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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

5月25日 

http://www.m3.com/news/iryoishin/324128
造影剤の誤投与、病院の安全管理にも問題
国際医療研究センター「ウログラフイン」事故、第2回公判

2015年5月25日(月)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)の造影剤の誤投与事故で、業務上過失致死罪に問われた整形外科医の第2回公判が東京地裁で5月25日に開かれた。情状立証のために、上司に当たる同院の整形外科診療科長の医師への尋問と整形外科医本人への尋問が行われたほか、遺族2人が意見陳述した。

 診療科長は、「我々にも至らない点があった」などと述べ、病院の医療安全管理体制に問題があったことを認めた一方、死亡した患者の2人の息子は、「医師としての資格に欠ける」「医師を辞めてもらいたい」と訴え、整形外科医個人の責任を強く追及した。

 本事故は、2014年4月16日に、脊髄造影検査には禁忌のウログラフイン60%注射液を誤投与し、患者が同日に死亡した事故。今年5月8日の初公判で、整形外科医は誤投与の事実を認めていた(『造影剤の誤投与事故、「間違いない」と担当医』を参照)。

 国立国際医療研究センター病院は今回の事故後、脊髄造影検査のマニュアルを新たに作成したり、ダブルチェック体制を構築するなど、医療安全体制の見直しを行っている。診療科長は、見直し後の体制が事故当時に構築されていれば、同様の事故は避けられたと思うとの認識を示した。

 整形外科医は2015年3月末で、国立国際医療研究センター病院を退職している。現時点で病院が処分していない理由について、診療科長は「本人だけの問題ではなく、病院の体制が不十分だったことも、事故の重要な原因だと思う。本人だけに責任を取らせるのはどうか、という話になっている」と説明した。

 その一方、遺族は、整形外科医が、ウログラフインが脊髄造影検査に禁忌であることを知らなかったと述べており、アンプルなどに記載されている「禁忌」の表記を見逃しているなどの点を問題視、「不勉強と傲慢を反省し、贖罪に努めてもらいたい」などと強く求めた。

 検察官も同様に、整形外科医の知識や認識不足を指摘し、「医師として基本的で重大なミスとして受け止めているか」「医師としての資格を欠いていると言われても仕方がない、といった意見もあるが、理解できるか」と追及した。

 診療科長は、整形外科医に対し、今回の事故を試練と受け止め、医師として仕事を続けることを求めたが、整形外科医自身は、「医師として命を扱うことについては恐怖が大きい。また遺族の気持ちを考えると、本当に医師を続けていいのか、自分の中ではまだ結論は出ていない」と答えた。

 次回の第3回公判は6月8日で、結審の予定だ。

■ 整形外科医の父親「病院の体制、遺憾」
 裁判は午前10時から開始、11時40分に終了した。最初に整形外科医の父親の陳述書が弁護人によって読み上げられた後、診療科長に対する弁護側と検察側による尋問、整形外科医への弁護側と検察側、裁判官による尋問、患者の2人の息子の意見陳述という流れで進んだ。

 整形外科医の父親の陳述書は、遺族への謝罪のほか、国立国際医療センター病院の体制を指摘した内容だ。「日本の医療の頂点に立つ病院だと認識していた」「診療の危険を回避する手順書などがなく、患者や医療者を守る体制構築が不十分だったことは大変遺憾」などがつづられていた。

■ ダブルチェックの体制なく
 弁護側が証人として呼んだ診療科長への尋問を通じて明らかになったのは、事故当時の状況や国立国際医療研究センター病院の安全管理体制だ。

 診療科長はまず、整形外科医の業務態度について、「真面目で、気さく。フットワークが軽く、夜間の救急でも厭わずに病院に駆けつけてくれた。外来や入院の診療、手術のいずれも、特に問題はなく、平均以上のレベル」と説明。

