Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月16日 

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t239/201508/543443.html
「消費税はどの程度補填された?」厚労省が調査
11月にも補填の実態を示す調査結果が報告される予定

2015/8/16 土田絢子=日経ヘルスケア

 中央社会保険医療協議会の診療報酬調査専門組織「医療機関等における消費税負担に関する分科会」は8月7日、2014年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられた際、診療報酬でどの程度補填されたのかを把握する調査の実施を決めた。結果は11月をめどに報告される予定だ。

 社会保険診療は非課税取引であり、仕入れにかかる消費税は医療機関が負担している。その負担分は診療報酬で補填する対応が取られてきたが、補填が不十分だという意見が医療機関側で強い。今回行う調査では、そうした医療機関側の負担の実態を明らかにする。

 調査対象は、現在行っている第20回医療経済実態調査のうち、事業年度が2014年4月から2015年3月の医療機関など。費用のうち課税経費の消費税相当額(2014年に増税した3%分)と、収入のうち診療報酬本体に上乗せされた分を比較して補填状況を把握する。用いるデータは、第20回医療経済実態調査データと、レセプト情報・特定健診等情報データベース。比較は、開設者別、病院機能別、入院基本料別に区分して行う。

 2014年の3%増税時は、2014年度診療報酬改定で消費税対応分として約2600億円が確保され、初・再診料や入院料に点数が上乗せされた。2017年4月には消費税が8%から10%に引き上げられるが、そのときに医療機関の控除外消費税をどう扱うのかは不透明な状況だ。与党の2015年度税制改正大綱には、医療にかかる消費税の税制のあり方について、抜本的な解決に向けて適切な措置を講ずることができるよう、「個々の診療報酬項目に含まれる仕入れ税額相当額分を『見える化』することなどにより実態の正確な把握を行う」と盛り込まれた。こうした流れを受け、同分科会で実態把握に向けての調査と議論が進められることになる。



http://www.shijyukukai.jp/2015/08/8216
東京医大・慶大・日本医大、相次ぎ新病棟
8月17日  月刊私塾界/全国私塾情報センター

 東京医科大は西新宿に新病棟を開設する。ビルは地上20階、地下2階建てで、延べ床面積は現行より3割ほど広い約9万7000平方メートル。2016年春にも着工、19年春の完成を予定する。17年に医学部創立100年を迎える慶大は、信濃町の同大キャンパス内に診療科の壁を超えた「クラスター診療」の拠点として新病棟を17年度に開設する。日本医科大は千駄木に新病棟を建設する。14年に前期工事を終え、外来を中心に新病棟の運用が始まっている。17年に後期工事が終われば、延べ床面積は従来の2倍の8万2000平方メートルへと拡大する。



https://www.m3.com/news/iryoishin/347851?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150816&dcf_doctor=true&mc.l=117072507
シリーズ: 後発品、地域別報酬…変わる制度どう見るか?
「医療費無料化の禁止を」「検査の必要性厳格化を」◆Vol.15
「政府の改革で無駄な医療、解消できる」は少数

2015年8月16日(日)配信 池田宏之(m3.com編集部)

Q.13 現在の改革メニューで「無駄」「不必要」と感じる医療を解消できるか。
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 Q13では、現在、政府が示している改革メニューで「無駄」「不必要」な医療を解消できるかを、Q12で「無駄」「不必要」が「ある」とした、医師のみに聞いた(『不必要な医療、「なし」が「ある」を上回る◆Vol.14』を参照)。

 「解消する」と答えたのは、勤務医で1.6%、開業医で2.5%となった。対して、「解消しない」は、勤務医で46.4%、開業医で52.0%となった。政府の社会保障改革を実質的に主導している経済財政諮問会議の民間議員は、経済学者や民間企業の幹部で、医療の現場を十分に理解されているとは言えない状況で、「解消する」という希望的な観測は少ない数にとどまったと見られる。

 任意で、「無駄」「不必要」な医療を解決するための方策を聞いた。主な回答は以下の通り。

【診断・治療】
・ガイドラインを基にした治療スケジュールを推奨するような制度を作る。
・紹介患者受け入れ側の再検査の必要性の厳格化。
・検診精度の上昇。それぞれの臓器の専門医資格を持った医師のみが検診をする。そうすると「金もうけ検診」が減り、相対的に疾病の早期発見確率が高まり、日本全体の生存率が向上する。
・保険証に検査結果や現在の投薬などの情報を書き込み、医療機関にかかるときにはそれを見せる。それにも関らず検査をしたり投薬したりした場合は、レセプトにコメントを書く。
・保険証に各施設共有の画像、採血DATAを閲覧できる機能を付ける。
・1患者1カルテが理想。

