Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月24日 

http://mainichi.jp/select/news/20150325k0000m040100000c.html
矯正医官:慢性的な人手不足解消へ 特例法案が閣議決定
毎日新聞 2015年03月24日 19時50分

 慢性的な人手不足に悩む刑務所や少年院などの常勤医(矯正医官)の確保を図る特例法案が24日、閣議決定された。勤務時間内の兼業をしやすくすることやフレックスタイム制導入などが柱。人手不足の背景には民間との給与格差のほか、特殊な勤務環境がある。

 知的障害や情緒面に問題のある非行少年が入る三重県伊勢市の宮川医療少年院。牛山智也・医務課長(42)はかつて総合病院の脳外科医だったが、大病を患うなどして2008年に転職。「あったのは聴診器と心電図、血圧計くらい。何もできないと思った」。着任当時をそう振り返る。今は少年たちに頼られ、成長に喜びも感じる。だが医師としては内科的な診察が中心。週5日勤務で外部医療機関での研修もままならず「スキルがさびついている」と明かす。

 愛知県内の少年院に来月異動するが、宮川など2施設との掛け持ちになる。転職前後で年収が数百万円下がった。「世間の医師の心をつかむにはお金は無視できない」と言う。

 「頭が痛い」「薬がほしい」−−。犯罪性の進んだ男性受刑者約2200人を収容する府中刑務所(東京都府中市)では、生活習慣病や感染症、薬物依存症の患者が多く、診察は1日平均100回を超える。高齢者が2割を占め、介護が必要な受刑者も増えている。一方で刑務作業から逃げたいがために不調を訴えるケースも。60代男性医師は「本当の病気が潜んでいることもあるので油断できない」と気を引き締める。

 「一般病院とは違う独特のストレスを感じる」。結婚後に一線を退き、知人の誘いで2年前に矯正医官として現場復帰した40代女性医師はそう明かす。粗暴な言動や執拗(しつよう)な訴えをする受刑者もおり、非常ベルが鳴らない日はまずない。医師が受刑者に名前を明かすこともなく、「患者」との信頼関係構築は困難だ。

 同刑務所の医務部長は「職務遂行の支えは『治安を守る最後のとりで』という誇り。社会的に認知され、労働条件が改善すれば希望者は増えるはず。災害医療などと並び矯正医療は特殊な領域なので養成機関も必要だ」と話す。【和田武士】



http://mainichi.jp/select/news/20150324k0000e040206000c.html
矯正医官:勤務要件緩和…人員確保狙う 特例法案閣議決定
毎日新聞 2015年03月24日 12時02分(最終更新 03月24日 12時31分)

 政府は24日、慢性的に不足している刑務所や少年院などの常勤医(矯正医官)を確保するための特例法案を閣議決定した。一般職の国家公務員である矯正医官は勤務時間内の兼業が原則認められないなど制約が多いため、勤務要件を緩和して医官不足解消を図る。今年夏ごろの施行を目指す。

 医官不足の背景にあるのは民間医師との給与格差だ。2012年のデータによると、給与月額の平均は、50歳の矯正医官が約78万円であるのに対し、41歳の民間医療機関の一般医師は約101万円と開きがある。しかし矯正医官は国家公務員法で「首相と法相の許可」がなければ兼業できないと定められている。医療設備が不十分で対応できる症例も限られている。

 特例法案では、「法相の承認」だけで兼業ができるようハードルを下げる。また、フレックスタイム制を導入し、技術向上・維持のための外部医療機関での研修を受けやすくする。【和田武士】



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG24H1N_U5A320C1CR0000/
刑務所医師の兼業可能に 人手不足解消へ特例法案
2015/3/24 12:47 日本経済新聞

 政府は24日の閣議で、刑務所や少年院で働く国家公務員の常勤医師の人手不足解消を目指し、民間病院での兼業を可能とすることを柱とした矯正医官兼業・勤務時間特例法案を決定した。今国会での法案成立を目指す。

 法務省によると、刑務所などの常勤医師の数は1月時点で、定員327人のうち、75人が欠員で252人にとどまっている。常勤医師がいない施設もあり、近隣の医療機関に受刑者を搬送して対応する深刻な状況だ。

