Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

6月21日 

http://www.sankei.com/life/news/150622/lif1506220003-n1.html
【主張】
「門前薬局」見直し 医薬分業の原則損なうな

2015.6.22 05:01産經新聞 社説

 利便性を優先させるあまり、「医薬分業」の趣旨である薬局経営の独立性が損なわれることになってはならない。

 政府の規制改革会議が病院の周辺に並ぶ「門前薬局」について、病院敷地内での薬局開設が可能とする緩和策を答申に盛り込んだ。

 病院と薬局は、フェンスや道路で隔てるように規制されている。悪天候時に病院の外まで薬を取りに行くのは大変だ。車いすの人や高齢者の負担も大きい。それを見直すのは現実的な判断である。

 だが、物理的に両者を遮断しているものを取り払うことで、経営上の垣根までなくなることにならないか。薬剤師が医師の処方をチェックし、重複投薬や相互作用による健康被害を防ぐ「医薬分業」の目的を見失ってはならない。

 かつて病院にとって、薬価と仕入れ値の差で生じる「薬価差益」は大きな収入源で、「薬漬け医療」の土壌となっていた。医薬分業はこの問題を解消し、医療の無駄をなくす狙いがあった。

 答申は、病院建物内での薬局開設の容認には言及していない。ただ、敷地内に出店できるとなれば「大家と店子(たなこ)」の関係になる。

 病院敷地内の有利な場所への出店をめぐり、薬局同士の競争は激化する。出店料が高騰することが考えられ、病院側への遠慮から薬局が口を閉ざす雰囲気が生じる。そのためにチェック機能が低下するとすれば本末転倒である。

 政府には、規制改革と同時に、病院側の薬局経営への関与が拡大しないよう監視する仕組みの導入を求めたい。

 薬剤師の意識改革も重要だ。

 そもそも、門前薬局の見直し論議は処方箋を十分にチェックせず、処方通りに患者に渡すケースが相次いでいたのが出発点だ。

 門前薬局の調剤報酬は院内処方より高く設定されているのに「患者はコストに見合うメリットを受けられていない」との批判があった。重く受け止めるべきだ。

 厚生労働省は複数の医療機関の処方箋を扱う「かかりつけ薬局」に再編し、服薬指導を強化するという。この取り組みを促すために調剤報酬を手厚くしようとしているが、単なる加算の付け替えに終わってしまうなら意味がない。

 地域の医療機関が連携し、医師と薬剤師が服薬状況を一元的に把握するシステムが必要だ。



http://www.m3.com/news/iryoishin/332683
シリーズ: 医師不足への処方せん
日産婦、入会者の減少歯止めかからず
2014年度入会者は368人、目標500人下回る

2015年6月21日(日)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本産科婦人科学会は6月20日、記者会見を開き、2014年度の同学会の新入会員数は368人であることを公表した。2010年度の491人をピークに年々減少しており、「年間最低500人」とする目標には届かず、同日に発足した新執行部は、最重要課題として産婦人科医の減少問題に取り組んでいく方針を掲げた。同日開かれた総会で公表された「産婦人科医療改革グランドデザイン2015」では、産婦人科医の勤務環境を改善し、周産期医療体制を維持するため、「地域基幹分娩取扱病院」を各地域で整備し、分娩取扱施設の大規模化・重点化を進める方針を打ち出した(「周産期医療の広場」を参照)。

 新たに同学会理事長に就任した藤井知行氏(東京大学医学部産婦人科教授)は、2010年度から臨床研修制度において、産婦人科が必修科目から選択科目になったことが、「潮目になっている」と指摘。実際には選択する人が少ない上、必修科目に戻る見通しも立っていないことから、「発想を変えて、産婦人科を選ぶようになるよう、医学部での教育の在り方を見直すよう、各大学にお願いしている」と述べ、医学教育の段階から、産婦人科に触れ、その魅力を伝える重要性を強調した。

 日産婦特任理事の海野信也氏(北里大学医学部産科主任教授)は、通常は卒後3年目で入会するケースが多いが、卒後4年目の入会者を想定しても、400人には達しないとの見通しを示した上で、「産婦人科医の男性の高齢化が、地方では深刻な問題」と指摘した。さらに、「産婦人科医療改革グランドデザイン2015」を作成した立場から、「地域基幹分娩取扱病院」について説明。数値目標は設定せず、各地域の実情に合わせて分娩取扱施設の大規模化・重点化を図るべきとし、2016年度の周産期医療体制整備計画の改訂、2018年度の医療計画の策定などにおいて、各地域で「地域基幹分娩取扱病院」の整備を検討するよう要望した。

