Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

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2月23日 

http://digital.asahi.com/articles/ASH2B6D8ZH2BPTJB017.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH2B6D8ZH2BPTJB017
滋賀)基礎医学に奨学金 滋賀医大、製薬会社の寄付受け
2015年2月24日03時00分  朝日新聞デジタル>

 解剖学や病理学、薬理学などの基礎医学の研究医を養成しようと、滋賀医科大学(大津市)は奨学金制度を創設した。基礎医学を志して大学院に進む学生が激減する中、甲賀市の製薬会社から寄付を受けて資金面で学生を支援する。

 基礎医学は内科、外科など「臨床医学」の基礎となる学問。滋賀医大によると、以前は医学部(6年間)卒業生の5%が大学院に進んだが、最近は卒業生約120人の1%未満で一人もいない年もある。2004年、卒業した新人医師に2年間の臨床研修が義務づけられて以降、ほとんどいなくなったという。

 研修医に給与が支払われる一方、大学院に進むと収入が得られず、授業料が必要なことも一因とみられる。全国的に基礎医学の研究をめざす医師が減ったため、文部科学省は研究医養成のモデル事業を公募。12年度に滋賀医大など全国10大学が採択された。

 滋賀医大は11年度から1、2年生を対象に入門研究医コースを開始。12年度から、医学部4年を終えて休学し、大学院に進学して博士号取得後に医学部に復学するなど研究医養成の3コースを設けた。

 新たな奨学金制度は医学部に復学するこのコースの学生が対象だ。大学院3年と復学後2年の計5年間、月10万円、総額600万円を支給し、返済しなくていい。

 これまで同コースを選んだ学生はおらず、奨学金は16年度以降に毎年1人に支給される予定。奨学金を受給した期間、同大が特任助教として雇用するという。

 塩田浩平学長は「奨学金をきっかけに、基礎研究に踏み出す若者が増えてほしい」と期待。寄付をした大原薬品工業の大原誠司社長は「若い頃に目標をもつことが大切。地元の企業として、滋賀から世界に羽ばたく人材を育てたい」と話す。



http://www.m3.com/news/iryoishin/297216
医療維新
シリーズ: 混迷する”医療事故調”の行方
「医師の責任追及、目的にあらず」、橋本政務官
医療事故調査制度の狙いは医療安全、講演で強調

レポート 2015年2月23日(月)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働大臣政務官の橋本岳氏は、2月21日に都内で開催されたセミナーで、今年10月からスタートする医療事故交差制度について講演し、「ピュアに医療安全を高めていくことに着目した制度になっている点が、大綱案との違い」と述べ、責任追及と切り離した制度であることを繰り返し強調した。セミナーの主催は、新社会システム総合研究所。


 大綱案とは、前自民党政権時代の2008年6月にまとめられた医療事故調査制度に関する案。橋本政務官は、今回の制度は、(1)院内調査が前提、(2)司法や行政処分とは連動していない、(3)医療安全が目的――という点が大きな相違であると説明。橋本政務官は、厚労省の「医療事故調査制度に関するQ&A」でも、「現場の医師の責任追及を目的とした制度ではないことは、はっきりとうたっている」と紹介し、本制度については長年、さまざまな議論が展開されてきた経緯を踏まえ、「何のためにこの制度があるのかについて、いろいろな思いを持っている方が多いのだと思う。だから私たちとしては、繰り返し、医療安全向上が目的であることを一生懸命に言っている」と述べ、理解を求めた。

 10月の施行に向けて、厚労省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」における詳細な制度設計のための議論が最終局面を迎えている。橋本政務官は、まだコンセンサスが得られていない点として、(1)医療機関の管理者が、医療事故として第三者機関(医療安全調査・支援センター)に報告するか否かを迷った場合の相談先、(2)医療機関からセンターへの報告事項、(3)院内調査結果のセンターへの報告事項、(4)院内調査結果の遺族への説明方法、(5)センターが調査を行った場合の医療機関や遺族への報告内容――などを挙げた。

 検討会では、院内調査の報告書には、再発防止策まで書き、書面で渡すべきという意見と、これらに否定的な意見が対立している(『「事故調査で医師自殺」を回避せよ、大磯教授が提言』を参照)。前者は責任追及につながり得る仕組みであり、その結果、医療安全のための調査が十分にできない懸念があることなどから、医療者の委員は強く反対している。

