Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月4日 

http://www.kahoku.co.jp/editorial/20150904_01.html
新医学部の課題/地域に溶け込む医師育てて
2015年09月04日金曜日 河北新報

 医師不足解消と震災で失われた医療資源の復興を目的に、仙台市の東北薬科大が計画していた医学部について、文部科学省は設置を認める決定を行った。学校名を東北医科薬科大に改称し、来年4月に開学する。
 大学は、地域医療を担う人材育成に責任を持って取り組んでほしい。初体験ずくめの私大に全てを負わせるのは重荷である。自治体や医療団体は支援を惜しまず、一つ一つの課題を連携協力して解決してもらいたい。
 医学部新設は、37年前の琉球大にさかのぼる。国立大のため、あまり参考にならないとあって、薬科大の計画を審査していた大学設置・学校法人審議会は異例ともいえる「留意事項」を付けた。
 最も留意すべき点として、付属病院の拡充(医師らスタッフの増強など)を挙げる。
 宮城野区にある付属病院は、同じ私立の岩手医科大と比べて診療科目や病床、医師数が少ない。学生の臨床実習にふさわしいフル体制が望ましいという。
 6年の年次を追ってそろえるにしても、教員採用に当たっては、東北の病院などから引き抜かないとくぎを刺されている。地域に影響を与えない範囲で充足させるという難しいやりくりを迫られよう。
 1学年の定員100人のうち、最大55人に最高3000万円の修学資金を貸与する。10年間は地域医療に従事することを義務づけられる。金額などに引かれて「地域枠」で応募する受験生は少なくないとみられ、モデルとする「自治医科大・東北版」に近づく期待もある。
 教員採用の方は東北大からの転籍が3割を占めた。薬科大出身者などとの混合編成となる。融和し一枚岩になれるかが課題と言えそうだ。学生が地域医療に意欲を燃やしても、教員のモチベーションが低調ではなんとも進まない。開学の原点を毎日の講義で確認し、実践に結びつけたい。
 高齢社会を先取りする東北では、家庭の介護と相携える場面が増えていく。国の政策も病院を出てなるべく自宅療養する方向へ誘導している。
 しかし、被災地をはじめ自宅を訪問診療する在宅医が絶対的に足りず、増えるニーズに追いつかないのが現状だ。
 交代要員が少なく、勤務は不規則でハードな点が理由に挙げられる。一方で、家族的な雰囲気に包まれ、看護・介護福祉と「全員野球」で取り組めることにやりがいを見いだす若手も増えている。
 卒業してから多くは、医師不足地域の公立病院などで一般的な技術を修めるだろうが、長い目で見て在宅など患者の足元で尽くす道に進むのもあっていいのではないか。
 専門にかかわらず、いろいろな患者を診る医師を総合医、または家庭医とも呼ぶ。役割は重要性を増してこよう。
 症状を丁寧に説明でき、痛みの具合を上手に聞き出せるようになるには患者との信頼関係が欠かせない。温かい心を育む人づくりの教育をあらためて望みたい。
 課題は山積みである。格闘しているうちに、理念が薄れて期待を裏切ることのないよう付け加えておきたい。



https://www.m3.com/news/iryoishin/354372?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150904&dcf_doctor=true&mc.l=120396717&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
成田市の医学部新設、可否は今秋以降
国家戦略特区、関西圏でiPS細胞事業を追加

2015年9月3日(木)配信 成相通子、高橋直純(m3.com編集部)

 政府は9月3日、国家戦略特区の合同区域会議を開き、東京圏6事業、関西圏3事業、養父市4事業、沖縄県1事業を区域計画に追加することを決定した。東京圏では、7月31日の成田市分科会で、特区における医学部新設の方針が了承されたが、今回の区域計画には含まれず、議論は今秋以降になる見通し(『「大変喜ばしい」成田市長、医学部新設』を参照)。

 今回追加された事業のうち医療関係は、関西圏の1事業。9月1日に施行された改正特区法で可能になった規制の特例メニューとして、iPS細胞から製造する試験用細胞等への血液使用を解禁する。株式会社iPSポータル(京都市上京区)が行う。

