦手なもので、正直読んでもよくわからずハードルが高く……。その代替医療が信頼できるかどうかを見極める、手軽な方法はありますか?
 NATROM「ポイントをふたつに絞りましょう。まず第一に〈標準的な医療を否定するところ〉は避けてください。例えば『がんは手術や抗がん剤では治らない』『ワクチンを打つとかえって体に悪い』などと言い、『その代わりに○○療法を受けなさい』と言ってくるようなところです。標準的な医療を受ければ治るはずだった病気が、治らないなんてこともありえます。実際に、死亡者が出た事例もあります。代替医療は標準的な医療の代わりにはなりません。選ぶなら、標準的な医療と共存できるものにしてください」

◎信頼できるかどうかは見極められる

「第二に、あまりにも高額な代替医療は避けた方が無難です。医療の分野では〈高価な方が質が高い〉とは必ずしも言えません。質が高い医療とは、複数の研究で効果が証明され、多くの国で認められているものです。そういう質の高い医療は保険適応となり、普通の病院で一定の自己負担で受けることができます。一方、代替医療や民間療法は効果が十分に証明されていませんから、保険適応になっておらず、全額自己負担です。あなたがいくらでもお金を使えるならともかく、そうでないなら、高額な代替医療にお金をつぎ込むより、旅行や食事などの別の楽しいことにお金を使うのをお勧めします」
 「標準的な医療だけでは不安なら、付け加えて何らかの代替医療、民間療法を行うのは必ずしも悪くはありません。それで不安が少しでも解消すれば、それだけでも役に立ったと言えます。しかし、標準的な医療を止めて代わりに代替医療を行ったり、買いたいものを我慢して代替医療に高額なお金を支払ったりするのは、割に合いません」
 ごしんじょう療法のHPを見てみると〈抗がん剤や放射線治療の副作用を除去し、がんの痛みを取り除く「緩和ケア」として〉行われているらしく、料金もさほど高額ではないというウワサ。巷で「怪しい!」と言われているほどのものではないのかも? しかし、実際に緩和ケアに有効かどうかというと、残念ながらそこまで都合よくはいかないよう。
 NATROM「ごしんじょう療法は、緩和ケアに有効ではないと思います。信じている人にとってなら心の安寧ぐらいになるでしょうが、癌性疼痛(がんせいとうつう=がんによって生じる痛み)などの症状に効果があるとは考えにくいです。川島なお美さんの場合には、強い痛みなどの症状がたまたま生じなかったため、最後まで、ごしんじょう療法を続けられたのではないか、と思います」
 しかし中には、劇的に効いた!という人もいるようで、同HPには「鎮痛剤で効かないがんの激痛が、ごしんじょう療法で消滅」なる体験談が載せられています。冷えとり健康法でも手かざし療法でも(あ、これは宗教?)健康食品でも、巷の健康法において「アトピーが治った!」などの体験談が掲載されるのは、ど定番な手法。それを効果効能と受け取ってしまう人も少なくなさそうです。
 NATROM「患者さんの経過を把握するために十分な医学的情報が含まれているのが、〈症例報告〉です。たとえば、年齢、性別、既往歴、生活歴、現病歴、診察所見、検査所見、画像所見、病理所見、診断根拠、治療法の詳細、経過などです。一方で、患者さんの主観が多く含まれるのが〈体験談〉です。『○○療法でがんが治った』という体験談はよくありますが、『がんが消えたと医師から言われました』とだけあって、がんが治ったと医師が判断した根拠が明確でなかったりします」
 「体験談は、同じ病気の人同士が悩みを共有したり、医療者の視点から見落としがちな医療の問題点について気づかせてくれたりします。しかし、ある治療法の効果の有無を判断する材料にはなりません。また、代替医療の宣伝に使われている体験談の中には、医学的な観点からみてあまりにも不自然で、捏造されたとしか思えないものも存在するので注意が必要です」

◎なぜ医療不信は生まれるのか?

