Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月12日 

http://www.sankei.com/life/news/150311/lif1503110015-n1.html
【まちの健康を守る 東日本大震災から4年】
(上)大船渡市の居場所ハウス 交流から始まる心身のケア

2015.3.11 10:02 産経ニュース


居場所ハウスに通うようになり元気になった村上セツさん(左)。懐かしい知人に会うことも増えた=岩手県大船渡市
 東日本大震災は11日、発生から4年となった。被災地では依然、不便な生活が続く。出かける目的や場所、地域社会の喪失が心身の負担として蓄積していく。平成27年度から、医療や介護、予防、コミュニティーを生活圏域で活性化する「地域包括ケア」が本格化する。人々に、少しでも元気になってもらいたいと願うボランティアや専門職の取り組みを追う。


                  

 「タコ丼できたよ」「ちょっと休んでいったら」

 明るい声が飛び交い、笑顔がはじける。2月下旬、岩手県大船渡市・末崎地区の住民交流拠点「居場所ハウス」で朝市が開かれた。

 野菜、焼き鳥、地元で採れたホタテ…。隣接する陸前高田市の名物「タコ丼」も並ぶ。地域の産品を中心に、約10団体が出展した。月1~2回開かれる朝市には、地区内外から多くの人が訪れる。買い物をする人もいれば、おしゃべりを楽しむ人もいる。

 居場所ハウスは25年6月、末崎地区の高台にオープンした。高齢者の知恵と経験を生かし、多世代交流の場にしてもらうのが狙いだ。地域住民らによるNPO法人「『居場所』創造プロジェクト」が運営している。ハウスの中にはキッチンがあり、椅子とテーブルが並ぶ。お茶を飲んで自由におしゃべりする「目的がなくても立ち寄れる」場所だ。踊りや歌の教室などさまざまなイベントを開催する。

◆地域の再生が課題 

 大船渡市は27年度、復興へ向け転機を迎える。被災者の移転先となる災害公営住宅の8割以上が27年度中に完成。高齢化が進み、住まいが変わるなかで地域コミュニティーをどう形成するか、が課題だ。

 末崎地区には27年度、災害公営住宅72戸が完成、防災集団移転による戸建て用の宅地135戸のすべてが引き渡される予定だ。地区の公民館長で、同NPO法人の近藤均理事長は「災害公営住宅に引っ越した高齢者をどう支え、地域をどう再生していくかが課題だ」と指摘する。

 震災後、末崎地区でも孤独死が発生した。災害公営住宅などへの転居を機に、引きこもったり、孤独死したりするケースが懸念されるなか、人と人をつなぐ居場所ハウスに期待がかかる。「ここに来るのに、目的はいらない。足を運ぶ高齢者も自然と増えた」(近藤理事長)

◆出会いの場

 近くの市営住宅に住む村上セツさん(92)は、イベントのたびに居場所ハウスに足を運ぶ。震災前は末崎地区で1人暮らし。被災して車で20分ほど離れた仮設住宅に転出した。知り合いもなく、精神的なダメージで引きこもった。だが、昨年6月、末崎地区の市営住宅に入居でき、居場所ハウスに通い始めた。生活は一変した。知り合いとの再会。外出を楽しみ、懐かしい知人との交流で明るい気持ちが生まれた。

 村上さんは「みんながセツさんって声をかけてくれる。ここに来る人は家族みたい」と笑顔を見せる。

 医療や介護の人材が限られるなか、住民も介護予防に関わるまちづくりが始まる。居場所ハウスでは、毎日顔を出す人が姿を見せなければ、スタッフが様子を見に行くこともある。居場所ハウスの鈴木軍平館長は「まず、家から出てここに来てもらう。交流が心身のケアにつながっていく」。


                   

 ≪岩手県大船渡市≫

 岩手県沿岸南部に位置し、人口約3万9000人。平成26年度の高齢化率は33.3%。基幹産業は水産業。東日本大震災では、死者340人、行方不明者79人、建物被害は5566世帯に及んだ。避難者は最大8700人超。



http://www.sankei.com/life/news/150312/lif1503120013-n1.html
【まちの健康を守る 東日本大震災から4年】
(中)公立南三陸診療所 受け身医療から転換、在宅へ

2015.3.12 11:15 産経ニュース

 今も時折、地震がある。

 宮城県の公立南三陸診療所内にある「りあす訪問看護ステーション」の高橋るり子所長は「逃げる先を考えながら、患者さん宅に向かうようになりました」と言う。

 訪問の条件は悪い。そこかしこが工事中で、昨日の道が今日はない。なかった道が現れる。泥とほこりまみれの車で患者宅に向かう。

 しかし、「ご家族が『雨だから心配したよ』と、外で待っていることもある。私たち自身が元気をもらいます。在宅医療には、ツボにはまる魅力がある」

 東日本大震災で南三陸町は壊滅的な打撃を受けた。公立志津川病院は全壊。隣接する登米市の入院病棟と南三陸診療所に分かれて医療を提供する。開業医は激減。再建する病院には、予防から初期治療、入院、在宅医療までが求められる。