 合同区域会議の冒頭、国家戦略特区担当大臣の石破茂氏は、これまで各区域会議で計48の計画案が決定したことについて、「多くの具体的事業が目に見える形で実現しつつある」と評価し、今回決定した事業についても、国家戦略特区諮問会議に諮った上で、内閣総理大臣の認定を経て速やかに事業を進めるとした。

 成田市、医学部用地取得で約23億の予算確保へ

 成田市の医学部新設の今後の見通しとして、内閣府副大臣の平将明氏は、会議後の会見で、7月31日の成田分科会で方針が決定したことを踏まえ、「成田市としては、2017年4月の医学部新設を目指して、準備を進めていくことになる。今秋に制度改正を行った後に、(東京圏の)区域計画として挙げてもらい、議論するというプロセスを経て、諮問会議に諮るという手続きがまだ残っている」と説明。制度改正とは、医学部新設を規制している文部科学省の告示のことで、特例措置を設けるなど関連制度を整える方針。

 会議後に会見した、成田市長の小泉一成氏は、「早く文科省の告示を変更してほしい」と話し、早期の医学部新設に向けて働きかけを続ける考えを示した。成田市は医学部校舎の用地購入費用として、約22億7600万円を計上する2015年度の補正予案を8月に市議会に提出。補正予算案は継続審査中だが、小泉氏は「当然、医学部の設置は事実上認められたということなので、用地の確保に向けて進めている」と説明した。

 なお、神奈川県は3日の会議で、介護職員等によるたんの吸引ができる施設を、障害福祉施設以外にも拡大することを新規に提案。同県知事の黒岩祐治氏は、「医療型の障害児入所施設や療養介護事業所などでは、介護職員が働いており、やろうとすればできるのに、規制によりできないことになっている。結果的にナースや医師の労働力が増えているという悲鳴が聞こえている。これはおかしいため、たんの吸引の規制緩和、対象施設の拡大を提案した」と説明、出席者からは支持が得られたという。


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http://www.nikkeibp.co.jp/welcome/welcome.html?http%3A%2F%2Fwww.nikkeibp.co.jp%2Fatcl%2Fnews%2F1509%2F090400422%2F
医療行政の舞台裏◎医師偏在解消に向けた緊急提言って…
医学部新設「反対」で日医が繰り出した奥の手

2015/9/4 庄子育子=編集委員 日経メディカル

 「十年一昔」──。10年前が昔に感じられるほど世の中の移り変わりは激しいということわざだが、「確かにそうだな」とつくづく感じさせられた。日本医師会と全国医学部長病院長会議が8月19日に合同記者会見を開き、地域や診療科ごとの医師偏在の解消に向けた緊急提言の骨子を発表した際のことだ。

 1979年の琉球大学を最後に、国は医学部の新設を認めてこなかった。だが、2013年に方針を転換。東日本大震災からの復興支援策という名目の下、「東北地方に1カ所」という条件で医学部開設を認め、昨年8月に東北薬科大学を設置者に選んだ。同大は、2016年度からの学生募集を予定する。さらに今年7月には、「国家戦略特区」の指定で千葉県成田市にも医学部新設を認める方向となった。こちらは最短で2017年度の開学となる見込みだ。

 日医と医学部長病院長会議は、ともに医学部新設に「断固反対」の立場を取る。ただ、与党などの関係者に陳情しても医学部新設の動きが止まる気配はなく、手詰まりの状態に陥っていた。そうした状況に一矢を報いようとする焦りが、今回の会見につながったとみていい。緊急提言の取りまとめを待たず、骨子の段階で慌てて会見を開いたのも、成田市の医学部新設の動きが本格化したのに加え、文部科学省の審議会が東北薬科大の医学部設置に関する答申を出す時期が迫っていたからだ。

 骨子の冒頭に書かれた趣旨説明は、「医師自らが新たな規制をかけられることも受け入れなければならない」と踏み込み、「現状に対する危機感の下、相当の覚悟を持って提言を取りまとめた」と表明。医学部新設への反対姿勢をオブラートに包みつつ、一定の規制はやむを得ないという見解を表明してみせた。

