Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

1月7日 

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/584351.html
北海道内の医師、あと千人必要 地方の不足さらに加速 道調査
(01/07 07:01、01/07 07:46 更新) 北海道新聞

 道が、道内の医療機関を対象に必要としている医師の数を尋ねる「必要医師数実態調査」を実施したところ、昨年6月1日時点で、必要な医師が1万3157人だったのに対し、実際にいる医師の数は1万2013人で1144人不足していることがわかった。実際の医師の数に対し、何倍の医師が必要かを示す倍率「必要度」でみると、道内21地域の「2次医療圏」のうち、宗谷が1・23倍で最も高かった。

 調査結果は道が6日、道議会保健福祉委員会で報告した。調査は2010年に厚生労働省が全国一斉で行い、11年には道が独自に実施。3回目の今回も道の独自調査で、道内の病院572カ所、有床診療所468カ所の計1040施設を対象に行い、767施設から回答を得た。結果は、一般的な医療サービスの提供を地域内で完結できる単位である「2次医療圏」ごとに分析した



http://www.sankei.com/region/news/150107/rgn1501070008-n1.html
九大病院、患者情報のメモリー紛失 医師がひったくりに遭う
2015.1.7 07:08 産経ニュース

 九州大は6日、九州大病院に勤める40代の女性医師がバッグをひったくられ、中に入っていた患者91人の個人情報が記録されたUSBメモリー1個を紛失したと発表した。氏名や年齢などの情報が悪用された報告はないという。メモリーの持ち出し許可は得ていたが、データを第三者が見られないようパスワードを設定していなかった。



http://apital.asahi.com/article/2025/2014123100012.html
迫る2025ショック
「最期は自宅」高い壁 核家族化進み困難に/「在宅医療と看取り」アンケート:上
【アンケート編】

2015年1月 6日 朝日新聞 (本紙記事より)

 【佐藤陽】 団塊の世代が後期高齢者となり、医療や介護の提供が追いつかなくなる2025年問題に向けて、どんな準備が必要なのか。朝日新聞横浜総局は横浜内科学会と共同で、今後ますます増えていく「在宅での医療と看取(みと)り」について現状と課題を尋ねるアンケートを実施した。同会所属の診療所・病院55カ所から得た回答について、3回に分けて報告する。
 回答では、在宅で看取りをした医療機関の数が、2003年度の11カ所から、12年度は23カ所に倍増。総数も、この10年間で64人から144人と2倍以上に増えていた。診療報酬などで国が「施設から自宅へ」と医療のシフトを進めてきたことが影響しているとみられる。

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 12年度に看取った患者は「がん」が最も多く61人、認知症47人、脳血管障害18人、循環器疾患14人などと続いた。在宅で緩和ケア(痛みのコントロール)のできる医師が徐々に増え、末期がんの患者も自宅で過ごせるようになってきたことが大きいようだ。

 在宅での看取りを経験した34カ所の医療機関に、看取りを増やすために必要なことを複数回答で尋ねてみた。「かかりつけ医が在宅医療にかかわる仕組み作り」としたのが、17カ所で最も多かった。「一般向けの啓発」「看取りに関して診療報酬を手厚くする」が、それぞれ16カ所。「(24時間対応などが義務づけられた)在宅療養支援診療所の要件緩和」(12カ所)、「在宅専門医の増加」(9カ所)と続いた。

 アンケートに回答した横山医院(保土ケ谷区)では、年間に看取った人数が03年度以降、4~10人の間で推移してきた。増えていかない理由について、横山新一郎院長(64)は「核家族化が進み、家族が死を見ることが初めてのケースが多く、患者が衰弱していくことに耐えられず、入院させてしまうため」と説明する。在宅での看取りを増やすには、「中学生ぐらいから『自然な看取り』などについて学んでもらうべきだ」と訴える。

 睦町クリニック(南区)の朝比奈完院長(63)も「『この時点になったら、もう病院には連れて行かない』という覚悟が家族にできるかどうかだ」と語る。肺炎などで入退院を繰り返す中で、結果的に入院中に亡くなるケースが少なくないという。