予防・看取り

 震災前は、予防は二の次。町民のがん検診は仙台市へ行ってもらうのが常だった。同診療所の西澤匡史医師は「前は、来た患者を診る受け身の医療だった。だが、今はがん検診を開始し、在宅看取(みと)りも始めた。今後は健康教室の実施などで予防にも力を入れたい」と意気込みを語る。

 転機の一つが、昨年4月に地域医療の経験豊かな藤原靖士医師を奈良市から迎えたこと。

 藤原医師はこの日、石巻市の病院を退院した男性患者(89)宅を訪問した。寝つきがちだが、リビングで食事をし、客間で友人に会ったと聞き、こう言った。「安静を最優先すると歩けなくなる。今くらいがちょうどいいですよ」

 そして、こう続けた。「お客さんに会ったときは着替えましたか?」

 パジャマだったと「告白」した男性に、藤原医師は穏やかに着替えを勧めた。離床、着替えは、暮らしを取り戻す第一歩だ。

 南三陸町は今も買い物に事欠く。だが、男性の妻(87)は「夫が『帰りたい、帰りたい』と申しまして。帰ったら、便秘もなくて調子がいいんです。各地の友人がみそやしょうゆ、野菜を送ってくださる。ここで一緒に生活できるのが一番です」と晴れやかだ。

 藤原医師の赴任で在宅看取りも進んだ。以前は「食べられない」「意識がない」と搬送し、病院で看取っていた。町内に病棟があったし、みんなそれに慣れていた。だが今は、町内に病棟がない。搬送すれば家族は密な時間を過ごせない。

 藤原医師は「家族に丁寧に今後の経過や対応策を説明すれば、家族は受け入れる。スタッフも慣れてきました」という。

まちの強み

 新病院は今年11月に再建される。保健センターも併設し、町の地域包括ケアの拠点になる。懸念材料は医師の不足。藤原医師の着任と同時に宮城県が配置する医師は1人減った。「来たら1減では、医者は足りないままです」(藤原医師)

 どの隣接市の大病院へも車で約1時間と足が悪い。だが、小さな町には強みがある。「顔の見える関係はできている」と、関係者は口をそろえる。「まちの病院」の影響力は大きい。予防や保健福祉を徹底すれば町民の健康は目に見えて変わるはずだ。西澤医師は「震災の被害は大きく、犠牲者は多かった。しかし、5年、10年たったとき、『震災をきっかけに良くなったものもあるね』と振り返ってもらえる医療でありたい」と話している。



 ≪宮城県南三陸町≫

 宮城県の気仙沼市、登米市、石巻市に囲まれる太平洋岸の町。住民票による人口は約1万4000人。東日本大震災で死者620人、行方不明者214人。世帯の約6割にあたる家屋が全壊した。





http://www.huffingtonpost.jp/nissei-kisokenkyujyo/doctor-eye_b_6843794.html
研究員の眼:「塀の中」と「塀の外」の医療-医療費削減する検査活かした診療とは
ハフィントンポスト 投稿日: 2015年03月12日 12時16分 JST

近頃の医療における臨床検査の発展は素晴らしい。MRI(磁気共鳴画像装置)やCT(コンピュータ断層撮影装置)、内視鏡などの高額の医療機器を使った検査も多くは健康保険が適用され、患者に過大な経済的負担をかけずに受診が可能だ。血液検査をすれば、体の数十項目の異常がチェックできるし、様々な検査結果は、疾病予防や早期治療に大いに役立っている。

最近、刑務所の医師不足が深刻になっているそうだ。受刑者の高齢化が進み、罹患率は7割に近く、多くの人が刑務所内で何らかの治療を受けている。しかし、刑務所に勤務する医師(矯正医官)は定員の8割程度に過ぎない。

自らも矯正医官を務めた精神科医の日向正光さんは、『塀の中も医師不足』(*1)というブログの中で、刑務所内の医療について次のように述べている。

『多くの刑務所には診療所や病院に常備されている簡易検査キットや血液検査装置、医療機器の類はあまりない。(中略)刑務所で医師として働くためにはこれまでの診療に対する考え方を変えなくてはならない。(中略)刑務所での診療は自分の問診・診察と僅かな検査道具、あとはこれまでの経験に基づいた勘だけが頼りである。自分のプライマリ能力が存分に発揮できる場所であると同時に、これまでいかに検査に頼りすぎていたか自分の診療能力の低さを知らされる場所でもある』と。

日向医師が「塀の中」の医療で指摘していることは、「塀の外」の医療に対する警鐘でもあるようだ。「塀の外」では手軽に検査ができることから、過剰な検査が行われたり、検査結果を鵜呑みにした投薬の心配はないだろうか。

診療における検査結果は、問診や触診と相互補完するものだと思うが、診療に検査結果を活かすも殺すも医師の診療能力次第なのだろう。

複数の疾患を抱えている高齢者の場合、血液検査の結果、対症療法的に多くの薬を服用するケースもある。それは患者をひとりの人間としてみた場合、最善の治療なのだろうか。多くの投薬における"合成の誤謬"はないのだろうか。