分娩施設、「大規模化・重点化」を推進

 日産婦の新入会員数(新規専攻医数)は、福島県立大野病院事件に代表される「産婦人科医療危機」を乗り越えるため、産婦人科医療の現状に関する情報発信などに取り組んだ結果、2008年度402人、2009年度452人、2010年度491人と増えていた。しかし、以降減少に転じ、2011年度450人、2012年度420人、2013年度390人、2014年度368人と減少に歯止めがかからない。368人のうち、女性が60.9%を占め、男性の39.1%を上回る。2014年度からは医学生の入会も認め、50人が入った。

 日産婦は、2010年に「産婦人科医療改革グランドデザイン2010」を策定、日本の総分娩数、病院と診療所における分娩取扱の割合、産婦人科医の勤務環境・処遇改善などを踏まえ、(1)年間最低500人の新産婦人科専攻医を確保、(2)分娩取扱病院の勤務医数は、年間分娩500件当たり6~8人とする(月間在院時間240時間未満などが当面の目標)――などの目標を掲げた。

 厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師調査」によると、「産婦人科・産科」の医師数は、2010年度は1万652人、2012年度1万868人。海野氏は、実際に診療に従事している産婦人科医は、地域差が大きく、大都市圏では一時的には増加したものの減少、地方は不変もしくは減少という状況であると説明。「産婦人科医療改革グランドデザイン2010」は「内容的な誤りがあったとは言えないが、結果的に有効ではなかった」(海野氏)との反省に立ち、改訂したのが「産婦人科医療改革グランドデザイン2015」だ。

 「地域基幹分娩取扱病院」は、文字通り地域の分娩の基幹となる病院で、自院の産婦人科医の勤務環境改善だけでなく、地域の分別取扱施設の実情把握、機能分担と連携などを進める役割を担う。その整備目標や規模などの要件は定めていないが、勤務環境面では、主治医制の廃止やチーム制の導入、在院時間の適正化、時間外分娩・手術手当の支給などを条件として掲げている。地域の周産期医療体制を視野に入れた取り組みとしては、(1)24時間救急対応、地域分娩環境の確保、(2)医師の研修環境・指導体制の整備(基本領域の専門医取得、サブスペシャルティ領域の専門医取得、新生児医療・救急医療・災害医療などとの連携)――などが求められる。

 これらを実現するため、日産婦では「地域基幹分娩取扱病院重点化プロジェクト」を立ち上げ、専従の事務職員を置き、施設データベースの構築・更新・情報公開、各地域との協議・地域ごとの基本戦略の策定、国・自治体・国民に対する情報提供などに取り組む。



http://www.sankei.com/region/news/150621/rgn1506210023-n1.html
国際医療福祉大学が成田新キャンパス説明会 来春開設
2015.6.21 07:05 産経ニュース

 成田市公津の杜に来春、新キャンパス開設を予定している国際医療福祉大学(本校・栃木県大田原市)が20日、「成田キャンパス説明会」を千葉市内のホテルで開催した。入学を考えている高校生や予備校関係者らが参加し、熱心に耳を傾けていた。

 同大は栃木の他にも神奈川などにキャンパスを持つ。成田には、県内など首都圏で不足している医療関係者を育成する2学部5学科(看護、理学療法、作業療法、言語聴覚、医学検査)の設置を予定。県内初となる学科もあり、定員は計340人になる。

 天野隆弘同大大学院長は「地域医療の未来を担う学生を育成しつつ、空港のある成田の立地を生かして、国際的な人材も育てたい」と話した。



http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150620-OYT1T50196.html
起業促進へ大学改革、新興企業と連携…改訂原案
2015年06月21日 03時00分

 政府の成長戦略「日本再興戦略」の改訂版の原案が20日、明らかになった。

 技術革新を担う人材育成のため、大学の自由度を高め、新興企業などとの連携を容易にする「特定研究大学」制度を設けることや、外国人患者の受け入れを柱とする医療機関「日本国際病院」の創設・認定などが盛り込まれた。22日の産業競争力会議(議長・安倍首相)で最終的に取りまとめた上で、政府は30日にも閣議決定する。

 原案では、「産業の新陳代謝」「大学改革」「人材力の強化」など10項目のテーマを掲げ、これまでの政策の進展状況と新たに講じるべき具体策を明記した。

 「特定研究大学」制度は、授業料の減免などで国内外から世界的な研究開発に携われる人材を集めるものだ。新興企業との共同研究で、大学発の起業も促進する。来年の通常国会に関連法案を提出し、実現させるよう盛り込んだ。このほか大学改革では、民間企業と大学などが連携して専門人材を集める「卓越大学院」制度も提案した。



http://www.asahi.com/articles/ASH6M528JH6MTIPE028.html
産後ケアめぐる訴訟、両親ら逆転敗訴 福岡高裁
2015年6月19日23時21分 朝日新聞

