Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月16日 

http://www.m3.com/news/general/303524?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150316&mc.l=92280035
東北薬科大の申請認める 医学部16年4月開設目指す
行政・政治 2015年3月16日(月)配信共同通信社

 東日本大震災からの復興支援策で東北地方の1大学に限り認める医学部新設について、文部科学省の構想審査会は13日、東北薬科大(仙台市)が設置認可を申請することを認めた。大学は3月中に申請し、2016年4月の開設を目指す。

 ただ、審査会は既存の医学部や自治体と連携して、地域医療への理解を深める教育を充実させ、卒業生の地域定着を促すことを要請。教員の確保は地域医療に支障を来さないよう、全国に人材を求めることなども留意点として挙げ、今後も対応を確認するとした。

 医学部新設をめぐっては、審査会が昨年8月、東北薬科大を選定。条件として、関係者で協議会をつくり、卒業生の勤務地の偏在や、教員となる医師の引き抜きを防ぐ方策の検討を求め、東北薬科大は東北6県の医療関係者を集めた協議会で、議論を進めていた。





http://www.m3.com/news/general/303097?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150316&mc.l=92280040
国立大交付金、配り方見直し 国が示す重点項目で評価 文科省案
行政・政治 2015年3月16日(月)配信朝日新聞

 全国86校の国立大に対する約1・1兆円の「運営費交付金」について、文部科学省は13日、配り方を見直す案を有識者会議で示した。三つの重点項目を用意し、大学はどれか一つに取り組む。評価が高いほど手厚く配分される。大学の役割をはっきりさせるのが狙いだ。2016年度から導入する。

 運営費交付金は国立大の収入の3~4割を占める。これまでは、大学の規模と、教育内容の改革案に応じて配分を決めていた。

 今回の見直し案では、大学がある程度自由に決めていた改革の内容について、国が用意した教育研究の枠組みの中から選ぶように求めた。「地域に貢献し、強みのある分野で世界及び全国的な教育研究」「特定の分野で世界的な教育研究」「世界で卓越した教育研究」の三つで、大学は一つを選び、夏までに改革案を文科省に提出。選んだ項目ごとに評価される。

 多様性や経営の自由度を重視する国立大からは「類型化される」との警戒感が強い。文科省の担当者は「支援の枠組みであって大学自体を分類するのではない」と説明している。

 (高浜行人)



http://news.livedoor.com/article/detail/9892276/
24時間体制の激務、過労死も… 現役医師が明かす、深刻な「産科医不足」の実情
2015年3月16日 8時0分 ウートピ / Woman Topics

待望の赤ちゃんを出産しようとしたら「うちで分娩はできない」と病院で断られた……。

そんな出産難民が、今後さらに増えていくかもしれません。医師専用サイト「MedPeer」(メドピア)が実施した産婦人科医不足に関する調査によると、医師の約半数が「不足している」と回答し、このうち「危機的に不足している」としたのは6.1%にものぼりました。

産科医不足はあなたの街でも起こっている

「あなたの地域で産婦人科医は足りていますか?」という質問に対し、「足りている」は9.2%、「どちらかと言えば足りている」は21.8%となりました。その一方で「危機的に不足している」は6.1%、「不足している」は19.9%、「どちらかと言えば不足している」は23.4%となり、合わせると49.4%が不足しているという結果に。

地域別にみるとワースト1位は福島県で、続いて島根県、青森県の順でした。反対に、産婦人科医が足りているのは京都府、大阪府、東京都、兵庫県などの都市部が目立ちます。しかし「お産を扱わないレディースクリニックは次々と開業しているが、お産を扱うところは極めて限られている印象」(50代、眼科、東京都)という声から、産婦人科医不足は日本国内で蔓延している状況だとも言えます。これは言い換えれば、出産難民になる可能性は誰にでもあるということです。

原因は若手産婦人科医の減少?