患者にとって様々な検査が手軽に受けられるのは有難いことだが、検査結果を盲信してはならないだろう。それは、あくまでも医療の一端に過ぎないのだから。

日向医師は、多くの医師が矯正医官のように十分な臨床検査体制が整っていない医療現場において、診療能力を磨くことを勧めている。それは医師不足の「塀の中」にとっては勿論、「塀の外」の医療にも極めて重要だろう。

検査に過剰に頼った診療ではなく、検査結果を適切に活かした診療が行われることは、増え続ける社会保障医療費の削減や健康保険組合の財政効率化にも資すると思われるからだ。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS12H4D_S5A310C1EE8000/
規制改革会議が公開討論 「病院内薬局も認めるべき」
2015/3/12 20:04 日本経済新聞

 政府の規制改革会議は12日の公開ディスカッションで、病院と薬局とを分業する規制の一部緩和について議論した。診療報酬を目当てに病院が患者に多くの薬を処方するのを防ぐため、厚生労働省は医薬分業を推し進めている。その一環で薬局を病院の外に置く規制があるが、会議では受け取りが不便なため「病院内の薬局も認めるべきだ」との意見が出た。

 公開ディスカッションには厚労省のほか、日本医師会や日本薬剤師会の代表などが参加し、規制改革会議の委員と議論した。医薬分業については、患者の薬の飲み方の管理や医療費の抑制などの効果が乏しく、患者がメリットを感じていないとの指摘も相次いだ。厚労省も「医薬分業は道半ばで課題が多い」と応じた。



http://www.m3.com/news/iryoishin/302626
シリーズ: エボラ出血熱を巡る動き
BSL4施設の重要性「忘れられた感あり」
日医、早期稼働を求める声明を公表

レポート 2015年3月12日(木)配信池田宏之(m3.com編集部)

 日本医師会は3月11日、国内において、危険性の高い感染症の一種病原体を扱う「BSL4施設」の早期稼働を求める声明文を出した。昨年、エボラ出血熱の世界的な感染の広がりや、国内での疑い症例の発生などで、稼働を求める声があったが、感染が収束しつつある中、同日会見した常任理事の小森貢氏は、「(BSL4)施設の重要性が、少し忘れられた感がある」と指摘した。

 BSL4施設は、国立感染症研究所の村山庁舎(東京都武蔵村山市)と、理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県つくば市)に設置されているが、稼働していない。声明文では、BSL4施設について、全世界に約40カ所あり、主要先進8カ国(G8)の中で稼働していない国が日本のみである点を指摘し、「国際レベルの感染症対策をするための大きな障害となり、わが国の感染症研究が世界に遅れることが危惧される」と指摘。昨年の感染症法改正の議論で、参議院厚生労働委員会が「地域住民および関係自治体の理解を得る努力を進め、政府を挙げて指定・稼働に向けた環境整備を速やかに実施すること」との附帯決議を出していることを踏まえて、早期稼働を求めている。

 小森氏は、昨年、エボラ出血熱が流行した西アフリカ3カ国について、「危機的状況を脱しつつある。ただ、ギニアは決して収束したとは言えない」として、注意を促した。疑い症例の患者も、今年1月以降確認されていない中、国内で重要性を忘れられつつある可能性を指摘し、「こういう時こそ、国として早期稼働を目指してほしい」と話した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/302608
シリーズ: 医療機関の消費税問題
消費税問題、財務省が日医検討会に参加
負担の「見える化」の具体化など課題、12月めど

レポート 2015年3月12日(木)配信池田宏之(m3.com編集部)

 控除対象外消費税問題の解決に向けて、日本医師会は、関係団体に加え、財務省や厚生労働省の官僚も交えた「医療機関等の消費税問題に関する検討会」を設置した。3月11日に、日医の今村聡副会長の会見で明らかにした。今年12月をめどに、医療機関の消費税負担を「見える化」して、解決策をまとめたい考えだが、具体的な現状の負担の決め方や、医療界の意見の統一などを巡って、議論が起きそうだ。


 検討会は3月10日に設置、初会合は3月19日の予定。メンバーは、三師会や四病院団体協議会の代表に加え、財務省と厚労省の官僚。財務省のトップは、主税局審議官の星野次彦氏、厚労省は、医療保険担当審議官の武田俊彦氏、医療介護連携担当審議官の吉田学氏が入る。「日医の検討会に行政のメンバーが入るのは異例」(今村副会長)という。関係委員で「忌憚のない意見を述べ」て、負担を「見える」化して、抜本的解決策を探る。結論を、次期の税制改正大綱に盛り込みたい考え。

 結論を出すまでに、少なくとも2つのハードルがある。1つ目は、消費税負担の「見える化」。同日の会見で、「(診療報酬の)管理料などは、物と技術料が分かれていないと、見える化は難しいのでは」と聞かれた今村副会長は、「どこまできれいに区分けできるか、かなり難しい技術的なものが出てくる」と見通した。さらに、消費税の課税転換などになれば、診療報酬による補填分などの扱いも課題となる認識を示した。

