Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

6月18日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201506/20150617_13018.html
東北薬科大 NTT東北病院を取得へ
2015年6月17日(水) 河北新報

◎付属病院化へ交渉

 来年4月の医学部新設を目指す東北薬科大(仙台市青葉区)が、若林区のNTT東日本東北病院(199床)の経営を譲り受け、付属病院として運営する方向で交渉を進めていることが16日、分かった。

 薬科大は「まだ何も決まっていない」と説明。NTT東北病院は「事業譲渡に向けて薬科大と交渉している」と話している。

 NTT東北病院は、旧電電公社が1979年に開設した中規模病院。診療科目は22。建物は地上5階、地下1階。外来患者は1日平均約530人。

 NTT東北病院の取得により、既にある宮城野区の薬科大病院(466床)と合わせた病床数は、医学部付属病院に必要とされる600床を確保する見通しとなった。

 医学部開設に向けて薬科大は、仙台医療圏でNTT東北病院と、さらに一つの病院を取得する計画。既に基本合意書を締結しているという。当面は第2、第3付属病院として運営し、2018年度の新病棟完成時に本院(約600床)と分院(約130床)、無病床診療所に整理統合する。

 薬科大による医学部の設置は、文部科学省大学設置・学校法人審議会の審査を経て、8月に文科相が認可する見通し。



http://www.m3.com/news/iryoishin/331097
2025年を見据えた医師養成、「動くなら、今!」
第6回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会、前野大会長

2015年6月17日(水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 第6回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会が、6月13日と14日の2日間にわたり、茨城県つくば市で開催され、大会長を務めた前野哲博氏(筑波大学医学医療系地域医療教育学教授、本学会副理事長)は、本大会のテーマである「人びとの暮らしを支える医療人の育成」と題して、大会長講演をした。2025年に向けて人口の高齢化が進み、医療ニーズが増大する日本では、「医者が患者の病気を治す」から、「みんなで住民の健康を守る」へのパラダイムシフトが必要であるとし、それに対応できる医療人の養成が重要であり、総合診療医に期待される役割は大きいと指摘した。

 講演の中で、「10年後の医療を支える人材は、今どこにいるか」と問いかけた前野氏。その答えは、「大学2年生」だ。総合診療医の養成をはじめ、大学が果たす役割は大きいものの、大学病院は特定機能病院であり、教育環境は不十分であるとし、「大学の持つ教育機能を、最適の教育フィールドである地域に展開する」ことが求められるとした。筑波大学総合診療科に所属する家庭医療専門医は現在25人。医師不足の茨城県に9カ所の関連施設を持ち、教員と研修医を地域に派遣し、地域医療を支えつつ教育を行うという独自の取り組みを進めている。2025年まで10年しかないという切迫感を持ち、「動くなら、今!」と呼びかけ、前野氏は講演を締めくくった。


「医師の守備範囲、ペナルティーエリアに限らず」

 前野氏の大会長講演は、(1)10年後に求められる医療人像、(2)その医療人を養成する教育プログラムの構築、(3)筑波大学における取り組み、(4)今後に向けて――という4つの柱から成り、約30分間にわたった。

 (1)の「10年後に求められる医療人像」については、まず2025年に向けた高齢者増、1人当たりの医療費増などの予測を提示、「医療ニーズに読み替えると、大変なことが起きる」と述べ、今後医療ニーズが激増することから、現在の医療者不足がさらにひっ迫していくとした。「人材養成には、時間がかかる。大変重要な問題という切実な認識を持つ必要がある」(前野氏)。

 医療ニーズの増大には、さまざまな対応が求められるものの、前野氏は人材養成に絞って話を展開。今後は、「医者が患者の病気を治す」から、「みんなで住民の健康を守る」へのパラダイムシフトが求められるとし、それを実行できる人材が求められるとした。

 「病気を治す」は、「患者は病気になってから医療機関に来る。医療機関に現れた人を医師が待っているモデル」である一方、「健康を守る」は、「医療機関の中にいるだけでなく、地域に出て、人々の生活に関わるモデル」という違いがあるという。前野氏は、これをサッカーに例えて説明。住民は、病気を発症して「患者」になってから医療機関を訪れ、そこで初めて医師と出会う。つまり、医師は医療機関というペナルティーエリア内にいて、ゴールぎりぎりで待ちの姿勢で選手全員が守っているのが、「病気を治す」。これでは、病気という「敵」は、ペナルティーエリアまでは攻め放題だ。一方、地域というフィールド全体に選手が散らばり、ペナルティーエリアに攻め込まれる前にこちらから攻めたり、早めにボールの出所を押さえて決定的なパスが通らないように守ったりするのが、「健康を守る」だ。

 つまり、「10年後に求められる医療人像」とは、(1)よく遭遇する健康問題について、確実にまんべんなくカバーする、(2)健康問題の発生源にアプローチする、(3)人生に、暮らしに寄り添う、(4)チームをまとめて「総力戦」で臨む――が要件になる。こうした医療人には、「境界を越えて、統合できる力」が求められ、専門医と呼ばれるレベルでその力を持っているのが、総合診療専門医であるとした。「境界」とは、臓器・年齢・性別、急性期・慢性期・終末期、予防・医療・福祉、日常の暮らし・非日常の医療、自職種・医療職などにおける「境界」だ。この4月に決まった総合診療専門医のコアコンピテンシーも、これに沿った柱から成るとした(『総合診療専門医の「医師像」、明らかに』を参照)。


