Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

7月15日 

http://zuuonline.com/archives/72545
世界的な医師不足を解消するアプリ「Curely」とは?
2015/07/15 in ZUU TOPICS, ビジネストレンド

 2008年に米国シリコンバレーで創設された教育機関シンギュラリティ・ユニバーシティ(SU)は、人工知能研究の世界的権威レイモンド・カーツワイル氏と有人宇宙飛行コンテストで知られるXプライズ財団のピーター・ディアマンディス氏が共同創設した超未来志向の大学であり、ヘルスケアスタートアップの人材供給源にもなっている。

 2015年7月7日、シンギュラリティ・ユニバーシティ卒業生が創設したキュアリー社が、世界的な医師不足に対応するモバイル遠隔医療アプリケーションサービス「Curely」を発表した。iOS、Androidそれぞれに対応したアプリケーションがダウンロード可能だ。
 「Curely」は、離島・へき地といった対面診療が困難な地域や、医師不足が深刻な新興国市場を想定したもの。狭い帯域幅に対応したメッセージングプラットフォームを採用し、第3世代(3G)通信ネットワークが整備されていない環境でも利用できるようになっている。サービスの特徴を整理すると、下記の3点になる。

・国境を越えたクラウドソーシング:インターネット情報に頼って自己診断せざるを得ない消費者に対して、世界中の専門医師がオンラインで対応する。
・ダイナミックプライシング:クラウドソーシングに参加する医師が自分の空いている時間帯や料金を提示し、マーケットプレイスモデルで価格が決まる。
・オープンなコミュニケーション:やりとりの際には匿名性を維持し、消費者が率直な気持ちでコミュニケーションできるようにする。

 キュアリー社のシードラウンドに関しては、ベンチャーキャピタルのエクスポネンシャルパートナーズが主導して200万米ドルを調達している。
シンギュラリティ卒業生の多国間・異業種間連携ネットワークが強み
 キュアリー社を立ち上げたのは、医師のクリスチャン・アサド氏とポール・リー氏、メディア起業家のジョシュア・ホン氏を中心とするシンギュラリティ卒業生チームだ。
 アサド氏は循環器専門医で、グーグルグラス(Google Glass)を利用した仮想現実(AR)技術の臨床医療研究(CPRGLASS)に関わり、シンギュラリティ・ユニバーシティのプログラムで教鞭をとった経験もある。科学と技術とポップカルチャーを組み合わせたシンプルなプラットフォームづくりが、彼の真骨頂だ。
 リー氏は、英国オックスフォード大学で分子生物学を専攻し、韓国のカトリック大学校で医学を学び、公衆衛生実務を経てシンギュラリティ・ユニバーシティに進んだ経歴を持つ。キュアリー社以外に、獣医向けモバイルアプリケーションサービス「Kuddly」の共同創設者でもある。
 ホン氏は、パデュー大学でインダストリアル・エンジニアリングを専攻し、シカゴ大学でMBAを取得した後、シンギュラリティ・ユニバーシティで学んでいる。アーサーアンダーセン社のコンサルティング業務、ドイツ銀行の投資銀行業務を経て、オンラインロールプレイングゲームのK2ネットワーク社(現リローディッドゲームス社)を立ち上げた経験を有するユニークな起業家だ。
日本発ヘルスケアスタートアップの鍵は「民」の役割
 日本では、文部科学省や主要国公私立大学が中心となり、若い世代の「内向き志向」を克服した上で、国際的な産業競争力の向上し国と国の絆を強化する基盤として、グローバルな舞台に積極的に挑戦し活躍できる人材の育成を図っている。大学教育のグローバル化のため体制整備を推進する「スーパーグローバル大学等事業」を展開してきたのもその一環だ。
 だが、伝統的な大学組織や教育カリキュラムの延長線上では、シンギュラリティ・ユニバーシティのように、多国間・異業種間連携ネットワーク構築の機会を継続的に提供することは難しい。まして、他学部との接点がもともと少ない医療系学部・研究科で学ぶ日本の学生や卒業生にとって、スタートアップに向けた人脈づくりは大きな課題となっている。
 積極的な橋渡し役として「民」が動くことが、政府の掲げる健康・医療の成長戦略推進に不可欠だろう。
笹原英司(NPO法人ヘルスケアクラウド研究会・理事)
宮崎県出身、千葉大学大学院医学薬学府博士課程修了(医薬学博士)。デジタルマーケティング全般(B2B・B2C)および健康医療、介護福祉、ライフサイエンス業界のガバナンス・リスク管理関連調査研究・コンサルティング実績を有し、クラウドセキュリティアライアンス、在日米国商工会議所などで、Health-Techスタートアップに対するメンタリング活動を行っている