 次回の検討会は2月25日に開催予定。橋本政務官は、「厚労省としては25日に取りまとめをしたいと考えている」と述べ、その後、省令等をまとめ、パブリックコメントを経て、4月をめどに省令等を出し、10月1日の施行を目指し、準備を進めるというスケジュールを提示した。

 フロアから出た質問の一つが、院内調査の報告書において、事実だけでなく、その評価や考察まで書くかという点だ。質問したのは、ある大学病院の院長経験者。大学病院および現在の勤務先の経験を踏まえ、「Aではなく、Bという方法を選択すべきではなかったのかなどについて、記録に残し、事故の関係者にフィードバックしている」とコメント。同時に、「その評価は調査委員によって変わり得る」「報告書に書くとなると、報告自体が目的になってしまう」とも指摘し、「医療事故をなくすための制度であることが、現場で信じられる制度にしてもらいたい」と求めた。

 これに対し、橋本政務官は、「検討会でも、いろいろ議論がされており、まだ一定の結論が出ていない」と断りつつ、自身の考えを次のように示した。「最終的には、事故を二度と起こさないためには、どうしたらいいかを突き詰めて考える以外にないと思う。調査の目的は、報告にあるのではない。再発防止につながらないと意味がなく、そのための報告の在り方を今、検討会で議論してもらっている。『次に、こうすれば起きないのではないか』と考えた場合でも、それはある意味では仮説。その再発防止策が当たっているかどうかは、やってみないと分からない。こうしたことを積み重ねていく以外に、医療安全を向上させる方法はない」。


 「警察への通知なし」、大綱案との相違を強調

 橋本政務官は講演の中で、1999年の横浜市立大学の患者取り違え事件と都立広尾病院事件に端を発した、医療事故調査制度に関する議論の経緯について説明。その上で、10月からスタートする医療事故調査制度の概要と、厚労省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」の議論を紹介した。

 大綱案との相違について、橋本政務官は、「大綱案では、院内調査のプロセスは書いておらず、いきなり第三者機関に届け出をし、第三者機関が調査をすることが表に立っていた。場合によっては、警察に通知をすることが入っていて、この点が議論になった。今回はまず院内調査を実施するところが、大綱案と違う。また、大綱案には警察への通知があったが、今回の制度ではそうした文言はない。第三者機関は医療安全の向上を目的に動くのであって、警察や裁判とは切り離して考える仕組みになっている」と説明。

 新制度は、(1)医療に起因する、または起因すると疑われる死亡または死産について、医療機関の管理者が予期しなかったものを、遺族への説明後、医療安全調査・支援センターに報告、(2)医療機関は院内調査を実施、その結果を遺族に説明するほか、センターに報告、(3)センターは、報告された事例を分析し、再発防止策を検討するほか、医療機関または遺族からの依頼で調査を実施――などが骨子。

 橋本政務官は、厚労省検討会でほぼ意見が一致しているとした点が、医療安全調査・支援センターに報告する医療事故の定義。「医療に起因する、または起因すると疑われる」とあるため、例えば、手術・処置・投薬およびそれに準じる医療行為などに起因する事故が該当し、院内の手すりが壊れたことによる事故など、施設管理に起因する事故は基本的には含まれないとした。

 また、「管理者が予期しなかったもの」として、(1)死亡または死産が予期されていると説明していたと、管理者が認めたもの、(2)死亡または死産が予期されているとカルテ等に記載していたもの、(3)医療者からの事情聴取等から、死亡または死産が予期されていると認めたもの――の3類型があると説明。(1)は患者側に説明したことを記録に残している場合であり、(2)は、「『死亡するかもしれない』とは、正直言いにくいかもしれない。患者へのインフォームド・コンセントの中で、どこまで伝えるかは医療者の判断であり、(死亡が予期されることを)『伝えるべきではない』と考えたケースでも、それを記録に残している」(橋本政務官)場合などが当てはまる。(3)は、例えば緊急手術で、(1)や(2)の手順を踏む時間的な余裕がない場合を想定したものという。