「10年後を支える人材は、今どこに?」

 (2)の「その医療人を養成する教育プログラムの構築」については、前野氏はまず日本プライマリ・ケア連合学会の家庭医療専門医の養成状況を紹介。

 専門医取得者は現在456人。2015年度に専門医研修を開始したのは、182人。2年前の医師国試合格者の約2.4%に当たる。以前は1%程度だったので、増えているものの、まだ少ないとし、都道府県による差が大きいとした。2013年から2015年の3年間における、家庭医療専門医のプログラム登録者数(専攻医数)は、最も多いのが東京都で62人、2位が北海道36人、3位が沖縄28人、一方、佐賀県と山形県は0人で、医学部卒業者数との関連はない。

 これらの現状を説明した上で、前野氏が示したのは、「10年後を支える人材は、今どこに?」と問いかけるスライド。国試合格、2年間の初期研修と3年間の専門医研修を修了し、2025年に専門医を取得する医師は、現在は医学部2年生の学生だ。「2025年に専門医になる人は、既に大学に在籍している。決して遠い将来ではない。たった10年しかないという切迫感を持つことが必要」。前野氏は、こう指摘し、さまざまな取り組みが必要であるものの、その中で大学が果たす役割は大きいとした。

 もっとも、特定機能病院である大学病院は、紹介患者中心で、高度医療を担うその性格上、地域医療を担う総合診療医の養成には向いていないと前野氏は指摘。総合診療に関する体系的な教育カリキュラムを導入し、指導体制が整った地域の医療機関で学べる体制を構築していく重要性を強調した。

「地域で活躍する医師は、地域で育てる」

 前野氏が教授を務める筑波大学のある茨城県は、医師不足の地域。人口当たりの医師数は、埼玉県に次いで下から2番目だ。

 医師不足県において、筑波大学が構築したのは、各自治体から金銭面などの支援を受け、教員らの給与を確保。その代わりに、教員と研修医、さらには学生を地域に派遣するシステムだ。「地域で活躍する医師は、地域で育てる」がコンセプト。大学の教員の定員数が限られているという問題が解決できる上、教員らにとっても、地域の医療機関と大学の勤務は半々であり、「大学の持つ教育機能を、最適の教育フィールドである地域に展開できる。同時に、地域の匂いを持って、大学で、学生やレジデントの教育に当たることができる」(前野氏)といったメリットがある。現在、茨城県内の9カ所の病医院に、筑波大学総合診療科の関連施設を持つ。

 筑波大学総合診療科に所属する医師は、数十人に上り、うち25人が家庭医療専門医の取得者だ。学位取得者も10人おり、総合診療に関連した研究にも取り組む。「次世代の地域医療を担うリーダーの養成」事業は、文部科学省「未来医療研究人材養成拠点形成事業」に採択され、リーダー養成のモデルとなるプログラム開発に取り組んでいる。

 最後に「今後に向けて」として、10年後に求められる医療人像をしっかりとイメージし、その能力を育成するプログラムを考えることが求められると指摘。その実現に向けて、10年しかないという切迫感を持ち、「動くなら、今!」と呼びかけ、前野氏は講演を締めくくった。



http://www.sankei.com/west/news/150617/wst1506170005-n1.html
【関西の議論】
「居場所ないので自分を始末します」勤務医が過労自殺 医療現場は〝ブラック〟? 「医師=聖職者」の呪縛

2015.6.17 07:00 産経ニュース

公立八鹿病院の男性医師の過労自殺をめぐる訴訟で、鳥取地裁米子支部の1審判決を受けて記者会見する男性医師の両親(手前)=平成26年5月26日、鳥取県米子市
 人命と健康を預かる医師たちが、ブラック企業ならぬ「ブラック職場」で働いているとしたら、患者は安心して病院に頼れるだろうか。公立八鹿(ようか)病院(兵庫県養父市)で勤務していた男性医師=当時(34)=の過労自殺をめぐり、両親が損害賠償を求めていた訴訟は、3月の2審判決で改めて病院側に賠償命令が出された。大学病院などで働く勤務医は、慢性的な人手不足によって当直を含む長時間労働を強いられる傾向にあるが、医師ならではの職業観が過労死・過労自殺のリスクを高めている可能性も捨てきれない。(小野木康雄)

ごみ箱に破られたメモ

 男性医師は平成19年10月、鳥取大から公立八鹿病院に派遣され、整形外科医として勤務。鬱病を発症し、2カ月後の12月に官舎で自殺した。鳥取大では、付属病院の研修医だった期間を含む2年余りの間、問題なく働いていた。

 官舎のごみ箱からは、細かく破られたメモが見つかった。そこには、こう書かれてあったという。

 〈僕は医者である前に人間として不適合者です 僕が社会参加するとまわりの人達に迷惑をかけます 社会参加から離れ次の自分の居場所を見つけられません 居場所がないので自分を始末します〉

 男性医師の過労自殺は22年8月、公務員の労災に当たる公務災害が認定され、両親は同年12月、病院組合と医師である元上司2人を提訴した。男性医師がこの2人からパワーハラスメントを受けていたからだ。

 26年5月の1審鳥取地裁米子支部判決は、病院組合と元上司2人に約8000万円の損害賠償を支払うよう命じた。

 これに対し、今年3月18日の2審広島高裁松江支部は判決を変更。「過失相殺は認められない」として賠償額を約1億円に増額した一方、地方公務員だった元上司2人は国家賠償法に基づいて、個人としての賠償責任は負わないと判断し、病院組合にのみ賠償金の支払いを命じた。男性医師側と病院側の双方が上告している。

