Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月29日 

http://www.nnn.co.jp/news/150329/20150329051.html
岡山大病院三朝医療センター 外来診療休止へ
2015年3月29日 日本海新聞

 三朝町山田の岡山大学病院三朝医療センターが、来年3月末をめどに外来診療を休止することが28日、分かった。現患者と地域に対する医療確保のため、隣接する鳥取県中部医師会立三朝温泉病院内に、大学側が派遣診療を行う寄付講座を開設するほか、空いた施設の活用などを検討していくとしている。

 同センターは2012年4月から入院機能を廃止し、外来診療のみを継続してきた。医師は現在2人おり、職員は27人。患者は1日当たり約80人が訪れるが、年間1億円以上の赤字が発生しており、大学側には大きな負担となっていた。

 こうした現状を踏まえ、昨年秋から岡山大学病院の槇野博史院長を座長に、県中部医師会の松田隆会長、同町の岩山靖尚副町長ら17人で構成するセンターの在り方に関するワーキンググループで、3度にわたって今後の方向性を協議してきた。

 外来診療の休止に代わる大学側が行う寄付講座は、同センターの機能や医療体制を保持するため、岡山大学病院から医師2人を派遣。現在の患者数は町内が約500人と全体の35%を占めており、通院患者の医療を継続する方針という。

 施設は隣接の岡山大学地球物質科学研究センターとの連携も視野に入れ、地方創生の観点で地域貢献できる取り組みを摸索するとしている。

 県中部医師会の松田会長は「患者さんが困らないことが第一。現在は同センターと三朝温泉病院の医療が一つになることは、効率の面で考えても非常にいいシステムだと思う。時間をかけて患者さんにとって良いように前向きに進めていきたい」と話している。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201503/20150329_13031.html
駅前再開発事業 市医師会が名取市に抗議文
2015年03月29日日曜日 河北新報

 東日本大震災の復興交付金を活用した名取市のJR名取駅東口の市街地再開発事業で、複合施設内に医療機関が入る計画について、名取市医師会(丹野尚昭会長)は計画見直しを求める抗議文を市に提出した。
 市医師会理事会から佐々木一十郎市長宛てに提出された。駅周辺には既に複数の医療機関があり「あえて医療施設を誘致する必然性は全くない」と指摘。「営利の対象として医療を扱うことは許されない」と批判している。
 市幹部は「地権者らでつくる再開発組合が主体の事業。市が誘致するわけではない」と戸惑っている。
 事業は駅東口の約7300平方メートルに4階と11階の複合施設を整備。被災した市図書館や増田公民館を移転集約するほか、商業施設、医療機関などの入居を見込む。2018年1月ごろの完成予定。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201503/20150329_71029.html
<国立大定年教授>輝く業績 情熱なお
2015年03月29日日曜日 河北新報

 東北の国立大で研究や教育に携わってきた教官が31日、定年を迎える。山形大医学部の嘉山孝正教授は大学病院や医学部の改革に取り組んだ。東北大災害科学国際研究所の真野明教授は水害の実態を解明した。2人が研学生活を振り返る。

◎がん治療施設開設に道/山形大学長特別補佐医学部 嘉山孝正教授(65)/脳神経外科学
<かやま・たかまさ>50年神奈川県生まれ。東北大医学部卒。山形大医学部付属病院長、医学部長などを歴任。国立がん研究センター理事長を経て12年から現職。重粒子線がん治療施設設置準備室長を兼任。

 心血を注いできた重粒子線がん治療施設が、退職を迎える年に具体化した。
 東北で初の施設は病巣にピンポイントで放射線を照射する。患者の痛みや副作用が少ないとされる。新年度に着工し、2019年10月の治療開始を目指す。
 「治療装置の開発技術は日本が世界一。クオリティーが高く、省エネルギー、省スペースの山形モデルをつくる」と装置の開発に意欲を燃やす。
 「世界で初めてのことをやれ」と東北大医学部時代、恩師の故鈴木二郎氏から言われ続けた。その教え通り「世界最高の施設ができる。患者の治療はもちろんだが、学生や地域住民の誇りにもなる」と語る。
 医学部長だった04年にがんを診療と研究の柱にすると決め、施設設置計画を策定した。12年に学長特別補佐として大学に戻ってからは整備総額150億円を確保するため、国や自治体、企業、医療機関を回って支援を求めた。
 施設稼働を見据え、東北のがん診療拠点病院など61病院をテレビ会議システムでつなぐネットワークもできた。「10年先を見て今やるべきことをする」。4月以降も特任教授として研究と施設計画をけん引する。