 整形外科医は、取り調べの段階で「検査部位によって、使用する造影剤が異なることを知らなかった」と供述している。整形外科医が、ウログラフインに関する知識を欠いていた理由について、診療科長は、(1)MRIが行われるようになったため、脊髄造影検査そのものの件数が減っていて、少ない、(2)造影剤には複数種類があり、大学の講義で全て教えるわけにはいかない上、検査件数が少ないと、診療の現場で先輩から教えてもらう機会が少ない――などを挙げた。

 国立国際医療研究センター病院には、「診療必携」や医薬品の安全使用のための手順書などがあるが、これらには脊髄造影検査に関する手技や使用する造影剤に関する記載はなかったという。

 一般的にオーダリングシステムでは、禁忌薬を使う際にはアラートが出る。しかし、国立国際医療研究センター病院では、脊髄造影検査で使用する造影剤は、オーダリングシステムへの入力は不要で、検査室の廊下にある棚から、医師が造影剤を取って使っていた。そのほか、看護師や診療放射線技師などと造影剤をダブルチェックする体制にはなく、誰が検査の補助に入るかについて決まりはなかったという。

 今回の事故後、国立国際医療研究センター病院では、脊髄造影検査について、(1)マニュアルの作成、(2)診療必携を改訂、(3)看護師や診療放射線技師が立ち会い、手術時のタイムアウトと同様に、患者の名前、薬剤の名前などを確認し合う――などの見直しを行った。弁護人による「新しい体制が事故当時にあったならば、同様の事故は避けられたと思うか」との問い、「そう思う」と診療科長は答えた。

 遺族に対しては、「今回の事故は、我々整形外科全体、病院全体のことであり、本当に申し訳ない。取り返しのつかないことであり、今後は、医療安全体制を作っていく。いつか許していただければ」などと述べ、謝罪した。その上で、裁判所に対しては、「今回のことは確かに重大なミスだと思うが、我々にも至らない点があった」とし、個人だけでなく組織として医療安全に取り組んでいくことを表明し、「できるだけ刑を軽くしてもらいたい」と求めた。病院の整形外科の医師や看護師のほか、診療科長と整形外科医の所属医局である東京大学整形外科の医師らによる、嘆願書を提出しているという。

■ ウログラフイン、「ハイリスク薬」一覧に載らず
 整形外科医への弁護側と検察側による尋問では、整形外科医がなぜ脊髄造影検査には禁忌の造影剤を使用したのかなどが明らかになった。

 整形外科医が国立国際医療研究センター病院の勤務を始めたのは、2013年4月でその前は別の病院に勤務していた。前の病院では、脊髄造影検査を10件弱経験しているが、造影剤としてはオムニパークを使っており、(1)看護師が検査に必要な器具と造影剤を準備していた、(2)看護師と一緒に、「オムニパークであること」を確認していたものの、それが脊髄造影検査に適応があるかなどについての確認はしていなかった――という。「看護師が、注射器などと一緒に準備していたため、(造影剤は)物品という認識だった」(整形外科医)。

 国立国際医療研究センター病院で、脊髄造影検査を担当するのは、今回が初めてだった。造影剤を使う際には、(1)腎機能障害の有無、(2)造影剤に対するアレルギーの有無――という点は注意していたが、造影剤の種類によって浸透圧が異なり、禁忌があるという認識はなく、「整形外科が使う棚に、ウログラフインがあった。(事故の)1、2カ月前の関節造影検査の際に使っていたことから、ウログラフインは整形外科領域で使う造影剤と思い込んでいた。だから、アンプルや箱に禁忌と書いてあっても、目に入らなかった」(整形外科医)。同病院の「ポケットマニュアル」には、「ハイリスク薬」や「ハイアラート薬」の一覧表があったが、ウログラフインの記載はなかったという。

 なお、今回の医療事故と同日、別の患者への脊髄造影検査が予定されていた。しかし、今回の事故の患者の容体が急変したことから、その対応を行うため、別の患者への検査が中止されたことが、検察官尋問で分かった。