http://www.sankei.com/life/news/150715/lif1507150022-n1.html
抗がん剤死亡、医療過誤は否定 千葉県がんセンター
2015.7.15 10:11 産経ニュース

 千葉県がんセンター(千葉市中央区)で、肝臓がんの男性が抗がん剤などを投与された3日後に死亡した問題で、同センター内に設置された事故調査委員会は15日、会見を開いて調査結果を公表した。遺族から了承を得られなかったとして詳しい経緯などは非公表としたが、関係者によると、調査結果では「医学的に問題はなかった」として、医療過誤の可能性は否定した。

 治療は3月16日、50代の男性医師が脚の付け根の血管から患部へ管を通し、抗がん剤などを投与。患者の男性は同19日未明に容体が急変し、同夜死亡した。

 同センターをめぐっては、平成20~26年に腹腔鏡下手術を受けた50~80代の男女11人が、手術後約9カ月の間に死亡していたことが発覚。3月の医療に関わった男性医師はこのうち8例を担当していた。この件を含めて調査してきた第三者検証委員会も15日に最終報告書を公表し、医療の選択方法やチーム医療体制に問題があったことなどを指摘した。

 会見で同センターは、医療ミスの原因を分析するチームの拡充や、新規・高度な医療を導入する際に開催する審査委員会の新設などで再発防止に取り組むとした。



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0715/ym_150715_1999677452.html
千葉県がんセンターが改革策…患者死亡受け
読売新聞7月15日(水)18時32分

 千葉県がんセンター(千葉市)で腹腔鏡ふくくうきょう手術を受けた患者が相次ぎ死亡した問題で、同センターは15日、再発防止に向けた改革策を発表した。
 保険適用外の医療技術を用いる妥当性などを審査する「未実証医療審査委員会」を新設したほか、主治医を介さずに別の医師の意見を聞くための「セカンドオピニオンセンター」の開設などを盛り込んだ。
 同がんセンターでは2008年6月〜14年2月に手術を受けた男女計11人が、手術当日から約9か月後までに死亡した。このうち少なくとも7人は、保険適用外の高難度手術だった。
 そのため、新たに高度な技術を要する治療を行う場合、7月1日に新設した同委に諮ることをルール化した。同委は副病院長をトップに各診療科の医師らで構成され、妥当性審査のほか、患者の危険性に対する配慮、同意の取り付け方などを審査する。
 セカンドオピニオンセンターは8月1日に設置する予定で、別の医師の意見を求める患者に、院内外の医師を紹介したり、必要書類の準備を支援したりする。



http://jp.wsj.com/articles/JJ12693326592348684018320179334322776451777
同意説明、委員会で審査=腹腔鏡死で最終報告—千葉県がんセンター
2015 年 7 月 15 日 17:30 JST 更新[時事通信社]

 千葉県がんセンター(千葉市中央区)で2008年以降、腹腔(ふくくう)鏡手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、県の第三者検証委員会(会長・多田羅浩三日本公衆衛生協会会長)は15日、最終報告書を公表した。患者に対するインフォームドコンセント(十分な説明と同意)が不十分だったと指摘しており、同センターは医師の説明などを審査する委員会を新設したと発表した。

 報告書は検証対象の手術11例中、1件を除いてインフォームドコンセントなどで不十分な点があったと結論付けた。同センターは改革案として82点を列挙。インフォームドコンセントがマニュアル通り行われているか審査する委員会の新設や、腹腔鏡手術を録画して後で検証できるようにすることなどを盛り込んだ。 



http://apital.asahi.com/article/news/2015071500017.html
聖マリ医大、入院患者4割減 川崎市立ち入り検査終了
(朝日新聞 2015年7月15日掲載)

