Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

7月26日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/341910
シリーズ: 後発品、地域別報酬…変わる制度どう見るか?
地域別報酬、賛成1割満たず◆Vol.8
「地域別報酬で患者殺到地域できる」との声も

2015年7月26日(日)配信 池田宏之(m3.com編集部)


Q.9-1 地域別診療報酬導入の是非
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 Q9-1では、現在、医療費適正化政策の一環として導入を求める声のある、地域別診療報酬導入についての考え方を、開業医のみに聞いた(回答者200人)。

 最多だったのは「反対」で35.5%となった。「賛成」は9.0%にとどまり、「医療費適正化の目的では反対」を含めても30.5%。消極的な賛成を含めても、「反対」を下回る結果となった。

 ただ「どちらとも言えない」との回答も34.0%。現時点では、具体的な考え方や制度設計が明らかにされていないが、状況次第では、「反対」を上回る可能性を残した。

 理由について任意で聞いた。主な回答は以下の通り。

【賛成】
・地域による地価、賃料、物価、人件費のばらつきがある。
・人口減少地域で患者数が毎年減っているため、クリニックを維持することが難しくなることが予想される。
・医療費の高騰を抑えるために、皆が身近な問題として考えることが大事。
・適正な診療報酬のモデルを提示することが、医療費の削減や診療内容の適正化につながると思う。 ・安上がりなところに手厚くしてほしい。


【医療費適正化目的では反対】
・恣意的な査定が増えるのでは。
・人口の過疎度や地域の経済状態を適正に配分されると良いが、税収の良い過密地域に有利な配分がなされる今の世相には、公正平等は信じられない。
・医師分布の格差解消が必要だが、適正病床、医学部の整理縮小統廃合も必要。
・医療、年金、福祉、労働、介護をまとめて地方に移管する。これらすべてを住民登録する窓口に一本化することで、福祉費の二重取り三重取りを防がなければ、ざるに水を流すようなものである。


【反対】
・全国統一ルールでないと混乱する。どうしてもの場合、地代などの上乗せはあり。
・国家公務員なら基本給はどこに派遣されても同じはず。医師が患者に対してやっていることが同じなら診療報酬も同じ。
・地域ごとで医療レベルに差が生じる可能性が高い。
・保険者も異なり、さらに報酬も異なるなら、保険医療制度自体が崩壊する。
・国民皆保険制度の趣旨からすべきではない。
・地域ごとに医療費が異なる原因を調べるべきで、報酬の上限を決めることは不適当。原因に対する対応とは思えない。
・診療報酬の安い地域に患者が殺到する可能性がある。
・地域ごとの人口構成疾病構成等を考慮せず、「医療費適正化」の名目で医療費の高い地域の医療費を削減するのはいかがなものか。
・地域の財政の状況によって報酬が変わってくることは納得できない。
・医療費の「適正化」がどのようなものか分からないが、患者負担ということからすれば、無料であるべき。医療と教育に国民負担を求めてはいけない。


【どちらとも言えない】
・文化的慣習的な問題やレセプト審査の問題もあるだろうが、交通事情や気象事情など、どうにもならない要素も多分に関係していると思うから。物価や路線価に応じて差を付けるのはよいかも知れない。
・制度そのものがよく分からない。
・増えるのか減るのか分からない。



https://www.m3.com/news/iryoishin/342295?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150726&dcf_doctor=true&mc.l=113764002
シリーズ: 改革進む医学教育
研究医養成には思い切った仕組み必要◆兵庫医科大Vol.1
授業・試験を免除、特任助教のポストも用意

2015年7月26日(日)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 m3.com編集部が今夏、先に実施した「医学部長アンケート」の回答大学・医科大学を中心に、さまざまな改革に取り組む現場の動きをリポートするスペシャル企画「改革進む医学教育」。第2回目は研究医養成に力を入れ始めた兵庫医科大学の取り組みを紹介する(計2回の連載)。