 2つ目は医療団体の足並み。昨年9月の段階で、控除対象外消費税について、関係団体は「医療界で一本化した」としてきたが、この日の会見で、今村副会長は、「個別の団体の事情があるので、今後どのように調整するか(が課題)」と発言し、課税転換などを巡り、実際は関係団体の足並みがそろっていないことを伺わせた(『「課税転換など要求」、医療界を一本化』を参照)。検討会に参加している医療団体内の要望が具体的に一本化しなければ、財政サイドの都合の良い形での決着になりかねない可能性があり、議論が注目される。

 2015年度の与党の税制改正大綱には、控除対象外消費税の問題について、「抜本的な解決に向けて適切な措置を講ずることができるよう」「(医療機関の負担を)『見える化』することなどにより実態の正確な把握を行う」と明記されている。



https://vpn.tohoku.ac.jp/dana-na/auth/url_0/welcome.cgi
東大、秋山教授を懲戒解雇、研究費不正で
詐欺罪で起訴、「本学教員としてあるまじき行為」

レポート 2015年3月12日(木)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 東京大学は、研究費の不正問題で詐欺罪で起訴された、同大政策ビジョン研究センター教授の秋山昌範氏を、3月6日付で懲戒解雇の懲戒処分を行ったことを公表した(資料は、東大のホームページに掲載)。副学長の羽田正氏によるコメントとして、「本学教員としてあるまじき行為であり、かかる行為は決して許されるものではなく、厳正な処分をした」と公表している。

 秋山氏は医師で、医療情報分野の第一人者だった。約2180万円の研究費を、システム開発費として架空発注した疑いで、2013年7月に逮捕され、翌8月14日に起訴されたが、弁護人によると、秋山氏は容疑を否認していた(『「東大・秋山教授、容疑を否認」、弁護人』を参照)。3月17日に初公判が予定されている。

 東大広報部によると、懲戒処分は、関係者へのヒアリングや関係書類の検証など、学内の調査結果に基づき実施したという。ただし、秋山氏本人には勾留中のため聴取できず、代理人への聞き取りをほか、処分に対する弁明も代理人を通して行ったとのこと。

 懲戒理由は、(1)政策ビジョン研究センター教授に就任した2009年8月から2013年6月までの間、営利企業たる有限会社の業務、財務および人事等に関する意思決定を行い、同社を経営した、(2)2010年3月頃から2011年9月頃までの間、数件の契約について、それぞれ数社の協力企業の代表者と直接または間接に意を通じ、本学と契約を締結した協力企業から、各契約所定の業務を有限会社に再委託または再々委託させ、各契約の契約金額から協力企業の手数料及び協力企業における秋山教授等の経費立替金相当額を控除した残額(合計1669万7442円)を有限会社に取得させた、(3)上記契約のうち数件の各契約について、各契約所定のレンタルが実際には行われないことを知りながら、本学と数社の協力企業との間でこれらの契約を締結させ、本学から協力企業に対し、各契約金額(合計金330万円)を支払わせた――という内容。



http://www.j-cast.com/trend/2015/03/12230167.html
市場原理で動く米国の医療―やっと実現したものの失望続きの皆保険―
2015/3/12 14:02 印刷 J-CAST ニュース

「沈みゆく大国アメリカ」(堤未果著、集英社新書)

米国では、入院するにも保険会社の許可が必要だった。

以下は、評者が、以前、米国に駐在していた際に、妻が入院したときの経験である。

「はい。○○○医療保険お客様窓口です」
「被保険者番号×××の△△△と申しますが、妻が切迫早産で入院が必要となりました。今、救急車がこちら(主治医の診療所)に向かっているので直ちに入院許可をいただきたいのですが・・・」
「ちょっと待ってください。主治医の名前と連絡先、それから入院予定の病院の名前と連絡先を教えてください」
「主治医は○○医師、連絡先は×××。クリニックの名前は・・・」(隣の看護師さんに教えてもらう)「そう、◇◇クリニックです」
「今、検討しますからちょっとお待ちください」
先方がそう言ってから10分。診療所に救急車が到着。大男二人に小柄な女性一人がどやどやとやっている。受話器の向こうから「この電話は私どもにとって大変重要なものです。お切りにならずにこのままお待ちください」とテープ音の繰り返し。

それから10分。まだ返事はない。救急隊員の「いい加減にしてくれ」といった雰囲気がびんびん伝わってくる。

「産まれてしまっては大変だから、保険は後にして病院に向かったら」、みかねた看護師が促す。

「それじゃ、先に行っててください。私は後で追いかけますから...」
搬送ベッドに乗せられた妻が救急車とともに行ってしまう。それから返事を待つこともう5分。

「お待たせしました。入院許可がおりました。許可番号は○○○○です。今回の許可は3日有効です。3日経ってもなお入院が必要でしたら更新いたします。お大事に」
これは16年も前の経験だが、本書を読んで、今なお米国の医療の実情は変わらないのだなと改めて思った。