 2審判決で元上司2人が個人の賠償責任を免れたことについて、男性医師の母親(68)はこう批判する。「若い勤務医たちの長時間労働がなくなり、心を豊かにして診療できる職場環境にならなければ、裁判をした意味がない。2人の責任を問わなければ、再発防止につながらない」

医師3人が半年で辞めたパワハラ

 男性医師が通常では考えられないようなメモを残し、死を選ぶほど追い詰められたパワハラとは、どのようなものだったのか。

 男性医師は、回診中に看護師や入院患者の前で説教されたり怒鳴られたりし、介助の要領が悪いという理由で頭をたたかれたこともあった。手術室では「田舎の病院だと思ってなめとるのか」「両親に連絡しようか」と叱責されたという。

 実は、男性医師の前に公立八鹿病院に赴任した医師3人も、半年間勤務した後、パワハラを苦に相次ぎ病院を去っていた。

 1、2審判決はともに「社会通念で許される指導や叱責の範囲を明らかに超えていた」と指摘したが、とりわけ2審判決は「質問してきた新人医師を怒鳴ったり嫌みを言ったりして不必要に萎縮させ、孤立させる職場環境にしていた」と元上司2人を批判した。

「過労死ライン」の2倍を超える長時間労働

 過酷な勤務によるストレスのはけ口として、立場の弱い部下にパワハラをすることは断じて許されない。ただ、元上司2人の人間性だけが問題だったと結論づけるのは早計だ。

 元上司のうち1人は男性医師が赴任する2年前の17年11月、病院に長時間労働の改善を求める嘆願書を出していた。職場全体の慢性的な過重労働が続いてきた結果、男性医師に極端なしわ寄せがきた、ととらえる視点も必要ではないか。

 男性医師の時間外労働は、赴任した19年10月が205時間、翌11月が175時間。厚生労働省が労災認定の基準に用いる「過労死ライン」の月80時間に比べると、実に2倍以上という水準だった。

 残業や早出を繰り返し、日中の勤務時間は連日12時間以上に及んだ。診療科の整形外科としての外来診察や手術以外にも、救急業務があったからだ。夜間緊急時に呼び出される「オンコール」は頻繁ではなかったとはいえ、勤務時間外や休日に月12回の待機当番があり、連絡を受けて出勤することも、もちろんあった。

 自殺する20日ほど前、男性医師はある医療スタッフに「仕事量が多すぎてしんどい。自分の能力を超えている」などと打ち明けていた。このスタッフは元上司2人に相談してみるよう助言したが、男性医師はこう答えたという。

 「ほかの医師たちも精いっぱいの仕事をされていて、余力がないことは分かっている。自分の能力不足を理由に、仕事を減らしてほしいとはいえない」

勤務医の46%が「健康に不安」

 この男性医師に限らず、どんな勤務医も、患者の命と健康を第一に守るという使命感をもって医療行為に臨んでいることだろう。

 だが、自己犠牲をいとわない勤務医たちの献身に頼って24時間体制の医療サービスが成り立っているのだとしたら、いびつな構造だといわざるを得ない。

 大阪大法科大学院の水島郁子教授(労働法・社会保障法)は、日本労働研究雑誌(平成22年1月号)に寄せた論文「勤務医に関する労働法上の諸問題」の中でこう指摘している。

 〈医師がいつ何時も患者のために働くべきであるとの価値観を生みだし、医師を聖職視することにもつながっている〉

 〈医師の特性は、医師という職業が特別であり、労働法上の諸問題とは無縁であるとの評価につながりやすい〉

 「諸問題」の中で特に注目すべきなのは、長時間労働を生む勤務医特有の勤務体制だろう。

 21年に結成され、全国の勤務医が個人加盟する労働組合「全国医師ユニオン」が24年、勤務医や研修医ら約2千人を対象に行った労働実態調査によると、当直時に通常業務を行っている勤務医・研修医は85・3%。当直明けの日は79・4%が通常通りの1日勤務に当たっていた。これは「日勤-当直-日勤」という30時間以上の連続勤務を意味している。

 さらに、勤務医・研修医の46・6%が健康に何らかの不安を抱え、61・7%が離職を考えた経験があった。とりわけ精神科医は、過重労働やパワハラに苦しむ労働者たちの「心の健康」を支える役割があるのに、他の診療科に比べて離職を考える傾向が強い-というブラックジョークのような実態まで浮かび上がったのだ。

 調査では、医療ミスが起きた場合に考えられうる原因(複数回答)も尋ねている。それによると、最多は医師の負担増(57・5%)と時間不足(同)で、スタッフ不足(55・7%)、過重な業務と疲労(55・0%)がこれに続いた。

 埼玉県内の病院で勤務医として働く全国医師ユニオンの植山直人代表(57)はこう指摘する。

 「日本では医療事故の原因として、医師の過重労働による疲労や判断ミスは一切考慮されてこなかった。これからの医療事故調査には、こうした視点を含める必要がある」

届きにくい勤務医の声

 今年4月11~13日、京都を中心に関西一円で開かれた「第29回日本医学会総会2015関西」。「医学と医療の革新を目指して」とのメーンテーマに沿って、医師の「働き方」に関するフォーラムも行われた。

 テーマは「女性も男性も質の高い働き方ができる時代をめざして」。女性医師が出産や育児とキャリアアップを両立させるための取り組みなどが紹介されたが、男女がともに過酷と感じているはずの長時間労働をいかに改善するかについては、どの登壇者からもほとんど言及がなかった。

 ただ、登壇者の中で唯一、医療関係者ではなかったNPO法人ファザーリング・ジャパンの安藤哲也代表理事(52)は「女性が活躍するためには、男性の育児参画の推進と、残業のない働き方への転換が必要だ」と強調した。