【薬剤】
・2カ月以上の長期処方はできないようにする。
・お薬手帳の機能を拡張し、医療機関同士が行っている治療内容をお互いに見ることができれば良いと思う。
・医薬分業は名ばかりで医療費を高騰させていているため、医薬分業の廃止。
・薬剤師による残薬の管理。
・薬剤費負担を3割以上にする。

【制度】
・病床稼働率を高めるための退院の延期を防ぐために、長期入院の点数を今以上に減らす。療養病床の大幅削減。
・かかりつけ医、開業個人医師の年間診療報酬上限を設定すべき。
・かかりつけ医を決める。それ以外、あちらこちら受診する場合は負担額を重くする。高齢者は負担額に応じた医療制限。若い患者と同じ医療を希望する高齢者は相当の負担をすること。
・医療を高額にする。
・高齢社会の受け皿施設を多く準備する。
・福祉対象者は、登録施設以外での対応は、それなりに負担をすべき。もし緊急事態で他院対応としたら 登録施設が負担するシステムを構築すべき。
・再診時には窓口会計での自己負担を増やして、ある一定の金額を超えた場合に自己請求で保険還付させる。
・施設基準の緩和。
・医療費無料化の禁止。
・鍼灸、柔道整復、薬局の伸びをカットすればよい。

【その他】
・医師会、あるいは医学会主導で「人生を終わることについて」の議論を高め、国民的コンセンサスを作る。
・あまりにもケースバイケースで、画一的な方策での対処には限界がある。
・健康保険が破綻する根本的な原因と責任追及を徹底的にしない限り不可能。今の日本を象徴している。
・子育てがしやすくすれば女性が働き保険収入が増える。



https://www.m3.com/news/general/349184
妊婦健診、公費負担に地域格差
2015年8月16日(日)配信 毎日新聞社

 母子の健康状態を定期的に確認する「妊婦健康診査」(妊婦健診)について、厚生労働省が昨年4月現在の市区町村の公費負担を全国調査したところ、負担額には3倍以上の差があることが分かった。健診内容についても、国が推奨する全検査項目分を公費負担する自治体は6割にとどまり、自治体間差が大きい現状が浮かんだ。

 妊婦1人当たりの公費負担額は全国平均で9万8834円。最高は北海道初山別村と長野県南牧村の15万円、最低は北海道釧路市と釧路町の4万5000円だった。人口20万人以上の市でみると、最高は大阪府高槻市の12万円で青森市、岐阜市が続いた。最低は相模原市の6万4000円。次いで兵庫県西宮市、姫路市が少なかった。

 都道府県別の平均額では、青森の11万8920円が最高で、次いで岐阜、山口の順。最低は神奈川の6万4319円。次いで愛媛、東京だった。

 健診内容については、国が強く推奨しているB型・C型肝炎や梅毒などの検査項目は94.5%の自治体が公費負担の対象としていたが、子宮頸(けい)がん検査や超音波検査なども含む全推奨項目を負担対象としているのは62.9%にとどまった。

 妊婦健診は妊娠確認後1~4週間ごとに血圧や尿、血液などの検査を受けるほか、妊娠中の食事や生活上の注意点などの指導や相談も受けられる。

 原則として公的医療保険の適用外のため、1回数千円~1万数千円かかる費用は全額自己負担。出産まで14回程度受診するのが望ましいとされるが総額10万円以上となることが多い。

 経済的負担の重さから、健診を受けないまま産気づいて医療機関にかかる「飛び込み出産」が問題となっているほか、高齢出産で健康管理がより重要になる妊婦も増えているため、国は市区町村に、地方交付税などで14回程度の健診費用を負担するよう求めている。【山田泰蔵】



https://www.m3.com/news/iryoishin/348696
シリーズ: 改革進む医学教育
存亡の危機から人気病院に、水戸協同病院◆筑波大学Vol.3
多彩な教育プログラムで学生、研修医を引き付ける

2015年8月15日(土)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 茨城県の県庁所在地で、駅前近くに位置する水戸協同病院。筑波大学の地域医療教育センターの1つだ(『教員を地域に派遣、教育と医師確保に貢献◆筑波大学Vol.1』を参照)。しかし、全国2位の医師不足県にあっては、2004年度の臨床研修の必修化以降は医師確保に苦しみ、最も少なかった2008年には病院全体で医師数が22人にまで落ち込んだ。病院存亡の危機もささやかれる中、2009年に筑波大が全国初の民間病院のサテライトキャンパスとなる水戸地域医療教育センターを病院内に設置した。22人の医師が派遣され、そのうち11人は教員という立場だった。