 特例法案は、法相の承認を得れば、正規の勤務時間内でも民間病院での兼業を認める。その分の給与は減額される。医療技術の維持や向上のため、外部の病院で症例研究などを行うことを勤務として認め、そのために始業や終業の時刻を自ら決めるフレックスタイム制を導入する。〔共同〕



http://mainichi.jp/select/news/20150324k0000m040153000c.html
司法解剖:担い手の教授が異動…鳥取県でできない!
毎日新聞 2015年03月24日 07時00分(最終更新 03月24日 11時14分)

 犯罪の疑いがある遺体の解剖を鳥取県内で唯一担ってきた鳥取大医学部法医学分野(同県米子市)の男性教授が4月から県外の大学に転出し、県内で司法解剖などができなくなる。早期補充は困難なため、県警は当面、同県西端の米子市から更に約50キロ西の島根大医学部(島根県出雲市)に委嘱する方針。同様の事態が青森県でも起きるなど、解剖医の不足は全国的な課題となっており、人材育成と確保の取り組みが迫られている。

 鳥取大によると、教授は2013年4月に着任し、先月下旬に退任の意向を大学に伝えた。法医学分野にはもう1人教員がいるが、医師免許がないため解剖はできない。

 今年度、鳥取県警が鳥取大に依頼した司法解剖や、犯罪性が不明な場合でも遺族の承諾なしに行える「新法解剖」などは計66件(20日現在)。大学は後任を公募する予定だが、募集開始は4月以降になり、空白期間が生じるのは確実だ。このため県警は、過去に教授の不在時などに対応を依頼してきた島根大に相談した。同大学が受け入れを受諾しても、遺体の搬送には県境から車で1時間程度かかるという。

 日本法医学会関係者によると、47都道府県のうち半数近くは解剖を担う医師が1人しかおらず、関係者は頭を悩ませている。

 青森県では、弘前大法医学講座の男性教授が昨年6月末に県外の大学へ転任してから女性准教授が担当してきた。しかし、女性准教授も4月から他大学へ転出することになり、今月16日から解剖をできなくなっている。後任の着任は早くても5月のため、青森県警は少なくとも1カ月半の間、隣県にある秋田大や岩手医科大に委嘱する。弘前大では09年11月から1年余り、担当教授の過労が原因で解剖を休止したことがあるという。

 日本法医学会理事長の池田典昭・九州大大学院教授は「大学に法医学者のポストが少ないのが人員不足の最大の要因だ。各大学が解剖の重要性を理解し、ポストを増やすなど対応をしてほしい」と指摘している。【川瀬慎一朗】



http://www.sankei.com/region/news/150324/rgn1503240034-n1.html
産科医不足問題 医師と連携、助産所活用 長野知事に助産師会、行政サポート要請
2015.3.24 07:03 産経ニュース

 大町市立大町総合病院の分娩休止問題が慢性的に産科医が不足している県内各所に波紋を広げている中、分娩を取り扱えるはずの助産師が十分な能力を発揮できない状況にあることが、23日に県庁で行われた県助産師会(池上道子会長)と阿部守一知事との懇談会で浮き彫りになった。この中で、助産師会側は医療法で義務付けられている嘱託医との連携について、医師側の十分な協力を得られないため、分娩を扱える助産所を開設することが困難になっている状況などを指摘し、行政側のサポートを求めた。

 ◆要望に応えられず

 懇談会は産科医不足などによって県内各地で生じている“お産の危機”を受けて初めて開催された。阿部知事が「今後30年間で50万人近い人口が減ると見込まれる中で、出産期前後の若い世代をどうサポートしていくかが、県の将来を左右する」と課題を投げかけたのに対し、池上会長は「助産所を開業するのにあたって一番の問題は医療機関との連携」と指摘した。

 平成19年の医療法改正で、助産所を開設するには産科医か産婦人科医である嘱託医を定めることが義務付けられた。懇談会の席上、同会の保谷ハルエ顧問は「(分娩を扱える)助産所を開業するには嘱託医の協力が必要だが、医師に嘱託医をお願いしてもほとんど受けていただけない」と現状を訴えた。池上会長によると、県内で分娩を扱っている助産所は15カ所だが、助産所を新たに開業したくても産科医不足によってできない状況にあるという。

 医療法の改正は、突然の大量出血などの緊急事態に備えて、安心なお産を確保する目的で行われた。ただ、「慢性的な産科医不足の中で、多くの医師が嘱託医を依頼されても手いっぱいだったり、緊急時に対応しきれない状況があったりする」(塚田昌大県保健・疾病対策課長)ことから、助産師側の要望に応えられていないのが実情だ。