ではなぜ産婦人科医は不足しているのでしょうか。勤務時間が不規則で体力も必要となる産婦人科医は、60歳をめどに分娩を取りやめるケースもあり、医師の高齢化によって分娩施設数が減少しているということが考えられます。しかし一番の問題は、産婦人科医師を目指す若手の育成が進んでいないという点にあります。

24時間体制の激務に加え、慢性的な産婦人科医不足によって医師ひとりにかかる負担が増加。さらに医療訴訟のリスクなどを考えると、産婦人科医になるのを躊躇してしまうという若手医師は少なくないようです。

・足りないという話は聞きませんが、新卒の希望者は減少しています(40代、血液内科、兵庫県)
・正常分娩でも対応は主治医制なので、いつも待機になっており辛そうです。人数が来年度は更に減る予定です(30代、循環器内科、島根県)
・誰か一人がたおれたら、即、危機に陥るでしょう(40代、その他、高知県)
・医師の科の偏在で、産婦人科医は少子高齢化とともにどんどん減少している(60代、一般内科、山口県)
・産科医不足は危機的であり産科医の過労死が問題になっている(50代、整形外科・スポーツ医学、鹿児島県)

このような現役医師の訴えから、産婦人科医の厳しい現状が伝わってきます。日本産科婦人科学会によると、新人の産婦人科医数は年々減少しており、同会の入会者数をみても2010年の491人から2014年には334人にまで少なくなっています。(参照:「わが国の産婦人科医療再建のための緊急提言」

これは医師臨床研修制度の改正によって産婦人科が必修科から外れた時期と重なっており、同会は研修制度を改めないと将来、産婦人科医の不足がさらに悪化すると警鐘を鳴らしています。

出産難民にならないための予防策とは

筆者も出産難民を経験したひとりです。第一子を妊娠したときは出産についての知識や問題意識もなく、近くの雰囲気の良さそうな病院で出産しようと呑気に考えていました。しかし初診で言い渡されたのは「分娩は受けつけていません」という衝撃的な言葉でした。頼りにしていた先で断られるというのは思いのほかショックなものです。幸い、筆者の場合は次の病院で引き受けてもらうことができましたが、分娩施設が遠方にしかないというケースもあり、妊婦の心身への負担はかなりのものです。

出産難民とならないための手段としては、妊娠が分かったら即、周辺の分娩施設情報を集めることが重要です。大きな病院でも産科を取りやめたというところもあるため、「産婦人科」と看板が出ていても分娩を行っているかどうか必ず確認しておきましょう。

また、里帰り出産を断られたという話も耳にします。近隣地域の産婦人科医不足の影響で、市外や県外から施設のキャパシティを超えるほどの分娩希望が集まるため、妊娠初期から定期健診を受けてきた妊婦を優先しているという病院もあるのです。里帰り出産を希望する場合は早めに電話などで分娩希望を伝え、病院との間で意思を交わしておく必要があります。また定期健診は病院との信頼関係を築くものととらえ、分娩希望の病院できちんと受けるようにしましょう。

(内野チエ)



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=112846
[大震災4年]人口減加速、対策急ぐ…出生増へ産科医育成
(2015年3月16日 読売新聞)

 東日本大震災の後、岩手、宮城、福島の沿岸自治体では人口の流出が加速している。食い止めるには、安心して子どもを産み育てるための環境整備や、高齢者が暮らし続けられる地域作りが重要になる。被災地では、産科医の確保や乳幼児を持つ母親の支援、高齢者の介護予防などに医療、福祉関係者らが奔走している。
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 「逆子ですね。帝王切開にするかは、もう少し様子を見ましょう」。臨月の妊婦のおなかを超音波で診るのは、国立病院機構福島病院(福島県須賀川市)の産婦人科医、河村真さん(43)。震災前まで麻酔科医だった。原発事故で埼玉に集団避難してきた双葉町民を避難所で診療し、帰郷への不安を聞くうちに、「医師不足で帰れないことがあってはいけない」と心が動いた。特に医師が不足する産婦人科に専門を変え、総合周産期センターで半年間研修を受けて、2012年に福島に赴任した。

 全国的に地方での産科医不足は深刻だが、福島では原発事故が追い打ちをかけた。産科医数は人口10万人当たり5人と全国ワースト2位で、平均年齢は51・5歳と全国で最も高い。