 骨子が示した施策の柱は、(1)卒業大学が医師の異動を生涯にわたって把握する「医師キャリア支援センター」の設置、(2)臨床研修を出身大学の所在地域で行うことの原則化、(3)病院・診療所の管理者要件に医師不足地域での一定期間の勤務経験を加えること──の3つ(関連記事)。いずれも現状に照らせば、相当な規制強化につながる内容だ。

 このうち3つ目の提案は、過去の経緯を知る者にとっては驚きを禁じ得ないものだった。

 僻地などでの勤務経験を医療機関の管理者要件にするプランは、かつて厚労省が医師の偏在解消策として、社会保障審議会の医療部会に提示したもの。小泉純一郎政権下の2006年、大がかりな医療制度改革が進んでいた頃の話だ。だが、その提案を、医療部会委員を務めていた当時の日医幹部は「医師の職業選択や居住の自由を奪いかねない」と舌鋒鋭く批判し、あっという間に撤回へと追い込んだ。

 その経緯からすると、日医が今回の提言に踏み切ったことには隔世の感がある。会見では日医幹部から、養成数の過剰が指摘される「歯学部のようにしたくない」との発言も飛び出した。規制強化につながる緊急提言は、医師過剰を回避するための苦渋の選択だったことがうかがえる。今後は骨子を踏まえ、正式な提言書をまとめて厚労省に提出する予定だという。

 もっとも今回の提言については、「単に医局の復権を狙ったものでは」と冷ややかに見る医療関係者も少なくない。また、地域偏在や診療科偏在は、「医師養成数を増やすことで解決する」との見方も根強くある。8月27日には、日医や医学部長病院長会議の抵抗も空しく、文科省の審議会が東北薬科大の医学部新設を「可」とする答申を出した。さらに今秋には、成田市の医学部新設に向け、文科省告示の改正などの措置が取られる見込みだ。

 もはや既定路線となりつつある医学部新設を中止に追い込むことは、限りなく困難になっている。



http://www.m3.com/news/general/****
****侵入容疑 ****医師逮捕
2015年9月4日(金)配信 ****

<事実と異なることが判明したことにより記事削除>



https://www.m3.com/news/iryoishin/354594?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150904&dcf_doctor=true&mc.l=120396716&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
看護師、大卒を基本にする考え、日看協
人気低下、週休3日制度導入のアイデアも

2015年9月4日(金)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 9月1日に開かれた、看護師の勤務環境問題を主なテーマとする「日本看護サミット」(主催:日本看護協会)では、看護師の勤務環境の現状や今後の方向性についての意見が示された。少子化を踏まえて、日看協からは看護師について大卒を基本としたい考えが示されたほか、職種として看護師の人気が低下しているとの指摘もある中で、週休3日制度など多様な働き方を許容しながら、志望者増加を目指すアイデアも出た。

「大卒看護師、自立すると真価発揮」

 看護師の勤務環境の現状と今後について講演したのは、日看協専務理事の井伊久美子氏。近年、看護師の年間離職率は、2007年の12.6%をピークに、2013年は11.0%まで低下、新卒看護師の離職率も9%強から、7.5%まで低下している。この点について、井伊氏は、日看協の活動の成果の1つとしたものの。「(新卒看護師が)就業する前に、2割が離れることを考えると、まだ満足な数字ではなない。まだ、下げ止めの決め手にたどりついていない」と述べた。看護師の養成数の確保と定着策の両輪で、看護師確保をしたい考えを示した。

 井伊氏が強調したのは、看護師の基礎教育。2004年には、看護師養成所の卒業者が12万人弱、4年制の看護系大学卒が6万人弱だったのが、2014年には、大卒が12万人を超え、養成所の10万人を上回った。4年生の看護系大学は1998年の64校から、2014年には234校に増えている。18歳人口の減少、大学全入時代による“高学歴化”を踏まえて、井伊氏は、「教育の年限を増やすのは簡単に実現しないが、基礎教育を4年に転換しないと人員が確保できない」として、大卒を看護師の基本としたい考えを示した。千葉大学大学院看護学研究科教授の手島恵氏も、「大卒看護師は、自立して仕事するときに真価が発揮できる。教育による質の保証も大事」と指摘した。