本書は、「ルポ貧困大国アメリカ」で、米国の格差問題を鋭く抉り、日本エッセイスト・クラブ賞、新書大賞を受賞した筆者が、「永遠の夢」と言われてきた「国民皆保険」を実現したオバマ大統領の医療改革の(負の)実情を、分かりやすく解説したルポルタージュである。

やっと実現した国民皆保険―オバマケア―
「オバマの医療改革(天野拓著)」によれば、20世紀以降の米国の医療政策は、「国民皆保険導入の試みの失敗の繰り返しの歴史」だという。自由であることに最大の価値を置き、自己責任を重んずる国柄ゆえか、「大きな政府、反対」「社会主義的だ」といった批判が強く、歴代の政権が何度挑戦しても、うまくゆかずにきた。評者が米国に駐在していた1990年代後半は、クリントン大統領の時代だったが、その妻、ヒラリー・クリントンと共に進めてきた皆保険導入が失敗した直後であり、諦めムードが漂っていた。結局、政権後期には、児童のための医療保険プログラムの導入など漸進主義的な改善策が講じられるにとどまった。

クリントン政権の失敗により、国民皆保険は改めて「永遠の夢か」と思われていたが、2010年、ついにオバマ大統領の手によってその夢が実現した(カバー率は94%と見込まれ、正確には「皆保険」ではない)。

本書では、それまで無保険者だった人々が、オバマケアの実現を喜ぶ様子が描かれている。

「オバマケアの存在を知った時、この差別まみれのアメリカにとって大きな希望だと思いました」
「今後は保険金の生涯支払い額に天井はなし、既往歴で加入拒否すれば罰金だ。スカッとするぜ」



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0312/san_150312_9189020835.html
患者の不便解消へ「医薬分業」見直し論相次ぐ 政府の規制改革会議
産経新聞3月12日(木)19時18分

 政府の規制改革会議は12日、病院などが出した処方箋に基づいて薬を出す薬局を病院と別の場所に置く「医薬分業」について議論を始めた。委員からは、患者が薬局まで移動しなければならない不便さを解消するため、薬局が病院から経営面で独立していれば、病院内に置くのが望ましいとの見直し論が相次いだ。
 会議は今後、6月の答申に盛り込めるよう議論を深める方針だ。
 厚労省は薬の過剰投与などを防止するため、病院の窓口で薬を受け取る「院内処方」よりも、薬剤師が専門的な観点から処方内容をチェックできる「院外処方」を推進。省令で薬局が病院などと一体的な構造や経営となることを禁止している。
 この日の会議でも、同省は安価な後発医薬品の使用促進などで医療費抑制にもつながっているとして医薬分業の見直しに反対した。



http://mainichi.jp/opinion/news/20150313k0000m070146000c.html
社説:群馬大連続死 病院全体の責任を問う
毎日新聞 2015年03月13日 02時30分

 地域で高度な医療を担うべき大学病院で、あまりにもずさんな手術が繰り返されていたことに驚く。


 同病院は、高度医療を提供することで診療報酬が優遇される特定機能病院の承認を国から受けている。執刀した医師はもちろん、連続死を防げなかった病院全体の管理責任が問われる。厚生労働省は特定機能病院の承認取り消しを検討中だ。厳正な対処を求めたい。

 腹腔鏡手術は、患者の腹部に開けた小さな穴からカメラ(腹腔鏡)や器具を入れ、医師がモニター画面を見ながら手術をする。開腹手術に比べ傷口が小さく、患者の体に対する負担は少ないが、肝臓は血管が多くて手術自体が難しいとされる。

 報告書によれば、術後死が相次いだ第2外科には肝臓の担当医が2人しかおらず、40代の男性医師が全例で執刀医を務めていた。腹腔鏡による肝臓手術は2010年に始まり、最初の1年間で4人が術後死した。

 本来なら、死亡例が1例でも、診療科全体で問題点を検証し、再発防止に取り組むべきであった。

 しかし、症例を検討する第2外科の会議で十分な審議はされず、診療科長の教授が適切な指導をすることもなかった。死亡例はいずれも難度が高い手術で、院内の臨床試験審査委員会にかける必要があったが、申請されていなかった。術前の検査や患者への説明も不十分だった。

 これで、正当な医療行為と言えるだろうか。男性医師が執刀した開腹手術でも患者10人が死亡していたことも新たに判明している。

 相次ぐ死亡例について第2外科から管理部門への報告はなく、同病院の医療安全管理部が予備調査を始めたのは昨年6月だった。院内で、死亡例などの報告義務が明確には定められていなかったという。病院の管理体制の甘さは明らかだ。

 報告書は、閉鎖的な診療体制も背景にあったと指摘している。同病院では第1外科と第2外科が共存し、診療分野が重複していた。手術の仕方は統一されておらず、少ない人材が分散されていたという。

 こうした問題は第1外科による生体肝移植で05年、臓器提供者が下半身まひとなる医療事故が起きた際にも指摘されていた。同病院は今回、外科を統合し、診療体制を見直すことにしたが、遅すぎる。教訓が生かされていなかったことは残念だ。