 聖マリアンナ医科大学病院(川崎市宮前区)の医師23人が不正に取得するなどした精神保健指定医の資格を取り消された問題で、川崎市は14日、2日間の立ち入り検査を終えた。今春の問題発覚後、病院は診療を制限しており患者数が大幅に減った現状が確認された。

 市によると、1月と6月の1日の平均患者数を比べたところ、入院で約4割、外来で約2割減っていた。今夏中に常勤と非常勤の医師計9人を補充するが、大学は今後、資格を取り消された医師の学内処分も予定している。地域の医療態勢維持に向け、市は「これ以上、病院の機能が落ちないよう求めた」と説明した。

 カルテなどに大きな問題はなく、不正取得は組織ぐるみではなかったと判断。ただ、人権や順法意識の徹底を求めたという。現時点では市としての処分や補助金カットなどは行わないとした。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20150715/CK2015071502000183.html
【神奈川】
医療体制再生は一定の時間必要 聖マリ病院検査で川崎市

2015年7月15日 東京新聞

 聖マリアンナ医大病院(川崎市宮前区)の医師が精神保健指定医の資格を不正取得した問題で、同病院を立ち入り検査した川崎市の坂元昇医務監らが十四日、病院内で記者会見し、法令上の新たな問題は見つからなかったが、病院側が不正取得した医師を今後処分することなどで医療機能のさらなる低下を招かないよう要請したことを明らかにした。
 検査は十三、十四の両日、実施した。今回の問題が影響したとみられ、六月は一月に比べて精神神経科の外来の患者数は約二割減るなどした。厚生労働省が不正取得した資格を取り消したことなどを受け、病院側は医療体制を整えるため七月に医師七人を非常勤採用し、八月からは二人を常勤で雇用する。しかし坂元氏は、医師の処分などを考慮すると、問題が発覚する以前の体制に戻すには「一定の時間がかかる」との見方を示した。
 今回の問題について坂元氏は「精神保健の法の精神、患者の人権をどう守るかの配慮に欠けることから起きた」と指摘。病院側と市が同法について一緒に勉強する機会を設けるという。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG14H8K_U5A710C1000000/
聖マリアンナ医大病院、指定医不正問題発覚後に患者2~3割減
2015/7/14 23:08 日本経済新聞

 川崎市は14日、精神保健指定医資格の不正取得があった聖マリアンナ医大病院(同市)に13日から実施した定期検査について記者会見した。市の坂元昇医務監が、神経精神科の患者数は問題発覚後、外来で約2割、入院で約3割減っていると説明。「病院の機能低下は避けられていない」と述べた。

 坂元医務監らによると、発覚前の今年1月は、同科の外来患者が1日平均129人、入院患者が同36人だったが、先月の時点でそれぞれ108人、21人に落ち込んだ。坂元医務監は「(処分で)医師の数が減り、指定医も減ったことが原因」と分析した。

 不正取得が組織ぐるみだったかどうかについては「同じ症例を何人もコピーして国に送り、不正が発覚した。組織ぐるみであれば、もっとばれないようにしたはず」との認識を示した。

 不正取得問題で厚生労働省は、病院の退職者を含む医師23人の指定医資格を取り消した。病院の指定医は2人に減り、今月に入って関連先に出向するなどしていた指定医7人を復帰させた。〔共同〕



http://www.asahi.com/articles/ASH7H3C9GH7HOIPE007.html?iref=comtop_6_05
中京病院部長を再逮捕 長野でも診療所不正開設の疑い
2015年7月15日15時12分 朝日新聞

 愛知県岡崎市で診療所が不正に開設され、医師不在のまま美容医療をしていたとされる事件で、愛知県警は15日、独立行政法人地域医療機能推進機構「中京病院」(名古屋市)の形成外科部長、浅井真太郎容疑者(50)=医療法違反罪で起訴=が、長野県松本市でも同様に診療所の不正開設に関わった疑いが強まり、医療法違反の疑いで再逮捕した。