 そのほか、医療機関から医療安全調査・支援センターへの報告時期は、「遅滞なく」でほぼ合意を得ているとした。「すぐ判断できる場合もあれば、検討に時間を要する場合もある。『遅滞なく』というのは、何の合理的な理由もなく、単に遅いのはダメということ」(橋本政務官)。

 遺族への説明方法などで意見分かれる

 「まだコンセンサスが得られていない点」のうち、前述の(1)の「医療機関の管理者が、医療事故として第三者機関(医療安全調査・支援センター)に報告するか否かを迷った場合の相談先」としては、医療安全調査・支援センターと、各都道府県に設置が想定される「支援団体」が考えられるが、どちらかに限るか、両方とも可能にするかが検討課題とした。

 (2)の「医療機関からセンターへの報告事項」や、(3)の「院内調査についてのセンターの報告事項」についても合意に至っていないとし、(4)の「院内調査結果の遺族への説明方法」についても、「口頭または書面のうち、適切な方法を管理者が判断する」が厚労省案だが、書面での説明を求める意見があると紹介。

 (5)の「センターが調査を行った場合の医療機関や遺族への報告内容」について、橋本政務官は、「個別の調査の結果については、法的義務のない開示請求に応じないこととする」が厚労省案であると説明。法的義務としては、裁判所の令状に基づく場合がある。一方で、センターから医療機関や遺族への報告の仕方やその方法については、まだ検討中とした。

 「医療機関の個別事例、公表せず」

 橋本政務官が、現職に就任したのは2014年9月。それ以前にも、医療事故調査制度の法案提出前だけでなく、法律成立後も、積極的に関わっていた(『“事故調”、異例の前提で法案提出』、『“大綱案”復活の待望論、自民議員から相次ぐ』などを参照)。講演では、この間の厚労省とのやり取りや法案審議の一部も紹介。

 「本制度における原因究明とは、あくまで再発防止に資するために分析・情報を得ること」「医療事故調査・支援センターが収集した事例を、行政機関に報告、あるいは警察に通報する仕組みではなく、医療事故の個別事案についての公表も行わない」などの確認をしていたという。

 また院内調査などの報告書の取り扱いについて、医療機関と家族側が「証拠制限契約」を結び、裁判に使われないようにすべきとの意見も、関係者の間にはある。この点に関しては、厚労省は「民間同士の契約なので、厚労省がコメントする立場ではない」という見解。事故調査に当たっては、医療者にヒアリングしたり、資料を収集するが、これらの扱いについては、「調査の過程で生じる書類であり、調査結果報告書とは異なり、遺族に開示するものではないと考える」と厚労省は回答していた。

 さらに、医療事故調査制度については法律上、「医療事故の報告、医療事故調査および医療事故調査・支援センターの在り方を見直すこと等について検討を加え、その結果に基づき、法律の公布後2年以内に法制上の措置等を講じる」とされている。医療事故をめぐっては、刑法211条で定めた業務上過失致死罪に問うことが問題視されており、同罪を適用するか否かも、この検討課題に含まれるというのが厚労省の見解だ。「福島県立大野病院事件をはじめ、いろいろなことがあり、今に至っている。医療と刑法の関係は、簡単に結論が出る話とは思っていないが、今のまま何もしなくてもいいわけではない」(橋本政務官)。



http://mainichi.jp/shimen/news/20150224ddm012040068000c.html
東京女子医大病院:鎮静剤投与巡り、病院長らを聴取 厚労省分科会
毎日新聞 2015年02月24日 東京朝刊

 東京女子医大病院(東京都新宿区)で人工呼吸中の小児への使用が原則禁止されている鎮静剤「プロポフォール」を投与された2歳男児が死亡した医療事故で、厚生労働省の社会保障審議会医療分科会は23日、同病院の岡田芳和病院長らから事故の原因分析の状況や再発防止策などについて事情を聴いた。

 会議は非公開で、病院長のほか副院長、薬剤部長ら幹部4人が出席。厚労省によると、病院側は原則禁止の薬剤であるとの認識が欠如し、集中治療室の管理について組織的な連携も取れていなかったなどと説明したという。【桐野耕一】


  1. 2015/02/24(火) 05:56:47|
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