Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月19日 

http://www.m3.com/news/iryoishin/359293
亀田総合病院、『医療崩壊』小松氏の言論抑制
「厚労省と千葉県への非難」理由に懲戒処分検討

2015年9月19日 (土)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 「メール、メールマガジン、記者会見等、手段の如何を問わず、厚生労働省および千葉県に対する一切の非難行為を厳に慎むことを命じます」


 亀田総合病院(千葉県鴨川市)副院長の小松秀樹氏のもとに、9月14日、こんな一文が記載された「弁明の機会の付与通知書」が届いた。送り主は、亀田総合病院を運営する医療法人鉄薫会理事長で、同法人懲戒委員会委員長の亀田隆明氏。小松氏が、亀田理事長の厳命に反して、補助金事業をめぐり千葉県を非難する内容をメールマガジンに投稿したり、厚労省職員に関する「調査と厳正対処」を求める文書を提出したことなどが懲戒処分に該当し得るとして、9月25日に懲戒委員会を開催する旨の通知だ。

 2006年に上梓した『医療崩壊』などの著書で知られる小松氏は、医師であると同時に、常に医療界に鋭い目を向け続ける言論人でもある。

 「理事長は独裁者ではない。とても近代社会の一員である個人としての対応とは思えない。民主主義を踏みにじる内容」と、言論抑制と言える「弁明の機会の付与通知書」に、憤りを隠さない。「公益性の高い問題の指摘を封じることは、『私は、人類への奉仕に自分の人生を捧げることを厳粛に誓う』と定めた(1948年の第2回世界医師会総会で採択された)ジュネーブ宣言、さらには日本国憲法21条に違反する。役人の問題行為についての非難を処分理由にするのは適切ではない。納得できる懲戒理由はない」(小松氏)。

 小松氏の代理人を務める井上清成氏も、弁護士の立場から、「医療法人の名誉や信用の毀損に当たるという理由で、言動を注意するならまだ理解の余地はあるが、非難そのものを封じる権限は理事長にはない」と指摘する。

 小松氏が、「厚生労働省および千葉県」を非難したのは事実だ。過去にもさまざまな行政問題について批判的論評を繰り返してきた小松氏だが、今回直接的に関係しているのは、二つの問題。9月18日付で、正式に塩崎恭久厚労相宛てに、文書で調査を申し入れた。

 小松氏が特に問題視しているのは、厚労省に関するもの。千葉県内の病院間での感染症科の医師派遣をめぐり、厚労省職員が関与したことが「第三者収賄罪」に当たる可能性があるとして、8月に厚労省に対し、調査を打診していた。それが結果的には、亀田理事長が知るところとなった。「恐らく厚労省が、千葉県に報告し、さらに理事長に連絡が行ったのだろう」と小松氏は見る。この「第三者収賄罪」に関しては、東京地検への刑事告発も検討している。

 医療法人鉄薫会との間では懲戒処分、行政との間では刑事告発という二つの問題を同時に抱えることになった小松氏。「弁明の機会の付与通知書」とは裏腹に、9月14日以降、小松氏の言論活動はかえって活発化し、twitterやFacebookを開始、各種の文書を掲載するなど、積極的な情報公開を展開している。

 なお、本件について医療法人鉄薫会に9月18日に取材を申し込んだところ、「現在手続き中のため,回答は控える」という返答で、取材には応じないという。

千葉県内の医師派遣に厚労省職員が関与か

 医療法人鉄薫会は、亀田総合病院や亀田クリニックなど、多数の医療機関を運営。関連の社会福祉法人太陽会では特別養護老人ホームをはじめとする介護・福祉施設、学校法人鉄薫館は、2014年に亀田医療大学看護学部を開学するなど、これらの「亀田グループ」は、千葉県鴨川市を中心に、医療・介護・福祉サービスの提供から人材養成などに至るまで、幅広く展開する。

 その中核となるのが亀田総合病院。一般病床865床、精神病床52床という大規模病院で、初期研修医にも人気が高く、全国から若手医師が集まる。小松氏が、前職の虎の門病院(東京都港区)泌尿器科部長を定年退職し、亀田総合病院に勤務したのは、2010年4月。虎の門病院時代から今に至るまで、歯に衣着せぬ医療界の論客として知られる。