 県警は同日、新たに松本市の診療所の経営者、植野令子容疑者(56)を同法違反容疑で逮捕した。

 2人の逮捕容疑は、植野容疑者に医師免許がないにもかかわらず、2012年夏ごろから同年末までと、13年1月~14年9月の計2回にわたり、長野県の許可を得ずに、美容クリニックを不正に開設したというもの。



http://apital.asahi.com/article/news/2015071500010.html
飯塚病院、素早く初診 総合診療科、待ち時間半減
2015年7月15日

 初診の外来患者の待ち時間を半分に短縮したとして、飯塚市の飯塚病院総合診療科の医師江本賢さん(35)が、京都市で5月に開かれたアメリカ内科学会日本支部の年次総会で、臨床研究奨励賞を受賞した。

 総合診療科は1日の平均外来患者数は65人で、うち初診は18人。医師4~5人で対応しているが、昨年6月の初診の平均待ち時間は1時間8分だった。これに対し、予約がある再診患者は17分だった。

 昨年4月、江本さんをリーダーに、業務の無駄をなくす院内の改善推進本部のメンバー、看護師ら数人とチームを立ち上げ、初診の待ち時間の短縮をテーマに検討を重ねた。その結果、待ち時間を平均30~40分に短縮。今年4月は平均24分だった。

 改善点は細かい。これまで紹介状や問診票などを収めた患者のファイルは、医師が診察室から出て総合診療科の受付まで取りに行っていたが、ファイルを患者に持たせるように改めた。患者がファイルを持って来るため、診察前の医師の無駄な動きが省けた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/46206.html
大阪医科大、地域の要請で民間病院譲り受け- 経営悪化の病院を再生、今月から運営開始
2015年07月15日 14時00分 キャリアブレイン

 大阪医科大(大阪府高槻市)は、社会医療法人信愛会や地域などの要請を受け、新生病院(同市、214床)を譲り受け、今月1日から同大三島南病院としての運営をスタートさせた。今後、病棟や外来の改修を順次行い、地域の病院としてケアミックス型病院を目指す考えだ。【坂本朝子】

 同大は、経営状態が悪化していた新生病院の経営を立て直すため、半年ほど前に、同院を経営する信愛会から移譲の打診を受けたという。地域から同院の存続を求める声もあり、行政や医師会の理解も得られたことから、譲り受けを決定した。

 同大附属病院(901床)と三島南病院は車で20分ほどの距離。今後、近隣の医療機関も含め、医療連携を図っていくのをはじめ、回復期リハビリテーション病棟や医療療養病棟があることから、大学附属の病院として回復期や慢性期の患者の治療やケアを学ぶ教育の場としても活用していく方針だ。

 担当者によると、今後、病院の機能はそのまま維持した上で、病棟や外来の改修を順次実施していき、老朽化した建物の整備を図っていく予定だという。



http://www.chibanippo.co.jp/news/national/267365
無資格医が措置診察 千葉県、未確認を陳謝
2015年07月15日 11:56 千葉日報

 千葉県は14日、精神保健指定医の資格がない男性医師に患者2人の措置診察を命じていたと発表した。診察の結果、2人は措置入院となった。別の指定医による再検証で診察結果は妥当と判定されたが、県は連絡がついた1人に謝罪した。

 県障害福祉課によると、精神障害者による犯罪などがあった場合、県は県精神神経科診療所協会から提供された医師名簿に基づき指定医2人に診察を命令する。だが、男性医師は指定医の研修を受けず失効していたことが判明した。

 同課は「資格の有無を確認せずに患者に多大な迷惑をかけた。再発防止に努める」と陳謝。名簿に記載された他の医師347人はすべて資格があることを確認したという。



http://www.nikkei.com/article/DGXKZO89161120Q5A710C1TZT001/
医療費抑制、実現性に課題 病床20万削減の政府目標
病院側反発、「枠」は既得権

2015/7/12付 日本経済新聞

 「全国の病院のベッド数を20万人分減らす」。政府が6月にまとめたベッド(病床)数の削減目標が医療現場に波紋を広げている。高齢化への対応や医療費抑制を目的に、軽症の患者は病院から自宅や介護施設に移ってもらうことを目指す。ただ現場の医療関係者らからは反発の声が強い。実現可能性はあるのか。