なりたい職業ランク外「ゆゆしき状況」

 井伊氏は、看護師の勤務環境については、「患者の夜間対応のイニシアチブがあるのは、看護師本来の強み」としながらも、基準を超える夜間業務のある病院が、三交代制の病院で34.5%、二交代制病院で52.7%になるデータを示し、「夜間業務の状況が十分に改善されているとは言えない」と指摘した。トラックやバス運転手について、厚生労働省の告示で、「拘束限度の時間が16時間」「休息時間の8時間確保」などとなっている点を例示し、井伊氏は、「看護師の夜間労働は、診療報酬の要件となっている72時間ルールのみで、それ以外の規制は何もなく、疑義がある」と述べ、今後、強制力のある規制などが整備されることに期待を示した。

 看護師の職業としての人気もテーマとなった。1990年に働く女性の50人に1人が看護師だったのが、2011年には17人に1人まで割合が増加している。手島氏が指摘したのは、看護師の人気低下。毎年発表される「子どもがなりたい職業のランキング」で、近年5位以内に入っていたのが、今年は10位以内に入っていなかった点に言及し、「女性医師は第2位に入っており、ゆゆしき状況。看護職という仕事が見えなくなっているのではないか。男の子も含めて、ランキングに入るように取り組む必要があるのではないか」とした。

 手島氏は、「労働人口が減ると、他の職種との人材の奪い合いが激しくなる」とした上で、働きやすい環境の確保や、価値観の多様化に対応するように求め、週休3日制の導入などのアイデアを看護師で率先して実現すべきとの考えを示した。



http://www.m3.com/news/general/354602?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150904&dcf_doctor=true&mc.l=120396711&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
後遺症の女児側、敗訴確定 カンガルーケアめぐる訴訟
2015年9月4日(金)配信 共同通信社

 新生児を母親が胸で抱く「カンガルーケア」の途中に呼吸が止まり後遺症が生じたとして、大阪府内の女児(4)と両親が同府富田林市の病院を経営する医療法人に損害賠償を求めた訴訟は、請求を棄却した二審大阪高裁判決が3日までに最高裁で確定した。第3小法廷(木内道祥(きうち・みちよし)裁判長)が1日付で原告側の上告を退ける決定をした。

 二審判決によると、女児は2010年12月、健康体で出生。直後から母親があおむけになって抱いたが、約2時間後に動かなくなり、呼吸が止まり、その後低酸素脳症を発症し、24時間介護が必要な植物状態となった。

 原告側は「病院が安全確保を怠った」と主張したが、一審大阪地裁は「カンガルーケアと低酸素脳症の発症に関連性があるとは言えない」と退け、二審も支持した。

 カンガルーケアをめぐる訴訟は埼玉、愛媛、福岡、宮崎などでも起こされたが、最高裁で確定するのは初めてとみられる。



http://www.sankei.com/west/news/150904/wst1509040069-n1.html
「腸閉塞と気づかず」…医師が措置遅れ5千万円賠償 福岡・久留米の病院
2015.9.4 18:48 産経WEST

 福岡県久留米市の医療法人天神会「新古賀病院」で2009年、腹痛を訴えて入院した女性=当時(63)=が死亡したのは、医師の措置が遅く、適切でなかったためとして、夫(67)が約6880万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁久留米支部は4日、病院側に約5千万円の支払いを命じた。

 判決で太田雅也裁判長は「腸閉塞の発症を疑わず、漫然と経過観察を続けた。速やかに措置をすれば救命することができた」と判断した。

 判決によると、女性は09年4月6日に入院。8日夕に開腹手術を受けたが、18日に死亡した。

 病院側は「判決文を見ていないので、コメントできない」としている。



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10102/226156
「医療ミスで後遺症」患者が佐賀大提訴
2015年09月04日 17時43分 佐賀新聞

 佐賀大学医学部附属病院で2005年、心臓手術の際に体内にガーゼ1枚を置き忘れた医療ミスで後遺症になったとして、杵島郡白石町の60代男性が4日までに、佐賀大を相手取り約1億1700万円の損害賠償を求める訴訟を佐賀地裁に起こした。

 訴状などによると、男性は心臓肥大の治療で2005年、同病院で手術を受けた。その際に使われたガーゼ1枚が約6年後の11年、大動脈裏に残っているのが見つかり、周囲が腫瘤(しゅりゅう)になっていたため、再手術で除去。その後も関連の手術を繰り返し、退院後は体が支えられない状態になって生活に支障が出たり、両手がしびれたりするなど後遺症を患ったとしている。

