Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月6日 

http://www.huffingtonpost.jp/hideto-yoshioka/japan-medical_b_8080448.html
日本の医療のゆくえ
吉岡秀人   小児外科医/特定非営利活動法人ジャパンハート 代表
2015年09月06日 12時43分 JST ハフィントンポスト

 途上国にいて感じるのは、日本の医療はサービス業になってしまったということだ。
 私たちの行っている途上国の医療現場は、完全に福祉事業である。やればやるほどに赤字になる。

 日本では、いつから患者のことを、患者様と言うようになったのだろう?

 私が医者になった頃は、患者さんといい、患者たちのことを「吉岡さん」とさん付けで呼んでいた。今では、きっと「吉岡様」なんだろう。
 今では、救急期が過ぎれば何だかんだと理由をつけ、慢性期の病院に簡単に転院させられてしまう。
いつからこんなにも経営をうるさく言うようになったのだろう?
 以前は、患者たちは強制的に病院を移し代えられる事は多くはなかった。

 確かにかつて、日本の病院経営は、ずさんだった。
 医者が院長でなくてはならないという決りがあった。年功序列で、昨日まで患者を長年見ていた医師が60歳くらいになって、初めて今日から経営をしてる有り様は、通常のビジネスの世界ではありえないことかもしれない。
 物品は自然に沸いてくるという感覚で、今からすると、異常と思えるほど、いくらでも無駄使いが許されていた。
 だって物品は使えば使うほど保険請求できたのだ。

 やがて日本経済がゆっくり停滞し始めたとき、少しづつ、保険行政が変化し始める。
 徐々に締め付けられた仕組みは、現在に至り、患者さんを患者様に変えてしまった。

 あの頃の医師たちは、自分たちが従事しているのが、サービス業だと理解していなかっただろう。
 自分たちは福祉や社会保障の分野の一員だと理解していた。だからサービス残業は当たり前だった。24時間働き続けてもがんばることが出来た。
 「患者のため」という、御旗があればどんな激務でもこなさなければならないのだと理解していた。大都市の私立大学病院の研修医たちは、時間無制限の激務をこなしていても給料はなかったとこも多い。わずかに「何とか費」という名目でひと月に2~3万円程度のお金をもらっていたのだ。
この国は社会主義の完成形かと思われるほどだ。

 ちなみに今でもこれをやっている大学病院があるらしい。それは法律に触れることをそろそろ政府も指導したほうがよろしいと思う。
 一般の人が聞けば、驚くかもしれないが、おそらくいまだに医師の給与は卒業年で分野に関係なく同じ給与が払われている。皮膚科であろうが内科であろうが、外科であろうが、平成4年卒業した医師の基本給は同じなのだ。(やっぱり社会主義国家だ!需要と供給の経済的関係など全く無視している)

 でも、しかし、である。
 それは医師たちが、社会福祉、社会保障の戦士だと信じ、自らを慰めていたからこそ成立したのだと思う。病院は経営下手で慢性赤字、誰も労働に対して十分な給与などもらえていないからこそなんとなく成立していた異常なシステムだったのだと思う。


しかし、患者さんが患者様になった現在、医療は福祉事業からサービス業になってしまった。

 ところが、患者たちは相変わらず医療者に、福祉事業の戦士であることが当たり前だと思い、そういう視線で見ている。
 医療者もなんとなくおかしいんじゃないかと思いながら、サービス業者になりきれず、給与も増えることもなく相変わらず福祉の戦士の発想で医療を行っている。
 家族の時間を大切にしたいから、今日は早引きしますなどと口が裂けてもいえない。
 福祉の戦士にワークライフバランスなど、あってはならないのだ。
 患者の命のためならば、お金は無尽蔵に使っても仕方ないと思っている。
 感染率を1%落とすために、たとえ数千万お金がかかってもそれは当たり前で、別に議論すべき話題だとも考えていない。
 患者に入れる点滴が上手く入らず何度も失敗をしても気にしているのは無駄にしてしまった何本もの針のコストよりも患者の目線や自分の勤務スケジュールの狂いだったりする。
 たとえ針や物品に値段が書いてあっても、誰も本気で気にしている人間などいない。

 政治家や官僚の無駄使いを否定し、大企業の救済への税金投入にこれほど否定的な人々は、30兆以上の税金を使い成立している医療現場では、その意識もなく、税金の垂れ流し状態である。相変わらず福祉の戦士の医療者は経営感覚は乏しいのだ。患者様のためという御旗があれば、すべては仕方ない必要経費なのだ。


医療をどのように位置づけてやっていくかは、私たち国民の運命に直接影響する問題だろう。

 医療者に福祉の戦士であり続けてもらうには、税金の更なる投入が必要になるだろう。
 なにせ、近年の医療物品は特許だらけで信じられないくらい高い。福祉の戦士たちは、それらを患者さんのために惜しげもなく死のその瞬間まで大量消費してくれることだろう。

 一方、サービス業と割り切って接してもらうと、もっと給料を払わなくていけないだろう。もっといいサービスしてほしければ、もっとお金を出さないと。

 いずれにしてもお金を払わされる運命のようだ


もう医療は今の国民が払う税金程度のお金ではまわらなくなっているのだ。

 私の予想では、きっと日本は二重保険制度が主流になる。皆保険の適応範囲は限定され、それ以外は任意保険にてカバーする仕組みに変わっていくだろう。
 車でいう、自賠責が皆保険に相当する感じになるだろう。それゆえ新薬や最新治療は皆保険ではカバーされず全て自費負担になるだろう。それを目当てに海外の保険会社が乗り込んで来る日も近い。