 基礎医学領域でのMD研究者の減少――。日本の医療界が抱える問題の一つへの解決策として兵庫医科大学が、2016年度から研究医コースをスタートさせる。学部教育において臨床分野の講義の出席・試験を免除、最大600万円の奨学金を用意し、博士号取得後には特任助教としてのポストを保証するという思い切った内容になっている。既に2014年度から医学部入学定員を研究医枠として2人増加させている。同大副学長で、医学教育センター長の鈴木敬一郎氏は「兵庫医大出身のスター学者を出したい」と意気込みを語る。

自大出身の幹部教員増やしたい

 研究医コースを設置する背景には、基礎医学分野の研究志望者の減少がある。基礎医学研究者はこれまで、臨床医から大学院に戻るケースなどがあったが、2004年度からの臨床研修の必修化や医師不足による多忙などで、そうしたケースが減り、成り手が大幅に減少している(『基礎医学研究者の養成、4大学が現状紹介』を参照)

 一方で、医学部時代でも教育課程の過密化で、研究の基礎的素養を身に付ける時間が取れなくなってきているという。鈴木氏は「これだけカリキュラムが過酷になると、かなり思い切った養成システムが必要になる」と語る。

 また、開業医の子弟が多い傾向にある兵庫医大では、研究を志向する学生が少ないという実情もあった。自大学出身の幹部教員を増やしたいという声もあり、そのためには研究者の養成することが不可欠だった。

授業、試験や実習を大幅に免除
 研究医コースは3年次から卒業までの4年間所属する。座学の臨床医学講義が中心となる3年次から4年次の前半までは、大多数の講義出席、試験を免除し、その期間は研究室に配属させるという思い切った内容。 単位認定は全学生が対象となる総合進級試験や、全国共用試験の結果に基づき判定する。鈴木氏は「優秀な学生は自分で座学の学習をできるが、基礎医学はきちんと教授に教わらないと身に付かない」と説明する。

 必修科目は極力減らしており、3年次では「医学英語」「症候病態 TBL(チーム基盤型学習)」「在宅ケア(訪問看護)実習」「医の倫理とプロフェッショナリズム」「チーム医療演習」の5科目に限定することを想定している。

 4年次後半から5年次にかけて臨床実習は通常通りだが、5年次末から6年次初めの選択実習は免除され、再び研究室に戻る。

全ての講義をビデオ録画
 通常の座学の講義は全てビデオ録画されており、自宅や大学内の学習支援組織「医学教育センター」で視聴することができる。疑問点があれば、センターの教員に問い合わせることもできる。講義に出席しない時間は、研究室に所属し研究を進める。ジャーナル投稿などのノルマはないが、学会発表は行うことが求められる。研究医コースについての学生向け資料には「学部生の間は研究の面白さを実感し、楽しく研究に取り組んでもらえば結構です」とある。

カリキュラム概要図
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※兵庫医科大提供

4年間で600万円の奨学金
 兵庫医科大の1学年の入学定員は全体で112人。研究医コースの定員は10人を予定しており、そのうち4人には年間150万円の奨学金が貸与される。学部卒業後に初期臨床研修に進む場合は卒後3年以内、後期臨床研修に進む場合は6年以内に兵庫医大大学院に進学し、学位を取得すれば返済は免除される。学部在学中には半年から1年間(通算)の留学を目指すとしており、海外での研修費の50%を大学が負担する。留学先は交流提携を実施しているカリフォルニア大学サンディエゴ校(米国)、ロバートウッドジョンソンメディカルスクール(米国)などから選ぶことができる。

学位取得後は特任助教を保証
 医学部卒業後はほとんどの学生が初期臨床研修に進むことを想定。その後、どのタイミングで兵庫医大大学院に進学するかは学生の判断に任せるとしている。大学院終了後は、希望すれば特任助教として5年間のポストを保証している。もちろん自大学に縛り付けることはなく、「良くできる学生が他大学や海外に出るのは仕方がない。偉くなって兵庫医大の教授になって戻ってきてくれたらそれで良い」(鈴木氏)。



https://www.m3.com/news/general/342871
過労死防止へ大綱 閣議決定 事案を調査研究
2015年7月26日(日)配信 朝日新聞