■ 「特に疑うこともなく使用した」
 今回の医療事故についての思いを、弁護人から尋ねられた整形外科医は、次のように語った。「(事故で患者が死亡した)昨年4月16日で自分の中で時間が止まっている感覚。事故のことを考えなかった日はない。『あそこで確認しておけばよかった』などと繰り返し考えるばかり。ご遺族にはどうお詫びをすればいいかが今でも分からないが、私が逆の立場になったことを考えると、私を絶対に許さないと思うのは当然だと思う。元気に歩いて帰るはずの患者さんを、私のミスで死なせてしまったことを本当に申し訳なく思っている」。

 検察官からの同様の質問に対しても、整形外科医は、「自分のミスで、元気で帰るはずだった患者さんを死なせてしまったことは、取り返しの付かない、いくら誤っても許していただけないことだと感じている」と謝罪の言葉を述べた。

 検察官は、整形外科医が前の勤務先でも、「オムニパーク」であるという物の同一性だけでなく、オムニパークの適応を文献や添付文書で確認すべきところをしていなかったこと、脊髄造影検査の介助を行った研修医とダブルチェックをしていなかったことなどを問題視。その上で、「医師として基本的で重大なミスとして受け止めているか」「医師としての資格を欠いていると言われても仕方がない、といった意見もあるが、理解できるか」と質問すると、整形外科医は「はい」と答えた。

 続いて尋問した右陪席の裁判官は、「この薬でいいのか、という不安を持ちながら使ったのか。それとも不安がないまま使ったのか」と質問。整形外科医は、「1、2カ月前にウログラフインを使った経験があった。整形外科で使う造影剤という認識を持っていたので、特に疑うこともなく使用した」と答えた。

■ 「医師としてはあり得ない態度」
 第2回公判の最後に、死亡した患者の長男と二男が意見陳述した。長男は、「造影剤に関する基本的な知識がなく、アンプルの注意書きも見落とすなど、医師としてはあり得ない態度」「看護師である叔母が、『脊髄用と血管用で造影剤が違うことは、看護師でも知っている』と言っていた。勉強不足や確認ミスで、患者を死亡させる医師は、明らかに医師としての資質に欠ける。医師を辞めてもらいたい。到底許すことはできない」などと述べた。

 続いて述べた次男も、「前からお世話になっていたセンターに治療を任せたのに、その思いは完全に裏切られた」「使用した造影剤が脊髄造影検査に禁忌であることや、注意書きすら確認しなかったなど、不勉強も甚だしい」「医療に二度と関わることなく、不勉強と傲慢を反省し、贖罪に努めてもらいたい」「手を尽くし上で死亡したなら諦められるが、(注意書きを)見落としていたなどの理由で、命を奪われるのはやりきれない」などと語り、整形外科医を許すことができないと訴えた。



http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14324779730546
ベンチャー社長、伊藤俊一郎さん 医師、地域偏在解消へ 
つくばみらいで訪問診療 19病床、9月開所 老人ホーム併設

2015年5月25日(月) 茨城新聞

地域医療のモデルケースとなる取り組みを目指し、若手医師の一人が活動を本格化させる。筑波大発ベンチャーの社長で医師の伊藤俊一郎さん(36)。今夏、つくばみらい市で初の病床を備えた診療所を開き、地域の在宅医療のニーズに応えるため訪問診療を始める。県内の医師や医療施設の地域偏在が長年の課題となる中、年内にも医療法人を設立し、県内の医療過疎地域に同様の活動を広げたいと意気込んでいる。


伊藤さんは9月、同市伊奈東の敷地(約5千平方メートル)に訪問診療に特化した「メドアグリクリニック」をオープンさせる。同じ敷地に、社長を務めるベンチャー「アグリケア」運営の有料老人ホーム「アグリケアガーデン」を併設する。年内にも、診療所と老人ホームを同じグループで運営する医療法人の設立を目指す。

診療所は病床19床、老人ホームは50室を備える。診療所は、医療法の「在宅支援診療所」の特例を活用し、病床を備えた訪問診療型として開設。自宅で療養したいと考えている地域住民の受け皿として、医療サービスを提供する方針だ。