 被災地では、若い世代が地元を離れて高齢化が加速している。減少傾向だった福島の出生数は震災の影響で大きく減った。回復しつつあるものの震災前の9割にとどまる。産婦人科医が足りず、安心して出産できないことも背景にある。福島病院のお産は年間約700人。3人の常勤産婦人科医のうち1人は出産直後の女性医師で、当直は河村さんともう1人で乗り切る。県も産婦人科医を呼び込むため、奨学金などの制度を設けたが効果は薄い。

 リスクの高いお産は、福島県立医科大と郡山市の病院に集約する計画もある。

 県立医大の藤森敬也教授は「産婦人科医を増やす特効薬はない。やりがいを持って県内に残る産婦人科医を育てるのが重要」と研修医の育成に力を注ぐ。

 原発事故のダメージの大きかった沿岸部でも、里帰り出産が戻りつつあるが、医師不足で分娩ぶんべん施設と小児科がそろう病院はない。河村さんはいつか、両方を持つ子ども病院を沿岸に作る夢を胸に抱く。「子どもが健やかに育つ地域でないと復興はあり得ない。その実現のために力を尽くしたい」


助産師らが「ママサロン」

 岩手県陸前高田市のコミュニティーセンターに先月20日、8組の母親と乳児が集った。「よく来たね」。助産師らが出迎え、子どもを抱きしめる。

 地元の助産師らで作るNPO法人「こそだてシップ」が、同市と大船渡市で開く「ママサロン」。震災後、環境が整わない中で育児に励む母親を支えようと、大船渡市の伊藤怜子さん(72)らが中心となって2011年10月に始めた。助産師や保健師、栄養士が協力。体重測定や離乳食の指導、乳房のケアなどで総合的にサポートする。「母を亡くして相談相手がいない」「夫が育児を助けてくれない」。こぼれ出る悩みを、スタッフたちは受け止めてきた。

 5か月の長女と訪れた女性(26)は、職場復帰を見据え、母乳からミルクへの切り替えについて相談。「ベテランの助産師さんからアドバイスをもらえて心強い」と話す。8か月の長男と来た女性(36)は「広いサロンで目いっぱい動き回った日はぐっすり寝てくれる。貴重な遊び場です」と喜ぶ。伊藤さんは「母親が安心して子どもを産み、育てられるよう、きめ細かくサポートしたい」と話す。



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/166670?area=ranking
佐賀中部病院 産科、小児科を廃止 眼科休止
2015年03月16日 08時25分

患者減や医師不足 今月末

 佐賀市兵庫南の地域医療機能推進機構「佐賀中部病院」(旧・佐賀社会保険病院)は3月末で、産科と小児科を廃止し、眼科を休止する。採算面の問題や医師不足が原因で、「できる限り患者に迷惑を掛けないよう、対応していきたい」としている。

 産婦人科は、出産を扱う産科部門のみ廃止する。女性特有の子宮や卵巣の病気を治療する婦人科は残す。10年ほど前は年間400件の出産を扱っていたが、本年度は78件に減少した。浅見昭彦病院長は「産科は病院の看板診療科だったが、近年はホテル並みのサービスを受けられる診療所の人気に押され、患者は減少の一途だった」と説明する。産科を続ける場合、医師の当直体制が厳しく、採算も合わないという。

 小児科は、産科と連動して乳児の入院治療に対応してきたが、産科を廃止すれば診療所との違いが打ち出せなくなる。加えて、これまで佐賀大学医学部附属病院の医師2人が常勤していたが、不足している小児科医を、県医療センター好生館や国立病院機構佐賀病院に重点配置させたい意向もあるという。

 眼科も佐賀大病院から派遣された医師が週2日、外来診療に当たっていた。医師不足で派遣が困難になり、休止することとした。内科や循環器科の患者が合併症として眼科を受診しているケースが多く、浅見病院長は「新たな医師が見つかり次第、再開したい」としている。

 社会保険病院は社会保険料を元手に国が設置した公的病院だったが、昨年4月から独立行政法人地域医療機能推進機構が運営を引き継ぎ、名称も佐賀中部病院に変更した。今回、3診療科を一度に中止することについて、浅見病院長は「佐賀中部医療圏では大学病院、好生館、国立佐賀病院に次ぐ4番手の公的病院。診療中止で迷惑をかけるが、かかりつけ医との連携を深めるなど、求められる立ち位置に応じた役割を果たしていきたい」と話す。



http://www.sakigake.jp/p/akita/national.jsp?kc=20150316h
秋田刑務所、常勤医師不在の危機 退職者の後任に応募ゼロ
(2015/03/16 15:01 更新) 秋田魁新聞