 国立病院機構九州医療センター(福岡市)で生まれた次女(5)の脳に重い障害が残ったのは、助産師らが病室の母子の経過観察を怠ったためなどとして、福岡県内の両親らが同機構に約2億3千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、福岡高裁であった。大工強裁判長は、病院側の過失を認めて約1億3千万円の支払いを命じた一審・福岡地裁判決を一部取り消し、両親らの請求を棄却する原告逆転敗訴の判決を言い渡した。

 母親は2009年11月、帝王切開で次女を出産。約10時間後、授乳のため助産師が母親の元に次女を連れてきて、それから約1時間20分間、ベッドで母子だけになった。次女は一時呼吸が停止し、低酸素性虚血性脳症の後遺障害が残り、現在も意識が戻っていない。

 一審は、疲労や鎮痛剤などの影響で、母親は次女の様子の急変に的確に対処できないと予見できた、と認定。病院が経過観察をしていれば重度の障害を負う結果を回避できた可能性が高いとして、賠償を命じた。

 一方、高裁は「病院スタッフが経過観察義務を負うのは事故発生を具体的に予見できた場合」と指摘。当時、母子に異常の兆候はなく、病院側は経過観察義務を負っていない、とした。



http://www.asahi.com/articles/ASH6C555YH6CUTIL035.html
見える成果 国立大に求める
高浜行人 佐藤恵子、片山健志

2015年6月19日18時54分 朝日新聞

 文部科学省の進める国立大学改革の主な内容が決まった。2016年度からの6年間で、重点的に取り組む教育や研究を3種類に分け、特に人文社会科学系の学部には見直しを迫る。費用対効果を高めるのが狙いだが、大学側からは反発もある。

 15日、文科省の有識者会議が、国立大86校への「運営費交付金」約1・1兆円の配分を見直すことを決めた。各大学に、「人材育成や課題解決で地域に貢献」「強みのある分野で全国的、世界的な教育研究」「世界で卓越した教育研究」の三つの方向性から一つを選んでもらう。そのうえで、配り方にメリハリをつけるという。

 仕組みはこうだ。まず、従来のように規模などに応じて配布された交付金を、一定の割合で減らす。その合計額を財源にして、各大学が3分類に応じて出す改革計画を評価した上で上乗せする。大学が目指す改革の方向はこれまである程度自由に決められたが、国が用意したメニューから選ぶことになる。

 どの程度の割合をいったん減額するのかは決まっていない。ただ、より積極的に改革すれば評価されて手厚く配分され、消極的と判断されれば大きく減る可能性がある。

 文科省には、「ナンバーワン」だけでなく、「オンリーワン」もめざしてほしいという考えがある。異なる機能に特化して重複を減らすことで、税金を効率よく投入するためだ。

 12年からは、86大学の差別化も進めてきた。例えば東京大なら「世界トップを目指す最先端の研究」。新潟大なら「イネの育種やコメの高度利用」など。それぞれの長所を生かしてもらうのが狙いだ。

 また、文科省は今月8日にも大学に対して、教員養成系や人文社会系学部、大学院を、社会的ニーズの高い分野に変更することなどを求めた。税金を投じた分、目に見える成果を出してほしいからだという。

 こうした改革について、文科省は「大学自身が決めること」(担当者)と自主性を強調している。

 (高浜行人)

 ■「10年先狙う研究萎縮」「上手に強み主張する」 学長受け止め

 15日に東京都内であった国立大学協会の総会に参加した学長に、国立大改革について聞いた。

 神戸大の武田広学長は「3分類」に否定的だ。論文執筆や外部からの研究資金の獲得などの成果が求められるようになり、「5年先、10年先(に成果を出すこと)を狙う研究分野が萎縮してしまうのでは」と心配する。

 「1軍、2軍、3軍と分けられて順位付けをされるようだ」と例えたのは福井大の真弓光文学長。偏差値で順位付けされてきた大学が、今後は3分類でも順位付けされるのではないかと感じている。

 一方、岐阜大の森脇久隆学長は3分類を認めた上で、「いかに上手に(交付金を)取りに行くか、だ」と話す。岐阜大の事業規模380億円のうち、運営費交付金は109億円と3割近くを占める。「強みを上手に主張し、文科省が良い点を付けたくなるようにしたい」

 人文社会科学系学部などの見直し要請への意見も出た。森脇学長は「税金投入の効果を出す必要があるのは理解するが、効果の測り方が問題」と指摘する。

 理工系が万能視された高度経済成長期にも文系縮小が取りざたされたが、結局は残った。当時を振り返りつつ、滋賀大の佐和隆光学長はこう訴えた。「思考力や判断力、表現力を養う人文社会系の学問は民主主義の基礎。そうした力はこれまで以上に必要になる」

 (佐藤恵子、片山健志)

      ◇

 国立大学協会は15日の総会で、現会長の里見進・東北大総長を再任した。任期は15日から2年間。


  1. 2015/06/22(月) 05:54:06|
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