 今回問題となっている「厚生労働省および千葉県」への非難行為のうち、厚労省案件は、次のようなものだ。9月18日付の厚労省への申し入れ書などによると、ある病院が、成田空港に近く、感染症診療の体制を整えることを検討していた別の病院に対し、対価を取る形での医師派遣を検討していた。小松氏はこの「派遣業」のようなやり方は、全国の医師の反発を招き、リスクを伴うと指摘。しかし、今年7月1日から2人の医師の派遣が始まり、派遣病院側は対価を受け取ったもようだ。この派遣に関与したとされるのが、厚労省職員だ。

 刑法197条の2が定めるのが、「第三者収賄罪」。公務員などが、その職務に関し、請託を受けて、第三者に賄賂を供与させたり、供与を要求したりする場合に成立する。公務員自身が金銭を受領しなくても、第三者に受けさせることが罪に当たる。「今回の医師派遣のやり方は、個別病院に対する利益供与に相当する。厚労省の職員として一線を踏み越えた行動」と小松氏は見る。

補助金、交付決定後に減額

 もう一つの千葉県の問題は、亀田総合病院内の「地域医療学講座」に対する地域医療再生臨時特例交付金に関するもの。2013年度から2015年度までの3年間にわたり、計5400万円交付される予定だった。2013年度1137万7000円、2014年度1800万円、2015年度2462万3000円という内訳だ。

 ところが今年5月に突然、千葉県から、2014年度分については、2015年3月30日付で1800万円の交付決定通知が出ていたにもかかわらず1500万円に減額するほか、2015年度の補助は打ち切ると通告された。「千葉県は、理由として予算がなくなったこと、また当初より補助率は2分の1だったことを挙げた」と小松氏。

 地域医療学講座のプログラムディレクターを務めるのは小松氏。小松氏は、人口の高齢化と減少に直面する鴨川市を含む安房医療圏において、「安房10万人計画」という、まちづくり活動を進めている。その一環として、医師をはじめとする医療者の養成・確保のため、地域包括ケアシステムに関する映像シリーズ36本、書籍等の作成を進めており、補助金はその制作費用やプロモーション、全ての基礎自治体や保健所への無償配布に充てる予定だ。映像シリーズ等の作成は、価値のある活動を展開、情報発信することによって、全国から有為な人材が集まることを期待したからだ。安房医療圏という限られた地域で、潜在看護師等の掘り起こしなどに取り組んでも人材確保等には限界があると、小松氏は考えていた。この辺りの経緯について、小松氏は、『MRIC』というサイトとメールマガジンで詳細に綴っていた。

 「弁明の機会の付与通知書」を受け取る以前にも、医療法人鉄薫会の幹部から、厚労省と千葉県に対する批判的言動を慎むよう、何度か言われていたという。今回の一連の動きの背景には、厚労省職員による「安房10万人計画」に対する妨害がある、と小松氏は見る。映像シリーズ36本はほぼ完成に近い。「安房10万人計画を進めたいと考えており、早く事態が収束することを望んでいる」と小松氏は語っている。



http://getnews.jp/archives/1155907
豪雨被災地、医療態勢に不安=中核2病院、再開めど立たず―茨城・常総[時事]
DATE:2015.09.19 14:37 時事通信社

 記録的豪雨で鬼怒川の堤防が決壊し、大きな被害を受けた茨城県常総市では、地域医療の中核となる2次救急医療機関が2カ所とも浸水被害を受け、復旧のめどは立っていない。このうち「きぬ医師会病院」(同市新井木町)は仮設診療所を開設したが、医療態勢は十分とは言えず、不安の声も上がっている。

 10日午後3時半ごろ、鬼怒川支流の八間堀川が決壊し、入院患者72人、職員約75人がいたきぬ医師会病院では約30分後に床上浸水が始まった。職員が懸命に水をかき出したが、11日未明に断念し、2階にいた入院患者は3階に、職員は2階に避難。浸水はその後、高さ約1.3メートルにまで及んだ。

 11日朝から、患者はヘリとボートで他の病院へ搬送され、職員も避難。13日午前に水が引いたが、ほぼ全ての検査機器が水の被害に遭った。

 14日午後に開設された仮設診療所で診察する渡辺秀樹病棟部長(54)によると、訪れる患者の8割が薬の処方箋発行のためで、1割がかぜなど軽度の急病、1割が片付け中の事故という。「今後片付けが本格化すると、けが人は増えると思う。避難所での感染症も懸念され、患者が増えると受け入れ切れるか不安はある」と語った。