 ◆正常分娩は助産師

 助産師会は「医師からすれば助産師の能力に対する心配があると思う」(保谷顧問)として、助産師会などが臨床能力や技術を認定する制度の整備に向けて準備を進めている。「正常な分娩は助産師が行い、異常分娩は医師が行うという形にしないと、医師の負担が非常に大きくなってしまうし、医師不足の中で疲弊していくだけ。正常な分娩を助産師が担えるようにしていきたい」と強調する。

 こうした助産師会側からの問題提起に、阿部知事は「地域で子供を産めない状況は何とかしなくてはならない。正常な分娩は助産所でできるような環境をつくることが大事。どうあるべきかを一緒に具体化できるようにしたい」と応じた。

 ◆産後ケアに空白も

 一方、懇談会では出産後の退院時から新生児の1カ月健診までの間、産後ケアに空白が生じている点も指摘された。この点について、池上会長は「退院した直後から約1カ月が、母乳などで一番大変な時期。産科医院は出産から5日程度で退院させているが、母乳の指導などを十分に行う時間がない。そうした部分を助産師が指導できればいい」と提案した。

 母子保健サービスは、県から市町村に移管されて19年ほどがたつが、市町村によって濃淡があるのが実情。県は4月から「信州母子保健推進センター」を設けて、市町村と協働した子育て支援のあり方を構築していく考えだ。これに関連し、阿部知事は「県と市町村が一緒に分娩や周産期の対応について計画し、助産師を上手に活用できるプランのようなものを作ることはできないか」と担当部署に指示した。



http://www.mededge.jp/a/canc/10648
がんの不要な検査や治療、「患者の要求」によるものはまれ
受ける側はほぼ適切なリクエストを出している

2015年3月24日 9:00 PM   Medエッジ

 不要な検査や治療はどこから生まれるのか。

 少なくとも検査や治療を受ける側から要求が出ているケースはまれであるようだ。
がんの人の来院5000件以上を調査
 米国、フィラデルフィアのペンシルバニア大学を中心とする研究グループが、がん専門誌、ジャマ(JAMA)オンコロジー誌オンライン版で2015年2月12日に報告した。

 「本来ならば不要な検査な治療を患者が要求するがために医療費が増加してしまう」。医師の側から批判の声が上がることもあるようだ。

 本当に正しいのだろうか?

 研究グループは、がんの人の来院5000件以上を対象に調査を行った。
受ける側の要求は8.7%のみ「不要」はわずか
 その結果、5050人のうち医師に治療をリクエストした人は440人(8.7%)で、医師はそのうち365件について「適切」と見なして要求に応えていた。

 一方、50件の要求は臨床的に不適切な検査または治療と見なされ、実際に実施されたのは7件のみ(0.14%)だった。

 検査についてのリクエストのうち約半数(49.1%)は画像検査。1割強(13.6%)ががんマーカーなどの臨床検査、このほか遺伝子検査または抗がん剤の感受性試験が続いていた(5.2%)。

 治療についてのリクエストとしては、鎮痛薬や睡眠補助薬などの緩和治療は意外と多く(15.5%)、抗がん剤のリクエストは3.6%のみ。陽子ビーム療法のリクエストは1%未満だった。

 不要な検査や治療が生じているとすれば、ほかのところから。そういう予想が立つようだ。
文献情報
Gogineni K et al.Patient Demands and Requests for Cancer Tests and Treatments.JAMA Oncol. 2015 Feb 12 [Epub ahead of print]
Patient Demands and Requests for Cancer Tests and Treatments
http://www.uphs.upenn.edu/news/News_Releases/2015/02/emanuel/



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/45297.html
職員の健康管理、法令不適合の病院が約1割- 12年度立入検査、厚労省
2015年03月24日 19時44分 キャリアブレイン

 厚生労働省は、都道府県などが2012年度に実施した病院の立入検査の結果を発表した。調査項目のうち、法令に適合していない施設が最も多かったのは「職員の健康管理」で、調査対象の9.5%が不適合だった。【佐藤貴彦】


 病院の立入検査は、医師などの員数や構造設備が法令の基準を満たし、適正な管理が行われているかをチェックするもの。12年度は全国の病院8567施設のうち8124施設(94.8%)で検査が実施された。

 調査項目のうち、不適合な施設が最も多かったのは「職員の健康管理」で、同項目の検査を受けた8067施設のうち、768施設が不適合だった。同項目では、労働安全衛生法で労働者の健康の確保が事業者の責務とされていることなどから、職員の定期的な健診の受診など、適切な健康管理体制が確立されているかどうかをチェックしている。