 ネットで出回る〈口コミ〉や検索した情報をコピペしただけのような〈適当なネット記事(バイラルメディアとか)〉も、その片棒を担いでいそう。しかし保険が使える一般的な医療があるにも関わらず代替医療を選ぶ人の中には、川島なお美さんががん治療を模索するなかでブログに「とんでも医者がたくさんいた!」と綴っていたように、〈医療不信〉がありそうです。こういった巷の医療不信は、どこから発生するのでしょうか。
 NATROM「主にふたつの要因があると思います。ひとつが、現代医学が完全でなく欠点もたくさんあること。もうひとつが、現代医学の欠点をあおって利益を得る人たちの存在です。現代医学が治せない病気はいくらでもあります。治療にはどうしても一定の割合で副作用や合併症が生じます。病院での待ち時間は長いですし、説明不足だったり、態度が悪かったりする医療者もいます。医療ミスや薬害もあります。こうした現実が医療不信の原因です」
 「私たち医療者の努力不足があるのは確かです。少しでも状況を改善できるよう、努力していきます。ただ、医療不信の原因の一部には、医療不信をあおって利益を得る人たちの存在もあると思います。標準的な医療を否定することで、代替医療を売ったり、出版や講演会でお金を取る人たちのことです。現代医学が不完全であるといっても、治したり、予防できたりする病気もたくさんあります。大事なのは、利点と欠点を正しく把握した上で、納得して医療を受けることです」
 典型的なのは、近藤誠医師の「がんもどき理論」(それなに?という方は検索!)ですね。
 また、代替医療とは少し異なるかもしれませんが〈反医療〉といえば、〈自然なお産〉を尊ぶ人たちの「医療介入のないお産こそが自然ですばらしい」という価値観も、女性の間ではよく知られています。それらの人たちも含め、代替医療を選ぶ人たちは〈代替医療者=患者の気持ちに寄り添ってくれる〉〈病院=患者の気持ちは無視〉というステレオタイプなイメージを持つ人が多い印象があるのですが。
 NATROM「患者さんの気持ちに寄り添っている代替医療者もいるでしょうし、患者さんの気持ちを無視するひどい医師もいるでしょう。ただ、それだけではないと私は思います。〈嘘も方便〉が許されていた昔と違って、今では医師は患者さんに正確に情報を提供する義務があります。末期がんであれば『治りません』と説明しなければなりません。あるいは早期がんであっても、『手術がうまくいっても、○%は再発することがあります』と説明しなければなりません。もちろん、患者さんの気持ちに十分に配慮した上で説明するようにしていますし、正確な説明を行いつつ、患者さんを不安にさせないのも医師の技術です」
 「しかしながら、厳しいことを聞かされる側は、どうしても医師の説明を冷たいと感じたり、不安が残ってしまうこともあるでしょう。一方で、少なくない代替医療者は、無責任に『完治します』『副作用はありません』と宣伝します。嘘をついていいのなら、いくらでも患者さんの気持ちに寄り添っている〈ふり〉ができるのです。本当に完治するならいいですが、治らずにいよいよ病状が悪くなってきて、普通の病院に丸投げしてくるケースもあります」

◎何事も主治医に相談すべし

 丸投げされた先で、治ればまだいいけれど……! 結局のところ、代替医療はどのような状況ならば、取り入れても問題ないのでしょう。
 NATROM「標準的な医療と共存でき、安価で、安全であれば、代替医療を取り入れてもかまいません。共存と安価の話はしましたので、安全の話をしましょう。金の棒で体を擦るという、ごしんじょう療法は安全でしょう。しかし、代替医療の中にはリスクを伴うものもあります。たとえば、健康食品による肝障害を起こすことは珍しくありません。注射や点滴をしたり、口に入れたりするタイプの代替医療は、取り入れる前に信頼できる医師に確認をしたほうがいいでしょう」
 「自分は冷静に判断できる」と思っていても、いざ深刻な病気になるとワラをもつかむ思いで手を出してしまいそうな代替医療。深刻な状況ではなくても、「何となく薬は嫌いだから」という理由で代替医療を選択する人もいそうです。
 この記事を目にする方の中には、まだ若く健康な人も多いと思いますが、今のうちに専門家のこうした意見に触れておき、いざ自分や家族、恋人や友人が病気になったとき、どうか適切な判断やアドバイスができるようになりますように。
(謎物件ウォッチャー・山田ノジル)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/46964.html
研修医の募集定員、2年連続で増加- 地方比率が過去最高水準に
2015年10月13日 19時30分 キャリアブレイン

