Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月25日 

http://apital.asahi.com/article/news/2015042500021.html
【制度・課題】精神科 地域医療 精神疾患 医療者と患者 医療費 制度・立法
報酬、最大で52万円 神奈川県などが聖マリ医大処分医師へ

2015年4月25日 朝日新聞

 聖マリアンナ医科大学病院(川崎市)の医師が「精神保健指定医」の資格を不正取得したなどとして指定を取り消された問題で、処分を受けた医師延べ13人に対し、県と横浜、川崎、相模原市が、措置入院33件の判定の報酬として、昨年度までの過去5年間に最大52万8千円を支払っていたことが分かった。

 措置入院は指定医が判定し、都道府県知事や政令指定市長の権限で本人の同意なく入院させることができる。このため、指定医は公務員として判定するとされており、自治体は報酬を支払っている。県と横浜、川崎、相模原市の報酬は、いずれも日額1万6千円。

 17日付で指定医の資格を取り消されたが、厚生労働省は「処分されるまでの指定医としての行為は法的に有効」としており、県と3市は「報酬の返還を求めるのは法律上難しい」としている。

 同大はこれまでに、指定医に上乗せされる診療報酬について、不当に受け取った分については自主返還を検討する考えを示している。同大は24日、朝日新聞の取材に「自治体の報酬の取り扱いに関しても検討していく」と答えた。

(朝日新聞 2015年4月25日掲載



http://apital.asahi.com/article/news/2015042500019.html
岩手)認知症悪化の要因、ストレス否定せず 震災関連死、遺族の訴え棄却 地裁判決
2015年4月25日 朝日新聞

 釜石市で震災に遭い、1年後に病死した男性(当時80)を巡る震災関連死訴訟は24日、遺族の訴えが退けられた。代理人の大沼宗範弁護士は「残念な結論」と肩を落とした。

 遺族は、男性は震災による過度のストレスで認知症になり、胆?腫瘍(たんのうしゅよう)の症状を訴えられなかったと強調。その結果、病気の発見が遅れ、死亡したと主張していた。

 判決で、小川理津子裁判長は「震災に伴う極度のストレスで、認知症が悪化した可能性は否定できない」と指摘した。しかし、「認知症の悪化と腫瘍による死亡との因果関係を認める証拠はない」として関連死は認めなかった。

 判決後、弁護団は記者会見し、大沼弁護士は「ストレスで認知症が悪化したことは判断してもらえた」と判決の一部を評価。在間文康弁護士は、病状を示す記録が乏しかったことを挙げ、「医学的な立証が足りないと裁判所から言われているのかな」と語った。控訴は遺族と相談して決める方針だという。

 一方、釜石市の野田武則市長は「今後の対応については、判決の内容をよく読んだうえで検討する」と書面でコメントを出した。

 ■過去の審査見直し論 県委員から前向きな意見

 盛岡地裁での震災関連死をめぐる二つの判決が出そろった。今回は遺族側が敗訴したが、3月には陸前高田市の決定を覆す判決が言い渡された。関連死の認定を行う県の審査委員からは過去の審査分の見直しに前向きな意見が出ている。

 委員の一人、姉帯幸子弁護士は仮設住宅で亡くなった人の申請について見直しの必要性を強調する。

 これまで審査会では、避難所から仮設住宅へ移った場合、「環境の激変は終了した」として、震災の影響がそこで途切れると判断してきたという。「被災地の実態を知れば、『仮設住宅に入れば安定』などとは言えない。震災後の急性期のストレスだけでなく、慢性的なストレスにも目を向けていくべきではないか」

 同じく委員の小原紀彰医師は、震災ストレスの判断の難しさを指摘する。「被災した人は影響が全くないとは言い切れず、線引きができない。震災直後は、ストレスが原因の申請は全て認めてはどうかという議論さえあった。過去の審査について、慎重に見直していきたい」と話す。

 二つの訴訟で遺族側代理人を務めた在間文康弁護士は「訴訟を通して非公開の審査会の中身がようやく見えてきた。そのことには大きな意義がある」と述べた。

(松本龍三郎)
(朝日新聞 2015年4月25日掲載)



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150425_11048.html
石巻市立病院 建設費の不足分県に穴埋め要望
2015年04月25日土曜日 河北新報