 きぬ医師会病院に20年以上通う坂東市の堀江淳さん(74)は「つくば市まで薬をもらいに行くことも考えたが、処方は可能と言われ仮設診療所を訪れた。診察ができなくても、長くかかっている病院で処方してもらえるだけで安心できる」と話した。

 茨城県によると、もう1カ所の「水海道さくら病院」(常総市水海道森下町)に入院していた患者も全員、近隣の自治体に転院した。県医療対策課は「入院患者が早く元の病院に戻れるようにしたい」と話している。 

[時事通信社]



http://www.m3.com/news/iryoishin/356822
シリーズ: 医師と看護師、業務の在り方調査
診療の補助、知らぬ間に慣例的に増加?◆Vol.3
医師と看護師で決定方法の認識にズレ

2015年9月19日 (土)配信 成相通子(m3.com編集部)

Q.4 看護師の「診療の補助」の種類を増やす際に、どのように決定しましたか。(複数ある場合には、最も多いケースについて)
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 Q4では、ここ2,3年で勤務先の病院において、看護師の「診療の補助」の種類が増えたと回答した医師(n=70)と看護師(n=65)(詳しくはVol.1を参照)に、どのような決定プロセスで増やしたのかを尋ねた。

 全体的には、「病院管理者が決定した」「院内の委員会に諮り、決定した」といった、病院として意思決定したケースが多かったが、看護師は「慣例的に増えていった」を選んだ人が約4分の1を占めた。医師の回答ではこの選択肢は8.6%にすぎず、医師が明確に認識しないまま「慣例的に増えていった」可能性もある。

 医師で多かったのは「病院管理者が決定した」が34.3%、次に「院内の委員会に諮り、決定した」が32.9%。一方、看護師は「院内の委員会に諮り、決定した」が最多で26.2%、次は「慣例的に増えていった」の24.6%だった。

 「個々の医師の裁量で決定した」「現場で医師と看護師が話し合い決定した」を選んだのは、医師と看護師ともに1割ほどで、「個々の看護師の裁量で決定した」は合計で3人しかいなかった。現場の裁量で決めるケースは一定程度あるものの、少ないようだ。

 「その他」では、「看護部長が独立に決めた」(医師、大学病院勤務)という回答があった。


Q.5  ここ2、3年で、看護師の「診療の補助」の種類について、院内で議論したことはありますか。最終的に「増やさない」もしくは「減らす」との決定は、どのように決めましたか(複数ある場合には、最も多いケースについて)。
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 次にQ1で「ここ2,3年で勤務先の病院において看護師の『診療の補助』の種類は増えていない」と回答した医師(n=232人)、看護師(n=173人)に、そもそも「診療の補助」の種類について院内で議論したことがあるかを聞いた。

 医師、看護師ともに6割以上が「議論したことはない」と回答。そのほか、「院内の委員会に諮り、決定した」「病院の管理者が決定した」がともに1割ほど、「現場で医師と看護師が話し合い決定した」が続いた。

 「その他」では、以下のような声が出た。いずれも[診療の補助」がここ2,3年で「増えていない」を選択した回答者。
  医局会では毎回議論に挙がります。(医師、国公立病院勤務)
  管理者にて検討中。(医師、国公立病院勤務)
  院内の委員会で決定した場合と診療科ごとに医師と看護師の話し合いで決定した場合とがある。(看護師、大学病院勤務)
  病院としては無いが、個人的には話が出ている。(看護師、民間病院勤務)
  師長会議で繰り返し討議をしている。実際に行っている業務も複数あったが、これ以上は増やさないという反対の姿勢である。(看護師、民間病院勤務)



http://www.m3.com/news/iryoishin/356956
シリーズ: 始動する“医療事故調”
「医療安全」と「説明責任」は一体-上野道雄・福岡県医師会副会長に聞く◆Vol.2
調査目的は遺族と医療者の「疑問に答える

2015年9月18日 (金)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――先生は、日医の医療安全対策委員会の副委員長を務め、第2次中間答申、「医療事故調査制度における医師会の役割についてII」をまとめられました(『“院内事故調”、委員長は外部委員、日医委員会答申』を参照)。この答申は、「福岡県医師会方式」がベースになっているとお聞きしています。「福岡県医師会方式」の概要をお教えください。

 国立病院機構の九州ブロックで、2004年から実施していた「拡大医療安全委員会」は、委員長は外部委員が担いましたが、初期対応は主として、病院が担い、委員会開催のきっかけはさまざまだった上、報告書の作成は少数に留まっていました。