 こうした取り組みは一般企業で重要性が認識されてきたとはいえ、医療現場に持ち込むのはまだ早いのかもしれない。勤務医を労働者ではなく、自己犠牲が当然とされる「聖職者」として扱う風潮が、やはり根強く残っているからだ。

 全国医師ユニオンの植山代表は、勤務医の労働環境がなかなか改善しない理由の一つに、医療政策を立案する役割を果たす日本医師会の〝欠陥〟を挙げる。

 26年11月現在の日本医師会の会員数は16万5955人で、うち勤務医は7万8646人(47・4%)。だが、理事15人のうち勤務医はわずか1人にすぎない。それも26年6月にようやく勤務医枠として1人分が設けられたのだという。

 横山代表は「医師会の大勢を占める開業医にとっては、いかに地域医療を守るかが大切。病院経営者は、行政からの要請に沿って救急搬送を断らずに頑張ろうとしている」と前置きした上でこう語る。

 「過重労働の解消を願う現場の勤務医たちの声は、届きにくい」

 悲劇を繰り返させないためにも、患者の命と健康を守るためにも、勤務医の労働環境の改善は社会全体の課題としてとらえるべきではないか。



http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/061700002/?rt=nocnt
「記者の眼」
マイナンバーは赤字健保を救えるか
高齢者医療の負担、ダラダラIT活用では無理

飯山 辰之介
2015年6月18日(木)日経BP

 実家にいる記者の祖母は90歳となった今もかくしゃくとしている。一人で家事をこなし、毎日散歩に出かける。今はさすがに止めたが数年前まで車の運転もしていた。丈夫な身体に恵まれ、明るい性格で前向きに生活できるのが元気の秘訣なのだろうと思う。

 ただ、祖母が健康なのはそればかりではない。実家に帰省したある日、記者は驚いた。医師からもらった大量の薬を祖母はストックしており、自らの体調に合わせて飲んでいたのだ。クッキーの箱に入った薬の量は明らかに過剰だ。こうした大量の薬と、毎日のように通う様々な病院の医師のおかげで、祖母は健康を維持しているともいえる。

 祖母がいつまでも達者でいることは孫である私にとっては本当にうれしいことだ。ただクッキー箱に収められた明らかに多すぎる薬の代金と、複数の病院に通う際の診察代はどれほどになっているのだろうか。高齢者の医療費は増大しており、その負担により我々のような企業の会社員が加入する健康保険組合(企業健保)は大赤字に苦しんでいる。複雑な思いもよぎった。
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大幅赤字に苦しむ健保

 企業健保の財政は悪化の一途を辿っている。健康保険組合連合会の早期集計によれば、2015年度は1384組合のうち、945組合が赤字になる見通し。ちなみに全体では2008年度以来、8期連続の赤字が続く。保険料率を引き上げた組合は2008年から200組合を下回ることはない。積立金の取り崩しでは足りず、毎年料率を引き上げざるを得ない組合も少なくない。一人当たりの年間保険料は15年度に約48万円と2008年度の約38万円から10万円も増える。

 健保の赤字が膨らむ最大の要因が、「後期高齢者支援金」、「前期高齢者納付金」という高齢者の医療費負担だ。その割合は2015年度で健保の経常支出の4割を上回る見通し。各健保は増大を続ける支援金、納付金負担を賄うために保険料率を引き上げざるを得ない。

 「保養所の売却や組合員への健康サービスの削減ではまかないきれない。積立金も底をつきそうだ。保険料率の引き上げてなんとかしのいでいる」。こう語る健保関係者は多い。「保険料は給料から天引きなので、毎年上がり続けていることに気が付かない組合員も多い。消費税よりも反発が少ない財源だと(国は)見ているのではないか」と批判する関係者もいる。

もう一つの不均衡

 高齢者の医療費の増加と、それを支える就労人口の減少は以前から指摘される課題だが、不均衡はそこだけにはない。目をインターネットやIT(情報技術)など最先端分野に移すと、実はそこでは国民の健康増進や医療費の削減に寄与するであろうサービスが次々と生まれている。こうしたサービスがスムーズには高齢者に行き渡らないところにも、課題があるのではないかと思う。

 たとえば2012年に設立されたネット関連企業のFiNCは遺伝子検査や薬剤師、栄養士による健康指導や食事指導、スポーツトレーナーによる運動管理など一連のサービスをスマートフォンを通じて提供している。個人向けサービスが中心だったが、昨年末には法人向けに進出。企業や健保での採用が増えているという。健康、医療情報をビッグデータとして解析し、その向上に役立てたり、一人ひとりのデータに基づいて健康指導などを提供したりする企業はベンチャー、大手を問わず数多く生まれている。だが、こうしたネットIT関連の新サービスが高齢者の間ではうまく普及が進んでいないのではないか。

 若年層ではスマホなど最新端末の普及が進んでおり、新しい技術やサービスを利用する心理的なハードルも低い。ただ高齢者の場合は医療・健康系サービスの需要が高い一方で、端末の普及、サービスの利用ともに若年層よりハードルが高い傾向があるだろう。FiNCは「高齢者向けは正直まだ弱い。サービスを提供したいという思いはあるが、スマホの普及がまだ進んでいないなど、(サービスを提供する)とっかかりがない。将来的にはデバイスごと貸与して展開する方法も検討している」(広報担当者)という。