 政府は24日、昨年施行された「過労死等防止対策推進法」に基づく対策大綱を閣議決定した。過労死として労災認定された事案などの調査研究を柱に据え、働き過ぎを防ぐための具体的な施策につなげる。大綱は今後3年をめどに見直す。

 調査研究は、過労死の原因を探るため、労災認定された事案に加えて、働き手の健康や生活習慣、勤務状況を長期的に調査して病気との関連性を明らかにする。また、啓発活動や相談窓口の整備にも力を入れる。ただ、遺族らが求めていた長時間労働の防止につながる新たな数値目標は盛り込まれなかった。

 大綱は同法の施行を受け、労使の代表や専門家、遺族らが参加する厚生労働省の協議会で話し合われ、今年5月にまとめられた。塩崎恭久・厚労相は閣議後会見で「大綱は第一歩というべきもの。過労死がなく、健康で充実して働き続けることができる社会の実現に取り組む」と述べた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/343138
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
費用対効果評価、ガイドライン作成へ
中医協専門部会、QALY評価には慎重な意見も

2015年7月26日(日)配信 池田宏之(m3.com編集部)
 
 7月22日に開かれた中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門部会(委員長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)では、2016年度診療報酬改定の試行導入に向けて、費用対効果評価の分析方法などについて議論した。今後、標準的な分析方法についてガイドラインを作って示す方針となった(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 厚労省は、2015年度の厚生労働科学研究において、国立保健医療科学院医療・福祉サービス研究部部長の福田敬氏が実施している事業の中で、分析方法をガイドラインとして示すことを提案。委員から大きな異論はなかった。

 効果指標については、厚労省は、質調整生存年(QALY)を基本として、疾患や医薬品の特性などに応じて、その他の指標も用いることができるようにする方法を提案。費用については、公的医療費のみを費用の範囲と含めることを原則としながら、公的介護費、生産性損失も同時に提出することも可能とした。さらにアプレイザルの際に生産性損失等を含めた分析結果が必要とされた場合などには、費用の範囲を見直した分析も追加的に求めることとするアイデアを示した。

 日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、海外のデータの使用を容認しながら、日本におけるデータ整備を進めるよう求めた。さらに、鈴木氏はQALYについて、高齢者について不利な結果になる点や、国によって、社会的なバックグラウンドが違う中で、QALYのような指標だけでなく「バランスの取れた評価をしている国を参考にすべき」と釘を刺した。

 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、QALYについて「全て解決するとは思わないが、制度ではQALYでスタートせざるを得ない」と指摘した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/342629
シリーズ: The Voice(医療)
合法的なカルテ情報の企業利用に道開く
国民抑圧の梃、番号制の「凍結」「撤回」を求める

2015年7月25日(土)配信 桑島政臣(神奈川県保険医協会政策部長)

 政府は2020年のオリンピックに向け「世界最先端のIT国家」をめざし社会基盤整備を急いでいる。それは税務・厚生などの官公庁のみならず民間が保有する諸分野の情報を極力、電子データ化しネット環境下、オンラインで連携・結合し、社会生活のあらゆる場面で活用する、社会構造の「パラダイム転換」である。「情報」の範疇は文書化、文字化されない「生体」データまでも対象である。

 近く実施の共通番号制(マイナンバー制)は、この構図の中での「屋台骨」となる。「官」の行政事務の効率化を超えた、「民」での利用と展開が織り込みずみであり、医療分野においてカルテ情報等の「集積」と企業による利用が堂々と計画されている。われわれは、医療を蹂躙し、社会混乱を招く、この危険なマイナンバー制の実施凍結、撤回を強く求めるものである。

◆「一体改革」の武器、資産要件、疾病自己責任による給付抑制
 番号制は消費税増税、社会保障制度改革と併せ「3点セット」の「一体改革」で、徴税強化と社会保障給付の抑制を狙いとし計画されたものである。利点と喧伝された低所得者救済の「給付つき税額控除」、患者負担軽減策の「総合合算制」は雲散霧消し跡形もない。

 12ケタの個人別のマイナンバーは、住民基本台帳、税務・社会保障関係の「官」の保有する個人情報に「紐付け」され、「官」の行政事務に利用される、これが基本である。しかし、「民」の保有する情報への「紐付け」が既に今国会に提案され、「民」による利用の拡張も視野に入ってきた。