伊藤さんは「医療の一極集中は深刻。市外の病院ではなく、自宅での療養を望む患者は多く、訪問診療を行うことでこうしたニーズに応えられる。患者に寄り添い、ホスピタリティ(思いやり)に重点を置いた医療を提供したい」と話した。



厚生労働省の医療施設調査(2013年10月1日現在)によると、県内で病床20床以上を備える「病院」がないのは、つくばみらい市を含む6市町村で、同市の隣のつくば市には12施設、さらに水戸市には27施設が集中するなど、市町村によって偏在が顕著。つくばみらい市には病床を備える診療所もなかった。

同省の「医師・歯科医師・薬剤師調査」(12年末現在)によると、県内の人口10万人当たりの医師数は175・7人(全国平均237・8人)で、県内を9ブロックに分けた2次医療圏別では「つくば」の377・6人が突出し、次いで「水戸」の223・0人、「鹿行」は88・6人で、医療施設と同じく医師の地域偏在も著しい。

このため、伊藤さんは今後、医師不足が深刻な県内の他の地域でも訪問診療に特化した診療所の開設を目指し、医療施設や医師の偏在に対応していきたい考えだ。(前島智仁)



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/clinic/scout/201505/542225.html
医師ヘッドハンティングの舞台裏
ヘッドハントに応じた40~50代医師たちの事情

2015/5/26 武元康明(半蔵門パートナーズ) 日経BP

 当社は、クライアントである医療法人が求める医師を探し出し、引き合わせるのが仕事です。言わば結婚と同じように、関係者の合意のもとに話を進めていきます。日ごろからお話を聞いていると、連載第2回で紹介した通り求人側の医療法人にはその法人なりの事情があり、医師の側にも転職に関心を寄せるだけの様々な事情があることが分かってきました。

 私どもがお会いするのは、大学医局人事で動かれている国公立およびそれに準ずる病院勤務の先生方が中心で、年齢としては40歳前後から50歳代の方が中でも多いでしょうか。直接お目にかかり話をさせていただくと、抱える事情は年代によりはっきりとした違いが見受けられます。

 年代を問わず総じて多いのは、大学教授の退官や関連病院での様々な体制変更に伴い、将来に備えて転職を模索する先生方です。具体的には、次のような声をお聞きすることが多々あります。

・今の勤務先の病院は急性期医療を展開してきたが、慢性期へ転換することを決定。専門性を考えると、転職せざるを得ない。

・首長が安定しないため、自治体病院の経営方針が都度変更。現場が疲弊してしまう。

・地域密着の独立行政法人が中央集権となり、現地病院内でいびつな人事が生じている。将来に強い不安があり、また引き際と感じている。

・異なる大学医局同士のポスト争奪戦。臨床に打ち込みたいが、そうした政治的次元の問題で振り回されたくない。旧帝大系、旧六医大系、新設医大それぞれの間で生じ、その挟間で悩んでいる。

・今の勤務先にかなり貢献しているはずだが、評価の声が聞こえず不満。この先、やってもやらなくても評価が変わらないなら、転職も選択肢として検討しておきたい。

・勤務先の救急体制を2次救急から3次救急へ変更する計画があり、体力を考えるとそろそろ転職を。

・将来、大学医局から若手の派遣が途切れる可能性がある。それが現実となると現場は疲弊するので、セーフティーネットとして選択肢を複数持っておきたい。

・病院統合になればチーム医療体制は強化されるが、個人的にはオペに立ち会える機会が減少する可能性を感じる。症例数を積める環境に身を置きスキルアップを続けたい。

・社会保障・税一体改革の方向性を考えると、在宅~終末期医療や予防医学への転身を検討してみたい。

 また、世代別の事情は次の通りです。

 まず、40歳前後の先生方の事情はこんな具合です。「研究よりも、これから先は臨床に取り組んでいきたい」という場合、40歳を1つの区切りとしてキャリアプランを捉える方が非常に多い。このまま大学(研究)に留まるのか、それとも外に出て臨床の道に注力するのかの分岐点になるわけです。