 病院や診療所のベッドは2013年時点で全国に135万床。ここ20年ほどは緩やかな減少傾向が続いている。

 これをさらに減らそうというのが、6月に内閣官房の専門調査会(会長・永井良三自治医科大学長)がまとめた報告だ。報告書によると、今の制度のままだと団塊の世代が75歳以上になる25年には152万床が必要になる。この結果、医師の数など十分な医療体制が提供できなくなる恐れがある。医療費も膨らむ。

■九州四国は3割減
 このため病院の役割を見直し、手厚い医療を必要としていない30万~34万人については自宅や介護施設での治療に切り替える。必要なベッド数は115万~119万床となり、13年よりも1割以上少なくなる。

 削減目標を地域別に見ると、41道府県でベッドが減る。特にベッド数が多い四国・九州では3割以上減るところが目立つ。逆に増えるのは高齢者が急増すると見込まれる東京都と千葉県、埼玉県、神奈川県と、大阪府、沖縄県の6都府県。今後、政府は目標実現に向けた計画策定を都道府県に求める。

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 ベッド数の削減は医療費抑制のカギを握ると考えられている。自治体ごとに人口あたりのベッド数と1人当たりの入院医療費を調べると、ベッドが多い都道府県ほど医療費が多くなる傾向がある。「病院がベッドを埋めて収益をあげようとし、不必要な入院が増えやすくなる」(日本総合研究所の西沢和彦上席主任研究員)ことなどが理由とされる。

 ベッド数が減少した分の患者の受け皿は自宅や高齢者住宅、介護施設などが担う。そのためには、ベッドの機能をより明確にしたうえで「切れ目の無い医療・介護を提供する」(目標をまとめた甘利明経済財政・再生相)ことが必要だ。

 具体的には、重症患者を集中的に治療する高度急性期や急性期のベッドを減らす。急性期のベッドは医療費が膨らみがちだが、実際には回復した患者が入院し続けるケースもある。今回の目標では高度急性期と急性期を現在の3分の2程度にする一方、リハビリや自宅復帰を目指す回復期を3倍に増やすこととした。

 ただ、政府の思惑通りに削減が進むかは不透明だ。国はベッドの増設などを制限する権限はあるものの、すでにあるベッドの削減を強制することはできない。特に日本ではベッド数の8割は民間病院が占める。各病院の経営に直結するだけに、削減は容易ではないとの見方が多い。

 北陸地方の中堅病院の医師は「ベッドを減らす動機がない」と指摘する。この病院は看護師不足で現在も約50床が稼働していないが、「いったん枠を減らすと、もう一度増やせる保証がない」(同)。すでに枠を持っている病院にとっては既得権益といえる。

■懸念は患者側にも

 日本医師会も目標が発表された直後、「こんな数字は納得できない」(横倉義武会長)と反発する声明を出した。

 懸念は患者側にもある。構想は、症状の改善に応じて患者が病院を移ることが前提だ。日本では「大病院信仰」が強く、治療の途中で退院を促されることに不安を持つ患者も少なくない。同じ医師にずっと診てもらえないことに対する不満も出そうだ。患者の意識改革や受け皿となる施設の拡充は欠かせない。

 高橋泰・国際医療福祉大教授は、ベッド数を削減するための方法として、供給が多すぎる地域のベッドについて、返上した病院に補助金を支払う仕組みを提言する。高橋教授の試算では、1床あたり500万円を支払っても医療費の削減効果により3~4年で元が取れるという。高橋教授は「限られた財源で地域に必要な病院を維持するにはベッド数の削減が欠かせない」と話す。

◇            ◇

■人口あたりベッド数 日本、先進国で最多

 日本の医療機関のベッド数は、先進国の中でも突出して多い。

 経済協力開発機構(OECD)によると、日本は人口1000人当たり14床。2位の韓国(9床)、3位のドイツ(8床)を引き離す。このほかの先進国はフランス(6床)、米国(3床)、英国(3床)などいずれも少ない。

 日本では国が1973年から10年間、高齢者の医療費を無料にした。自己負担がなくなったため医師も患者も気軽に入院を決めるようになり、ベッド数が急増する要因になった。

 日本の医療費は年間約40兆円で、国の負担だけでも10兆円を超える。今後高齢化が進むと、支出はますます増えるのは確実で、抑制が急務になっている。

(山崎純)