 具体的には(1)預貯金口座情報(残高、出入金先)、(2)特定健診データ(身長・体重・腹囲・BMI、血圧、中性脂肪、HDL・LDLコレステロール、肝機能検査<GOT、GPT、γ-GTP>、血糖検査<空腹時血糖又はHbA1c>、尿検査<尿糖、尿蛋白>)、(3)予防接種履歴(ヒブ、肺炎球菌、インフルエンザ等)である。これらは、検討中の後期高齢者医療の2割負担への資産要件の導入や、検査データの「追跡」、疾病自己責任による保険料の傾斜設定との連結が透け、意味深長である。

 「個人番号カード」に埋め込むICチップを利用し2017年7月以降早期に保険証として通用させオンラインでの資格確認の予定であり、8,700万枚の普及(国民の2/3の保有)と皮算用を弾いている。「民」による利用に先鞭をつけ、カードの普及、制度の定着を謀る「本丸」は、医療にある。

◆番号制インフラ利用での「医療等ID」の死角
 これに照応し医療・介護分野の「医療等ID」を、番号制のインフラを利用し導入することが、日本再興戦略(閣議決定)に盛り込まれた。この医療等IDはマイナンバーから派生させた見えない電子的な符号であり、カルテ情報、検査情報など診療情報を「紐付け」、医療連携に活用することが計画されている。問題は、匿名化し集積された医療データの民間利用が前提とされている点である。医療情報連携を番号制の基盤と寸断した「独立系」とせずに、そのインフラを利用するとした点が「肝」であり、合法的に企業がカルテなどの診療情報を「入手」し、「利用・活用」することが可能となる。

 重複検査の是正、医薬品開発、医薬品の効果フォロー、医療費の無駄の排除など、論拠不在で論理的飛躍が酷く無理解な「利点」が相も変わらず強調されるが「狙い」はここにある。いまや過重な患者負担で6割超は1医療機関受診であり、診療連携での検査データ提供は一般的である。医薬品の開発・効果検証は治験計画で行うものであり、医療費の無駄の排除は理由も論理も不明である。政府の検討会や自民党のIT戦略委員会では、マインナンバーと医療との関係に極めて強い期待がかけられ、日医をはじめ医療団体が慎重対応を求め、なんとか付番の「峻別」でギリギリ押しとどめてきた。しかし、この政府の医療等IDにより擬似的「マイナンバー」となる。

 次期診療報酬改定では早くも電子カルテ化を促進する点数設定が厚労大臣により言及された。また電子カルテの標準化や、地域医療情報ネットワークの全国普及と基金での支援も打ち出された。特定健診データのマイナンバーへの紐付は、全医療機関、全患者の診療データの電子化・集積までの「代替」「一里塚」となる。

 マイナンバーは現在、医療給付・社会保障給付との紐付は、出産育児一時金などの「現金給付」に限定され、現物給付と関連する診療報酬明細書(「レセプト」)とは紐付いていない。ただ、厚労省保険局にはそれがオンラインで集積され、匿名処理が施された92億件の「ナショナルデータベース」があり、この民間利用が射程に上っている。この延長線で近い将来の、レセプトとマイナンバーの紐付けは想像に難くない。いまのレセプトの匿名処理は「患者名」と「生年月日」の「日」、「医療機関名」等に過ぎない。「生年月」「性別」「傷病名」、「診療開始日」「医療機関コード」「保険者コード」や「投薬」「注射」「検査」「画像診断」の具体的項目など治療概要はわかり、これが匿名化の基準となる。

 医療とマイナンバーの連結は、”ダルマ落とし”のように次々と巧妙に政府に攻略される懸念が強い。既にOTC保険外し、自己採血判定の検体測定室、健康情報拠点薬局、データヘルスと、医薬品、検査、生活習慣病指導、食事・栄養指導など保険給付の「保険外化」、医療からの「医師・歯科医師外し」の策動が始まっており、医療分野の営利産業化、保険外ビジネスへ虎視眈々と狙う企業の好餌となる。