 医療ミスについて大学は11年に公表し、「必要な確認作業はとったが結果的に見落とした」としていた。提訴を受けて大学側は「ガーゼを残したことと術後の症状とは関係がない」として争う姿勢を示している。



http://www.m3.com/news/general/354630?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150904&dcf_doctor=true&mc.l=120396988&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
医行為明示、検体測定へ弾み - 薬局薬剤師の役割に手応え
2015年9月4日(金)配信 薬事日報

リフィル処方箋への期待も
 薬局等の検体測定室で行う場合の採血行為のうち、採血する受検者の指先を消毒したり、専用容器に血液を採取することは医行為に当たらないとの見解が厚生労働省から示されたことで、薬局関係者から歓迎の声が上がっている。穿刺する時のコツを具体的に教えたり、採血前に手指のマッサージについて指導し、血液を出す手技を教えられるようになり、現場では薬剤師が果たす役割に確かな手応えが広がる。検体測定を通じた将来のリフィル処方箋への期待も出ており、今後、薬局等で健康づくりを支援するセルフメディケーションに弾みがつく可能性がありそうだ。

 厚労省は、昨年6月に通知した「検体測定室に関するガイドライン」の疑義解釈集で、薬局等で薬剤師が受検者の手指に触れて採血を手伝うことはできないとの見解を示し、薬局薬剤師からは、血液採取を手伝えないことについて戸惑いの声が出ていた。

 ただ、6月に閣議決定された改訂版成長戦略では、検体測定室での一連の採血行為について、看護師等が利用者に対し、医行為でないものとして介助できる部分を明確化するとされた。これを受け厚労省は8月、指先の穿刺と血液の絞り出しは医行為に当たるとの見解を検体測定室の運営責任者に通知。自己採血を行う受検者の指先の血行促進や消毒を行ったり、専用容器に血液を採取する行為等は、医行為に当たらないとの判断を示した。

 今回の判断について、長く自己血糖測定に取り組んできた薬局経営者は「明確になったのはいいことで、利用者に説明しやすくなった」と評価。「恐怖感のない針を選んだり、穿刺の時に声かけをしたり、具体的な穿刺や血液の絞り出しのコツを堂々と教えることができる」と実感を話し、薬剤師の役割について「バンジージャンプのインストラクターのようなもの」と表現する。

 稀に血液の出にくい利用者もいるとし、「頼まれたら血液の絞り出しを手伝えるような位置づけであれば、なお良かった」と感想を述べた上で、「検体測定を通じて将来のリフィル処方箋につながれば」と今後の展開に期待を寄せる。

 別の薬局薬剤師は、「一連の採血行為において、手指の血行促進、指先の消毒も医行為に当たると思っていたので安心した」と語る。医行為の明確化により、「採血の前に、しっかり手指のマッサージを指導し、血液を出す手技を教えることができるようになり、助かっている」という。既に薬局では、定期的に検体測定をする利用者が何人かおり、セルフメディケーションの支援として貢献できている実感を深めているようだ。

 また、若手の薬局薬剤師は「現時点でスタンスは何も変わらない」としつつ、「医行為以外の部分で介入することにより、採血の失敗が減るという点では、やりやすくなったことに間違いないが、せっかくのチャンスを棒に振らないためにも、足並みを揃えてガイドラインを守ることが大切」と強調する。

 その上で、「一つひとつの行為が医行為かどうかよりも、薬剤師が薬局でセルフチェックの手伝いをするとはどういうことなのか、地域のファーストアクセス機能を持った薬局とはどういうものなのかなど、きちんと考えていくことの方が重要になっていくのではないか」と述べ、検体測定室を通じて薬局のあり方を考えるべきと先を見据える。

 一方、ドラッグストアの薬剤師は、「きちんと線引きがなされた形となり、喜ばしいこと」と歓迎しつつ、「多くの薬局では、血液の絞り出しをほとんど必要としないHbA1cや随時血糖のみを測定しているが、さらに幅広い疾患領域で地域住民のセルフケアを支援するには、HbA1cだけでいいのかと感じている」と述べる。