制度整えば一気に普及の可能性

 民間での普及が難しいのならば、国や行政が動く必要がある。ただヘルスケア分野でのネットIT活用の歩みは遅いように思う。ようやく国家戦略特区で病院や薬局に行かなくてもスマホやパソコンで医師の処方箋が必要な医療用医薬品を買えるようにする規制緩和策が登場しそうだが、ドラッグストアなどで買える一般用医薬品(大衆薬)のネット販売すら、実現するのに大変な紆余曲折があり、実現までに約5年もかかった。その間、ネット販売に否定的だった厚生労働省は裁判まで戦っている(最高裁で敗訴)。

 大衆薬のネット販売は解禁されたが、処方薬については議論もほとんどないままに禁止されている。一方で、薬の購入履歴を電子的に管理するサービスは楽天傘下で医薬品ネット販売を手掛けるケンコーコムやパナソニック、電通などが既に展開している。処方箋の電子化とか、それを活用した処方薬のネット販売などが実現すれば、上述の企業だけでなく多くの新規参入が見込めるだろう。医師や薬剤師の指導を仰げるなど、付加価値を高めたサービスの登場も期待できる。

 最新のネットIT関連の健康、医療サービスと高齢者とを結びつける一つの方策として、社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度の活用が挙げられる。これを健康、医療分野のプラットフォームとして整備し、そこに情報管理の審査などを経たうえで民間のサービスを接続できるようにすれば、幅広い人々に最新のサービスを提供できるかもしれない。マイナンバーが医療・健康サービスの出発点になり得るわけだ。

 年金の個人情報流出などでマイナンバー制度に対する不安は高まっているが、新しい技術、イノベーションを活用して医療費の増大に歯止めをかけなければ制度は破たんしてしまう。少なくとも、大衆薬のネット販売に5年もかけるような悠長なことを続けるわけにはいかないだろう。



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0617/san_150617_2097837161.html
日医、政府の病床削減推計を批判「全国集計に意味がない」
産経新聞6月17日(水)22時28分

 日本医師会の横倉義武会長は17日の記者会見で、医療費を抑制するため、平成37年時点の全国の病院ベッド(病床)数を現在よりも1割超削減する必要があるとした政府の推計を批判した。「必要な病床数は地域の事情によってさまざまで全国集計には意味がなく、納得できない」と反発。「一律削減」のような印象を与えかねない推計は医療関係者の不安を助長するとの懸念を示した。



http://mainichi.jp/select/news/20150618k0000m040071000c.html
聖マリアンナ医大:指定医資格、3人新たに取り消し
毎日新聞 2015年06月17日 22時07分

 聖マリアンナ医科大病院(川崎市)の医師が精神保健指定医の資格を不正に取得した問題で、厚生労働省は17日、医師を指導していた医師3人の指定医資格を新たに取り消すことを決めた。一連の資格不正取得問題での資格取り消しは23人になった。処分は19日付。

 精神保健指定医は重い精神障害がある患者の強制入院が必要かどうかなどを診断するために必要な資格で、厚労相が指定。資格を得るには一定期間の実務経験に加え、診察した入院患者8例以上のリポートを提出する。

 3人は同病院に勤務する指導医で、長田賢一、宮本聖也両准教授と丸田智子講師。厚労省によると、3人は資格取得を申請した医師のリポートをチェックする立場にあったが、申請者が十分に治療に関わっていないのにリポート提出に必要な署名をするなど管理監督を怠った。【金秀蓮】



http://apital.asahi.com/article/news/2015061700006.html
「中止を考慮」表現見直しへ 高齢者向け薬物指針案
2015年6月17日 朝日新聞

 日本老年医学会は、見直し作業中の「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」について、改定案で「ストップ:中止を考慮するべき薬物」としていた薬物の一覧表のタイトルを、「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」に変更することを決めた。

 見直しにあたっている東京大の秋下雅弘教授(老年病科)によると、改定案にある「ストップ」の一覧表に、かかりつけ医や患者・家族から「使えなくなると困る」などの声が寄せられた。禁止薬と誤解して医師が必要な人に処方しなくなったり、患者・家族が自己判断で薬を中止したりすれば、患者に不利益が生じかねないと判断したという。

(朝日新聞 2015年6月17日掲載)



http://apital.asahi.com/article/story/2015061700005.html
病院敷地の薬局行きやすく・同じ店で理容も美容も 規制改革会議、答申
2015年6月17日

 政府の規制改革会議(議長=岡素之・住友商事相談役)が16日、第3次の規制改革案をまとめ、安倍晋三首相に答申した。病院敷地内の調剤薬局の設置規制について、患者が行き来しやすくする見直しなどを提言。焦点だった不当解雇者に対する「金銭解決」の制度の導入については、今年中の検討開始を求めるだけにとどめた。

 規制改革会議は第2次安倍政権で復活し、今年で3度目の答申。「健康・医療」「雇用」「農業」「投資促進等」「地域活性化」の5分野で計182項目を盛り込んだ。政府は今月末にも答申を踏まえた改革の実施計画を閣議決定する。

 今は、病院の敷地内に調剤薬局を設ける場合、間にフェンスを置くなどして、いったん公道に出ないと行き来できないよう規制されている。病院の医師が出した処方箋(せん)を薬局の薬剤師がチェックして安全性を高める「医薬分業」のためには、病院から薬局が独立しなければならない、という厚生労働省の考えからだ。しかし、答申は「車いすの患者や高齢者に不便だ」とし、区切らなくてもよくするよう要請。来年度から実施の見通しだ。



http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20150617000014
元准教授、研究費不正流用か 京大病院汚職、詐欺容疑も視野
【 2015年06月17日 07時14分 】京都新聞