 秋田市川尻の秋田刑務所(小尾博巳所長)で、受刑者らを診察する常勤医師(矯正医官)の確保が難航している。現在の医師が3月で退職するため、昨年6月から後任を募集してきたが、これまでに応募はゼロ。常勤医が不在となれば急病人への迅速な処置が難しくなり、外部の医療機関に収容者を搬送する際の負担も増すことから、同刑務所は対応に頭を悩ませている。

 現在勤務する男性医師(67)は、高齢などを理由に3月いっぱいでの退職が決まっている。同刑務所は昨年6月からハローワークや医療系の求人サイトなどで後任の医師を募集。職員も市内の病院を回って医師の紹介や派遣を要請してきた。だが、勤務内容や待遇についての問い合わせが2件あっただけで、応募は1件もなかった。



http://www.m3.com/news/iryoishin/303339
医療維新
「医療費、最大2.7兆円削減」、提言のわけ - 土居丈朗・慶應義塾大学経済学部教授に聞く◆Vol.1
医療の改革か、さもなければ消費増税か

インタビュー 2015年3月16日(月)配信聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

 「社会保障改革しか道はない」と題して、1月には「今こそ、財政健全化への決意を示すとき」、2月には「財政健全化に向けた具体策はここにある」とのタイトルで、オピニオンペーパーをまとめ改革を提言した、NIRA(総合研究開発機構)。2月の提言では、医療提供体制の改革により、医療費は公費ベースで0.8兆~2.7兆円、社会保障全体の改革では3.4兆~5.5兆円の削減がそれぞれ可能との推計を公表している。

 NIRAの共同代表であり、本提言にも関わり、政府の社会保障制度改革推進本部の「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」の委員なども務める、慶應義塾大学経済学部教授の土居丈朗氏に、本提言の狙いなどをお聞きした(2015年3月6日にインタビュー。計4回の連載)。


「今回の提言は、あるべき方向に向かい、改めるべき点は改めるという提言」と話す、土居丈朗氏。
――NIRA(総合研究開発機構)として、社会保障について提言するのは初めてでしょうか。

 初めてだと思います。NIRAは有識者のネットワークを持っており、今回は6人が集まって提言をまとめました(資料は、NIRAのホームページに掲載)。

――先生のご専門は財政学、公共経済学、政治経済学ですが、今回、この提言を出そうと思われたきっかけ、その背景にある日本の財政に対する現状認識などをお教えください。

 今回の提言に向けた議論は、消費税率10%への増税延期を決定していなかった昨年の春くらいに始まっています。「税率が10%に上がったら、必ず『その先はどうする』という話になる。10%では足りないという認識であっても、『10%に増税した直後に、また増税』と政府は言い出せず、当然歳出改革が必要になってくる。ではどうすればいいか」。これが我々の根本にある問題意識です。

 国は、2020年に基礎的財政収支(プライマリ-・バランス)を黒字化するという、財政健全化の目標を掲げています。もちろん、公共事業も無駄な部分は削るべきですが、公共事業を削っても、ケタが違います。単純化して言えば、国の予算で公共事業は約6兆円。それを1兆円削っただけで、大幅な削減率になるわけです。公共事業を削減して、財政健全化を進めるのは難しい。

 一方、社会保障費が歳出に占める割合は年々大きくなっています。社会保障費に無駄がないなら、「削れない」という話になるのでしょう。ただ、どちらかと言えば、社会保障については今まで、「削れば血が出る」「迷惑がかかる人が出てくる」という点ばかりが強調されて、温存されてきました。

 もちろん、創意工夫して、より少ない医療費できちんと患者さんを治しておられる医師がたくさんおられることは知っています。しかし、今の診療報酬体系をはじめ、さまざまな制度が、「医療資源を多く投入しないと、自分たちの収入を維持できない」「経営が成り立たない」仕組みになっているので、どうしても過剰に医療費を使いがちになる。そこはぜひ改めた方がいいと思うのです。制度が変われば、無茶なことをせずに済みます。それは医療の現場の方々のためにも、また患者の負担軽減のためにもなります。別に医療にお金を出し渋るという意味ではなく、給付の仕方をもっと工夫する必要があるということです。