 東日本大震災で全壊した石巻市立病院の移転新築費をめぐり、市は24日、労務費の高騰などで想定される不足額について、県の地域医療再生基金の執行残からの穴埋めを要望していることを明らかにした。市役所であった市議会保健福祉委員会で議員に説明した。
 市立病院建設費は、国の2015年度当初予算で52億4000万円が追加配分された。配分済みの70億円と合わせ122億4000万円が確保される見通し。ただ、市が昨年夏に組んだ予算は137億円。資材や労務費の高騰で当初より膨らみ、14億6000万円が不足すると見込んでいる。
 市は不足額が確定した後に県と協議する方針。ただ、県側は「協議には応じるが、満額になるかどうかは保証できない」と説明しているという。



http://www.m3.com/news/iryoishin/314095
「大学医局の常識」の非常識
学会出席で進まない患者マネジメント

岩田健太郎(神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授)
2015年4月25日(土)配信 m3

 昨日は産婦人科の先生方に感染症の基本についてお話。医学知識が爆発的に増大している現在、全ての専門領域についてまっとうな知識を持つのは不可能であり、大事なのは知識そのものではなく「考えかた」と「情報収集、吟味の方法」ですよ、という「いつもの」お話。学会のランチョンセミナーで「なんとかマイシンを中心に」みたいなレクチャーで勉強してはダメですよ、なんとかマイシンを使えるためには、なんとかマイシンの知識だけではなく、他の抗菌薬との相対比較が出来なきゃダメですから。とかなんとかいう話をした。

 ま、それはともかく、内科学会と感染症学会が続いたのでわりと忙しい日々であった。ここでは医局と学会の訳の分からないネタについて論ずる。

 ぼくはもともと医局育ちではない。ので、医局の「常識」が理解できない。タコツボ内の常識は外から見ると非常識だからだ。

 で、謎その1。学会になると医局員全員学会参加するところが多いけど、あれおかしいでしょ。医局員全員いなくなったり、あるいは留守番ひとりだけ残したりすると、その間の診療アクティビティはガタ落ちする。手術のある外科系はなおさらだ。

 だいたい学会なんて数人だけ出しておけば情報収集には問題ないわけで、それをあとで医局員たちで共有すれば良いだけの話だ。

 というか、21世紀の現代、学会で得る「新たな情報」などほとんどなく、自分で自宅や職場で得る勉強のほうがはるかに効率的だしコストもかからない。学会にいくことに本当に意味があるのか?このくらいラディカルに考えてみるべきだ(同窓会と観光以上の意味はあるのか?)発表者とか、学会経験のない若手だけ行かせ、主力は病院に残して、現行診療のアクティビティを維持するほうが絶対病院経営的にも得だ。現在、大学病院で経営がうまくいってうまくいって、なんてところは稀有だろうに。学会に行くことでダウンする病院経営上の金銭的マイナスを計算して学会発表するってのはどうだろ。

 まあ、学会に医局員全員を出す、というやり方は上記のように学術的にも臨床的にも病院運営的にも不合理な「非常識」だけど、このへんまでは「見解の相違」ということで、ある程度容認しなくも、ない。まったく理解できないのは、次の「その2」だ。

 患者さんの件で相談していて「今こういうことをやったらよいと思いますよ」とアドバイスすると、「今主治医は学会に行っていて、決断できません」と留守番医に言われることがとても多い。これは理解できないし納得もいかない。

 そもそも意思決定が出来ないレベルの医者が留守番やっている、ちゃんと引き継ぎしていない、というのが悪い。チーム医療がなっていなく、昔ながらの主治医制である(しかも機能していない)。

 というか、留守番医がへっぽこで自己決定できなくたって、せめて携帯に電話くらいしろよ、と思う。何世紀の人間だよ。海外の学会ですら今は容易に携帯やメールで連絡がつく時代だ。主治医だったら、患者の重大なイベント、大事な意思決定であれば(自分がしゃべっている7分間とかだけ外せば)きちんと対応してくれるはずだし、するべきだ。主治医が学会に行っているので患者のマネジメントが全然進まないなんて、非常識極まりない。

 アメリカでは入院が1日伸びるだけで病院が大損害なので、なんとか患者を「追いだそう」とあの手この手で入院期間を短くしようと全力を尽くす。それがよいとは全然思わないけど、学会に主治医が行くために入院期間がズルズル伸びるというのはいくらなんでも甘え過ぎだ。そんなに甘ったれていられるほど、今の大学病院は経営が甘くないのだが、昔ながらの「赤字を出しても大丈夫」な殿様経営のメンタリティーを引きずっているとしか思えない。というか、とにかく患者マネジメントに支障をきたすくらいなら、学会なんか行くな、とぼくは言いたい。どっちが大事か、少し考えれば分かるはずだ。