 だれもが、最新の治療を感謝もせず、当たり前に受けれる時代は終わろうとしているのかもしれない。

 これから私たちは医療分野で、福祉の戦士が討ち死にしていく光景を目の当たりにすることだろう。



http://www.sankei.com/economy/news/150904/ecn1509040014-n1.html
「妊婦はいらない」茨城の医院“マタハラ”で初の実名公表
2015.9.4 16:05 産経ニュース

 妊娠を理由に女性職員を解雇し、国の是正勧告に従わなかったとして、厚生労働省は4日、茨城県牛久市のクリニックの実名を公表した。男女雇用機会均等法に基づきマタニティーハラスメント(マタハラ)をした事業主の実名を公表するのは初めて。

 厚労省によると、是正勧告に従わなかったのは、牛久市のクリニック「牛久皮膚科医院」(安良岡勇院長)。安良岡院長は2月、正職員の20代の看護助手が妊娠したと報告したところ、約2週間後に突然、「明日から来なくていい。妊婦はいらない」と退職を迫ったという。看護助手は「妊娠したばかりで、まだ働きたい」と訴えたが、院長が認めなかったため、茨城労働局に相談。

 労働局は妊娠や出産を理由に解雇することは男女雇用機会均等法に違反するとして、口頭や文書で3回にわたって是正勧告したが、院長は解雇を撤回しなかった。7月には塩崎恭久厚労相が大臣による初の勧告を行ったが、「妊婦はいらない」「(男女雇用機会)均等法を守るつもりはない」などと応じなかった。

 男女雇用機会均等法は、妊娠を理由に女性労働者を解雇や降格などの不利益な扱いをすることを禁止している。違反した場合は労働局長や厚労大臣による勧告などの行政指導が行われるが、罰則はない。

 同クリニックは「院長の体調不良により休診中」などとして、取材に応じていない。



http://digital.asahi.com/articles/ASH9452CCH94ULFA01M.html
妊娠理由に解雇した医院を初公表 院長「妊婦いらない」
2015年9月5日09時53分 朝日新聞

 妊娠を理由に女性職員を解雇し、是正勧告にも従わなかったとして、厚生労働省は4日、男女雇用機会均等法に基づき茨城県の医院名を公表した。公表制度は1999年からあったが、実際に公表するのは初めてだ。

 厚労省が公表したのは、茨城県牛久市の医療法人「医心会」の牛久皮膚科医院(安良岡勇〈やすらおかいさむ〉院長)。今年2月、正職員だった20代前半の看護助手の女性が、院長に妊娠したことを告げたところ、院長は後日、「妊婦はいらない。明日から来なくていい」と述べ、解雇したという。

 女性が茨城労働局に相談し、茨城労働局長や厚生労働相名による解雇の撤回を求める是正勧告を行ったが、院長は「均等法を守るつもりは無い」として従わなかったという。

 均等法は妊娠や出産を理由として労働者を解雇したり降格させたりする、いわゆるマタニティーハラスメント(マタハラ)を禁じている。マタハラそのものへの罰則規定は無いが、厚労相の是正勧告に従わない場合は事業所名を公表することができる。

 マタハラをめぐっては昨年10月、最高裁で妊娠を理由にした降格は均等法が禁じる不利益処分に当たるとする初判断を示した。これを受けて、厚労省は今春、妊娠や出産、復職から1年以内の降格や契約打ち切りは違法とする方針を示したほか、全国の労働局に悪質な事業所名を公表するなど対応の強化を求めた。



http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20150905ddlk04040020000c.html
大崎市民病院:カルテ不正閲覧 「一部で恒常的に」 全職員調査 /宮城
毎日新聞 2015年09月05日 地方版

 大崎市民病院で入院患者の電子カルテが不正に閲覧された問題で、市病院事業管理者が4日、同病院の全職員に実施した個人情報に関する調査結果を公表した。20%の職員が「業務に関係のない閲覧」をしたことがあるとし、そのうち16%が「月に数回」「週に数回」閲覧していた。管理者は「一部で恒常的だった」とし、不正閲覧に対する懲戒処分の対象範囲を来年1月から厳格化するとした。

 調査は1681人が回答。「業務に関係しない個人情報の閲覧」した341人のうち頻度は、1回が22%▽年数回が57%▽月数回13%▽週に数回3%。知り得た個人情報を家族や知人など職員以外に話したり、匿名化せず院外に持ち出したりしていた例もあった。

 また全体の16%が他の職員による不正閲覧を「見たことがある」と回答。うち「本人に注意した」は12%、「上司に報告」は3%にとどまり、病院は「不適切な取り扱いをしても黙認する職場風土がある」としてコンプライアンス意識の徹底などを図る。【山田研】



http://www.m3.com/news/general/354964
奈良県立医大付属病院:1、2次救急受け入れ きょうから「土日ER」 
地域 2015年9月6日(日) 毎日新聞社 橿原 /奈良

 県立医大付属病院(橿原市)は5日から、土日に24時間態勢で軽症の1次、重症の2次救急患者を受け入れる「土日ER(救急救命室)」を始める。県立医大は「幅広い患者に対して門戸を広げ、『断らない救急医療体制』を実現させたい」としている。

 同病院ではこれまで、土日は高度救命救急センターで3次救急患者を受け入れ、1~2次は主にかかりつけ患者の対応に限定していた。今後は、ERが年末年始を除く土曜午前8時半~月曜午前7時、5人態勢で1~2次患者の対応にあたる。各専門診療科とも連携し、必要があれば入院や転院も行う。

 県総合医療センター(奈良市)では7月から、救命救急センターが2~3次患者を24時間365日受け入れるER型救急体制を敷いている。【伊澤拓也】


  1. 2015/09/07(月) 05:17:53|
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