[日本経済新聞朝刊2015年7月12日付]



http://www.caretomo.com/carenews/4967
療養病床の在り方を議論 厚労省検討会
2015-07-15 21:00 けあニュース


今後の療養病床について議論
厚生労働省は7月10日、今後の医療・介護サービス提供体制について、療養病床の在り方や改革の選択肢の整理を行うため、「療養病床の在り方に関する検討会」の初会合を開いた。


転換が進まない療養病床
同検討会では、介護療養病床を含む療養病床の今後の在り方や、慢性期の医療・介護ニーズに対応するためのサービス提供体制の在り方について議論された。

介護療養病床とは、長期に亘り療養を必要とする要介護者に対して、医学的管理、介護を行う「介護療養型医療施設」として位置づけられるものだ。2011年までに廃止し、老健施設等への転換が促されたが、転換が進まず、廃止期限を2017年度末まで延長している。

療養病床の廃止まであとわずか
検討会では、人員体制や施設・設備の在り方、療養病床の制度上の位置づけ等が検討される。高齢者社会に突入し、ますます増加する重篤な患者や認知症患者、看取りが必要な患者のような慢性期の医療・介護ニーズにどう対応していくか、今年中にも取りまとめられる。


▼外部リンク

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/

療養病床の在り方に関する検討会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/



http://www.qlifepro.com/news/20150715/inquiries-with-no-confirmation-on-pharmacists-patient-guidance.html
半田市立半田病院、疑義照会不要で確認書-薬局薬剤師の患者指導充実へ
2015年07月15日 AM11:00  QLifePro 薬事日報

愛知県にある半田市立半田病院は、事前に取り決めた7項目について院外処方箋調剤時の疑義照会を不要にする確認書を地域の薬剤師会と交わし、昨年9月から運用している。薬局での患者の待ち時間短縮、処方医の負担軽減が目的の一つだ。現在のところ疑義照会件数に大きな変化はないものの、形式的な疑義照会を減らすことによって浮いた時間を、薬局薬剤師の患者指導や薬歴記載の充実に振り向けてほしいとしている。
知多薬剤師会、美浜南知多薬剤師会と確認書を交わした
疑義照会を不要としたのは、[1]成分名が同一の銘柄変更[2]剤形の変更[3]別規格製剤がある場合の調製規格の変更[4]服薬管理等の面から必要と判断して実施する保険請求を伴わない半割、粉砕、混合等の調製[5]同様の一包化調製[6]貼付剤や軟膏類の包装、規格の変更(クリーム5g4本を10g2本に変更など)[7]残薬の調整での処方日数の短縮――の7項目。

いずれも疑義照会を受けた場合に処方医がほぼ間違いなく合意する項目だ。これら7項目については、患者の声を十分に聞いて同意を得た薬局薬剤師の判断に委ね、形式的な疑義照会の手間を省いて、事後にFAXで変更内容の報告を求める形にした。

取り組むきっかけになったのは京都大学病院の事例だ。同院は13年10月から、合意書を交わした薬局を対象に、疑義照会の一部を不要とする運用を開始した。この仕組みは、薬局での待ち時間短縮、処方医の負担軽減、薬局薬剤師の患者指導の充実に役立つとして、半田病院薬剤科と地域の薬剤師会が協議を重ね、7項目については「包括的に薬剤師法第23条第2項に規定する医師の同意がなされたとして、個別の処方医への同意の確認を不要とする」と定めた確認書を策定した。

同院と知多薬剤師会、美浜南知多薬剤師会がそれぞれ確認書を交わし、昨年9月から運用を開始した。各会の会員薬局計90軒に確認書の記載事項が適応されている。

運用開始から約10カ月が経過した。開始前5カ月間の疑義照会件数は662件(院外処方箋発行枚数の1・2%)だったのに対し、開始後今年2月まで5カ月間の件数は616件(1・13%)だった。減少傾向は認められるものの、現在のところ疑義照会件数に大きな変化はない。

ただ、「残薬の調整での処方日数の短縮」に関する疑義照会件数は、開始前は102件だったが、開始後は51件に減少し、効果が認められた。さらに、事後報告を含めると開始後は合計で221件に増えていた。「これまでは次回外来受診時に調整するよう伝えていた場合でも、病院に問い合わせて患者さんを待たせることがなくなったため、薬局薬剤師が残薬調整に積極的に関わるようになったのではないか」と同院薬剤科の横田学氏は語る。