 検体測定の有用性に疑問を投げかける向きもあると指摘。「われわれが何のために測定し、どのように受検者を支援していくのかを考えなければならない」とし、検体測定によるエビデンスが必要との考えを示している。



http://www.m3.com/news/general/354598?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150904&dcf_doctor=true&mc.l=120396989&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
医療費、初の40兆円突破へ 14年度概算、過去最高更新 伸び率1・8%と鈍化
2015年9月4日(金)配信 共同通信社

 厚生労働省は3日、2014年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費が概算で39兆9556億円となり、12年連続で過去最高を更新したと発表した。労災分などは含まれておらず、医療費全体に当たる「国民医療費」は初めて40兆円を超えることが確実となった。

 概算医療費は医療費全体の98%を占め、14年度は前年より約7千億円増えた。伸び率は1・8%とやや鈍化し、厚労省は「人口減や価格の安いジェネリック医薬品(後発薬)の使用促進で、伸びが抑えられた」と分析している。

 ただ医療費は高齢化や医療技術の進歩で年々増え続け、国の財政を圧迫している。16年度の診療報酬改定で医療費の効率化が焦点となる。政府は健康づくりや病気の予防への取り組みを強化し、後発薬の使用割合も80%まで引き上げる方針。

 14年度の1人当たりの概算医療費は31万4千円(13年度より6千円増)。75歳未満が21万1千円だったのに対し、75歳以上は93万1千円に上った。都道府県別の総額は、東京が4兆1990億円で最も多く、大阪(3兆590億円)、神奈川(2兆4385億円)が続いた。最も少なかったのは鳥取の2014億円。

 診療別では外来と調剤が合わせて21兆円で、全体の52・5%。入院が16兆円(40・2%)、歯科は2兆8千億円(7・0%)だった。調剤は薬の値段と薬剤師の技術料を合計したもので、13年度より2・3%伸びており、診療報酬改定で抑制を図る。

 ※概算医療費

 医科、歯科、調剤にかかった医療費の速報値。社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会が審査したレセプト(診療報酬明細書)を基に集計し、医療費の動向を迅速につかむことができる。概算医療費に労災保険や全額自己負担となる医療分などを含め、国民が1年間に使った医療費全体は「国民医療費」と呼ばれ、概算医療費の約1年後に公表される。



http://mainichi.jp/area/mie/news/20150904ddlk24040365000c.html
講演:三重大教授、救急医不足の深刻さ指摘 名張 /三重
毎日新聞 2015年09月04日 地方版

 救急医療の講演会(名賀医師会主催)が3日、名張市松崎町のアドバンスコープADSホールであり、約200人が参加した。

 三重大付属病院の今井寛・救命救急センター長兼教授(55)が伊賀地域の救急医療について講演した。県内の医師数が全国37位で、救急医の不足が深刻な現状を指摘。適切な救急搬送や遠隔地医療などのためにデータを共有し、問題解決を図るICT(情報通信技術)化が必要とした。

 また、高齢化とともに救急出動が増加していることに言及し、「いざという時に家族は意思決定できないこともある。書面に残すなど、死の受け入れ方を自分で決める時代になってきている」と話した。【鶴見泰寿】

〔伊賀版〕



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG04H5V_U5A900C1CR8000/
メタボ健診、効果検証2割のみ データベースに不備
2015/9/4 22:10 日本経済新聞

 特定健康診査(メタボ健診)の効果を検証するため、厚生労働省が導入したデータベースに不備があり、収集データの約2割しか検証できない状態にあることが4日、会計検査院の指摘で分かった。検査院はこれまでに収集したデータを使って効果が検証できるよう、システムの改修を求めている。

 メタボ健診制度は2008年4月、生活習慣病予防による医療費抑制を目的に導入された。健診の効果を検証するため、厚労省は09年4月、約28億円をかけて健診データとレセプト(診療報酬明細書)データを収集・保存するデータベースの運用を開始。両データを照合し、分析することで受診者の検査値の改善状況や医療費抑制効果などを確かめる計画だった。

 だが、検査院が全国の市町村や健康保険組合などに行った調査では、11、12年度の2年間にメタボ健診を受けた延べ4827万人のうち、両データを照合できた受診者は22%にとどまった。