 厚生労働省は13日、2016年度の医師の臨床研修の実施体制を公表した。それによると、研修医の募集定員は1万1272人(15年度は1万1222人)で、2年連続で増加、募集定員に占める地方(大都市部のある東京都と神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、福岡県以外の道県)の割合は、15年度と同じ63.4%で、04年度の新医師臨床研修制度の導入以降で最高の水準となった。【新井哉】


 募集定員のうち448人は、一定規模以上の病院が必ず設置することとなっている小児科・産科の研修プログラムの特例定員。同省によると、16年度に臨床研修を開始する研修医を募集する臨床研修病院は910カ所(15年度900カ所)、大学病院は117カ所(同118カ所)だった。

 現在、診療に従事する医師は、指定を受けた臨床研修病院や大学病院で、2年以上の臨床研修を受けるよう定められている。同省は、研修医が都市部に集中しやすいなどの問題が指摘されているため、10年度から都道府県別の募集定員の上限を設定したほか、医学部入学定員の増加なども考慮し、研修医の地域的な適正配置を誘導している。



http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000307/20151013-OYT1T50101.html
外科医のなり手減少、天野篤教授が現状を語る
2015年10月13日 読売新聞

 天皇陛下の心臓手術を執刀した順天堂大医学部の天野篤教授が13日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、外科医のなり手の減少について語った。

 日本の外科医の20歳代が1996年から2012年の間に半減している現状について、天野教授は「今の医学生は、つらい思いをしてまで医師を続けなくてもいいのではないかと考えている」と指摘。その上で、「資格さえとればいいのではなく、健康の回復を求める患者の真摯な思いに応えるため、早い段階から志を持たせる医学教育が必要だ」と語った。



http://resemom.jp/article/2015/10/13/27320.html
【大学受験】Kei-Net、2015年度面接状況を公表…月並みな医師が良いか?ほか
2015.10.13 Tue 13:00  リセマム

 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は10月9日、2015年度の面接実施状況を掲載した。受験生からの報告をもとに、国公立89大学、私立69大学について、面接内容やアドバイスなどを具体的にまとめている。

 面接試験は、推薦入試やAO入試、医学部の一般入試などで実施される。Kei-Netの「面接対策」では、面接試験の基礎知識や対策を解説。なかなか入手できない面接試験の内容についても、実際に受験した先輩の報告をまとめ、2012~2015年度の実施状況を公開している。

 なお、受験生からの報告をもとにしているため、面接を課しているすべての大学を網羅しているわけではなく、実際の内容と異なることもあるという。

 東京医科歯科大学医学部(医学科) 前期では、一次で面接官3人による個人面接を5~10分、二次で面接官5人による個人面接5分を実施。一次面接では、志望理由や「日本の医療の問題点」のほか、「ブラックジャックのような医師と平凡で月並みの技量の医師どちらになりたいか」という質問もあったという。

 京都大学医学部(医学科)前期では、面接官2人による個人面接10分を実施。志望理由のほか、筆記試験で難しかった教科、「国際医療でやってみたいこと」「日本の学生の英語能力」などを聞かれたという。

 慶應義塾大学医学部(医学科)では、面接官2人による個人面接10~15分を2回にわたって実施。面接前に記入した調書をもとに志望理由、併願校とその結果、部活動などについて聞かれたという。

 上智大学外国語学部(英語学科)では、面接官2人による個人面接を10分実施。面接前に書いたエッセイの内容、リスニングの感想、志望理由、入学後に学びたいことなどが、英問英答により行われたという。

 横浜国立大学教育人間科学部(人間文化課程)後期では、6人によるグループ討論を25分実施。別室で20分間資料を読んで意見をまとめた上で、内容を1分以内で発表し、討論を展開したという。