 遺族の弁護団は病院に調査継続を求め、業務上過失致死罪などで刑事告訴も検討している。当然だろう。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/51292/Default.aspx
規制改革会議 院内薬局開設に厚労省、日薬は反対
公開日時 2015/03/13 03:52 ミクスOnline

政府の規制改革会議は3月12日、病院内における薬局開設をテーマに関係者からヒアリングを行った。厚労省と日本薬剤師会は院内の薬局開設に反対の立場を表明した。両者は、一人の患者が複数の疾患を合併して医療機関を受診する現状に対し、「かかりつけ薬局で、一人の患者を一元的に管理することが重要」との主張を展開。同一建物内に薬局を開設することは、本来の目的である面分業の趣旨に反すると疑問を呈した。規制改革会議はこの日のヒアリングを踏まえ、6月の答申に向け議論を継続する。


この日の論点のひとつになったのが、院内薬局の開設についてだ。医薬分業の本来の目的として、薬剤師が処方医と独立した立場から薬学的管理を行う必要性がある。そのため、医療機関と保険薬局との経営上、構造上の独立性が求められており、院内に薬局を開設することはできないこととなっている。


規制改革会議の委員からは、経営の独立性が担保されるのであれば、高齢化が進む中で、患者の利便性の観点から院内薬局を開設してもよいのではないかとの意見が出された。

これに対し、厚生労働省の吉田学大臣官房審議官(医療介護連携担当)は、医薬分業を進める中で経営的な独立性の重要性を強調。院内薬局を認めることで、たとえ両者の経営者が形式的に異なっているとしても、実質的には「(医療機関と)一体的な経営でないことをどう担保するのか」と述べ、特定の薬局に処方箋が誘導されることに懸念を表明した。

一方で、本来の薬局のあるべき姿は、患者情報を一元的に管理し、普段から気軽に相談ができる、“かかりつけ薬局”であると説明。地域包括ケアを推進するためにも、面分業、かかりつけ薬局を政策として推し進める考えを改めて示した。ただし、国民からの理解も含め、こうした取り組みは「道半ばで課題も多い」と述べた。

日本薬剤師会の森昌平副会長も、「医療機関と一体的な構造になることは、機能的に特定の医療機関のものになってしまう」と述べ、医薬分業の目的に反するとの考えを強調。「患者を全人的に管理する時に、マンツーマンのかんけいではなく、幅広い医療機関、面分業をすすめることが国民のためではないか」と述べた。

◎薬剤師のサービスがコストに見合うかも論点に

薬剤師のサービスがコストに見合っているか、もこの日の論点となった。院外調剤では、院内調剤よりも患者負担額が大きいことも指摘されている。健康保険組合連合会の白川修二副会長は、「処方箋料と調剤基本料の支払いで、患者負担が増している」とした上で、「負担に見合う効果があるのか疑問」との考えを示した。

これに対し、日本薬剤師会の森副会長は、疑義照会に伴う薬剤費の節減効果は年間82億3451万円にのぼるとの推計を示して反論した。

議論では、薬局によってサービスに格差があることなどが指摘され、これについては厚労省側も今後検討する姿勢を示した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/302516
医療維新
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
日医横倉会長「医療の質担保を」に反論
受診時毎回定額負担案には「遺憾」

レポート 2015年3月12日(木)配信池田宏之(m3.com編集部)

 日本医師会の横倉義武会長は3月11日の会見で、政府の経済財政諮問会議や、財務省の財政制度等審議会財政制度分科会について、コメントを出した。政府や財務省から、日本の医療について、質の担保を求める声がある点などについて、平均寿命の長さや生涯教育制度などを根拠に、質の担保をしてきた点を挙げ、十分な理解が得られていないことを「残念」と述べた。

 財政制度分科会において、受診時に毎回負担する「定額負担」による外来適正化のアイデアが出ている点については、横倉氏は2011年の社会保障・税一体改革の中でも議論されたことに触れ、「患者や医療関係者からの反対があり、見送りになった。解決済みの認識」と指摘。受診者の負担増が、受診抑制につながる懸念をも示した上で、再び提言が出たことについて「遺憾」とした。

 経済財政諮問会議の政策コメンテーター委員会の中で、日本の医療について「過度に放任されている」などと指摘が出て、医療の質の担保を求められた点についても反論。横倉氏は医療の質の評価について「アウトカム」「プロセス」「ストラクチャー」の3つの側面がある点を指摘。平均寿命などのアウトカムは「極めて良好で(世界で)トップレベル」と発言。日医で実施している生涯教育制度などにも触れて、「質の向上と充実を図ってきた」と強調した。

 「ストラクチャー」や「プロセス」については、日本医療機能評価機構や日本専門医機構に、日医として、積極的に貢献している点を挙げて、「『質が担保できていない』という指摘は残念」とした。

 診療科や地域の偏在について、全国医学部長病院長会議とともに、偏在是正に向けて合同委員会を立ち上げることを明かし、卒後教育や医学部教育などを検討することを明かした。