 政府の医療等IDは、保険診療、非営利原則の医療提供の瓦解ももたらす危険が非常に高い。

◆安保法制採決で濃厚となる国民弾圧の「武器」の側面
 マイナンバーは、各機関が保有する個人情報の「格納庫」へ照会し利用するための「マスターキー」である。この扱いには、人為が介在するため、故意ならずも不注意や杜撰・不適正な実務による漏洩、流出や、悪用は不可避である。多くの国民が手続きなどで「記入」「提示」する場面、企業・事業者が官公庁への法定調書提出や従業員での出向先に「提供」する場面、官公庁職員のネット上での「照会」「利用」とマイナンバーは、日常的にやり取りされていく。

 この間の個人情報の「官」による悪用、年金情報流出にみる便乗詐欺、サイバー攻撃による略取など以上に、マイナンバーはそれへの個人情報の集積の度合いに応じ危険度は嵩んでいく。今後、個人番号カードを身分証明(国民ID)として普及させ、旅券、戸籍、印鑑証明、運転免許など「官」の情報との紐付け、キャッシュカード、クレジットカードなど民間カードとの一体化(ワンカード化、1枚保有)、商品購入、チケット購入での利用などが政府の工程には上っている。

 漏洩、流出、悪用の際の「被害の補償」、「原状回復」は現実には難しい。個々人が番号の照会履歴を把握できても、苦情申立てや訴訟など時間的、金銭的負担が大きくほとんど無理であり、ネットでの被害拡散も想定され社会的混乱は幾何級数的に膨れ上がる。

 それだけに止まらない。今国会で審議中の番号法改定案で、身体情報、資産情報が紐付され、国家による個人管理は緻密化する。一生涯の管理である。利用範囲は現在、限定されてはいるが、個人抑圧、個人弾圧の「武器」にいつでも転じることが可能である。いまでさえ公安警察の利用は認められ、電子記録(マイナポータル)に「足跡」は残らないことになっている。

 これは杞憂でない。実際、インド等に倣い、指紋、目の虹彩と国民(個人番号カード)、暗証番号と組み合わせた個人識別も、オリンピック会場のセキュリティーの関連で検討がなされている。
 安安保法制の衆院可決により、国民抑制、国民弾圧の「武器」としての稼働が現実味を帯びる。マイナンバーは各企業の保有するビッグデータとの連結も想定されており、これにより個人の資産、健康情報のみならず購入履歴、行動情報などあらゆる情報で個人の階層化、格付け、識別が可能となる。つまり、個人の「弱点」も明らかとなる。特定秘密保護法、インフルエンザ特措法(緊急事態宣言による戦時総動員法)の文脈でみれば、政敵や国民の弾圧に利用できる武器となる可能性が十分に高い。

 ビジネス利用と国民抑圧。憲法9条と25条、13条を否定する「横串」をマイナンバーは内包しており、立憲主義、法の支配、法治国家が揺らいでいるいま、楽観は禁物である。しかも、マイナンバーは、諜報攻略に長けた他国や国際勢力にとり「垂涎の的」となる。国家の危機管理上、危険であり国家存亡に直結する。覆水盆に返らず。われわれは番号制の「凍結」「撤回」を強く求める。

※本記事は、2015年7月24日付けの「政策部長談話」として、神奈川県保険医協会が同協会のホームページ上で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t245/201507/542958.html?bpnet
特集◎「地域枠」出身医師がやって来た《OverView》
医師不足解消の救世主?「地域枠」の実像

2015/7/21 加納亜子=日経メディカル

 2007年以降、急増した地域枠。募集人数は年間1400人を超え、今後は新卒医師の2割弱を占める一大勢力となる。だが、地域枠出身の医師が医療現場で働き始めた今、制度の課題も顕在化しつつある。その解決に向けた取り組みなくして地域の医師不足は改善しない。

 「地域医療に従事する明確な意志を持った学生の選抜枠」である地域枠。この数年で地域枠を利用して入学する医学生が急増している。2005年に地域枠を設けていた大学は9大学、募集人数は64人にすぎなかったが、翌06年には18大学129人と倍増。年々その数は増え続け、14年には68大学1452人に達した(図1)。