 同クリニックが在宅で診療して亡くなった患者のうち、最期が自宅だったのは6割あまり。「ご本人の意識があるときから、どうするか話し合ってほしい」と話す。

 難しいのは、独り暮らしの高齢者の自宅での看取りだ。朝比奈院長は、過去5年間で独居の14人を自宅で看取ってきた。ただし、病状が急変したときに、医師が独断で「病院に連れて行かず、自然に逝かせる」という判断をするのは難しいという。

 朝比奈院長は「病院にあるような倫理委員会を、地域に作るという方法もあるが、現実的には難しいだろう」と対応に悩む。

 ●実際は12%にとどまる

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 内閣府が12年度に「最期を迎えたい場所」を尋ねた調査では、「自宅」が最も多く、54・6%だった。一方、厚生労働省によると、12年に自宅で亡くなった人は12・8%にすぎない。

 同省が08年に実施した調査では、最期まで自宅療養が困難な理由として、「介護してくれる家族に負担がかかる」(79・5%)が最も多かった。「病状が急変したときの対応に不安」(54・1%)、「経済的に負担が大きい」(33・1%)などが続いた。

 <アンケートの方法> 横浜内科学会は、横浜市内の地域医療を担当する内科医らの集まりで、研修や情報交換を重ねている。朝日新聞横浜総局と同会は昨年11月、同会所属の診療所・病院376カ所に郵送し、55カ所から回答を得た(回収率約15%)。回答した一部の診療所・病院に追加取材をした。

(朝日新聞 2014年1月14日掲載)



http://apital.asahi.com/article/2025/2014123100013.html
迫る2025ショック
24時間対応 訪問医、重い負担/「在宅医療と看取り」アンケート:中
【アンケート編】

2015年1月 7日 朝日新聞 (本紙記事より)

 【及川綾子】 朝日新聞横浜総局と横浜内科学会が共同で実施した「在宅医療と看取(みと)り」に関するアンケート。調査に回答した55カ所の病院・診療所のうち、訪問診療を行っているのは6割にあたる33カ所だった。
 訪問診療とは、緊急時に患者の求めで行く「往診」とは異なり、通院が難しい患者の自宅や施設に、医師が定期的に出向くことを指す。今後、高齢者がさらに増加していくと、訪問診療の重要性も増していく。

 訪問診療の対象としている患者数は、1人だけの医療機関が4カ所ある一方、50人以上も5カ所。「今は取り組んでいないが、今後取り組みたい」と回答した医療機関も4カ所あった。

 訪問診療をしている診療所が近くにないと、在宅医療を希望していても、施設や入院に選択肢が限られてしまう。訪問診療をしている診療所に、困っている点を複数回答で尋ねてみた。

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 「24時間対応しなければならない」が21カ所で最多。「医師の肉体的・精神的負担」が17カ所で続いた。病院に比べて小規模な診療所は、医師や看護師の負担増を課題に挙げた。

 国は入院医療費の抑制などを目的に、在宅医療の充実を目指しているが、現場からは「今の制度では、1人の医師では対応不可能。かといって複数の医師がいる診療所は現実的には少ない」(横浜市保土ケ谷区の診療所)、「在宅医療は家族の介護がないとできない」(同旭区の診療所)などと、現実とのミスマッチを指摘する声が相次いだ。

 訪問診療を実施している医療機関のうち、「在宅療養支援診療所」を届け出ているのは半数以上の18カ所。届け出を出すと、一般の診療所に比べて、診療報酬が高くなる。だが、原則として24時間体制の往診や、急変時の入院先の確保などの厳しい基準が求められる。

 届け出ていない医療機関にその理由(複数回答)を尋ねたところ、やはり「24時間の往診が難しい」(16カ所)が最多だった。うち13カ所が在宅医療にかかわる医師が1人のみで、夜間や休日の負担が重くなることが、二の足を踏む理由のようだ。

 次いで「患者の費用負担が増えるから」が6カ所。診療報酬が高くなると、患者の自己負担が上がるためだ。届け出をするには後方支援をしてくれる病院との連携が必要なため、「受け入れ病院の確保が難しい」との回答も4カ所あった。