 経済財政諮問会議の委員である伊藤元重氏が、3月5日の日医の2014年度の医療政策シンポジウムにおいて、「医療の質の犠牲」を求める講演をしたことについて聞かれた横倉氏は、「どれかを犠牲にするのは、日本の和の精神として望ましくない。それぞれが我慢をしながら皆保険を継続していくべき」とした(『「医療費は財政改革の本丸」、経済財政諮問会議委員』を参照)。



http://mainichi.jp/shimen/news/20150313ddm003040096000c.html
再生への提言:東日本大震災4年 関連死、防ぐ備えを=厚生労働省災害医療対策室DMAT事務局長・小井土雄一氏
毎日新聞 2015年03月13日 東京朝刊

 ◇小井土雄一(こいど・ゆういち)氏

 東日本大震災では、地震や津波が直接の死因ではない「震災関連死」が多数出た(2014年9月30日現在3194人)。主な原因は、医療支援が途切れたことや、避難所での生活・衛生環境が劣悪だったことにある。

 20年前の阪神大震災までは、災害発生直後に現場に入って活動する医療チームがなかった。災害医療の拠点病院もなく、被災地と中央との連携や重症患者の被災地外への搬送もできなかった。阪神では、6400人以上の犠牲者のうち「防ぎ得た災害死」が500人いたと考えられている。

 これらの反省を踏まえ、各地域での災害拠点病院の指定や都道府県を越えて医療情報を共有するシステムの構築、DMAT(災害派遣医療チーム)導入が進んだ。東日本大震災では、DMAT383隊1853人が被災地に入った。原則的に災害発生から48〜72時間を担当するDMATの初動は、ほぼ計画通りに行われた。

 しかし、DMATのほとんどの隊が引き揚げた後の医療救護班への引き継ぎが、うまくいかなかった。医療救護班は、甚大で広域な被害を前に、どこでどのような医療が必要とされているか把握できず、道路の寸断で現場到着にも時間がかかるなどし、医療の空白期間が生じた。

 通常の医療が完全に失われている中で、慢性疾患の悪化や避難所での感染症などへの対応が的確にできなかった。避難所には人があふれ、多くが床に直接横たわって雑魚寝を余儀なくされた。トイレは不潔で使えず、食べ物も栄養が不十分だった。それが震災関連死の増加につながった。

 震災関連死を減らすには、緊急時に人材や物資を最大限生かすことが欠かせない。その鍵となるのが災害医療コーディネーターだ。医療救護班を適材適所に振り分け、避難所の環境整備などを総合的に指揮する役割を担う。現在、各都道府県で指定が進められているが、地域によって進捗(しんちょく)度に大きな差がある。各自治体は本腰を入れて、人材育成に取り組んでほしい。【聞き手・藤野基文】=つづく

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 ■人物略歴

 埼玉医科大卒。2010年から現職。国立病院機構災害医療センター救命救急センター長も務める。57歳。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t221/201503/541146.html
REPORT
シリーズ◎どうなる新専門医制度
新制度を先取りした集中治療専門医の現状
日本集中治療医学会専門医制度・審査委員会委員長 松田兼一氏に聞く

2015/3/12 聞き手:二羽 はるな=日経メディカル

 中立的な第三者機関が専門医の認定や更新を行う、新しい専門医制度下での専門医の養成が、2017年4月にもスタートする。これに先立ち、日本集中治療医学会は新制度を見据えて2013年に集中治療専門医制度を改訂した。改訂の狙いや、2017年に始まる新しい専門医制度との関係について、日本集中治療医学会の専門医制度・審査委員会委員長を務める松田兼一氏に聞いた。


まつだ けんいち氏○1982年早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。89年千葉大学卒。同大救急部・集中治療部を経て、2005年に山梨大学救急部教授に就任。現在、日本集中治療医学会専門医制度・審査委員会委員長を務める。

――なぜ、2013年のタイミングで専門医制度を改訂されたのですか。

 集中治療専門医は、日本専門医機構によって新しい専門医制度で29あるサブスペシャリティー領域の1つに位置付けられています。基本領域の専門医資格を取得した後に取得できる、いわゆる2階部分の専門医です。

 サブスペシャリティー領域の専門医としての承認を求めて2012年に日本専門医制評価・認定機構(編集部注:2014年に解散し、日本専門医機構に事業を引き継いだ)と面談した際に、当時の専門医制度に対する問題点を指摘されました。そこで、急いで専門医制度を見直すことにしました。

 2015年度の受験までは暫定経過措置として、旧制度と新制度のどちらの基準でも受験できます。

――集中治療専門医制度の改訂のポイントを教えてください。

 旧制度に比べて、研究よりも治療の実績や知識を重要視した制度にしました。改訂のポイントとして、新規の専門医の認定で(1)集中治療に専従していることを厳密に求める、(2)技能や経験を担保したプログラムによる研修を行う、(3)学会の会員歴の縛りを緩和する、(4)筆記試験を見直す――ことなどが挙げられます。