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図1 地域枠を設ける大学数と募集人数の推移(文部科学省資料を一部改変)

 地域枠が急増した背景には、2004年の新医師臨床研修制度の影響がある。かつては7割の研修医が大学の医局に所属し、医局人事により地域医療を支えていたが、新しい制度では医師が研修先を自由に選べるようになった。それに伴い、都市部の基幹病院で研修を受ける医師が増え、地域医療を担う医師の不足が顕著になったのだ。

表1 地域枠の募集人数
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医師不足地域で新卒者を養成

 政府は地域の医師不足を解消するため、2006年の「新医師確保総合対策」で、地元出身者のための入試枠の拡充と、出身地を問わず将来地域医療に従事する意志を持つ学生を対象にした入試枠の設置を推進。さらに、卒後一定期間、地元の医療機関に勤めることを条件とする都道府県の修学資金(奨学金)制度の拡充と、奨学金と地域枠の連動を進める方針を示した。そして、奨学金制度を設けることなどを条件に、10県に限定して10年度から最大10年間、入学定員の増員を認めた。

 翌年の07年の「緊急医師確保対策」では、奨学金制度と医学部定員をさらに増やす考えを示し、09年にはリーマンショックを受けて策定した「経済危機対策」で、都道府県への地域活性化・経済危機対策臨時交付金を制度化し、地域医療再生計画に基づく医師確保の取り組みを支援する方針を打ち出した。自治体はその交付金を用いて奨学金制度を増設。大学は奨学金制度と連動した入試枠を設け、医学部の定員を増やしていった。その結果、2007年以降に地域枠が急増したわけだ。

 とはいえ、地域枠の形態は一律ではない。代表的なものは先に述べた奨学金と連動したスタイルだが、他にも異なる条件を設けた大学独自の地域枠ができ始めた(表1)。地域枠が増加する前から複数の大学が設置していた、近隣地域の出身者枠やAO入試枠に加え、卒後に大学が所在する地域の医療に従事することを条件に全国から募集を募るもの、入学後にその地域での勤務を希望する学生を選ぶもの、奨学金制度との連動なく大学医局など卒後の勤務先・診療科を指定するもの──など様々だ。

 選抜方法も多岐にわたる。地域枠専用の選抜試験を設ける医学部や、高校の成績、センター試験の点数を参考に選抜する医学部などが多い。ほとんどの地域枠が一般入試枠に比べて入学しやすいとされるが、受験生の医学部人気に伴い、その難易度は年々より難しくなっているようだ。「以前の地域枠は容易に医学部に入学できる選抜枠と捉えられていたが、最近では地域枠の選抜水準も上がっており、容易に入学できる枠ではなくなりつつあると聞いている」(文部科学省高等教育局医学教育課)。

 入試要項に記載された卒後の勤務条件なども、地域枠ごとに異なる。大学によっては卒後の勤務条件が異なる複数の地域枠を設けており、入学者の半数が地域枠の学生である大学や、設けた地域枠が定員割れする大学も出てきている。

地域への勤務を前提に入学

 地域枠の学生について、「一般枠の学生と比べると入学時の学力は多少劣るが、さほど大きな差はない。むしろコミュニケーション能力が高く、地域医療に従事したいという思いからか、学ぼうとする意欲が高い。医師として優秀な人材が多い印象を受ける」と語るのは高知大家庭医療学講座教授の阿波谷敏英氏だ。

 地域枠の学生は、地域医療に従事することを前提に入学するため、総合診療医や家庭医を理想の医師像として描く傾向が強い。「地域枠で入学した以上、地域医療に興味を持ち、自ら学ぼうとする気持ちを持つべき」と、幡多けんみん病院の冨士田氏(詳細は7月22日公開記事参照)も話している。

 こうした背景に加え、総合診療科の医師が地域医療教育に携わる例が多く、教員の影響を受けて総合診療科に興味を持つようになる学生も多い。その意欲を伸ばすため、地域枠の学生を主な対象に、医学部1年次から地域の医療機関への見学や、地域住民や診療所の医師と関わる取り組みへの参加を義務付ける大学も増えつつある。