 ■アンケートで寄せられた意見

<家族との関係>

 【緑区】重症者の家族は、病院と同様の手厚いケアを望んでいるが、それは難しい

 【泉区】外来で通院していた患者が在宅となった場合は、信頼関係で往診をして、看取りまで行える。だが、急に往診した場合は、患者の様子や家族関係も分からないから無理だ

<介護の課題>

 【栄区】現状の2~3倍の介護従事者(訪問ヘルパーなど)の確保が必要

 【港南区】介護している家族の疲労を軽減するため、ショートステイのような施設の充実が必要

<在宅医の課題>

 【南区】支え合う態勢が必要だが、患者・家族、かかりつけ医、サポート医のコミュニケーションをどうとるかが課題

 【保土ケ谷区】在宅専門医と称する中に、良心的なレベルを超す患者数を診療する医師がいたり、施設を中心に診療し地域に散在する患者に目を向けない医師がいたりすることが問題だ

 ※【】内は回答した医療機関の場所

(朝日新聞 2014年1月15日掲載)



http://apital.asahi.com/article/2025/2014123100015.html?iref=comtop_btm
迫る2025ショック
「多死時代」社会全体で支えて/「在宅医療と看取り」アンケート:下
【アンケート編】

2015年1月 7日 朝日新聞 (本紙記事より)

 【聞き手・佐藤陽】 「在宅医療と看取(みと)り」をテーマに、朝日新聞横浜総局と横浜内科学会が共同で実施したアンケート。結果から見えた課題を、宮川政昭・同学会会長に聞いた。

 このアンケートからまず見えてくるのは、在宅医たちが、患者が急変した時に必ず預かってくれる「後方支援病院」を求めている、ということだ。

 今は病院経営の観点から、在宅患者の受け入れに消極的な病院も多い。だがこれからは、「地域医療を支える」という意識をもってほしい。それには、在宅患者を受け入れると診療報酬が手厚くなる、などの政策的な誘導も必要だろう。

 受け入れてくれる病院が確保できれば、在宅医療に踏み出す医師は増えてくる。その結果として、患者や家族も安心して在宅医療を受けられるようになる。

 ただ、医療職や介護職だけでは、これからの「多死時代」には対応できない。社会全体で支える仕組みづくりが必要だ。

 宗教家や哲学者、ボランティアらを含め、いわば「日本総動員」で連携していくことが大切だ。例えば、大学の哲学科の学生がボランティアで在宅患者の自宅に行って話を聞いたり、死について語ったりすることも有意義だろう。

 患者と家族の意識改革も大切だ。「24時間365日、1日でも命を延ばす」という発想だけでなく、「自然死という方法もある」ということを理解する必要がある。アンケートの中にも「病院と同様の手厚いケアを望んでいるが、それは難しい」「終末期、食べられないときや発熱時に『点滴してほしい』など、社会通念が変わらない限り、在宅医療に踏み込めない。終末期の症状は生理現象であり、医療の介入は必要最低限でよい」などの声があった。

 看取りを経験した家族らを講師に招いてシンポジウムを開くなど、地道に啓発をしていくべきだろう。

 もちろん「在宅死」がすべて「善」というわけではない。基本は患者と家族の意思が尊重されるべきだが、独り暮らしの高齢者の場合は、それぞれの自宅ではなく、サービス付き高齢者住宅などに集まってもらった方が、本人にとっても、ケアする側にとってもメリットが大きい。また、医療的ケアが必要な人の中には、医師が常駐する「療養病床」に入った方がいい人もいる。

 最終的には、患者と家族が、死に対して覚悟を決めることが大切になる。

(朝日新聞 2014年1月17日掲載)



http://www.qlifepro.com/news/20150107/home-shift-demand-estimates-proposed-hospital-patient-concern-also.html
厚生労働省検討会、在宅移行へ需要推計案―退院できない患者に懸念も
2015年01月07日 AM10:30 薬事日報/ QLife Pro

 厚生労働省は昨年12月25日、地域医療構想を作るに当たって、2025年の医療需要を推計するための医療資源投入量の考え方を、「地域医療構想策定ガイドラインに関する検討会」に示した。特に慢性期と在宅医療等の需要を推計するため、療養病床の入院受療率の地域差を補正する案が提示されたが、「在宅に移行したくてもできない地域もある」など慎重な意見が相次ぎ、次回も引き続き議論することになった。
 ガイドラインを策定するに当たっては、各都道府県で医療需要を推計し、それに見合った医療資源を投入することが重要になる。検討会では、病床の機能別分類として、高度急性期、急性期、回復期、慢性期、在宅医療等の境界点の基本的考え方が示された。回復期と慢性期・在宅医療等の境界点は、療養病床または在宅等でも実施できる医療やリハビリテーションの密度における医療資源投入量とした。