 このほか、Kei-Netでは入試難易予想ランキング表、新設大学・増設学部・学科一覧、入試動向分析などの2016年度入試情報も掲載している。
《奥山直美》

河合塾Kei-Net「面接対策」 http://www.keinet.ne.jp/taisaku/mensetsu.html



http://www.niigata-nippo.co.jp/life/medical/news/20151013210834.html
患者情報を共有化 迅速対処に効果
県立津川病院・阿賀町営診療所

2015/10/13 11:25 新潟日報

 阿賀町の町営鹿瀬・上川診療所で、県立津川病院の患者情報を共有する取り組みが行われている。津川病院が昨年導入した電子カルテシステムで、コンピューター断層撮影(CT)画像などを診療所でも閲覧できる仕組み。新たな病診連携策として、迅速な診療に効果を発揮している。

    ◇    ◇

<CT画像、服薬状況など簡単に閲覧>

 患者情報の共有化は、町の医師らが定期的に課題を話し合う病診連携会議で提案され、ことし6月から運用を開始。同意を得た患者に限り、専用回線で病院とつながったパソコンから、服薬状況や検査結果などを把握できる。

 高齢者の認知症を疑う事例では、頭部のCT画像が大事な判断材料となるが、診療所には撮影する設備がなく、病院に診断を依頼していた。情報共有化により、病院でCT画像を撮影してもらえば、診療所で診断が可能となった。

 鹿瀬診療所の山崎和秀所長は「例えば、血液検査も(病院と診療所で)2度行う必要がなくなり、患者の負担軽減につながる」とメリットを挙げる。診療所のレントゲンでは判別が難しい骨盤骨折もCT画像で発見できたという。

 広大な地域を病診連携でカバーしていることから、津川病院の原勝人院長は「診療所との情報共有は不可欠。患者の症状が軽いうちに対処できる」と強調する。山崎所長は「情報共有化により1日で診断できるようになった。地域に根差したかかりつけ医として、役割をさらに発揮していきたい」と話している。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=124902
群大病院委、開腹手術死も調査へ…遺族から聞き取り
(2015年10月13日 読売新聞)

 群馬大学病院(前橋市)で、肝臓の手術後に患者が相次ぎ死亡した問題で、第三者からなる医療事故調査委員会(委員長=上田裕一・奈良県総合医療センター総長)は12日、東京都内で開いた会議後の記者会見で、開腹手術を受けて死亡した患者の遺族にも聞き取りを行うことを明らかにした。

 第三者委は先月、腹腔ふくくう鏡手術を受けて死亡した患者8人の遺族や病院関係者から聞き取りを行った。

 今後、開腹手術後に死亡した患者についても、手術をはじめ診療について、遺族がどう説明され、それをどのように受け取ったか聞き、インフォームド・コンセント(説明と同意)の状況を検証する。対象は、今年3月までの調査でわかった10人と、同8月に新たに判明した膵臓すいぞうの患者も含む12人の計22人となる見通しだ。

 また、すでに聞き取りを済ませた腹腔鏡手術患者の遺族に対し、不足があれば文書での証言を受け付ける考えも示した。執刀医やその上司である教授への聞き取りも、年内に行う方針だ。



http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5472
患者もつくる 医療の未来»
「医療事故調査制度」で知っておくべき6つのポイント
10月スタートの新制度に対する医療者の責務と患者の心得

  勝村久司 (元厚生労働省医療安全対策検討WG委員)
2015年10月13日(Tue) Wedge Infinity

昨年6月の医療法の改正で創設が決まった「医療事故調査制度」が、今年10月からスタートしました。

 この制度は、診療行為に関連した患者の予期せぬ死亡事例や死産があった場合、医療機関は、厚生労働省の指定機関である「医療事故調査・支援センター(日本医療安全調査機構)」に報告をして、院内で事故調査を実施し、遺族に調査結果を説明するというものです。遺族は、調査結果に不服がある場合、「医療事故調査・支援センター」に再調査を依頼することができます。全国のすべての病院・診療所・助産所が、この制度の対象になります。

 しかし、「予期せぬ死亡事例や死産」というのが、どの範囲の死亡事故を指すのか、また、院内での事故調査はどのように進められるのか、遺族とどのように情報共有するのか、などがきちんと定まっておらず、それぞれの医療機関の管理者に判断が委ねられています。そのために、医療機関ごとにこの制度の運用が大きく異なってしまうことが懸念されています。