 医療だけでなく、介護と年金にも手をつけなければいけませんが、例えば医療では、「今の医療において、不必要な入院は全くありません」と考える人はさすがにいないでしょう。過剰な病床を自発的には削減できず、経営を維持するために、入院日数を延ばさざるを得ないケースもある。もう少し外来医療や在宅医療を上手に活用すれば、不必要な医療は減らせるはず。お互いが工夫して患者数に合わせて病床再編をすれば、医療機関の固定費用も減るでしょう。診療報酬上での点数付けもうまく連動させなければいけませんが、過剰なベッドを抱えなくても、病院経営が成り立つ仕組みはあるはずです。

 提言をまとめた我々6人は、こうした認識を持っています。政府も、社会保障制度改革国民会議などで、「病院完結型から地域完結型」の医療への転換を打ち出しており、我々と問題意識が共通していると言えます。

――過剰な供給が、医療需要を生んでいる面があるということですか。

 そこまでは言いませんが、医療需要の客観的な推計から見て、ある地域に5つの病院があり、全体で50ベッドが過剰だったとします。「分かりました。うちが率先して、50ベッドを削減します」という経営者が仮にいたとしたら、他の病院は何の改革もしなくても済み、自分たちの収入は維持できます。それが分かっているので、自ら進んで、自発的に削減を申し出る経営者はいません。結果的に、お互いにけん制し合いながら、「病床過剰のままでは、お互いがジリ貧になることは分かっているけれど、どうするのか」「けれども、病院経営を成り立たせなければいけない」となる。その結果、「診療報酬の引き下げは、けしからん」という点に、どうしても矛先が向く。

――今のお話は、この4月から始まる地域医療構想につながっていく。

 はい。我々の提言でも、「病院・診療所の再編」と書いています。過剰な医療提供をなくし、かつそれぞれの病院の経営も、成り立つようにできる道は、私は残されていると思います。不必要にお金をかけなくても、患者の治療やケアは可能であり、病院経営も維持できます。

 こうした視点からの改革は今までは手つかずで、経済界からは、「(医療費の)キャップをはめろ」「対GDP比で見た医療費を抑制」など、総額管理的な、頭ごなしの話ばかりが出ていた。(社会保障費の伸びを)毎年2200億円抑制する方針を打ち出した「骨太2006」がとん挫した教訓に学べば、削減金額ありきで、その実現方法を後で決めるやり方は失敗します。

 例えば、「毎年5、6%の増加を、3、4%くらいに減らせ」と根拠なく提言すると、「どうやって実現するのか」「頭ごなしに伸び率を管理したり、総額抑制の話をするのはやめろ、けしからん」となる。そこで思考停止になってしまう。医療提供体制の改革や医療の質改善の取り組みなど、もっと医療現場でやった方がいいと思うことがあっても、国の取り組みとして採用されないで終わってしまう。

 我々にはその手の話には乗りません。頭ごなしに「削れ」と言っているわけではなく、あるべき方向に向かって、改めるべきところを改めるべきという考えです。いずれにせよ、医療費の自然増はあります。我々は純減すべきとは言っていません。社会保障費が2020年度までに、10数兆円増えると予想される中で、その増え方を3.4兆~5.5兆円削減すべきという提言です。

 削減額に幅を持たせているのは、金額は改革にチャレンジした結果、出てくるものと考えているからです。どんな改革を進めるかを決めるのが先です。他にもアイデアはまだありますが、代表例として医療については、医療提供体制の改革、ジェネリックの普及、調剤医療費の抑制・薬価の適正化の3項目を挙げました。

 今回の提言では、2020年、さらにその先を見据えた日本の医療の在り方として、診療の標準化や(社会保障制度改革)国民会議の報告書の言葉で言えば、「病院完結型」から「地域完結型」などを掲げています。この方向に進むことを考えた時に、今何が障害になっているかを考え、先の3項目を挙げました。「財政健全化のために、検討したのか」と聞かれますが、全くそんなことはありません。もちろん財政収支改善への貢献は意識していますが、「医療をより良く改革できる」「地域医療のために進む道はここだろう」という思いで、提言をまとめました。