 その上で、地域の実情に応じた慢性期と在宅医療等の需要推計の考え方として、高齢化による医療需要に対応するためには、在宅医療への移行促進が必要と指摘。在宅医療等へ移行する患者数について、現在療養病床で入院している状態の患者は25年に在宅医療対応になるものと推計。さらに療養病床の入院受療率には地域差があることから、この差を補正し、地域が一定幅の中で補正する目標を設定できるようにする案が示された。

 補正目標の設定は、一つは全ての二次医療圏が全国最小レベルまで入院受療率を低下させる方法で、もう一つは最も受療率の高い二次医療圏を全国中央値レベルにまで低下させ、他の医療圏も全国最小との差を一定の比率で低下させる。

 厚労省の調査によると、入院受療率の全国最小は長野県で122、全国中央値は213だった。一つ目の案は長野県レベルに入院受療率を下げるというもので、二つ目の案は全国中央値の213から全国最小である長野県122の水準にするもの。

 これに対し、竹久洋三委員(日本慢性期医療協会会長)は、「療養病床の入院受療率を取り出し、需要推計のベースに置くのは危険。いろいろなパラメータを除き、本当の療養病床の入院受療率を算出しなければならない」と指摘。「どうしても家に帰れない人もいる。その最後の砦が療養病床であり、皆が在宅医療に移行すると考えない方がいい」と懸念を示した。

 山口育子委員(ささえあい医療人権センターCOML理事長)は、「入院して在宅に移行したくても受け皿がなく、できる地域とそうでない地域がある。入院以外の選択肢が居宅だけだと、現実的に実現不可能ではないか」と地域差を指摘し、各地で本当に在宅医療が実現できる推計が必要とした。

 中川俊男委員(日本医師会副会長)も、「その土地の風土、文化、伝統など、全てが地域の実情ではないか。療養病床を減らすのが改革のように言うが、本当にそうなのか」と問題提起した。



http://www.sankei.com/west/news/150107/wst1501070019-n1.html
徳島大病院汚職 慶大准教授再逮捕へ 別に100万円超収賄疑い 大阪地検特捜部
2015.1.7 07:30 産経ニュース

 徳島大病院の医療情報システム関連の契約に絡む贈収賄事件で、業者側から現金約160万円を受け取ったとして収賄罪で起訴された元徳島大病院情報センター部長、森川富昭被告(45)=現・慶応大准教授=が、同じ業者側から別に現金100万円以上を受け取った疑いが強まったとして、大阪地検特捜部が近く、収賄容疑で再逮捕する方針を固めたことが6日、捜査関係者への取材で分かった。

 業者は兵庫県明石市のシステム開発会社「ダンテック」。森川被告は部長在任中の平成22年3月~24年1月、徳島大病院のシステム関連の随意契約や一般競争入札で有利な取り計らいをした見返りに、ダ社の元代表取締役、高橋徹被告(51)=贈賄罪などで起訴=から3回にわたり、現金計約160万円を受け取ったとして昨年12月に起訴された。

 捜査関係者によると、森川被告は22年以降、徳島大との契約でダ社側に便宜を図る見返りなどとして、これまで発覚した約160万円以外にも、100万円以上の賄賂を受領した疑いが浮上。特捜部は押収した資料を分析するなど詰めの捜査を進めていた。

 森川被告が部長だった24年3月までの約3年間、ダ社は徳島大と総額約1億3500万円の契約を結んでいた。

 一方、森川被告は徳島大病院での診療業務の効率化などへの実績が評価され、内閣府の「医療情報化に関するタスクフォース」の構成員にも選出。24年4月に慶応大に移籍した。




http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/282900/?category=special
警察、事故報告書を機に捜査に着手◆Vol.2
報告書が裁判の証拠にならない不可解さも