■医師員数に施設・地域ごとの差

 次に不適合な施設が多かったのは医師の員数で、8122施設中516施設(6.4%)が、厚労省令で定められた標準数を満たさなかった。その一方で、2926施設(36.0%)は、医師の員数が標準数の150%以上と、施設ごとに差が見られた。

 医師の員数の状況を地域ごとに比べると、不適合の施設の割合が最も高いのは「北海道 東北」(13.9%)で、以下は「北陸 甲信越」(9.6%)、「四国」(9.1%)、「中国」(6.3%)などの順だった。一方、150%以上の施設の割合は、「近畿」(45.7%)や「東海」(45.3%)、「関東」(43.1%)などで多かった。

 看護師・准看護師の員数は8124施設中8043施設(99.0%)、薬剤師の員数は8124施設中7770施設(95.6%)が、それぞれ省令が定める基準をクリアしていた。病院が満たすべき看護師や薬剤師の員数は、省令の基準に従って都道府県が条例で定めることになっている。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=114978&from=osusume
腹腔鏡難手術、1割死亡…学会調査
(2015年3月24日 読売新聞)

 群馬大学病院(前橋市)で、腹腔鏡を使う肝臓手術を受けた患者8人が死亡した問題を受け、日本肝胆膵外科学会が23日に発表した腹腔鏡手術の実態調査結果で、胆管切除を伴う保険適用外の肝臓手術は死亡率が10%近くに上ることがわかった。

 群馬大病院ではこの手術で3人が死亡しており、同学会は腹腔鏡手術の適応を慎重に検討するように注意喚起を行う方針だ。

 調査は昨年11月~今年1月、一定の手術実績があると同学会が認めた「修練施設」212病院を対象に、肝臓、胆道、膵臓の腹腔鏡手術の実施状況を尋ね、207病院から回答を得た。

 それによると、2011~14年に、肝臓の腹腔鏡手術は計8545人に行われ、このうち1587人が高難度とされる保険適用外だった。保険適用外手術の死亡率(術後3か月以内の死亡)は1・45%。手術方法別で見ると、胆管切除を伴う肝臓手術の死亡率が9・76%と突出して高かった。

 多数の肝臓手術を行っているがん研有明病院(東京都江東区)の斎浦明夫・肝胆膵担当部長は「胆管切除を伴う肝臓手術は、一般的な肝臓がんの手術より格段に難しい。がんを取り切り、再発をさせないように腹腔鏡手術でできるか確認されておらず、患者に対しリスクなどを正しく説明されたか疑問がある」と話す。

 また保険適用外の高難度手術を行うに当たり、無回答を除く176診療科のうち97診療科(55%)は院内の倫理委員会で審査を受けていなかった。同学会は今後、必要となる倫理審査の申請について会員の医師に徹底を呼びかけていく予定だ。



http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20150324ddlk28040470000c.html
病院統合再編:検討委が初会合 姫路 /兵庫
毎日新聞 2015年03月24日 地方版

 県立姫路循環器病センター(姫路市西庄)と社会医療法人・製鉄記念広畑病院(姫路市広畑区夢前町)の統合再編方針を受けた検討委員会の初会合が23日、姫路市で開かれた。

 統合再編に伴い、県は中播磨・西播磨医療圏域の中核となる新病院を姫路に建設する意向。2021年度の開院を目指している。

 検討委は両病院長や姫路市医監、姫路市医師会長ら14人で構成。圏域の医療需要や両病院の診療機能・体制を勘案し、新病院の設備や建設候補地を提案する。隔月開催し、年内にも報告書をまとめる。【岸川弘明】

〔播磨・姫路版〕



http://www.m3.com/news/iryoishin/306137
医療維新  医師調査
シリーズ: 降圧剤論文問題と研究不正
不正論文から100以上引用、「学術進展に影響大」
熊大院・光山教授ら執筆者の実名公開

レポート 2015年3月24日(火)配信成相通子(m3.com編集部)

 熊本大大学院生命科学研究部の光山勝慶教授が、熊本大と大阪市立大の所属時に発表した論文9本に、存在しないデータを作成するなどのねつ造、改ざんの不正があったとする調査結果を3月20日、両大学が公表した。光山氏が関わった281本のうち9本について、責任著者の光山氏と各論文の筆頭著者7人が不正行為に関わったと認定。うち1本の論文は100以上の引用数があり、調査報告書は「当該分野の学術の進展への影響は大きい」としている(資料は、大阪市立大学のホームページに掲載)。