 また大学医局のポストも気になり始める頃です。40歳という年齢は、否応なしにご自身の今後について考えるタイミングになるようです。卒業大学が在籍中の大学医局と異なる場合、先々のポストの限界を感じている先生も少なくありません。あるいはお子さまの教育費が家計に重くのしかかっているのもこの年代で、教育環境や、経済的な面から転職を選択肢に加える先生もいます。

 50歳代では大学医局におけるポストの問題がさらに大きく関わってきます。ある程度の年齢に差し掛かると、適当なポストがなかったり、教授から「後進にポジションを譲るように」と打診されたりして、自身で潮時を感じている先生もいるようです。加えて、「自分が手掛けたい医療と教授や派遣先の方針が合わない」という話もしばしば耳にします。
 
 そうしたことに加えて、体力的な面や老後設計が気になってくる年代でもあります。バリバリの急性期医療でオペを数多くこなしてきた先生が、終末期医療やコミュニケーションが重視される老人医療の分野へのシフトを考えるなど、50歳代は医師としての次のステージに移り始める時期と言えます。「今まで大学に尽くしてきたけれど、そろそろ臨床の世界にどっぷり浸かって、長年培ってきた技能を地域や人材育成に還元したい」。そんな声が多いですね。

 40歳代と共通するのはお子さまの教育費の問題です。一方で、子育てを終えた先生方も出てくるのがこの年代。「やりたい仕事ができるなら勤務地は問わない」という先生が、がぜん多くなります。中には「趣味を生かせる地方へ」「子どもが首都圏に住んでいるので、妻がその近くを希望している」という声も少なくありません。

 60歳に近付くと、定年が視野に入ってきます。「定年まで待っていていいのか」と考えられるようで、実際、「今後は自分のやりがいを求めていきたい。それには今の環境では限界がある。私が考える医療のあるべき姿を実践し、得意分野を生かせるなら定年を待たずともいい。報酬金額にはこだわらない」という声もあります。寄らば大樹の陰ではなく「最後にもうひと花咲かせたい」という志向を持った先生は、医療法人にとっては喉から手が出るほど欲しい人材だと思います。

 またどの年代にも通じる事情として、大学との関係があります。漠然と転職を考えていても、これがネックとなって動けない先生が多いのではないでしょうか。下の図1は「内定・決定医師の転職エリア」です。矢印はどこからどこへ移ったのかを示しています。近距離への転職が少なく、驚くほど遠距離のケースが多いのは、出身・所属大学の近くは避けたいという意思の表れです。医局人事の影響があまり及ばないところで、伸び伸びやりたいという心理が働いているようです。

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図1 転職が内定・決定した医師の移動エリア

声をかけた医師の半数以上は当初「転職の意思なし」
 こうした事情があるからこそ、我々のアプローチに関心を寄せてくれる先生方がいらっしゃるのだと思います。当社は医療法人の依頼を受け、求める条件に合致する候補者にお声を掛けるスタイルなので、私どもが初めてコンタクトを取った時点で明確な転職意欲がある先生はあまり多くありません(図2)。

 また私どもを通じて転職に至った先生方に限ってみても、コンタクトを取った当初は、半数以上が「今は転職の意思がない」というお返事でした(図3)。候補者の先生にはまずお手紙をお送りするのですが、見ず知らずの人間から突然手紙を送ってこられて警戒しない人はいませんよね。

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図2 声をかけた医師からの返信内容

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図3 転職が内定・決定した医師の初回返信内容

 それでもお手紙を送った先生からは、「現時点ですぐに転職を考えているわけではないが、自分自身のキャリアがこの業界でどの程度必要とされているのか、また他業種の方から見た医療界の状況に興味がある。ぜひ情報交換したい」「3年後に教授が退官する。その前後に今後の方向性を考えるつもりでいたが、今回考える良い機会となった。一度会って話がしたい」といった声をいただいています。