2015年1月7日 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――福島県による「医療事故調査委員会報告書」が公表されたのは2005年3月。逮捕はその約1年後です。

安福 この事件は、裁判の最中とか、終わってからしばらくの間は、どうしても法廷での議論に医療界の関心が集中し、“事故調”の問題はあまり取り上げられなかった。そもそも事故報告書が、検察の証拠として法廷に提出されていないという、実に訳の分からない話があったが、これもあまり知られていない。

 しかし、証拠として裁判所に提出されていなくても、事故報告書がなければ、この事件は始まらなかった。これは明らかだと思うし、報告書が出てから、警察が動き出すまではあまりに速かった。

 事故報告書の日付は、(2005年の)3月22日、福島県が記者会見したのは3月30日、翌31日に新聞で報道された。地元の新聞では、結構大きく取り上げられた。警察に言わせると、「新聞で初めて、事件を知った。それで捜査を開始した」。と言っているが、なんと、1週間も経たない4月6日には、先生は被疑者として取り調べを受けていらっしゃる。

加藤 そうですね。被疑者なんですね……。

安福 弁護側に開示された証拠によれば、4月6日付で、先生の被疑者調書ができています。黙秘権の告知をしたとか、書いてあるわけです。覚えていらっしゃいますか。

加藤 何となくは……。

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福島県立大野病院事件の経緯(提供:安福謙二氏)

安福 前日の5日には、看護師さんが参考人として調書を取られています。もうその時点で、大野病院では、警察がこの事件で、具体的に動き始めたことが嫌でも分かったと思うのです。先生が分かったのも、自分が呼び出される前か、あるいはそれと同時に声がかかったくらいのタイミングだったと思うのです。

加藤 ちょっと前くらいです。

安福 その時、どんな印象でした?

加藤 取り調べは、福島県警の刑事さんだったのですが、医療のことが全く分からない方だったので、結局、説明のために行ったような感じです。

安福 先生としては、「分かっていない人に、一生懸命に解説する」という思いだったのでしょうが、後から被疑者調書を読むと、「特定の方向に縛っていくイメージがあるな」と感じたのです。

 9日には、大野病院は家宅捜索を受け、カルテなどを持っていかれました。マスコミ的表現で言えば、「警察が、強制捜査に着手した」。それ以前までは、任意捜査なのです。先生や看護師さんに対する事情聴取も、一般論で言えば任意に話を聞いているのです。この時点で家宅捜査がされるのは、よほどのこと。

加藤 カルテを持っていかれたことは、後から聞きました。手術記録を見る機会があり、「あれ、なぜこれコピーが置いてあるの?原本どこにあるの?」「持っていかれた」といったやり取りがあり、そこで分かったような感じです。

安福 他の事例も考えると、9日に入ったというのは、ものすごく速いのです。4月中に「大あらし」があり、手術に立ち会った麻酔科医や外科医、看護師さんなどが次々取り調べを受けているわけです。

――手術室での検証なども行われたとお聞きしています。帝王切開手術の際、妊婦さんの右側に立つか、左側に立つかなども、医師によって違う。

安福 検察には、医学的観点からの取り調べを行うという発想はない。それは求めても無理。大野病院事件の初公判で、起訴状朗読をした検事は「臍帯」を「じんたい」と読み上げた。日本語もまともに読めない人、書けない人がいくらでもいるのです。まして、医学のことは……。取り調べの際、用語の意味が分からない刑事、検察がいて、困ったのでは。

加藤 そうですね。ありましたね。

安福 4月の動きをみると、「警察はやる気満々」「これは本気だぞ」と見える。そういう印象はありませんでしたか。院長や福島県病院局の幹部とかは、どうだったのですか。

加藤 分からないですね。その頃というか、逮捕された時にも、どのような経過で進み、裁判になっていくのかなどは、全く分からなかった。警察に2、3回くらい行って、話を聞かれ、うすうすは、「捕まるのか」とは、思ってはいましたけれど……。