 そのような状況の中で、今回の制度でまず最初に行うこととなっている「院内での事故調査」に関して、医療側、患者・遺族側の双方が知っておくべき、大切なポイントについてまとめてみました。

(1) 医療事故調査の入口を閉ざさない

 まず、この制度の対象となる医療事故が、「予期せぬ死亡や死産」とされています。そのために、医療機関の管理者によっては、この定義を逆手にとって、「全ての医療行為に事故の可能性があるのだから、全ての事故は予期していたと言えるから、全ての事故を調査対象としないというような詭弁をいう人が出てくるかも知れません。しかし、このような事故調査の入口を閉ざしたり、狭めたりするような態度は、もちろん、この制度や法律の主旨に反していますし、事故の隠蔽ととられるでしょう。

 仮にそのような態度の管理者や医師・スタッフが、院内に一人二人いたとしても、管理者を含めた病院全体の総意として、そのような不健全な結果にならないように、「チーム」としての健全な判断が必要です。

 そもそも、事故調査をするかしないかの判断は、「過失があったかなかったかを事前に判断して過失があったものを調査する」というわけでは決してありません。「死亡や死産の原因がはっきりしない場合」や、「くり返したくない結果であったために何らかの再発防止策が得られないか、と考えるケース」などが、調査の対象とすべき事故です。

 したがって、医療機関からすれば、遺族が調査を求めている場合や、スタッフの中に一人でも調査すべきだ、と考える人がいる場合は、調査すべきであり、調査をしなければ、その人たちの疑問がクリアされないままになり、それは不信感につながっていきます。入口を狭めることは、多くの人の納得や信頼への入口を閉ざすことになってしまうわけです。

 それだけに、遺族の側も、調査を希望するようなケースでは、病院側に調査の依頼を申し出ましょう。遺族が言ってもダメな場合は、「医療過誤原告の会」などの市民団体や、「医療問題弁護団」などの弁護士グループに相談して、医療機関に事故調査を開始する判断をしてもらうための支援を要請するとよいと思います。

(2) 解剖はできるだけ積極的に実施する

 死因の究明では多くの場合、解剖が必須です。解剖が必要なのに実施されない場合、原因分析のための情報が足りず、死因の究明が困難になってしまうことが一般的です。

 特に、日本では、遺体に傷を付けることになることから、解剖に対する一般的な抵抗感が強くあります。そのため、これまでは、医師が単に「解剖はどうしますか」というような丁寧さにかける短い言葉で遺族の意向を聞くだけで、「できればしたくないです」と患者が応えると、カルテに「解剖を進めたが遺族が拒否した」と書く、というようなことがくり返されてきました。後に遺族が死因を不審に思い、調べてほしいと思っても「遺族のあなたたちが解剖を拒否したから死因はわかりません」と言われてしまうケースも少なくないのです。

 医師や看護師等は、死因の究明には解剖が必要であること、解剖をしなければ原因がわからないままになることが少なくないこと、死因を究明して事故を再発防止につなげることが医療界にとってとても意義があり、死亡してしまった患者の命に意味を持たせることができること、などを心を込めて伝えて、協力を求めることが重要です。

 しかし、医療側にも、自らの医療内容を含めて調査されることへの抵抗から、解剖に消極的になってしまう医師らがいるかも知れません。遺族側が、積極的に解剖を依頼することが大切です。解剖する場合、医療機関は、司法解剖にするか病理解剖にするかなどを警察に相談することもあると思いますので、どのような解剖になるかについても、遺族は医療機関側に説明を求めるとよいと思います。

(3) 事故調査には第三者の委員を複数配置する

 院内に設置される事故調査委員会には、第三者の委員を複数名入れて、独立性、透明性、公正性を担保すること重要です。腹腔鏡手術等で多くの患者が死亡した、群馬大学附属病院の医療事故調査では、第三者の委員を複数名入れた形をとりながら、実質は、一度意見を聞いたきりになってしまっていたり、病院の顧問弁護士が、第三者の委員という形で入っているなど、本当の意味での第三者性が確保されていなかったため、事故調査をやり直さなければいけないくらい大きな批判にさらされました。せっかく実施する医療事故調査が内輪のものとなってしまって、やりなおさなければいけないようでは、かえって信頼を損ねます。