高知大学の地域医療実習風景。1年次から地域の医療機関に見学に行き、診療風景を見たり、地域医療に従事する医師から話を聞く。(写真提供:高知大学)(略)


東北大学の地域医療実習の様子。1年次に東日本大震災の被災地見学を行っている。(写真提供:東北大学)(略)

 「入学時に地域医療に従事する意欲を持っていても、大学で医学教育を受けるようになると、そのモチベーションは下がりがち。地域枠の学生は、地域の人々に育てられていて、一般枠の学生以上に地域の人々から地域医療を担うよう期待されている存在であると繰り返し伝えることが重要」と阿波谷氏は言う。

 実際に、地域枠や自治医科大学の学生などを主な対象に、1年次から地域の医療機関で診療風景や手術室を見学したり、地域に滞在して住民との関わりを持つ機会を作っているところは多い。「地域枠の医学生が制度で縛られていると感じるのではなく、自ら地域に残りたいと思えるような教育が求められている。1年次から『一般枠の学生が得られない経験を積んでいる』といった特別意識を持たせる指導が欠かせない」と阿波谷氏は言う。



http://irorio.jp/agatasei/20150726/247982/
セカンドオピニオンへの認識、患者の勘違いに悩む医師も
県田勢
2015年07月26日 21時38分 ミクスオンライン

医師約4000人の回答

医療関係者を対象としたコミュニティサイトを運営する「メドピア」の調査によると、多くの医師がセカンドオピニオンを不快に感じないと答えたことが分かった。

医療情報サイト「ミクスオンライン」の発表によれば、調査は今年の2月下旬に行ったもので、有効回答数は3952人、その内、セカンドオピニオンの要望を受けたことのある医師は2367人となっている。

「不快に感じない」が8割超

セカンドオピニオンの申し出を受けた医師では、「不快に感じない」が87.4%、「不快に感じた」が12.6%。

申し出を受けたことのない医師では、「不快に感じないだろう」が84.0%、「不快に感じるだろう」が16.0%。

いずれもセカンドオピニオンへの認識が高まっている様子がうかがえる。

具体的な意見では

記事では、具体的な医師のコメントをいくつか紹介している。

【不快に感じないと答えた医師】
・本人が納得することが重要
・患者の当然の権利
・患者が医師を選ぶ時代
・患者が、ドクターショッピングをセカンドオピニオンだと勘違いしている

【不快に感じたと答えた医師】
・信頼されていないと感じる
・かかっている主治医に聞きにくいから質問するのではなく、病気や治療法について主治医にきちんと聞いてほしい
・不安をぶつけるだけ、そういうセカンドを求められると主治医に聞きなさい、と言いたい

記事では「主治医とは別の医師の客観的意見を求めるもの」とセカンドオピニオンの意図を説明しつつ、意図から外れた患者がいることや、それに悩まされてる医師の存在が伺える。

満足度は高い

厚生労働省が発表した「平成23年受療行動調査の概況」によると、セカンドオピニオンが必要と答えた人は、

外来患者(有効回答数:9万8988人)中23.4%、入院患者(同:5万1632人)中34.6%だった。

さらに必要と答えた人を100とした場合、セカンドオピニオンの経験がある人は、どちらも3割強に留まっている。ただしセカンドオピニオンを受けた結果、8割前後の人が「良かった」と答えている。

利用しなかった理由
セカンドオピニオンを利用しなかった理由は次の通り。

受けた方が良いのか判断できない:  30.7%(外来患者)、31.9%(入院患者)
どうすれば受けられるのか分からない:28.8%、      34.4%
主治医に言いづらい:        25.5%、      20.4%
受けられる医療機関が近くにない:  13.3%、      12.8%
手続きが面倒そう:         12.1%、      12.9%
費用がかかる:           12.1、      10.1%
 
こうした理由をみると、セカンドオピニオンへの理解がまだまだ低いことが推測できる。

医師の側の不満を減らすためにも、患者のセカンドオピニオンに対する周知が必要だろう。

  1. 2015/07/27(月) 06:14:12|
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