――病院として、警察の捜査に対応する動きではなかった。

加藤 はい。ただ、例えば、「富岡警察署に来い」という連絡は、警察から病院の事務の方に入り、事務の方から、「日程はいつがいいですか」と聞かれた。

――5月以降、2006年2月の逮捕まで、どのような状況だったのでしょうか。結構、取り調べがあったのでしょうか。

安福 確か先生への取り調べは、その後、(逮捕される2006年の)2月までは切れているのではないですか。

加藤 記憶がないですね……。普通に臨床をしていました。その後、僕の自宅に家宅捜索が入ったわけですが、その時も、事務の方から連絡があり、「土曜日だったら」と答えた。

安福 それが(逮捕された2006年の)2月18日の話ですね。

加藤 そうですね。「直接、僕に連絡は来ないものなのか」と不思議には思ったのですが。

安福 逆に言えば、普通は強制捜査をする時は、証拠隠滅する時間ができてしまうと困るから、「不意打ち」でないとおかしい。事前に日程を聞いてくるというのは、「円満にやりましょう」という意図があったのかも。富岡警察はどこまで本気だったのか、どこまで厳しい目で見ていたのか。今の話を聞くと、気になりますね。



http://www.sankei.com/west/news/150107/wst1501070017-n1.html
「摂食障害病院」のメド立たず…自治体応募ゼロ、公費負担を嫌う?
2015.1.7 07:00 産経ニュース

 若い女性を中心に広がっている病気で、命にかかわる「摂食障害」をめぐり、厚生労働省が今年度中に全国5カ所に治療拠点を整備するとした計画が暗礁に乗り上げていることが6日、同省などへの取材で分かった。公募に応じる都道府県が5日時点でゼロで、次年度への持ち越しは必至の状況。計画の説明不足や病気への理解の低さから、運営費を国と折半する都道府県が及び腰だという。専門医らは「専門施設は患者と家族の悲願。早期の整備を」と求めている。

 同省によると、計画では、治療拠点となる「治療支援センター」を全国5カ所に整備し、研究機関として治療プログラムなどを開発する「摂食障害全国基幹センター」も1カ所設ける。心療内科などの外来と救急態勢が整っていることが条件で、既存の総合病院を指定する。モデル事業として2~3年後に成果を検証し、拡大するかどうかを決めるという。

 摂食障害は、最近の実態を示す調査結果はないものの、厚労省の研究班が平成10年に実施した調査では推計患者は約2万3千人で、昭和50年代の約10倍に増加した。平成21~22年の調査では、女子中学生の100人に2人が摂食障害の疑いと分析されている。

 専門医によると、過剰なダイエット意識やストレスが背景にあり、最近は若い女性だけでなく、児童や中高年、男性にまで拡大する傾向にある。半面、専門的に治療する病院は少なく、患者が遠方まで通ったり十分な治療を受けられなかったりするといい、25年、専門医の有志らが公的な治療拠点の設置を求めて、約2万4千人の署名を同省に提出。今年度中の事業化が決まった。

 だが、同省が昨年夏から設置を希望する都道府県を募ったところ、今月5日時点でも応募がない状態。関係者は「病院側はやる気で手を挙げているが、自治体が難色を示している」と明かす。

 1カ所あたり600万円の運営費を国と都道府県で折半する仕組みが敬遠されており、ある自治体担当者は「恒久的な施設であれば地方にも恩恵があるが、これはモデル事業。なぜ自治体が費用負担するのか。摂食障害が緊急性の高い病気なのかどうかも国から納得できる説明がない」との言い分だ。基幹センターは都道府県の意向にかかわらず指定できるため、同省は「基幹センターだけでも年度内にスタートさせる」としている。

 署名活動を推進した団体「日本摂食障害協会」事務局代表で、なにわ生野病院(大阪市浪速区)の生野照子医師(71)は「早期に適切な治療を受けられず、若い人が不妊症などの後遺症に苦しんだり命を失ったりしている。関係自治体は前向きに検討してほしい」と話している。

                 ◇

摂食障害
食事量が極端に少ない「拒食症」と食べ過ぎる「過食症」に大別される。太らないためとして食べたものを自ら吐いたり下剤を使ったりすることが多い。拒食症は主にダイエットを入り口に発症し、栄養失調による合併症で7~10%が死亡するとされる。過食症は日常のストレスが発症要因。肥満体形や吐く行為に自己嫌悪感が募り、自殺する人もいる。


  1. 2015/01/08(木) 06:28:50|
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