 京都大医学部付属病院臨床研究総合センター(京都市左京区)の研究機器納入をめぐる汚職事件で、元准教授の医師丸井晃容疑者(47)=収賄容疑で逮捕=が、研究費の一部を不正に流用し、研究とは無関係な高級デジタルカメラを買った疑いがあることが16日、捜査関係者への取材で分かった。研究費には厚生労働省の科学研究費補助金(科研費)も含まれており、府警は詐欺容疑も視野に慎重に捜査している。

 丸井容疑者は2009年、京大の「血管新生・組織再生プロジェクト」の立ち上げに伴い准教授に就任。同プロジェクトには09~14年度、国の補助金など計約3億5千万円が投入された。

 捜査関係者によると、丸井容疑者は12年3月、年度予算の余りで、海外高級ブランドのデジカメ数台(数十万円相当)を購入し私的に使用していたとみられる。11年度は、同プロジェクトに大学運営費3千万円と科研費5200万円、経済産業省の委託事業費約600万円が充てられていた。

 京大の規定では、研究費の不適切処理の疑いが生じた場合、研究者個人だけでなく、研究機関も処分対象となると明記されている。京大財務部監理課によると、カメラなど公私の区別がつきにくい物は購入を認めない規則もあるが、線引きが難しいという。京大研究推進課は「一般的には補助金は単年度会計。年度末に備品を購入するのは疑義が残る」としている。

 捜査関係者の説明では、丸井容疑者が、医療機器販売会社「西村器械」京都支店(中京区)元副支店長西村幸造容疑者(39)=贈賄容疑で逮捕=から受け取った高級キャリーバッグやスーツケース、家電製品の総額は約90万円に上るという。



http://www.yomiuri.co.jp/local/iwate/news/20150617-OYTNT50263.html
県医師会高田診療所 来年3月で閉鎖に
2015年06月18日 読売新聞

 陸前高田市は17日、東日本大震災直後から県医師会が運営してきた高田診療所(陸前高田市高田町)が、震災から5年となる来年3月で閉鎖されると発表した。


 市内には11の医療機関があったが、震災で被災した4施設が廃業。県医師会は被災地の医療の充実を図るため、2011年8月に市立第一中学校の敷地に仮設の診療所を開設した。

 内科、外科、被災者の心身のケアを目的とした心療内科など10診療科があり、今年4月までに2万3633人の患者を受け入れてきた。医師は県内外の開業医らが交代で務め、延べ2594人が派遣された。

 市によると、県医師会は診療所の閉鎖後も、同市の医療の充実に協力していくという。戸羽太市長は「心療内科などは今も高いニーズがある。(県医師会に)これからの協力についてお願いしていきたい」と話している。



http://www.nikkei.com/article/DGXKZO88207630Y5A610C1EA1000/
本当に必要な病床だけ残そう
2015/6/18付 日本経済新聞 社説・春秋

 団塊の世代の人たちが全員75歳以上の後期高齢者となる2025年に、必要となる入院ベッド(病床)数は全国で115万~119万――。そんな推計結果を政府がまとめた。現在の病床数はおよそ135万なので、1割以上が不要になる計算だ。

 余分なベッドは必ずしも必要のない入院につながり、医療費がかさむ原因になりかねない。限りある医療資源を有効に活用するためにも、今回の推計を踏まえ、病院の再編などによって病床の削減を着実に進めてもらいたい。

 今回の推計は、救命救急や長期療養といった病院の役割分担を進め、患者の状態に応じて適切な医療が受けられる効率的な体制をつくることを前提とした。高齢者については自宅など住み慣れた場所での療養を基本とした。

 推計によると、高齢者が急増する首都圏や大阪など一部地域では病床が不足するが、大半の地域では過剰となる。機能別では、一般的な病床や高齢者の長期入院に対応するための病床は今ほど必要ではなく、自宅に戻れるようリハビリを重点的に実施する病床などを増やす必要があるという。

 病床の削減や機能の見直しは簡単に実現するわけではない。今回の推計をもとに、次は都道府県が地域ごとに25年時点でどのような機能の病床がどの程度の数で必要かを示す「地域医療構想」を策定する。この構想を実現するため、補助金などで病院の再編を促す、というのが政府の腹づもりだ。

 都道府県が地域医療構想を策定する際に、甘い見通しや医療機関などへの過度な配慮は禁物だ。政府の推計とかけ離れた現状維持に近い構想になっては意味がない。根拠にもとづいた適切な構想にすべきだ。病院も今のままでは将来の生き残りがおぼつかない。構想の実現に協力してもらいたい。

 病床を減らす一方で、自宅や高齢者住宅で療養する高齢者のための環境整備が求められる。効率的な在宅医療・介護体制づくりにも知恵を絞りたい。



http://www.m3.com/news/iryoishin/331486
総合診療医のアイデンティティ確保が重要
第6回日本プライマリ・ケア学会学術大会、研修プログラムを議論

2015年6月17日(水)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 茨城県つくば市で開催された第6回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会の2日目の6月14日、シンポジウム「わがプログラムの光と影-如何に危機を克服したか-」が開催され、各病院で行われている後期研修プログラムが報告された。総合診療医ならでは悩みとしてアイデンティティ確保の重要性が指摘されたほか、どのようにリクルートを行っているかに関心が集まった。

 筑波大学医学医療系地域医療教育学教授の前野哲博氏は、同大の取り組みを紹介し、総合診療医(家庭医)特有の悩みとして「アイデンティティの危機」を指摘した(『2025年を見据えた医師養成、「動くなら、今!」』を参照)。「存在を理解してもらえず、奇異の目で見られたり、ネガティブキャンペーンを張られたりする」ことがあるとして、ロールモデルに触れたり、志を同じくする学生同士で「心の洗濯」ができたりする機会を提供する必要があると述べた。