 私どものアプローチに対して、転職する・しないは抜きにして興味を持ち、何か情報をキャッチしようとする先生は感度が高いというのが正直な印象です。実際、5年後、10年後、医療法人を代表する存在になっている方もいます。医療は変革期にあり、医師としての身の振り方を考える上でも、社会全体の動きや医業経営を巡る動向にもアンテナを高く張っておくことが重要ではないでしょうか。



http://www.m3.com/news/iryoishin/322316
全がん連の会費や寄付、COIに注意 - 天野慎介・全がん連理事長に聞く◆Vol.2
がん対策基本法や計画に課題多々

2015年5月25日(月)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――天野さん自身は、現在のがん医療やがん患者が置かれている環境についてどうお考えですか。「国会がん患者と家族の会」の2月の総会では、どんな話をされたのでしょうか。

 がん対策基本法には、「原点」があると思うのです。「救える命を救う」ことです。問題は、果たしてどこまでできているのかです。この点は、法律にせよ、がん対策推進計画にせよ、検証が必要です。

 がん対策推進計画上、(2007年度からの10年間で)がんによる死亡率(75歳未満の年齢調整死亡率)を20%減少させることが目標です。しかし、前回(4月22日)の厚労省のがん対策推進協議会で、少し話が出たのですが、微妙に届かないらしいのです(編集部注:インタビューは2015年5月15日に実施)。ある研究者に聞いたのですが、20%の内訳は、自然減、つまり医療の進展による減少分が10%、がん検診やがん医療の均てん化の推進、喫煙率の減少などのがん対策の実施による減少分が10%。実際には、自然減10%強、がん対策による減少分が8%程度のようです。例えば、がん医療の均てん化はどの程度、進んだのでしょうか。


がん対策について、的確な評価指標を設定し、効果を測る必要性を強調する、天野慎介氏。
――均てん化の進展をどんな指標で評価するかが難しい。

 そうです。がん登録法が成立し、院内がん登録の整備も進んできているので、今後分かってくると思うのですが、現時点でも、例えば、乳がんの限局期の患者さんの治療において、手術に加えて、何らかの補助療法をするか否かについては地域差が大きいことが、院内がん登録のデータで見えてきています。5大がんの一つである乳がんですら、治療法に差があるわけです。どのくらい差があるのか、まず検証していただきたい。

 緩和ケアについても、重点施策として取り組まれてきましたが、患者団体として意見を聞いていると、「痛みを取ってほしい」と訴えても、「あなたは痛みを取らなければいけない段階ではない」などと言われ、緩和ケアの専門的な医療体制につないでもらえないケースが見られます。在宅で過ごしたいと思っても、在宅医療との適切な連携を取っていただけない場合もあります。これらの問題は、がん対策基本法制定時の10年前から言われていますが、現実としてまだ患者さんの声として聞きます。

 以上のようながん対策基本法を策定した頃の最初の対策の見直しのほか、新たに浮かび上がってきた課題、例えば、「社会的な痛み」などについても検討する必要性を感じています。さらには次期のがん対策推進計画の柱になると思いますが、高齢者のがん対策の検討も重要です。がんの患者さんは高齢者が多いのですが、在宅医療の問題も含めて、その対策は厳密に議論されていない面があります。

――「社会的な痛み」の一つ、働く世代の就労支援などは、第二期のがん対策推進基本計画に盛り込まれました。

 確かに盛り込まれましたが、恐らく対策に着手したばかりだと思うのです。また「社会的な痛み」については、医療費の患者負担など経済的な問題も大きいと思います。

――法律の改正か、がん対策推進基本計画の見直しかなどの違いはありますが、全がん連では、そうした問題解決を求めていく。

 その通りです。法律改正が必要な点については、「国会がん患者と家族の会」などと連携して、また基本計画の見直しについては、厚労省あるいはがん対策推進協議会などを通じて要望していきます。

――法律や基本計画に盛り込まれた内容の実効性を担保するには、どうすればいいか、何かお考えはありますか。

 海外の状況を見ていると、がん対策の予算全体の最低でも10%前後は、評価に充てているのです。しかし、日本では、私の記憶では、第二期のがん対策基本計画において、評価に充てた予算は、国立がん研究センターの先生の研究班に支払った数百万円だけだと思うのです。