 100以上の引用があったのは、現熊本大大学院生命科学研究部の助教で、当時大阪市立大大学院医学研究科の大学院生だった男性が筆頭著者、光山氏が責任著者を務めていた論文で、2003年にCirculation Researchに掲載された。
 ◆対象論文
・タイトル:Apoptosis signal-regulating kinase 1 plays a pivotal role in angiotensin II-induced cardiac hypertrophy and remodeling.
・著者:Izumiya Y, Kim S, Izumi Y, Yoshida K, Yoshiyama M, Matsuzawa A, Ichijo H, Iwao H.
・掲載誌:Circ Res. 2003 Oct 31;93(9):874-83.
 両大学は、2013年5月、外部から不正の疑いがあるとの指摘を受け、合同で調査を開始。2014年6月に報告書を策定したが、その後、光山氏が熊本大に着任した後の論文で新たな不正の疑いが浮上し、再度調査し結果報告書を取りまとめた。1998年から2012年に発表された9本の論文は、(1)存在しないデータ、研究結果等を作成する『捏造』、(2)研究資料・機器・過程を変更する操作を行い、データ、研究活動によって得られた結果等を真正でないものに加工する『改ざん』、のいずれかもしくは両方に該当した。掲載雑誌に訂正や取り下げなどを勧告するほか、公的研究費との関連についても調査するとしている。

 両大学は不正が認定された9本について、論文名のほか、各筆頭著者7人の実名もホームページに掲載した。熊本大附属病院循環器内科助教や、大阪市立大大学院医学研究科分子病態薬理学准教授、民間病院勤務などの現在の肩書と、論文執筆時の所属も明記している。調査報告書は7人について、「筆頭著者としての論文作成における基本的な注意が著しく欠けている」と指摘。「生データが存在しない、または生データが存在するにも関わらず、他の画像を流用したことについて合理的な説明がない」として、過失と主張するには十分な反証がなされず、「安易な論文作成を行ったことに、重大な責任がある」と批判している。

 光山氏については、不正行為に直接関与した1本以外は、責任著者として「当然行うべきチェックや指導を適切に行っていなかった」と指摘。結果として筆頭著者による不適切な論文作成につながったと判断した。

 再発防止策として、熊本大は、剽窃ソフトの導入や、研究者行動規範の研修プログラムの整備を行うほか、大阪市立大は、不正行為を行った場合の原則氏名公表など処分の厳格化、実験データの長期保存などデータ管理システムの構築と導入の検討を掲げている。そのほか、「論文作成に当たって、事前に共著者全ての同意を書面で得るとともに、原稿のコメントを得て、画像の間違いなどをチェックする」といった手順の周知徹底をする。



http://www.m3.com/news/iryoishin/306133
医療維新  医師調査
シリーズ: 降圧剤論文問題と研究不正
岐阜大医学部講師、研究不正で停職6カ月
「留学先で成果求められ…」、米国大学からの指摘で発覚

レポート 2015年3月24日(火)配信高橋直純(m3.com編集部)

 岐阜大学は3月20日、論文に画像データの改ざんなどの不正があったとして、医学部附属病院の40歳代の男性講師を停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は19日付け。岐阜大学は「個人の特定につながる情報は開示できない」として論文のテーマや科学雑誌の名前を公表していない。

 岐阜大学学術国際部研究支援課によると、不正が確認されたのは2004年から2010年に海外の科学雑誌に発表した4論文。遺伝子の働きに関する実験で、きれいに映った別の実験の画像を使い回したり、画像の修整や合成をしたりするなどの不正が計12カ所あった。論文は不正発覚後、いずれも取り下げられている。

 男性講師は2002年から2年間、米国の大学に留学していた。2012年8月に所属していた米国の大学から指摘があり、岐阜大医学部内に学外のメンバーも含んだ調査委員会を設置。男性講師がこれまでに書いた136の論文を調査した。

 調査委員会の調査の結果、不正は対照実験の説明で使われた画像で行われており、別の実験で撮影した画像を使いまわしなどが確認された。主実験では再現性が確認されており、論文の結論は変わらないという。

 米国の大学でも調査委員会が設置されており、岐阜大は両大学の調査報告書を踏まえて処分を決定したと説明している。講師は不正を認めており、「留学先の研究室から成果を求められ、時間に追われて改ざんしてしまった。扱う検体の量が膨大だった」と説明しているという。