社会保障の削減施策と削減額の例示
(NIRAオピニオンペーパーによる)

医療提供体制の改革:0.8兆円~2.7兆円
 1人当たり医療費(年齢補正後)が全国平均を上回る道府県での病床数の削減や入院受療率の低下等が全国平均並み(0.8兆円)、あるいは全国最低県並み(2.7兆円)に抑制できるとして試算。公費割合をかけて算出。

ジェネリック医薬品の普及:0.3兆円~0.5兆円
 後発医薬品の数量シェアが現状の50%程度から80%(0.3兆円)、あるいは100%(0.5兆円)になるとして算出。公費割合として38.6%(2012年度実績)を仮定。

調剤医療費の抑制・薬価の適正化:0.8兆円
 調剤医療費については、調剤薬局技術料・過剰投薬の抑制により、7兆円程度(2013年度実績)が1割削減されると仮定。薬価については、薬価を毎年改定することで診療報酬全体の1.2%削減できるとして算出。公費割合として38.6%を仮定。

介護給付の効率化・自己負担引き上げ等:1.1兆円
 介護保険費用のうち要介護2-5の自己負担(1割)は0.6兆円に相当。自己負担割合を2倍にすることにより、0.6兆円のうち公費割合52%(2012年度実績)分の0.3兆円が削減できると試算。要支援1、2および要介護1の介護サービスを全額自己負担とした場合の削減額は1.5兆円。これに公費負担割合52%をかけた0.8兆円が削減可。また、これらは給付効率化でも同金額で代替可能。

公的年金等控除の圧縮:0.4兆円
 65歳以上の年金所得者に対する最低控除額上乗せ分を廃止するものとして試算。



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/health/health/1-0112183.html
協力医師「発症数水増し」供述 降圧剤データ改ざん事件
03/16 12:47 北海道新聞

 ノバルティスファーマの降圧剤ディオバンの臨床研究データ改ざん事件で、京都府立医大の研究チームのデータ収集に協力した病院の医師が、東京地検特捜部の事情聴取に「ディオバンを服用していない患者の狭心症などの発症数を水増しした」との趣旨の供述をしていたことが16日、関係者への取材で分かった。

 臨床研究では、ディオバンを投与した患者のグループと別の降圧剤のグループとで、脳卒中や狭心症などの発症状況を比較。特捜部は、この医師が、研究の責任者だった同大学教授(当時)がディオバンに有利な結果を望んでいると考え、歓心を買う目的で水増ししたとみている。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150316-OYT1T50007.html
「人事で優遇してほしかった」医師も虚偽報告
2015年03月16日 07時33分 読売新聞

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 高血圧治療薬「ディオバン」を巡るデータ改ざん事件で、京都府立医大(京都市)の臨床研究のために患者約300人のデータを集めた協力病院の男性医師が、東京地検特捜部の事情聴取に対し、「ディオバンを服用していない患者の発症数を意図的に水増しした」と供述していることが、関係者の話でわかった。

 薬効を大きく見せるために虚偽のデータを報告するという重大な不正を、臨床現場の医師が行っていたことになる。

 同事件では、臨床研究に参加して論文のデータを改ざんしたとして、ディオバン販売元のノバルティスファーマ元社員・白橋伸雄被告(64)だけが薬事法(現・医薬品医療機器法)違反(誇大記述・広告)で起訴された。だが今月になって、同大の事務局担当医師(53)が患者データに架空の症状を加筆したことも明らかになり、論文の作成過程で、企業、大学、協力病院の3者がそれぞれ不正を行っていた疑いが出てきた。

 同大の臨床研究は2004~09年に実施。同大関連の計31病院が約3000人の患者を「ディオバンを投与」「非投与(他の降圧剤を使用)」の2グループに分けて症例を集めた。