 院内とはつながりのない、誰が見ても第三者と呼べる委員を複数名入れることが、きちんと事故調査に向き合っている、という印象を目に見える形にします。

 遺族も、患者側の弁護士など、自分たちが納得できる第三者を入れてもらうように依頼すべきです。

(4) 遺族からも事実経過のヒアリングを行う

 医療機関側は、事故が起こったことと、事故調査を始めることを遺族に説明をするのはもちろんですが、それだけでは、遺族の信頼は得られません。最も大切なことは、遺族からも、事実経過について情報提供を募る姿勢を示すことです。

 誠実に事故調査をするならば、事実経過に関してはできる限りの情報収集をすることが不可欠です。事故の説明の際は時系列に書かれた看護記録のコピーなどを手渡した上で、「病院としてはこのような事実経過だと把握しているが、これらの内容は遺族の記憶と一致していますか?記載されている内容に違和感などはないですか?」と聞いておくことが必要です。そして、医師と看護師でも、それぞれのスタッフ毎に把握している事実経過や記憶が異なるように、そばにいた遺族だけが知っている情報が存在する可能性に留意すべきです。

 遺族が知る事実経過の情報も収集して、事故調査をしていこうという姿勢があるかないかは、誠実に事故調査がなされようとしているかどうかのバロメーターになります。

 事故調査の前には、このように、医療機関側と遺族側が事実経過をすりあわせて、共通の事実認識の元に、調査を進めていくことが何より重要です。遺族は、そのような場を求めていく必要があります。

(5) 事故報告書は確定する前に遺族に見せる

 事故報告書が完成したら、遺族にそれを渡した上で説明することは必須だと思いますが、報告書をみたときに、その調査の前提となっている事実経過の認識に遺族が大きな違和感があったり、遺族が気になっていた論点が取り上げられていなかったりしたら、報告書全体への不信感が生まれるのは避けられません。

 そのために、ある程度、医療事故調査の中間報告ができるようなタイミングや、最終の報告書のドラフトができた段階などで、事実経過や論点に違和感がないかどうかを遺族に見ておいてもらうことは、事故調査をする側が何らかの勘違いの上で調査を進めてしまっていないかをチェックすることにつながり、とても重要です。遺族も、そのようなチェックをしたい旨を伝えておきましょう。

 「もう、報告書の文言は一切変更できません」「事故調査委員会は解散しました」という段階で報告書を持って遺族に説明するだけでは、もし、事実経過が間違っていたり、論点がずれていたりした場合には、どれだけ科学的かつ論理的な報告書であっても意味はありません。

(6) 再発防止策が実際に進んでいるかを確認

 医療事故調査は、再発防止が何よりの目的です。遺族にとっても、家族の命が再発防止に生かされたと実感できることが、心の整理にはとても重要です。そのために、再発防止策は、少しでも事故の減少につながる可能性があれば、多方面から指摘しておくことが必要です。

 そして、事故調査委員会は、再発防止策を報告書に記載して終わってはいけません。その再発防止策が、どのように具体的に現場で生かされているか、改善策がどのような形で進められているかを確認する作業も必要です。再発防止策の中には、現実的にも物理的にも、すぐにドラスティックに変えることが難しいこともあるかも知れません。しかし、だからと言って何もしないのでは意味がありません。少しずつでも、改善を進めていく努力が現場でなされているかどうかを確認し、その結果も、遺族に報告することが必要です。

 再発防止策が記された事故報告書の説明後、しばらく経ってから、遺族に対して、実際にその再発防止策が進んでいるという結果の報告がされたときには、遺族は医療機関に対して感謝と激励の言葉を発するでしょう。

 そこまでの報告がなされて、はじめて、遺族にとっても社会にとっても信頼のおける事故調査となるのです。


  1. 2015/10/14(水) 05:55:24|
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