同院薬剤科は今後、薬局薬剤師の在宅医療への参加を後押しする勉強会や講習会を開いたり、退院時カンファレンスへの参加を呼びかけたりして、薬薬連携を推進したい考えだ。



http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20150715-OYTNT50383.html
難度高い手術、事前審査…県がんセンター改革策
2015年07月16日 読売新聞

 県がんセンター(千葉市中央区)で腹腔鏡ふくくうきょう手術を受けた患者が相次いで死亡した問題を受け、同センターは15日、改革策を発表した。保険適用外の高難度手術などを事前審査する「未実証医療審査委員会」の創設など組織やルールづくりを柱に据え、記者会見した永田松夫病院長は「改革の継続、見直しを行い、現場に浸透させる努力をしなければならない」と強調した。


 また、3月に報告書を公表した第三者検証委は同日、死亡11例中の8例を執刀した男性医師への聴取結果を公表した。医師は「私の見解と異なる部分もある。しかし、真摯しんしに受け止め、反省しなければならない」と述べている。

 同センターでは2008年6月~14年2月に手術を受けた計11人が手術当日から約9か月後までに死亡したことを受け、14年11月から、病院長がトップの改革本部が対策を練ってきた。死亡事例はいずれも倫理審査委員会に諮られていなかったため、同委に諮るべき手術の範囲を明確化した。手術の手法選択で迷うような「グレーゾーン」の事例は、医師が未実証医療審査委に相談する仕組みとした。同センターは「従来は個々の医師に委ねられていたが、他者が審査する全国的にも新しい取り組み」とする。院内の医療安全管理委員会の権限も強化し、手術の中止勧告も出せるようにした。

 また、腹腔鏡手術全件の映像記録を最低3か月保存。インフォームドコンセント(説明と同意)に関するマニュアルも整備し、手術前に、合併症や死亡の危険性を説明することを明記した。



http://www.sankei.com/region/news/150716/rgn1507160044-n1.html
千葉県がんセンター、風通しの良い病院「浸透を」 検証委報告を受け
2015.7.16 07:04 産経ニュース


 県がんセンター(千葉市中央区)で、腹腔鏡下手術を受けた患者11人が手術後約9カ月の間に相次いで死亡した問題は、15日に第三者検証委員会の最終報告書が提出されて一連の調査が完結した。このうち8例を担当した男性医師が、抗がん剤を投与した3日後に患者が死亡したケースも含め、医療の選択方法やチーム医療体制に問題があったことなどを指摘された同センターは、同日の会見で引き続き再発防止に取り組む意向を示した。

 同センターでは、患者に必要な説明をしたか点検するシートを作成。医療ミスの原因を分析するチームを拡充するなどの改善にすでに着手している。

 主治医以外の医師に意見を聞く「セカンドオピニオン・センター」も8月に新設する予定だといい、風通しの良い病院作りを目指すとしている。会見で同センターの永田松夫病院長らは「継続的に改善を行い、現場まで浸透させる」と述べた。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201507/20150716_13019.html
<カルテ不正閲覧>病院管理者が給与一部返納
2015年07月16日木曜日 河北新報

 父親から家庭内暴力を受け大崎市民病院(大崎市)に保護入院した姉妹の電子カルテが病院職員らに不正閲覧された問題で、市の阿部健雄病院事業管理者は15日、同病院で記者会見し、職員管理上の責任を取って自身の給与の一部を自主返納すると発表した。
 返納するのは8月の給与1カ月分の30%。阿部管理者は「病院トップとして責任を明らかにし、職員の意識改革を促したい」と述べた。また、職員が患者の個人情報に不必要に触れるのを防ぐため、電子カルテを閲覧する際、職務権限に応じたアクセス制限を設けるシステムの見直しをすることを明らかにした。
 同病院はこれまで、不正閲覧は職員個々のモラルに起因するとし、システムの見直しについては消極的だった。検討中のアクセス制限についても、業務上の必要性から、医者と看護師は除外するという。


  1. 2015/07/16(木) 09:51:48|
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