 「済生会滋賀県病院」(滋賀県栗東市)では、同大付属病院に次いで多い290人の症例を複数の医師が集めて報告。関係者によると、滋賀県病院の男性医師は、特捜部の事情聴取に対し、「非投与」の患者が狭心症や脳卒中と判定されるように「ウソの症状を入力したデータを同大に報告した」と供述したという。公表済みの同大の調査結果では、滋賀県病院からの狭心症などの発症数は、「投与」が5例、「非投与」が33例と大きく偏っており、投与した方が効果が高いかのような報告になっていた。

 男性医師は、臨床研究の責任者だった同大教授(当時)が関連病院を含む医師の人事権を持つことから、「教授に気に入られて人事で優遇してほしかった」と動機を説明。教授がディオバンに有利な結果を望んでいると考えていたという。

2015年03月16日 07時33分 Copyright © The Yomiuri Shimbun



http://www.m3.com/news/iryoishin/302227?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150316&dcf_doctor=true&mc.l=92280012
医療維新
シリーズ: ここがおかしい!ここが問題!医療界
「競争激化で医師流出促す」「医学部統合で質向上を」◆Vol.14
医学部新設や医師養成への自由意見

医師調査 2015年3月15日(日)配信池田宏之(m3.com編集部)

 Q14Aでは、医学部新設の必要と併せて、医学部新設や医師養成に対する考え方を、任意で聞いた。医師数の増加の必要性や、増加に伴う医師の質については、正反対の意見も寄せられた。主な意見を紹介する。

【医師数】
・医師の増加のため実働の医師が減っているだけ。医学部を増設しても解決策にならない。システムを抜本的に見直すべき!
・ここ10年間で入学定員が、十分増員された。
・医師が足りていないのではなく、コメディカルや事務が足りていない。
・医師の質が低下している。これ以上、医師を増やすべきでない。むしろ、減らすべき。
・医学部を増やすのではなく、定員を増やせば、金がかからない。
・医師の数が増えても、モチベーションの低い医師が増えたら全く意味がないため、現状で補正していくべき。
・数ではなく、勤務医の勤務期間の義務付けが必要と思う。
・医学部を作ることで教官医師が必要になる。その分、医師不足が進む。

・とりあえず当面の目標として人口1000人当たり30人くらいは必要だと考えている。交代制や受け持ちチーム制の推進もさらに必要。その分 給与が減るのは当然。また、過疎地にも一定の行政的配置が必要。
・医師数は全国的に不足している。せめて2交代制が可能なまで医師を増やす。
・日本にとって医師は多い方が良いに決まっています。反対するのは主に利権にしがみつく開業医ではないでしょうか。
・医師数は足りているが、女性医師の激増で、出産育児で休業した後、復帰しない(できない)
・医師過疎地に医学部を設置すれば、地域の医師確保につながる。


【医師の偏在】
・医師数よりも偏在化しているのが問題なので、医師になって自由に勤務地を選択できるような方法にしたのでが、一部の地域だけが増えていくのでは意味がない。
・僻地への派遣を義務化するべき。都市部の医師数を制限すべき。
・宮城と千葉の医学部を卒業しても、卒業後は都会で臨床研修をするので、宮城と千葉の医師が増えることはない。
・医学部新設の地域が首都圏で地方に医師を派遣する意義と全く逆。自治医科大学のシステムをもう一つ作るべき。
・医師偏在が叫ばれる中,都市部への集中は緩和されていないのが現状。どんどん医師を増やして関東圏や関西圏都市部の競争を激化し、地方への流出を促進してはどうか。
・それぞれの思惑があるだろうが、医師過疎地域への配置に役立たないと困る。


【医師の質】
・国際教育標準レベルを遵守すべき。
・医学部定員を大幅に増やした挙句、新設医学部を作っていては医師の質の低下につながるだけ。現状でも、地域枠やAOなどで入学した低レベルの医師ほど都会志向・QOL重視となっている。今後、女性医師の増加と、質の低い若手医師の増加でさらに事態は悪化するだろう。
・医学生の質が非常に低下しているから(特に地域枠)。
・質の悪い医者が増えすぎている。重労働や面倒なことを避けて通る傾向が強すぎる。もっと勤勉であるべき。
・仕事をしない医者が多すぎる。そういう人をこれ以上作る必要は無い。
・どういう医師を増やすのかが明確でないまま、医学部だけ増やしても効果は薄いだろう。