 岐阜大は大学学長名で「研究倫理に触れる不正行為を行ったことは、学術研究の信頼性を損なうなど研究活動の根幹にかかわる問題であり誠に遺憾」とするコメントを公表。研究倫理や研究ノートの整備・保存等の教育を強化するとしている。



http://www.m3.com/news/iryoishin/306027
医療維新
シリーズ: 群馬大学腹腔鏡死亡事故
群大の腹腔鏡術死亡率の高さ、全国の17.6倍
日本肝胆膵外科学会、修練施設認定取り消しへ

レポート 2015年3月24日(火)配信高橋直純(m3.com編集部)

 日本肝胆膵外科学会(理事長:宮崎勝・千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学教授)は3月23日、「肝胆膵外科高度技能専門医修練施設腹腔鏡手術緊急実態調査」の結果を公表した。肝臓を切除する腹腔鏡手術の全国207施設の死亡率は、2011年から2014年までの4年間で0.49%。同期間に93人のうち8人(8.6%)が術後100日以内 に死亡した群馬大学医学部附属病院は、全国平均の17.6倍となり、改めて死亡率の高さが浮き彫りになった。学会は群大病院に対して、高難度外科手術を実施する十分な教育ができる修練施設としての認定を取り消すことを決めた。腹腔鏡手術のリスクを巡っては日本外科学科、日本消化器外科学会も1月に同様の調査を発表している(『腹腔鏡手術リスク、開腹より高いとは言えず』を参照)。

 調査結果によると、腹腔鏡下肝切除手術は2011年の1425件から毎年増加し、2014年は2670件にほぼ倍増している。一方で、術後90日以内の手術に起因する死亡率は2011年の0.98%から低下傾向にあり、2014年は0.34%だった。術式別にみると、部分切除、外側区域切除、亜区域切除、区域切除、葉切除以上が0.08%から1.56%に留まっているのに対して、胆管切除を伴う肝葉切除では9.76%に達した。同学会は「現時点でこのような術式を要する肝切除においては、腹腔鏡術の適応には極めて慎重であるべきと考えられた」と総括した。

 腹腔鏡下膵臓切除手術も増加傾向にあり、2011年の372件から2014年は815件に倍増。手術に起因する術後90日以内の死亡率は2011年はゼロ、2012年は0.30%、13年は0.47%、2014年は0.37%だった。

 保険適応の有無でみると、肝臓では保険適応内の死亡率0.27%に対し、適応外では1.45%と5倍以上となっていた。膵臓でも保険適応内では0.10%に対し、適応外では1.08%と10倍以上となっていた。難易度が高い手術が、保険適応外になることが多いためと見られる。

 また、保険適応外かつ学会が認定する高難度肝胆膵外科手術を腹腔鏡術で行う際に、院内倫理委員会の承認を受けているかについては、(1)全て受けているが19%、(2)一部受けているが17%、(3)全く受けていないが44%、(4)無回答が21%――だった。同学会は各施設に倫理審査を踏まえて慎重に判断するよう注意喚起していくとしている。

 日本肝胆膵外科学会は高度技能指導医、もしくは高度技能専門医が1人以上常勤し、年間に高難度肝胆膵外科手術を50例以上行っている施設を修練施設A、30例以上行っている施設を修練施設Bと認定している。腹腔鏡手術による患者死亡問題が起きた群大病院、千葉県がんセンターはともにA施設に認定されていたが、群大病院については死亡率が極めて高いことから認定を取すことを決めた。

 調査期間は2014年11月から2015年1月まで。全国の学会認定修練施設214病院を対象に実施し、207病院(96.7%)から回答があった。調査対象は2011年1月から2014年12月までの4年間の実績とした。対象に群大病院も含まれており、肝臓切除手術の死亡率を引き上げた可能性があるとしている。



http://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20150324-OYTNT50437.html
「医の原点常に…」…群大学長が問題に言及
2015年03月25日 読売新聞

 群馬大の学位記授与式が24日、ALSOKぐんまアリーナ(前橋市関根町)で開かれ、各学部や大学院の計1688人が巣立った。式典で高田邦昭学長は、同大病院で肝臓手術を受けた患者の死亡が相次いだ問題に触れ、医学部医学科などの卒業生らに、「医の原点を常に思い起こし、医師としての職責を果たしてほしい」と語った。


  1. 2015/03/25(水) 06:08:11|
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