 また、「他科と上手くやるのは家庭医に一番必要な能力」とも説明。プログラムを運営する中では、病院(指導医)、地域(患者)、研修医が集まらないこともあるが、「最優先は研修医。人が集まれば上手くまわっていく」と経験を語った。

管理者になれば総合内科への理解進む

 国立病院機構東京医療センター(東京都目黒区)総合内科の鄭東孝氏は、「管理者になればなるほど、総合内科への理解が進む」と語り、病院経営に不可欠な存在になり得るとの認識を示した。現在は年間約3万5000人の外来患者を抱え、同センターでも有数の診療部門になったが、1986年の開始当初は他科から「うちの患者に手を出すな」と言われるなど、なかなか理解が得られなかったという。「仕事の場を確立すること」が重要として、当初は二次救急、マイナー科 の体調管理などを積極的に引き受けたと振り返った。

 世代交代や研修医、看護師のアイデンティティを課題に挙げ、「疾患ではなく現場医療ニーズの対応」「多彩な評価者を想定すること(コメディカルの支持を得る)」といった対処法を挙げた。

 飯塚病院総合診療科(福岡県飯塚市)の吉田伸氏は、赤字の町立病院だった頴田(かいた)病院(96床)が「麻生グループ」の病院になり、小病院としてのメリットを生かすためにどのような改革を実施したかを報告した。在宅医療が急速に拡大したことを受け、「地域医療の最前線であるコミュニティホスピタル」に一新。2012年の建て替えを機に、家庭医療センターやリハビリセンター、地域包括ケア病棟などを内包し、垂直統合型ヘルスケアシステムを確立した。

 2008年のプログラム開始から力を入れたのが、研修医のリクルート。米ピッツバーグ大学家庭医講座の指導医を招へいしたり、学会活動で認知度向上を図ったりするなどし、2012年には目標としていた学年4人を確保するに至ったという。

「研修医の採用は恋愛」

 医療法人北海道家庭医療学センター(更別村国民健康保険診療所)の山田康介氏は、「聴いて下さい、開拓者の悩み」と題して、病院は持たない家庭医療単科ならでは悩みを語った。家庭医療プログラムのパイオニアとして創成期は多くの熱意ある若手が集まったが、2004年の臨床研修制度導入後、実習生、研修医が激減。日々の運営も「後期研修医に依存しており、法人存続の危機」に陥ったという。

 実習の申し込みを簡素化したり、臨床実習や地域医療研修を戦略的に引き受けたりし、研修医との接点を増やすことを心掛け、ウェブサイトでも積極的に実習の感想を掲載してもらうようにした。山田氏は「研修医の採用は恋愛である」としてこまめなフォローアップや、積極的な声かけの重要性を強調。家庭医としてのキャリアや同グループで将来どのような仕事や待遇を受けられるかを見えるにようにすることが心掛けていると話した。



http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2015/06/17/20150617m_04.html
■ 登別・三愛病院で東邦大医学部の学生2人が臨床実習
【2015年6月17日(水)朝刊】 室蘭民報

 東邦大学医学部(東京都大田区)の学生2人が9~12日、登別市の三愛病院(千葉泰二理事長・院長)を訪れ、地域医療実習を行い、地域医療の重要性や、地域医療機関と大学病院との連携について理解を深めた。2人は精神疾患診療や慢性期医療の現場に、大きな刺激を受けていた様子だった。


 地域医療実習は、同大が近年教育目標に掲げる「よき臨床医の育成」に向けた取り組みの一環。学生が地域医療の重要性や、大学病院との連携について再認識することを目的としており、5年生を対象に実施している。

 千葉院長が同大学出身で、非常勤客員講師を務めている縁もあり、三愛病院では2012年(平成24年)に受け入れを開始。毎年学生たちに臨床実習の機会を与え、地域医療の実態を伝えている。

 今回は小林楓さん(22)、根本瑞季さん(22)が参加した。2人は同大付属東邦高校(千葉)の同級生だが偶然、実習先として三愛病院を選んだ。実習先は関東圏を中心に50ほどあったが「地方の規模の大きな精神科での研修」を希望した。

 今回のテーマは「精神科疾患及び高齢者に対する治療・ケアについて」。期間中は、入院病棟(精神)を回っての診療見学や、外来での精神診療法見学、採血などの臨床実習、内科診療や心理療法についての講義などに臨んだ。

 小林さんは「統合失調症の慢性期患者の診療見学が一番印象的でした。精神疾患では内面が言動や身なりに表れることを感じました」。根本さんは「老健を見て環境の良さに驚きました。緑が多く温泉も。これが心の健康に好影響を与えているんだと思います」と笑顔を見せた。

 千葉院長は「患者の人生と一緒に歩むのが慢性期。急性期の後に慢性期がある。この過程を学んだ意義は大きい」と話し、2人の成長に期待を寄せていた。
(鞠子理人)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/45978.html
「院内薬局への道につながる誤解」を懸念- 規制改革会議の答申を受け、日薬が見解
2015年06月17日 19時34分

 日本薬剤師会(日薬)は17日、政府の規制改革会議が取りまとめ、安倍晋三首相に提出した答申書=関連記事=に対する見解をホームページ上で公表した。保険薬局の独立性と患者の利便性向上を両立させる構造規制の見直しについては一定の理解を示しながらも、「一部報道に見られるように、今回の答申が院内薬局への道につながるかのような誤解が生じる余地も残っている」と懸念を示した。【坂本朝子】