◎豪雨、津波予測基礎築く/東北大災害科学国際研究所 真野明教授(65)/水理学
<まの・あきら>49年弘前市生まれ。東北大大学院工学研究科修了。同大大学院工学研究科災害制御研究センター長などを経て12年から現職。東日本大震災に関する東北支部学術合同調査委員長などを歴任。

 流れる水は千変万化。「一見、捉えどころのない現象のようだが、数式で予測できる。その理論の美しさに魅せられた」と語る。
 豪雨、津波、高潮など水の動きが関係する災害を研究対象にした。メカニズムを解明し、河川の氾濫や洪水の予測モデルを作成。発生確率や危険度を評価して減災技術の基礎を築いたが、それでも「避難に勝る対策はない」と断言する。
 東日本大震災では、長く調査してきた仙台湾沿岸でも多くの犠牲者が出た。「津波到達まで1時間ちょっと。逃げる余裕はあったはずなのに」と悔しがる。
 平野に津波は来ないとの油断があったのか。人工構造物で防ぎきれなかった被害に、土木工学の専門家として自責の念を抱く。
 「研究者一人一人が、分野の境界領域を洞察する力を持たなければならない」と、専門の枠を超えた学際研究の必要性を訴える。
 研究の場は国内にとどまらず、バングラデシュでは地下水のヒ素汚染を分析し、飲み水の安全管理や水資源の確保に寄与した。
 4月以降も大学で研究を続ける。「留学生を指導し、気象災害、水不足といった発展途上国の問題解決に貢献したい」と強調した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/303341?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150329&dcf_doctor=true&mc.l=94342958
医療維新
大学病院と公立病院、急性期削減のターゲット - 土居丈朗・慶應義塾大学経済学部教授に聞く◆Vol.3
保険給付縮小など「負担のつけ回し」避ける

インタビュー 2015年3月29日(日)配信聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「医療提供体制の改革」においては、入院受療率や入院医療費の地域差に着目されています。先生がメンバーでもある、政府の社会保障制度改革推進本部の「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」などで各種データが出ていることから、生じた問題意識でしょうか。
土居丈朗氏によると、自己負担増の改革は、「単なる負担のつけ回し」と受け止められるので、今回の提言には含めなかったという。

 そうですね。

――年齢を調整しても、地域により入院受療率、ひいては入院医療費が異なる現状をどう見ておられますか。

 民間病院も一部は関係しますが、(地域医療構想における)急性期医療の問題は結局、特に高齢者が増えて、若い人が減少する地域における大学病院と公立病院をどうするか、という話がカギなのです。特に公立病院は、パブリックセクターであり、地域医療構想は都道府県が策定するのですから、知事の権限で何とかしてもらいましょう、ということ。医師会などは「知事の権限は、民間病院まで強制的に及ぶのか」と再三けん制していますが、問題となるのは主に公立病院です。

 もっとも、各都道府県は、これまで医療計画などは作ってきましたが、(地域医療構想により)ここまで大々的に「矢面に立つ」のは初めてなので、少し怯えている一面があります。都道府県は、地域医療構想の策定を通じて、1回レッスンした上で、それを改定する形で、2018年度に第7次医療計画の策定に取り組めば、(基礎的財政収支の黒字化目標である)2020年度、そして2025年度に間に合う。

――特に地方では、「○○県立中央病院」「○○市民病院」などが、地域の基幹病院であるケースが多い。

 その通りです。公立病院は、大学病院ほどには、研究に重きを置いていないこともあり、急性期病床が過剰だったら、回復期や慢性期にシフトすればいいと思うのです。あるいは病床が過剰な地域であれば、減らさなくてはいけない。県立病院であれば、開設者と地域医療構想を策定する権限者(知事)は同じなのだから、「自分で考えて、自問自答する」という、うまく責任が閉じた形になっている。

――公立病院が赤字で、一般会計からの繰り入れが多額になれば、知事は自分で自分の首を絞めかねない。

 そうなのです。賢明な知事なら、過剰なところは、引き締めていくでしょう。地域のニーズに応じた改革を行えばいいのです。

――入院受療率の是正は、地域医療構想を通じて進めていけば可能とお考えですか。

 急性期病床が過剰で、かつ大学病院や公立病院がある地域は、地域医療構想でほぼ何とかなると思います。あとは、特に西日本では、慢性期病床をどうするかという問題はありますが。