 健診実施機関や医療機関によって、受診者の被保険者証等記号などの入力方法が「全角」「半角」で異なるほか、氏名も「カタカナ」や「漢字」が混在し、統一されていなかったことが原因。入力形式の違いを補正する機能も不十分なため、同一人物でも匿名化処理してつくる健診データとレセプトデータのIDが異なり、照合できない状況が続いているという。

 厚労省は「検査院の指摘を踏まえ、今年7月に民間業者とシステム改修の委託契約を結んだ。正確なデータ分析ができるよう改修を急ぎたい」としている。



http://jp.wsj.com/articles/JJ11223831605678354451417570263561687165769
診療報酬改定が焦点=16年度予算編成、本格化—概算要求、過去最大に
2015 年 9 月 4 日 19:00 JST 更新 経済(時事通信)

 財務省は4日、8月末に締め切った2016年度予算概算要求の一般会計総額が過去最大の102兆4099億円になったと発表した。6月に策定した財政健全化計画の初年度となる16年度予算編成が本格化する。医療サービスの公定価格に当たる診療報酬を厳しく見直し、財政を圧迫する社会保障関係費の抑制につなげられるかどうかが焦点だ。

 概算要求の総額は、高齢化に伴う医療費などの拡大に歯止めがかからず、2年連続で100兆円に達した。厚労省の要求は30兆6675億円と4年連続で30兆円を超えた。防衛省は過去最大の5兆911億円を要求。国土交通省や文部科学省も大幅増を求めた。

 経済成長などに資する事業を対象とする特別枠は3兆8529億円の要求が集まり、上限(約3.9兆円)にほぼ達した。7月下旬に決めた概算要求基準では、人件費など義務的経費削減分の一部を特別枠に加算できる新制度を設けたが、削減ベースで594億円の利用にとどまった。国債の償還・利払いに備える国債費は26兆円余りに膨らんだ。

 各省庁の要求が出そろったことを受け、財務省は査定に入る。15年度予算は、概算要求段階の101兆6806億円から5兆3000億円以上削った。宮下一郎財務副大臣は4日、記者会見し「16年度も手を緩めず、歳出改革に取り組む」と強調した。 

[時事通信社]



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/46659.html
14年度調剤費は7兆1500億円- 後発品薬剤料は20%増の7200億円
2015年09月04日 17時30分 キャリアブレイン

 厚生労働省は3日、2014年度の「調剤医療費(電算処理分)の動向」を公表した。調剤医療費は7兆1515億円(前年度比2.3%増)となった。【大戸豊】

 調剤医療費の内訳は、技術料1兆7682億円(同1.8%増)、薬剤料5兆3711億円(同2.4%増)、特定保険医療材料料が122億円(同3.6%増)で、薬剤料のうち後発医薬品が7195億円(同19.9%増)と伸びた。
 処方せん1枚当たりの調剤医療費は8899円(同0.5%増)で、年齢階層別に見ると75歳以上が最も高く1万1010円だった。
 後発医薬品割合は、14年度末に数量ベース(新指標)で58.4%となった。14年度平均で見ると、数量ベースが56.4%(前年度比8.4ポイント増)、薬剤料ベースが13.4%(同2.0ポイント増)、後発医薬品調剤率が60.8%(同5.8ポイント増)だった。

 14年度の調剤医療費を処方せん発行元医療機関別に見ると、医科では病院が2兆9086億円、診療所が4兆2125億円だった。また、14年度末の後発医薬品割合は数量ベースで病院が57.8%(前年度比8.4ポイント増)、診療所が58.7%(同6.4ポイント増)だった。
 また、内服薬の薬剤料(総額)を薬効大分類別に見ると、循環器官用薬が1兆825億円と最も多く、次いで中枢神経系用薬が7415億円となっている。伸び率で見ると、化学療法剤が前年度比で24.3%増と最も増えた。
 後発医薬品の薬剤料については、循環器官用薬が1761億円と最も多く、次いで消化器官用薬1176億円となっている。伸び率で見ると、呼吸器官用薬が前年度比で35.2%増と最も増えた。


  1. 2015/09/04(金) 23:13:43|
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