 この「先行事例」の経験を踏まえ、2012年7月から開始した、「福岡県医師会方式」は、(1)問題事例が発生した場合には、24時間対応で医師会が受け付け、初期対応の段階から県医師会が関わり、事故調査の要否の判断も含めて支援、(2)院内事故調査委員会に専門医を派遣して、委員会を開催して、委員長を担う、そして報告書を作成する――としました。

 「先行事例」から学んだことは、早期対応の重要性。「福岡県医師会方式」は、初期対応から院内事故調査委員会の開催までの期間は短く、平均54日、全例が3カ月以内です。先行事例は平均370日でした。

 これまで14例を「福岡県医師会方式」で調査し、今年3月末の時点で報告書作成まで至ったのは、10例。うち遺族に交付したのは2例、「検討中」2例です。

――日本医療安全調査機構が実施してきた「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」の「第三者型」は、外部委員のみで調査を行い、当該医療機関から意見は聞くものの、報告書は独自に作成、それを医療機関と遺族に交付する形式でした。このモデル事業との違いは。

 医療機関の体制や事故対応の練度は大きく異なるため、「福岡県医師会方式」では、当該病院の事情に応じた支援を行っています。当該病院の初期対応にも医師を派遣し、院内事故調査委員会に院外専門委員を派遣して、委員会の委員長を担う。そして報告書の作成も支援します。当該病院と協力して、患者さんの病態を究明し、論点整理や資料の作成に当たることもあります。

 院内事故調査委員会における報告書の作成の際にも、当該病院、特に患者の傍らで医療に従事した医師や看護師の疑問を大切にすることで、議論を深め、より真実に近づくことを狙っています。協力して忌憚のない審議を行うことで、病院の理解も進むと思います。その結果、真摯で分かりやすく遺族に説明することができるほか、病態や診療の妥当性を納得することが、事故の防止策につながります。

 このように協力して初期対応から報告書の作成までを行うと、当該病院に事故対応が自然と身に付き、対応の際のご遺族や事故の当事者への思いやりや病態究明に対する真剣な姿勢が伝わることを願っています。

――改めてお聞きしますが、院内事故調査の目的は何ですか。医療安全(再発防止)と、遺族への説明責任は分けて考えるべきというのが、WHOドラフトガイドラインの考え方です。

 事故調査の目的は、主に三つあります。第一に遺族の疑問に対して答えること。患者さんが想定外に死亡した場合、遺族が、悲しむ。ただそれだけでなく、当該医療者も傷つき、「なぜか」と思う。医療者の疑問に答えるのが第二の目的。第三は、医療事故の経過や原因を当事者が共有すること。事故の病態(死因)を理解して、真の再発防止策を立案することと思います。

――医療安全への取り組みと、遺族への説明責任は一体のもの、という考えですか。

 両者の根幹は「忌憚のない審議」という意味で、一体のものと考えています。その審議の前提条件は、第一に医学的な知識、第二に事故の全容を示す資料の提供です。後者の実現のために大切なのが、医療機関と医療者との信頼感でしょう。忌憚の無い審議結果が医療安全の根幹ですし、審議結果を分かりやすく遺族に説明することが説明責任だと思います。

――10月からの制度開始に備え、自院の体制を見直すことは想定されていますか。

 今まで通りの取り組みをしていきます。

――10月からの制度では、医療事故調査・支援センターへの報告が求められます。これまで院内の医療安全委員会で検討していた事例の中から、該当事例の有無を判断していくことになる。

 その通りです。報告した事例については、従来通り「福岡県医師会方式」によって、事故調査を進めるだけです。



http://apital.asahi.com/article/news/2015092000002.html
宮崎)医師、ヘリから降下し治療を 県と宮大付属病院
2015年9月20日 朝日新聞

 県と宮崎大学医学部付属病院救命救急センターは18日、山間部などで重篤な傷病者が発生した場合、医師が県防災救急ヘリ「あおぞら」に乗り込み、現場に降りて医療活動をする取り組みを始めると発表した。12月からの実施を予定しており、県によると九州では初の試みだという。

 医師の降下には、防災救急ヘリに搭載されている「ホイスト」と呼ばれるつり上げ装置を使う。ドクターヘリにはない装備で、上空でホバリングするヘリからワイヤ(最大76メートル)を使い、サポート役の県防災救急航空隊の隊員とともに現場に降りる。

 山間部の事故や急病では、これまでは防災救急ヘリが傷病者を現場から救助し、近くのランデブーポイントに待機するドクターヘリの医師に引き継ぐ方法で連携してきた。



https://www.m3.com/research/polls/result/3?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150919&dcf_doctor=true&mc.l=123229874
意識調査意識調査一覧
結果医療者の仕事のやりがいと悩みは?