――先生方の提言の2番目、「後発医薬品の普及」ですが、まだ日本の普及率は低いとみている。

 スウェーデンは、(医療の財源は)税方式で賄っていることもあり、(薬局において最も低価格の後発医薬品への変更が義務付けられるなど)強制したりしているわけです。

――提言では、「調剤医療費の抑制・薬価の適正化」も掲げています。薬価の毎年改定に対しては、製薬企業などからの反対も根強いです。

 これは、提言を裏付ける試算上のこと。2年に一度の薬価改定による下げ幅を計算するのではなく、年率換算した数字を出したという意味です。共同提言では財政収支をいかに改善するかが目的なので、毎年改定しても、2年に一度の改定でも、結局行きつくところは同じ。実は毎年改定すれば、薬剤費を大幅に削減でき、2020年度の財政収支の大きな改善につながるわけではありません。

――医療費の抑制については、他にどんな対策を検討されたのでしょうか。規制改革の議論では、混合診療の解禁、市販薬類似医薬品の保険給付除外などもよく出てくる検討課題です。

 自己負担の在り方もアイデアとしてありましたが、「単なる負担のつけ回し」という話に聞こえないかと思ったのです。例えば、高齢者医療の自己負担を1割から3割に引き上げたり、受診時定額負担を導入すれば、その分、税金の負担は減りますが、結局、医療費の総額は変わらない。自己負担の増加策は、受診抑制につながるとの批判も強く、その結果、他の施策も含めて、「共同提言はダメだ」と言われるのを避けたいという考えもあり、今回は入れませんでした。

――だからこそ、医療提供側の改革にターゲットを当てた。一定の改革を行い、「筋肉質」の体質にした上で、国民の理解を得て、負担増を進めるという流れでしょうか。

 そうです。だから自己負担増関連の改革案は入れませんでした。

――ただ、介護保険については、「要支援1と2、要介護1では全額負担、要介護2~5では1割から2割に自己負担引き上げ」を提言しています。

 計1.1兆円の公費の削減が可能としていますが、「これらは給付効率化でも代替可能」と書いているように、その程度の金額の給付抑制を行う目安として提示しています。提言したいのは、「負担のつけ回し」ではない意味での介護の改革です。例えば、「軽度者への介護給付を、重症化予防に資するものだけに限定する」と言った時に、「何%の給付がそれに該当するか」と聞かれると、なかなかエビデンスがない。例えば、「ざっくり半分」と言っても、「どこからその数字が出てきたのか」「根拠がない」と言われるので、あくまで目安として額を出しました。

 なお、自己負担について言えば、医療保険における「現役並み」所得の高齢者という区分は、政治的妥協の産物にすぎず、全くナンセンス(編集部注:70歳から74歳までの自己負担は、「現役並み」所得者の場合は、2014年度から3割に変更)。「課税対象所得」で比較しているからです。夫婦2人世帯で、現役世代と高齢者世代があるとします。「課税対象所得」に控除された分を加えると、「課税前所得」。公的年金の控除が手厚いために、「課税対象所得」は同じであっても、「課税前所得」は高齢者の方が高い。本来なら、この「課税前所得」が「現役並み」の高齢者について、同等の負担を求めるべきです。介護保険では、私が社会保障審議会介護保険部会で問題視したこともあり、「現役並み」所得の高齢者という概念は介護保険では採用されませんでした(編集部注:2015年8月から、一定所得者以上の自己負担は1割から2割に引き上げ)。今後医療保険でもこの定義を改めるべきです。

――今回の提言は、誰に読んでもらいたいとお考えでしょうか。

 医療者だけでなく、広く国民に読んでもらい、理解、納得してもらいたいという思いが強いです。我々は、「弱者切り捨て」とか、「医療や介護の質を落とす」といった考えは全く持っていません。「医療の質を維持しながらも、改めることができる方法がまだ残っていませんか」ということを、申し上げたかった。

 「絶対に間違っていない」「これ以上、いいアイデアはない」と言いたいわけでもありません。提言の最後に書いてありますが、「これをたたき台にして、いろいろ議論してください」「もっといいアイデアがあれば、出してください」ということです。

 ただし、現時点の政権は、金額すら出そうとしないし、避けたがっている。覚悟のほどが見えない。今、この3月の時点では、逃げています。だから「逃げてはだめだ」というメッセージも送っています。「それは、無理筋だろう。これは削れない」というなら、別の削減策を出すか、消費税増税を認めるかのどちらかでしょう。

  先ほども言いましたが、もし国民の大半の人が「医療は削るな」と言い、消費税率を14~15%に上げることに賛成するなら話は別です。けれども、今の雰囲気では、とてもそういう感じではない。財政収支改善のために増税するのはダメというなら、何かを削って増税幅を小さくする。もちろん、無駄な非社会保障支出は削りますが、それは数兆円が出るかどうか。「増税幅をもっと小さくしろ」という話になるなら、社会保障に手をつけることは避けられません。


  1. 2015/03/30(月) 05:20:52|
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