 (1)に関して、具体的には専門医認定の申請の際に、集中治療専門医研修施設において1年以上の勤務歴があり、連続して12週以上専従歴があることを条件にしました。これは、少なくとも申請の時点では、他科に所属しながら集中治療に当たるのではなく、集中治療部などで集中治療に従事する時間が十分にあったことを証明すべきとの考えからです。

 技能や経験の担保については、申請書類に「診療実績表」を追加し、集中治療専門医に必要な「実施項目」と「疾患」の経験を求めることにしました。実施項目としては気管挿管やカテーテル留置など、疾患としては敗血症、重症呼吸不全、重症心不全などを挙げています。旧制度では、こうした診療実績を確認していませんでした。

 また、旧制度では申請時に日本集中治療医学会学術集会のみならず地方会またはセミナーへの2回以上の参加を義務付けていましたが、これは撤廃しました。

 試験については、従来は選択形式60問と記述形式3問の構成でしたが、選択形式100問に変えました。記述形式は10題から3題選んで回答するものでしたが、出題者によって難易度にばらつきがあったり、採点基準も異なっていたからです。全て選択形式にすることで、曖昧さを排除しました。

 学会が教科書を作成し、出題範囲を明確にしたので、勉強はしやすくなったと思います。集中治療専門医になるために押さえておいてほしいことを教科書に盛り込むことで、質の安定化を図ります。

――2013年に専門医制度を改訂しましたが、2017年に新しい専門医制度がスタートする際にも、制度を見直されるのですか。

 日本専門医機構による新しい専門医制度を見据え、機構の指摘を反映して制度を改訂したので、基本的に現行制度を2017年4月以降にもスライドできるのではと考えています。

 どの基本領域の2階部分となるかについては、現在協議中です。新しい専門医制度では、まず19ある基本領域の専門医のいずれかを取得後、サブスペシャリティー領域の専門医の研修を行うことになります。どの基本領域の2階部分とするかは、学会間の協議で決めることになります。現在、麻酔科専門医と救急科専門医の2階になることは決まっていますが、それ以外の基本領域からも集中治療に進めるようにするつもりです。

――改訂した新制度では、専門医の更新基準はどうなるのでしょうか。

 まだ暫定経過措置の期間中なので、更新基準については検討中です。基本領域の更新基準の動向を見極めてから決めたいと思います。

 ただ、診療実績のうち、「疾患」の経験については更新時にも求めたいと考えています。その場合は、指導した症例でも認められるようにするつもりです。

 また、集中治療の分野は最善の処置・治療が日々新しくなります。このため、更新基準には研究実績も盛り込み、様々な研究に取り組んでほしいと考えています。海外のエビデンスが日本でそのまま使えないことは珍しくないため、日本発のエビデンスを共有することで、日本の集中治療のレベルをさらに高めていきたいです。

 このほか、更新時にも試験を課すことを検討しています。ただ、受験人数が多くなるため、e-Learningの仕組みを利用できないかと考えています。e-Learningは更新時だけでなく、日々の学習にも活用できるのではと思っています。

――改訂した新制度は、専門医の質の担保を目指した条件の見直しが多いですね。一方で、専門医の取得について、「メリットがない」という声もあります。

 2014年度診療報酬改定で、「特定集中治療室管理料」に上位ランクの点数が新設され、要件を満たせば4000点以上の増点となりました。この要件として、専任の医師が常時、特定集中治療室内に勤務していること、専任の医師として特定集中治療の経験が5年以上の医師が2人以上いることなどが示されました。

 ただ、「特定集中治療の経験」については都道府県ごとに解釈が分かれ、混乱を来したところもあるようです。こうしたときに、「集中治療専門医」が要件であれば、非常に分かりやすくなると思います。現在は学会が認定を行っているので難しいですが、中立的な第三者機関が専門医を認定するようになれば、専門医を要件にすることも可能になるのではないでしょうか。そのためにも国民の皆さんに信頼されるような、そして我々自身も胸を張れるようなしっかりした専門医制度を確立していきたいと考えています。



http://www.yomiuri.co.jp/local/fukui/news/20150312-OYTNT50044.html
美方病院 1.3億円赤字
2015年03月13日 読売新聞 福井

 ◇14年度見込み 患者数伸び悩む

 実質的に赤字経営のレイクヒルズ美方病院(若狭町)の2014年度収支見込みが、1億3000万円の赤字になることが12日、美浜町議会の全員協議会で報告された。経費削減のため職員数の絞り込みなどに取り組んでいるが、収入の低迷で苦境が続いている。

 診療活動などによる収益的収支は収入が9億4200万円、支出は10億7300万円と、3年連続で赤字額が1億円を超えた。

 厳しい収支は、患者数の伸び悩みが大きな要因。1日あたりの患者数(14年度は2月まで)は外来が56・3人で、13年度(58・7人)や12年度(69・9人)を下回った。入院も13年度(86・5人)より少ない81・1人だった。

 同病院は、国立療養所福井病院が公立小浜病院組合に経営移譲され、03年7月に誕生後、収益的収支の赤字が続いている。


  1. 2015/03/13(金) 05:38:41|
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