 学会発表の寿命は短い。アーカイブで残るのも抄録だけだし、そもそも査読が甘々なので発表の質が低い(地方会とかやるから、さらに薄まって低いのが日本の特徴だ)。患者や病気をゴチャゴチャ集めて「当院における何とか病の20例」みたいな「研究したふり」の発表が多く、その手の発表は学会が終わるとすぐに忘れられる。そんな賞味期限の短い活動をするくらいなら、5年も6年もかけて妥当性の高いデータ解析をして、ちゃんと論文をパブリッシュすればよいのである。たくさん発表をすれば業績だと(誤って)信じてくれるのは文科省くらいだ。pubmedに入れる論文であれば、その寿命は(おそらく)未来永劫である。労働の時間効率からいってもポスターを作る労力よりもよほどリターンが大きい。いつも言っているが、論文化しないのであればポスターは作るべきではない(無駄だから)。

 このブログを読んだ大学病院の医師の多くは憤慨するだろう。フンガイする、ということは、まだまだ自分たちの「常識」が世界の非常識である、というシンプルな事実に気がついていないのである。別に憤慨してもよいから、その後に、「俺達のやり方って外から見ると変なのかな」と考えてみるべきだ。考える、というのは学問の世界に足を突っ込んだ大学教員の最低限の責務なのだから。


※本記事は、2015年4月19日のブログ『楽園はこちら側』で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://www.asahi.com/articles/ASH4S64BGH4SPLBJ008.html
神戸の生体肝移植「体制、標準下回る」 専門医団体報告
2015年4月25日15時33分 朝日新聞

 神戸市の専門病院で生体肝移植を受けた患者8人のうち4人が死亡した問題で、専門医で作る日本肝移植研究会がまとめた報告書の全容がわかった。調査対象の7例のうち5例に問題点が指摘されており、病院の体制については「標準を大きく下回っている」と結論づけた。1例は適切な治療をしていれば「救命できた可能性が高い」と判断したことも新たにわかった。

生体肝移植、患者8人のうち4人死亡 神戸の先端病院

 研究会は移植をいったん中断して組織の作り直しを求めている。病院は26日に会見を開き、異議を訴えるという。

 研究会は、神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)で昨年12月から今年3月末までに実施された7人の生体肝移植について、医学的な問題を調査した。

 関係者によると、報告書では7人中死亡した4人を含む5人について、手術前後の対応などに問題があったと認定。移植後に脳出血で亡くなった1歳未満の男児の場合、手術前に薬を飲んでおけば出血が防げ、救命できた可能性が高いと指摘している。

 他に2人の患者は、手術後に感染症にかかって亡くなった。報告書は、手術前後の管理が適切にされていれば救命できた可能性があるとした。

 提供者の肝臓が脂肪肝で、通常は移植しないケースについては「移植の適応基準が標準を逸脱している」と結論づけた。

 重い悪性腫瘍(しゅよう)の患者は、そもそも移植に適していなかったとした。生体肝移植は健康な提供者にメスを入れ傷つけるリスクがあり、「肝臓を提供する必要はなかった」と判断した。

 さらに、子どもの細い血管をつなぐ際に、手術用の顕微鏡を使っていなかった点を挙げ、「小児の移植を続けるには、顕微鏡の導入が必須だ」と指摘した。

 病院の組織については、移植外科医が3人しかおらず、常勤の外科医が計5人といった状況などを「移植医の能力不足」「当直などの体制が不十分」と断じた。病理や循環器、放射線などの領域の医師を加える改革や、移植の検討に外部メンバーを交えた委員会の設置などを提言し、組織を作り直すまで生体肝移植を中断するよう求めた。

 報告書を受け取ったKIFMEC院長の田中紘一・京都大名誉教授(73)は「指摘を受け止める部分と、反論する部分がある。会見で説明したい」と話している。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150424-OYT1T50046.html
肝移植、死亡4人すべてに問題…手術に不備など
2015年04月24日 10時43分 読売新聞

 神戸国際フロンティアメディカルセンター(院長=田中紘一・京大名誉教授)で生体肝移植を受けた患者7人中4人が死亡した問題で、調査にあたっている日本肝移植研究会が、死亡した4人の移植すべてに診療上の問題があると調査報告書で指摘していることがわかった。

 手術自体に不備があったケースのほか、手術前の検査や術後管理などに問題があったといい、同研究会は院内の体制が改善されるまで移植を中断するよう提言する。

 同センターでは昨年11月の開院後、同12月~今年3月に生体肝移植を受けた患者4人が術後1か月以内に死亡。専門家の間で問題視する声が上がり、専門医団体の同研究会が調査に乗り出していた。

 調査の結果、〈1〉移植に適していたか〈2〉手術自体に問題がなかったか〈3〉術前・術後の検査や治療が適切か〈4〉臓器提供者(ドナー)が適していたか――などについて評価。死亡した4人の移植いずれにも問題があり、うち3人は、問題がなければ死亡を回避できた可能性があるという。生存している患者1人の移植でもドナーの評価に問題があった。
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  1. 2015/04/26(日) 10:41:14|
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