 筑波大総合診療科教授で、水戸地域医療教育センター副部長の小林裕幸氏は「ほとんど別な病院に生まれ変わった」と振り返る。センター開設の目的は、「大学教員と病院医師が一体となり、総合診療、救急を中心とした地域のプライマリケアを展開すると同時に、医学生と研修医に実践的な教育をすること」と定めた。開設と同時に、内科各診療科の垣根を取り払い、全ての専門領域の内科医師が総合診療科に所属する体制に変革。内科患者は総合診療科を受診し、レジデントチームは各科専門医の指導の下、初期診断から入院、治療、退院まで受け持った患者を一貫して担当するようになった。

米教授もうらやむカンファ

 新たに始めた週1回のグランドケースカンファレンスには、総合診療科のみならず、病院のほぼ全科の医師が出席する。さまざまな視点で症例について議論する。定期的に海外から講師を招いており、今年2月には『ティアニー先生の診断入門』で知られる、米カリフォルニア大のティアニー氏の一番弟子のダリワリ・ガープリート氏が2週間ほど滞在していた。ダリワリ氏はグランドカンファの水準の高さと全科をあげた取り組みに驚き、「うらやましい。自分の大学でも取り入れてみたい」と絶賛したという。

 現在は若手の医師が多く応募するようになり、115人の医師が勤務している。そのうち筑波大の教員は25人。「この規模の病院(401床)としては断然多すぎだが、若い先生が勉強になると来てくれる」(小林氏)。医師数が大幅に増加したことで、患者受け入れ態勢も強化された。救急車の年間受け入れ台数は、センター導入前は800-900台だったが、年々急増し、2013年には約4200台になり、水戸市内1位となった。

多彩な教育プログラム

 全国から多くの学生が実習に訪れるようになり、実習コースも見学中心の数日のものから、6週間コースまで用意。1週間コースでは、医療面接、身体診察、プレゼンテーション。2週間コースの場合は、指導医監督下で新患を担当し診療計画を含めたフルプレゼンテーション、採血、静脈路確保まで行う。4週間コースでは、これらに加え、入院指示、検査、処方、輸液、退院時療養計画など、研修医と同等の内容を行う。6週間コースでは希望者には英語のプレゼンテーションまで求める。小林氏は「風邪の新患患者に『処方を出して』と言っても、ほとんどの学生は最初、固まってしまう。他の医師の診療を陪席しても、具体的にどうすればいいかが分からない。時間的に余裕がある学生時代に、きちんと考えながら体験しておくことが重要」と語る。

 平日夕方には30分程度の各専門科のショートレクチャー・症例検討を開くほか、小林氏による教育回診が週1回、開催されている。小林氏は「検査で判断する医師が増えているが、ベッドサイドでの診察でも多くのことが分かる」と意義を説明する。海外ジャーナルなどが並ぶ図書室や筑波大との遠隔テレビ会議システムなど、教育施設としての設備も進む。

小林教授「フィードバックがある環境が重要」

――病院医師と筑波大教員で仕事に違いはありますか。
どのスタッフでも教育、診察は変わらない。ただ、教員は週1回の研究日に研究をしたり、大学で授業をしたりする。

――筑波の教員として派遣されることの意義は何でしょう。
大学の情報が入ることや肩書があることに意義を感じる人もいる。また、私は筑波出身ではないが、根底には「教育の筑波(※筑波大の前身は東京教育大)」があると思う。

――学生は何人ぐらい受け入れていますか。
病院が宿舎を提供している関係もあるが、常時3-8人の学生がいる。

――教育は負担になりませんか。
負担に感じる人もいるかもしれないが、レジデントが活躍してくれるので逆に楽になる面が大きい。普通なら全部自分が見なくてはいけないが、レジデントが主体で、教員はサポートするのが中心となる。
――実習の対象になることに対して、患者は不安を感じていませんか。
学生の方がきちんと話を聞いてもらえると、むしろ喜んでいるように感じる。指導医がつくので、二重でチェックしてもらえるという面もある。

――実習に力を入れていますが、研修医でやることを前倒しでやっているとも言えます。どのような意義があるのでしょうか。
早くやるから良いということではない。今は研修医になって、正しいやり方がわからないまま、いきなりやらされることが多い。研修医で多くの経験を積んでも、やり方が違うと将来的に伸びなくなる。安全で系統的、フィードバックがある環境でやることで、きちんと考えて診察できるようになる。


  1. 2015/08/17(月) 05:59:56|
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