・医師の定員が増えると一人当たりの仕事が減り、質が高くなることを期待したい。
・医師の数を増やすことで、競争が生まれる。そこで初めて良い医者が(優れた医者)が残っていく。
・優秀な医師が増えるのは良い。医学部に入りやすいイコール質の悪い医師が増える、ではないと思うので、より良い教育ができる医学部ができる分には問題ない。
・医者になる人数を増やして、できの悪い医者は自然淘汰していくべきであると思う。


【地域からの声】
・岩手、栃木など国公立大医学部のない自治体、また埼玉など人口あたりの医師数が少ない自治体からの入学枠は優先的に確保すべき。ただし、今、医学部の器だけ新たに作っても、教員のなり手がないだろう。
・基本的には,埼玉県のような医師が足らない地方があるのに,なぜ宮城県と成田市なのかが不思議である。
・首都圏には必要ない。千葉県には私大付属病院が既に5つある。成田赤十字病院という大病院もある。
・九州なので、現地で異なる。都会や人口集中地域に医師が偏在しやすい状況をどう変えていくか?答えがでない。


【人口減少社会】
・これから先2050年には、人口8000万人までに減少するとされる中、医師数を増やしたら、歯科医師や弁護士の二の舞で、仕事に就けない医師が出てきて、わざと治らないようにするなどの弊害が起こる。
・今から作る医学部の卒業生が、実際現場に出るまでには最低8年かかり、実際は10年かかると思われる。そのとき日本は人口減少のため医療のニーズは今より減少しているはずである。
・これから大学を作っても医師として一人前になるころは団塊世代が亡くなっている。
・将来、医師過剰になった時に廃校にできない。
・医師の必要性が増えるのか減るのかわからない。


【診療報酬】
・必要なのは大学病院ではないと思う。卒後その地域で働く保証はないので期待した効果は得られず、医師の質が低下するだけのように思われる。医師を集めたければ、医師が必要な地域では診療報酬を引き上げる方が有効と考える。


【大学】
・医師が少ないというよりも、初めから大学外に出る人が多いのが問題ではないかと思うので、大学に残る医師の収入その他を保証する仕組みを作るべきではないか。
・統合し医学部の数を減らすことで教育の質が向上する(選択と集中)。
・既存の医学部の質向上の方が先決だと思う。
・留年率を下げ、今の医学部を効率的に運用する方が先である。教官,教育の質の改善の方がより重要。


【その他】
・医学部が増えても医療界の構造的問題は変わらない。
・医師数を増やしても開業を抑制しなければ病院勤務医の負担は軽減しない。
・現実問題として医学部のある地域は(同一県内でも)医師数が多くなっている。この2ヶ所で必要かどうかは判断できないが、医師が足りない地域では医師を増やすために医学部が必要かと思われる。ただし、これは医師数を増やす必要がある前提の話であり、医師数を増やす必要があるかどうかは別の問題である。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS15H2S_W5A310C1EE8000/
患者負担の医療サービス、対象拡大を検討 厚労省
2015/3/17 1:00日本経済新聞 電子版

 厚生労働省は病院の「差額ベッド代」のように、医療費の自己負担に上乗せして患者に追加的な費用負担を求める対象を増やすことを検討する。どんなサービスに患者負担を求めるか、医療関連の学会や国民から提案を募り、2015年度中に詰める。

 こうしたサービスは「選定療養」と呼び、保険診療と保険外診療の併用を禁じた「混合診療」の例外扱いになる。現在は個室や少人数の病室を使う入院患者から徴収する差額ベッド代や、深夜や休日の受診で求められる時間外診療代、歯の治療で高価な金属を使った場合の費用など10のサービスが該当している。

 選定療養は患者が利便性や快適性を高めるために自ら選ぶサービスが対象。厚労省は内科や外科、歯科の各学会など関係団体のほか、ホームページを通じた国民からの意見募集を始めた。現行の選定療養の見直しに関する意見も求める。4月初めまで募り、中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)で議論する。

 選定療養はこれまで保険でカバーしていたサービスを患者負担にすることになるので、範囲を拡大すると医療給付費の効率化につながる。


  1. 2015/03/17(火) 05:29:13|
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