――計画を立て、PDCAサイクルを回す形になっていない。

 その通りです。私たちは、がん対策推進協議会でも、評価の指標を作り、計測するよう、繰り返し訴えてきました。ようやく今、評価指標の計測が始まったところです。次回(5月20日)の協議会で、第二期基本計画の中間評価の最終案に、計測結果の最初の値が出される予定です。

 例えば先ほども触れましたが、厚労省は、「緩和ケアの研修を受けた医療者の数」を毎年発表していますが、患者の立場から見ると、「緩和ケアが推進されている」実感はほとんどないという現実があります。患者さんに直接アンケートを行い、「痛みを取ってもらっていますか」、つまり除痛率を聞くことが本来の評価指標であり、その取り組みがようやく始まったところなのです。評価の在り方は今後、しっかり見ていかなければいけません。

――さまざまな活動を予定されていますが、全がん連の運営費はどのように賄う計画ですか。

 今日時点では、手弁当で運営しています。今後は、参加する患者団体からは年会費3000円をいただきます。患者団体と言っても、数千人の会員を持っている団体もあれば、地域で小規模で活動されている団体までさまざまです。会費についてはいろいろ議論しましたが、小規模の団体にとっては、年1万円でも大きい負担なので、年3000円にしました。

 したがって、寄付や賛助会員からの会費がないと、運営は容易ではありません。賛助会員は個人が一口1万円、団体の場合は一口20万円です。ただし、我々が非常に気を付けているのは、COIの問題です。患者団体にも、COIの管理が絶対に求められます。寄付等の規約もあらかじめ定め、団体からいただいた寄付は原則公開、個人の場合にも公開への同意が得られれば公開します。

――患者団体が製薬企業などのプロモーション役を担うと、問題が生じる。

 それは当然です。

――賛助会員の扱いは。

 賛助会員の会費も、基本的には寄付と同等と考えているので、公開の方針です。そうでないと、企業に対して何も言えなくなるからです。全がん連は、「広く、浅く」というスタンスで、できるだけ多くの方や企業に関係していただきたいと考えています。ただし、科学的根拠が明らかでない治療法を推進している企業等については、ご遠慮いただきます。

――寄付や賛助会員を徐々に集め、基盤を固め、団体としてのサステナビリティーを担保していく。

 例えば、アメリカのがん患者団体は、米国議会に定期的に集まり、「ロビイングデイ」を開き、政策提言をしています。何年かかるかは分からず、無理かもしれませんが、こうした団体を目指したいと考えています。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H5W_V20C15A5EE8000/
後発薬増やした健保など高齢者医療の負担減 厚労省案
2015/5/26 2:00日本経済新聞 電子版

 厚生労働省がまとめた社会保障費の抑制策が25日、明らかになった。割安な後発医薬品を多く使う健康保険組合などの保険者について、高齢者医療の負担金を2016年度にも減らす。医療費を減らした自治体を支援する仕組みも前倒しで実施する。国民の負担増や給付の抑制は先送りする。

 塩崎恭久厚生労働相が26日の経済財政諮問会議で示す。6月末にまとめる政府の財政健全化計画に盛り込む。

 厚労省案ではまず、後発薬の普及率(数量ベース)について、17年度に60%とする現在の目標を1年前倒しする。その次の普及率として80%を掲げる。目標達成のために、後発薬を使う人が多い保険者に対して、75歳以上の高齢者医療を支える負担金を軽くする。各保険者が自発的に後発薬を増やすように誘導する。15年度に評価の指標をつくり、早ければ16年度から実施する。

 医療費の抑制に取り組む自治体に助成金を出す「保険者努力支援制度」も、始める時期を18年度から実質的に前倒しする。都道府県などがつくる医療費抑制計画の改定時期も予定の18年度から前倒しする。患者に身近な「かかりつけ医」が受け取る報酬を16年度の改定で増やし、高度な医療を手がける大病院との役割分担を進める。