回答期間: 2015年9月10日 (木)~16日 (水)
回答済み人数: 856人

 リニューアルした意識調査、最初のテーマは「医療者の仕事のやりがいと悩み」。医師、歯科医師、薬剤師、看護師、その他医療従事者の皆様が、それぞれどのように日々のお仕事と向き合っているかをお尋ねします。同じ職場で働いても、それぞれ思っていることは違うかもしれません。率直なご意見をお寄せください。
医療従事者、「満足」は5割(2015/9/18)
 医療者の仕事への満足度・やりがいを尋ねたところ、患者の回復・感謝がやりがいに結びついているという結果になりました。予想された結果とも言えますが、医療者ならでは喜びはやはり患者との関係にあるようです。
 一方で、医師以外の職種では、医師から評価されることでやりがいを感じるという意見も多く見られました。自由記述で尋ねた具体的な「やりがい」の例では、職種ごとの違いも見てとれます。ご紹介するのはごく一部ですが、チーム医療の参考になる意見がたくさんありました。
 回答者数は計856人、内訳は医師575人、歯科医師14人、看護師27人、薬剤師187人、その他医療従事者 53人。


Q1 現在の仕事に満足していますか?
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医師 : 575人 / 歯科医師 : 14人 / 看護師 : 27人 / 薬剤師 : 187人 / その他の医療従事者 : 53人
※2015年9月16日 (水)時点の結果

医師、歯科医師が満足度高め

 医療者全体では「非常に満足」「満足」と回答した割合はちょうど50%。それを超えたのは歯科医師(57%)と医師(54%)の二つの職種で、看護師(48%)、薬剤師(43%)、その他医療従事者(36%)と続いた。


Q2 最もやりがいを感じるのはどのような時でしょうか?
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医師 : 575人 / 歯科医師 : 14人 / 看護師 : 27人 / 薬剤師 : 187人 / その他の医療従事者 : 53人
※2015年9月16日 (水)時点の結果

やりがいは患者との関係の中に

 医療者全体では「患者から感謝された時」(39%)、「患者が良くなった時」(32%)、「自分の成長を実感できた時」(11%)と続いた。職種別に見ると、医師、歯科医師は「患者が良くなった時」が多く、看護師、薬剤師は「患者から感謝された時」、その他医療従事者は「自分の成長を実感できた時」と答えた割合が相対的に高かった。


Q3 上記以外でやりがいを感じる時があればお書きください。また、やりがいを感じた時の具体的エピソードがあればお書きください。 
【医師】
・お金にはならないが、無償で提供された患者さんの笑顔。
・患者、患者家族、コメディカルによく評価された時(病院の戦力として必要と評価された時)。
・なかなか気づきにくい病気に気づき、患者さんの病状の悪化を未然に防いだ時。
・担当地域の疫学的なデータが良くなった時。
・感謝された時。お土産をもらった時などうれしい。

【看護師】
・患者の家族から、「あなたが来ると、母が安心した顔をするんです」と言われた時。自分の看護が認めてもらえた気がしてうれしかった。
・死亡退院した患者の家族から、お礼状が届いた。患者入院中は、十分なお世話ができていないと思っていたが、面会に来ていた家族は、私の動きを評価していてくれたことが手紙に書かれていた。
・現在、医療安全対策に携わっているので、要因分析がうまくできて、効果的な改善策をとることができると役立った思いがやりがいとなります。

【薬剤師】
・小児化学療法支援、術後問題症例への対応で、製剤対応したケースでは、退院時に主治医が患者を薬剤部に案内して薬剤師の支援について説明されたこと、患者の言葉を聞いて苦労が吹き飛びました。
・外来調剤および在宅患者への訪問を主な生業としている。患者から「待ってたよ」と言われたり、「君が来るようになってから薬を飲み忘れなくなった」と言われたり、医療機関に掛かる前に意見を聞きに来てくれたり、頼りにされる局面に、やりがいを感じ、また向上しなければと奮起する。
・医師に対する提案が受け入れられ、患者の病態が改善したとき。
・薬局の管理上では薬局の収益が上がった時、価格交渉でうまく条件が出た時、今までうまくいかなかった工程が合理的にできるようになった時にやりがいを感じる。病棟業務においては患者様に「おかげで助かった」「安心した」「また来てください」と言ってもらえた時や採用された処方提案において患者様の状態のコントロールがうまくいった時。