 答申書では、「保険薬局と保険医療機関の間で、患者が公道を介して行き来することを求め、また、その結果フェンスが設置されるような現行の構造上の規制を改める」とし、ルールの見直しを今年度中に検討した上で結論を出し、来年度から実施すると明記されている。その一方で、規制改革会議で議論された医療機関の建物内での薬局開設を認めるかどうかについては記載されなかった。
 
 この答申書を受け、日薬は、閣議決定後の具体的な検討については「厚生労働省が中心に行われていくものと理解している」とし、その議論の過程で、医療機関の建物内での薬局開設解禁への懸念を払しょくしていきたいとした。その上で、「医薬分業の本旨である『患者本位のかかりつけ薬局』の着実な推進に向けた検討が行われるよう、厚生労働省に強く申し入れを行っていくとともに、関係者の理解を深めるべく取り組んでいく」との考えを示した。

 また、2016年度の診療報酬改定で調剤報酬の在り方を抜本的に見直すことが示されたことについては、「中医協等での診療報酬(調剤報酬)改定に向けた議論を含めて具体的な検討が進められていくことになるが、本会としてはその中で積極的に意見を述べていく」としている。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/45977.html
「後発医薬品の原則化」など課題示す- 自民・財政再建に関する特命委の最終報告
2015年06月17日 17時49分 キャリアブレイン

 自民党の財政再建に関する特命委員会は16日、最終報告を取りまとめた。報告には、歳出削減に向け検討すべき課題として、ジェネリック医薬品の保険での原則化や、介護保険の軽度者向けの一部サービスの地方自治体事業への移行、診療報酬と介護報酬の適正化などが盛り込まれている。【ただ正芳】


 報告では、財政再建を実現するためには「デフレ脱却・経済再生」「歳出改革」「歳入改革」が必要と指摘。特に歳出改革で大きな役割を果たす社会保障制度改革については、「現状を放置していては制度(国民皆保険・皆年金)の維持は不可能であることを直視しなければならない」と、その必要性を強調した上で、2020年代初めまでに改革を集中的に実施すべきとした。

 社会保障制度改革の基本的な方向性としては、「自助を基本に共助・公助を適切に組み合わせた持続可能な国民皆保険」や「経済成長と両立する社会保障制度」「人口減少社会に合った公平で効率的な医療などの提供」「公平な負担で支えあう制度」などを示した。

■診療報酬適正化なども提示

 このうち持続可能な国民皆保険を実現するための検討課題として、ジェネリック医薬品を早期に国際水準並みに普及させることや保険における原則化、その価格の適正化などを提示。医薬品などの保険収載やサービスの保険給付の範囲の在り方についても検討が必要な課題としている。

 また、経済成長と両立する社会保障制度を実現するための検討課題としては、「薬価や調剤報酬を含めた診療報酬の適正化」などを挙げた。

 そのほか、医療関連で示された主な検討課題は次の通り。
・診療所の包括支払いの普及
・生活習慣病などに対応するかかりつけ医機能の推進
・長期入院医療費と外来医療費の地域差を解消する実効性ある仕組み作り
・費用対効果などエビデンスに基づく診療報酬改定の設定
・看護を含む医療関係職種の質評価・質向上や役割の見直し
・医療費の地域格差が住民の保険料に反映される仕組みの構築
・ICTやマイナンバーを利用した重複受診・検査などの抑制
・人生の最終段階における医療のあり方
・高額療養費制度の見直しや後期高齢者の窓口負担の在り方の見直し

■介護、軽度者の給付見直しや地域支援事業化も課題

 介護関連では、介護報酬の適正化を検討すべき課題として示した。さらに、要介護1や要介護2といった軽度者の生活援助や通所介護などのサービスについては、「保険給付の見直しや、自治体が予算の範囲内で行う仕組み(地域支援事業)への移行」を検討すべきとしている。

 そのほか、要介護認定率の地域格差の是正を促す仕組みの構築や、利用者負担の在り方の見直しも検討課題とした。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=120021
処方薬を転売、利益1千万円か…国保で164病院受診
(2015年6月17日 読売新聞)

 ぜんそく用の処方薬を無許可で販売したとして、大阪府警は16日、堺市堺区、無職赤松健二容疑者(44)を医薬品医療機器法違反容疑で逮捕した。

 府警によると、赤松容疑者は国民健康保険(国保)を使って近畿の164病院で受診。薬局で購入した約5700個の処方薬を転売し、約1000万円の利益を得ていたという。

 発表では、赤松容疑者は医薬品販売の許可がないのに、今年4月下旬、金沢市内の医薬品販売会社に処方薬24個を約10万円で販売した疑い。「自分で使い、余った分を引き取ってもらっていた。販売はしていない」と容疑を否認しているという。

 府警によると、赤松容疑者はぜんそくの持病があった。2013年7月~今年5月、大阪や京都などの病院で診察を受け、薬局で薬を購入。同じ販売会社に転売を繰り返していたとされる。処方された薬の合計は、通常の用法なら130年分に相当するという。赤松容疑者は、診察費と薬代のうち3割を自己負担分として支払っていたが、7割は国保から支出されていた。

 国保は加入者の保険料や国の負担金などで運営されており、主に市町村が不正の有無などを審査している。赤松容疑者が保険料を納める大阪府松原市の担当者は読売新聞の取材に対し、「府警から連絡が入るまで多額の請求を把握できていなかった。医療機関からの請求には注意しているが、個人の不正は想定外で、チェック体制が不十分だった。再発防止策を検討する」と話した。


  1. 2015/06/18(木) 06:20:12|
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