 諮問会議の民間議員や財務省は新薬と後発薬との差額をすべて自己負担にしたり、外来受診に新たな自己負担をもうけたりすることを提言したが、厚労省案には盛り込んでいない。負担増や給付減に踏み込めなければ、急増する社会保障費に歯止めがかからない。政府内で厚労省に一段と改革を迫る動きが出そうだ。



http://apital.asahi.com/article/news/2015052500011.html
介護と連携へ 在宅医療拠点、桑名医師会に開設
(朝日新聞 2015年5月25日掲載)

 桑名市本願寺の桑名医師会に「市在宅医療・介護連携支援センター」が開設された。医療、介護などの情報が担当者間で共有できる体制を整備し、病気を抱えたり介護が必要になったりしても、可能な限り自宅で生活できるようにするのが目的。

 市が医師会に運営を委託し、独自の医療・介護専門ネットワークを使って県内でも進んだ在宅医療と介護などの連携をめざす。個人情報の扱いなど課題もあるが、将来は、患者の写真を自宅から端末で主治医に送り、家族や介護の担当者に助言することなどもできるようにしたいという。

 センター長は東俊策・医師会長が務め、2人の職員が常駐する。今年度中に桑名地域の医療機関の分布や機能などをまとめ、共有できるようにする方針。東会長は「在宅の患者が急に調子が悪くなった時に療養できるベッドを探すとか、県外で入院していた人が自宅に戻る時に必要な情報を提供することも可能になる」と話している。



http://www.jomo-news.co.jp/ns/3014325685366109/news.html
予約患者119人に影響 群大病院の重粒子線治療停止
更新日時:2015年5月26日(火) AM 06:00 上毛新聞

 群馬大医学部附属病院(群馬県前橋市)が厚生労働省の要請でがんの重粒子線治療を一時停止する問題で、この影響を受ける患者が119人に上ることが25日、分かった。大学が同日、県庁で開いた会見で明らかにした。停止が長引けば、他の医療機関への紹介や別の治療法も検討する。会見では、病院の体制を検証し改善策を提言する「病院改革委員会」の第1回を同日に開いたことも報告した…
※詳しくは「上毛新聞」朝刊、有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO87278310W5A520C1000000/
群馬大病院改革委が初会合 体制検証、夏までに提言へ
2015/5/26 1:20 日本経済新聞

 肝臓手術を受けた患者の死亡が相次いだ群馬大病院は25日、病院全体の体制を検証するため、外部有識者7人で構成する「改革委員会」の初会合を東京都内で開いたと発表した。

 群馬大病院によると、外部委員からは「病院だけでなく医学部の体制を見直すべきだ」「実績のある教授に意見が言えない状況があるのではないか」など意見が相次いだ。次回は6月下旬に開催し、夏までに提言をまとめる。

 これまで病院の事故調査委員会が手術の状況や死亡の原因を調べてきた。だが執刀医への聞き取りが不十分だったことなどが指摘され、組織の問題点を浮き彫りにするため、4月に改革委を発足させた。病院は事故調査委にも新たな外部委員を入れ、再調査を進めている。〔共同〕



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/190435
唐津赤十字病院で患者10人が院内感染
2015年05月25日 17時47分 佐賀新聞

 唐津赤十字病院(唐津市二タ子)は25日、入院中の40~90代の患者10人が、抗菌剤カルバペネムが効かない腸内細菌に感染したと明らかにした。うち70代の女性と90代の男性の計2人は死亡したが、病院は女性の死因が肺炎、男性が頭部外傷としており、いずれも院内感染と因果関係はないとしている。残る8人は発症していない。

 病院によると、3月に患者の1人の手術創から菌を検出し、他の患者についても調べた。10人中8人が救急病棟に入院していたため、病院は一時、救急病棟への受け入れや患者の移動を制限した。

 菌は排せつ物などへの接触で感染するため、病院は治療に当たった医者や看護師らを介して感染が広がった可能性があるとみている。感染源は特定できていない。

 病院で記者会見した茨木一夫副院長は「大変ご迷惑をお掛けした。院内感染の究明に徹底的に取り組み、二度と起こらないようにしたい」と陳謝した。【共同】


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