【その他医療従事者】
・1日の患者全てエコーがきれいに撮れた時。
・自分の検査で病気が発見され、的確な治療方針が決定された時。
・年末年始やゴールデンウィークなどの連休が普通に休めず、高度な専門知識が要求される医療事務なのに見合う給与評価がない。もともと仕事自体には常にやりがいはある。
・新規学卒で採用された後輩が危なげながらも独り立ちし、危うさも抱えながらも成長を感じさせてくれる対処をした時。
・上司(医師)に認められた時、感謝された時は、やりがいというか自分の努力は報われたと感じ、これからも頑張ろうと思う。でも逆に、医師が理解を示してくれなかった時や批判のみしか言わない時、ここにいていいのか、自分の資格は自分が思っているほど医療の現場では必要とされていないのか、と考えてしまう(管理栄養士)。


Q4 仕事上の一番の悩みは何でしょうか?
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医師 : 575人 / 歯科医師 : 14人 / 看護師 : 27人 / 薬剤師 : 187人 / その他の医療従事者 : 53人
※2015年9月16日 (水)時点の結果

医師では「本来業務以外の多さ」が最多の悩み

 職種別に回答に相違が見られ、それぞれ最も多かった回答を見ると、医師では「本来業務以外の多さ」(26%)、歯科医師は「給与が少ない」(29%)、看護師は「職場の人間関係」「本来業務以外の多さ」(各22%)、薬剤師は「長時間勤務」(21%)、その他医療従事者は「本来業務以外の多さ」「給与が少ない」(それぞれ26%)だった。


Q5 今、最も不足していると思う職種は?
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医師 : 575人 / 歯科医師 : 14人 / 看護師 : 27人 / 薬剤師 : 187人 / その他の医療従事者 : 53人
※2015年9月16日 (水)時点の結果

不足している職種「医師」が最多

 職種別の回答では、医師では「医師」(43%)、看護師では「看護師」(59%)と、自身の職種が不足していると認識する傾向が高かった。回答者のうち医師が7割を占めることを反映して、医療者全体の回答では、「医師」(38%)が最も多く、「看護師」(21%)、「特にない」(15%)と続いた。


Q6 生まれ変わっても同じ職業に就きたいですか?
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医師 : 575人 / 歯科医師 : 14人 / 看護師 : 27人 / 薬剤師 : 187人 / その他の医療従事者 : 53人
※2015年9月16日 (水)時点の結果

7割の医師「生まれ変わっても医師」

 二者択一で尋ねた本問では50%を超えたのは医師、看護師の2職種。特に医師は74%が「就きたい」と回答した。


Q7「仕事とやりがい」について、自由にご意見をお書きください。
・最高の仕事です。【医師】
・不正を摘発した時。【医師】
・やりがいのある仕事につけた自分を幸せと思うが、まともな時間に食事が摂れないのは辛い。一人一人の患者さんともう少しゆっくり丁寧に接したい。【医師】
・変革を起こせる立場になるまで長い時が必要。その立場を目指し行動し成功を重ねていくことは「やりがい」となる。しかし、立場に関係なく小さな気づきを大切にし、小さな成功を積み重ねていくことも「やりがい」である。【看護師】
・今はDrの方針があるので薬剤師の職能をFullに発揮しているとは言い難いので、Dr云々ではなくて、もっと薬局にも(薬剤師にも)権限があれば仕事のやりがいがあると思います。【薬剤師】
・地域包括医療など医療人ではないところでシステムつくりをしているが、本当に大切なのは患者さんの健康管理(自立支援)と利便性です。【薬剤師】
・放射線技師として働いて十数年経つが、他のコメディカルと比較するとこれほどナメられた資格はないと思う。というのも、数多くある小規模クリニック等ではいわゆる”無資格撮影”が当たり前のように行われているにも関わらず、社会問題となって取り上げられることが極めて少なすぎる。【その他医療従事者】


  1. 2015/09/20(日) 06:24:36|
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