Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

1月12日 

http://getnews.jp/archives/765119
日本の医療制度 病院から患者を引き離そうとする動き強まる 
2015.01.12 07:00 NEWSポストセブン

 ハイペースな物価上昇に加え、年金保険料や健康保険料などの社会保険料引き上げが家計に思い負担となってのしかかっている。さらに、今後の社会保障費負担はますます重くなることが予想されている。家計の見直し相談センター・藤川太氏が、近未来の医療制度のイメージについて解説する。

 * * *
 2013年に成立した社会保障プログラム法で決まった通り、2014年4月から70~74歳の高齢者の窓口負担が1割から2割に引き上げられました。2015年1月には限度額を超えた医療費を補助する「高額療養費制度」の所得区分が見直され、それまで年収770万円以上の高所得者は一律約15万円だった上限額が、年収770万以上~1160万円未満は約17万円、1160万円以上は約25万円へと引き上げられます。

 こうした高齢者や高所得者の負担が増すだけでなく、病院から患者を引き離そうという動きも高強まっています。

 ひとつが医療機関へのアクセス制限です。紹介状なしで大病院を訪れる患者に自己負担を強いる方針が出ています。さらに、欧州で普及しているゲートキーパー(門番)の導入も検討されるかもしれません。これは病院などを受診する前にゲートキーパーが患者の容体を診て、診療の必要性があるかどうかを決める仕組みです。医師に診てもらうことができなくなれば、市販薬を使うことが増えるでしょうから自己負担は増す一方になります。

 もうひとつ想定されるのが平均入院日数を従来の32日程度から欧米並みの8日程度にまで大幅短縮するという動き。無理やり退院させてまた悪化すれば再入院となり、病院側はもちろん、患者側にも余計に負担がかかるといった本末転倒な事態も予想されます。

 また、年金同様、これまで保険料を実質負担してこなかったパートなど短時間労働者に健康保険料の徴収範囲を拡大する動きも起こってくるでしょう。

※マネーポスト2015年新春号



http://www.m3.com/iryoIshin/article/283427/
大野病院事件スペシャル対談◆加藤医師 vs.安福弁護士
教授も滂沱の涙、「加藤先生、がんばれ」◆Vol.4
勾留理由開示、「申し訳ない」との思いも 

2015年1月12日(月) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――勾留理由開示の法廷は、(2006年の)3月2日ですね。

安福 私が、先生にお会いしたのは、その時が初めてです。それまで私自身は、接見に行っていなかったので。あの時の法廷、先生は覚えていらっしゃいます?

加藤 覚えています。

安福 すごかったよね。

加藤 すごかったです。

安福 徹底的にマスコミに情報が漏れないようにしていたけれど、どこかで漏れ、多分来ると思っていた。裁判所も検察庁もそう思っているから、いわき支部で一番大きい法廷を準備して、超警戒態勢を取ったのですが、マスコミは1人も来なかった。結果的に、先生を心配する福島県立医大の産婦人科医局の先生方が、圧倒的に多かった。それから、ご両親もお見えになっていたよね。

加藤 両親と親戚、同僚の先生方でした。

安福 どんな感じでしたか、先生のお気持ちは。

加藤 皆さんが泣き顔で、「がんばれ」「がんばれ」って声をかけてくださって……。

安福 騒然とした中で、佐藤教授(当時の福島県立医大産婦人科教授の佐藤章氏。2010年6月にご逝去)も、滂沱の涙で、顔をぐしゃぐしゃにして……。一生懸命に手で押さえても、声がもれていた。

――勾留理由開示の法廷では、どんなことが行われたのですか。

安福 法廷で、裁判官席には誰もいない状態で、我々弁護人は弁護人席に着いて、検察官も検察官席に着く。傍聴席に、皆が座っていた。そこに加藤先生が、腰縄と手錠を付けたまま、入ってきた。しかもサンダル履き。ベルトはないし、もちろんネクタイもない。ランニングウエアみたいな……。

加藤 ジャージですね。「England」と胸に書いてある……。いまだにありますね。

安福 入ってくる加藤先生の姿を見て、傍聴席から「うわあ」と声が上がったわけです。「なんとひどい扱いを受けているのか」という感じ。「がんばれ」とか、いろいろな声が飛び交うし、「俺が来ているぞ」と、加藤先生を勇気づけようと、一人ひとりが一生懸命アピールした。先生は、本当に驚かれたと思うけれども、あの場面は、私は意味があったと思う。本音を言えば、弁護人はこのために勾留理由開示請求をする。請求自体は、司法手続きとしては、ほとんど意味がないのですが。

――請求しても、理由は開示されない。

安福 法本来の趣旨は無視され、全くのセレモニー化していているのが、勾留理由開示です。裁判官も普通は全くやる気がない。けれども、佐藤教授をはじめ、医局全員と言っていいほど来ていた。加藤先生にとっては、逮捕されてから2週間近く経って、初めて「僕のことをどれだけ心配してくれているのか」を実感された瞬間だと思います。

加藤 ええ。「応援してくれている」「心配してくれている」ことが分かりました。ただ「こんな格好をしているのを、見せてしまった」と申し訳ない感じはありました。

安福 申し訳ないというより、痛々しかった。でも、先生は、気持ちのハリというか、がんばっていることへの手ごたえを、お感じになっていただけたかと思います。

加藤 それはありました。逮捕されてすぐは全然何も見えない状況で、その後、接見に来ていただいていた弁護士の先生から、「こんな感じになっていく」「こんな応援をもらっている」などと話をお聞きしていて……。勾留理由開示があって、さらに勇気づけられましたね。

安福 勾留理由開示請求は、弁護人もそれを意図してやると分かっているから、警察や検察、裁判所の間には、「エールの交換の場にされたら困る。法廷はそうした場所ではない」「司法に対する、よからぬ行為」との見方がある。だけど、弁護人はそんなことを気にしていたら、「自分の大事な依頼者を守れない」と思う。そこはいつもぶつかり合い。

 あの時、私は正直驚いたことが二つある。一つは、裁判所が、異様な雰囲気を全く見て見ぬふりをしていたこと。書記官にしても、裁判官にしても「好きにやっておれ」といった感じで、時間をゆっくり使っていた。もう一つは、先生がお感じになっていたのか、あるいは刑務官との間で話があったのかは分かりませんが、普通、刑務官は傍聴席に被疑者が顔を向けることができないようにするものです。でもあの時は、ゆっくりと加藤先生が傍聴席と向き合えるようにしていた。

加藤 そうですね。近くまで行きました。

安福 (法廷と傍聴席を仕切る)柵のところまで、先生、来られましたよね。あんなこと、普通は考えられない。刑務官が、非常に先生に対して同情している感じがした。「皆で加藤先生を支えよう」という雰囲気があの法廷にはあった。先生は、あの頃、どんな状況、お気持ちだったのか、ぜひお聞きしたいと思っていました。

加藤 逮捕され、勾留されていた時に、最初は「7番」と番号で呼ばれていたのですが、途中から「先生」と呼ばれるようになったのです。不思議な感覚がありました。

安福 「途中から」というのは、勾留理由開示の後、それとも前ですか。

加藤 前です。

安福 先生の逮捕に、違和感を持つ人は決して少なくなく、いろいろなところから、私たちも聞いていました。警察の中でも少しずつ、そうした声を表現しやすくなっていた、ということですかね。

 これももうお話していいかと思いますが、私たちは弁護を引き受けたものの、カルテは警察に押収されていたので、最初は手元になかった。先生に接見に行き、ヒアリングをしてきただけでは、佐藤教授や他の産婦人科医に相談しようと思っても、お手上げだった。そのカルテの写しをくれたのは、内々なのでしょうが、実は福島県の病院局の方なのです。それは県が事故調査に使ったカルテです。

 事故調査はいろいろ問題にされますが、大野病院事件の場合は、福島県が調査に使った記録が弁護団を支えたという意味では、皮肉。でもこのカルテが弁護団の大きな力添えになった。「どこから手に入れたのか?」と聞かれても、当時は内々にしていた。


  1. 2015/01/13(火) 05:37:31|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<1月13日  | ホーム | 1月11日 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する